JP3722722B2 - 内視鏡 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は挿入対象管腔内に挿入される挿入部の先端部に先端カバーが着脱可能に装着される内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の起上台軸は実開昭63−93901号公報に示されるように、先端構成部に対し両持ち構造であり、その為、起上台軸と鉗子起上台の嵌合部は非常に短く形成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成のものにあっては鉗子起上台と鉗子軸との嵌合部が非常に短いため鉗子起上台のガタつきがあり、カニュレーションする際、微調整がしにくかった。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、鉗子起上台の回動時のガタを防止すると共に鉗子起上台の脱落を防止することができる内視鏡を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は先端構成部に固定され、鉗子起上台を回動自在に装着する起上台軸を備えた内視鏡において、前記起上台軸は基端部に配置された太径の固定部と該固定部より細径の突出部とから成り、前記固定部が前記先端構成部に固定され、前記突出部が前記鉗子起上台の孔内に挿入されるとともに、前記起上台軸の突出部先端部に前記鉗子起上台の抜け止め部を有する片持ちの支持構造を有することを特徴とする内視鏡である。
【0011】
【作用】
鉗子起上台軸を片持ちの支持構造とすることにより、嵌合部を長く取れ、鉗子起上台作動時のガタを防止できる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の第1の実施例を図1乃至図5(D)を参照して説明する。図2は電子内視鏡装置1のシステム全体の概略構成を示すものである。この電子内視鏡装置1には撮像手段を備えた電子内視鏡2と、この電子内視鏡2に照明光を供給する光源装置3と、電子内視鏡2から得られた画像信号を処理するビデオプロセッサ4と、このビデオプロセッサ4で処理された信号を画面に映し出すモニター5とが設けられている。
【0013】
また、電子内視鏡2には挿入対象管腔内に挿入される挿入部6が設けられている。この挿入部6には細長い柔軟な可撓管部7と、挿入部6の先端部に配設された先端構成部8と、この先端構成部8と可撓管部7との間に配設された湾曲変形可能な湾曲部9とが設けられている。
【0014】
さらに、可撓管部7の基端部には手元側の操作部10が連結されている。この操作部10には湾曲部9を湾曲操作して挿入部6の先端部を所望の方向に向ける操作ノブ11、後述する鉗子起上台22を操作ワイヤを介して昇降操作する鉗子起上台操作レバー12等が設けられているとともに、ユニバーサルコード13の基端部が連結されている。このユニバーサルコード13の先端部には接続コネクタ14が連結されている。
【0015】
そして、このユニバーサルコード13は接続コネクタ14を介して光源装置3に接続されているとともに、接続コネクタ14に連結された連結コード15を介してビデオプロセッサ4に接続されている。
【0016】
また、図1に示すように内視鏡2の挿入部6の先端構成部8には例えばステンレス等の耐腐食性の高い金属材料で形成された先端構成部本体16と、この先端構成部本体16の外周部位を被覆する弾性材料からなる先端カバー17とが設けられている。
【0017】
ここで、先端構成部本体16には先端側外周面の一側部に略平面状の切欠部18が形成されている。この切欠部18には照明光学系19および撮像光学系20がそれぞれ装着される光学系装着部21が設けられているとともに、図3に示す鉗子起上台22の装着穴23が形成されている。この場合、光学系装着部21には照明光学系19の照明レンズ24および撮像光学系20の撮像レンズ25が挿入部6の軸心方向に沿って並設されている。そして、鉗子起上台22の装着穴23は照明レンズ24および撮像レンズ25の並設部の側方に配置されている。
【0018】
さらに、光学系装着部21には照明レンズ24の下方にライトガイドファイバ26の出射端部が配設されている。このライトガイドファイバ26は内視鏡2の挿入部6内から操作部10およびユニバーサルコード13内を通して光源装置3に連結されている。そして、光源装置3から出射される照明光がライトガイドファイバ26の入射端部に入射されるとともに、このライトガイドファイバ26の内部を通して先端構成部本体16側に伝送され、照明レンズ24から外部側に出射されるようになっている。
【0019】
また、撮像光学系20には撮像レンズ25のレンズユニット27と、このレンズユニット27によって結像された被写体の観察像を電気信号に変換する例えばCCD等の撮像装置28とが設けられている。ここで、撮像装置28からの出力信号は内視鏡2の挿入部6内から操作部10内およびユニバーサルコード13内に配設されたリード線を介してビデオプロセッサ4に入力され、このビデオプロセッサ4で処理された信号がモニター5の画面に映し出されるようになっている。
【0020】
さらに、先端構成部本体16における撮像レンズ25の近傍部位には送気送水ノズル29が設けられている。この場合、先端構成部本体16には送気送水孔30が形成されている。そして、送気送水ノズル29はこの送気送水孔30内に嵌着される送気送水パイプ31の先端部に一体的に成形されている。
【0021】
また、送気送水パイプ31の基端部は先端構成部本体16の後端面から挿入部6内側に突出されている。そして、この送気送水パイプ31の突出端部に送気送水管路32が連結されている。この場合、送気送水ノズル29は先端構成部本体16の送気送水孔30に対して先端側から組み込まれており、先端構成部本体16との境界部が接着剤等の充填材33で接着固定されている。これにより先端構成部本体16とノズル29との間の隙間に汚物や細菌が入ることが防止されている。なお、このノズル29内には極細径の洗浄用ブラシが挿入可能になっている。
【0022】
さらに、先端構成部本体16の下面には照明光学系19のライトガイドファイバ26の装着用開口部34を閉塞する蓋体35が装着されている。この蓋体35は先端構成部本体16における開口部34の周縁部位との境界面で接着固定されている。この蓋体35は合成樹脂等の絶縁材料で形成されている。
【0023】
また、蓋体35の外面には先端カバー17を係止する係止突起36が一体に突設されている。なお、この蓋体35を金属材料によって例えばアルミダイキャスト等の手段で形成し、先端構成部本体16に半田で固定しても良い。
【0024】
さらに、先端構成部本体16には図4(A)に示すようにライトガイドファイバ26の出射端部を先端構成部本体16に固定するねじ穴37が形成されている。そして、ライトガイドファイバ26の出射端部はこのねじ穴37内に螺挿される止めねじ38によって先端構成部本体16に固定されている。
【0025】
なお、ねじ穴37の外端部側には先端カバー17を係止する係止部材39の基端部側のねじ部39aが螺挿されている。この係止突起39は絶縁材料によって形成されている。
【0026】
また、鉗子起上台はその基端部が図3に示すように先端構成部本体16における鉗子起上台装着穴23の一方(光学系装着部21側)の側壁面23aに起上ピン(起上台軸)40を介して回動自在に軸支されている。
【0027】
ここで、先端構成部本体16の側壁面23aには図4(B)に示すように起上ピン40の固定穴41が形成されている。そして、起上ピン40の基端部はこの固定穴41に嵌装され、半田あるいは接着剤によって強固に固定されている。
【0028】
さらに、鉗子起上台22の基端部には起上ピン40の起上孔42が形成されている。そして、固定穴41の外部に突出されている起上ピン40の突出部40aが鉗子起上台22の起上孔42内に挿入された片持ち構造の支持状態で、鉗子起上台22が側壁面23aに起上ピン40を介して回動自在に軸支されるようになっている。
【0029】
ここで、起上ピン40は先端構成部本体16における外周面に近い部分に配置されている。そのため、起上ピン40の長さを長くした場合には起上ピン40の先端が先端構成部本体16の外側に突出してしまうので、起上ピン40の長さは比較的短く制限されている。したがって、起上ピン40を片持ち構造の支持状態で側壁面23aに固定することにより、鉗子起上台22と起上ピン40との間の摺接部の長さを比較的長く設定することができるので、起上ピン40を両側支持構造にした場合のように鉗子起上台22と起上ピン40との間の摺接部の長さが短くなり、鉗子起上台22の動作時にガタつきが発生することを防止することができる。
【0030】
また、起上ピン40は先端構成部本体16の固定穴41に嵌装固定されている固定部40bの外径寸法がこの固定穴41の外部に突出されている突出部40aよりも大きくなるように設定されており、起上ピン40の芯ズレを防止するとともに、起上ピン40の強度を増すようにしている。
【0031】
さらに、起上ピン40の先端部には鉗子起上台22が起上ピン40から抜けることを防止する抜け止め部43が設けられている。また、鉗子起上台22の起上孔42の周囲には図3に示すように消毒液注入用の複数の連設溝44が形成されている。そして、各連設溝44間の部分の先端部によって起上ピン40との接触部45が形成されている。したがって、鉗子起上台22の起上孔42と起上ピン40との間には2ケ所以上の接触部45が設けられており、2ケ所以上の接触部45を介して起上ピン40と接触させることにより、鉗子起上台22と起上ピン40との間にガタつきが発生することが防止されている。
【0032】
また、各連設溝44の内の1つは起上ピン40の先端に設けられた抜け止め部43よりも大きく深い深溝46によって形成されている。この場合、抜け止め部43及び深溝46は鉗子起上台22の起上操作等のように通常の鉗子起上台22の回動動作時には鉗子起上台22が起上ピン40から抜けない位置関係で配置されている。なお、鉗子起上台22の下面には起上ピン40との連結部の周辺以外の部分を削り取った削り取り部47が形成されている。
【0033】
また、鉗子起上台22の先端部には起上操作ワイヤ48の先端部が連結される円形の連結孔49が形成されている。この連結孔49には起上操作ワイヤ48の先端部に止着された連結軸50が摺動自在に連結されている。この場合、連結軸50の軸心部には起上操作ワイヤ48の先端部が挿入されるワイヤ止着孔51が形成されている。
【0034】
さらに、連結軸50の外周面には周方向に沿って略半円形状の複数の消毒液注入用の半円形状溝52が形成されている。そして、各半円形状溝52間の部分の先端部によって連結孔49の内周面との接触部53が形成されている。したがって、鉗子起上台22の連結孔49の内周面と連結軸50との間には2ケ所以上の接触部53が設けられており、2ケ所以上の接触部53を介して鉗子起上台22の連結孔49の内周面と接触させることにより、鉗子起上台22と連結軸50との間にガタつきが発生することが防止されている。なお、各半円形状溝52は消毒液が注入し易いように溝深さが0.2mm以上程度に設定することが望ましい。
【0035】
また、起上操作ワイヤ48の基端部は操作部10の鉗子起上台操作レバー12に接続されている。そして、この鉗子起上台操作レバー12の操作にともない起上操作ワイヤ48が引っ張り操作され、この起上操作ワイヤ48を介して鉗子起上台22が図3に示す待機位置から図4(B)に示す鉗子起上位置まで回動操作されるようになっている。
【0036】
また、先端構成部本体16には鉗子起上台22の装着穴23に連通させた鉗子チャンネル接続孔54が形成されている。この鉗子チャンネル接続孔54には鉗子チャンネル接続パイプ56の先端部が挿入され、突き当てられた状態で固定されている。そして、この鉗子チャンネル接続パイプ56の先端部の先端構成部本体16との突き当て部の隙間57が接着剤によって埋められている。
【0037】
さらに、先端構成部本体16には鉗子起上台22と鉗子チャンネル接続パイプ56との間に作業用穴58が形成されている。この穴58は上記隙間57に接着剤を塗布する際の塗布作業の作業性を向上するために設けられている。
【0038】
また、作業用穴58の上方には鉗子チャンネル接続パイプ56内を通して鉗子起上台装着穴23側に延出された鉗子の湾曲をガイドする滑らかな円弧形状の湾曲ガイド部59が形成されている。この湾曲ガイド部59はステンレス等の耐腐食性の高い金属材料で形成された先端構成部本体16に一体に形成されているため、鉗子起上台22を上方に起上させた際の鉗子の挿脱による削れを防止できるようになっている。
【0039】
また、先端構成部本体16の先端カバー17はオートクレーブ滅菌に耐え得る耐温度性と、生体適合性と、電気絶縁性と、さらに高い引き裂き強度を有する材質、例えばシリコンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。
【0040】
さらに、先端カバー17には先端構成部本体16に対してこの先端構成部本体16の先端側から挿脱可能に挿入される略筒状のカバー本体60が設けられている。このカバー本体60の先端部には先端構成部本体16の先端面に突設された先端カバー係止突起61に係合する係止孔62が設けられている。
【0041】
ここで、先端カバー係止突起61は先端構成部本体16の先端面における先端構成部本体16の中心軸と偏芯した位置に配置されている。この先端カバー係止突起61には頭部61aと、この頭部61aよりも細径な根元部61bと、この根元部61bの先端に突設された雄ねじ部61cとが設けられている。そして、この先端カバー係止突起61の雄ねじ部61cが先端構成部本体16の先端面に形成されたねじ穴63内に螺着されている。
【0042】
また、カバー本体60の係止孔62には先端カバー係止突起61の頭部61aに係合される大径穴部62aと、先端カバー係止突起61の根元部61bに係合される小径穴部62bとが設けられている。
【0043】
さらに、先端カバー17のカバー本体60は容易な着脱性と、症例中に破損しない程度の強度を確保するため、そのゴム材料のゴム硬度が40〜80゜の範囲内で、最適値が70゜に設定され、肉厚は約0.05〜3mmに設定されている。なお、先端カバー17のカバー本体60の内径は先端構成部本体16の外径に対し0.7〜1の割合に設定されている。そのため、先端構成部本体16に先端カバー17の弾性を利用して締め付けることにより、先端カバー17のガタつき、ズレ、脱落等を防止するようになっている。
【0044】
また、先端カバー17のカバー本体60には先端構成部本体16の光学系装着部21および鉗子起上台装着穴23と対応する部分に開口部64が形成されている。そして、この開口部64から光学系装着部21の照明レンズ24、撮像レンズ25および鉗子起上台装着穴23が外部側に露出されている。
【0045】
さらに、カバー本体60の後端部側の挿入端部にはリング状の連結部65が設けられている。この連結部65は少なくとも0.2mm以上の幅を有し、湾曲部9と先端構成部本体16との接合部の近傍部位まで延設されている。これにより、連結部65全体を湾曲部9と先端構成部本体16との接合部全体に亙り強固に係止できるようになっている。
【0046】
また、先端構成部本体16には先端カバー17のカバー本体60の挿入端部を係脱可能に係止する係止部66が設けられている。この係止部66には前述したライトガイドファイバ装着用開口部34の蓋体35の係止突起36、ねじ穴37の係止部材39とともに、一対の係止突起67,67が設けられている。
【0047】
ここで、一対の係止突起67,67は図5(B)に示すように略円弧状の固定部材68の外周部位に突設されている。この固定部材68は先端構成部本体16の外周面に形成された円弧状の固定溝69内に埋設された状態で嵌着されている。
【0048】
また、固定溝69は先端構成部本体16に配設された送気送水パイプ31を嵌装する送気送水孔30を避けずに設けられている。そして、送気送水パイプ31を送気送水孔30に嵌装する際には送気送水パイプ31を先端構成部本体16に嵌装させたのち、固定溝69における送気送水パイプ31の露出部分と先端構成部本体16との間の境目に接着剤等の充填材を充填する事で水密を確保するようにしている。
【0049】
さらに、固定部材68の内周部位には送気送水パイプ31における固定溝69から突出した部分を避ける凹部70が形成されている。これにより、固定部材68を先端構成部本体16の内蔵物のレイアウトに悪影響を与えることなく、しかも比較的深い固定溝69に固定部材68を埋め込むことができるので、固定部材68を強固に固定できるようになっている。
【0050】
また、係止突起67,67は図5(A)に示すように先端カバー17に設けられた係止孔71,71に係脱可能に係合されるようになっている。ここで、係止突起67の高さは先端カバー17の外表面の位置とほぼ等しくなるように設定されている。
【0051】
さらに、各係止突起67は図5(D)に示すように外側が太く、内側が細くなる楔状に形成されている。この場合、先端カバー17の各係止孔71には図5(C)に示すように係止突起67の形状に合わせて外側が大きく、内側が小さい楔状の周壁面が形成されており、各係止突起67が先端カバー17の各係止孔71に係合された状態では容易には外れない構成になっている。
【0052】
さらに、各係止突起67は絶縁材料、例えば樹脂、セラミクス等で形成されており、各係止突起67の表面が先端構成部本体16と絶縁される構成になっている。
【0053】
また、先端カバー17のカバー本体60における連結部65の内端部側には図3に示すように先端構成部本体16の湾曲ガイド部59の上方に装着される絶縁部72が一体に設けられている。そして、例えばパピロトミーナイフによる高周波切開時、先端構成部本体16とパピロトミーナイフとが接触し、ショートする事が防止されている。
【0054】
さらに、この絶縁部72には先端構成部本体16における絶縁部72との接合部に形成された係合凹部73,74内に係合される係合凸部75,76が突設されており、これらの係合部によって処置具挿脱の際、絶縁部72のズレを防ぐズレ防止手段77が形成されている。
【0055】
また、先端カバー17には先端構成部本体16の作業用穴58に挿入される凸部78が突設されている。そして、この凸部78によって先端カバー17の抜け止めと、図示しない処置具を鉗子チャンネルに挿通した際、作業用穴58の開口端縁部に処置具が引っ掛かることが防止されている。
【0056】
また、先端構成部本体16には図4(B)に示すように鉗子起上台22の昇降のガイドを行う光学系装着部21側の側壁面23aとは反対側の側壁面23bに先端カバー17の脱落を防ぐ脱落防止手段を構成する係止穴79が設けられている。この係止穴79には先端カバー17の内周面に突設された係止突起80が係合されている。
【0057】
さらに、係止突起80の外周面には比較的硬性の補強部材81が嵌着されている。この補強部材81には先端カバー17における開口部64の周縁の鉗子起上台22の側方に配設される肉厚が薄い薄肉部82内に埋設される埋設部81aと、係止突起80の外周面に嵌着される筒状の嵌着部81bとが設けられている。
【0058】
また、この補強部材81は耐腐食性を有する金属、樹脂等の材料でプレスまたは型成形されており、肉厚は0.1〜1mmが適当である。そして、この補強部材81は先端カバー17にインサート成形されている。
【0059】
さらに、この補強部材81の埋設部81aには穴83が設けられている。そして、この補強部材81が先端カバー17にインサート成形される際に、先端カバー17のゴム材料がその穴83に入り込む事で先端カバー17と補強部材81との間の剥離強度を増すようになっている。
【0060】
したがって、この補強部材81の埋設部81aによって補強部材81のズレや、症例中に補強部材81が先端カバー17から飛び出す事が防止されるのみならず、先端カバー17の軸方向及び回転方向のズレが防止されているので、先端カバー17における開口部64の周縁の鉗子起上台22の側方に配設される肉厚が薄い薄肉部82が症例中、鉗子起上台22の昇降で切れたり、或いは鉗子起上台22と先端構成部本体16との間に挟まれ、鉗子起上台22の作動不良をおこすことが防止されている。
【0061】
また、先端カバー17の内周面には図4(A)に示すように先端構成部本体16の鉗子起上台装着穴23内に挿入されるリブ84が突設されている。このリブ84は鉗子起上台22の削り取り部47に対応させて形成されており、先端カバー17の回転方向のズレを防止するようにしている。
【0062】
また、内視鏡2の挿入部6における湾曲部9と先端構成部本体16との間の接続部近傍の外周面には先端カバー17の係止部66の近傍部位に先端カバー17の着脱作業用の硬質な手掛け部85が挿入部6の外周面全周に亙り配設されている。この手掛け部85は電気絶縁性を有する材質、例えば合成樹脂、セラミクス等の材料で形成され、肉厚は0.1〜3mm程度に設定されている。
【0063】
さらに、手掛け部85には固定部材68の係止突起67と対応する位置に位置決め用の凹部86が形成されている。ここで、先端カバー17のカバー本体60の連結部65の後端部には手掛け部85の凹部86に係脱可能に係合される凸部87が形成されている。
【0064】
また、手掛け部85は先端カバー17と異なる色に着色されており、先端カバー17との識別を容易にするようにしている。また、手掛け部85の手元側外周面には凹陥状の段部88が形成されている。ここで、湾曲部9の外周面を被覆する湾曲被覆部材89の先端部は手掛け部85の手元側端面に当接された状態で固定糸90によって糸巻き固定され、さらにこの糸巻き固定部の上に接着剤が塗布された固定部91が形成されている。この固定部91の接着剤は手掛け部85の凹陥状段部88まで塗布されており、十分な水密性が確保されている。
【0065】
なお、本実施例では係止突起67と手掛け部85とを別体で設けたが、係止突起67と手掛け部85とを円筒状の一体部品として形成しても良く、さらにはライトガイドファイバ26の装着用開口部34の蓋体35と一体部品として形成しても良い。
【0066】
次に、上記構成の作用について説明する。まず、先端構成部本体16に先端カバー17を装着する手順について説明する。この先端カバー17の装着作業時には作業者が内視鏡2の挿入部6の先端側の手掛け部85を一方の手指で把持し、他方の手指で先端カバー17を持つ。この状態で、先端構成部本体16と先端カバー17の方向を合わせ、先端構成部本体16に先端カバー17を被嵌する。
【0067】
続いて、先端カバー17における開口部64の周縁の鉗子起上台22の側方に配設される薄肉部82を把持し、先端構成部本体16の係止穴79に係止突起80をはめ込み、係止する。
【0068】
次に、先端構成部本体16の先端カバー係止突起61に先端カバー17の係止孔62をはめ込み係止する。さらに、先端構成部本体16の作業用穴58に凸部78をはめ、最後にライトガイドファイバ装着用開口部34の蓋体35の係止突起36、ねじ穴37の係止部材39、係止突起67に先端カバー17の係止孔71をそれぞれはめ込み、装着を完了する。
【0069】
一方、先端構成部本体16から先端カバー17を外す場合にはまず、係止孔71からライトガイドファイバ装着用開口部34の蓋体35の係止突起36、ねじ穴37の係止部材39、係止突起67を抜く。
【0070】
次に、先端カバー17における開口部64の周縁の鉗子起上台22の側方に配設される薄肉部82を把持し、先端構成部本体16の係止穴79から係止突起80を外す。さらに、先端構成部本体16の作業用穴58から凸部78を外し、最後に先端カバー17を先端構成部本体16から抜き取る事で、先端カバー17の係止孔62から先端カバー係止突起61を取り外す。
【0071】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、内視鏡2の挿入部6における湾曲部9と先端構成部本体16との間の接続部近傍の外周面に先端カバー17の係止部66の近傍部位に先端カバー17の着脱作業用の硬質な手掛け部85を挿入部6の外周面全周に亙り配設したので、毎症例後の洗浄、消毒のために先端カバー17を先端構成部本体16に対して着脱する際、作業者がこの手掛け部85に手指を手掛けた状態でその作業を行なうことができる。そのため、先端構成部8の後方に配設された湾曲部9の被覆部材89や、可撓管部7等の比較的軟らかい部品に作業者の爪等で傷を付けたり、穴を開ける等の損傷を与えたり、先端カバー17を破損させたり、変形させるおそれがない。
【0072】
また、手掛け部85の色を先端カバー17、あるいは湾曲部9の被覆部材89と変えた事で、作業者に視認しやすくすることができ、先端カバー17と手掛け部85との間の境目を分かりやすくすることができる。そのため、先端カバー17の着脱作業を容易化し、その作業性を高めることができる。
【0073】
さらに、先端カバー17のカバー本体60における連結部65の内端部側に先端構成部本体16の湾曲ガイド部59の上方に装着される絶縁部72を一体に設けたので、高周波等により体壁に悪影響を与えるおそれがない。
【0074】
また、手掛け部85に固定部材68の係止突起67と対応する位置に位置決め用の凹部86を形成したので、先端カバー17の係止孔71を大きく形成でき、強度を強くすることができる。
【0075】
さらに、先端カバー17における開口部64の周縁の鉗子起上台22の側方に配設される薄肉部82に補強部材81の埋設部81aを埋設させたので、鉗子起上台22と先端構成部本体16との間に先端カバー17が挟まれる事がなく、安全に使用できる。
【0076】
また、補強部材81を先端構成部本体16に係止できるので、先端カバー17から補強部材81が飛び出す事がなく、安全である。さらに、補強部材81を先端カバー17にインサート成形しているので、補強部材81が脱落する事がない。さらに、補強部材81の嵌合部81bが係止部を形成しているので、先端カバー17の繰り返しの着脱でも係止部がもぎ取られるおそれがない。
【0077】
また、起上ピン40を片持ち構造の支持状態で側壁面23aに固定したので、起上ピン40と鉗子起上台20との間の摺接部の長さを起上ピン40を両側支持構造にした場合に比べて長くすることができ、鉗子起上台20のガタつきがなく、カニュレーションがし易い。
【0078】
さらに、起上ピン40は先端構成部本体16の固定穴41に嵌装固定されている固定部40bの外径寸法がこの固定穴41の外部に突出されている突出部40aよりも大きくなるように設定されているので、接合強度、曲げ強度等の強度が強い。
【0079】
また、鉗子出口の処置具の湾曲ガイド部59を金属製の先端構成部本体16と一体に設け、その上部に絶縁部72を配設したので、鉗子による絶縁部72の削れを防止でき、かつ電気絶縁性を有する安価な内視鏡2を提供できる。ここで、絶縁部72を先端カバー17のカバー本体60と一体に形成したので、さらに安価に提供できる。さらに、先端構成部本体16と絶縁部72との間にズレ防止手段77を設けたので、鉗子等の処置具の挿脱で絶縁部72がずれる事がない。
【0080】
また、先端カバー17のカバー本体60の後端部側の挿入端部にリング状の連結部65を全周的に設けたので、先端構成部本体16とカバー本体60の後端部側の挿入端部との固定が強力に出来る。さらに、先端カバー17の後端部側の挿入端部を湾曲部9より先端側に設けたので、湾曲操作に影響を与えない先端カバー17を提供できる。
【0081】
また、先端カバー17と先端構成部本体16との固定部を設けた事で症例中に先端カバー17が脱落する事を防止でき、安全な検査が可能である。ここで、固定手段は先端構成部本体16側に設けた蓋体35の係止突起36、係止部材39、係止突起67等の凸部と、先端カバー17に設けた孔71とで構成したので、先端カバー17の装着完了の確認が容易に出来る。さらに、先端カバー17の孔71内に先端構成部本体16側の蓋体35の係止突起36、係止部材39、係止突起67等の凸部を凹凸嵌合させているので、先端カバー17の外表面側に凹凸が出る事を防止できる。
【0082】
また、先端構成部本体16のスペースに余裕がある部分に円弧状の固定溝69を設け、その部分に埋設固定される絶縁材料の固定部材68に係止突起67を突設したので、特別に先端構成部本体16の外径を太くして溝、穴等を構成する必要がなく、細径化出来る。
【0083】
また、先端カバー17と先端構成部本体16の固定手段は先端カバー17の終端部に少なくとも2個あることで先端カバー17の剥離を防止できる。さらに、先端カバー17と先端構成部本体16の固定手段を比較的スペースに余裕がある先端カバー17の終端部に配設したので、比較的大きな係止手段を設けられ、強固に固定が可能である。
【0084】
また、先端カバー17と先端構成部本体16の固定手段は先端構成部本体16の撮像光学系20側の外周面に配置したので、先端カバー17のズレによる撮像光学系20の視野の妨げを防止できる。さらに、ねじ穴37に係止突起39を埋設固定して上記固定手段を形成したので、係止突起39を設ける為に特別な加工をする必要がなく、安価に構成できる。また、固定手段は蓋体35の係止突起36、係止部材39、係止突起67等の各固定手段を組み合わせる事で強力に固定できる。
【0085】
また、鉗子起上ピン40が挿入される起上孔42の周囲の摺動部に消毒液注入用の複数の連設溝44を設けたので、起上孔42と起上ピン40との間の摺動部の消毒が可能となり、衛生的である。ここで、消毒液注入用の複数の連設溝44は起上孔42の周囲に設けたので、細い起上ピン40をさらに細くする必要がなく、起上ピン40の強度を確保できる。
【0086】
また、鉗子起上台22の連結孔49に挿入される連結軸50の外周面に複数の消毒液注入用の半円形状溝52を形成したので、この場合も連結孔49と連結軸50との間の摺動部の消毒が可能となり、衛生的である。ここで、消毒液注入用の半円形状溝52は連結軸50の外周面に設けたので、半円形状溝52の加工が容易となる。
【0087】
また、先端カバー17の内径を先端構成部本体16の外径に対し0.7〜1の割合に設定したので、先端カバー17を先端構成部本体16に確実に固定できる。さらに、先端カバー17の手元側終端部にリング状の連結部65を全周的に設けたので、先端構成部本体16に対し、外れ難い先端カバー17を提供できる。
【0088】
また、先端カバー17は係止孔71の近傍部位が最も弱い所であり、この部分を先端カバー17の取付の際は最後に係合し、先端カバー17の取り外しの際は最初に取り外す事で、先端カバー17の損傷を防止することができる。
【0089】
また、先端カバー17と固定部91の間に手掛け部85を設けたことで、湾曲被覆部材89を手掛け部85に突き当てた状態での組立作業、すなわち湾曲被覆部材89の固定糸90による固定作業が容易に行なえ、さらに組立作業時に固定部91の接着剤が先端カバー17と先端構成部本体16との接合面に流れ込むことがなく、先端カバー17の着脱作業に悪影響を与えるおそれがない。
【0090】
また、図6乃至図8は本発明の第2の実施例を示すものである。図6は内視鏡の挿入部101の先端部を示すもので、102は先端構成部の本体である。この先端構成部本体102には図8に示すように鉗子チャンネル103、送気送水チャンネル104、鉗子起上ワイヤのガイドチャンネル105等が接続されている。
【0091】
さらに、先端構成部本体102には撮像装置106を内装する撮像孔107が形成されている。ここで、撮像装置106には光学レンズ108が内蔵されているとともに、先端構成部本体102側に設けられた撮像光学レンズ109との光軸を一致させるための嵌合部110と、この嵌合部110と一体で構成されたねじ当用の固定部111とが設けられている。
【0092】
また、この撮像装置106は撮像孔107に内装された後、後述する係止溝112より後端側に設けられたねじ穴113にねじ止めされる固定ねじ114によって固定されるようになっている。ここで、ねじ穴113は撮像装置106の中心方向に向かって延設されており、このねじ穴113内にねじ止めされる固定ねじ114が固定部111と当接することにより、撮像装置106の固定時に撮像装置106が先端構成部本体102に対して回転することを防止するようになっている。
【0093】
さらに、先端構成部本体102の先端には弾性材料で形成された先端カバー115の係止突起116が設けられている。この先端カバー115の終端部内側には全周的にリブ117が突設されている。
【0094】
このリブ117は先端カバー115を先端構成部本体102に装着した際、係止溝112にはめ込むように形成されている。このリブ117の幅は係止溝112の幅に対し0.7〜1.3程度の割合に設定されている。
【0095】
また、係止溝112の一部には図7(A)に示すように溝の深さが他の部分よりも浅い浅溝部118が形成されている。そして、先端構成部本体102の内蔵物のレイアウトによって先端構成部本体102の内蔵物の一部、例えば鉗子起上ワイヤのガイドチャンネル105に連通する連通路119等が係止溝112と干渉する場合にはこの係止溝112の浅溝部118の部分に係止溝112と干渉する連通路119等の内蔵物が配置されている。
【0096】
なお、先端カバー115のリブ117にも係止溝112の浅溝部118の部分に対応する位置に凹陥状の逃げ部120が形成されている。これにより、先端構成部本体102の外径を太くせずに先端カバー115の係止手段である係止溝112を全周的に設けられ、先端カバー115の強固な係止が可能となる。
【0097】
また、先端構成部本体102の手元側の後端部にはその一部を延出させた湾曲管固定部121が突設されている。この湾曲管固定部121にはねじ穴124が形成されている。そして、挿入部101における先端構成部本体102の後方に配設された湾曲部122の湾曲管123がねじ穴124内にねじ止めされる固定ねじ125によって湾曲管固定部121にねじ止め固定されている。
【0098】
また、先端構成部本体102における係止溝112の後端側には先端カバー115の着脱作業用の硬質な手掛け部126が図6に示すように先端構成部本体102の外周面全周に亙り配設されている。ここで、先端構成部本体102の外周面における先端カバー115との接触面には先端側に大径部、後端側に小径部がそれぞれ配置された位置決め用の段差部127が形成されている。そして、手掛け部126が先端構成部本体102の後端側から先端構成部本体102の外周面に嵌装固定される際に段差部127の先端側の大径部によって手掛け部126を位置決めするようになっている。なお、ねじ穴113は手掛け部126の下方に設けられている。
【0099】
さらに、手掛け部126の先端側と先端構成部本体102との境界部には接着剤128が塗布され、手掛け部126と先端構成部本体102との間に汚物が侵入する事を防止するとともに、水密性を確保するようにしている。
【0100】
また、先端構成部本体102の後端部外周面には湾曲部122の外周面を被覆する弾性材料で形成された被覆部材129の先端部が固定されている。この場合、被覆部材129の先端部は手掛け部126の後端部に付き当てられた状態で、例えば外径φ0.1〜0.5mmの木綿あるいは釣糸等の糸130できつく縛られ、その上に接着剤131が塗布されて強固に固定されている。
【0101】
なお、先端構成部本体102の外周面上に被覆部材129の先端部を糸130で巻いて固定する際、湾曲部122の被覆部材129の弾性(反発力)で手掛け部126が先端側に抜け落ちることが先端構成部本体102の外周面の段差部127によって防止されている。さらに、湾曲部122の被覆部材129が先端構成部本体102の外周面上に固定されているので、確実に水密が確保できる。
【0102】
また、先端構成部本体102には先端側外周面の一側部に略平面状の切欠部132が形成されている。この切欠部132には照明光学系133および撮像光学系134がそれぞれ装着される光学系装着部135が設けられているとともに、図7(B)に示す鉗子起上台136の装着穴137が形成されている。この場合、光学系装着部135には照明光学系133の照明レンズ138および撮像光学系134の撮像光学レンズ109が挿入部101の軸心方向に沿って並設されている。そして、鉗子起上台136の装着穴137は照明レンズ138および撮像光学レンズ109の並設部の側方に配置されている。
【0103】
また、先端カバー115のカバー本体139には先端構成部本体102の光学系装着部135および鉗子起上台装着穴137と対応する部分に開口部140が形成されている。そして、この開口部140から光学系装着部135の照明レンズ138、撮像光学レンズ109および鉗子起上台装着穴137が外部側に露出されている。
【0104】
また、図7(B)に示すように先端カバー115における開口部140の周縁の鉗子起上台136の側方には他の部分の肉厚T1より肉厚T2を1.2〜3倍程度厚くした厚肉部141が配設されている。そのため、先端カバー115における開口部140の周縁の鉗子起上台136の側方の厚肉部141が症例中に不用意に動いたり、鉗子起上台136と先端構成部本体102との間に挟まる事が防止されている。
【0105】
また、鉗子起上台136はその基端部が図7(B)に示すように先端構成部本体102における鉗子起上台装着穴137の一方(光学系装着部135側)の側壁面137aに起上ピン142を介して回動自在に軸支されている。
【0106】
この起上ピン142は先端構成部本体102に設けられた起上ピン装着孔143に嵌装固定されている。この場合、先端構成部本体102には光学系装着部135にライトガイドファイバ144の装着溝145が形成されている。そして、この装着溝145と鉗子起上台装着穴137との間を貫通する状態で起上ピン装着孔143が形成されている。
【0107】
さらに、この起上ピン装着孔143はライトガイドファイバ装着溝145側が太く、鉗子起上台装着穴137側が細くなるように形成されている。そして、起上ピン142はライトガイドファイバ装着溝145側から起上ピン装着孔143に挿入され、半田、接着剤等で固定されている。これにより、起上ピン142は先端構成部本体102から抜けることがない。なお、起上ピン142の先端部には鉗子起上台136が容易に外れないよう抜け止め部146が第1の実施例と同様に設けられている。
【0108】
また、鉗子起上台136の先端部には起上操作ワイヤ147の先端部が連結される円形の連結孔148が形成されている。この連結孔148には起上操作ワイヤ147の先端部に止着された連結軸149が摺動自在に連結されている。
【0109】
次に、上記構成の作用について説明する。先端カバー115を先端構成部本体102に装着する場合には先端構成部本体102に先端カバー115を被嵌させる。続いて、先端構成部本体102の先端の係止突起116等の係止手段で先端構成部本体102と先端カバー115の先端部を係止し、最後に先端構成部本体102の係止溝112に先端カバー115のリブ117をはめ込む事で装着を完了する。
【0110】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、先端構成部本体102に係止溝112を設け、この係止溝112に先端カバー115のリブ117を嵌装することにより、先端カバー115を先端構成部本体102に装着するようにしたので、先端構成部本体102に絶縁材料等で形成された係止突起等の係止部材を設ける必要がなく、安価な構造となる。また、先端カバー115の外表面に凹凸がなくなり、内視鏡を体腔内に挿入する際に、体組織に損傷を与え難くすることができる。
【0111】
さらに、先端カバー115における開口部140の周縁の鉗子起上台136の側方に他の部分の肉厚T1より肉厚T2を1.2〜3倍程度厚くした厚肉部141を配設したので、症例中に鉗子起上台136と先端構成部本体102との間に先端カバー115における開口部140の周縁部位が挟まれ、鉗子起上台136の作動不良を起こしたり、先端カバー115における開口部140の周縁部位が切れる等の損傷を受けるおそれがない。さらに、第1の実施例のような補強部材81を先端カバー115内に設ける必要がないので、安価に製作できる。
【0112】
また、係止溝112の一部に溝の深さが他の部分よりも浅い浅溝部118を形成し、先端構成部本体102の内蔵物のレイアウトによって先端構成部本体102の内蔵物の一部、例えば鉗子起上ワイヤのガイドチャンネル105に連通する連通路119等が係止溝112と干渉する場合にはこの係止溝112の浅溝部118の部分に係止溝112と干渉する連通路119等の内蔵物を配置したので、先端構成部本体102の外径を太くする必要がなく、細径化が可能である。
【0113】
また、図9は本発明の第3の実施例を示すものである。これは、内視鏡の挿入部151の先端部に配設された先端構成部本体152と、この先端構成部本体152の外周面を被覆する弾性材料からなる先端カバー153との間の係止部の構造を第1の実施例と第2の実施例とを組み合わせた構成にしたものである。
【0114】
すなわち、本実施例では先端構成部本体152の後端部外周面には絶縁材料で形成された複数の係止突起154が突設されるとともに、その後端側に全周的に係止溝155が形成されている。ここで、係止突起154の近傍には絶縁塗装156が施されており、係止突起154の表面周辺を先端構成部本体152から絶縁している。
【0115】
また、先端カバー153の先端部内周面には先端構成部本体152の係止溝155に対応する位置にリブ157が突設されているとともに、係止突起154に対応する位置に係止孔158が設けられている。
【0116】
また、先端構成部本体152における係止溝155の後端側には先端カバー153の着脱作業用の硬質な手掛け部159が先端構成部本体152の外周面全周に亙り配設されている。この手掛け部159は先端構成部本体152に絶縁塗装を施して形成されている。
【0117】
さらに、先端構成部本体152の外径Cと、係止溝155の外径Dと、リブ157の内径Eとの間の関係は
C>E,E/D=0.5〜1
が適当である。
【0118】
また、先端構成部本体152の外径Cと、先端カバー153の内径Fとの関係は
F/C=1〜1.2
に設定されている。これにより先端カバー153が先端構成部本体152より容易に脱落することを防止できる。なお、160は内視鏡の挿入部151の先端構成部本体152に連結された湾曲部の外周面を被覆する弾性材料で形成された被覆部材、161は先端構成部本体152の外周面上に固定された被覆部材160の固定部である。
【0119】
そこで、上記構成のものあっては次の効果を奏する。すなわち、先端構成部本体152に絶縁塗装を施して先端カバー153の着脱作業用の硬質な手掛け部159を形成したので、絶縁材料で形成された別体の手掛け部159を先端構成部本体152に固定する必要がなく、細径化、原価低減に効果がある。
【0120】
また、先端構成部本体152の外周面と先端カバー153との間の係止部の構造を第1の実施例と第2の実施例とを組み合わせた構成にしたので、先端カバー153を先端構成部本体152に一層強固に固定でき、症例中に脱落することが防止できる。
【0121】
さらに、先端構成部本体152の外径Cと、先端カバー153の内径Fとの関係をF/C=1〜1.2に設定したので、先端構成部本体152に対する先端カバー153の着脱性を向上させることができる。なお、リブ157の内径Eを先端構成部本体152の外径Cより細くしたので、先端構成部本体152から先端カバー153が脱落するおそれはない。
【0122】
また、図10は本発明の第4の実施例を示すものである。これは、第3の実施例の先端構成部本体152の後端部外周面に全周的に形成された係止溝155の溝幅を拡大した幅広溝171を形成し、この幅広溝171のほぼ中央部に先端カバー153の係止突起172を突設したものである。
【0123】
この場合、先端カバー153の先端部内周面には先端構成部本体152の幅広溝171に対応する位置に幅広のリブ173が突設されているとともに、このリブ173における先端構成部本体152の係止突起172と対応する位置に係止孔174が設けられている。
【0124】
また、先端構成部本体152における係止溝171の後端側には先端カバー153の着脱作業用の硬質な手掛け部159が先端構成部本体152の外周面全周に亙り絶縁塗装を施して形成されている。
【0125】
そこで、上記構成のものあっては次の効果を奏する。すなわち、先端構成部本体152に絶縁塗装を施して先端カバー153の着脱作業用の硬質な手掛け部159を形成したので、絶縁材料で形成された別体の手掛け部159を先端構成部本体152に固定する必要がなく、細径化、原価低減に効果がある。
【0126】
また、先端カバー153の先端部内周面に先端構成部本体152の幅広溝171に対応する位置に幅広のリブ173を突設し、このリブ173における先端構成部本体152の係止突起172と対応する位置に係止孔174を設けたので、先端カバー153のリブ173と先端構成部本体152の幅広溝171との間の固定部の肉厚を厚くすることができる。そのため、先端カバー153と先端構成部本体152との間の固定部の強度が増し、症例中に先端カバー153と先端構成部本体152との間の固定部が損傷を受けて切れるおそれがないので、先端カバー153の脱落を防止することができる。
【0127】
さらに、先端構成部本体152の幅広溝171のほぼ中央部に先端カバー153の係止突起172を突設し、先端カバー153のリブ173に係止突起172と係合する係止孔174を設けたので、先端カバー153の外径を細径化できる。
【0128】
また、図11は本発明の第5の実施例を示すものである。ここでは、内視鏡の挿入部181の先端部に配設された先端構成部本体182と、この先端構成部本体182の後方に連結された湾曲部183とを覆う長さに形成された弾性材料からなる先端カバー184が設けられている。
【0129】
さらに、湾曲部183の後端部と、この湾曲部183の後方に連結されたフレキシブルな可撓管部185の先端部との連結部の近傍位置には全周的に係止溝186が形成されている。なお、先端構成部本体182の後端部外周面には絶縁材料で形成された複数の係止突起187が突設されている。
【0130】
また、先端カバー153の挿入端部の内周面には係止溝186に対応する位置にこの係止溝186に係脱可能に係合するリブ188が突設されている。さらに、先端カバー153の先端部側には先端構成部本体182の係止突起187に対応する位置にこの係止突起187に係脱可能に係合する係止孔189が設けられている。
【0131】
また、湾曲部183の後端部と、可撓管部185の先端部との連結部の係止溝186の後端側には先端カバー184の着脱作業用の手掛け部190が可撓管部185の先端部外周面全周に亙り配設されている。この手掛け部190は可撓管部185の先端部外周面に塗料を塗布したり、或いはテープを貼る等の手段で可撓管部185の先端部以外の部分とは異なる色に変えたものである。
【0132】
なお、この先端カバー184の弾性材料はフッ素ゴム、シリコンゴム、EPT等で形成されている。さらに、先端カバー184における先端構成部本体182を被覆する部分の肉厚は0.7〜3mm程度に比較的厚く、湾曲部183の被覆部材191を被覆する部分の肉厚は0.1〜0.5mm程度に薄く形成され、先端構成部本体182の近傍の強度確保と、湾曲部182の被覆部材191回りの着脱性を増すと共に、湾曲部182の湾曲操作に悪影響を与えないように構成されている。また、この先端カバー184の内径は、先端構成部本体182等の被覆部外径に対し0.6〜1.3の割合で形成されている。
【0133】
そこで、上記構成のものあっては次の効果を奏する。すなわち、先端カバー184を湾曲部182の被覆部材191まで被覆するように設けたので、湾曲部182の被覆部材191の損傷による水漏れを防ぎ、高価な撮像装置を保護できると共に、湾曲部182の被覆部材191の修理交換が不要となる。
【0134】
さらに、可撓管部185の先端部外周面に塗料を塗布したり、或いはテープを貼る等の手段で可撓管部185の先端部以外の部分とは異なる色に変えた手掛け部190を設けたので、可撓管部185と手掛け部190とを識別しやすくすることができ、先端カバー184の着脱作業の作業性を高めることができる。また、可撓管部185の外周に凹凸が少なく、内視鏡の挿入性に影響が少ない。
【0135】
なお、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0136】
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
【0137】

(付記項1) 係止部が設けられた内視鏡挿入部先端と、内視鏡挿入部先端に着脱自在に設けられ、前記係止部に係止可能な先端カバーと、前記係止部近傍に設けられた把持部より成る事を特徴とする内視鏡。
【0138】
(付記項2) 上記把持部は、少なくとも内視鏡挿入部先端を構成する金属と絶縁した絶縁手段で設けられている事を特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0139】
(付記項2の目的) 弾性先端カバーの着脱を内視鏡、特に湾曲部の被覆部材に損傷を与えず安全に行うと共に、把持部からの漏れ電流等による被検者の体壁への損傷を防止できる内視鏡を提供することにある。
【0140】
(付記項3) 上記絶縁手段は、絶縁部材で設けた事を特徴とする付記項2に記載の内視鏡。
【0141】
(付記項3の目的) 安価で組立易い把持部を備えた内視鏡を提供することにある。
【0142】
(付記項4) 前記先端カバーは、弾性部材より成る事を特徴とする付記項1に記載の内視鏡。
【0143】
(付記項4の目的) 着脱が容易で、装着時にガタやズレ、脱落のない先端カバー着脱式の内視鏡を提供することにある。
【0144】
(付記項5) 回動自在に先端構成部に装着され、鉗子起上ワイヤの進退により昇降する鉗子起上台の少なくとも一部、又は鉗子起上ワイヤの少なくとも一部をカバーするカバー部を有する弾性体より成る着脱自在の先端カバーにおいて、少なくとも前記カバー部に硬性の補強部材を設けた事を特徴とする内視鏡。
【0145】
(付記項5、6、7の従来例) 弾性式カバーは実開昭51−103891号公報に示される様に鉗子起上台を有しておらず、補強手段を設ける必要がなかった。一方、鉗子起上装置を有する着脱先端カバー式の側視内視鏡は、特公平2−54734号公報に示される様に先端カバーが比較的硬性な部材で設けられており、補強部材の必要性はなく、開示例はない。
【0146】
上記従来構成のものにあっては鉗子起上台を有する弾性先端カバー方式の側視内視鏡ではカバーを保持する壁面を設けられない部分がある。特に鉗子起上台上側面はカバーが体壁等に押されて変形した際、鉗子起上台の昇降を行うとカバーの一部が先端構成部と鉗子起上台の間に挟まれ、鉗子起上台の作動不良を起こしたり、カバーが損傷を受けたりした。
【0147】
(付記項5の目的) 症例時、弾性先端カバーが鉗子起上台と先端構成部との間に挟まれ、鉗子起上台の作動不良を防止すると共に、弾性先端カバーの損傷を防止することができる内視鏡を提供することにある。
【0148】
(付記項5、7の作用) 弾性部材で設けられた先端カバーに設けた補強部材によって先端カバーの強度を高め、不用意にカバーが変形しない。
【0149】
(付記項6) 前記補強部材は前記先端カバーにインサート成形した事を特徴とする付記項5に記載の内視鏡。
【0150】
(付記項6、7の目的) 先端構成部に対し確実に弾性先端カバーを係止すると共に、症例中に補強部材が弾性先端カバーから飛び出す事を防止することができる内視鏡を提供することにある。
【0151】
(付記項7) 前記先端構成部は第1の係止部を有し、前記補強部材は第1の前記係止部へ係止可能な第2の係止部を有する事を特徴とする付記項5に記載の内視鏡。
【0152】
(付記項8) 前記第1及び第2の係止部は、凸状部と凹状部あるいは孔である事を特徴とする付記項5に記載の内視鏡。
【0153】
(付記項9) 先端構成部に略径方向に設けた係止凹部又は係止凸部と、前記係止凹部又は係止凸部に対応する位置に係止凸部又は係止凹部あるいは係止孔を有する先端カバーより成り、前記先端構成部の係止凹部又は係止凸部と先端カバーの係止凸部又は係止凹部あるいは係止孔の嵌装により、先端カバーを先端構成部に対し周方向及び軸方向に係止した事を特徴とする内視鏡。
【0154】
(付記項9、10、11の従来例) 挿入部カバーにおける係止手段は例えば実開昭61−203716号公報に示される様に挿入部と操作部の境界近傍に設けられていた。先端部が硬性部材で設けられているものは例えば特開平4−314439号公報に示される様に先端部の係止手段がカバー端部に溝と突起で示されるが、弾性先端カバー着脱式の側視内視鏡には開示例がない。
【0155】
上記従来構成のものにあっては特開平4−314439号公報の様に硬性部材で設けられた先端カバーの係止手段を弾性先端カバー着脱方式に応用すると、係止部の係止力量が弱く、簡単に脱落してしまう。従って、弾性先端カバーの係止手段を設けなければならなかった。
【0156】
(付記項9の目的) 弾性先端カバーを先端構成部に確実に係止し症例中の先端カバーのズレ、脱落を防止する事で安全性を増すことができる内視鏡を提供することにある。
【0157】
(付記項10) 先端部に係止凸部を有する先端構成部と、前記係止凸部に対応する位置に係止凹部あるいは係止孔を有する先端カバーより成り、前記係止凹部と前記係止凹部あるいは係止孔を嵌装することにより、先端構成部と先端カバーを係止した事を特徴とする内視鏡。
【0158】
(付記項10の目的) 先端構成部と弾性先端カバーの先端部のズレを防止し、視野を確実に確保すると共に、デッドスペースを有効利用することができる内視鏡を提供することにある。
【0159】
(付記項11) 前記先端構成部及び前記先端カバーに構成された係止凸部と係止凹部あるいは係止孔から成る係止部を複数設けた事を特徴とする付記項9または付記項10に記載の内視鏡。
【0160】
(付記項11の目的) 弾性先端カバーの回転方向のズレを防止し、視野を確実に確保すると共に、症例中に先端構成部側面が露出する事を防止することができる内視鏡を提供することにある。
【0161】
(付記項12) 前記係止凹部あるいは係止孔は係止凸部に対して締め代を有する事を特徴とする付記項9または付記項10の内視鏡。
【0162】
(付記項13) 先端構成部に回動自在に装着された鉗子起上台と、前記鉗子起上台の操作部側近傍に位置する処置具湾曲ガイド部において、前記処置具湾曲ガイド部は、先端構成部と一体で構成された第1のガイド部と前記第1のガイド部及び前記先端構成部と絶縁された第2のガイド部より成る事を特徴とする内視鏡。
【0163】
(付記項13の従来例) 従来、湾曲ガイド部は別体に設けられた削れ防止手段を固定していた。
【0164】
上記従来構成のものにあっては絶縁手段と削れ防止を兼ねた材質はセラミックス等高価な部品を使わざるを得なかった。
【0165】
(付記項13の目的) 鉗子起上台を起上させた状態で処置具の挿脱の際、処置具との接触部の削れを安価に防止する手段を備えた内視鏡を提供することにある。
【0166】
(付記項13の作用) 先端構成部と一体で設けたガイド部によって鉗子の湾曲をガイドすることにより、削れを防止でき、しかも安価に提供できる。
【0167】
(付記項14) 先端構成部に固定され、鉗子起上台を回動自在に装着する起上台軸において、前記起上台軸は鉗子起上台の脱落防止手段を有する事を特徴とする内視鏡。
【0168】
(付記項14の従来例) 従来の起上台軸は実開昭63−93901号公報に示されるように、先端構成部に対し両持ち構造であり、その為、起上台軸と鉗子起上台の嵌合部は非常に短く形成されていた。
【0169】
上記従来構成のものにあっては鉗子起上台と鉗子軸との嵌合部が非常に短いため鉗子起上台のガタつきがあり、カニュレーションする際、微調整がしにくかった。
【0170】
(付記項14の目的) 鉗子起上台の回動時のガタを防止すると共に鉗子起上台の脱落を防止することができる内視鏡を提供することにある。
【0171】
(付記項14の作用) 鉗子起上台軸を片持ち構造とすることにより、嵌合部を長く取れ、鉗子起上台作動時のガタを防止できる。
【0172】
(付記項15) 手元操作部に接続された操作ワイヤの先端に設けられた第1の軸と、先端構成部に設けられた第2の軸とを回動自在に嵌装する孔1と孔2を有する鉗子起上台より成る鉗子起上装置において、前記第1の軸と孔1の嵌合部1あるいは第2の軸と孔2の嵌合部2のうち少なくとも嵌合部1、嵌合部2のどちらか一方を、2ケ所以上の接触部で構成した事を特徴とする内視鏡。
【0173】
(付記項15の従来例) 回動軸と起上台の嵌合部に特開平4−314439号公報に示されるように隙間がなかった。
【0174】
上記従来構成のものにあっては消毒液を接触させることが出来ず、嵌合部に細菌が入り込んだ場合、消毒できなかった。
【0175】
(付記項15の目的) 軸回りの消毒性の向上を図ることができる内視鏡を提供することにある。
【0176】
(付記項15の作用) 鉗子起上台の軸と嵌合孔の間に隙間を設けた事で、嵌合面まで消毒液を満たせる。
【0177】
(付記項16) 先端構成部に対し着脱自在に設けられた先端カバーと、前記先端カバーに被覆される被覆部を有する先端構成部と、前記先端構成部に設けられた撮像光学部組取付け孔と、核撮像光学部組取付け孔に着脱自在に嵌装される撮像光学部組とからなる内視鏡挿入部先端において、前記撮像光学部組を撮像光学部組取付け孔に保持する保持手段を、前記被覆部より操作部側に設けたことを特徴とする内視鏡。
【0178】
(付記項16の従来例) 先端カバー着脱式の側視内視鏡には特別に撮像装置の固定手段を開示した物は無く、一般的に先端構成部の嵌合孔に位置していた。
【0179】
上記従来構成のものにあっては先端カバーを外しての洗浄消毒では固定手段であるネジ穴から微妙な水分が侵入し、撮像装置に悪影響を与えることがあった。
【0180】
(付記項16の目的) 先端構成部側の撮像光学系と撮像装置の光学系との光軸をずらす事無く、しかも確実に水密を確保する事で撮像装置を保護することができる内視鏡を提供することにある。
【0181】
(付記項16の作用) 撮像装置の先端構成部への固定手段を弾性先端カバー装着部より手元側に設けた事で、確実な水密が確保できる。
【0182】
【発明の効果】
本発明によれば、起上台軸は基端部に配置された太径の固定部と該固定部より細径の突出部とからなる。そして、先端構成部の側壁面に起上台軸の固定穴が形成され、起上台軸の基端部の太径の固定部がこの固定穴に嵌装させて固定されている。さらに、鉗子起上台の基端部には起上台軸の起上孔が形成されている。そして、固定穴の外部に突出されている起上台軸の細径の突出部が鉗子起上台の起上孔内に挿入された片持ちの支持構造で、鉗子起上台が側壁面に起上台軸を介して回動自在に軸支されている。このように、起上台軸を片持ちの支持構造で先端構成部の側壁面に固定することにより、鉗子起上台と起上台軸との間の摺接部の長さを比較的長く設定することができるので、起上台軸を両側支持構造にした場合のように鉗子起上台と起上台軸との間の摺接部の長さが短くなり、鉗子起上台の動作時にガタつきが発生することを防止することができる。また、起上台軸は先端構成部の固定穴に嵌装固定されている固定部の外径寸法がこの固定穴の外部に突出されている突出部よりも大きくなるように設定されており、起上台軸の芯ズレを防止するとともに、起上台軸の強度を増すようにしている。さらに、起上台軸の先端部には鉗子起上台が起上台軸から抜けることを防止する抜け止め部を設けているので、鉗子起上台の脱落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の内視鏡の要部構成を示す縦断面図。
【図2】 電子内視鏡装置全体の概略構成図。
【図3】 内視鏡の鉗子起上台の取付け状態を示す縦断面図。
【図4】 (A)は図1のL1−L1線断面図、(B)は図3のL2−L2線断面図。
【図5】 (A)は内視鏡の先端構成部から先端カバーを取外した状態を示す斜視図、(B)は先端構成部から固定部材および管路構成パイプを取外した状態を示す斜視図、(C)は先端カバーの係止孔を示す斜視図、(D)は先端構成部の係止突起を示す斜視図。
【図6】 本発明の第2の実施例の内視鏡の要部構成を示す縦断面図。
【図7】 (A)は図6のL1−L1線断面図、(B)は図6のL2−L2線断面図。
【図8】 内視鏡の挿入部の先端部の分解斜視図。
【図9】 本発明の第3の実施例を示す要部の斜視図。
【図10】 本発明の第4の実施例を示す要部の斜視図。
【図11】 本発明の第5の実施例を示す要部の斜視図。
【符号の説明】
6,101,151,181…挿入部、8…先端構成部、16,102,152,182…先端構成部本体、17,115,153,184…先端カバー、66…係止部、88,126,159,190…手掛け部。

Claims (1)

  1. 先端構成部に固定され、鉗子起上台を回動自在に装着する起上台軸を備えた内視鏡において、
    前記起上台軸は基端部に配置された太径の固定部と該固定部より細径の突出部とから成り、前記固定部が前記先端構成部に固定され、前記突出部が前記鉗子起上台の孔内に挿入されるとともに、
    前記起上台軸の突出部先端部に前記鉗子起上台の抜け止め部を有する片持ちの支持構造を有することを特徴とする内視鏡。
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