JP2002301321A - フィルタ濾材、それを用いたフィルタパック及びエアフィルタユニット並びにフィルタ濾材の製造方法 - Google Patents

フィルタ濾材、それを用いたフィルタパック及びエアフィルタユニット並びにフィルタ濾材の製造方法

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JP2002301321A
JP2002301321A JP2001107766A JP2001107766A JP2002301321A JP 2002301321 A JP2002301321 A JP 2002301321A JP 2001107766 A JP2001107766 A JP 2001107766A JP 2001107766 A JP2001107766 A JP 2001107766A JP 2002301321 A JP2002301321 A JP 2002301321A
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ptfe
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filter
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Osamu Tanaka
修 田中
Kunihiko Inui
邦彦 乾
Yoshiyuki Shibuya
吉之 渋谷
Hideyuki Kiyotani
秀之 清谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱ラミネート後のフィルタ濾材の単一繊維捕
集効率の減衰が抑えられ、圧力損失が小さくかつ捕集効
率が高い、高性能のフィルタ濾材を提供することであ
る。 【解決手段】 このフィルタ濾材1は、少なくとも2層
構造からなる複層多孔膜3と、複層多孔膜3の少なくと
も片面に熱ラミネートされる通気性支持材5とを備えて
いる。複層多孔膜3は、ホモポリテトラフルオロエチレ
ン多孔膜7と、ホモポリテトラフルオロエチレン多孔膜
7に積層されるとともにホモポリテトラフルオロエチレ
ン多孔膜7の平均孔径の10倍以上の平均孔径を有する
変性ポリテトラフルオロエチレン多孔膜9とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリテトラフルオ
ロエチレン多孔膜を用いたフィルタ濾材、それを用いた
フィルタパック及びエアフィルタユニット並びにフィル
タ濾材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の集積度や液晶の性能が高くなる
につれ、クリーンルームの清浄度は、近年益々高いレベ
ルが要求され、粒子捕集効率のより高いエアフィルタユ
ニットが求められている。
【0003】これまで、そのようなエアフィルタユニッ
トに用いられる高性能エアフィルタ、特に、HEPA
(High Efficiency Particulate Air)フィルタ、UL
PA(Ultra low Penetration Air)フィルタ等は、ガ
ラス繊維を湿式抄紙したフィルタ濾材を折って作られて
いた。
【0004】しかし、空調装置に係る送風動力費を更に
低減するべく、エアフィルタユニットの圧力損失の低
減、また、より高い清浄空間を実現するための捕集効率
の向上が望まれているが、ガラス繊維からなるエアフィ
ルタユニットでは、より高性能(同一圧力損失であれば
捕集効率がより高く、同一捕集効率であれば圧力損失が
より低い性能)を実現することは非常に困難になってい
る。
【0005】そこで、より高性能のエアフィルタユニッ
トを製造するために、ガラス繊維濾材よりも高性能であ
るポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE)から
なる多孔膜を用いたエアフィルタユニットが既に提案さ
れており、PTFE多孔膜を用いることにより、ガラス
繊維濾材を用いたULPAフィルタに比べて同一捕集効
率で2/3の圧力損失になることが報告されている(特
開平5−202217号公報、WO94/16802号
公報、WO98/26860号公報)。
【0006】また、PTFE多孔膜を用いたエアフィル
タユニットは、その製造方法や加工方法により性能を更
に向上させることができるが、このようなエアフィルタ
ユニットに用いるためのより高性能なPTFE多孔膜が
既に提案されている。単体(フィルタ濾材とするための
通気性支持材がラミネートされていないもの)での性能
が高いPTFE多孔膜は、特表平9−504737号公
報、特開平10−30031号公報、特開平10−28
7759号公報及びWO98/26860号公報におい
て提案されており、これらの公報には、フィルタ濾材の
性能の指標であるPF(Performance Factor)値が高い
PTFE多孔膜が開示されている。また、特開平10−
287759号公報には最高PF値が32のPTFE多
孔膜が示されている。
【0007】PTFE多孔膜のPF値を高めるには、こ
れまでPTFE多孔膜の繊維径を小さくすればよいと考
えられてきたが、最近の研究によれば、単に繊維径を小
さくしてもPF値の向上には限界があることがわかって
いる(15th ICCCS International Symposium予稿集 p4
54〜p463 O.Tanaka他)。この原因は、PTFE多孔
膜の繊維径を小さくすると、確かに単一繊維捕集効率η
は1を超え大きくなるが、近傍の繊維と干渉して実際の
単一繊維捕集効率ηは計算上のηに比べ小さくなってし
まうためである。
【0008】ここで、この文献(15th ICCCS Internati
onal Symposium予稿集)を参照しながら、この原因につ
いて説明する。図10に、従来の濾材の繊維61とこの
繊維61に捕集される粒子63との関係を示すととも
に、図11に、PTFE多孔膜を構成する繊維71とこ
の繊維71に捕集される粒子73との関係を示す。図
中、濾材を構成する繊維61,71の繊維径をdf
し、この繊維から所定距離だけ離れた位置における、こ
の繊維により捕集され得る粒子が分布する幅をdeとす
る。この場合、濾材の単一繊維捕集効率ηは、 [数2] η=de/df で表される。
【0009】図10に示すように、従来の濾材では、繊
維径dfが比較的大きく、単一繊維捕集効率ηは1より
も小さくなるが、PTFE多孔膜は、繊維径dfが非常
に小さいため、単一繊維捕集効率ηは1よりも大きくな
る。
【0010】このため、図11に示すように、1本の繊
維の捕集可能領域Sが近傍の他の繊維の捕集可能領域
S’と一部が重複し(図中、Pで示す領域)、1本の繊
維当たりの捕集効率、即ち単一繊維捕集効率ηが減少し
てしまう。
【0011】この結果、上述のように、PTFE多孔膜
全体としての実際の単一繊維捕集効率は、理論上の単一
繊維捕集効率(繊維同士の干渉により生じる捕集効率の
低下を考慮しない単一繊維捕集効率)よりも小さい値と
なる。
【0012】このような理由から、濾材の繊維径を小さ
くしても実際の単一繊維捕集効率が期待以上に大きくな
らないために、PF値を高めることは困難な状況にあ
り、これまでPTFE多孔膜のPF値は32が知られて
はいたが、これを超えるようなPTFE多孔膜は知られ
ていなかった。
【0013】また、PTFE多孔膜をフィルタ濾材とし
て使用するためには通気性支持材をラミネートすること
が実質的に必要となっている。これは、取り扱い性の点
からPTFE多孔膜単体の強度を向上させるとともに、
濾材を所望の形状に加工するときに受ける損傷を防ぐ必
要があるからである。しかし、PTFE多孔膜に通気性
支持材をラミネートすると、PTFE多孔膜が厚み方向
に圧縮され、PTFE多孔膜の繊維間距離が縮まる結
果、実際のη値がさらに小さくなり、通気性支持材をラ
ミネートしたPTFE多孔膜のPF値は、PTFE多孔
膜単体のPF値に比べ小さくなってしまう。
【0014】実際に、特開平10−30031号公報に
は、PF値が26.6のPTFE多孔膜に通気性支持材
をラミネートをするとPF値が19.8になることが記
載されている。従来において、PTFE多孔膜に通気性
支持材をラミネートした濾材については、WO98/2
6860号公報ではPF値21.8のものが、15th ICC
CS International Symposium予稿集ではPF値28のも
のが示されているが、これらを超えるものは知られてい
なかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、通気性支持材がPTFE多孔膜の少なくとも片面に
ラミネートされたフィルタ濾材において、熱ラミネート
後のフィルタ濾材の単一繊維捕集効率の減衰が抑えら
れ、圧力損失が小さくかつ捕集効率が高い、高性能のフ
ィルタ濾材を提供することである。
【0016】本発明の第2の目的は、通気性支持材をP
TFE多孔膜にラミネートしたフィルタ濾材をプリーツ
加工してなるフィルタパックにおいて、圧力損失が小さ
くかつ捕集効率が高いフィルタパックを提供することで
ある。
【0017】本発明の第3の目的は、通気性支持材をP
TFE多孔膜にラミネートしたフィルタ濾材をプリーツ
加工してなるフィルタパックを枠体内に収納したエアフ
ィルタユニットにおいて、圧力損失が小さくかつ捕集効
率が高いエアフィルタユニットを提供することである。
【0018】本発明の第4の目的は、上記のようなフィ
ルタ濾材の効率的な製造方法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のフィル
タ濾材は、複層多孔膜と、通気性支持材とを備えてい
る。複層多孔膜は少なくとも2層構造からなる。通気性
支持材は、複層多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネート
される。そして、複層多孔膜は、第1多孔膜と、第2多
孔膜とを含む。第1多孔膜はホモポリテトラフルオロエ
チレンからなる。第2多孔膜は、変性ポリテトラフルオ
ロエチレンからなり、第1多孔膜に積層される。
【0020】前述のように、従来のフィルタ濾材とし
て、PF値が28のものが知られていたが、これを超え
るPF値を有するものは知られていなかった。この理由
として、単一繊維捕集理論によれば、一般に、PTFE
多孔膜のような繊維径が小さく単一繊維捕集効率ηが1
を超えるものでは、近傍繊維の干渉が発生しやすく、繊
維自体が持つ単一繊維捕集効率ηに比べ実際には小さく
なってしまうことが挙げられる(15th ICCCS Internati
onal Symposium予稿集 p454〜p463 O.Tanaka他 参
照)。
【0021】しかし、本発明者らによる研究の結果、例
えば、ホモPTFE多孔膜と、変性PTFE多孔膜とを
少なくとも2層以上積層した複層多孔膜によって、従来
知られていなかったほど高いPF値をもつPTFE多孔
膜が得られることが見出された。即ち、後述するような
製造方法により、PTFE多孔膜の繊維間距離を大きく
することが可能となり、この結果、近傍繊維の干渉を防
ぎ、従来にない高いPF値をもつ多孔膜を得ることがで
きることが見出された。
【0022】ここで、本発明による複層多孔膜が高いP
F値を持つ理由について説明する。変性PTFE自体
は、延伸性が悪く、単独では多孔膜作製の最終工程であ
る幅方向延伸時に破断が生じ、エアフィルタ用としての
多孔膜を得ることができない。しかしながら、このよう
な変性PTFEをホモPTFEに重ねた場合は、破断が
起きずに最終工程の幅方向延伸を行うことが可能とな
る。
【0023】より詳細には、変性PTFEは延伸性が悪
いため、変性PTFEを用いた複層多孔膜の構造は、ホ
モPTFEが緻密な構造を持つのとは対照的に孔径が非
常に大きく網目状になっており、実質的な粒子捕集層で
あるホモPTFE多孔膜層に対し、変性PTFE多孔膜
層との界面の多孔構造に影響を与える。即ち、ホモPT
FEと変性PTFEとの界面において、変性PTFEの
網目状の大きな孔径になろうとする挙動にホモPTFE
多孔膜が引きずられる形となり、この結果、同じホモP
TFE多孔膜の内部の構造に比べ変性PTFEとの界面
の構造の方が孔径が大きくなり、繊維間距離も大きくな
る。
【0024】一方で、PTFE多孔膜に捕集される粒子
は、PTFE多孔膜の高い捕集性能により多孔膜構造の
ごく表面において捕集されるが、上記の理由から、界面
でのホモPTFE多孔膜の繊維の単一繊維捕集効率ηの
近傍繊維の干渉による減衰が小さくなり、この結果、多
孔膜のPF値が向上する。
【0025】このような複層構造を有する複層PTFE
多孔膜は、PTFE多孔膜単独に比べ、より粒子付着に
よる圧力損失の上昇率も小さくなる。このような複層多
孔膜では、一般に、比較的大きい粒子が目の粗い層で捕
らえられ、比較的小さい粒子が目の細かい層で捕らえら
れることにより圧力損失の上昇が小さくなるといわれて
いる。
【0026】しかし、HEPA及びULPAフィルタの
ように半導体工業のスーパークリーンルームで使用され
るフィルタを使用した場合、スーパークリーンルームで
は大きな粒子は既にプレフィルタ等で取り除かれている
ため、上記のような理由によっては圧力損失の上昇を抑
えることができない。
【0027】この点に関し、本発明の複層多孔膜では、
ホモPTFE多孔膜の界面が、変性PTFE多孔膜によ
る影響で荒れた状態になっている。粒子の付着によって
PTFE多孔膜の圧力損失が上昇する理由は、粒子が多
孔膜内部に溜まって目詰まりを起こすよりはむしろ、粒
子が多孔膜表面に層状に堆積してケーキ層を形成するこ
とによると考えられる。
【0028】本発明の複層PTFE多孔膜によれば、粒
子捕集層であるホモPTFE多孔膜の表面が荒れている
ため、粒子付着によってケーキ層が形成されにくく、こ
のため、圧力損失の上昇が抑えられる。
【0029】また、上述のように、PTFE多孔膜に通
気性支持材を、通常行われる少なくとも1つのロールが
加熱された2つのロール間に通す熱ラミネート方法で
は、厚み方向に圧縮されるために単一繊維捕集効率ηの
ロスが大きくなり、濾材としてのPF値が低下する。
【0030】そこで、本発明では、高いPF値を持つP
TFE多孔膜のPF値を低下させないよう、特開平6−
218899号公報に記載されるような、加圧すること
なく自重のみでPTFE多孔膜と通気性支持材とを重ね
てラミネートする方法や、巻取テンションを弱める等、
できるだけPTFE多孔膜を厚み方向に圧縮させないよ
う熱ラミネートを行い、高いPF値を持つフィルタ濾材
を得ることとしている。
【0031】請求項2に記載のフィルタ濾材は、複層多
孔膜と、通気性支持材とを備えている。複層多孔膜は少
なくとも2層構造からなる。通気性支持材は、複層多孔
膜の少なくとも片面に熱ラミネートされる。そして、複
層多孔膜は、第1多孔膜と、第1多孔膜に積層されると
ともに第1多孔膜の平均孔径の10倍以上の平均孔径を
有する第2多孔膜とを含む。
【0032】このフィルタ濾材では、複層多孔膜として
平均孔径の異なる複数の多孔膜を積層したものが用いら
れており、平均孔径が小さい方の第1多孔膜が実質的な
捕集層として機能する。
【0033】このような複層多孔膜では、多孔膜作製時
の最終工程である延伸の際、第1多孔膜における第2多
孔膜との界面部分は、延伸前にあっては微細な構造であ
るが、第2多孔膜とともに延伸されると、第2多孔膜の
平均孔径の大きい繊維構造(例えば網目状の構造)が更
に大きく広がろうとする力を受けて第2多孔膜に引きず
られて大きく広がった荒れた構造となる。この結果、第
1多孔膜は、界面部分の構造が、内部の微細な構造より
大きい構造を有するようになる。
【0034】このため、この複層多孔膜では、第1多孔
膜の界面部分の繊維間距離が大きくなっており、この結
果、近傍範囲にある繊維同士の干渉が生じず、単一繊維
捕集効率の減衰が抑えられる。これにより、複層多孔膜
のPF値が大幅に向上される。
【0035】また、このような複層多孔膜では、空気中
の粒子は、第1多孔膜の界面部分で捕集されるのみでな
く、内部の繊維によっても捕集され得るようになる。こ
のため、従来のように第1多孔膜の界面部分に粒子が堆
積してケーキ層が形成されることがなく、この結果、圧
力損失の上昇が抑えられる。
【0036】なお、第2多孔膜の平均孔径は、好ましく
は、第1多孔膜の50倍以上であり、更に好ましくは、
第1多孔膜の100倍以上である。請求項3に記載のフ
ィルタ濾材は、請求項2のフィルタ濾材において、第1
多孔膜はホモPTFEからなり、第2多孔膜は変性PT
FEからなる。
【0037】前述のように、本発明者らの研究により、
ホモPTFE多孔膜と変性PTFE多孔膜とを含む複層
多孔膜では、ホモPTFE多孔膜の界面部分は、延伸時
に平均孔径の大きい変性多孔膜の挙動に引きずられて繊
維が広がり、繊維間距離が大きくなることが見出され、
この結果、近傍の繊維同士による干渉が生じず単一繊維
捕集効率の減衰が抑えられ、PF値が大幅に向上される
ことが明らかにされた。
【0038】ここでは、このようなホモPTFE多孔膜
と変性PTFE多孔膜とを含む複層多孔膜を、通気性支
持材と熱ラミネートしてフィルタ濾材とすることで、P
F値が飛躍的に向上された高性能のフィルタ濾材を得る
こととしている。
【0039】請求項4に記載のフィルタ濾材は、請求項
3のフィルタ濾材において、変性PTFEは、TFEモ
ノマーに、溶融加工できない量だけコモノマーを加えた
ものである。
【0040】本発明において、変性PTFEとして用い
られる変性PTFEファインパウダーは、TFEモノマ
ーにごく微量のコモノマーを加え、共重合したものであ
り、コモノマーの量は、一般的には0.01〜0.3w
t%程度である。
【0041】この程度の量のコモノマーの添加では、変
性PTFEファインパウダーは溶融加工はできず、非溶
融加工性を保持することとなる。請求項5に記載のフィ
ルタ濾材は、請求項4のフィルタ濾材において、コモノ
マーは、ヘキサフルオロプロピレン,パーフルオロアル
キルビニルエーテル,パーフルオロプロピルビニルエー
テル及びトリフルオロクロロエチレンからなる群から選
択された1種以上のものである。
【0042】コポリマー単位として好ましいものには、
ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、ト
リフルオロクロロエチレン等がある。ここでは、具体的
に、かかる物質をコモノマーとして用いた場合を対象と
している。
【0043】請求項6に記載のフィルタ濾材は、請求項
2から5のいずれかのフィルタ濾材において、5.3c
m/sの流速で空気を透過させたときの圧力損失と粒子
径0.10μm以上0.12μm以下のシリカ粒子を用
いて測定した捕集効率とから下記式: [数1] PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(P
a)]×1000 (ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)であ
る)に従って計算されるPF値が32を超えるものであ
る。
【0044】前述のように、複層多孔膜として、例えば
ホモPTFEと変性PTFEとを用いた場合、ホモPT
FEの界面部分の繊維は、延伸の際に変性PTFEによ
って広げられ、繊維間距離が大きくなるが、この結果、
ホモPTFEの単一繊維捕集効率の減衰を抑えてPF値
を向上させることが可能となることが本発明者らの研究
により明らかにされた。
【0045】これにより、従来は通気性支持材が熱ラミ
ネートされた後のPTFE多孔膜のPF値は28までの
ものしか知られていなかったが、ホモPTFE及び変性
PTFEのように平均孔径の異なる多孔膜を含む複層多
孔体を用いることにより、PF値が32を超えるフィル
タ濾材を得ることが可能となる。
【0046】請求項7に記載のフィルタ濾材は、請求項
2から6のいずれかのフィルタ濾材において、通気性支
持材は、両側の最も外側に熱ラミネートされている。通
気性支持材は、前述のように、PTFE多孔膜の形態を
安定させ取り扱い性を向上させるために用いられるが、
PTFE多孔膜を構成する繊維が後述のフィルタパック
及びエアフィルタユニットの製造過程でダメージを受け
るのを抑える観点からは、PTFE多孔膜がフィルタ濾
材の外部に露出した状態のものは好ましくない。
【0047】そこで、このフィルタ濾材では、フィルタ
濾材の両側の最外層部分に通気性支持材をラミネート
し、多孔膜が受けるダメージを抑えることとしている。
このフィルタ濾材によれば、例えば、複数のPTFE多
孔膜が積層されてなる複層多孔膜を有するフィルタ濾材
においても、最外層部分に通気性支持材がラミネートさ
れているため、PTFE多孔膜が受けるダメージを有効
に抑えることができる。
【0048】請求項8に記載のフィルタ濾材は、請求項
2から7のいずれかのフィルタ濾材において、通気性支
持材は熱融着性不織布からなる。このフィルタ濾材で
は、通気性支持材は、PTFE多孔膜との熱ラミネート
時に、一部がPTFE多孔膜に熱融着されるが、このよ
うな通気性支持材としては、フィルタ濾材の圧力損失に
影響を与えないもの、例えばPTFE多孔膜の圧力損失
よりかなり低い圧力損失のものであれば、従来のPTF
E多孔膜を補強する目的で使用される公知のものを使用
してもよい。
【0049】このような通気性支持材としては、少なく
とも表面に熱融着性を有する不織布が好ましく、また、
芯鞘構造繊維(例えば、芯がポリエステルで鞘がポリエ
チレン、芯が高融点ポリエステルで鞘が低融点ポリエス
テルである繊維)からなる不織布が更に好ましい。
【0050】請求項9に記載のフィルタ濾材は、請求項
2から8のいずれかのフィルタ濾材において、複層多孔
膜は、第1多孔膜の第2多孔膜が積層された側と逆側に
積層されるとともに第1多孔膜の平均孔径の10倍以上
の平均孔径を有する第3多孔膜をさらに含む。
【0051】本発明の複層PTFE多孔膜は、2層構造
のものに限定されるものではなく、ここに示す3層以上
の構造のものであってもよい。3層構造の場合、中間層
にホモPTFE多孔膜、外層に変性PTFE多孔膜を用
いたものや、中間層に変性PTFE多孔膜、外層にホモ
PTFE多孔膜を用いたものであっても上記の効果が発
揮される。
【0052】請求項10に記載のフィルタ濾材は、請求
項2から9のいずれかのフィルタ濾材において、濾材透
過風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.3
μm以上の粒子の捕集効率が99.97%以上でありか
つ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における圧力損
失が50Pa以上500Pa以下であるエアフィルタユ
ニットに用いられる。
【0053】このような性能を有するエアフィルタユニ
ットは、一般に、HEPAフィルタとしての規格を有
し、高い清浄度が要求される空間での使用に適したエア
フィルタユニットとして近年そのニーズが高まってい
る。そして、上述の高性能のPTFE多孔膜を用いたフ
ィルタ濾材は、このようなHEPAフィルタを得るのに
適した性能を有している。
【0054】そこで、ここでは、このようなPTFE多
孔膜を用いて、HEPAフィルタとして使用可能なフィ
ルタ濾材を得ることとしている。請求項11に記載のフ
ィルタ濾材は、請求項2から10のいずれかのフィルタ
濾材において、濾材透過風速が1.4cm/秒の場合に
おける粒子径が0.1μm以上の粒子の捕集効率が9
9.9999%以上でありかつ濾材透過風速が1.4c
m/秒の場合における圧力損失が50Pa以上500P
a以下であるエアフィルタユニットに用いられる。
【0055】このような性質を有するエアフィルタユニ
ットは、一般に、ULPAフィルタとしての規格を有
し、HEPAフィルタよりさらに高い清浄度が要求され
る空間での使用に適している。そして、上述の高性能の
PTFE多孔膜を用いたフィルタ濾材は、このようなU
LPAフィルタを得るのに適した性能を有している。
【0056】そこで、ここでは、このようなPTFE多
孔膜を用いて、ULPAフィルタとして使用可能なフィ
ルタ濾材を得ることとしている。請求項12に記載のフ
ィルタ濾材は、請求項2から11のいずれかのフィルタ
濾材において、複層多孔膜のPF値は35を超える。
【0057】PTFE多孔膜は、前述のように、通気性
支持材に熱ラミネートされてフィルタ濾材に加工される
際にPF値の低下を伴うが、ここでは、フィルタ濾材の
PF値よりも高いPF値を有するPTFE多孔膜を用い
ることにより、PF値が32を超えるフィルタ濾材を得
ることとしている。
【0058】請求項13に記載のフィルタパックは、所
定の形状に加工された請求項2から12のいずれかに記
載のフィルタ濾材を含む。フィルタ濾材は、エアフィル
タユニットに用いるために、波型形状等の所定の形状に
加工されるが、ここでは、上述の高性能のフィルタ濾材
を用いているため、高性能のフィルタパックが得られ
る。
【0059】請求項14に記載のフィルタパックは、フ
ィルタ濾材と、スペーサとを備えている。フィルタ濾材
は、プリーツ加工された請求項2から12のいずれかに
記載のものである。スペーサは、プリーツ加工されたフ
ィルタ濾材の形状を保持するための、ポリアミドホット
メルト樹脂からなるものである。
【0060】フィルタ濾材は、エアフィルタユニットに
用いるために、通常、プリーツ加工されるとともにプリ
ーツ間隔を保持するためのスペーサが設けられるが、上
述の高性能のフィルタ濾材を用いているため、ここで
も、高性能のフィルタパックが得られる。なお、プリー
ツ加工とは、後述するように、フィルタ濾材を交互に折
り返して波型(または襞状)の形状に形成することをい
う。
【0061】請求項15に記載のエアフィルタユニット
は、フィルタパックと、枠体とを備えている。フィルタ
パックは請求項13または14に記載のものである。枠
体は、フィルタパックが収納されるものである。
【0062】フィルタパックは、所定の枠体内に収納さ
れてエアフィルタユニットに加工されるが、上述の高性
能のフィルタパックを用いているため、高性能のエアフ
ィルタユニットが得られる。
【0063】請求項16に記載のフィルタユニットの製
造方法は、少なくとも2層構造からなる複層多孔膜と複
層多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされた通気性
支持材とを備え、複層多孔膜がホモPTFEからなる第
1多孔膜と変性PTFEからなる第2多孔膜とを含むフ
ィルタ濾材の製造方法である。この製造方法は、第1工
程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程
と、第6工程とを備えている。
【0064】第1工程では、ホモPTFEファインパウ
ダーに液状潤滑剤を混合してなる第1混合体と変性PT
FEファインパウダーに液状潤滑剤を混合してなる第2
混合体とを押出金型のシリンダ内に区分して充填する。
第2工程では、第1及び第2混合体を一体にペースト押
出する。第3工程では、第2工程を経た第1及び第2混
合体を一体に圧延して複層成形体を得る。第4工程で
は、複層成形体から液状潤滑剤を除去して未焼成テープ
を得る。第5工程では、未焼成テープを、長手方向に延
伸し次いで幅方向に延伸して複層多孔膜を得る。第6工
程は、複層多孔膜の少なくとも片面に通気性支持材を熱
ラミネートする。
【0065】上述のような複層多孔膜は、1つの方法と
して、ホモPTFEファインパウダーと、変性PTFE
ファインパウダーとを押出金型のシリンダー中に区分し
て充填したものを、ペースト押出し、その後、圧延、液
状潤滑剤の除去、長手方向延伸、幅方向延伸を行うこと
により得られることが、本発明者らの研究により見出さ
れた。
【0066】ここでは、このような方法により複層多孔
膜を得、さらに、通気性支持材を熱ラミネートさせるこ
とにより、高性能のフィルタ濾材を効率的に得ることが
できる。
【0067】請求項17に記載のフィルタ濾材の製造方
法は、少なくとも2層構造からなる複層多孔膜と複層多
孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされた通気性支持
材とを備え、複層多孔膜がホモPTFEからなる第1多
孔膜と変性PTFEからなる第2多孔膜とを含むフィル
タ濾材の製造方法である。この製造方法は、第1工程
と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程
と、第6工程とを備えている。
【0068】第1工程では、ホモPTFEファインパウ
ダーに液状潤滑剤を混合してなる第1混合体と変性PT
FEファインパウダーに液状潤滑剤を混合してなる第2
混合体とをそれぞれペースト押出する。第2工程では、
第1工程を経た第1混合体を圧延して第1成形体を得る
とともに第1工程を経た第2混合体を圧延して第2成形
体を得る。第3工程では、第1及び第2成形体からそれ
ぞれ液状潤滑剤を除去する。第4工程では、第3工程を
経た第1及び第2成形体を重ねて未焼成テープを得る。
第5工程では、未焼成テープを、長手方向に延伸し次い
で幅方向に延伸して複層多孔膜を得る。第6工程では、
複層多孔膜の少なくとも片面に通気性支持材を熱ラミネ
ートする。
【0069】上述のような複層多孔膜は、1つの方法と
して、ホモPTFEファインパウダー及び変性PTFE
ファインパウダーをそれぞれ、ペースト押出、圧延、液
状潤滑剤の除去を施した後、未焼成テープを重ね、次い
で、長手方向延伸、幅方向延伸を施すことにより得られ
ることが、本発明者らの研究により見出された。
【0070】ここでは、このような方法により複層多孔
膜を得、さらに、通気性支持材を熱ラミネートさせるこ
とにより、高性能のフィルタ濾材を効率的に得ることが
できる。
【0071】請求項18に記載のフィルタ濾材の製造方
法は、少なくとも2層構造からなる複層多孔膜と複層多
孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされた通気性支持
材とを備え、複層多孔膜がホモPTFEからなる第1多
孔膜と変性PTFEからなる第2多孔膜とを含むフィル
タ濾材の製造方法である。この製造方法は、第1工程
と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程
と、第6工程とを備えている。
【0072】第1工程では、ホモPTFEファインパウ
ダーに液状潤滑剤を混合してなる第1混合体と変性PT
FEファインパウダーに液状潤滑剤を混合してなる第2
混合体とをそれぞれペースト押出する。第2工程では、
第1工程を経た第1混合体を圧延して第1成形体を得る
とともに第1工程を経た第2混合体を圧延して第2成形
体を得る。第3工程では、第1及び第2成形体からそれ
ぞれ液状潤滑剤を除去して2つの未焼成テープを得る。
第4工程では、2つの未焼成テープをそれぞれ長手方向
に延伸する。第5工程では、2つの長手方向に延伸した
テープを重ねて幅方向に延伸することにより複層多孔膜
を得る。第6工程では、複層多孔膜の少なくとも片面に
通気性支持材を熱ラミネートする。
【0073】上述のような複層多孔体は、1つの方法と
して、ホモPTFEファインパウダー及び変性PTFE
ファインパウダーをそれぞれ、ペースト押出し、圧延、
液状潤滑剤の除去、長手方向延伸を施した後、未焼成テ
ープを重ね、この後に幅方向延伸を施すことにより得ら
れることが、本発明者らの研究により見出された。
【0074】ここでは、このような方法により複層多孔
膜を得、さらに、通気性支持材を熱ラミネートさせるこ
とにより、高性能のフィルタ濾材を効率的に得ることが
できる。
【0075】請求項19に記載のフィルタ濾材の製造方
法は、請求項16から18のいずれかの製造方法におい
て、未焼成テープは、長手方向に3倍以上20倍以下に
延伸され次いで幅方向に10倍以上50倍以下に延伸さ
れることにより総面積倍率で80倍以上800倍以下に
延伸される。
【0076】この製造方法では、未焼成のPTFEテー
プを延伸する際に、かかる延伸倍率で延伸を行うことに
より、高性能のPTFE多孔膜を備えたフィルタ濾材を
得ることとしている。
【0077】請求項20に記載のフィルタ濾材の製造法
は、請求項15から19のいずれかの製造方法におい
て、通気性支持材は熱融着性不織布からなる。この製造
方法では、特に、通気性支持材として熱融着生不織布を
用いてフィルタ濾材を得る場合において、高性能のフィ
ルタ濾材を得ることとしている。
【0078】
【発明の実施の形態】[フィルタ濾材]図1に、本発明
の一実施形態が採用されたフィルタ濾材1を示す。
【0079】このフィルタ濾材1は、複層多孔膜3と、
通気性支持材5とを備えている。複層多孔膜3は、ホモ
PTFEファインパウダーからなるホモPTFE多孔膜
7と、このホモPTFE多孔膜7の片面に積層され、変
性PTFEファインパウダーからなる変性PTFE多孔
膜9とからなる2層構造を有している。
【0080】ホモPTFE多孔膜7は、変性PTFE多
孔膜9よりも微細な繊維構造を有しており、実質的な捕
集層として機能する。変性PTFE多孔膜9は、PTF
Eホモモノマーに、溶融加工できない量だけ(非溶融加
工性を保持する程度)コモノマーを加えたものである。
コモノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン、パー
フルオロアルキルビニルエーテル、パーフルオロプロピ
ルビニルエーテル及びトリフルオロクロロエチレン等が
好ましい。また、変性PTFE多孔膜9は、ホモPTF
E多孔膜7の平均孔径の10倍以上の大きさの平均孔径
を有している。この平均孔径の倍率は、後述するよう
に、延伸工程においてホモPTFE多孔膜7の変性PT
FE多孔膜9との界面部分の繊維間距離が大きくなる点
から、50倍以上であるのが好ましく、100倍以上で
あるのがさらに好ましい。
【0081】なお、本発明の複層多孔膜3は、図2に示
すように、ホモPTFE多孔膜7の他方の片面に異種ま
たは同種の変性PTFE多孔膜9が積層された3層構造
のものであってもよく、或いは、複数のホモPTFE多
孔膜7及び変性PTFE多孔膜9が積層されてなる多層
構造のものであってもよい。
【0082】このように構成された複層多孔膜3は、後
述するフィルタ濾材の製造方法を経て、ホモPTFE多
孔膜7の変性PTFE多孔膜9との界面の繊維間距離が
大きくなっている。このため、ホモPTFE多孔膜7の
界面の単一繊維捕集効率の減衰が抑えられている。これ
により、複層多孔膜3のPF値は、従来に比べ飛躍的に
向上されており、ここでは、35を超えている。
【0083】通気性支持材5は、複層多孔膜3の少なく
とも片面に熱ラミネートされるが、フィルタ濾材1の両
側の最外層部分に熱ラミネートされてもよい。通気性支
持材5は熱融着性不織布からなる。
【0084】このように構成されたフィルタ濾材1は、
複層多孔膜3が通気性支持材5に熱ラミネートされた後
においてもなお、高いPF値を保持しており、ここで
は、32を超えている。このPF値は、5.3cm/s
の流速で空気を透過させたときの圧力損失と粒子径0.
10μm以上0.12μm以下のシリカ粒子を用いて測
定した捕集効率とから下記式: [数1] PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(P
a)]×1000 (ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)であ
る)に従って計算される。
【0085】また、このフィルタ濾材1は、HEPAフ
ィルタ(濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における
粒子径が0.3μm以上の粒子の捕集効率が99.97
%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合
における圧力損失が50Pa以上500Pa以下である
エアフィルタユニット)、ULPAフィルタ(濾材透過
風速が1.4cm/秒の場合における粒子径が0.1μ
m以上の粒子の捕集効率が99.9999%以上であり
かつ濾材透過風速が1.4cm/秒の場合における圧力
損失が50Pa以上500Pa以下であるエアフィルタ
ユニット)等の高性能エアフィルタユニットに用いるこ
とができる。
【0086】[エアフィルタユニット]図3に、本発明
の一実施形態が採用されたエアフィルタユニット11を
示す。このエアフィルタユニット11は、フィルタパッ
ク13と、フィルタパック13が収納される枠体15と
を備えている。
【0087】フィルタパック13は、図4に示すよう
に、フィルタ濾材1と、スペーサ17とから構成され
る。フィルタ濾材1は、上述のものが用いられ、交互に
折り返して波型形状に加工(プリーツ加工)されてい
る。
【0088】スペーサ17は、プリーツ加工されたフィ
ルタ濾材1の波型形状を保持するためのものであり、ポ
リアミド等のホットメルト樹脂接着剤からなる。枠体1
5は、4本のアルミニウム製フレームを組み立てること
により得られ、内側にフィルタパック13が保持され
る。
【0089】[フィルタ濾材の製造方法] <第1実施形態>ここでは、本発明のフィルタ濾材の製
造方法の第1実施形態について説明する。
【0090】この製造方法は、上述のフィルタ濾材1を
製造するための方法であって、充填工程と、押出工程
と、圧延工程と、助剤除去工程と、延伸工程と、熱ラミ
ネート工程とを備えている。
【0091】充填工程では、ホモPTFEファインパウ
ダーに助剤(液状潤滑剤)を混合してなる第1混合体
と、変性PTFEファインパウダーに助剤を混合してな
る第2混合体とを押出金型のシリンダ内に区分して充填
する。
【0092】押出工程では、第1混合体及び第2混合体
を一体にペースト押出する。圧延工程では、押出工程を
経た第1混合体及び第2混合体を一体に圧延して複層成
形体を得る。
【0093】助剤除去工程では、複層成形体から助剤を
除去して未焼成テープを得る。延伸工程では、未焼成テ
ープを、長手方向に延伸し、次いで、幅方向に延伸して
複層多孔膜を得る。
【0094】熱ラミネート工程では、複層多孔膜の少な
くとも片面に通気性支持材を熱ラミネートする。 <第2実施形態>ここでは、本発明のフィルタ濾材の製
造方法の第2実施形態について説明する。
【0095】この製造方法は、上述のフィルタ濾材1を
製造するための方法であって、押出工程と、圧延工程
と、助剤除去工程と、積層工程と、延伸工程と、熱ラミ
ネート工程とを備えている。
【0096】押出工程では、ホモPTFEファインパウ
ダーに助剤を混合してなる第1混合体と変性PTFEフ
ァインパウダーに助剤を混合してなる第2混合体とをそ
れぞれペースト押出する。
【0097】圧延工程では、押出工程を経た第1混合体
及び第2混合体を圧延して第1成形体及び第2成形体を
得る。助剤除去工程では、第1成形体及び第2成形体か
らそれぞれ助剤を除去する。
【0098】積層工程では、助剤除去工程を経た第1成
形体及び第2成形体を重ねて未焼成テープを得る。延伸
工程では、未焼成テープを、長手方向に延伸し、次いで
幅方向に延伸して複層多孔膜を得る。
【0099】熱ラミネート工程では、複層多孔膜の少な
くとも片面に通気性支持材を熱ラミネートする。 <第3実施形態>ここでは、本発明のフィルタ濾材の製
造方法の第3実施形態について説明する。
【0100】この製造方法は、上述のフィルタ濾材1を
得るための方法であって、押出工程と、圧延工程と、助
剤除去工程と、長手方向延伸工程と、幅方向延伸工程
と、熱ラミネート工程とを備えている。
【0101】押出工程では、ホモPTFEファインパウ
ダーに助剤を混合してなる第1混合体と変性PTFEフ
ァインパウダーに助剤を混合してなる第2混合体とをそ
れぞれペースト押出する。
【0102】圧延工程では、押出工程を経た第1混合体
及び第2混合体をそれぞれ圧延して第1成形体及び第2
成形体を得る。助剤除去工程では、第1成形体及び第2
成形体からそれぞれ助剤を除去して2つの未焼成テープ
を得る。
【0103】長手方向延伸工程では、2つの未焼成テー
プをそれぞれ長手方向に延伸する。幅方向延伸工程で
は、長手方向に延伸した、2つのテープを重ねて幅方向
に延伸することにより複層多孔膜を得る。
【0104】熱ラミネート工程では、複層多孔膜の少な
くとも片面に通気性支持材を熱ラミネートする。上記実
施形態はいずれも、未焼成テープは、長手方向に3倍以
上20倍以下に延伸され、次いで幅方向に10倍以上5
0倍以下に延伸される。そして、これにより、未焼成テ
ープは、トータル面積倍率で80倍以上800倍以下に
延伸される。
【0105】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。 [PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の圧力損失(P
a)]PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の測定サンプル
を、直径100mmのフィルタホルダーにセットし、コ
ンプレッサーで入口側を加圧し、流速計で空気の透過す
る流量を5.3cm/秒に調整した。そして、この時の
圧力損失をマノメータで測定した。 [PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の捕集効率(%)]
PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の測定サンプルを直径
100mmのフィルタホルダーにセットし、コンプレッ
サーで入口側を加圧し、流量計で空気の透過する流量を
5.3cm/秒に調整した。この状態で上流側から0.
10〜0.12μmの粒子濃度が108個/300ml
のシリカ粒子を流し、下流側に設置したパーティクルカ
ウンター(PMS LAS−X−CRT PARTIC
LE MEASURING SYSTEM INC.
(PMS)社製、以下同じ)によって、粒子径0.10
〜0.12μmの透過粒子数を求め、上流と下流との粒
子数の比率を求めた。すなわち、上流の粒子濃度をC
i、下流の粒子濃度をCoとしたときに下式により計算
される測定サンプルの捕集効率を求めた。 [数2] 捕集効率(%)=(1−Co/Ci)×100 また、捕集効率が非常に高いフィルタ濾材については、
吸引時間を長くすることでサンプリング空気量を多くし
て、測定を行った。例えば、吸引時間を10倍にする
と、下流側のカウント粒子数が10倍に上がり、測定感
度が10倍になる。 [PTFE多孔膜及びフィルタ濾材の透過率(%)]P
TFE多孔膜及びフィルタ濾材の透過率は、下式により
求めた。 [数3] 透過率(%)=100−捕集効率(%) [PTFE多孔膜及びフィルタ濾材のPF値]PTFE
多孔膜及びフィルタ濾材のPF1値は、PTFE多孔膜
及びフィルタ濾材の圧力損失及び透過率を下式に代入す
ることにより求めた。 [数1] PF1値=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失
(Pa)] ×1000 [エアフィルタユニットの圧力損失(Pa)]図5に示
す装置を用い、エアフィルタユニットを装着後フィルタ
濾材を透過する風速が1.4cm/秒になるように調整
し、その時のエアフィルタユニット前後の圧力損失をマ
ノメータで測定した。なお、図5において、51は送風
機、52,52’はHEPAフィルタ、53は試験用粒
子導入管、54,54’は整流板、55は上流側試験用
粒子採取管、56は静圧測定孔、57は供試エアフィル
タユニット、58は下流側試験用粒子採取管、59は層
流型流量計をそれぞれ示す。 [エアフィルタユニットの捕集効率(%)]図5に示し
た装置を用い、エアフィルタユニットを装着後フィルタ
濾材を透過する風速が1.4cm/秒になるように調整
し、この状態で上流側に粒子径が0.10〜0.12μ
mで濃度が1×109/ft3のシリカ粒子を流し、下流
側の粒子径0.1〜0.12μmの粒子数をパーティク
ルカウンターで測定し、上流側と下流側との粒子数の比
率を求めた。すなわち、上流の粒子濃度をCi、下流粒
子濃度をCoとしたときに下式により計算される測定エ
アフィルタユニットの捕集効率を求めた。 [数2] 捕集効率(%)=(1−Co/Ci)×100 [エアフィルタユニットの透過率(%)]エアフィルタ
ユニットの透過率は、下式により求めた。 [数3] 透過率(%)=100−捕集効率(%) [エアフィルタユニットのPF値]エアフィルタユニッ
トのPF2値は、エアフィルタユニットの圧力損失と透
過率とを下式に代入することにより求めた。 [数4] PF2値=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失
(Pa)] ×1000 [ホモ及び変性PTFE多孔膜の平均孔径]ホモPTFE多孔膜の孔径 ホモPTFE多孔膜の孔径は、変性PTFE多孔膜の孔
径よりも小さいため、複層にしたPTFE多孔膜を、A
STM F−316−86の記載に準じて測定されるミ
ーンフローポアサイズ(MFP)をホモPTFE多孔膜
の平均孔径とした。実際の測定は、コールターポロメー
ター(Coulter Porometer)[コールター・エレクトロ
ニクス(Coulter Electronics)社(英国)製]で測定
を行った。
【0106】変性PTFE多孔膜の孔径 変性PTFE多孔膜の孔径は、複層PTFE多孔膜の変
性PTFE多孔膜側を走査型電子顕微鏡、あるいは、光
学顕微鏡で、ある直線上にあるPTFE繊維束数が20
本程度になるような視野で撮影し、この写真を4つ切り
大に拡大し、写真上に縦、横それぞれ4本の同一長さの
直線を5cm間隔に引き、その直線上にあるPTFE繊
維束とPTFE繊維束の間を測定し、その平均を本発明
の変性PTFE多孔膜層の孔径とした。 [複層PTFEフィルタ濾材の製造] <実施例1>数平均分子量700万のホモPTFEファ
インパウダー1(ダイキン工業株式会社製「ポリフロン
ファインパウダーF104U」)100重量部に、押出
液状潤滑剤としての炭化水素油(エッソ石油株式会社製
「アイソパー」)28重量部を加えて混合した。
【0107】更に、数平均分子量560万のトリフルオ
ロクロロエチレン変性PTFEファインパウダー2(ダ
イキン工業株式会社製「ポリフロンファインパウダーF
201」)100重量部に、押出液状潤滑剤としての炭
化水素油(エッソ石油株式会社製「アイソパー」)23
重量部を加えて混合した。
【0108】その後、図6に示すような手順でホモPT
FEファインパウダーが中心にくるようにしてホモPT
FEファインパウダーと変性PTFEファインパウダー
との体積比が3:2になるように同心円状の複層予備成
形体を得た。
【0109】次に、この複層予備成形体をペースト押出
により円柱状に成形した。そして、この円柱状成形体を
70℃に加熱したカレンダーロールによりフィルム状に
成形し、複層PTFEフィルムを得た。この複層フィル
ムを250℃の熱風乾燥炉に通して押出助剤を蒸発除去
し、平均厚み200μm、平均幅150mmの複層未焼
成フィルムを得た。
【0110】次に、この複層未焼成PTFEフィルム
を、図7に示す装置を用いて長手方向に延伸倍率7.5
倍で延伸した。未焼成フィルムはロール21にセット
し、延伸したフィルムは巻き取りロール22に巻き取っ
た。また、延伸温度は250℃で行った。なお、図7に
おいて、23〜25はロール、26,27はヒートロー
ル、28〜32はロールをそれぞれ示す。
【0111】次に、得られた長手方向延伸フィルムを、
連続クリップで挟むことのできる図8の左半分に示す装
置(テンター)を用いて幅方向に延伸倍率45倍で延伸
し、熱固定を行い複層PTFE多孔膜を得た。この時の
延伸温度は290℃、熱固定温度は345℃、また延伸
速度は500%/秒であった。 <実施例2>トリフルオロクロロエチレン変性PTFE
ファインパウダー2(ダイキン工業株式会社製「ポリフ
ロンファインパウダーF201」)の代わりにパーフル
オロプロピルビニルエーテル変性PTFEファインパウ
ダー3(ダイキン工業株式会社製「ポリフロンファイン
パウダーF302」)を使用し、変性PTFEファイン
パウダー3に押出液状潤滑剤26重量部を加えて混合
し、平均厚み200μm、平均幅150mmの複層未焼
成フィルムを得た以外は実施例1と同様にして複層PT
FE多孔膜を得た。 <実施例3>数平均分子量700万のホモPTFEファ
インパウダー1(ダイキン工業株式会社製「ポリフロン
ファインパウダーF104U」)100重量部に、押出
液状潤滑剤としての炭化水素油(エッソ石油株式会社製
「アイソパー」)28重量部を加えて混合した。
【0112】更に、数平均分子量560万のトリフルオ
ロクロロエチレン変性PTFEファインパウダー2(ダ
イキン工業株式会社製「ポリフロンファインパウダーF
201」)100重量部に、押出液状潤滑剤としての炭
化水素油(エッソ石油株式会社製「アイソパー」)23
重量部を加えて混合した。
【0113】その後、図9に示すような手順で各層の厚
み構成比が1:1になるように複層に予備成形体を得
た。次に、この複層予備成形体をペースト押出により楕
円柱状に成形した。そして、この楕円柱状成形体を70
℃に加熱したカレンダーロールによりフィルム状に成形
し、複層PTFEフィルムを得た。この複層フィルムを
250℃の熱風乾燥炉に通して押出助剤を蒸発除去し、
平均厚み200μm、平均幅150mmの複層未焼成フ
ィルムを得た。その後、実施例1と同様にして複層PT
FE多孔膜を得た。 <実施例4>トリフルオロクロロエチレン変性PTFE
ファインパウダー2(ダイキン工業株式会社製「ポリフ
ロンファインパウダーF201」)の代わりにパーフル
オロプロピルビニルエーテル変性PTFEファインパウ
ダー3(ダイキン工業株式会社製「ポリフロンファイン
パウダーF302」)を使用し、変性PTFEファイン
パウダー3に押出液状潤滑剤を26重量部を加えて混合
し、平均厚み200μm、平均幅150mmの複層未焼
成フィルムを得た以外は実施例3と同様にして複層PT
FE多孔膜を得た。 <実施例5>数平均分子量700万のホモPTFEファ
インパウダー1(ダイキン工業株式会社製「ポリフロン
ファインパウダーF104U」)100重量部に、押出
液状潤滑剤としての炭化水素油(エッソ石油株式会社製
「アイソパー」)28重量部を加えて混合した。
【0114】更に、数平均分子量560万のトリフルオ
ロクロロエチレン変性PTFEファインパウダー2(ダ
イキン工業株式会社製「ポリフロンファインパウダーF
201」)100重量部に、押出液状潤滑剤としての炭
化水素油(エッソ石油株式会社製「アイソパー」)23
重量部を加えて混合した。
【0115】次に、ホモ及び変性PTFEファインパウ
ダーそれぞれをペースト押出により円柱状に成形した。
そして、それぞれの円柱状成形体を70℃に加熱したカ
レンダーロールによりフィルム状に成形し、PTFEフ
ィルムを得た。これらのフィルムを250℃の熱風乾燥
炉に通して押出助剤を蒸発除去し、平均厚み100μ
m、平均幅134mmのホモPTFE未焼成フィルム
と、平均厚み100μm、平均幅126mmの変性PT
FE未焼成フィルムとを得た。
【0116】次に、これらのホモPTFE未焼成フィル
ムと変性PTFE未焼成フィルムを2層に重ね、図7に
示す装置を用いて長手方向に延伸倍率7.5倍で延伸し
た。重ねた未焼成フィルムはロール21にセットし、延
伸したフィルムは巻き取りロール22に巻き取った。ま
た、延伸温度は250℃で行った。
【0117】次に、得られた長手方向延伸フィルムを、
図8の左半分に示す装置を用いて幅方向に延伸倍率45
倍で延伸し、熱固定を行い複層PTFE多孔膜を得た。
この時の延伸温度は290℃、熱固定温度は345℃、
また延伸速度は500%/秒であった。 <実施例6>トリフルオロクロロエチレン変性PTFE
ファインパウダー2(ダイキン工業株式会社製「ポリフ
ロンファインパウダーF201」)の代わりにパーフル
オロプロピルビニルエーテル変性PTFEファインパウ
ダー3(ダイキン工業株式会社製「ポリフロンファイン
パウダーF302」)を使用し、変性PTFEファイン
パウダー3に押出液状潤滑剤を26重量部を加えて混合
した以外は実施例5と同様にして複層PTFE多孔膜を
得た。 <実施例7>実施例5の変性PTFE未焼成フィルム2
枚の間に、実施例5のホモPTFE未焼成フィルムを重
ね、図7に示す装置を用いて長手方向に延伸倍率7.5
倍で延伸した。重ねた未焼成フィルムはロール21にセ
ットし、延伸したフィルムは巻き取りロール22に巻き
取った。また、延伸温度は250℃で行った。
【0118】次に、得られた長手方向延伸フィルムを、
図8の左半分に示す装置を用いて幅方向に延伸倍率45
倍で延伸し、熱固定を行い複層PTFE多孔膜を得た。
この時の延伸温度は290℃、熱固定温度は345℃、
また延伸速度は500%/秒であった。 <実施例8>数平均分子量700万のホモPTFEファ
インパウダー1(ダイキン工業株式会社製「ポリフロン
ファインパウダーF104U」)100重量部に、押出
液状潤滑剤としての炭化水素油(エッソ石油株式会社製
「アイソパー」)28重量部を加えて混合した。
【0119】更に、数平均分子量560万のトリフルオ
ロクロロエチレン変性PTFEファインパウダー2(ダ
イキン工業株式会社製「ポリフロンファインパウダーF
201」)100重量部に、押出液状潤滑剤としての炭
化水素油(エッソ石油株式会社製「アイソパー」)23
重量部を加えて混合した。
【0120】次に、ホモ及び変性PTFEファインパウ
ダーそれぞれをペースト押出により円柱状に成形した。
そして、それぞれの円柱状成形体を70℃に加熱したカ
レンダーロールによりフィルム状に成形し、PTFEフ
ィルムを得た。これらのフィルムを250℃の熱風乾燥
炉に通して押出助剤を蒸発除去し、平均厚み50μm、
平均幅152mmのホモPTFE未焼成フィルム及び、
平均厚み100μm、平均幅126mmの変性PTFE
未焼成フィルムを得た。
【0121】上記ホモPTFE未焼成フィルム2枚の間
に、変性PTFE未焼成フィルムを重ねた以外は実施例
7と同様にして複層PTFE多孔膜を得た。 <実施例9>実施例5のホモPTFE未焼成フィルム及
び実施例5の変性PTFE未焼成フィルムをそれぞれ図
7に示す装置を用いて長手方向に延伸倍率7.5倍で延
伸した。未焼成フィルムはロール21にセットし、延伸
したフィルムは巻き取りロール22に巻き取った。ま
た、延伸温度は250℃で行った。
【0122】次に、長手方向に延伸したホモPTFE未
焼成フィルム及び変性PTFE未焼成フィルムを2層に
重ね、図8の左半分に示す装置を用いて幅方向に延伸倍
率45倍で延伸し、熱固定を行い複層PTFE多孔膜を
得た。この時の延伸温度は290℃、熱固定温度は34
5℃、また延伸速度は500%/秒であった。 <実施例10>実施例9の長手方向に延伸した変性PT
FE未焼成フィルム2枚の間に、実施例9の長手方向に
延伸したホモPTFE未焼成フィルムを重ね、図8の左
半分に示す装置を用いて幅方向に延伸倍率45倍で延伸
し、熱固定を行い複層PTFE多孔膜を得た。この時の
延伸温度は290℃、熱固定温度は345℃、また延伸
速度は500%/秒であった。 <実施例11>実施例8のホモPTFE未焼成フィルム
及び実施例8の変性PTFE未焼成フィルムをそれぞれ
図7に示す装置を用いて長手方向に延伸倍率7.5倍で
延伸した。未焼成フィルムはロール21にセットし、延
伸したフィルムは巻き取りロール22に巻き取った。ま
た、延伸温度は250℃で行った。
【0123】これらの長手方向に延伸したホモPTFE
未焼成フィルム2枚の間に、長手方向に延伸した変性P
TFE未焼成フィルムを重ね、図8の左半分に示す装置
を用いて幅方向に延伸倍率45倍で延伸し、熱固定を行
い複層PTFE多孔膜を得た。この時の延伸温度は29
0℃、熱固定温度は345℃、また延伸速度は500%
/秒であった。 <比較例1>数平均分子量700万のホモPTFEファ
インパウダー1(ダイキン工業株式会社製「ポリフロン
ファインパウダーF104U」)100重量部に、押出
液状潤滑剤としての炭化水素油(エッソ石油株式会社製
「アイソパー」)28重量部を加えて混合した。
【0124】次に、このホモPTFEファインパウダー
をペースト押出により円柱状に成形した。そして、円柱
状成形体を70℃に加熱したカレンダーロールによりフ
ィルム状に成形し、PTFEフィルムを得た。更にこの
フィルムを250℃の熱風乾燥炉に通して押出助剤を蒸
発除去し、平均厚み100μm、平均幅152mmのホ
モPTFE未焼成フィルムを得た。
【0125】次に、これらのホモPTFE未焼成フィル
ムを、図7に示す装置を用いて長手方向に延伸倍率7.
5倍で延伸した。未焼成フィルムはロール21にセット
し、延伸したフィルムは巻き取りロール22に巻き取っ
た。また、延伸温度は250℃で行った。
【0126】次に、得られた長手方向延伸フィルムを、
図8の左半分に示す装置を用いて幅方向に延伸倍率45
倍で延伸し、熱固定を行い単層PTFE多孔膜を得た。
この時の延伸温度は290℃、熱固定温度は345℃、
また延伸速度は500%/秒であった。 <実施例12及び比較例2>実施例1〜11及び比較例
1のPTFE多孔膜の両面に、下記の不織布A,Bを用
いて、図4の右半分に示す装置によって熱融着すること
により、フィルタ濾材を得た。
【0127】不織布A:ユニチカ株式会社製「エルベス
S0403WDO」PET/PE芯/鞘不織布、目付4
0g/m2 不織布B:ユニチカ株式会社製「エルベスT0403W
DO」PET/PE芯/鞘不織布、目付40g/m2 なお、図8において、34は巻出しロール、35は予熱
ゾーン、36は延伸ゾーン、37は熱固定ゾーン、39
はラミネートロール、31は巻取ロールをそれぞれ示
す。
【0128】また、この時の熱融着条件は、以下の通り
であった。 加熱温度:200℃ ライン速度:15m/分 下記表1に、実施例1〜11及び比較例1の多孔膜の物
性と、これらに不織布を熱溶着したフィルタ濾材の物性
を示す。
【0129】
【表1】 表1に示すように、実施例1〜11はいずれも、比較例
1に比べ、圧力損失が抑えられ、捕集効率及びPF値が
向上している。したがって、複層多孔膜としてホモPT
FE多孔膜と変性PTFE多孔膜とを用いることにより
優れた性能の多孔膜及び濾材が得られることがわかる。 <実施例13及び比較例3>実施例12及び比較例2で
製造した実施例1〜11及び比較例1の多孔膜に不織布
を熱溶着したフィルタ濾材を、レシプロ折り機で高さ
5.5cmにプリーツ加工し、プリーツ後90℃の温度
をかけて折りくせをつけた。この後、プリーツされたフ
ィルタ濾材を一旦開き、ポリアミドホットメルト樹脂製
のスペーサを塗布し、再度プリーツ状にレシプロ立ち上
げ機で立ち上げ、大きさ58cm×58cmに切断し
て、フィルタパックを得た。この時のプリーツ間隔は、
3.125mm/1プリーツであった。
【0130】次に、外寸61cm×61cm、内寸58
cm×58cm、厚さ6.5cmのアルマイト加工アル
ミニウム製枠を用意し、この枠体内にプリーツ加工され
たフィルタパックを入れ、ウレタン接着剤でフィルタパ
ック周囲とアルミニウム枠とをシールしてエアフィルタ
ユニットを作製した。
【0131】下記表2に各エアフィルタユニットの物性
を示す。
【0132】
【表2】 表2に示すように、表1と同様、実施例1〜11のユニ
ットはいずれも、比較例1に比べ、圧力損失が抑えら
れ、また、捕集効率及びPF値が向上されている。した
がって、複層多孔膜としてホモPTFE多孔膜と変性P
TFE多孔膜とを用いることにより優れた性能のエアフ
ィルタユニットが得られることがわかる。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、複層多孔膜として平均
孔径の異なる多孔膜が積層されてなるものが用いられて
いるため、延伸等が施されることにより、捕集層となる
多孔膜の界面部分の繊維間距離が大きくなる。この結
果、単一繊維捕集効率が大きくなり、これにより、PF
値が大幅に向上された複層多孔膜が得られる。そして、
このPTFE多孔膜を利用して、高性能のフィルタ濾
材、フィルタパック及びエアフィルタユニットを得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用されたフィルタ濾材
を示す縦断面図。
【図2】本発明の他の実施形態が採用されたフィルタ濾
材を示す縦断面図。
【図3】本発明の一実施形態が採用されたエアフィルタ
ユニットを示す斜視図。
【図4】本発明の一実施形態が採用されたフィルタパッ
クを示す斜視図。
【図5】エアフィルタユニットの圧力損失の測定装置を
示す模式図。
【図6】本発明の第1実施形態に係るフィルタ濾材の製
造方法の一例の説明図。
【図7】PTFEフィルムの長手方向への延伸に用いる
装置を示す模式図。
【図8】PTFEフィルムの幅方向への延伸に用いる装
置(左半分)と、PTFEフィルムに不織布をラミネー
トする装置(右半分)とを示す模式図。
【図9】本発明の第1実施形態に係るフィルタ濾材の製
造方法の他の例の説明図。
【図10】従来の濾材の繊維と、この繊維に捕集される
粒子との関係を示す説明図。
【図11】PTFE多孔膜を構成する繊維と、この繊維
に捕集される粒子との関係を示す説明図。
【符号の説明】
1 フィルタ濾材 3 複層多孔膜 5 通気性支持材 7 ホモPTFE多孔膜 9 変性PTFE多孔膜 11 エアフィルタユニット 13 フィルタパック 15 枠体 17 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 69/12 B01D 69/12 71/36 71/36 (72)発明者 渋谷 吉之 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 清谷 秀之 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4D006 GA44 MA06 MA22 MC30X PB19 4D019 AA01 BA13 BB10 CA02 CB04 4D058 JA13 JB14 JB39 SA04

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2層構造からなる複層多孔膜
    と、 前記複層多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされる
    通気性支持材とを備え、 前記複層多孔膜は、ホモポリテトラフルオロエチレンか
    らなる第1多孔膜と、変性ポリテトラフルオロエチレン
    からなり、前記第1多孔膜に積層される第2多孔膜とを
    含む、フィルタ濾材。
  2. 【請求項2】少なくとも2層構造からなる複層多孔膜
    と、 前記複層多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされる
    通気性支持材とを備え、 前記複層多孔膜は、第1多孔膜と、前記第1多孔膜に積
    層されるとともに前記第1多孔膜の平均孔径の10倍以
    上の平均孔径を有する第2多孔膜とを含む、フィルタ濾
    材。
  3. 【請求項3】前記第1多孔膜はホモポリテトラフルオロ
    エチレンからなり、前記第2多孔膜は変性ポリテトラフ
    ルオロエチレンからなる、請求項2に記載のフィルタ濾
    材。
  4. 【請求項4】前記変性ポリテトラフルオロエチレンは、
    テトラフルオロエチレンモノマーに、溶融加工できない
    量だけコモノマーを加えたものである、請求項3に記載
    のフィルタ濾材。
  5. 【請求項5】前記コモノマーは、ヘキサフルオロプロピ
    レン,パーフルオロアルキルビニルエーテル,パーフル
    オロプロピルビニルエーテル及びトリフルオロクロロエ
    チレンからなる群から選択された1種以上のものであ
    る、請求項4に記載のフィルタ濾材。
  6. 【請求項6】5.3cm/sの流速で空気を透過させた
    ときの圧力損失と粒子径0.10μm以上0.12μm
    以下のシリカ粒子を用いて測定した捕集効率とから下記
    式: [数1] PF=[-log(透過率(%)/100)/圧力損失(P
    a)]×1000 (ここで、透過率(%)=100−捕集効率(%)であ
    る)に従って計算されるPF値が32を超える、請求項
    2から5のいずれかに記載のフィルタ濾材。
  7. 【請求項7】前記通気性支持材は、両側の最も外側に熱
    ラミネートされている、請求項2から6のいずれかに記
    載のフィルタ濾材。
  8. 【請求項8】前記通気性支持材は熱融着性不織布からな
    る、請求項2から7のいずれかに記載のフィルタ濾材。
  9. 【請求項9】前記複層多孔膜は、前記第1多孔膜の前記
    第2多孔膜が積層された側と逆側に積層されるとともに
    前記第1多孔膜の平均孔径の10倍以上の平均孔径を有
    する第3多孔膜をさらに含む、請求項2から8のいずれ
    かに記載のフィルタ濾材。
  10. 【請求項10】濾材透過風速が1.4cm/秒の場合に
    おける粒子径が0.3μm以上の粒子の捕集効率が9
    9.97%以上でありかつ濾材透過風速が1.4cm/
    秒の場合における圧力損失が50Pa以上500Pa以
    下であるエアフィルタユニットに用いられる、請求項2
    から9のいずれかに記載のフィルタ濾材。
  11. 【請求項11】濾材透過風速が1.4cm/秒の場合に
    おける粒子径が0.1μm以上の粒子の捕集効率が9
    9.9999%以上でありかつ濾材透過風速が1.4c
    m/秒の場合における圧力損失が50Pa以上500P
    a以下であるエアフィルタユニットに用いられる、請求
    項2から10のいずれかに記載のフィルタ濾材。
  12. 【請求項12】前記複層多孔膜のPF値は35を超え
    る、請求項2から11のいずれかに記載のフィルタ濾
    材。
  13. 【請求項13】所定の形状に加工された請求項2から1
    2のいずれかに記載のフィルタ濾材を含むフィルタパッ
    ク。
  14. 【請求項14】プリーツ加工された請求項2から12の
    いずれかに記載のフィルタ濾材と、 前記プリーツ加工されたフィルタ濾材の形状を保持する
    ための、ポリアミドホットメルト樹脂からなるスペーサ
    と、を含むフィルタパック
  15. 【請求項15】請求項13または14に記載のフィルタ
    パックと、 前記フィルタパックが収納される枠体と、を備えたエア
    フィルタユニット。
  16. 【請求項16】少なくとも2層構造からなる複層多孔膜
    と前記複層多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされ
    た通気性支持材とを備え、前記複層多孔膜がホモポリテ
    トラフルオロエチレンからなる第1多孔膜と変性ポリテ
    トラフルオロエチレンからなる第2多孔膜とを含むフィ
    ルタ濾材の製造方法であって、 ホモポリテトラフルオロエチレンファインパウダーに液
    状潤滑剤を混合してなる第1混合体と変性ポリテトラフ
    ルオロエチレンファインパウダーに液状潤滑剤を混合し
    てなる第2混合体とを押出金型のシリンダ内に区分して
    充填する第1工程と、 前記第1及び第2混合体を一体にペースト押出する第2
    工程と、 前記第2工程を経た第1及び第2混合体を一体に圧延し
    て複層成形体を得る第3工程と、 前記複層成形体から前記液状潤滑剤を除去して未焼成テ
    ープを得る第4工程と、 前記未焼成テープを、長手方向に延伸し次いで幅方向に
    延伸して前記複層多孔膜を得る第5工程と、 前記複層多孔膜の少なくとも片面に通気性支持材を熱ラ
    ミネートする第6工程と、を備えたフィルタ濾材の製造
    方法。
  17. 【請求項17】少なくとも2層構造からなる複層多孔膜
    と前記複層多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされ
    た通気性支持材とを備え、前記複層多孔膜がホモポリテ
    トラフルオロエチレンからなる第1多孔膜と変性ポリテ
    トラフルオロエチレンからなる第2多孔膜とを含むフィ
    ルタ濾材の製造方法であって、 ホモポリテトラフルオロエチレンファインパウダーに液
    状潤滑剤を混合してなる第1混合体と変性ポリテトラフ
    ルオロエチレンファインパウダーに液状潤滑剤を混合し
    てなる第2混合体とをそれぞれペースト押出する第1工
    程と、 前記第1工程を経た第1混合体を圧延して第1成形体を
    得るとともに前記第1工程を経た第2混合体を圧延して
    第2成形体を得る第2工程と、 前記第1及び第2成形体からそれぞれ前記液状潤滑剤を
    除去する第3工程と、 前記第3工程を経た第1及び第2成形体を重ねて未焼成
    テープを得る第4工程と、 前記未焼成テープを、長手方向に延伸し次いで幅方向に
    延伸して前記複層多孔膜を得る第5工程と、 前記複層多孔膜の少なくとも片面に通気性支持材を熱ラ
    ミネートする第6工程と、を備えたフィルタ濾材の製造
    方法。
  18. 【請求項18】少なくとも2層構造からなる複層多孔膜
    と前記複層多孔膜の少なくとも片面に熱ラミネートされ
    た通気性支持材とを備え、前記複層多孔膜がホモポリテ
    トラフルオロエチレンからなる第1多孔膜と変性ポリテ
    トラフルオロエチレンからなる第2多孔膜とを含むフィ
    ルタ濾材の製造方法であって、 ホモポリテトラフルオロエチレンファインパウダーに液
    状潤滑剤を混合してなる第1混合体と変性ポリテトラフ
    ルオロエチレンファインパウダーに液状潤滑剤を混合し
    てなる第2混合体とをそれぞれペースト押出する第1工
    程と、 前記第1工程を経た第1混合体を圧延して第1成形体を
    得るとともに前記第1工程を経た第2混合体を圧延して
    第2成形体を得る第2工程と、 前記第1及び第2成形体からそれぞれ前記液状潤滑剤を
    除去して2つの未焼成テープを得る第3工程と、 前記2つの未焼成テープをそれぞれ長手方向に延伸する
    第4工程と、 2つの前記長手方向に延伸したテープを重ねて幅方向に
    延伸することにより前記複層多孔膜を得る第5工程と、 前記複層多孔膜の少なくとも片面に通気性支持材を熱ラ
    ミネートする第6工程と、を備えたフィルタ濾材の製造
    方法。
  19. 【請求項19】前記未焼成テープは、長手方向に3倍以
    上20倍以下に延伸され次いで幅方向に10倍以上50
    倍以下に延伸されることにより総面積倍率で80倍以上
    800倍以下に延伸される、請求項16から18のいず
    れかに記載のフィルタ濾材の製造方法。
  20. 【請求項20】前記通気性支持材は熱融着性不織布から
    なる、請求項16から19のいずれかに記載のフィルタ
    濾材の製造方法。
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