JP2002299951A - 漏れ波アンテナ - Google Patents
漏れ波アンテナInfo
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Abstract
磁波を漏出させる漏れ波アンテナを広帯域化する。 【解決手段】 地板導体21の一面側に配置された誘電
体基板22によって一端側から他端側へ電磁波を伝送す
る略偏平な伝送路が形成され、その伝送路を形成する誘
電体基板22の表面22aに電磁波を漏出させるための
装荷体としての複数の金属ストリップ23が伝送路の電
磁波伝送方向に間隔をあけて平行に装荷され、給電部2
4によって伝送路の一端側から電磁波を給電するように
構成された誘電体漏れ波アンテナ20において、漏出波
のビーム特性を決定する金属ストリップ23の間隔d、
幅s、伝送路の厚さtを、所定公比の等比数列にしたが
って伝送路の一端側から他端側へ順次増加するように設
定した。
Description
偏平な伝送路の表面から電磁波を漏出させる漏れ波アン
テナを広帯域化するための技術に関する。
一端側から他端側へ伝送する伝送路の表面に所定の間隔
で金属ストリップやスロットを平行に装荷して、伝送路
内の電磁波を表面から漏出させている。
平板伝送路を用いたもの、導波管を伝送路として用いた
もの等の他に、誘電体基板を伝送路として用いたものが
ある。
た従来の誘電体漏れ波アンテナ10の構造を示してい
る。
地板導体11と、この地板導体11上に重ね合わせるよ
うに配置され、電磁波を一端側から他端側へ伝送する誘
電体伝送路を形成する一定厚さの誘電体基板12と、誘
電体基板12の表面に誘電体伝送路の電磁波の伝送方向
に一定間隔dをあけて平行に装荷され、誘電体基板12
の表面から電磁波を漏出させる所定幅sの複数の金属ス
トリップ13とを有しており、図示しない給電部から誘
電体基板12の一端側に電磁波を給電して、その表面か
ら放射する。
0は、ミリ波帯あるいは準ミリ波帯で他の構造のアンテ
ナに比べて損失が非常に少なく、ミリ波帯や準ミリ波帯
を用いた車載レーダ、車車間通信、高速無線アクセス等
に有効である。
電体漏れ波アンテナや他の漏れ波アンテナでは、一般的
な進行波アンテナと同様に、周波数の変化に対して指向
性が変化するビームシフト現象が発生する。
の主ビームの方向は、 φ=sin−1[(λ0/λg)−(λ0/d)] ……(1) で表され、その漏出量は金属ストリップ13の幅sが大
きい程大となることが知られている。また、この種のア
ンテナでは、線路内の電磁波は放射しながら伝送するた
め、漏出量は、金属ストリップ13の給電端から距離が
大きいほど小さくなる。
周波数fで除算した値である。また、λgは伝送路内波
長で自由空間波長λ0と誘電体基板12によって決ま
り、誘電体基板12が形成する伝送路がその伝送方向に
ついて均一であれば、自由空間波長λ0の変化に応じて
変化するので、式(1)のλ0/λgの値は、周波数f
の変化に対して緩やかに変化する。
金属ストリップ13の間隔dが一定であれば、周波数f
に反比例(波長に比例)して変化する。
0で周波数をfaからfbに変化させると、図11に示
しているように、その主ビーム方向はφaからφbに変
化してしまい、前記した車載レーダのように単一周波数
の場合には問題ないが、送受信で異なる周波数を使う通
信や広帯域の通信を行う場合には、周波数によって利得
が大きく変化するという問題があった。
れ波アンテナだけでなく、他の漏れ波アンテナでも同様
に発生する。
れ波アンテナを提供することを目的としている。
に、本発明の請求項1の漏れ波アンテナは、一端側から
他端側へ電磁波を伝送する略偏平な伝送路と、前記伝送
路の一端側に電磁波を給電する給電部と、前記伝送路の
表面に該伝送路の電磁波伝送方向に間隔をあけて平行に
装荷され、前記伝送路内の電磁波を前記表面から漏出さ
せる複数の装荷体とを有する漏れ波アンテナにおいて、
前記漏出波のビーム特性を決定する前記装荷体の間隔、
前記装荷体の幅、前記伝送路の厚さのうち、少なくとも
前記装荷体の間隔が、所定公比の等比数列にしたがって
前記伝送路の一端側から他端側へ順次変化するように設
定されていることを特徴としている。
は、請求項1の漏れ波アンテナにおいて、前記伝送路
は、地板導体と、該地板導体の一面側に重なるように配
置された誘電体基板とによって構成され、前記装荷体
は、前記誘電体基板の一面側にパターン形成された金属
ストリップによって構成されている。
は、請求項1の漏れ波アンテナにおいて、前記伝送路
は、2枚の対向する金属板によって構成され、前記装荷
体は、前記金属板の一方に設けられたスロットによって
構成されている。
施の形態を説明する。図1は、本発明を適用した誘電体
漏れ波アンテナ20の構造を示している。
地板導体21と、地板導体21の一面側に図示しないス
ペーサを介して所定の隙間をあけて重なり合うように支
持され、その一端側から他端側へ電磁波を伝送するほぼ
偏平な伝送路を形成する誘電体基板22と、誘電体基板
22の表面22aに電磁波の伝送方向に間隔をあけて平
行に装荷された複数組(図面では6組で示している)の
金属ストリップ231〜23nと、誘電体基板22の一
端側から伝送路の幅方向に位相が揃った電磁波を給電す
る給電部24とによって構成されている。
したビームシフトによる利得のばらつきを防止するため
に、誘電体漏れ波アンテナ20のビーム特性を決める3
種類のパラメータ、即ち、装荷体としての金属ストリッ
プ231〜23nの間隔d1〜dn、金属ストリップ2
31〜23nの幅s1〜sn、および金属ストリップ2
31〜23nの装荷位置における誘電体基板22の厚さ
t1〜tnが、ともに1より僅かに大きい同一の公比を
もつ等比数列にしたがって、誘電体基板22の一端側か
ら他端側へ向かって順次増加させている。
漏れ波アンテナ20のビーム特性との関係について説明
する。
22aと反対面22dとを一端側へ延長して交わる位置
を原点Oとし、この原点Oから距離z1の位置にある金
属ストリップ231aとこれと組をなす次の金属ストリ
ップ231bの間隔をd1、金属ストリップ231a、
231bの幅をともにs1、距離z1の位置の誘電体基
板22の厚さをt1として、1より僅かに大きい定数α
に対して、次の組の金属ストリップ232a、232b
の位置z2、間隔d2、幅s2を、それぞれ次のように
選ぶ。
置z2=αz1における誘電体基板22の厚さt2は、 t2=αt1 ……(3) となる。
ば、αは一義的に定まる。
33a、233bの位置z3、間隔d3、幅s3、およ
び誘電体基板の厚さt3を、それぞれ z3=αz2=α2z1 ……(6a) d3=αd2=α2d1 ……(6b) s3=αs2=α2s1 ……(6c) t3=αt2=α2t1 ……(6d) と決定する。
を、初期値がそれぞれz1、d1、s 1、t1、公比が
ともにαの等比数列をなす値、即ち、 zi=αi−1z1 ……(7a) di=αi−1d1 ……(7b) si=αi−1s1 ……(7c) ti=αi−1t1 ……(7d) のように決定する(i=1〜n)。
プ231〜23nの間隔d1〜dn、金属ストリップ2
31〜23nの幅s1〜sn、および金属ストリップ2
31〜23nの装荷位置における誘電体基板22の厚さ
t1〜tnを、ともに1より僅かに大きい同一の公比を
もつ等比数列をなすように、誘電体基板22の一端側か
ら他端側へ向かって増大させた誘電体漏れ波アンテナ2
0において、周波数が次の関係にある2つの波を考え
る。 fa=αi−1fb ……(8)
のd、s、t等の寸法パラメータの波長λaに対する比
と、位置zi付近の寸法パラメータの波長λbに対する
比は同じになる。このため、周波数faにおける位置z
1付近の局部的漏れ波アンテナと周波数fbにおける位
置zi付近の局部的漏れ波アンテナの電波の振る舞いは
同じになる。
線路内波長λagと自由空間波長λbに対応する線路内
波長λbgの間には、式(9)に対応して次の関係が成
立する。 λbg=αi−1λag ……(10)
ストリップ231a、231bによって局部的に漏出さ
れるビームの方向φaは、 φa=sin−1[(λa/λag)−(λa/d1)] ……(11) となる。
31a、231bの位置z1と幅s 1によって決まる。
トリップ23ia、23ibから局部的に漏出されるビ
ームの方向φbは、アンテナのパラメータが前記式
(7)を満たしているから、 φb=sin−1[(λb/λbg)−(λb/di)] =sin−1[(αi−1λa/αi−1λag) −(αi−1λa/αi−1d1)] =sin−1[(λa/λag)−(λa/d1)] ……(12) となり、周波数faのときに位置z1付近から漏出され
るビームの方向φaと等しくなる。
トリップ23ia、23ibの位置ziが給電端から遠
い程小となり、その幅siが大きい程大となるが、位置
ziは位置z1のαi−1倍なので、位置に関して漏出
量は1/αi−1倍となり、幅siは幅s1のαi−1
倍なので、幅に関して漏出量はαi−1倍となり、両者
がほぼ相殺されてこの位置ziにおける漏出量Pbは、
位置z1における漏出量Paとほぼ等しくなる。
ときに位置z1付近から漏出されるビームの方向φaと
漏出量Paとで決まるビーム特性Aと、周波数fbのと
きに位置zi付近から漏出されるビームの方向φbと漏
出量Pbとで決まるビーム特性Bと等しくなる。
ではなく、式(8)が任意のiに対して成立することか
ら、各位置z1〜znでそれぞれ式(8)を満たす離散
的な周波数f1、f2、……、fnについての局部的な
ビーム特性も、図3の特性A、Bと同一となり、アンテ
ナ全体としては、図4に示すように、周波数f1〜f n
での範囲でビーム方向と漏出量がほぼ等しい広帯域な特
性Cとすることができる。
限に長いアンテナを想定した場合であり、有限長の実際
のアンテナでは打ち切り誤差を低減したり、誘電体基板
22の厚みの増大による高次モードの発生を防止するた
めに、前記パラメータの僅かな調整が必要となり、この
ような条件を考慮して、各金属ストリップ23の間隔や
幅、および誘電体基板22の厚さを選ぶことにより、広
い周波数範囲で特性がほとんど変化しない広帯域な誘電
体漏れ波アンテナを得ることができる。
ラメータは、この条件を満たすように設定されていて、
図4に示したように、広い周波数範囲でビームの方向と
放射量が等しい広帯域な特性を持っており、送受信で異
なる周波数を用いる通信や広帯域通信を行う際でも、周
波数による利得のバラツキがない、能率的な通信が行え
る。
2つの金属ストリップ23を一組の装荷体としていた
が、連続して並ぶ幅が等しい3つ以上の金属ストリップ
を1組の装荷体としてもよい。
は、誘電体基板22の厚さtを一端側から他端側に向か
って増大するようにしていたが、一般的に前記したビー
ムシフトに対する金属ストリップ23の間隔dの依存性
は、厚さtの依存性より大きいので、図5に示す誘電体
漏れ波アンテナ30のように、厚さ一定の誘電体基板2
2′を用い、その表面の金属ストリップ23の間隔と幅
を前記同様に等比数列をなすように設定してもよい。こ
のようにすれば、誘電体基板の加工上の煩雑さをなくす
ことができる。
には、図6に示す誘電体漏れ波アンテナ40のように、
誘電体基板22′(または誘電体基板22)の表面に設
ける金属ストリップ23の幅を全て同一にしてもよい。
体基板を伝送路とする誘電体漏れ波アンテナについて説
明したが、2枚の金属板を対向させてその間に伝送路を
形成し、一方の金属板にスロットを伝送方向に沿って間
隔をあけるようにして装荷して、伝送路内の電磁波を漏
出させる漏れ波アンテナについても本発明を適用でき
る。
ように、第1の金属板51と第2の金属板52とを対向
するように配置して、その間に電磁波を一端側から他端
側へ伝送する伝送路を形成し、一方の金属板51に伝送
路の電磁波伝送方向に間隔をあけて複数のスロット53
を平行に設けて、伝送路の一端側の給電部54から伝送
路内に給電された電磁波を漏出させる。なお、符号55
は、伝送路の側方を塞ぐ側板である。
間隔dおよびその位置の第1の金属板51からの高さt
を、前記誘電体漏れ波アンテナ20の場合と同様に、同
一の公比αの等比数列をなすように、一端側から他端側
に向かって増大させることで、広い周波数範囲でビーム
特性がほとんど変化しない広帯域なアンテナとすること
ができる。
うに、金属板51、52を平行に対向させて、各スロッ
ト53の位置z、幅s、間隔dを、前記誘電体漏れ波ア
ンテナ30の場合と同様に、同一の公比αの等比数列を
なすように、一端側から他端側に向かって増大させるよ
うに設定してもよい。
うに、金属板51、52を平行に対向させて、前記誘電
体漏れ波アンテナ40の場合と同様に、各スロット53
の幅を同一にし、その位置z、間隔dのみを、同一の公
比αの等比数列をなすように、一端側から他端側に向か
って増大させるように設定してもよい。
では、装荷体の間隔d、幅sおよび伝送路の厚さtのう
ち、少なくとも装荷体の間隔dを、給電部側から1より
僅かに大きい公比αの等比数列にしたがって順次増加さ
せていたが、逆に、給電部側から1より僅かに小さい公
比(1/α)の等比数列にしたがって、少なくとも装荷
体の間隔dを順次減少させてもよい。
0、70では、2枚の金属板51、52によって、波長
に比べて十分広い伝送路を形成していたが、狭い幅の伝
送路を形成する導波管の表面にスロットを設けて、電磁
波を漏出させる導波管スロットアンテナにも本発明を同
様に適用できる。
ンテナでは、一端側から他端側へ電磁波を伝送する略偏
平な伝送路と、前記伝送路の一端側に電磁波を給電する
給電部と、前記伝送路の表面に該伝送路の電磁波伝送方
向に間隔をあけて平行に装荷され、前記伝送路内の電磁
波を前記表面から漏出させる複数の装荷体とを有する漏
れ波アンテナにおいて、前記漏出波のビーム特性を決定
する前記装荷体の間隔、前記装荷体の幅、前記伝送路の
厚さのうち、少なくとも前記装荷体の間隔が、所定公比
の等比数列にしたがって前記伝送路の一端側から他端側
へ順次変化するように設定されていることを特徴として
いる。
変化しない広帯域なアンテナを実現することができる。
す斜視図
Claims (3)
- 【請求項1】一端側から他端側へ電磁波を伝送する略偏
平な伝送路と、 前記伝送路の一端側に電磁波を給電する給電部と、 前記伝送路の表面に該伝送路の電磁波伝送方向に間隔を
あけて平行に装荷され、前記伝送路内の電磁波を前記表
面から漏出させる複数の装荷体とを有する漏れ波アンテ
ナにおいて、 前記漏出波のビーム特性を決定する前記装荷体の間隔、
前記装荷体の幅、前記伝送路の厚さのうち、少なくとも
前記装荷体の間隔が、所定公比の等比数列にしたがって
前記伝送路の一端側から他端側へ順次変化するように設
定されていることを特徴とする漏れ波アンテナ。 - 【請求項2】前記伝送路は、地板導体と、該地板導体の
一面側に重なるように配置された誘電体基板とによって
構成され、 前記装荷体は、前記誘電体基板の一面側にパターン形成
された金属ストリップによって構成されていることを特
徴とする請求項1記載の漏れ波アンテナ。 - 【請求項3】前記伝送路は、2枚の対向する金属板によ
って構成され、 前記装荷体は、前記金属板の一方に設けられたスロット
によって構成されていることを特徴とする請求項1記載
の漏れ波アンテナ。
Priority Applications (1)
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- 2001-03-29 JP JP2001095228A patent/JP4602585B2/ja not_active Expired - Fee Related
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