JP2002301422A - 粉体塗装方法 - Google Patents

粉体塗装方法

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JP2002301422A
JP2002301422A JP2001387357A JP2001387357A JP2002301422A JP 2002301422 A JP2002301422 A JP 2002301422A JP 2001387357 A JP2001387357 A JP 2001387357A JP 2001387357 A JP2001387357 A JP 2001387357A JP 2002301422 A JP2002301422 A JP 2002301422A
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primer
primer layer
powder coating
coating
solvent
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JP2001387357A
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English (en)
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Atsuo Suehiro
篤夫 末廣
Yoshifumi Niide
喜文 新出
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Koyo Seiko Co Ltd
Kowa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Kowa Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機溶媒を用いることなくプライマー層を形
成し、粉体塗装を行ない、塗膜の厚みをコントロールす
る。 【解決手段】 蒸気圧が小さく、雰囲気温度で液状の水
溶性物質(例えば、ポリエチレングリコール、トリエタ
ノールアミンなど)と水性溶媒(例えば、水など)とで
構成されたプライマーを用いて、プライマー層を基材に
形成し、溶媒を含有した状態で、加熱することなく流動
浸漬法などにより粉体塗装し、加熱により被膜を形成す
る。プライマーは濡れ性改善剤(界面活性剤)を含んで
いてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材にプライマー
層を形成して、流動浸漬法などを利用して塗膜を形成す
る粉体塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基材に塗膜を形成する粉体塗装方法とし
ては、溶射法、静電塗装法、流動浸漬法などが知られて
いる。溶射法は、燃料ガスを用いて火炎を吹付け、その
火炎中に粉体塗料を供給し、基材表面に融着させて塗膜
を形成する方法である。しかし、この方法では、基材表
面の凹凸部などに塗膜を形成するのが困難であり、ま
た、可燃性ガスなどを用いて塗装を行うため安全性など
が問題である。
【0003】静電塗装法は、粉体塗料を帯電させてスプ
レーし、接地された基材に対して静電的に粉体塗料を付
着させて塗膜を形成させる方法である。しかし、この方
法では、帯電した粉体粒子は、基材のエッジ部に集中し
て付着し、孔部及び凹凸部などの複雑な形状を有する基
材に均一な膜厚を形成することが困難である。特に溝な
どの凹部は、均一な塗膜を形成することが困難であり、
腐蝕しやすい。また、厚膜化するために多数回塗布する
必要があり、生産性が低く、高電圧発生器などの付帯設
備を必要とするため設備費などの問題がある。
【0004】流動浸漬法としては、前加熱法とプライマ
ー法とが知られており、作業効率及び生産効率が高く、
設備を簡易化することができる。前加熱法は、予め加熱
した基材を粉体塗料の流動層に浸漬することにより、基
材の熱容量を利用して、塗膜を形成する方法である。し
かし、この方法では、基材の熱容量と浸漬時間とが膜厚
に大きく影響するため、基材によって膜厚が大きくバラ
ツキ、均一な塗膜を形成することが困難である。特に、
厚みの大きな基材の場合、熱容量が大きくなり、薄く均
一な塗膜を形成することが困難である。
【0005】プライマー法に関し、特開昭56−136
685号公報には、被着体に粘度0.5〜400ポイズ
である粘着層を形成し、粉体塗装する方法が開示されて
いる。この方法によれば、粘着層形成材料(例えば、液
状エポキシ、ポリエチレングリコール、グリセリンな
ど)と、希釈溶剤(例えば、水、ジオキサン、塩化メチ
レン、トリクロロエタン、アセトンなど)とで構成され
る粘着層形成溶液を用いて被着体に粘着層を形成し、乾
燥により溶剤を除去し、粉体塗装することにより塗膜を
形成する。しかし、この方法では、粘着層の厚み又は塗
布量により塗膜の厚みが支配され、塗膜の厚みを大きく
するのに限度がある。そのため、塗膜の厚みに応じてプ
ライマーや粘着層の粘度、膜厚(塗布量)を調節する必
要がある。また、希釈溶剤として、有機溶剤が使用され
ており、環境を汚染する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、煩雑な工程を必要とせず、簡便かつ効率よく塗膜の
膜厚をコントロールできる粉体塗装方法を提供すること
にある。
【0007】本発明の他の目的は、有機溶剤を使用する
ことなく、水性プライマーを用いて、効率よく粉体塗装
できる方法を提供することにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、粉体流動層へ
の浸漬時間により塗膜の厚みを容易にコントロールでき
る方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、プライマー層を基材に
形成し、基材を加熱することなく、流動浸漬などにより
粉体塗料を付着させて塗膜を形成する方法において、プ
ライマー層を、蒸気圧が小さく、室温で液状物質と溶媒
(例えば、多価アルコールと水)とで構成すると、プラ
イマー層に粉体塗料層を形成しても、粉体塗料層の表面
に少なくとも溶媒が浸出し、さらに粉体塗料が付着して
塗膜の厚みを大きくできることを見いだし、本発明を完
成した。
【0010】すなわち、本発明の粉体塗装方法では、雰
囲気温度において液状である物質で構成されたプライマ
ー層が形成された基材を粉体塗装する方法であって、前
記プライマー層がさらに雰囲気温度で液体の溶媒を含有
した状態で粉体塗装する。
【0011】前記方法において、プライマー層は、水溶
性で低揮発性の液状物質と、水性溶媒とで構成してもよ
い。また、前記プライマー層は、水溶性多価アルコール
(例えば、オキシアルキレン単位を有する水溶性物質)
と水とで構成してもよい。なお、温度20℃において、
プライマー層を形成する液状物質の蒸気圧は、1mmH
g以下でもよく、溶媒の蒸気は、50mmHg以下であ
ってもよい。前記プライマー層は、さらに界面活性剤を
含むプライマーを用いて形成してもよい。さらに、前記
方法は、プライマー層が形成された基材を温度0〜40
℃で粉体塗装し、加熱して被膜を形成してもよく、ま
た、流動浸漬法により室温で粉体塗装してもよい。
【0012】本発明は、プライマー層が形成された基材
を、加熱することなく、室温で粉体流動層に浸漬した
後、加熱することにより被膜を形成する方法であって、
前記プライマー層を雰囲気温度で液状の物質と雰囲気温
度で液体の溶媒とで構成し、浸漬時間により被膜の厚さ
をコントロールする方法も含む。この方法では、浸漬時
間により被膜の成長速度(換言すれば、流動層を構成す
る粉体塗料の付着量の割合)をコントロールできる。す
なわち、浸漬時間により、被膜の厚みは、例えば、最終
の被膜に換算して、厚み0.7〜3μm/10秒程度の
割合でコントロールできる。
【0013】なお、本明細書において、「雰囲気温度」
とは、粉体塗装工程での温度を意味し、例えば、0〜8
5℃、好ましくは10〜60℃、さらに好ましくは15
〜40℃程度であり、通常、室温(10〜40℃、特に
15〜30℃程度)である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、特定のプライマーを
用いて基材にプライマー層を形成し、プライマー層に粉
体塗料を付着させ、付着した粉体塗料を加熱することに
より被膜又は塗膜を形成する。
【0015】[基材]基材は、木材、プラスチック、セラ
ミックスなどでもよいが、通常、金属(例えば、鉄、
銅、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、マグネシウムな
ど)、又はこれら金属成分を含む合金(ステンレスな
ど)などであってもよいが、特に、腐蝕性金属基材、特
に鉄系基材が使用される。鉄系基材としては、鋼板、鋼
棒、鋼線などの腐蝕性を有する鉄鋼製品などが好まし
い。
【0016】前記基材の形状は、特に制限されず、例え
ば、二次元的形状(例えば、板状、円盤状など)、三次
元的形状(例えば、ボックスなど)であってもよい。本
発明では、凹凸部を有する基材(例えば、マンホールの
蓋など)や複雑な形状の基材(例えば、内部に仕切板な
どを有していてもよいボックス、ケースなど)であって
も、均一な塗膜を効率よく形成できる。
【0017】また、基材は、プライマー層形成前に、慣
用の前処理、例えば、脱脂処理、酸洗浄処理、アルカリ
洗浄処理、水洗浄処理などに供してもよい。
【0018】[プライマー層]プライマー層は、雰囲気温
度において、液状の物質(バインダー成分)と液体の溶
媒(溶媒成分)とで構成されている。液状物質及び液状
溶媒は、雰囲気温度において液状であればよいが、通
常、室温で液体である。液状物質及び溶媒の種類は、雰
囲気温度においてプライマー層が湿潤状態を維持できる
蒸気圧を有する限り特に制限されず、種々の化合物が使
用できる。
【0019】液状物質の蒸気圧は、温度20℃におい
て、例えば、1mmHg(133Pa)以下、好ましく
は0.1mmHg(13Pa)以下、さらに好ましくは
0.01mmHg(1Pa)以下程度である。また、溶
媒の蒸気圧は、温度20℃において、例えば、350m
mHg以下(例えば、250mmHg以下)、好ましく
は200mmHg以下、さらに好ましくは100mmH
g以下である。特に好ましい溶媒は、例えば、50mm
Hg以下、好ましくは40mmHg以下、さらに好まし
くは30mmHg以下の蒸気圧(20℃)を有してい
る。
【0020】液状物質(バインダー成分)としては、非
水溶性物質(例えば、流動パラフィンなどの炭化水素
類、油脂、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステルなどの高級
脂肪酸類、高級アルコール類など)であってもよいが、
通常、水溶性物質、特に低揮発性の水溶性物質が使用さ
れる。
【0021】水溶性物質には、多価アルコール又はその
誘導体、オキシアルキレン単位を有する重合体などが含
まれる。多価アルコールとしては、例えば、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレング
リコール、1,4−ブタンジオールなど2価アルコール
類、グリセリンなどの3価アルコール類、アミノアルコ
ール又はヒドロキシアルキルアミン類[ヒドロキシC
2-4アルキルアミン(モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミンなど)、ジアルキル
アミノアルコール(ジメチルアミノエタノールなど)な
ど]などが挙げられる。なお、前記多価アルコールは、
水溶性物質(上記多価アルコール類など)及び/又は溶
媒との組合せにおいて雰囲気温度で液状であれば、雰囲
気温度で固体(例えば、ジオール類(ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコールなど)、トリオール類(ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパンなど)、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖などの室
温で固体の多価アルコール類)であってもよい。これら
の多価アルコールは単独で又は二種類以上で組み合わせ
て使用することができる。
【0022】オキシアルキレン単位を有する重合体とし
ては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、ポリオキシエチ
レングリコール、ポリオキシトリメチレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
ポリオキシプロピレングリコールなどのポリオキシC
2-4アルキレングリコール類(特にポリオキシエチレン
グリコール類)、C2-4アルキレンオキサイドの共重合
体(特に少なくともオキシエチレン単位を有する共重合
体、例えば、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイ
ド共重合体など)、(ポリ)オキシC2-4アルキレング
リコール誘導体(特に少なくともオキシエチレン単位を
有する(ポリ)オキシC2-4アルキレングリコール誘導
体)などが例示できる。
【0023】(ポリ)オキシC2-4アルキレングリコー
ル誘導体としては、活性水素原子を有する化合物とC
2-4アルキレンオキサイド(特に少なくともエチレンオ
キサイド)との付加体、(ポリ)オキシC2-4アルキレ
ングリコール系エポキシ樹脂(特に(ポリ)オキシエチ
レングリコールグリシジルエーテル)などが例示でき
る。活性水素原子を有する化合物としては、例えば、ヒ
ドロキシ基含有化合物[オクチルアルコール、オレイル
アルコール、ドデシルアルコール、ステアリルアルコー
ルなどの一価アルコール類(又は高級C8-24アルコール
類など)、オクチルフェノール、ノニルフェノールなど
のアルキルフェノール類(特にC6-20アルキルフェノー
ル類)、室温で液体又は固体の前記多価アルコール類
(例えば、雰囲気温度で液体の前記多価アルコール(グ
リセリンなど)、アミノアルコール又はヒドロキシアル
キルアミン類、雰囲気温度で固体の多価アルコール(前
記ショ糖などなどの糖類など)など)、多価アルコール
脂肪酸エステル類(例えば、プロピレングリコールモノ
脂肪酸エステル、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル
類、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル
など)、ビスフェノール類(例えば、ビスフェノールA
など)など]、カルボキシル基含有化合物(酢酸などの
低級脂肪酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪
酸)、アミノ基含有化合物(前記モノ又はジ−ヒドロキ
シC2-4アルキルアミン、アンモニア、モノアルキルア
ミンなどの一級アミン類、ジアルキルアミンなどの二級
アミン類、高級C8-24アミン類など)などが例示でき
る。これらの液状物質は単独で又は二種以上組み合わせ
て使用できる。
【0024】代表的な(ポリ)オキシC2-4アルキレン
グリコール誘導体としては、ポリオキシエチレンC8-20
アルキルエーテル類、ポリオキシエチレンC6-20アルキ
ルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン多価アルコ
ール脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレン
(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンシ
ョ糖脂肪酸エステルなど)、C14-24高級脂肪酸−エチ
レンオキサイド付加体、C14-24高級アミン−エチレン
オキサイド付加体(N,N−ジ(アルカノール)アルカ
ンアミドなど)などが例示できる。
【0025】なお、C2-4アルキレンオキサイドの共重
合体(例えば、エチレンオキサイド−プロピレンオキサ
イドブロック共重合体など)や、(ポリ)オキシC2-4
アルキレングリコール誘導体(特にポリオキシエチレン
グリコール誘導体)は界面活性剤であってもよい。
【0026】好ましい液状物質(バインダー成分)は、
室温で液体の水溶性多価アルコール、例えば、グリセリ
ン、エチレングリコール、ヒドロキシアルキルアミン類
(トリエタノールアミンなど)、オキシエチレン単位を
有する水溶性重合体((ポリ)オキシエチレングリコー
ル、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合
体、エチレンオキサイド付加体など)である。特に、プ
ライマー成分又はその構成単位として、少なくともトリ
エタノールアミンなどのヒドロキシアルキルアミン類を
含むプライマーを用いると、基材に対する濡れ性を向上
でき、均一な塗膜を形成できる。前記液状物質の蒸気圧
に関し、例えば、グリセリンの蒸気圧は20℃で1.4
7mmHg以下、エチレングリコールの蒸気圧は20℃
で0.12mmHg、オキシエチレン単位を有する水溶
性重合体の蒸気圧は20℃で0.12mmHg以下であ
る。
【0027】液状物質(例えば、ポリエチレングリコー
ルなど)の重量平均分子量は、雰囲気温度で液状である
範囲であればよく、例えば、100〜100000、好
ましくは100〜10000、より好ましくは100〜
1000程度であり、通常は、100〜600程度であ
る。
【0028】前記液状物質で非界面活性剤である場合、
濡れ性を改善するため、前記液状物質は濡れ性改善剤
(界面張力を低下させる成分、特に界面活性剤など)と
組み合わせて使用してもよい。濡れ性改善剤としては、
界面張力を低下させて基材に対する濡れ性を向上できる
限り特に制限されず、例えば、ノニオン性界面活性剤
(前記エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドブロ
ック共重合体、ポリオキシエチレングリコール誘導体の
他、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルポリグルコシ
ドなど)、アニオン性界面活性剤(硫酸アルキル(ポリ
オキシエチレン)塩、硫酸アルキル塩、アルカンスルホ
ン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ス
ルホコハク酸ジアルキルエステル又はその塩、リン酸ア
ルキル塩など)、カチオン性界面活性剤(N−アルキル
ピリジニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、
ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチル
ベンジルアンモニウム塩、N−エチルアルカンアミドア
ンモニウム塩など)、両性界面活性剤(アルキルベタイ
ン類、アルキルジエチレントリアミノ酢酸、アルキルジ
メチルアミンオキシド、イミダゾリン誘導体など)が例
示できる。これらの濡れ性改善剤は、プライマーの安定
性を損なわない限り、単独で又は二種以上組み合わせて
使用できる。通常、前記液状物質も含めて、アニオン性
成分とカチオン性成分とを組み合わせる場合は少なく、
ノニオン性成分同士の組合せ、カチオン性成分同士の組
合せ、ノニオン性成分とアニオン性成分又はカチオン性
成分との組合せとして使用する場合が多い。
【0029】濡れ性改善剤(特に界面活性剤)のHLB
(Hydrophile-lipophile balance)は、例えば、2〜4
0、好ましくは5〜30、さらに好ましくは10〜25
程度である。
【0030】前記濡れ性改善剤(界面活性剤など)の割
合は、例えば、液状物質100重量部に対して、0.0
1〜250重量部程度の範囲から選択でき、通常、0.
1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部、さらに好
ましくは1〜10重量部程度である。
【0031】プライマー層に含有されている溶媒(溶媒
成分)としては、有機溶媒、例えば、ヘキサン、シクロ
ヘキサンなどの炭化水素類、クロロホルム、ジクロロエ
タンなどのハロゲン化炭化水素類、エチルエーテル、イ
ソプロピルエーテル、n−ブチルエーテルなどのエーテ
ル類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン
類などを用いてもよいが、通常、水性溶媒、特に低揮発
性溶媒が使用される。水性溶媒としては、例えば、水、
アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t
−ブタノールなど)、セロソルブ類(例えば、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、イソプロピルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブなど)、カ
ルビトール類(例えば、メチルカルビトール、エチルカ
ルビトール、ブチルカルビトールなど)、エステル類
(例えば、乳酸メチル、乳酸エチルなど乳酸エステルな
ど)、環状エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒ
ドロフランなど)、ケトン類(アセトン、ジアセトンア
ルコールなど)、ニトリル類(アセトニトリルなど)、
含窒素化合物(N−メチルピロリドンなど)などが挙げ
られる。前記水性溶媒のうち、好ましい溶媒は、水;n
−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−
ブタノールなどのC3-4アルキルアルコール;イソプロ
ピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソル
ブなどのC3-6アルキルセロソルブ;エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトールなどのC2-4アルキルカルビト
ールなどである。これらの溶媒は、単独で又は二種以上
組合せて使用できる。主たる溶媒として水を用いる場
合、アルコール類などの水溶性有機溶媒と組み合わせて
用いてもよい。
【0032】前記溶媒成分のうち、より好ましい水性溶
媒は水(20℃での蒸気圧17.0mmHg)である。
すなわち、溶媒として水を用いることにより、有機溶剤
を使用することなく、効率よく粉体塗装することができ
るとともに、環境の改善(無公害化)などに対応するこ
とができる。
【0033】液状物質と溶媒との組み合わせは、水溶性
で低揮発性の液状物質と水性溶媒との組合せが好まし
く、例えば、オキシエチレン単位を有する水溶性重合体
(例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ルなど)及び/又はヒドロキシアルキルアミン類(例え
ば、トリエタノールアミンなど)と、水との組合せなど
である。
【0034】液状物質と液状溶媒との割合は、前者/後
者=5/95〜95/5(重量比)程度の広い範囲から
選択でき、例えば、5/95〜50/50(重量比)、
好ましくは10/90〜40/60(重量比)、さらに
好ましくは10/90〜30/70(重量比)程度であ
り、通常、10/90〜50/50(重量比)程度であ
る。
【0035】プライマーの動粘度(単位:cst,10
-62/s)は、室温(10〜30℃、特に15〜25
℃)で、例えば、1〜100(好ましくは1.5〜5
0、さらに好ましくは1.5〜30、特に2〜10)程
度である。
【0036】プライマー層は、慣用の方法、例えば、浸
漬法、スプレー法などにより形成できる。プライマー層
は、通常、プライマーへ基材を浸漬する浸漬法により形
成される。また、過剰なプライマーは、通常、振動、遠
心力などを作用させて基材から液切りされる。プライマ
ー層の膜厚は、所望する被膜の厚みに応じて、粉体層が
形成可能な範囲で適宜設定可能であり、例えば、1〜3
0μm(例えば、1〜15μm)、好ましくは2〜25
μm(例えば、2〜10μm)、さらに好ましくは3〜
20μm(例えば、3〜8μm)程度である。なお、プ
ライマー層の膜厚(プライマーの量)は、プライマーの
粘度、濃度などにより調整することができる。
【0037】プライマーの温度は、基材にプライマー層
が均一に形成できればよく、例えば、0〜90℃、好ま
しくは10〜80℃、さらに好ましくは15〜70℃程
度であり、通常、室温(10〜30℃、特に15〜25
℃程度)である。
【0038】[粉体塗料]粉体塗料を構成する樹脂は、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。熱
可塑性樹脂としては、ポリアミド(例えば、ナイロン
6、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12などの
ホモポリアミド、これらポリアミド成分が共重合したコ
ポリアミド(例えば、ナイロン6/10、ナイロン6/
11、ナイロン6/12、ナイロン66/11、ナイロ
ン66/12など)など)、飽和ポリエステル系樹脂
(例えば、エチレンテレフタレートなどのC2-4アルキ
レンテレフタレート単位を有するコポリエステルな
ど)、塩化ビニル系樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体など)、ポリオレフィン
系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アイオ
ノマーなど)、(メタ)アクリル系樹脂(例えば、ポリ
(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブ
チルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1-10アルキルエス
テル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸
共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン
共重合体など)などが例示される。
【0039】熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂(例
えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビス
フェノールAD型、フェノールノボラック型、クレゾー
ルノボラック型などのグリシジルエーテル型、ジグリシ
ジルフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート
などのグリシジルエステル型など)、ビニルエステル系
樹脂(例えば、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂な
ど)、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、シリコーン樹脂などが例示される。
【0040】前記樹脂は、単独で、又は二種類以上組み
合わせて使用することができ、熱硬化性樹脂では、種類
に応じて硬化剤などを含有してもよい。前記樹脂のう
ち、通常、エポキシ樹脂、ポリアミドなどが使用され
る。
【0041】粉体塗料の平均粒子径は、例えば、1〜1
000μm、好ましくは25〜500μm、さらに好ま
しくは50〜150μm程度であり、通常、30〜10
0μm程度である。
【0042】なお、粉体塗料は、例えば、着色剤、硬化
剤、レベリング剤、安定剤(紫外線吸収剤、酸化防止
剤、熱安定剤など)、帯電防止剤、防錆剤、防カビ剤、
防腐剤などの添加剤を含有していてもよい。
【0043】[粉体塗装]本発明では、雰囲気温度におい
て、液体である溶媒を含有した状態(湿潤状態)でプラ
イマー層が形成された基材を粉体塗装することにより、
粉体塗料をプライマー層に付着させ粉体塗料層を形成す
る。前記方法では、プライマー層が湿潤状態のため、プ
ライマー層に粉体塗料層が形成しても、プライマー(例
えば、液状物質及び溶媒など)が粉体塗料層へ浸透し、
粉体塗料層の表面に少なくとも溶媒(例えば、水など)が
浸出することにより、さらに粉体塗料が付着し、粉体塗
料層を形成することができ、塗体塗装時間により塗膜の
厚みを大きくすることが可能である。すなわち、プライ
マーの粘度、塗布量及び粉体塗料の特性(比重、平均粒
子径など)を調整するなどの煩雑な工程を必要とせず、
簡便かつ効率よく塗膜厚をコントロールすることができ
る。なお、プライマー層を形成した基材においては、プ
ライマー層が湿潤状態を保持可能であれば加熱してもよ
いが、通常、室温(10〜40℃、特に15〜30℃程
度)で塗装してもよい。
【0044】粉体塗装方法としては、流動浸漬法、静電
塗装法、スプレー法などが挙げられるが、好ましくは流
動浸漬法である。この流動浸漬法では、気流により粉体
塗料が浮遊する粉体流動層に基材を浸漬させ、プライマ
ー層の湿潤性及び粘着性などにより、複雑な形状の基材
(例えば、凹凸部を有する基材など)においても、均一
に塗膜を形成することができる。そのため、例えば、溝
などの凹部においても、均一な塗膜を形成し、腐蝕を防
止できる。
【0045】また、前記方法では、プライマー層に含有
される溶媒が、付着した粉体塗料層の表面に浸出し、塗
装時間(例えば、浸漬時間など)により粉体塗料層(ひ
いては最終被膜)の膜厚を調整することができる。すな
わち、流動浸漬法では、粉体流動層への浸漬時間により
塗膜の厚みを容易にコントロールすることができ、一定
のプライマー量(プライマー層の厚み)で被膜の厚み大
きくすることができる。さらに、浸漬時間とプライマー
層の厚みとを組み合わせることにより、幅広い範囲で被
膜の厚みを簡便かつ正確に調整することができる。
【0046】本発明の方法は、被膜の増大速度(換言す
れば、プライマー層に対する粉体塗料の付着量の割合)
が大きいという特色がある。そのため、本発明の方法で
は、塗装時間(例えば、浸漬時間など)により被膜の厚
みを広い範囲でコントロールできる。すなわち、塗装又
は付着時間(流動層への基材の浸漬時間など)により、
被膜の厚みは、最終被膜に換算して、例えば、0.7〜
3μm/10秒、好ましくは0.8〜2.5μm/10
秒(例えば、0.9〜2μm/10秒)、さらに好まし
くは1〜2μm/10秒程度の成長速度(換言すれば、
流動層を構成する粉体塗料の付着速度)でコントロール
できる。なお、上記成長速度は、室温(10〜30℃、
特に15〜25℃)で、動粘度が1〜10cst(好ま
しくは1.5〜8cst)程度のプライマーに基材を浸
漬し、基材を引き上げて過剰なプライマーを振動などに
より液切りして流動層に所定時間浸漬し、粉体塗料層を
加熱して製膜することにより測定できる。前記成長速度
は、流動層への基材の浸漬時間(例えば、10〜360
秒程度)と、加熱により形成された最終被膜の厚みとの
関係を一次式で近似させることにより算出でき、自動的
に一次式の算出するため、マイクロソフト社のソフトウ
ェア「エクセル97」を利用できる。また、一次近似式
は、通常、3以上の測定点に基づいて算出される。
【0047】浸漬時間は、粉体塗料層の厚みに応じて選
択でき、例えば、1秒〜10分(例えば、5秒〜8
分)、好ましくは10秒〜8分、さらに好ましくは10
秒〜7分程度であり、厚膜の塗膜を形成する場合、通
常、5秒〜7分程度である。なお、塗装工程において、
過剰に付着した粉体塗料は、振動、エアブローなどによ
り除去することができる。
【0048】粉体塗装した後、加熱することにより被膜
を形成することができる。加熱温度は、塗料の種類や塗
膜の厚さにより適宜選択できるが、通常、100〜25
0℃、好ましくは120〜230℃、さらに好ましくは
140〜220℃程度である。加熱時間は、塗料の種
類、塗膜の厚さ、加熱温度に応じて適宜選択できるが、
通常、10〜60分、好ましくは15〜50分、さらに
好ましくは20〜40分程度である。
【0049】なお、粉体塗料により形成された最終の被
膜厚としては、耐蝕性(例えば、耐塩水噴霧試験など)
などの塗膜性能を確保できればよく、例えば、10〜2
00μm、好ましくは20〜150μm、より好ましく
は50〜100μm程度の範囲から選択することができ
る。なお、前記成長速度(例えば、前記0.7〜3μm
/10秒程度の最終被膜としての成長速度)で最終被膜
を形成すると、最終厚み30〜130μm、好ましくは
35〜125μm、さらに好ましくは40〜120μm
(特に50〜120μm)程度の被膜を容易に形成でき
る。
【0050】本発明は、種々の基材(例えば、金属、プ
ラスチック、セラミックスなど)の粉体塗装に利用可能
であり、特に、腐蝕性金属基材(例えば、鉄系基材な
ど)に耐蝕性、耐錆性などの性能を有する塗膜を形成す
ることができる。特に、屋外などで使用される鉄系基
材、例えば、マンホールの蓋、交通管制システムのボッ
クスなどの複雑な形状を有する基材などに有用である。
【0051】
【発明の効果】本発明は、溶媒を含有した状態でプライ
マー層に粉体塗装するので、煩雑な工程(例えば、プラ
イマー粘度、塗布量の調整など)を必要とせず、簡便か
つ効率よく塗膜の厚みを大きくすることができる。ま
た、粉体流動層への浸漬時間により塗膜の厚みをコント
ロールすることができる。さらに、水性プライマーを使
用することにより、有機溶媒を用いることなく粉体塗装
を行なうことができる。
【0052】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0053】実施例1 鋳物基材(サイズ45mm×80mm×厚さ5mm)を
リン酸塩処理し、液温が25℃のプライマーに30秒間
浸漬し、過剰のプライマーを振動により除去した。プラ
イマーは、バインダー成分であるポリエチレングリコー
ル(日本油脂(株)製、ニッサンポリエチレングリコー
ル#400,平均分子量380〜420)20重量部
と、溶媒である水80重量部とで構成された溶液であ
る。次に、前記基材を、エポキシ/ポリエステル樹脂系
粉体塗料(日本油脂(株)製、コナック#2500,平
均粒子径60μm)の流動槽へ浸漬した。浸漬時間は、
10秒、30秒、1分、2分、3分、6分であり、流動
浸漬後の過剰の粉体塗料を振動にて除去し、200℃で
20分間加熱処理し、硬化被膜を形成した。
【0054】実施例2 液温が60℃のプライマーを用いた以外は、実施例1と
同様に行なった。
【0055】実施例3及び4 プライマーの溶媒として、ジクロロメタン(実施例3)
及びアセトン(実施例4)を用いた以外は、実施例1と
同様に行った。
【0056】実施例5 プライマーとして、バインダー成分としてのポリエチレ
ングリコール(日本油脂(株)製、ニッサンポリエチレ
ングリコール#400,平均分子量380〜420)2
0重量部と、溶媒である水79重量部と、濡れ性改善剤
としての界面活性剤含有処理剤(奥野製薬工業(株),
「エースクリーンAD」,ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル含量50重量%)1重量部とで構成され
た溶液を用い、プライマーの液温を60℃とする以外、
実施例1と同様にして硬化被膜を形成した。
【0057】実施例6 プライマーとして、バインダー成分としてのトリエタノ
ールアミン20重量部と、溶媒である水79重量部と、
濡れ性改善剤としての界面活性剤含有処理剤(奥野製薬
工業(株),「エースクリーンAD」,ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル含量50重量%)1重量部
とで構成された溶液を用い、プライマーの液温を60℃
とする以外、実施例1と同様にして硬化被膜を形成し
た。
【0058】比較例1 プライマーの溶媒として、アセトンを用い、プライマー
に実施例1と同様の鋳鉄基材を浸漬後、基材を引き上げ
て、プライマー層を60℃で30分間乾燥させ、プライ
マー層の溶媒を除去する以外は、実施例1と同様に行な
った。
【0059】比較例2 バインダー成分であるエポキシ樹脂(エピコート#82
8:油化シェルエポキシ社製、25℃での粘度100ポ
イズ)20重量部と、ジクロロエタン80重量部とで構
成されたプライマーを用い、プライマーに実施例1と同
様の鋳鉄基材を浸漬後、基材を引き上げて、プライマー
層を乾燥させ、プライマー層の溶媒を除去する以外は実
施例1と同様に行なった。
【0060】実施例1〜6及び比較例1〜2で得られた
被覆基材の被膜の厚みを、電磁膜厚計を用いて測定し
た。結果を表1及び図1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】表1に示されるように、浸漬時間を調整す
ることにより、被膜の厚みを広い範囲(35〜120μ
m程度)でコントロールすることができ、浸漬時間が一
定であれば、プライマーの液温を変更しても、ほぼ一定
の厚みの被膜を形成できる。また、プライマーを構成す
る溶媒を変更しても、浸漬時間を調整することにより、
被膜の厚みをコントロールすることができる。なお、実
施例5及び6では、基材に対するプライマーの濡れ性が
向上し、より均一なプライマー層を形成できた。
【0063】一方、プライマー層を乾燥させ、プライマ
ー層の溶媒を完全に除去すると(比較例1及び2)、浸
漬時間を調整しても、被膜の厚みを広い範囲でコントロ
ールすることができない。
【0064】実施例7 鋳鉄製グランドマンホール(600mmφ)の蓋及び枠
をリン酸塩処理し、液温が60℃のプライマーに30秒
間浸漬し、基材を引き上げ、振動により過剰のプライマ
ーを除去した。プライマーは、バインダー成分であるポ
リエチレングリコール(日本油脂(株)製、ニッサンポ
リエチレングリコール#400,平均分子量380〜4
20)16重量部と、溶媒である水84重量部とで構成
された溶液である。次に、前記グランドマンホールを、
エポキシ/ポリエステル樹脂を含む粉体塗料(日本油脂
(株)製、コナック#2500,平均粒子径60μm)
の流動槽へ2分間浸漬し、過剰の粉体を振動にて除去し
た後、200℃で40分間加熱処理を行ない、硬化被膜
を形成した。
【0065】実施例7において、グランドマンホール
(蓋と枠)は、均一な被膜厚(50〜60μm)で仕上
がり、蓋と枠とのはめ合いについても問題なく、防錆力
についても、下記条件の塩水噴霧試験(JIS Z23
71)1000時間でも赤錆の発生は見られなかった。
【0066】[塩水噴霧試験条件] 塩化ナトリウム濃度:50g/L 噴霧室温度 :35±2℃ 噴霧量 :1ml/80cm2/時間 試験時間 :連続1000時間
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1〜6及び比較例1〜2で得られ
た結果を示すグラフである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/03 C09D 5/03 171/02 171/02 201/00 201/00 Fターム(参考) 4D075 AB01 AB52 AB56 AE07 AE12 BB24Z BB56Y EA02 EA06 EB12 EB13 EB15 EB22 EB33 EB36 EB39 EB46 EB52 EB56 EB60 EC35 4J038 BA011 DF021 HA156 JA21 MA08 NA25 PA02 PA05 PA14 PA15 PC02 PC03 PC08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雰囲気温度で液状の物質で構成されたプ
    ライマー層が形成された基材を粉体塗装する方法であっ
    て、前記プライマー層がさらに雰囲気温度で液体の溶媒
    を含有した状態で粉体塗装する方法。
  2. 【請求項2】 プライマー層が、水溶性で低揮発性の液
    状物質と、水性溶媒とで構成されている請求項1記載の
    粉体塗装方法。
  3. 【請求項3】 プライマー層が、水溶性多価アルコール
    と水とで構成されている請求項1記載の粉体塗装方法。
  4. 【請求項4】 プライマー層が、オキシアルキレン単位
    を有する水溶性物質と水とで構成されている請求項1記
    載の粉体塗装方法。
  5. 【請求項5】 液状物質の蒸気圧が、温度20℃におい
    て1mmHg以下である請求項1記載の粉体塗装方法。
  6. 【請求項6】 溶媒の蒸気圧が、温度20℃において5
    0mmHg以下である請求項1記載の粉体塗装方法。
  7. 【請求項7】 さらに界面活性剤を含むプライマーを用
    いてプライマー層を形成する請求項1記載の粉体塗装方
    法。
  8. 【請求項8】 プライマー層が形成された基材を温度0
    〜40℃で粉体塗装し、加熱して被膜を形成する請求項
    1記載の粉体塗装方法。
  9. 【請求項9】 流動浸漬法により室温で粉体塗装する請
    求項1記載の粉体塗装方法。
  10. 【請求項10】 プライマー層が形成された基材を、加
    熱することなく、室温で粉体流動層に浸漬した後、加熱
    することにより被膜を形成する方法であって、前記プラ
    イマー層を雰囲気温度で液状の物質と雰囲気温度で液体
    の溶媒とで構成し、浸漬時間により被膜の厚さをコント
    ロールする方法。
  11. 【請求項11】 浸漬時間により、厚み0.7〜3μm
    /10秒の割合で、被膜の厚みをコントロールする請求
    項10記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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