JP2002301026A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JP2002301026A
JP2002301026A JP2002031424A JP2002031424A JP2002301026A JP 2002301026 A JP2002301026 A JP 2002301026A JP 2002031424 A JP2002031424 A JP 2002031424A JP 2002031424 A JP2002031424 A JP 2002031424A JP 2002301026 A JP2002301026 A JP 2002301026A
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Yasuta Ishibiki
康太 石引
Kiyoshi Miyake
清士 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】観察窓の洗浄能力及び水滴の除去能力が向上
し、観察性能が良く、また、先端カバー部材の細径化が
図れ、患者の挿入時の苦痛を和らげることができる内視
鏡装置を提供すること。 【解決手段】送水ノズル36を、角形の光学的有効領域
125の対辺方向に対向する位置に配置させることによ
り、光学的有効領域125に入ることなく、且つ対物レ
ンズカバー21に対してできるだけ近い位置に開口が位
置するように、斜面部37を長く設け、一方、送気ノズ
ル35を、角形の受光エリアの角に対向する位置に配置
させることにより、光学的有効領域125に入ることな
く、且つ対物レンズカバー21に対してできるだけ近い
位置に開口が位置するように、斜面部37の長さを短く
設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用または工業
用として用いられ、カバーを被覆することなく観察を行
う内視鏡、またはカバーを被覆して観察するカバー式の
内視鏡の少なくとも一方を備える内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、観察部位を内視鏡に配設した固体
撮像素子で撮像し、モニタで観察するようにした内視鏡
装置が利用されている。前記内視鏡装置では一般に内視
鏡の先端面に観察窓と照明窓とが設けられている。ま
た、前記内視鏡の先端面には前記観察窓に向けて送水及
び送気を行って観察窓表面の洗浄を行えるようにしたノ
ズルが設けられている。
【0003】前記ノズルを観察窓に近付けることによ
り、コンパクト化が可能になって内視鏡挿入部の外径を
小さくするばかりでなく、ノズルから観察窓に向かって
送水される力が大きくなって洗浄力が向上すると共に、
ノズルから観察窓に向かって送気される力が大きくなっ
て水切り性が向上する。
【0004】しかし、観察窓にノズルを近付けすぎてし
まうと、このノズルが観察視野内に入ってしまい、観察
に悪影響を及ぼすので、観察窓とノズルとの距離を近づ
けることが難しかった。
【0005】この不具合を解決するため、例えば特願平
6−42857号及び特開平6−38926号公報には
内視鏡挿入部の先端部に対物レンズと固体撮像素子とを
設け、この固体撮像素子からの電気信号に基づいて観察
視野像をモニタに表示すると共に、前記対物レンズの観
察窓に向けて1つの送気・送水ノズルを設けた内視鏡に
おいて、前記固体撮像素子の受光エリアまたは表示視野
範囲の形状が角形であり、その角形の辺に対向する対応
位置に前記ノズルを設置し、視野内にノズルが入ること
なく、ノズルを観察窓に極力近付けるようにした内視鏡
が提案されている。また、送気ノズルと送水ノズルとの
2つのノズルを有する内視鏡については特願平6−42
857号に、送気ノズルを固体撮像素子の受光エリアの
対辺側に配置して観察窓に近付け、送水ノズルを受光エ
リアの対角側に設けたものが示されている。さらに、特
開平6−38926号公報には送気ノズルと送水ノズル
とを光学的有効領域の対辺側に2つ並べて配置したもの
が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
願平6−42857号に示された内視鏡では、送水ノズ
ルに連結した液体を移送するための送水管路が細い場
合、あるいは長くなる場合、送水能力が低下し、送水ノ
ズルを対角側に設けて観察窓との距離が遠い構成の場合
には著しく送水能力が低下して対物レンズ面の洗浄を十
分に行えず、観察が困難になる場合がある。また、特開
平6−38926号公報に示された内視鏡では、光学有
効領域の対辺側にノズルを2つ並べて配置しているた
め、各ノズルの開口部幅が小さくなり、このノズルから
噴出される液体の流れ幅が小さく規制されて、光学有効
領域の広範囲に送気、送水することが困難になるはかり
でなく、送気・送水の能力が低下して対物レンズ面の洗
浄及び水滴の除去を十分に行えず、観察が困難になる場
合がある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、内視鏡先端部に設けられている観察窓の洗浄能力
と、この観察窓からの水滴の除去能力が良く、且つ、先
端部の外径が細径で患者に苦痛を与えないようにした内
視鏡装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の内視鏡
装置は、内視鏡挿入部の先端部に設けた先端構成部に対
物レンズと固体撮像素子とを有し、この固体撮像素子の
受光範囲またはモニタへの視野の表示範囲が非円形であ
り、前記対物レンズの先端側レンズに対向する送気ノズ
ルと送水ノズルとを設けた内視鏡装置において、前記先
端側レンズに平行な平面内における前記固体撮像素子の
受光範囲もしくは表示範囲が対物レンズの中心から近い
位置の方向に前記送水ノズルを設け、遠い位置の方向に
前記送気ノズルを設けたことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の内視鏡装置は、内視鏡挿
入部の先端部に設けた先端構成部に対物レンズと固体撮
像素子とを有し、この固体撮像素子の受光範囲またはモ
ニタへの視野の表示範囲が非円形であり、前記対物レン
ズの先端側レンズに対向する送気ノズルと、送水ノズル
とを設けた内視鏡装置において、前記先端側レンズに平
行な平面内における前記固体撮像素子の受光範囲もしく
は表示範囲が先端側レンズから近い位置の方向に前記送
水ノズルを設け、遠い位置の方向に前記送気ノズルを設
けたことを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の内視鏡装置は、内規鏡の
挿入部の先端に設けられた先端構成部に対物レンズと固
体撮像素子とを有し、前記対物レンズの先端側レンズに
向けて送気ノズルと、送水ノズルとを備え、前記固体撮
像素子からの電気信号に基づいて観察視野像をモニタに
表示する内視鏡装置において、前記撮像素子の受光範囲
またはモニタへの視野の表示範囲が角形であり、前記送
水ノズルを前記角形の辺方向に設け、前記送気ノズルを
その角形の対角方向に設けたことを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の内視鏡装置は、カバー用
内視鏡とカバー用内視鏡に着脱自在に外装される内視鏡
カバーとから構成され、前記カバー用内視鏡の挿入部の
先端部に設けた内視鏡先端構成部に対物レンズと固体撮
像素子とを設け、前記内視鏡カバーの先端部に、前記対
物レンズの先端側に配置される前記先端側レンズとして
の対物レンズカバーと、前記送水ノズルと、前記送気ノ
ズルとを設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図11は本発明の第1
の実施の形態に係る内視鏡であり、図1はカバー式内視
鏡の概略構成を示す斜視図、図2はカバー式内視鏡の先
端部の構成を示す断面図、図3は先端カバー部材の基端
面側を示す説明図、図4は先端構成部の先端面を示す説
明図、図5は遮光部と遮光溝との関係を説明する断面
図、図6は先端構成部への対物レンズ枠の取付けを説明
する断面図、図7は照明レンズカバーと先端カバー部材
との関係を説明する断面図、図8は先端カバー部材に照
明レンズカバーを配設した状態を示す断面図、図9は先
端カバー部材に形成した照明レンズカバー受け部を示す
説明図、図10は先端カバー部材と先端構成部との係止
部及び処置具挿通路である鉗子挿通チャンネルの配置構
成を説明する断面図、図11は図10のI―I断面図で
ある。尚、内視鏡を、まずカバー式内視鏡で説明する。
【0013】図1に示すように本実施の形態のカバー式
内視鏡1は、内視鏡カバー(以下カバーと略記)2と、
このカバー2に装着される内視鏡カバー用内視鏡(以下
カバー用内視鏡と略記)3との組み合わせからなってい
る。
【0014】このカバー式内視鏡1を用いて内視鏡検査
を行う際は、滅菌処理済みの清潔なカバー2によってカ
バー用内視鏡3の挿入部などを覆い、検査終了後にはカ
バー用内視鏡3の挿入部などを覆っていたカバー2を廃
棄する一方、前記カバー用内視鏡3を新しい滅菌処理済
みの清潔なカバー2で再び覆い、繰り返し使用されるこ
とが特徴となる。このことにより、検査後における内視
鏡側の洗浄、消毒を不要とするものである。
【0015】前記カバー用内視鏡3は、細長の挿入部4
の基端側に把持部を兼ねた操作部5を連設している。ま
た、前記挿入部4の先端側には先端構成部6が設けられ
ている。
【0016】一方、前記カバー2は、前記カバー用内視
鏡3の挿入部4を覆い被す軟性の外皮7を有しており、
この外皮7の基端側には処置具挿通路となる鉗子挿入口
8aを有する口体部8が設けられている。この口体部8
は、前記操作部5の先端側外周を包み覆うように接続さ
れる。前記外皮7の先端側には前記カバー用内視鏡3の
先端構成部6の外周面に着脱自在に係合固定可能で、こ
の先端構成部6を被覆する先端カバー部材9が設けられ
ている。
【0017】なお、前記カバー用内視鏡3の先端構成部
6の基端側には湾曲部10が連接している。また、操作
部5の側面部からは図示しない光源装置に向かってユニ
バーサルコード11が延出している。符号14は送水用
管路を形成する送水チューブであり、符号12は送気用
管路を形成する送気チューブであり、符号13は吸引管
路を形成する吸引チューブである。
【0018】図2に示すように前記カバー用内視鏡3の
先端構成部6には観察対象物を撮像するため、対物レン
ズ枠15に保持された対物レンズ系16とこの対物レン
ズ系16の結像位置に配置されて観察視野像を電気信号
に変換する固体撮像素子17及び撮像回路部18とが設
けられている。この撮像回路部18の基端側からは画像
信号を図示しない画像コントロールユニットへ伝達する
信号ケーブル19が延出している。
【0019】前記カバー2の先端カバー部材9には前記
対物レンズ系16の最先端部に設けた先端側レンズ16
aに対向する位置に、透明な光学部材からなる対物レン
ズカバー21が対物レンズカバー枠22に嵌合して接着
などにより固定されている。この対物レンズカバー枠2
2には前記対物レンズカバー21を保持するための対物
レンズカバー受け部22aが設けられている。この対物
レンズカバー受け部22aは、強度を確保するため厚さ
寸法aが少なくとも0.1〜1mmの範囲の厚みとなる
ように形成されている。
【0020】前記対物レンズ枠15の先端面と先端側レ
ンズ16aの先端面とは略同一面になるよう位置決め固
定されている。また、前記対物レンズ枠15及び先端側
レンズ16aは先端構成部6の先端面より、前記対物レ
ンズカバー受け部22aの厚さaと同量だけ突出して先
端構成部6に位置決め固定されている。
【0021】前記先端構成部6の先端面は、図3に示す
先端カバー部材9の基端側の突き当て面31に当接して
固定されるようになっている。また、前記突き当て面3
1には凸形状の遮光部32が形成されている。一方、図
4に示すように前記付き当て面31に対向する先端構成
部6の先端面には前記遮光部32に対向する位置に凹状
の遮光溝41が形成してある。
【0022】すなわち、前記先端構成部6の先端面が先
端カバー部材9の基端側の突き当て面31に当接して固
定されるとき、前記遮光部32が遮光溝41に嵌合す
る。このため、図示しない光源装置からライトガイド2
4を介して伝達されて照明レンズ24a及び先端カバー
部材9に配設した照明レンズカバー23を介して体腔内
に向かって照明光を照射するとき、先端カバー部材9や
照明レンズカバー23の内面に反射して反射光が発生し
ても、この反射光は遮光部32によって光路を妨げられ
て先端側レンズ16aへ入射しない。
【0023】なお、図5に示すように、前記遮光部32
の突出量bと、前記遮光溝41の深さcとの間にはb≦
cの関係が成り立ている。このため、遮光部32が遮光
溝41の底面に突き当たらないので、先端構成部6の先
端面と先端カバー部材9の突き当て面31とが確実に突
き当たる。このことから、先端側レンズ16aと対物レ
ンズカバー21との間隙及び照明レンズ24aと照明レ
ンズカバー23との間隙を確実に微少にすることができ
る。また、前記遮光部32及び遮光溝41の配置位置関
係は、前記先端構成部6に設けられた先端側レンズ16
aと照明レンズ24aとの干渉を避けるため、先端構成
部6の先端側レンズ16aと照明レンズ24aとの間に
遮光溝41を設ける一方、前記先端カバー部材9に設け
られた対物レンズカバー21と照明レンズカバー23と
の干渉を避けるため、先端カバー部材9の対物レンズカ
バー受け部22aと照明レンズカバー受け部33aとの
間に遮光部32が位置するように設けられている。
【0024】図6に示すように対物レンズ枠15を先端
構成部6へ位置決め固定する際、すなわち、対物レンズ
枠15を先端構成部6へ組み付けるとき面出し治具50
を用いる。図6(A)に示すように組みつけ時まず、先
端構成部6の先端面6aを面出し治具50の先端構成部
突き当て面51に突き当てた状態で、予め先端側レンズ
16aが固定されている対物レンズ枠15を先端構成部
6に挿入していく。
【0025】次に、図6(b)に示すように対物レンズ
枠15及び先端側レンズ16aの先端面16bを面出し
治具50の先端構成部突き当て面51からa寸法だけ凹
んで形成されている対物レンズ突き当て面52に当接さ
せる。そして、この状態で固定ネジ53を先端構成部6
に設けたネジ部42に螺合させて、この固定ネジ53で
対物レンズ枠15を先端構成部6に押し付けて一体的に
組みつける。
【0026】上述のように対物レンズ枠15を先端構成
部6に固定ネジ53で一体的に組み付けることによっ
て、対物レンズカバー21と先端側レンズ16aとの間
隙を、対物レンズカバー受け部22aの厚み寸法の製品
ごとのバラツキ及び先端側レンズ16aの先端構成部6
からの突出量の製品ごとのバラツキを考慮しても0〜
0.1mmの範囲に構成することが可能なので、先端側
レンズ16aと対物レンズカバー21とが離れすぎてし
まうことによって観察視野内に対物レンズカバー受け部
22a入ることのない良好な観察視野を確保することが
できる。
【0027】また、前記対物レンズ枠15及び先端側レ
ンズ16aの先端面を同一面に形成し、前記対物レンズ
枠15ごと先端構成部6より所定寸法だけ突出させる構
成であるため、先端側レンズ16aを装着時に破損させ
ることがない。
【0028】さらに、面出し治具50を使用して組みつ
けることによって、製造時の製品ごとのバラツキを相殺
して対物レンズカバー21と先端側レンズ16aとの間
隙を微少にできるので、どのようなカバー用内視鏡3と
カバー2との組み合わせにおいても良好な観察視野を確
保することが可能になる。
【0029】又、前記照明レンズ24aは、照明レンズ
24aの先端面と先端構成部6の先端面とが略同一面と
なるよう先端構成部6に位置決め固定される。すなわ
ち、図7に示すように先端カバー部材9には、照明レン
ズカバー23を保持するための照明レンズカバー受け部
33aと照明レンズカバー枠部33bとが形成されてい
る。この照明レンズカバー受け部33aは、強度を確保
するため厚さ寸法dが少なくとも0.1〜1mmの範囲
の厚みで形成されている。
【0030】一方、前記照明レンズカバー23は、前記
照明レンズカバー枠部33bに嵌合してこの照明レンズ
カバー枠部33bに接着などによって固定される大径部
23aと前記照明レンズカバー受け部33aの内周部に
緩く嵌合される小径部23bとで形成される。そして、
前記小径部23bの厚みを、前記照明レンズカバー受け
部33aの厚みdと略同一に形成することにより、図8
に示すように照明レンズ24aと照明レンズカバー23
との間隙を微少にして、照明レンズ24aから出射され
た照明光の大部分を、照明レンズカバー23に導光する
ことができるようになっている。このため、照明レンズ
カバー23から体腔内に出射される光量が多く、小径部
23bに遮られることがないため配光が良く、照明レン
ズカバー23の面積を比較的小さくすることできる。
【0031】このことにより、前記先端カバー部材9の
外径を細くすることが可能になる。また、照明レンズ2
4aが先端構成部6より突出しない構成であるため、前
記照明レンズ24aを装着時に破損させることがない。
【0032】図9に示すように前記先端カバー部材9の
対物レンズカバー枠部22は略四角形の形状を有し、4
隅が半径r1 のR形状に形成されている。また、前記対
物レンズカバー受け部22aの内周側は、この対物レン
ズカバー受け部22aの4つの辺を各々の長さe、例え
ば0.1〜0.5mm程度内側に突出させて、その4隅
にr1 −e(<r2 )なる寸法である半径r2 のR形状
で形成されている。
【0033】すなわち、対物レンズカバー21は、対物
レンズカバー枠部22に嵌合するため、対物レンズカバ
ー21の外側寸法を対物レンズカバー枠部22の内側寸
法よりも小さくする必要がある。このため、4隅におい
ては対物レンズカバー受け部22aで受ける面積が小さ
くなる。しかし、上述の構成であれば、対物レンズカバ
ー受け部22aの4隅の内側への突出量を大きくしてい
るため、対物レンズカバー受け部22aで受ける面積を
大きくすることができ、確実に対物レンズカバー21を
保持することができる。また、対物レンズカバー受け部
22aを、対物レンズカバー21との接合面とする場合
には接合代を大きくとることができるため、十分な接合
強度が得られ、対物レンズカバー21が対物レンズカバ
ー枠部22から脱落することがなくなり安全性が向上す
る。さらに、照明レンズカバー受け部33aと照明レン
ズカバー枠部33bとの間も上述と同様の関係で形成さ
れているため照明レンズ23が十分な接合強度で接合さ
れる。
【0034】なお、前記カバー2を装着しない状態での
カバー用内視鏡3の対物レンズ系16の単体での視野角
を、例えば0°〜90°とし、カバー2を装着した状態
のとき、視野角を例えば120°〜180°となるよう
に対物レンズカバー21に視野角を拡大する光学レンズ
を用いるようにすることにより、先端側レンズ16aと
対物レンズカバー21との間隙がある程度離れても、対
物レンズカバー受け部22aが視野内に入ることがな
く、且つ、大きな視野角を確保することができる。
【0035】図10及び図11を参照して先端カバー部
材9と先端構成部6との係止部及び処置具挿通路である
鉗子挿通チャンネル61の配置構成を説明する。図10
に示すように鉗子挿通チャンネル61は、カバー2の外
皮7の内部をカバー用内視鏡3の挿入部4に沿って並行
に配設されている。前記鉗子挿通チャンネル61の先端
部は、前記先端カバー部材9に設けられた処置具突出口
62の近傍のチャンネル接続部63に接着などの手段に
よって、前記処置具突出口62に連通するように固定さ
れている。
【0036】一方、鉗子挿通チャンネル61の基端部
は、前記口体部8の鉗子挿入口8aに連通しており、こ
の鉗子挿入口8aより挿入された鉗子などの処置具が処
置具突出口62にガイドされ、この処置具突出口62よ
り体腔内に突出して病変部の切除などの処置を行うこと
ができるようになっている。また、鉗子挿通チャンネル
61は図示しない流体制御装置に接続されている吸引管
路を形成する吸引チューブ13に連通している。この吸
引チューブ13は口体部8より内視鏡外部に延出してユ
ニバーサルコード11に沿って流体制御装置まで延出さ
れている。
【0037】前記鉗子挿通チャンネル61は、PTF
E,PFAなどの柔軟な材質よりなる管状部材で形成さ
れる。また、前記鉗子挿通チャンネル61は、カバー用
内視鏡3の湾曲部近傍で、湾曲部湾曲時に座屈すること
なく、滑らかに湾曲するように蛇腹部61aが設けてあ
る。この蛇腹部61aは、他の部分と同様の内径を確保
しつつ、湾曲し易いように挿入部の長手方向の断面形状
を波状に形成しているため、他の部分よりも外径が太径
になる構成となっている。
【0038】前記カバー2の先端カバー部材9とカバー
用内視鏡3の先端構成部6とを一体的に接続するため、
先端カバー部材9に形成した嵌合穴部33に嵌合したカ
バー用内視鏡3の先端構成部6に係止爪65を係合させ
て係止部を形成して一体的に固定している。そして、前
記先端カバー部材9の外周に外挿されている円筒状部材
66を、前記係止部を形成する係止爪65に外嵌させて
係止爪65を長手方向の中心軸側に押圧している。
【0039】前記先端構成部6の基端部6bは、複数の
関節駒を連接した湾曲部10の最先端に位置する第一関
節駒10a及びこの第一関節駒10aを含む関節駒の外
周部を被覆する細径の金属線材で編まれた管状の金網部
67及びこの金網部67の外周を被覆するエラストマー
など軟性の弾性部材からなる管状の弾性外皮部68を接
続するための接続部70となっている。
【0040】このため、この先端構成部6の基端部6b
は、第一関節駒10a,金網部67及び弾性外皮部68
のそれぞれの厚み分と、これらを固定する接着剤などの
接着部71の厚み分だけ、他の部分よりも太径な太径部
72を形成している。
【0041】なお、送気管路を形成する送気チューブ1
2及び送水管路を形成する送水チューブ14は、カバー
2の外皮7の内部を鉗子挿通チャンネル61同様、カバ
ー用内視鏡3の挿入部4に沿って並行に配設されてい
る。そして、図12に示す前記送気チューブ12及び送
水チューブ14の先端部を、先端カバー部材9に形成さ
れている管路接続部63aにそれぞれ接着などの手段に
よって接続固定して、先端カバー部材9の先端面に設け
られる送気ノズル35及び送水ノズル36にそれぞれ連
通している。
【0042】一方、送気チューブ12及び送水チューブ
14の基端部は前記口体部8より外部へ延出し、前記吸
引チューブ13と同様にユニバーサルコード11に沿っ
て図示しない流体制御装置に延出されている。そして、
前記送気ノズルから送気チューブ12を介して空気やC
O2 ガスなどの気体が対物レンズカバー21に向かって
噴出される一方、送水ノズルからは送水チューブ14を
介して生理食塩水などの液体が対物レンズカバー21に
向かって噴出されるようになっている。
【0043】一般的に、前記送気チューブ12及び送水
チューブ14は、鉗子挿通チャンネル61に比較して細
径であり、挿入部4の長手方向の同じ長さに対する外表
面の面積は鉗子挿通チャンネル61に比較して非常に小
さくなっている。このため、先端カバー部材9との接続
部分では管路接続部63aに嵌合する部分の外表面が接
続代となるため、鉗子挿通チャンネル61と同等の接続
強度を得ようとすると鉗子挿通チャンネル61に比較し
て接続部分の嵌合長を長くする必要があり、可能な限り
接続代を長くして大きくすることが望ましい。
【0044】また、前記嵌合部33の挿入部長手方向の
長さは、この嵌合部33に嵌合される先端構成部6のガ
タつきを少なくするため及び先端構成部6を先端カバー
部材9に一体的に固定する係止爪65などの固定手段を
配設するスペースを確保するため、可能な範囲で長くす
ることが望ましいが、先端部分を細径化することを考慮
すると、前記太径部72が嵌合部33に嵌合されないよ
うにすることが望ましい。
【0045】このため、前記先端カバー部材9の基端
を、前記先端構成部6の太径部72より先端側に位置す
るように構成している。このため、前記チャンネル接続
部63は先端部分を細径化するため、可能な限り嵌合部
側に近付けて形成する。また、先端カバー部材9への接
着強度を高めるため先端側を可能な限り処置具突出口6
2に近付けるように設けている。さらに、長手軸方向に
並行で、この先端カバー部材9の基端側からチャンネル
接続部63の基端側に至る、細長で外周面側に開口76
aを有する切欠部76を形成して、この切欠部76に挿
通される鉗子挿通チャンネル61の外周と先端カバー部
材9との間に空間部77を設けている。
【0046】このため、鉗子挿通チャンネル61は、前
記カバー用内視鏡3の太径部72に隣合って並設される
位置では、チャンネル接続部63の位置に対して径外側
方向に位置する。また、湾曲部10に並設される位置で
は外径の太い蛇腹部61aの部分において前記太径部7
2同様、チャンネル接続部63の位置に対して径外側方
向に位置する。
【0047】一方、前記鉗子挿通チャンネル61は、先
端カバー部材9に形成した切欠部76に配設されている
ので、先端カバー部材9に接続固定されているチャンネ
ル接続部63の基端から太径部72近傍までの間で、径
外側方向に緩やかに変位して、太径部72に並設すると
共に、蛇腹部61aが湾曲部10に並設するように変位
する。
【0048】また、カバー用内視鏡3とカバー2とを装
着する際、先端構成部6を嵌合部33に嵌合させた後、
円筒状部材66を先端側に移動させて係止爪65に外嵌
するとき、円筒状部材66の切欠部76の外側に位置す
る部分を手指などで容易に先端側へ移動させることがで
きるようになっている。
【0049】このように、先端カバー部材に切欠部を形
成し、この切欠部に鉗子挿通チャンネルを配設したこと
により、先端カバー部材のチャンネル接続部に接続固定
された鉗子挿通チャンネルを、切り欠き部内で緩やかに
径外側方向に変位させて太径部に並設するように配設す
ることができる。このことにより、鉗子挿通チャンネル
の座屈が無くなると共に、この鉗子挿通チャンネル内に
比較的大きな処置具を挿通した場合でも処置具がチャン
ネルに引っ掛かること無くスムーズに挿通されて、処置
具挿脱の際の力量を軽減することができる。
【0050】また、先端カバー部材に切欠部を形成する
ことによって鉗子挿通チャンネルを緩やかに変位させる
ことができることから、カバー用内視鏡の太径部を比較
的太径に構成することが可能となる。このことにより、
太径部に断面積の大きい撮像回路部あるいは太径のライ
トガイドを内蔵して、高性能・高機能の撮像回路部や明
るい照明光を供給して観察性能が向上した内視鏡を提供
することができる。
【0051】さらに、先端カバー部材に切欠部を形成し
たことにより、カバー用内視鏡とカバーとを装着した
際、切り欠き部分に位置する円筒状部材を押すことによ
って、容易に先端側へ移動させることができるので、カ
バー用内視鏡とカバーとの装着性が大幅に向上する。
【0052】ところで近年、観察部位を内視鏡に配設し
た固体撮像素子で撮像し、モニタで観察するようにした
内視鏡装置が利用されている。前記内視鏡装置では一般
に内視鏡の先端面に観察窓と照明窓とが設けられてい
る。また、前記内視鏡の先端面には前記観察窓に向けて
送水及び送気を行って観察窓表面の洗浄を行えるように
したノズルが設けられている。
【0053】前記ノズルを観察窓に近付けることによ
り、コンパクト化が可能になって内視鏡挿入部の外径を
小さくするばかりでなく、ノズルから観察窓に向かって
送水される力が大きくなって洗浄力が向上すると共に、
ノズルから観察窓に向かって送気される力が大きくなっ
て水切り性が向上する。
【0054】しかし、観察窓にノズルを近付けすぎてし
まうと、このノズルが観察視野内に入ってしまい、観察
に悪影響を及ぼすので、観察窓とノズルとの距離を近づ
けることが難しかった。
【0055】この不具合を解決するため、例えば特願平
6−42857号及び特開平6−38926号公報には
内視鏡挿入部の先端部に対物レンズと固体撮像素子とを
設け、この固体撮像素子からの電気信号に基づいて観察
視野像をモニタに表示すると共に、前記対物レンズの観
察窓に向けて1つの送気・送水ノズルを設けた内視鏡に
おいて、前記固体撮像素子の受光エリアまたは表示視野
範囲の形状が角形であり、その角形の辺に対向する対応
位置に前記ノズルを設置し、視野内にノズルが入ること
なく、ノズルを観察窓に極力近付けるようにした内視鏡
が提案されている。また、送気ノズルと送水ノズルとの
2つのノズルを有する内視鏡については特願平6−42
857号に、送気ノズルを固体撮像素子の受光エリアの
対辺側に配置して観察窓に近付け、送水ノズルを受光エ
リアの対角側に設けたものが示されている。さらに、特
開平6−38926号公報には送気ノズルと送水ノズル
とを光学的有効領域の対辺側に2つ並べて配置したもの
が示されている。
【0056】しかしながら、前記特願平6−42857
号に示された内視鏡では、送水ノズルに連結した液体を
移送するための送水管路が細い場合、あるいは長くなる
場合、送水能力が低下し、送水ノズルを対角側に設けて
観察窓との距離が遠い構成の場合には著しく送水能力が
低下して対物レンズ面の洗浄を十分に行えず、観察が困
難になる場合がある。また、特開平6−38926号公
報に示された内視鏡では、光学有効領域の対辺側にノズ
ルを2つ並べて配置しているため、各ノズルの開口部幅
が小さくなり、このノズルから噴出される液体の流れ幅
が小さく規制されて、光学有効領域の広範囲に送気、送
水することが困難になるはかりでなく、送気・送水の能
力が低下して対物レンズ面の洗浄及び水滴の除去を十分
に行えず、観察が困難になる場合がある。
【0057】このため、観察窓の洗浄能力と水滴の除去
能力が良く、且つ、先端部の外径が細径で患者に苦痛を
与えない安価な内視鏡が望まれていた。
【0058】図13に示すようにカバー式内視鏡1に組
み合わされて使用される、送気,送水,吸引などの制御
を司る流体制御装置100は、フロントパネル101に
吸引制御弁102,吸引リーク弁103,送気制御弁1
04,送気リーク弁105,及び送水制御弁106など
を設けている。これら弁体には前記送気管路,吸引管路
や送水管路などを構成する軟性のチューブが挟持される
ようになっており、この軟性なチューブを弁体で潰した
り、開放したりすることによって流路が開閉操作されて
流体が流れるようになっている。すなわち、前記弁体
は、いわゆるピンチバルブ方式の電磁弁で構成されてい
る。なお、これら弁体は装置外部に露出するため、弁駆
動部に水などの液体が侵入しないように防水性を持たせ
ている。
【0059】送気チューブ12は、送気制御弁104に
着脱自在に装着され、この送気制御弁104よりも送気
ポンプ107側に設けられている送水タンクコネクタ1
08の内部で、一端部が開口した送気リーク管路109
を分岐している。この送気リーク管路109は、送水タ
ンクコネクタ108より延出し、送気リーク弁105に
着脱自在に装着されている。なお、前記送気チューブ1
2は、送水タンクコネクタ108の内部で開口端を、送
水タンク110に接続した図示しない送水用加圧管路を
分岐させた後、基端側を流体制御装置100に内蔵され
ている送気ポンプ107に接続している。
【0060】送水チューブ14は、前記送水制御弁10
6に着脱自在に装着され、前記送水タンクコネクタ10
8から送水タンク連絡用チューブ110aを介して送水
タンク110に接続されている。
【0061】吸引チューブ13は、前記吸引制御弁10
2に着脱自在に装着された後、吸引源である図示しない
吸引ポンプなどに接続されている。なお、この吸引チュ
ーブ13の吸引制御弁102よりも吸引源側で、吸引リ
ーク管路111を分岐させて前記吸引リーク弁103に
着脱自在に装着されている。
【0062】前記送気チューブ12,送水チューブ14
及び吸引チューブ13は、流体制御装置100のフロン
トパネル101に対してチューブの長手方向を垂直にし
て配設されるようになっている。すなわち、送気チュー
ブ12,送水チューブ14及び吸引チューブ13は、垂
直方向の上方側へ向かって延出している。本流体制御装
置100においては各管路及び弁体などを上述のように
構成、配置することによって、流体制御装置100の横
幅を小さくして検査室における配置スペースが小さくな
るように工夫されている。
【0063】また、前記内視鏡3の操作部5から延出す
るユニバーサルコード11に沿って配設された送気チュ
ーブ12,送水チューブ14及び吸引チューブ13とユ
ニバーサルコード11との図示しない分岐部は流体制御
装置100よりも上方に位置する。このように、分岐部
の位置を流体制御装置100よりも上方に構成すること
によって、送気チューブ12,送水チューブ14及び吸
引チューブ13は必然的に上方側に位置する分岐部に向
かって延出されて、送気チューブ12,送水チューブ1
4及び吸引チューブ13の座屈を防止することができ、
且つ管路の長さを短くして管路内の流体抵抗を減少させ
て、送気,送水,吸引の性能を向上させている。
【0064】図14に示すように送水タンクコネクタ1
08を流体制御装置100に接続固定するため、前記送
水タンクコネクタ108にはフック112を設け、流体
制御装置100のフロントパネル101にはフック受け
部113を設けている。このことにより、送水タンクコ
ネクタ108に設けたフック112をフロントパネル1
01に設けたフック受け部113に取り付けることによ
って流体制御装置100に着脱自在に接続することがで
きる。
【0065】また、送水タンクコネクタ108に設けら
れた口金受け114は、カバー式内視鏡のみならず、一
般的な内視鏡でも使用される送水タンクの送水タンク口
金115が接続可能な構成になっており、送水タンク1
10を一般的な内視鏡と共用して使用することができ
る。
【0066】なお、図13に示すように送水タンク11
0には送水タンクフック116が設けられており、この
送水タンクフック116を流体制御装置100に設けた
送水タンクフック受け部117に取り付けることによっ
て、送水タンク110を流体制御装置100に着脱自在
に接続することができるようになっている。このため、
検査時前記図1に示す操作部5に設けた送気、送水スイ
ッチ5aや吸引スイッチ5bを操作することによって、
前記流体制御装置100の各制御弁を制御し、前記送気
チューブ12を介して送気ノズルから送気、送水チュー
ブ14を介して送水ノズルから送水、吸引チューブ13
を介して処置具突出口62より吸引をそれぞれ行うこと
ができるようになっている。
【0067】また、検査室の各装置のレイアウトによっ
ては、図示しない光源装置やビデオプロセッサなどの装
置と共に、流体制御装置100を積み重ねて配置するこ
とが考えられる。この場合、前記流体制御装置100は
横幅寸法よりも高さ寸法が小さいことが望ましい。この
ため、前記流体制御装置100を積み重ねて配置する場
合には図15に示すように各チューブの長手方向を水平
方向に向けて流体制御装置100に配置することができ
る構成となる。
【0068】すなわち、図13に示すように送水タンク
受け部117を流体制御装置100の側面と底面の2ヶ
所に設けると共に、流体制御装置本体を支持する足11
8を前記送水タンク受け部117同様に、側面及び底面
に設けている。
【0069】また、吸引リーク弁103は、吸引リーク
管路111の開口が常時垂直方向上向きになるように、
図13の状態で吸引リーク管路111の開口が上向きに
吸引リーク管路111を装着することができる吸引リー
ク弁103と、図15の状態で開口が上向きに吸引リー
ク管路111を装着することができる吸引リーク弁10
3とを設けている。このため、流体制御装置100の設
置方向によって、吸引リーク管路111を選択的に2つ
の吸引リーク弁103のいづれか一方に装着して開口を
常時垂直方向上向きにすることができる。
【0070】なお、吸引リーク弁103は、吸引リーク
管路111の開口が吸引チューブ13の最も低い位置よ
りも高いところに位置するよう設けてあるので、吸引リ
ーク管路111の開口から汚物などが吐出することがな
い。しかし、検査中汚物などによって吸引源に接続され
ている吸引チューブ13が万一詰まってしまった場合、
重力の影響で吸引チューブ内の汚物は、この吸引チュー
ブ13の開口である処置具突出口62または吸引リーク
管路111の何れか低い方から吐出することになる。こ
のため、吸引リーク管路111の開口からの汚物などの
吐出を防止するため、吸引管路111の開口位置を常時
検査時の処置具突出口62の位置よりも高くなるように
流体制御装置100を設置しておくことが望ましい。
【0071】このように、流体制御装置を縦置き及び横
置きの構成にすることによって検査室での他の装置のレ
イアウトに対応させて流体制御装置の設置向きを自在に
変更して、検査室のスペースを有効に活用することがで
きる。
【0072】図16に示す管路固定部材120は、送気
チューブ12,送水チューブ14及び吸引チューブ13
をユニバーサルコード11に沿わせて配設するためのも
のであり、送気チューブ12,送水チューブ14及び吸
引チューブ13を固定する管路固定部121とユニバー
サルコード固定部122とが形成されている。
【0073】前記管路固定部材120は、ポリプロピレ
ンなどの樹脂やエラストマー、金属など、弾性を備えた
材料によって形成されており、図16(B)に示すよう
にユニバーサルコード固定部122の開口部123が弾
性変形可能で、ユニバーサルコード固定部122はユニ
バーサルコード11に対して着脱自在になっている。
【0074】このため、検査中、術者が内視鏡を体腔内
へ挿入するために挿入部4と共に操作部5を数回、挿入
部4の長手軸方向に回転させることがある。この動作を
術者が2回程行なうと、ユニバーサルコード11はねじ
れ形状になってしまう。このとき、このユニバーサルコ
ード11に沿って配設されている送気チューブ12,送
水チューブ14及び吸引チューブ13も同様にねじれ形
状になって座屈し、送気,送水,吸引が行えなくなるこ
とが考えられる。
【0075】そこで、図17に示すように術者は、ユニ
バーサルコード11をねじれ形状になってしまったと
き、速やかにユニバーサルコード11からユニバーサル
コード固定部122を外して、送気チューブ12,送水
チューブ14及び吸引チューブ13をユニバーサルコー
ド11から離脱させて、送気チューブ12,送水チュー
ブ14及び吸引チューブ13を容易に元の直線状態に戻
すことによってチューブの座屈を未然に防止して、送
気、送水、吸引などの作業が確実に行える。
【0076】ここで、送気ノズル及び送水ノズルについ
て説明する。
【0077】図18に示すように本実施の形態のカバー
2の先端カバー部材9の先端面には観察窓である対物レ
ンズカバー21及び照明レンズカバー23や処置具突出
口62などが設けられている。また、対物レンズカバー
21の表面に開口を向けた送気ノズル35、送水ノズル
36が設けられている。
【0078】前記送気ノズル35及び送水ノズル36
は、検査中、対物レンズカバー21に付着した体液や血
液などを除去するためのものであり、まず、前記送水ノ
ズル36から送水をおこなって、対物レンズカバー21
の表面に付着した汚物を洗い流す。続いて、前記送気ノ
ズル35から送気をおこなって、対物レンズカバー21
の表面についた水滴を吹き飛ばし除去する。
【0079】前記図2に示したようにカバー用内視鏡3
とカバー2とを装着した際、対物レンズカバー21の内
側に位置するカバー用内視鏡3の対物レンズ系16の内
側に位置する撮像回路部18には前記対物レンズ系16
の基端側のレンズの結像位置に固体撮像素子17が設け
られている。この固体撮像素子17は、対物レンズ系1
6の観察視野像を電気信号に変換するものである。
【0080】図19及び図20に示すように光学的有効
領域と送気ノズル35、送水ノズル36との位置関係
は、前記固体撮像素子17の受光エリアが角形でモニタ
での表示形状が角形の場合、図18に示した対物レンズ
カバー表面での光学的有効領域125が角形となる。ま
た、前記対物レンズカバー21の先端側の対物レンズカ
バー表面と平行な平面においても光学的有効領域は角形
となり、対物レンズカバー21の表面から距離hでの同
一平面における、対辺方向が対角方向よりも狭くなる。
【0081】前記先端カバー部材9に設ける送気ノズル
35及び送水ノズル36の開口を、対物レンズカバー2
1に近付けて送気力及び送水力を大きくしようとする
と、近付けすぎることによって送気ノズル35あるいは
送水ノズル36が観察視野内に入ってしまうおそれがあ
る。
【0082】そこで、本実施の形態においては前記送水
ノズル36を、角形の光学的有効領域125の対辺方
向、つまり角形の光学的有効領域125の辺に対向する
位置に配置させることにより、光学的有効領域125に
入ることなく、且つ対物レンズカバー21に対してでき
るだけ近い位置に開口が位置するように、斜面部37を
長く設けている。
【0083】一方、前記送気ノズル35を、角形の受光
エリアの角に対向する位置に配置させることにより、光
学的有効領域125に入ることなく、且つ対物レンズカ
バー21に対してできるだけ近い位置に開口が位置する
ように、斜面部37の長さを短く設定している。
【0084】このことにより、前記送水ノズル36は、
送気ノズル35と処置具突出口62の間に位置する。こ
のとき、送水ノズル36の開口が対物レンズカバー21
に対向しているため、この送水ノズル36の開口から噴
出した水は照明レンズカバー23などに当たることな
く、直接、対物レンズカバー21に噴出されるため、噴
出する水の勢いに損失がない。
【0085】また、図19に示すように送気ノズル35
の噴出部上面部38は、噴出される空気の流れを先端方
向に発散させることなく、対物レンズカバー21の表面
に向かうようにするため斜面になっている。これに反
し、噴出部下面部39は全ての空気の流れを開口近傍で
先端カバー部材9の先端表面に当たって勢いが弱まらな
いように平面形状にして、先端カバー部材9の先端表面
に沿って空気が押し流される構成となっている。
【0086】このように、送気ノズル及び送水ノズルを
光学的領域を考慮して配設することにより、送気ノズル
及び送水ノズルが観察視野に入ることなく、送水ノズル
開口を対物レンズカバーに対して十分近い位置に配置さ
せて、送水ノズル開口から勢いを損なうことなく液体を
噴出させることができる。また、送水ノズルの開口幅を
広くとることができるため、噴出する液体の流れ幅を広
くして、面積の広い対物レンズカバーの表面を広く洗浄
することができる。一方、送気ノズルは、送水ノズルに
比べて対物レンズカバーから離れているが、送気ノズル
より噴出される気体の勢いの損失傾向が比較的弱いこと
と、開口幅を十分広くとることができることから、対物
レンズカバーの表面に広く送気することができる。
【0087】このことから、洗浄能力が向上すると共
に、表面に付着した水滴の除去能力を低下させることな
く、観察性能の良く、且つ、送気・送水操作性の良い内
視鏡を提供することができる。また、ノズルを対物レン
ズカバーに対して近づけて配置させることによって先端
カバー部材の細径化が図れ、このことにより患者の苦痛
を和らげることができる。
【0088】なお、対物レンズカバー表面上の水滴の除
去は、吸引操作によって処置具突出口より水滴を吸引す
ることでも容易に行うことができるため、対物レンズカ
バーから送気ノズルが送水ノズルに比べて離れていても
不具合は生じない。
【0089】図21を参照して光学的有効領域125と
送気ノズル35及び送水ノズル36との別の位置関係を
説明する。本実施の形態では、前記図18に示した先端
カバー部材9に設けた送気ノズル35及び送水ノズル3
6の形状と先端カバー部材9への配置位置が異なる。そ
の他の構成は図18に示したものと同様である。
【0090】図21に示すように本実施の形態の送気ノ
ズル35と送水ノズル36とはノズルの斜面部37の長
さも同一の形状に形成されている。
【0091】前記送水ノズル36は、角形の光学的有効
領域125の対辺方向の光学的有効領域125に入らな
い位置で、且つ、できるだけ対物レンズカバー21に開
口を近づけて配置されている。
【0092】一方、前記送気ノズル35は、角形の受光
エリアの対角方向の受光エリアに入らない位置で、且
つ、できるだけ対物レンズカバー21に近づけて配置さ
れている。このため、送水ノズル36の位置が送気ノズ
ル35に比較して対物レンズカバー側に近付いている。
【0093】この構成にしたことにより、組み立て時に
送気ノズル35と送水ノズル36を取り違えて逆に組み
つけることがなくなる。また、送水ノズル36の取り付
け位置が先端カバー部材9の中心側に寄ることにより先
端カバー部材9の外径の細径化が図れる。その他の作用
は図18のノズルと同様である。
【0094】このように、送気ノズルと送水ノズルとを
共通化することによって、送気ノズルと送水ノズルとの
誤組みつけを防止することができるばかりでなく、送気
ノズル及び送水ノズルを安価に構成・設置することがで
きるので安価な内視鏡を提供することができる。その他
の効果は図18の内視鏡と同様である。
【0095】尚、本発明においては、前記実施の形態に
限定されず、カバー方式の内視鏡以外の一般的な内視鏡
で、ノズルと対物光学系の先端レンズとの位置関係を上
述と同様に実施しても良い。また、外科分野などで用い
られる送気ノズル、送水ノズルを有する挿入部が硬性な
硬性内視鏡に用いても良い。さらに、固体撮像素子の受
光エリアとモニタの表示範囲形状は、略正方形でなくと
も、略長方形、略三角形、半円形、円形の一部が切り欠
いた形状などでも良く、観察窓及び受光エリアないし表
示範囲の外周との距離が一部分において他の部分よりも
短い部分があれば、この短い部分に送水ノズルを設け、
それ以外の部分に送気ノズルを設ける配置であれば良
い。又、送気ノズル、送水ノズルは先端カバー部材と別
体の部品として構成しても、組み立てを省くため射出成
形などによって樹脂で先端カバー部材に一体に形成して
も良い。
【0096】ところで、特開平3−193023号公報
に示されるように、カバー用内視鏡とカバーとを先端側
端部で固定してカバー式内視鏡を構成する際、カバー用
内視鏡の先端構成部に溝などの係合部分を形成する一
方、前記溝に係合する係止手段をカバーの先端カバー部
材に一体的に設け、両者を係合させる構成が知られてい
る。
【0097】しかしながら、前記先端構成部に形成した
溝に係合する係止手段を、カバー部材に一体的に形成し
た場合、部品寸法のばらつきなどにより、先端構成部の
係合部分に対する係止手段の位置がばらつくことがあ
る。このとき、係合している部分に狭間が生じると、こ
の狭間によって先端構成部が先端カバー部材に対し、そ
の狭間分、長手軸方向に移動してレンズカバー内面と観
察窓先端面との距離が変動する。このときの変動幅の大
きさによっては、ゴースト、フレア、視野けられなどの
光学的不具合が生じる。
【0098】このため、係止手段を先端カバー部材に対
して別体に構成し、部品寸法のばらつきによるレンズカ
バーと観察窓との位置関係が変動することを防止し、先
端構成部と先端カバー部材とを確実に係止手段で位置決
め固定することができると共に、この係止手段を接着固
定した場合において、万一係止手段の接着固定部分が剥
がれてしまった場合でも観察が不都合な事態を回避する
内視鏡が望まれていた。
【0099】そこで、先端構成部と先端カバー部材とを
一体的に係止する係止手段である係止部材を先端カバー
部材とは別体に形成し、この係止部材を先端カバー部材
に接着などの手段によって接着固定する。そして、万一
接着固定部が剥がれた場合でも係止部材が先端カバー部
材から脱落することがないように脱落防止手段を設けて
内視鏡を構成する。すなわち、脱落防止手段により、た
とえ接着固定部が剥がれた場合でも、係止部材が脱落す
ることなく、観察不能が生じるほどの先端構成部の先端
カバー部材からの移動を防止するものである。
【0100】図22に示すように先端カバー部材9の内
部には、カバー用内視鏡3の先端構成部6を嵌合するた
めの嵌合部33が設けられている。前記先端構成部6の
外周と先端カバー部材9の外周とは同心円で構成されて
おり、前記先端カバー部材9には係止爪131を有する
係止部材132が前記嵌合部33の内周面に沿うよう配
設されるようになっている。なお、符号135は前記係
止部材に外嵌する円筒状部材である。
【0101】図23に示すように前記係止部材132
は、略T字形状をしており、挿入部長手方向に細長な先
端に係止爪131を有する係止爪部133と、この係止
部材132が挿入部長手方向に脱落するのを防止する脱
落手段となる周方向に細長で円弧状の抜け止め部134
とで構成されている。なお、前記係止爪131の先端側
及び基端側ともに傾斜面131aを有して形成されてい
る。
【0102】図22に示すように前記係止部材132
は、嵌合部33の内周に周方向に切り欠いて形成した周
方向凹部141と、長手軸方向に切り欠いて形成した軸
方向凹部142とで略T字状に形成した凹部143に配
設されるようになっている。すなわち、前記周方向凹部
141に前記抜け止め部134が嵌合し、前記軸方向凹
部142に前記係止爪部133が嵌合している。なお、
前記周方向凹部141と前記抜け止め部134とは略同
径で、前記抜け止め部134の軸方向の幅寸法は周方向
凹部141の軸方向の幅寸法に比較して小さく形成して
長手軸方向に対して移動自在な構成となっている。
【0103】図24ないし図26に示すように前記カバ
ー用内視鏡3の先端構成部6の外周の少なくとも一部に
は前記係止爪131と係合される係止凸部151が設け
てある。この係止凸部151の基端側は、前記係止爪1
31の傾斜面131aと係合するように同様な傾斜面が
形成されている。また、前記係止凸部151の先端側も
先端側に向かって細径となるよう傾斜面152が形成し
てある。そして、前記係止部材132に外嵌して、この
係止部材132を外周側から中心方向に押圧する円筒状
部材135が係止部材132の近傍に設けられている。
【0104】前記先端構成部6の内部には先端側から順
に先端側レンズ16a、対物レンズ系17及び撮像回路
部18が配置されると共に、図示しない照明光学系が配
置されている。前記撮像回路部18には画像信号を図示
しない画像コントロールユニットへ伝達する信号ケーブ
ル19が接続されている。
【0105】前記先端カバー部材9の先端面には前記先
端側レンズ16a及び前記照明光学系を覆うように対物
レンズカバー21,照明レンズカバー23(不図示)が
設けられている。
【0106】また、内視鏡カバー2には先端カバー部材
9の先端に設けられた処置具突出口62に連通する鉗子
挿通チャンネル61及び図示しない送気・送水管路を有
している。なお、前記送気・送水管路の先端に図示しな
いノズルが設けられている。
【0107】上述のように構成したカバー式内視鏡の作
用を説明する。前記カバー2とカバー用内視鏡3とを装
着する場合、カバー用内視鏡3の挿入部をカバー2に挿
入を挿入していくと、先端構成部6が先端カバー部材9
の嵌合部33に嵌合されていく。このとき、図27に示
すように前記先端構成部6の傾斜面152が、前記係止
部材132の係止爪131及び係止爪部133を先端カ
バー部材側に押し上げる。そして、先端構成部6をさら
に先端側へ挿入させて挿入完了した段階で、係止爪13
1の傾斜面131aが係止凸部151の基端側斜面に係
合して、内視鏡カバー2とカバー用内視鏡3とを係止す
る。
【0108】ここで、内視鏡カバー2とカバー用内視鏡
3との係合を確実にするため、図28に示すように係止
部材132の外周に円筒状部材135を外嵌させ、係止
部材132を中心方向に押圧して外周方向への変形を規
制して装着作業が終了する。なお、係止部材132と先
端カバー部材9とは、凹部143と抜け止め部134と
の間で接着あるいは溶着などの固定手段で固定されてい
る。
【0109】上述のように内視鏡カバー2とカバー用内
視鏡3とを係止することによって、万一、係止部材13
2に過度の力が加わって接着固定部が剥がれてしまって
も、円筒状部材135が係止部材132の外周に外挿さ
れているので、先端カバー部材9の先端構成部6が挿入
された空間に位置する限り、抜け止め部134の基端側
端部と周方向凹部141の基端側端部とが当接すること
で係止部材132の軸方向の脱落を完全に防止すること
ができる。
【0110】すなわち、図29に示すように長手軸方向
には抜け止め部134の基端側端部と周方向凹部141
の基端側端部とが当接することで係止部材132の軸方
向基端側への移動が規制され、且つ、脱落を防ぐ作用が
ある。また、前記係止部材132を凹部143に固定す
る際、抜け止め部134と周方向凹部141との間には
長手軸方向にクリアランスが設けられているので、抜け
止め部134は長手軸方向に周方向凹部141内で移動
可能なので、治具を用いて先端構成部6の係止凸部15
1の基端側斜面に対して係止爪131の傾斜面131a
をより確実に係合する位置に位置決めを行って接着ある
いは溶着などの固定手段により固定することができる。
【0111】このように、係止爪に設けた傾斜面と先端
構成部の係止凸部の基端側斜面とが密接状態で係合する
よう係止部材を調整して接着固定することができるの
で、レンズカバーと先端側レンズとの間にガタツキが生
じず光学的不具合がない。
【0112】また、脱落防止手段として係止部材に抜け
止め部を、また先端カバー部材に抜け止め部に当接する
凹部を設けたことで、万一固定部材が外れてしまった場
合でも、係止部材が途中で止まり観察不能になるほど先
端構成部が長手軸方向に移動することを防止することが
できる。このことにより、検査が中断されることなく継
続して行なわれる。
【0113】さらに、先端構成部と先端カバー部材との
外周面が同心円で形成されているため、先端カバー部材
の外周の肉厚が均一にでき、先端カバー部材の細径化が
可能になる。
【0114】なお、本実施の形態において、前記凹部1
43を先端カバー部材9の外周面に設け係止部材132
をこの外周面に沿うよう接着固定した場合でも同様の作
用効果を得ることができる。また、前記凹部143を形
成する代わりに抜け止め部134の基端側端面に当接す
る凸部を設けるようにしても良い。
【0115】図30ないし図33を参照して脱落防止手
段の別の構成を説明する。図30に示すように先端カバ
ー部材9はその一端に係止爪131を有する係止部材1
32が嵌合部33の内周面に沿うよう設けられている。
【0116】図31に示すように脱落防止手段として前
記係止部材132には嵌合部33の内周に設けた径方向
に貫通する貫通穴136に嵌合する凸部137が、係止
部材132の反係止爪側に設けられている。この係止部
材132は、長手軸方向に移動自在なように凸部137
の長手軸方向長さを、貫通穴136の長手軸方向の長さ
よりも短く形成しており、係止部材132、凸部137
並びに貫通穴136において当接部分が接着固定される
ようになっている。
【0117】また、図32に示すように鉗子挿通チャン
ネル61には湾曲部湾曲時に滑らかに湾曲するよう蛇腹
部61aが設けてある。前記蛇腹部61aは、先端構成
部6の端部から湾曲部10を構成する第1関節駒と第2
関節駒との間から基端側方向へ鉗子挿通チャンネル61
が湾曲操作時に湾曲する部分に設けられている。
【0118】その他の構成は上述の実施例と同様であ
り、同部材には同符号を付して説明を省略する。
【0119】上述のように構成することによって、図3
3(A)及び図33(B)に示すように内視鏡カバー2
とカバー用内視鏡3とを装着した状態のとき、係止爪1
31の傾斜面131aが係止凸部151の基端側斜面に
係合して、内視鏡カバー2とカバー用内視鏡3とが係止
される。なお、係止部材132の外周に円筒状部材13
5を外嵌させ、係止部材132を中心方向に押圧して外
周方向への変形が規制されている。
【0120】このため、前記先端構成部6に過度の長手
軸方向基端側への力が加わったり、先端カバー部材9に
過度の長手軸方向先端側への力が加わることによって係
止部材132と先端カバー部材9との接着面が剥がれて
しまった場合でも、図34に示すように凸部137の基
端側端部と貫通穴136の基端側端部との面同士が当接
することにより係止部材の長手軸方向への移動が規制さ
れる。
【0121】また、貫通穴136に対して凸部137
は、長手軸方向において空間的な余裕があるため、治具
などを用いて先端構成部6の係止凸部151の基端側斜
面と係止爪131の先端側斜面との位置決めを行い確実
に密接した状態で係合するよう接着固定される。
【0122】このように、係止爪の先端側斜面と先端構
成部の係止凸部の基端側斜面とが密接状態で係合するよ
う係止部材を調整して接着することができるため、レン
ズカバーと先端側レンズとの間のガタツキが生じず光学
的不具合がない。
【0123】また、係止部材に凸部を設け、この凸部を
先端カバー部材に形成した貫通穴に係合させたことによ
って、万一接着固定部が外れてしまった場合でも、凸部
が貫通穴に当接することにより脱落することが無いの
で、観察不能になるほど先端構成部が長手軸方向に移動
することを防止することができるので、検査を継続して
行うことができる。
【0124】さらに、鉗子挿通チャンネル自体で最も太
径である蛇腹部を挿入部自体で最も太径となる先端構成
部の端部以降に設けたことにより、カバー式内視鏡自体
としては細径化できるという効果がある。
【0125】なお、本実施例において、係止部材132
を先端カバー部材9の外周面に沿うよう配置し、係止部
材132の内周側面に凸部137を設けても同様の作
用、効果を得ることができる。また、貫通穴136と凸
部137とをそれぞれ逆に、嵌合部側に凸部を形成し、
係止部材側に貫通穴を設ける構成にしても良い。さら
に、貫通穴の代わりに凹部を形成し、凸部の径方向長さ
を凹部の深さよりも短く形成することによっても同様の
効果を得られる。
【0126】図35及び図36を参照して脱落防止手段
の別の構成を説明する。図35に示すように先端カバー
部材9の外周面に沿うように係止部材132を接着固定
すると共に、脱落防止手段として係止部材132に貫通
穴138を形成する一方、先端カバー部材9の前記貫通
穴138に対応する位置に雌ねじ部161を設け、外周
方向からからビス162を貫通穴138に挿通して雌ね
じ部161に螺合して係止部材132を先端カバー部材
9にビス止めする構成としている。なお、前記貫通穴1
38は、周方向にはビスの頭部の径よりも小さく長手軸
方向にはビスに対してクリアランスを有する長手軸方向
に縦長の長孔となっている。
【0127】上述のように脱落防止手段を構成すること
によって、図36に示すように内視鏡カバー2において
貫通穴138は長手軸方向に空間的余裕があるため、係
止部材132を長手軸方向に移動させて係止爪131の
先端側の傾斜面131aと係止凸部151の基端側の斜
面とを治具などを用いて密接した状態に係合させた後、
接着固定してビス止めを行えることにより、確実に係止
部材を位置決めして、先端カバー部材9に先端構成部6
を挿入して装着が完了される。
【0128】このため、係止部材132に過度の力が加
わり、接着固定面が剥がれるほどの剪断力が接着面に働
いたとしてもビスで固定していることにより、前記剪断
力に抗して、最悪の場合でもビス162が貫通穴138
に当接することで係止部材132の移動が規制される。
【0129】このように、係止爪の先端側斜面と先端構
成部の係止凸部の基端側斜面とが密接状態で係合するよ
う係止部材を調整して接着固定することができるため、
レンズカバーと先端側レンズとの間にガタツキが生じず
光学的不具合がない。
【0130】また、係止部材と先端カバー部材とを、ビ
ス止めして保持することにより、より強度な力量が係止
部材に加わった場合でも、係止部材が脱落しにくくな
り、最悪ビス止め部分でずれが生じても、貫通穴の先端
側にビスが当接して係止部材の脱落が防止でき、観察不
能になるほどレンズカバーと先端側レンズとの間の距離
が離れないため、検査を継続して行うことができる。
【0131】図37ないし図39を参照して脱落防止手
段のまた別の構成を説明する。図37に示すように先端
カバー部材9の外周面に沿うよう係止部材132を接着
固定するのに加え、脱落防止手段として係止部材132
の外周面に周方向溝部139を形成し、前記先端カバー
部材9の外周面には、係止爪131が係止凸部151に
係合するように係止部材132を接着固定した際、係止
部材132の溝部の延長線上に溝部139と同様の切り
欠き部171を設けている。そして、前記溝部139と
切り欠き部171とに嵌合するように、別体で内径が切
り欠き部と同径で長手軸方向長さが溝部139及び切り
欠き部171より短い円弧状部材172を外部から配置
して接着固定している。
【0132】図38及び図39に示すように溝部139
と円弧状部材172との長手軸方向には空間的余裕があ
るため、係止爪131の先端側斜面と係止凸部151の
基端側斜面とを治具などを用いて密接した状態で係合す
る位置に位置決めした後、係止部材132と先端カバー
部材9とを接着固定すると共に、前記係止部材132の
溝部139と切り欠き部171とに係合するように円弧
状部材172を取り付けて当接する面で接着固定して内
視鏡カバー2とカバー用内視鏡3とが装着される。
【0133】このため、係止部材132に過度の力が加
わり、接着固定面が剥がれてしまった場合でも溝部13
9と先端側の面と円弧状部材172と切り欠き部171
の基端側の面とが当接することで、係止部材132の長
手軸方向の移動量は規制される。
【0134】このように、係止爪の先端側斜面と先端構
成部の係止凸部の基端側斜面とが密接状態で係合するよ
う係止部材を調整して接着することができるため、レン
ズカバーと先端側レンズとの間にガタツキが生じず、光
学的不具合がない。
【0135】また、接着固定部分を剥がすような強固な
力が係止爪にかかっても円弧状部材が溝部と切り欠き部
とに当接することにより係止部材の脱落を防止でき、観
察不能になるほどレンズカバーと先端側レンズとに距離
が生じないため検査を継続して行うことができる。
【0136】なお、本実施の形態において、図40に示
すように切り欠き部171、溝部139にそれぞれ係合
するようCリング173などを外挿しても同等の作用効
果が得られる。また、溝部139、切り欠き部171の
代わりに円弧状部材172の基端側と係合するように凸
状にしても良い。
【0137】図41及び図42を参照して脱落防止手段
の又別の構成を説明する。図41に示すように先端カバ
ー部材9の内面の嵌合部33に沿うよう係止部材132
を接着固定し、脱落防止手段として前記係止部材132
の接着面以外の外周面に突起137aを設け、その突起
137aの基端側と係合するように外皮7の内面に凸状
の止め部7aを設けている。
【0138】上述のように構成することにより、図42
に示すカバー用内視鏡3が内視鏡カバー2に装着した状
態のとき、係止部材132に過度の力が加わり接着固定
面が剥がれた場合でも突起137aと止め部7aとが係
合していることより、係止部材132の長手軸方向の移
動は規制される。
【0139】このように、突起と止め部とが係合するこ
とにより、係止部材の脱落が防止でき、観察不能になる
ことなく、最低限の光学機能を保持して検査を続けるこ
とができる。
【0140】上述の実施の形態は、カバー方式の内視鏡
について説明したものであるが、本発明はカバー方式の
内視鏡に限定されるものではなく、図43及び図44に
示すようなカバー式以外の一般的な内視鏡であってもよ
い。図43及び図44は本発明の第2実施の形態に係
り、図43は内視鏡の先端部の構成を説明する断面図、
図44は図43のV―V断面図である。図43及び図4
4に示すように内視鏡200の挿入部4の先端にはステ
ンレス鋼など金属部材で形成された硬質の先端構成部2
01が設けられている。この先端構成部201には前記
第1実施例と同様に対物レンズ枠15に保持された対物
レンズ系16,固体撮像素子17,撮像回路部18及び
図示しない照明レンズ及びライトガイドなどが配設され
ている。
【0141】また、前記挿入部202の内部を挿通する
鉗子挿通チャンネル61の先端は、先端構成部201の
最先端に設けられた処置具突出口62の近傍に設けられ
たチャンネル接続部63に接着などの手段によって固定
されて処置具突出口62に連通している。一方、前記鉗
子挿通チャンネル61の基端は図示しない操作部に設け
られている鉗子挿入口に連通している。
【0142】前記鉗子挿通チャンネル61は、PTF
E,PFAなどの材質よりなる管状部材より形成されて
いる。そして、前記湾曲部10の内部に配置される部位
においては湾曲部湾曲時に座屈せずに滑らかに曲がるよ
うにコイル巻き部203が設けられている。このコイル
巻き部203では外表面の円周方向に溝203aが設け
られており、この溝203aに金属の線材などからなる
コイル部材203bを埋め込んで螺旋状に巻き付けてい
る。このため、このコイル巻き部203は、その他の部
分よりも外径が太径になっている。
【0143】送気チューブ12及び送水チューブ14
は、挿入部202の内部を鉗子挿通チャンネル61と同
様に配設され、先端を先端構成部201に形成した管路
接続部に接着などの手段によって接続固定して、先端構
成部201の先端面に設けられている図示しない送気・
送水ノズルに連通している。
【0144】前記チャンネル接続部63の基端側には第
1実施の形態の先端カバー部材9と同様に、先端構成部
201の基端側の鉗子挿通チャンネル61近傍部分の外
側を切り欠いた切欠部76が形成されており、この空間
部分77に鉗子挿通チャンネル61が設けられるように
なっている。
【0145】前記先端構成部201に連結された第一関
節駒10aの内部においては撮像回路部18が最もスペ
ースを多く占有しており、この部分では鉗子挿通チャン
ネル61は撮像回路部18との干渉を避けるようにチャ
ンネル接続部63での位置に対して径外側方向に位置し
ている。また、コイル巻き部203は、鉗子挿通チャン
ネル61の他の部分に比較して太径であるため、撮像回
路部18,信号ケーブル19,送気チューブ12及び送
水チューブ14などとの干渉を避けるようにチャンネル
接続部63での位置に対して径外側方向に位置してい
る。
【0146】上述のように、切欠部76を形成したこと
により、鉗子挿通チャンネル61は、先端構成部201
に固定されたチャンネル接続部63の基端からこの切欠
部76を介して基端側に向かうとき、径外側方向にゆる
やかに変位して撮像回路部18との干渉を避けて径外側
方向に位置を移行させていく。
【0147】このように、鉗子挿通チャンネルを、切欠
部で形成した空間部に配設し、ゆるやかにチャンネル接
続部から外側に変位させるため、先端構成部の基端部分
において座屈をすることがない。また、比較的大きな処
置具を挿通した場合でも引っ掛かりなどがなく、スムー
ズに挿通でき処置具の挿脱の際の力量が軽く、術者に負
担を与えることがない。さらに、挿入部を太径とせずに
比較的大きく高性能、高機構な撮像回路部を設けられる
ため、観察性能が良い内視鏡を提供できる。その他の効
果は前記第1実施例と同様である。
【0148】尚、本発明においては上述の実施の形態に
限定されず、送気管路や送水管路を有することなく、工
業分野で使用されてエンジンや工業用配管内などにおい
て異物回収を行う回収具などの作業具を挿通するための
処置具挿通チャンネルを有する工業用内視鏡にて実施し
ても良い。
【0149】また、外科分野などで用いられる挿入部の
内部に処置具挿通チャンネルを有する挿入部が硬性の硬
性内視鏡や、挿入部の先端側に湾曲部が設けられた湾曲
部付き硬性内視鏡、さらには前記第1実施例と同様な構
成を有する内視鏡カバーを組み合わせて使用されるカバ
ー式の湾曲部付き硬性内視鏡において実施しても良い。
この場合、処置具突出口を有し、処置具挿通チャンネル
が接続固定される挿入部の先端に設けられた先端構成部
において処置具挿通チャンネルが接続固定される部分に
おいて処置具挿通チャンネルがゆるやかに変位可能なよ
うに先端構成部の基端側に切り欠き部を設け、この切り
欠き部よりも先端側にて先端構成部に処置具挿通路を固
定し、切り欠き部においては処置具挿通路の外周と先端
構成部との間に隙間を有するように構成すれば良い。
【0150】[付記] 1.内視鏡の挿入部の先端側に配置された先端構成部に
設けた処置具突出口と、前記内視鏡の挿入部の基端側に
配置された操作部の近傍に設けた処置具挿入口とを連通
する少なくとも1本の処置具挿通路を挿通する内視鏡を
備えた内視鏡装置において、前記処置具挿通路が設けら
れる先端構成部の処置具挿通路の周囲に、長手軸方向に
並行で、前記先端構成部の基端側から先端側に、外周面
側に開口を有する切り欠き部を設けた内視鏡装置。
【0151】2.カバー用内視鏡と、このカバー用内視
鏡に着脱自在に外装される処置具突出口を設けた先端カ
バー部材及び処置具挿入口を設けた口体部を有する内視
鏡カバーから構成されるカバー式内視鏡を備えた内視鏡
装置において、前記処置具挿通路が設けられる先端カバ
ー部材の処置具挿通路の周囲に、長手軸方向に並行で、
この先端カバー部材の基端側から先端側に、外周面側に
開口を有する切り欠き部を設けた内視鏡装置。
【0152】3.前記処置具挿通路が前記切り欠き部よ
りも先端側で処置具突出口に連通する付記1及び付記2
記載の内視鏡装置。このように、先端構成部に切り欠き
部を設け、この切り欠き部よりも先端側で処置具挿通路
を処置具挿入口に固定することによって、前記処置具挿
通路は切り欠き部内に自由度を持って配置される。
【0153】4.前記内視鏡が異物回収などを行うため
の作業具を挿通する処置具挿通路を有する工業用内視鏡
である付記1記載の内視鏡装置。
【0154】5.前記内視鏡及びカバー式内視鏡の挿入
部の先端側に湾曲部を有する付記1及び付記2記載の内
視鏡装置。
【0155】6.前記挿入部の湾曲部以外の部分が軟性
である付記5記載の内視鏡装置。
【0156】7.前記挿入部の湾曲部以外の部分が硬性
である付記5記載の内視鏡装置。
【0157】8.前記挿入部が硬性である付記1及び付
記2記載の内視鏡装置。
【0158】9.カバー先端構成部にカバー用内視鏡の
先端構成部を係止する係止部材と、この係止部材に外嵌
して係止部材の外側方向への変形を規制する円筒部材と
を設けた付記2記載の内視鏡装置。
【0159】10.前記先端構成部よりも基端側の先端
構成部近傍において、先端構成部内よりも内蔵物断面積
が大きいことを特徴とする付記1及び付記2記載の内視
鏡装置。
【0160】11.前記カバー先端構成部よりも基端側
にカバー用内視鏡の太径部を配置したことを特徴とする
付記2記載の内視鏡装置。
【0161】12.前記内蔵物は固体撮像素子と固体撮
像素子からの画像信号を制御する制御基板とを有する撮
像回路部であることを特徴とする付記10記載の内視鏡
装置。
【0162】13.前記太径部は湾曲部である付記11
記載の内視鏡装置。
【0163】14.前記太径部は内視鏡先端構成部と湾
曲部との接続部分である付記11記載の内視鏡装置。
【0164】15.前記処置具挿通路が先端構成部の基
端側近傍においてその他の部分よりも外径が太い挿通路
太径部を有することを特徴とする付記1ないし付記14
記載の内視鏡装置。
【0165】16.前記挿通路太径部は湾曲可能な挿通
路湾曲部である付記15記載の内視鏡装置。
【0166】17.内視鏡挿入部の先端に設けられた先
端構成部に対物レンズと固体撮像素子を有し、この固体
撮像素子の受光範囲またはモニタの表示範囲が非円形
で、前記観察窓に対向する送気ノズル、送水ノズルを設
けた内視鏡装置において、観察窓に平行な平面内の前記
受光範囲もしくは表示範囲が、観察窓から近い位置に送
水ノズルを設け、遠い位置に送気ノズルを設けた内視鏡
装置。
【0167】18.内視鏡挿入部の先端に設けられた先
端構成部に対物レンズと固体撮像素子を有し、この対物
レンズの先端側レンズに向けて送気ノズル、送水ノズル
を設けた、前記固体撮像素子からの電気信号に基づいて
観察視野像をモニタに表示する内視鏡装置において、前
記撮像素子の受光範囲またはモニタへの表示視野が角形
で、送水ノズルを前記角形の辺方向に設け、送気ノズル
をその角形の対角方向に設けた付記17記載の内視鏡装
置。
【0168】19.カバー用内視鏡と、カバー用内視鏡
に着脱自在に外装される内視鏡カバーから構成され、前
記カバー用内視鏡の挿入部の先端に設けられた内視鏡先
端構成部に対物レンズと固体撮像素子を設け、この固体
撮像素子からの電気信号に基づいて観察視野像をモニタ
に表示すると共に、前記撮像素子の受光範囲またはモニ
タへの表示視野が角形で、内視鏡カバーの先端部に送気
ノズルと送水ノズルとを設けた内視鏡装置において、前
記送水ノズルをその角形の辺方向に設け、送気ノズルを
その角形の対角方向に設けた付記17及び付記18記載
の内視鏡装置。
【0169】20.前記表示視野が略4角形である付記
18及び付記19記載の内視鏡装置。
【0170】21.前記略4角形が略正方形である付記
20記載の内視鏡装置。
【0171】22.前記略4角形が略長方形である付記
20記載の内視鏡装置。
【0172】23.前記表示視野が3角形である付記1
8及び付記19記載の内視鏡装置。
【0173】24.前記受光範囲もしくは表示範囲が半
円形である付記17記載の内視鏡装置。
【0174】25.前記送水ノズルの開口を送気ノズル
の開口よりも観察窓に近付けたことを特徴とする付記1
7ないし付記24記載の内視鏡装置。
【0175】26.前記先端構成部への前記送水ノズル
の取り付け位置を送気ノズルの取り付け位置よりも観察
窓に近付けたことを特徴とする付記17ないし付記24
記載の内視鏡装置。
【0176】27.送水ノズルと送気ノズルとを共通の
部品形状としたことを特徴とする付記26記載の内視鏡
装置。
【0177】28.先端構成部と先端カバー部材とを係
止部材を介して一体的に係止するカバー式内視鏡におい
て、前記係止部材に先端カバー部材からの脱落を防止す
る脱落防止手段を設けたカバー式内視鏡。
【0178】29.前記脱落防止手段が係止部材に設け
た抜け止め部と先端カバー部材に形成した周方向凹部と
で構成される付記28記載のカバー式内視鏡。
【0179】30.前記脱落防止手段が係止部材に設け
た凸部と先端カバー部材に設けた凹部または穴部とで構
成される付記28記載のカバー式内視鏡。
【0180】31.前記脱落防止手段が係止部材に設け
た凹部ないしは穴部と先端カバー部材に設けた凸部とで
構成される付記28記載のカバー式内視鏡。
【0181】32.前記脱落防止手段が係止部材に設け
た凹部には位置される別部材である付記28記載のカバ
ー式内視鏡。
【0182】33.前記脱落防止手段が外皮に形成した
凸部と係止部材に形成した凸部とで構成される付記28
記載のカバー式内視鏡。
【0183】34.前記係止部材が先端側が幅の広い段
差形状を有し、段差部分と先端カバー部材に設けた溝部
との係合により脱落防止手段となる付記29記載のカバ
ー式内視鏡。
【0184】35.前記脱落防止手段が先端カバー部材
外周と係止部材に外装される円弧状部材である付記28
記載のカバー式内視鏡。
【0185】36.前記脱落防止手段が係止部材に形成
した貫通穴と、先端カバー部材に形成したネジ部と、前
記貫通穴に挿通してネジ部に螺合するビスとで構成され
る付記28記載のカバー式内視鏡。
【0186】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、観
察窓などの洗浄能力が向上すると共に、観察窓などの表
面に付着した水滴の除去能力を低下させることなく、観
察性能が良く、また、ノズルを対物レンズカバーに対し
て近づけて配置させることによって先端カバー部材の細
径化が図れ、このことにより患者の苦痛を和らげること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図11は本発明の第1実施の形態に
係り、図1はカバー式内視鏡の概略構成を示す斜視図
【図2】カバー式内視鏡の先端部の構成を示す断面図
【図3】先端カバー部材の基端面側を示す説明図
【図4】先端構成部の先端面を示す説明図
【図5】遮光部と遮光溝との関係を説明する断面図
【図6】先端構成部への対物レンズ枠の取付けを説明す
る断面図
【図7】照明レンズカバーと先端カバー部材との関係を
説明する断面図
【図8】先端カバー部材に照明レンズカバーを配設した
状態を示す断面図
【図9】先端カバー部材に形成した照明レンズカバー受
け部を示す説明図
【図10】先端カバー部材と先端構成部との係止部及び
処置具挿通路である鉗子挿通チャンネルの配置構成を説
明する断面図
【図11】図10のI―I断面図
【図12】送気・送水チューブの管路接続部の概略構成
を示す断面図
【図13】流体制御装置を示す説明図
【図14】送水タンクと流体制御装置との接続関係を示
す説明図
【図15】図13の流体制御装置を横置きにした図
【図16】管路固定部材を示す説明図
【図17】管路こいて部材の作用を示す説明図
【図18】送気ノズル・送水ノズルの配置位置関係と光
学的領域とを示す説明図
【図19】対角方向に配設した送気ノズルを示す図
【図20】対辺方向に配設した送水ノズルを示す図
【図21】送気ノズル・送水ノズルの別の配置位置関係
を示す説明図
【図22】図22ないし図29は脱落防止手段の構成に
係り、図22はカバー式内視鏡の先端部及び脱落防止手
段を説明する断 面図
【図23】係止部材の構成を示す斜視図
【図24】カバー式内視鏡の係止状態を示す説明断面図
【図25】図24のII―II断面図
【図26】図24のIII―III断面図
【図27】カバー用内視鏡を内視鏡カバーに装着する状
態を示す説明図
【図28】カバー用内視鏡を内視鏡カバーに装着完了し
た状態を示す説明図
【図29】脱落防止手段の作用を説明する断面図
【図30】図30ないし図33は脱落防止手段の別の構
成に係り、図30はカバー式内視鏡の先端部及び脱落防
止手段を説明す る断面図
【図31】係止部材の別の構成を示す斜視図
【図32】カバー用内視鏡を内視鏡カバーに装着した状
態を示す説明図
【図33】カバー式内視鏡の係止状態を示す説明断面図
【図34】脱落防止手段の作用を説明する断面図
【図35】図35及び図36は脱落防止手段の他の構成
に係り、図35はカバー式内視鏡の先端部及び脱落防止
手段を説明する 断面図
【図36】カバー式内視鏡の係止状態を示す説明断面図
【図37】図37ないし図39は脱落防止手段のまた別
の構成に係り、図37はカバー式内視鏡の先端部及び脱
落防止手段を説明する断面図
【図38】カバー式内視鏡の係止状態を示す説明断面図
【図39】図38の断面図
【図40】脱落防止手段にCリング状部材を用いたカバ
ー式内視鏡の断面図
【図41】図41及び図42は脱落防止手段の又別の構
成に係り、図41はカバー式内視鏡の先端部及び脱落防
止手段を説明す る断面図
【図42】カバー式内視鏡の係止状態を示す説明断面図
【図43】図43及び図44は本発明の第2実施の形態
に係り、図43は内視鏡の先端部の構成を説明する断面
【図44】図43のV―V断面図
【符号の説明】
6…先端構成部 9…先端カバー部材 21…対物レンズカバー 35…送気ノズル 36…送水ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H040 BA14 DA12 DA51 DA57 GA02 GA11 4C061 BB02 CC06 DD03 FF35 FF38 FF39 LL02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内視鏡挿入部の先端部に設けた先端構成部
    に対物レンズと固体撮像素子とを有し、この固体撮像素
    子の受光範囲またはモニタへの視野の表示範囲が非円形
    であり、前記対物レンズの先端側レンズに対向する送気
    ノズルと送水ノズルとを設けた内視鏡装置において、 前記先端側レンズに平行な平面内における前記固体撮像
    素子の受光範囲もしくは表示範囲が対物レンズの中心か
    ら近い位置の方向に前記送水ノズルを設け、遠い位置の
    方向に前記送気ノズルを設けたことを特徴とする内視鏡
    装置。
  2. 【請求項2】内視鏡挿入部の先端部に設けた先端構成部
    に対物レンズと固体撮像素子とを有し、この固体撮像素
    子の受光範囲またはモニタへの視野の表示範囲が非円形
    であり、前記対物レンズの先端側レンズに対向する送気
    ノズルと、送水ノズルとを設けた内視鏡装置において、 前記先端側レンズに平行な平面内における前記固体撮像
    素子の受光範囲もしくは表示範囲が先端側レンズから近
    い位置の方向に前記送水ノズルを設け、遠い位置の方向
    に前記送気ノズルを設けたことを特徴とする内視鏡装
    置。
  3. 【請求項3】内規鏡の挿入部の先端に設けられた先端構
    成部に対物レンズと固体撮像素子とを有し、前記対物レ
    ンズの先端側レンズに向けて送気ノズルと、送水ノズル
    とを備え、前記固体撮像素子からの電気信号に基づいて
    観察視野像をモニタに表示する内視鏡装置において、 前記撮像素子の受光範囲またはモニタへの視野の表示範
    囲が角形であり、前記送水ノズルを前記角形の辺方向に
    設け、前記送気ノズルをその角形の対角方向に設けたこ
    とを特徴とする内視鏡装置。
  4. 【請求項4】カバー用内視鏡とカバー用内視鏡に着脱自
    在に外装される内視鏡カバーとから構成され、 前記カバー用内視鏡の挿入部の先端部に設けた内視鏡先
    端構成部に対物レンズと固体撮像素子とを設け、 前記内視鏡カバーの先端部に、前記対物レンズの先端側
    に配置される前記先端側レンズとしての対物レンズカバ
    ーと、前記送水ノズルと、前記送気ノズルとを設けたこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載
    の内視鏡装置。
  5. 【請求項5】前記固体撮像素子の受光範囲またはモニタ
    への視野の表示範囲は、略四角形であることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3の何れかに記載の内視鏡装
    置。
  6. 【請求項6】前記固体撮像素子の受光範囲またはモニタ
    への視野の表示範囲は、円形の一部が切り欠かれた形状
    であることを特徴とする請求項1または請求項3に記載
    の内視鏡装置。
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