JP2002299963A - 非線形歪み補償方法及び非線形歪み補償回路 - Google Patents

非線形歪み補償方法及び非線形歪み補償回路

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JP2002299963A JP2001079533A JP2001079533A JP2002299963A JP 2002299963 A JP2002299963 A JP 2002299963A JP 2001079533 A JP2001079533 A JP 2001079533A JP 2001079533 A JP2001079533 A JP 2001079533A JP 2002299963 A JP2002299963 A JP 2002299963A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より広帯域な変調波信号に対しても効果的な
非線形歪み補償を行う。 【解決手段】 ベースバンド信号を直交変調した後、非
線形高電力増幅する送信機で、前記非線形高電力増幅す
る際に生じる非線形歪みを補償する非線形歪み補償回路
であって、非線形高電力増幅した変調信号から非線形歪
み成分を抽出する歪み抽出部(13、14、19、2
0、21)と、該抽出された非線形歪み成分を、複数の
周波数帯域に分割する周波数分割部(25、26、2
7)と、該分割された各周波数帯域の非線形歪み成分を
それぞれ、独立して位相調整した状態でベースバンド領
域に直交復調する複数の直交復調部(16、17)と、
該直交復調された、前記分割された各周波数帯域に対応
する非線形歪み成分を合成する合成部(31,32)
と、該合成されたベースバンド領域の歪み成分の逆位相
の歪み成分を前記ベースバンド信号に重畳する歪み重畳
部(36、37)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線送信機等で用
いられる直交変調回路に係り、特にベースバンド信号を
直交変調した後に高電力増幅する際に生じる非線形歪み
を補償する非線形歪み補償方法及び非線形歪み補償回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直交変調回路では、ベースバンド
信号を直交変調した後、変調信号を高電力増幅するが、
このとき電力効率を向上させるために非線形増幅し、こ
れにより、増幅した変調信号に非線形歪みが発生するた
め、発生した歪みを補償して入出力特性を線形化するこ
とが行われている。このような非線形歪みを補償する従
来の方法として、図4に示すようなプリディストーショ
ン式の非線形歪み補償方式がある。
【0003】図4において、ベースバンド信号I,Qは
歪み補償演算部1を通って、D/Aコンバータ2、D/
Aコンバータ3に入力され、ここでアナログ信号に変換
され、直交変調器4に入力される。直交変調器4に入力
されたベースバンド信号I,Qは直交変調され、更に、
高電力増幅器(HPA)5で高電力増幅されて出力され
る。ここで、補償データテーブル7は、高電力増幅器5
の増幅時の非線形特性を予め測定した結果を用いて作成
された補償データをテーブル化して保持している。電力
計算器6はベースバンド信号I,Qの電力を計算し、得
られた電力を補償データテーブル7に出力する。
【0004】補償データテーブル7はベースバンド信号
I,Qの電力に応じてそのテーブルを参照し、対応する
補償データを読み出して、歪み補償演算部1に出力す
る。これにより、歪み補償演算部1は入力される直交変
調する前のベースバンド信号I,Qに高電力増幅器4で
生じる非線形歪みをキャンセルさせるような逆特性の歪
みを予め加えて、D/Aコンバータ2、3に出力する。
このため、高電力増幅器5で高電力増幅された変調信号
には非線形歪みが含まれないことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のプリデ
ィストーション式の非線形歪み補償方式では、ベースバ
ンド信号の電力に応じてその補償データテーブルを参照
するものであるため、高電力増幅器5の特性のバラツキ
や温度変化などにより回路全体の性能が劣化し易いとい
う欠点があった。
【0006】そこで、図5に示すように、高電力増幅器
5の出力を方向性結合器8で分岐し、この分岐出力信号
を直交復調器9で直交復調してから補償データ演算部1
0にフィードバックさせる方式の回路が提案されてい
る。この回路の補償データ演算部10は前記フィードバ
ック情報に応じた係数を内蔵の補償データテーブル(
の補償データテーブル7と同様のもの)のデータに乗
算して補正をかけて、高電力増幅器5の特性のバラツキ
や温度変化に依らず、精度の高い補償データを歪み補償
演算部1に出力して、上記欠点による影響を低減させよ
うとしている。
【0007】しかし、上記したいずれの回路も、擬似的
な非線形歪みを生成し、これを利用しているので、上記
欠点を充分に解決してはおらず、また、上記したいずれ
の回路も複雑なディジタル演算を行うため、回路規模が
大きくなり、その結果、消費電力も大きくなるため、特
にバッテリーを電源とする送信機では、動作時間が短縮
化されるという問題がある。これに対して上記問題を解
決するために本出願の発明者は、図3に示す非線形歪み
補償回路を提案した(特願2000−233631)。
この非線形歪み補償回路は、方向性結合器又は分配器1
9、21、遅延回路又は移相器20、減衰器13、減算
器14、直交復調部15、振幅調整器23、24、減算
器16、17から構成されている。
【0008】本非線形歪み補償回路は、直交変調部11
と高電力増幅器(HPA)12の間に、方向性結合器又
は分配器19を挿入して、直交変調部11から出力され
る変調信号を分岐し、この分岐した変調信号を遅延回路
又は移相器20を通して、その位相を適切にシフトして
減衰器13の出力信号の位相に合わせた後、減算器14
に入力するようにしている。
【0009】また、高電力増幅器12の出力も方向性結
合器又は分配器21により分岐され、この分岐出力が減
衰器13に入力されるように成っている。更に、減算器
14から得られる非線形歪み成分も位相調整器22を通
して、その位相を調整した後、直交復調部15に入力し
ている。又、直交復調部15により出力されるベースバ
ンドの非線形歪み成分も、振幅調整器23、24を通し
て、その振幅を適切なものにしてから減算器16、17
に入力されている。
【0010】しかしながら、上記非線形歪み補償回路で
は、高電力増幅器12側から直交変調部11の入力側へ
のフィードバック経路上の減算器14から直交復調部1
5に至る経路の電気長が長くなってしまうと、ここを通
る高電力増幅器12による増幅動作によりその出力側に
発生し、直交変調部11の入力側にフィードバックされ
る歪み成分の位相遅延量は、歪み成分の周波数帯域内に
おいて低い周波数と高い周波数とで異なってくる。すな
わち、ある長さの同一伝送線路上を伝送しても、周波数
によって波長が異なるので、低い周波数成分より高い周
波数成分の方が、当然、位相の回転量が大きくなってし
まう。
【0011】本出願の発明者が提案した非線形歪み補償
回路の原理上、上記したフィードバックされる歪み成分
の周波数帯域内におけるいずれの周波数においても、フ
ィードバックして元の送信信号と合成する時点での位相
遅延量が等しくなければ、広帯域な変調信号の歪み補償
ができないという欠点があった。フィードバック経路を
極力短くすることで、効果的に歪み補償できる周波数帯
域をある程度拡げることはできるが、それにも限界があ
る。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであ
り、広帯域な変調信号の歪み補償を行うことができる非
線形歪み補償方法及び非線形歪み補償回路を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、ベースバンド信号を直交変
調した後、非線形高電力増幅する送信機で、前記非線形
高電力増幅する際に生じる非線形歪みを補償する非線形
歪み補償方法において、前記非線形高電力増幅した変調
信号から非線形歪み成分を抽出するステップと、前記抽
出された非線形歪み成分を、複数の周波数帯域に分割す
るステップと、前記分割された各周波数帯域の非線形歪
み成分をそれぞれ、独立して位相調整した状態でベース
バンド領域に直交復調するステップと、前記ベースバン
ド領域に直交復調された、前記分割された各周波数帯域
に対応する非線形歪み成分を合成するステップと、前記
合成されたベースバンド領域の歪み成分の逆位相の歪み
成分を前記ベースバンド信号に重畳するステップとを有
することを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明は、ベースバンド信
号を直交変調した後、非線形高電力増幅する送信機で、
前記非線形高電力増幅する際に生じる非線形歪みを補償
する非線形歪み補償回路において、前記非線形高電力増
幅した変調信号から非線形歪み成分を抽出する歪み抽出
部と、前記抽出された非線形歪み成分を、複数の周波数
帯域に分割する周波数分割部と、前記分割された各周波
数帯域の非線形歪み成分をそれぞれ、独立して位相調整
した状態でベースバンド領域に直交復調する複数の直交
復調部と、前記ベースバンド領域に直交復調された、前
記分割された各周波数帯域に対応する非線形歪み成分を
合成する合成部と、前記合成されたベースバンド領域の
歪み成分の逆位相の歪み成分を前記ベースバンド信号に
重畳する歪み重畳部とを有することを特徴とする。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の非線形歪み補償回路において、前記分割された各周波
数帯域の非線形歪み成分をそれぞれ、ベースバンド領域
に直交復調する際に、独立して位相調整するためにキャ
リア信号を位相調整する位相調整器を有することを特徴
とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して詳細に説明する。図1に本実施の形態に係
る非線形歪み補償回路の構成を示す。本実施の形態に係
る非線形歪み補償回路は、ベースバンド信号を直交変調
した後、非線形高電力増幅する送信機で、前記非線形高
電力増幅する際に生じる非線形歪みを補償する非線形歪
み補償方法において、前記非線形高電力増幅した変調信
号から非線形歪み成分を抽出するステップと、前記抽出
された非線形歪み成分を、複数の周波数帯域に分割する
ステップと、前記分割された各周波数帯域の非線形歪み
成分をそれぞれ、独立して位相調整した状態でベースバ
ンド領域に直交復調するステップと、前記ベースバンド
領域に直交復調された、前記分割された各周波数帯域に
対応する非線形歪み成分を合成するステップと、前記合
成されたベースバンド領域の歪み成分の逆位相の歪み成
分を前記ベースバンド信号に重畳するステップとを有す
ることを特徴とする非線形歪み補償方法を実施するため
の回路である。
【0016】図1において、本実施の形態に係る非線形
歪み補償回路は、ベースバンド信号を直交変調した後、
非線形高電力増幅する送信機において、高電力増幅器
(HPA)12により非線形高電力増幅した変調信号か
ら非線形歪み成分を抽出する歪み抽出部と、前記抽出さ
れた非線形歪み成分を、複数(本実施の形態では二つ)
の周波数帯域に分割する周波数分割部と、前記分割され
た各周波数帯域の非線形歪み成分をそれぞれ、独立して
位相調整した状態でベースバンド領域に直交復調する複
数(本実施の形態では二つ)の直交復調部と、前記ベー
スバンド領域に直交復調された、前記分割された各周波
数帯域に対応する非線形歪み成分を合成する合成部と、
前記合成されたベースバンド領域の歪み成分の逆位相の
歪み成分を前記ベースバンド信号に重畳する歪み重畳部
とを有する。
【0017】歪み抽出部は、方向性結合器又は分配器1
9、21、遅延回路又は移相器20、減衰器13、及び
減算器14より構成されている。また、周波数分割部
は、分岐回路25、通過帯域の異なる二つのバンドパス
フィルタ26、27とで構成されている。図2に示す直
交変調波のメインローブの中心周波数をf0[Hz]、
歪み成分の周波数帯域をfL〜fH[Hz]とすると、バ
ンドパスフィルタ26の通過帯域は、f0〜fH[H
z]、バンドパスフィルタ27の通過帯域は、fL〜f0
[Hz]となるように設定されている。バンドパスフィ
ルタ26、27は、狭帯域で、減衰特性もかなり急峻な
ものが必要となるため、SAWフィルタが適している。
【0018】さらに、複数の直交復調部は、本実施の形
態では二つの直交復調部16、17からなり、直交復調
部16は、π/2移相器161、乗算器162、16
3、振幅調整器164、165で構成され、直交復調部
17は、π/2移相器171、乗算器172、173、
振幅調整器174、175で構成されている。また、直
交復調部16、17の出力を合成する合成部は、加算器
31、32からなり、歪み重畳部は、減算器36、37
から構成されている。11は直交変調部、18は、キャ
リア発生器である。
【0019】直交変調部11は、π/2移相器111、
乗算器112、113、加算器114から成っている。
28は、キャリア発生器18から出力されるキャリア信
号を直交復調部16、17に供給するように分岐する分
岐回路であり、29、30は、直交復調部16、17に
供給されるキャリア信号の位相調整をそれぞれ、独立に
行う位相調整器である。 なお、この位相調整器29、
30は、キャリア発生器18の出力であるキャリアの位
相を調整してから直交復調器16、17に入力すること
により、減算器36、37でベースバンド領域の歪み成
分の逆位相の歪み成分が精度良く前記ベースバンド信号
に重畳されるように機能する。
【0020】上記構成において、ベースバンド信号I、
Qは、それぞれ減算器36、37で後述する歪み成分
j,kが減算されてから直交変調部11に入力される。
直交変調部11では、キャリア発生器18で発生されπ
/2移相器111でπ/2移相されたキャリアとベース
バンド信号Qが乗算器112で乗算された後、加算器1
14に入力される。
【0021】ベースバンド信号Iは、キャリア発生器1
8で発生されたキャリアと乗算器113で乗算された
後、更に加算器114に入力され、前記乗算器112の
出力信号と加算されて直交変調される。直交変調部11
の出力である直交変調信号は、方向性結合器または分配
器19により分岐され、一方の分岐出力は高電力増幅器
12に、他方の分岐出力は遅延回路または移相回路20
にそれぞれ、入力される。
【0022】高電力増幅器12は直交変調信号を非線形
高電力増幅(利得K)して出力するが、その出力信号
は、方向性結合器または分配器21により分岐され、出
力信号の一部は減衰器13に入力されて、高電力増幅器
12の増幅利得分減衰(1/K)され、減衰器13の出
力信号は減算器14に入力される。また、遅延回路また
は移相回路20では、入力された直交変調信号の分岐出
力の位相を適切にシフトして減衰器13の出力信号の変
調波位相と合わせた状態で減算器14に入力する。
【0023】減算器14では、高電力増幅器12から方
向性結合器または分配器21、減衰器13を介して出力
され非線形歪みを含んだ信号から、直交変調部11から
方向性結合器または分配器19、遅延回路または移相回
路20を介して出力された歪みのない直交変調信号が減
算され、非線形増幅歪み成分aのみが抽出される。
【0024】この周波数帯域(信号帯域)がfL〜fH[H
z]の帯域幅を有する非線形増幅歪み成分aは、分岐回
路25により分岐され、一方の分岐出力bはバンドパス
フィルタ26に、他方の分岐出力dは、バンドパスフィ
ルタ27にそれぞれ、入力される。バンドパスフィルタ
26では、入力された分岐出力bのうち周波数帯域がf
0〜fH[Hz]の歪み成分cを通過させ、この歪み成分c
は直交復調部16の乗算器162、163に入力され
る。また、バンドパスフィルタ27では、入力された分
岐出力dのうち周波数帯域がfL〜f0[Hz]の歪み成分
eを通過させ、この歪み成分eは直交復調部17の乗算
器172、173に入力される。ここで、歪み成分c、
eは、各々、周波数が異なるために、歪み成分aと比較
した位相遅延量は異なっている。
【0025】一方、キャリア発生器18から出力される
キャリア信号は分岐回路28により分岐され、直交復調
部16、17から出力される直交復調後の歪み成分の位
相遅延量が等しくなるように位相調整器29、30を介
してそれぞれ、独立に位相調整された状態で直交復調部
16、17に供給される。
【0026】直交復調部16では、非線形歪み成分c
が、位相調整器29を介して入力されたキャリア信号m
と乗算器162で乗算され、同時に位相調整器29を介
して入力され、π/2移相器161でπ/2移相された
キャリア信号m’と乗算器163で乗算されて復調さ
れ、振幅調整器164、165を介して振幅調整された
ベースバンド領域の歪み成分f、gとなって、加算器3
1、32に入力される。
【0027】また、直交復調部17では、非線形歪み成
分eが、位相調整器30を介して入力されたキャリア信
号nと乗算器172で乗算され、同時に位相調整器30
を介して入力され、π/2移相器171でπ/2移相さ
れたキャリア信号n’と乗算器173で乗算されて復調
され、振幅調整器174、175を介して振幅調整され
たベースバンド領域の歪み成分h、iとなって、加算器
31、32に入力される。キャリア発生器18から出力
されるキャリア信号を位相調整器29、30により適切
に位相調整することにより直交復調後の歪み成分f、
g、h、iの位相遅延量を等しくすることができる。
【0028】加算器31では、歪み成分fと歪み成分h
が加算され、歪み成分jとなり、減算器36に入力され
る。また、加算器32では、歪み成分gと歪み成分iが
加算され、歪み成分kとなり、減算器37に入力され
る。従って、減算器36では、ベースバンド信号Iから
高電力増幅器12増幅動作により生じる歪み成分jが
予め減算されることによって、逆歪み成分が重畳された
ベースバンド信号Iが直交変調部11に入力される。ま
た、減算器37では、ベースバンド信号Qから高電力増
幅器12の増幅動作により生じる歪み成分kが予め減算
されることによって、逆歪み成分が重畳されたベースバ
ンド信号Qが直交変調部11に入力される。
【0029】即ち、前記減算器36、37では、減算器
14で抽出した歪み成分を直交復調することにより生成
されるベースバンド領域における逆歪み特性(高電力増
幅時に発生する非線形歪み成分をキャンセルする特性)
の歪み成分を前記ベースバンド信号に重畳していると言
える。従って、前記逆の歪み成分が重畳されたベースバ
ンド信号が直交変調部11により直交変調された後、高
電力増幅器12で非線形高電力増幅される時に発生する
非線形歪みはキャンセルされる。
【0030】このように、本実施の形態に係る非線形歪
み補償回路によれば、高電力増幅時に発生する非線形歪
み成分を抽出し、その歪み成分を直交復調してできるI
成分、Q成分それぞれを直交変調する前のべースバンド
I、Q信号から減算するようなフィードバックを掛ける
ことにより、増幅器において生じる非線形歪みを補償す
る非線形歪み補償回路において、歪み成分のフィードバ
ック・ループを複数設け、各フィードバック・ループに
おいて、上記歪み成分の直交復調後に位相遅延量が等し
くなるようにそれぞれ、独立して適切な位相調整をする
ようにしたので、広帯域な変調信号においても帯域内す
べてにおいて効果的な非線形歪み補償が可能となる。
【0031】なお、図1に示した本実施の形態では、高
電力増幅により発生する非線形歪み成分をキャンセルす
るためのフィードバック・ループを2重にしているが、
高電力増幅により発生する歪み成分の周波数帯域をさら
に多くの細かい帯域に分割し、3つ以上のフィードバッ
ク・ループを重ねて歪み成分をキャンセルするように構
成してもよい。また使用するバンドパスフィルタは、S
AWフィルタ以外のタイプのフィルタでもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ベースバンド信号を直
交変調した後、非線形高電力増幅する送信機で、前記非
線形高電力増幅する際に生じる非線形歪みを補償するに
際し、非線形高電力増幅した変調信号から非線形歪み成
分を抽出し、前記抽出された非線形歪み成分を、複数の
周波数帯域に分割し、かつ該分割された各周波数帯域の
非線形歪み成分を直交復調後に位相遅延量が等しくなる
ようにそれぞれ、独立して位相調整した状態でベースバ
ンド領域に直交復調すると共に、該直交復調された、前
記分割された各周波数帯域に対応する非線形歪み成分を
合成し、該合成されたベースバンド領域の歪み成分の逆
位相の歪み成分を前記ベースバンド信号に重畳するよう
にしたので、より広帯域な変調波信号に対しても効果的
な非線形歪み補償を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る非線形歪み補償回
路の構成を示すブロック図。
【図2】 帰還歪み成分の周波数帯域を示す説明図。
【図3】 既に、本発明者が提案した非線形歪み補償回
路の構成を示すブロック図。
【図4】 従来の非線形歪み補償回路の一例の構成を示
すブロック図。
【図5】 従来の非線形歪み補償回路の他の例の構成を
示すブロック図。
【符号の説明】
11 直交変調部 12 HPA(高電力増幅器) 13 減衰器 14、36、37 減算器 16、17 直交復調部 18 キャリア発生器 19、21 方向性結合器又は分配器 20 遅延回路又は移相器 25、28 分岐回路 26、27 バンドパスフィルタ 164、165、174、175 振幅調整器 29、30 位相調整器 31、32、114 加算器 111、161、171 π/2移相器 112、113、162、163、172、173 乗
算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA21 CA62 FA08 FA19 GN02 GN05 GN06 HN03 HN04 HN16 KA00 KA15 KA16 KA23 KA26 KA34 KA44 KA53 KA55 KA68 MA11 SA14 TA01 TA06 5K004 AA05 AA08 FE00 FF05 JE00 JF04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースバンド信号を直交変調した後、非
    線形高電力増幅する送信機で、前記非線形高電力増幅す
    る際に生じる非線形歪みを補償する非線形歪み補償方法
    において、 前記非線形高電力増幅した変調信号から非線形歪み成分
    を抽出するステップと、 前記抽出された非線形歪み成分を、複数の周波数帯域に
    分割するステップと、前記分割された各周波数帯域の非
    線形歪み成分をそれぞれ、独立して位相調整した状態で
    ベースバンド領域に直交復調するステップと、 前記ベースバンド領域に直交復調された、前記分割され
    た各周波数帯域に対応する非線形歪み成分を合成するス
    テップと、 前記合成されたベースバンド領域の歪み成分の逆位相の
    歪み成分を前記ベースバンド信号に重畳するステップ
    と、 を有することを特徴とする非線形歪み補償方法。
  2. 【請求項2】 ベースバンド信号を直交変調した後、非
    線形高電力増幅する送信機で、前記非線形高電力増幅す
    る際に生じる非線形歪みを補償する非線形歪み補償回路
    において、 前記非線形高電力増幅した変調信号から非線形歪み成分
    を抽出する歪み抽出部と、 前記抽出された非線形歪み成分を、複数の周波数帯域に
    分割する周波数分割部と、 前記分割された各周波数帯域の非線形歪み成分をそれぞ
    れ、独立して位相調整した状態でベースバンド領域に直
    交復調する複数の直交復調部と、 前記ベースバンド領域に直交復調された、前記分割され
    た各周波数帯域に対応する非線形歪み成分を合成する合
    成部と、 前記合成されたベースバンド領域の歪み成分の逆位相の
    歪み成分を前記ベースバンド信号に重畳する歪み重畳部
    と、 を有することを特徴とする非線形歪み補償回路。
  3. 【請求項3】 前記分割された各周波数帯域の非線形歪
    み成分をそれぞれ、ベースバンド領域に直交復調する際
    に、独立して位相調整するためにキャリア信号を位相調
    整する位相調整器を有することを特徴とする請求項2に
    記載の非線形歪み補償回路。
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