JP2002299832A - 多層基板および導電層形成用材料およびプラズマディスプレイ - Google Patents

多層基板および導電層形成用材料およびプラズマディスプレイ

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JP2002299832A JP2001100336A JP2001100336A JP2002299832A JP 2002299832 A JP2002299832 A JP 2002299832A JP 2001100336 A JP2001100336 A JP 2001100336A JP 2001100336 A JP2001100336 A JP 2001100336A JP 2002299832 A JP2002299832 A JP 2002299832A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】焼結温度や抵抗値が従来の電極と変わることな
く、かつ耐マイグレーション性に優れ、高信頼性を確保
できる電極付きガラス基板を提供する。 【解決手段】ガラスおよび/または耐熱温度が300〜
600℃の材料よりなる基板上にPd含有Ag金属層を
有することを特徴とする多層基板および該金属層は共沈
法で製造したPd含有Ag粉末よりなることを特徴とす
る導電層形成用材料。これらのPd含有Ag共沈粉末を
焼結させて得らたれた電極は、ガラス基板上で、充分な
密着性と低抵抗を実現し、なおかつAgとPdとの合金
化が進んでいることで耐マイグレーション性に優れ、信
頼性を高くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極付き基板等、
金属層を有する多層基板およびその製造方法に関し、特
に電極の耐マイグレーション性の向上、ならびに該電極
を用いた部材の信頼性向上を高めることのできる電極付
きガラス基板または電極付きの耐熱温度が300〜60
0℃の材料よりなる基板に関し、また導電ペースト、プ
ラズマディスプレイの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子回路やディスプレイに用いる
電極部材としてAgやCuやAlなどの低抵抗材料が用
いられていたが、環境中の水分によって電極材料がマイ
グレーションを起こし、回路が短絡あるいは断線するな
ど信頼性に欠けるという問題があった。通常はこの問題
を回避する方法として、電極を硬化樹脂などで被覆して
外気と触れないようにする工夫が施される。しかし、こ
の方法では樹脂と電極の間に気泡やひびなどの僅かな隙
間が存在した場合に、マイグレーションを起こす可能性
が高く、信頼性を確保できない場合があった。特に電極
間の距離が500μm以下の精密回路では電極間の絶縁
抵抗が小さくなるので、マイグレーションが発生しやす
くなり信頼性の確保は困難であった。また、最近では回
路の大型化や、立体的な複雑化が進み、スパッタ法や蒸
着法ではなく、導電ペーストを塗布・焼成をして電極形
成するケースが増えている。そこで、特開平10−27
519では電極材料の改良方法として、Ag/Pd合金
粉末を用いて耐マイグレーション性を向上させる方法が
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Ag/Pd合
金粉末では電極形成に必要な焼結温度が600〜100
0℃でかなりの高温のために、作業温度が600℃以下
のガラス基板への焼き付けを十分行うことはできなかっ
た。従って、ガラス基板に電極を設ける各種ディスプレ
イの分野では、ガラス基板と電極との密着性不良や、抵
抗値が従来より数十倍以上に高くなるなどの問題が起こ
るために、実質的にガラス基板上でのAg/Pd合金の
電極形性は不可能であった。
【0004】そこで本発明は、焼結温度や抵抗値などの
特性が従来の電極と変わることなく、かつ耐マイグレー
ション性に優れ、高信頼性を確保できる電極付きガラス
基板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本的には、
以下の構成からなる。
【0006】すなわち本発明は、ガラスおよび/または
耐熱温度が300〜600℃の材料よりなる基板上にP
d含有Ag金属層を有することを特徴とする多層基板で
ある。
【0007】また本発明は、共沈法で製造したPd含有
Ag粉末よりなることを特徴とする導電層形成用材料で
ある。
【0008】これらのPd含有Ag共沈粉末を焼結させ
て得られた電極は、ガラス基板上で、充分な密着性と低
抵抗を実現し、なおかつAgとPdとの合金化が進んで
いることで耐マイグレーション性に優れ、信頼性を高く
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の多層基板や導線性
材料について、専ら、電極付きガラス基板、導電ペース
トおよびこれらを用いたプラズマディスプレイを例に挙
げて説明するが、なんらこれに限定されるものではな
い。
【0010】本発明の好適な態様である電極付きガラス
基板は、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイ、無
機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、有
機ELディスプレイなどに用いられる。ガラス基板は通
常用途のソーダガラスや、熱寸法性に優れた高歪み点ガ
ラスなど様々な物が用いられるが何れも透明なガラス基
板であることが多い。中でも、近年、対角40〜50イ
ンチサイズの大型フラットディスプレイの本命として注
目を浴びているPDPに用いることが好適である。PD
Pのディスプレイ部分は2枚のガラス基板で構成されて
おり、いずれの基板にも電極が形成されているが、この
ガラス基板に本発明の電極付きガラス基板を用いること
で耐マイグレーション性を向上することができ、高信頼
性のPDPを提供することができる。また、PDP用の
電極付き基板は、ガラスであるため、電極の焼成温度は
600℃以下に抑えることが必要である。すなわち本発
明の基板に付帯する電極は、作業温度が600℃以下で
焼結し、基板に強固に接着するとともに比抵抗の上昇を
抑えることができ、現行の銀電極特性に近いものを得る
ことができ、なおかつ耐マイグレーション性を付与する
ことができる。なお、ガラスが最も好適ではあるが、ガ
ラス以外で耐熱温度が300〜600℃の材料としては
芳香族ポリアミドや、特殊ポリカーボネート等が挙げら
れる。これらの耐熱樹脂は樹脂単体で基板として用いる
こともできるが、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ粒子、
アルミナ粒子などを無機フィラーとして添加すると、基
板としての強度が増すのでより一層好ましい。なお、耐
熱温度とは当該基板用材料が寸法変化しない最高温度の
ことであり、実用的にはガラス転移点の温度に相当す
る。
【0011】本発明に用いる電極付き基板の電極は、P
d含有Ag金属であることを必要とする。Ag単体で
は、マイグレーションが発生しやすいので好ましくな
い。また、Pd単体でも焼結性が悪いので好ましくな
い。また、Ag粉末とPd粉末の混合物では焼成時に合
金化が進まないので所望の効果を発揮しないので好まし
くない。CuやNiやAlを基材とする電極では、後工
程中に大気中加熱雰囲気下で表面が酸化され、電極とし
て機能しなくなるので好ましくない。Agと合金化させ
る元素としてPtやAuなどの貴金属も良いが、耐マイ
グレーション性の点からPdが最も好ましく用いられ
る。ところが本発明の電極付き基板に付帯するPd含有
Ag金属電極は、予め合金化されたAg/Pd合金粉末
を焼結させるのではなく、Ag中のPdがある程度局在
化している状態の粉末、即ち、湿式還元法による共沈法
で作製したPd含有Ag粉末を焼結させることでガラス
基板上でPd含有Ag金属電極を得る。すなわち湿式還
元法で製造したAg/Pd合金粉末や、アトマイズ法で
製造したAg/Pd合金粉末では焼結性が悪く、焼成し
て得られる電極の接着強度や比抵抗の特性がAgと比べ
て大変悪いという欠点がある。しかし、本発明の基板に
付帯する電極の原料になるPd含有Ag共沈粉末は、A
gの粒子の中にPdの微粒子が分散した状態であり合金
粉末とは異なったものである。そしてAgとPdは30
0℃以上の高温処理によって合金化が進み、600℃以
下の作業温度で、本発明の期待効果である耐マイグレー
ション性が得られることを発明者らは見出した。なお、
本発明に用いられるPd含有Ag共沈粉末は、Ag塩と
Pd塩との水溶液中へ、先にPdを還元しやすい還元剤
を添加し、強く撹拌し、析出した粉末を回収して得るこ
とができる。こうして得られた共沈粉末については、S
EMで表面を解析するとAgとPdの濃度が局在化して
観察されるので合金とは異なっていることを確認するこ
とができる。本発明のPd含有Ag共沈粉末の粒径は好
ましくは0.4〜4.5μmであるが、この粒径に対し
て局在しているPdの径は好ましくは0.001〜0.
1μm(より好ましくは0.001〜0.03μm、更
に好ましくは0.001〜0.01μm)である。ま
た、共沈粉末を用いて形成された電極は、ガラス基板上
でも基板と強固に接着されており、ピンセットで軽くつ
つくだけで剥がれる合金粉末由来の電極とは明らかに異
なっているので、元の粉末の状態を判別することができ
る。
【0012】本発明の電極付きガラス基板に付帯するP
d含有Ag電極は、AgとPdの重量比で99.9:
0.1〜80:20の範囲であることが好ましい。Pd
の含有量が0.1重量%未満では耐マイグレーション性
が乏しく、20重量%以上では、電極の焼結性が悪くな
るので好ましくない。好ましくはPdの含有率が1〜5
重量%であり、更に好ましくは1〜2重量%である。こ
の範囲にあることで、耐マイグレーション性と電極とし
ての焼結性とを両立することができる。
【0013】なお、本発明のPd含有Ag材料がかかる
効果を奏する機構は不明であるが以下の通りであると推
定される。即ち、焼結段階では、まず、融点が低いAg
が溶融して、基板と接触している部分にAgリッチな領
域が形成され、良好な接着性が発揮され、一方、Pdは
Agマトリクス中(あるいは基板と接触していない界
面、即ち自由界面または大気との境界面)に分布して、
合金化(Pdは超微粒子状態なので、通常の融点よりも
低温で融解すると推定)してAgのマイグレーションを
抑制するものと推量される。
【0014】本発明の電極付きガラス基板では、電極と
基板との接着強度が500gf/mm2以上であること
が好ましい(より好ましくは700gf/mm2
上)。該接着強度の測定は、ガラス基板上に1mm角ま
たは2mm角の正方形の電極パターンを形成、焼成し、
該パターンに銅線のはんだ付けを施し、該銅線を基板と
垂直方向に引っ張ったときの最大接着力を測定し、得ら
れた力を電極の面積で割り付けて測定することができ
る。測定はフォースゲージなどを用いることができる。
接着強度がこれより小さい場合には電極と外部デバイス
との接点や他材料からなる電極との接続部分でPd含有
Ag電極が剥がれやすくなり信頼性が劣るので好ましく
ない。本発明の電極付きガラス基板は、接着強度が50
0gf/mm2以上であるため、種々のディスプレイに
好ましく用いることができる。
【0015】上述の接着強度確保のためには、導電粉末
が焼結して粒子同士が融着していることと、融着した導
電粉末が基板と接着されていることが必要である。従っ
て後者の接着力を向上させるために、ガラスフリットを
導電ペースト中に少量添加することでさらに効果を高め
ることができる。
【0016】ガラスフリットのガラス転移温度(Tg)
および軟化点(Ts)は、それぞれ400〜500℃、
450〜550℃であることが好ましい。好ましくはT
gおよびTsがそれぞれ440〜500℃、460〜5
30℃である。Tg、Tsがそれぞれ400℃、450
℃未満では、ポリマーやモノマーなどの感光性有機成分
が蒸発する前にガラスの焼結が始まり、脱バインダーが
うまくいかず、焼成後に残留炭素となり、電極剥がれの
原因となることがあり、緻密かつ低抵抗の電極膜を得る
ためには好ましくない。Tg、Tsがそれぞれ500
℃、550℃を越えるガラスフリットでは、600℃以
下の温度で焼き付けたときに、電極膜と基板との充分な
接着強度や緻密な電極膜が得られにくい。
【0017】ガラスフリットの粉末粒子径は、平均粒子
径が0.5〜1.4μm、90%粒子径が1〜2μmお
よびトップサイズが4.5μm以下であることが好まし
い。平均粒子径、90%粒子径がそれぞれ0.5μm、
1μm未満では、ガラスフリットの粒子サイズが小さく
なり過ぎて紫外線が未露光部まで散乱され、電極膜のエ
ッジ部・端部の光硬化が起こり、完全に現像できなくな
ることがあり、電極膜のパターンの切れ・解像度が低下
する傾向がある。平均粒子径、90%粒子径およびトッ
プサイズがそれぞれ1.4μm、2μm、4.5μmを
越えると、粗大なガラスフリットと導電性粉末との熱膨
張係数が異なることにより、特に10μm以下の薄膜で
は、電極膜の接着強度が低下するため膜はがれが起こる
ことがあり、また、粗大ガラスフリットが電極膜中に残
留し、接着強度が低下する傾向がある。
【0018】本発明においては、ガラスフリットの組成
としては、Bi23は30〜70重量%の範囲で配合す
ることが好ましい。30重量%未満の場合は、ガラス転
移点や軟化点を制御する点や、基板に対する導体膜の接
着強度を高める点での効果が少ない。また70重量%を
越えるとガラスフリットの軟化点が低くなりペースト中
のバインダーが蒸発する前にガラスフリットが溶融す
る。このためペーストの脱バインダ性が悪くなり、電極
膜の焼結性が低下し、また基板との接着強度が低下する
傾向がある。
【0019】特に、ガラスフリットが、酸化物換算表記
で Bi23 30〜70重量% SiO2 5〜30重量% B2O3 6〜20重量% ZrO2 3〜10重量% Al23 1〜 5重量% の組成範囲からなるものを80重量%以上含有し、かつ
Na2O,K2O,Li2Oを実質的に含有しないアルカ
リフリーのガラスフリットであることが好ましい。この
範囲であると、ガラス基板を用いる場合の好ましい焼き
付け温度である550〜600℃で電極膜を基板上に強
固に焼き付けできるガラスフリットが得られる。
【0020】前記ガラスフリットは、Pd含有Ag共沈
粉末中に含有される割合は、好ましくは0.1〜10重
量%、(より好ましくは0.5〜3重量%)である。
【0021】また、本発明は、電極の比抵抗が1.6〜
20μΩ・cmであることが好ましい。比抵抗の測定
は、所定の線幅と長さを持つ電極パターンの抵抗値を測
定し、該抵抗値を長さと線幅で割り付け厚みをかけるこ
とによって算出される。比抵抗は低いほど好ましく、A
g単体の比抵抗値の1.58μΩ・cmに近づくほど好
ましい。実質的にはAg単体の電極の比抵抗2〜4μΩ
・cmの10〜5倍以下、すなわち20μΩ・cmに抑
えることが実用上好ましい。比抵抗が20μΩ・cmよ
りも大きくなると、通電時の発熱が大きくなったり、駆
動電圧が上昇したりするので好ましくない。さらに好ま
しくは、2〜10μΩ・cmである。この範囲にあるこ
とで従来のAg電極と駆動特性を変更することなくPd
含有Ag電極を実現することが出来る。また、この範囲
にあることで、電極は厚み(好ましくは0.1〜30μ
m、より好ましくは1〜10μm)、幅(好ましくは5
〜1000μm、より好ましくは15〜150μm)と
も大きく取らずに済むため、後の加工工程に与える影響
が少なく、より好ましい。
【0022】上述の比抵抗を持つ電極を実現する為に
は、導電粉末の粒径とタップ密度と比表面積が少なから
ず関与している。すなわち、粒度分布が単分散により近
くて、パッキング性の良い導電性粉末では、粉末同士の
接触確率が高く焼成後に緻密な電極が得られるので比抵
抗が低くなる。この時、導電粉末の平均粒子径は0.4
〜4.5μmが好ましく、より好ましくは、平均粒子径
が0.7〜3μmである。粒子径が0.4μm未満であ
るとパターン形成時の加工性、すなわちペースト特性や
印刷性が悪くなるので好ましくない。また、粒子径が
4.5μmを越えると電極パターンの表面が粗くなり、
10μm以下の薄膜電極のパターン精度や厚み・寸法精
度が低下するので好ましくない。
【0023】導電性粉末の比表面積は、0.3〜2.5
2/gのサイズを有していることが電極パターンの精
度の点で好ましい。より好ましくは、比表面積0.35
〜2.0m2/gである。
【0024】また、導電性粉末のタップ密度は3〜6g
/cm2であるのが好ましい。より好ましくは、3.5〜
5g/cm2の範囲である。タップ密度がこの範囲にある
とバインダー樹脂成分を極力少なくすることができ、塗
膜パターンの形状保持性が良くパターン制度が向上し、
また、脱バインダー性が向上するので、焼成して得られ
る電極の抵抗値が小さくなるので好ましい。
【0025】導電性粉末の形状は、粒状(粒子状)、多
面体状、球状のものが使用できる。中でも粒度分布がシ
ャープで、凝集体が少なく、球状であることがより好ま
しい。この場合、球状とは球形率が90個数%以上を意
味する。球形率は、粉末を光学顕微鏡で300倍の倍率
にて撮影し、このうち計数可能な粒子を計数し、球形の
ものの比率を表すものとする。球形率が高いほど比表面
積がより小さく、タップ密度がより大きくなるので好ま
しい。
【0026】本発明の多層基板を作成するためには、上
記の通りのPd含有Ag共沈粉末乃至は、平均粒径0.
001〜0.1μmのPd粒子を有してなるAg/Pd
粉末よりなる導電層形成用材料を用いることが肝要であ
る。かかる導電層形成用材料は、適切なバインダー樹脂
などを有する導電ペーストであることが好適である。
【0027】本発明の電極付き基板に付帯する電極のパ
ターンを形成する方法には、本発明の導電ペーストなど
の導電層形成用材料を用いることが好ましい。これを用
いた製造方法としては、パターン印刷法、感光性ペース
ト法などが挙げられるが、中でも感光性ペースト法を用
いて電極パターン形成する方法が好ましい。
【0028】感光性ペースト法は、スクリーン印刷やダ
イコート塗布やグリーンシート転写により感光性導電ペ
ーストを基板上に塗布した後、紫外光を照射し現像する
ことで所望のパターンを得る方法である。本方法は、少
ない工程数で微細なパターンの形成が可能であることか
ら電子回路などの用途に好ましく用いられる。
【0029】感光性を有する導電ペーストは、主として
導電性粉末(本発明では上記の通りのPd含有Ag粉
末)、ガラスフリットからなる金属・無機成分と、感光
性有機成分とを含む。感光性有機成分には、所望のパタ
ーンを光硬化させ、不要部分を現像除去するネガ型と、
光照射によりバインダー樹脂を現像液に可溶化させて現
像除去し、残部を所望のパターンとするポジ型とがあ
る。本発明においては、感光性有機成分として、感光性
ポリマーもしくはオリゴマー、感光性モノマーおよび光
重合開始剤を含有する感光性導電ペーストを好ましく用
いることができる。
【0030】本発明において感光性導電ペーストが、感
光性有機成分を10重量%以上含有することが光に対す
る感度の点で好ましい。さらには30重量%以上である
ことが好ましい。
【0031】また、感光性有機成分としては、光不溶化
型のものと光可溶化型のものがあり、光不溶化型のもの
として、 (1)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマー、オリゴマー、ポリマー含有するもの (2)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド化合物、有機
ハロゲン化合物などの感光性化合物含有するもの (3)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒドとの縮合物な
どいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの等がある。
【0032】また、光可溶化型のものとしては、 (4)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレック
ス、キノンジアゾ類を含有するもの (5)キノンジアゾ類を適当なポリマーバインダーと結
合させた、例えばフェノール、ノボラック樹脂のナフト
キノン1、2−ジアジド−5−スルフォン酸エステル等
がある。
【0033】本発明においては、上記のすべてを用いる
ことができるが、取り扱いの容易性や品質設計の容易性
においては、上記(1)が好ましく、ネガ型の感光性導
電ペーストを得ることができる。
【0034】なお感光性導電ペーストの光透過度を高め
る点で、ペースト中の各成分の屈折率が近似しているこ
とが好ましく、感光性有機成分の屈折率を他の成分の屈
折率と近似させるために、感光性有機成分の屈折率を高
くすることが好ましい。感光性有機成分の屈折率を高く
する方法としては、屈折率が高い感光性モノマー、感光
性オリゴマー、感光性ポリマーを用いることが有効であ
る。
【0035】(1)の分子内に官能基を有する感光性モ
ノマーの具体的な例として、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロ
ピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−
ブチルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、te
rt−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレー
ト、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブト
キシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコ
ールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシ
クロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロ
ールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデ
カフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソ
オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メ
トキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコー
ルアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリ
レート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキ
シエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリ
フロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジ
アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリ
トールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチ
ロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジア
クリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレ
ングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルア
ミド、アミノエチルアクリレートおよび上記化合物の分
子内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレ
ートに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げ
られる。
【0036】また、フェニル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレー
ト、2−ナフチル(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−エチ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジ(メ
タ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレー
ト、2−ナフチル(メタ)アクリレート、チオフェノー
ル(メタ)アクリレート、ベンジルメルカプタン(メ
タ)アクリレート等のアクリレート類、スチレン、p−
メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒ
ドロキシメチルスチレンなどのスチレン類、またこれら
の芳香環中の水素原子の一部もしくはすべてを塩素、臭
素原子、ヨウ素あるいはフッ素に置換したしたもの、お
よび上記化合物の分子内のアクリレートの一部もしくは
すべてをメタクリレートに変えたもの、1−ビニル−2
−ピロリドンなどが挙げられる。
【0037】本発明ではこれらを1種または2種以上使
用することができる。これら以外に、不飽和カルボン酸
等の不飽和酸を加えることによって、感光後の現像性を
向上することができる。不飽和カルボン酸の具体的な例
としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、また
はこれらの酸無水物などがあげられる。
【0038】一方、(1)の分子内に官能基を有する感
光性オリゴマー、ポリマーの例としては、上記モノマー
の内、少なくとも1種類を重合して得られたオリゴマー
やポリマーの側鎖または分子末端に官能基を付加させた
ものなどを用いることができる。少なくともアクリル酸
アルキルあるいはメタクリル酸アルキルを含むこと、よ
り好ましくは、少なくともメタクリル酸メチルを含むこ
とによって、熱分解性の良好な重合体を得ることができ
る点で好ましい。
【0039】好ましい官能基としては、エチレン性不飽
和基を有するものが挙げられる。エチレン性不飽和基と
しては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル
基などが挙げられる。
【0040】このような官能基をオリゴマー、ポリマー
に付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミ
ノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基
やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物や
アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたは
アリルクロライドを付加反応させる方法がある。
【0041】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどが挙げられる。
【0042】イソシアネート基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等があ
る。
【0043】また、グリシジル基やイソシアネート基を
有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライ
ド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド
は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカ
ルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させる
ことが好ましい。また、不飽和カルボン酸等の不飽和酸
を共重合することによって、感光後の現像性を向上する
ことができる。不飽和カルボン酸の具体的な例として
は、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれ
らの酸無水物などがあげられる。
【0044】こうして得られた側鎖にカルボキシル基等
の酸性基を有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価
(AV)は50〜180、さらには70〜140の範囲
が好ましい。酸価が50未満であると、現像許容幅が狭
くなる。また、酸価が180を越えると未露光部の現像
液に対する溶解性が低下するようになるため、現像液濃
度を濃くすると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパ
ターンが得られにくい。
【0045】さらにバインダーとして、ポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル
重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステ
ル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレ
ン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などの非感光性ポ
リマーを含んでもよい。
【0046】感光性モノマーを感光性オリゴマーおよび
ポリマーの合計量に対して0.05〜10倍量用いるこ
とが好ましい。より好ましくは0.1〜3倍量である。
10倍量を越えるとペーストの粘度が小さくなり、ペー
スト中での分散性が低下する恐れがある。0.05倍量
未満では、未露光部の現像液への溶解性が不良となりや
すい。
【0047】感光性導電ペースト中には、必要に応じて
光重合開始剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤、可塑
剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、分散剤、有機或い
は無機の沈殿防止剤などの添加剤成分を加えられる。
【0048】光重合開始剤としての具体的な例として、
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,
4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、α−アミノ・
アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4
−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジ
ルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフ
ェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェ
ニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノ
ン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−
クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサント
ン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメ
チルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブ
チルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアント
ラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアン
トラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾ
スベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルア
セトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデ
ン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベン
ジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニ
ル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニ
ル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−
(o−エトキシカルボニル)オキシム、1、3−ジフェ
ニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニ
ル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパン
トリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラー
ケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルフォリノ−1−プロパノン、ナフタレンスル
ホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N
−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチ
ロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾー
ルジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファー
キノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、
過酸化ベンゾイン及びエオシン、メチレンブルーなどの
光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミ
ンなどの還元剤の組み合わせなどが挙げられる。本発明
ではこれらを1種または2種以上使用することができ
る。
【0049】さらに、光重合開始剤の量は、感光性有機
成分に対して0.1〜30重量%が好ましく、より好ま
しくは、2〜20重量%である。光重合開始剤の量が少
なすぎると、光感度が不良となり、光重合開始剤の量が
多すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるおそれ
がある。
【0050】増感剤は、感度を向上させるために添加さ
れることが好ましい。増感剤の具体例としては、2,3
−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノ
ン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シク
ロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベン
ザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ジエチルチオキ
サントン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルア
ミノ)−ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミ
ノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコ
ン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p
−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−
ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾ
ール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)ア
セトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミ
ノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7
−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチ
ルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、
N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノー
ルアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチ
ルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベン
ゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシ
カルボニルチオテトラゾールなどが挙げられる。本発明
ではこれらを1種または2種以上使用することができ
る。なお、増感剤の中には光重合開始剤としても使用で
きるものがある。
【0051】増感剤を感光性導電性ペーストに添加する
場合、その添加量は感光性有機成分に対して0.1〜1
0重量%、より好ましくは0.2〜5重量%である。増
感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮
されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さ
くなりすぎるおそれがある。
【0052】感光性導電性ペーストは保存時の熱安定性
を向上させるため、熱重合禁止剤を添加するとよい。熱
重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノン、N−
ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−t−
ブチルカテコール、N−フェニルナフチルアミン、2,
6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニ
ール、ピロガロールなどが挙げられる。熱重合禁止剤を
添加する場合、その添加量は、感光性導電ペースト中
に、0.1〜5重量%が好ましく、より好ましくは、
0.2〜3重量%である。熱重合禁止剤の量が少なすぎ
れば、保存時の熱的な安定性を向上させる効果が発揮さ
れず、熱重合禁止剤の量が多すぎれば、露光部の残存率
が小さくなりすぎるおそれがある。
【0053】また可塑剤として、例えばジブチルフタレ
ート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ポ
リエチレングリコール、グリセリンなどを添加すること
ができる。
【0054】上述の感光性ペースト法では、ライン幅/
スペース幅=100μm/100μm未満のファインパ
ターンを形成した場合でも、ラインエッジが真っ直ぐで
あるため、バンプなどの突起箇所がなく、隣接電極間に
かかる電位差がいずれの場所に於いても均等になる。そ
のため、マイグレーションのきっかけが少なくなり、よ
り信頼性の高い電極を得ることができる。
【0055】一方、パターン印刷法では、バインダー樹
脂として、エチルセルロース、メチルセルロース等に代
表されるセルロース系化合物、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルア
クリレート等のアクリル系化合物等を用いることができ
る。また、ペースト中に、溶媒、可塑剤等の添加剤を加
えても良い。溶媒としては、テルピネオール、ブチロラ
クトン、トルエン、メチルセルソルブ、ブチルカルビト
ールアセテート等の汎用溶媒を用いることができる。ま
た、可塑剤としてはジブチルフタレート、ジエチルフタ
レート等を用いることができる。本方法は、予めスクリ
ーン版にペースト通過部分を所望のパターン形状に加工
しておき、スキージでペーストをスクリーン版に押し込
み、基板にペーストを転写することでパターンを作製す
る。次いで、このパターンを焼成して電極を得るが、本
方法を用いるのはライン幅/スペース幅=100μm/
100μm以上のパターンに限られる。これよりもファ
インなパターンの場合、スクリーンのメッシュの精細度
の限界から、ラインエッジがメッシュ痕によって凹凸が
でき、たとえ耐マイグレーション性に優れた材料を用い
てもこのバンプ(突起部分)によってマイグレーション
を発生しやすくなるので好ましくない。すなわち、ライ
ン幅/スペース幅=100μm/100μm以上の電極
パターンでは印刷法でも本発明の導電ペーストの耐マイ
グレーション性の効果を発揮し得るが、それよりもファ
インパターンであるときは感光性ペースト法を用いるこ
とが好ましい。
【0056】本発明の導電ペーストには、粘度を調整す
るために有機溶媒を加えてよい。このとき使用される有
機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサ
ン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、
イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テト
ラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロ
ラクトン、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールア
セテート、酢酸ブチル、n−ブタノールなどがあげられ
る。これらの有機溶媒は、単独あるいは2種以上併用し
て用いられる。
【0057】導電ペーストの粘度は導電性粉末、有機溶
媒、ガラスフリットの組成・種類、可塑剤、チキソ剤、
沈殿防止剤および有機のレベリング剤などの添加割合に
よって適宜調整されるが、その範囲は20〜1000ポ
イズが好ましい。
【0058】本発明においては、感光性タイプの導電ペ
ーストの組成は、次の範囲で選択することが特に好まし
い。
【0059】 (a)導電性粉末 ;(a)、(b)、(c)の和に対して70〜90重量% (b)感光性ポリマーと感光性モノマー; (a)、(b)、(c)の和に対して9〜26重量% (c)ガラスフリット;(a)、(b)、(c)の和に対して1〜4重量% (d)光重合開始剤 ;(b)に対して2〜30重量% (e)溶媒 ;(a)、(b)、(c)の和に対して5〜40重量% (f)添加剤 ;(a)、(b)、(c)の和に対して0〜20重量% この範囲にあると露光時において紫外線がよく透過し、
光硬化の機能が十分発揮され、現像時における露光部の
膜強度が高くなり、微細な解像度を有する電極パターン
が形成できる。また焼成後の電極膜が低抵抗で、接着強
度が高くなるので好ましい。
【0060】本発明で好ましく用いることのできる感光
性導電ペーストは、上記組成に加え増感剤、光重合促進
剤、可塑剤、分散剤、安定化剤、チキソトロピー剤、有
機あるいは無機の沈殿防止剤を添加し、所定の組成とな
るように調整されたスラリーをホモジナイザなどの攪拌
機で均質に混合した後、3本ローラーなどの混練機で均
質に分散することにより、作製することができる。
【0061】本発明において、パターン印刷タイプの導
電ペーストの組成は、次の範囲で選択することが特に好
ましい。
【0062】 (a)導電性粉末 ;(a)、(b)、(c)の和に対して70〜90重量% (b)バインダー樹脂;(a)、(b)、(c)の和に対して2〜26重量% (c)ガラスフリット;(a)、(b)、(c)の和に対して1〜4重量% (d)溶媒 ;(a)、(b)、(c)の和に対して10〜60重量% (e)添加剤 ;(a)、(b)、(c)の和に対して0〜20重量% この範囲にあると印刷直後のレベリング性が良く、か
つ、適度なチキソ性を有するため、パターンのダレがな
く、スクリーン版の寸法通りの電極パターンを得ること
ができる。また焼成後の電極膜が低抵抗で、接着強度が
高くなるので好ましい。
【0063】本発明に用いるパターン印刷用導電ペース
トは、上記組成に加え増感剤、光重合促進剤、可塑剤、
分散剤、安定化剤、チキソ剤、有機あるいは無機の沈殿
防止剤を添加し、所定の組成となるように調整されたス
ラリーをホモジナイザなどの攪拌機で均質に混合した
後、3本ローラーや混練機で均質に分散することによ
り、作製することができる。
【0064】次に本発明に用いる電極付き基板につい
て、PDP部材の製造方法について具体例を挙げて説明
する。ガラス基板は通常のソーダガラスを用いても良い
が、PDP用の耐熱ガラスである旭硝子社製の"PD2
00"や日本電気硝子社製の"PP8"を用いることがで
きる。
【0065】本発明においては、導電ペーストを基板上
に塗布する前に、基板と塗布膜との密着性を高めるため
に基板の表面処理を行うことができる。表面処理液とし
てはシランカップリング剤、例えばビニルトリクロロシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、トリス−(2−メトキシエトキシ)ビニルシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシランなどあるいは有機金属例えば有機
チタン、有機アルミニウム、有機ジルコニウムなどであ
る。シランカップリング剤或いは有機金属を、有機溶
媒、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコールなどで0.1〜5%の濃度に希釈したものを用
い、これをスピナーやスリットダイコートなどで基板上
に均一に塗布した後に80〜140℃で10〜60分間
乾燥することによって表面処理ができる。
【0066】バインダー樹脂に感光性樹脂を用いた場
合、このガラス基板上に導電ペーストをスクリーン印刷
機を用いて全面印刷し、70〜100℃で10〜60分
加熱して乾燥して溶媒類を蒸発させて厚み5〜20μm
の塗膜を得る。次いでフォトリソグラフィー法により、
電極パターンを有するフィルムまたはクロムマスクなど
のマスクを用いて紫外線を照射して露光し、光硬化部分
を電極パターンとして形成するか、光可溶化部分を除去
部分として加工することができる。また、フォトマスク
を用いずに、赤色や青色のレーザー光などで直接描画す
る方法を用いて良い。
【0067】露光装置としては、ステッパー露光機、プ
ロキシミティ露光機などを用いることができる。また、
大面積の露光を行う場合は、ガラス基板などの基板上に
感光性導電ペーストを塗布した後に、搬送しながら露光
を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大き
な面積の露光をすることができる。
【0068】この際使用される活性光源は、たとえば、
可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線などが挙げ
られるが、これらの中で紫外線が好ましく、その光源と
してはたとえば低圧水銀灯、高圧水銀灯、ハロゲンラン
プ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧
水銀灯が好適である。露光条件は電極膜の厚みによって
異なるが、5〜100mW/cm2の出力の超高圧水銀
灯を用いて10秒〜10分間露光を行うのが好ましい。
【0069】次に現像液を用いて前記露光によって硬化
していない部分を除去し、いわゆるネガ型の電極パター
ンを形成する。現像は、浸漬法、シャワー法、スプレー
法で行う。用いる現像液は、上記感光性有機成分が溶解
可能である有機溶媒を使用できる。また該有機溶媒にそ
の溶解力が失われない範囲で水を添加してもよい。例え
ばカルボキシル基もつ感光性有機成分が存在する場合、
アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液として水
酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウム
水溶液や水酸化バリウムなどのアルカリ金属の水溶液を
使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時
にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
【0070】有機アルカリの具体例としては、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジル
アンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液
の濃度は0.05〜2重量%が好ましく、より好ましく
は0.1〜0.5重量%である。アルカリ濃度が低すぎ
れば未露光部が除去されずに、アルカリ濃度が高すぎれ
ば、露光部を腐食させるおそれがあり良くない。
【0071】バインダー樹脂にパターン印刷用の樹脂を
用いた場合、ガラス基板上に導電ペーストをスクリーン
印刷機を用いてパターン印刷し、70〜100℃で10
〜60分加熱して乾燥して溶媒類を蒸発させて厚み5〜
20μmの塗膜を得ることができる。
【0072】次に、塗膜を空気中で焼成する。有機成分
である感光性ポリマー、感光性モノマーなどの感光性有
機成分およびバインダー、光重合開始剤、増感剤、増感
助剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、分散剤などの添加成
分の有機物を完全に酸化、蒸発させる。焼成条件として
は、550〜600℃で5分〜1時間焼成し、基板上に
焼き付けることが好ましい。特に500℃以下では、焼
成が不充分なために電極膜の緻密性が低下し、比抵抗が
高くなり、また基板との接着強度が低下するため好まし
くない。600℃を越えるとガラス基板が熱変形して平
坦性の低下や、寸法変化が伴うので好ましくない。
【0073】なお感光性導電ペーストの調合、印刷、露
光、現像工程では紫外線を遮断できるところで行う必要
がある。そうでないとペーストあるいは塗布膜が紫外線
によって光硬化してしまい、所望の電極膜が得られな
い。
【0074】本発明のプラズマディスプレイの製造方法
によれば、焼成後の電極膜の厚みが1〜10μmであっ
て最小線幅が15μm、ピッチ80μm、接着強度50
0g/1mm2以上の電極を容易に製造することがで
き、プラズマディスプレイ用電極として好ましく用いる
ことができる。
【0075】次に上記電極のラインエンド両端10mm
を残して他の部分を全て誘電体ペーストで覆い、焼成後
厚み5〜30μmの誘電体層を形成し、該誘電体の上に
ストライプ状もしくは格子状の隔壁を焼成後高さが60
〜200μmになるように形成し、該隔壁の間に厚み1
0〜30μmになるよう蛍光体層を形成する。該基板
を、PDP用前面板と封着し、フレキによって駆動回路
と接続した。そして、室温40℃、湿度80%の部屋で
1000h連続点灯させ、電極のマイグレーションの程
度を観察すれば、接続部分の電極に電極材料の溶出・還
元によってAgの析出がわずかに見られるパネルと、い
ずれの箇所に置いても全く析出箇所の見られないパネル
とがえられる。しかし、本発明の場合では、いずれにお
いても短絡に至るパネルはなく、耐マイグレーション性
に優れるものである。
【0076】本発明の電極付き基板に付帯する電極の効
果である耐マイグレーション性は、モデルパターンを作
製して加速試験を行って予め評価することができる。モ
デルパターンはライン/スペースが300/300μ
m、または100/100μmの櫛形電極をガラス基板
に形成する。櫛形電極は正極・負極が交互になるように
設けられ、正極・負極をそれぞれポテンショメーターに
接続できるようになっている。このモデルパターン付き
基板を所定温湿度に設定した恒温恒湿オーブンに入れ、
1〜100VのDC電圧をかけ、隣接する電極間での絶
縁抵抗の変化を測定して評価をすればよい。この時、マ
イグレーションを起こす材料ではライン間のスペース
に、Agが溶出・還元を繰り返して薄膜枝状に析出し、
成長が続くとやがては短絡するので、短絡に要する時間
を計測しサンプルの評価を行えばよい。なお、前記の場
合、絶縁抵抗が1×10-6Ω以下になったところで短絡
とする。
【0077】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。
【0078】実施例1〜10 導電粉末であるPd含有Ag共沈粉末は、湿式還元法に
より製造されたもので、Pdの含有量が0.5w%、1
w%、3w%、10w%、20w%のものを用いた。い
ずれの粉末も平均粒径は2μm、Pdの平均粒径は0.
01μm以下、比表面積が0.7m2/g、タップ密度
が4.8g/cm3であった。
【0079】ガラスフリットは、酸化ビスマス(48.
1重量%)二酸化ケイ素(27.5重量%)、酸化ホウ
素(14.2重量%),酸化亜鉛(2.6重量%)、酸
化アルミニウム(2.8重量%)、酸化ジルコニウム
(4.8重量%)の成分比を持ち、平均粒子径が0.9
μm、ガラス転移点(Tg)が465℃、熱軟化点(T
s)が510℃のものを用いた。
【0080】感光性樹脂には、側鎖にカルボキシル基と
エチレン不飽和基を有するアクリル系共重合体、詳細に
は、40%のメタクリル酸(MAA)、30%のメチル
メタクリレート(MMA)および30%のスチレン(S
t)からなる共重合体カルボキシル基(MAA)に対し
て0.4当量(40%に相当する)のグリシジルメタク
リレート(GMA)を付加反応させた感光性ポリマー
と、感光性モノマーとしてトリメチロールプロパントリ
アクリレートを用いた。
【0081】開始剤には光重合開始剤として、2−メチ
ル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリ
ノ−1−プロパノンを用い、溶剤はγ−ブチロラクトン
とブチルカルビトールアセテートの2成分を用いた。
【0082】その他添加剤として、アモルファスシリカ
のアエロジルを用い、ペーストの安定化と印刷ダレの防
止を図った。
【0083】以上の各成分について、導電粉末72重量
%、ガラスフリット1重量%、感光性ポリマー10重量
%、感光性モノマー4重量%、γ−ブチロラクトン10
重量%、ブチルカルビトールアセテート2重量%、添加
剤1重量%の配合比で混合し、三本ローラーを用いて混
練し導電ペーストを得た。
【0084】また、パターン印刷用導電ペーストについ
ては、導電粉末72重量%、ガラスフリット1重量%、
エチルセルロース3重量%、ブチルカルビトール24重
量%の配合比で混合し、三本ローラーを用いて混練する
ことで導電ペーストを得た。
【0085】次にスクリーン印刷機で導電ペーストを基
板に塗布した。ガラス基板には市販のソーダライムガラ
ス(基板厚み1.3mm)とプラズマディスプレイ用の
高歪点ガラスPD200(基板厚み2.8mm)を用
い、小ピーステストでは100mm角のものを、パネル
テスト用には600×1000mmのものを用いた。感
光性樹脂を含む導電ペーストは、ポリエステル製スクリ
ーンメッシュを用いて基板全面にペーストを印刷したの
ち、100℃10分の条件で溶剤を乾かし、超高圧水銀
灯によるパターン露光を行い、30℃の0.2%炭酸ナ
トリウム水溶液で現像してパターンを得た。パターン印
刷用の導電ペーストでは、予め抜けのパターン加工が施
されたスクリーン版を用いて基板にパターン印刷を行
い、10分間レベリングさせた後、80℃30分の条件
で溶剤を乾かしてパターンを得た。小ピース基板には、
マイグレーションテスト用のライン/スペース=300
/300μmの櫛形電極と、抵抗測定用のパターンと、
接着強度テスト用の1mm角パターンを作製した。パネ
ルテストには600×1000mm基板に、ライン/ス
ペースが200/200μmのストライプ状のパターン
を作製した。
【0086】次いで、基板を大気雰囲気中で590℃で
10分保持して焼成した。
【0087】小ピースについては、焼成後すぐにマイグ
レーションテストと比抵抗測定と接着強度測定を行っ
た。マイグレーションテストは40℃80%RTまたは
80℃80%RTの条件でDC1Vまたは50Vまたは
100Vを印加し短絡に至るまでの時間を計測した。パ
ネルテスト用の基板には該電極の上に誘電体層、隔壁、
蛍光体を形成し、前面板と張り合わせて封着し、回路と
接続してパネルを40℃80%RT雰囲気下にして、電
圧がかかった状態でライフテストを行った。
【0088】実施例の条件と結果を表1に示したが、実
施例1〜9とも、Ag粉末単体で形成した電極よりも短
絡時間が20倍以上に延びており、耐マイグレーション
性の効果を得ることができた。また、この時、接着強
度、比抵抗とも許容範囲内であった。さらに実施例10
ではPdを3w%含有するPd含有Ag電極の形成され
た電極付き基板を加工して得られたプラズマディスプレ
イを評価したが、1000時間以上の耐マイグレーショ
ン性を確認することができた。
【0089】
【表1】
【0090】比較例1〜4 比較例では、導電粉末にAg粉末を用いて電極を形成し
た基板と、Ag/Pd合金粉末を用いて電極を形成した
基板で評価をした。それ以外は実施例と同様に評価を行
った。条件と結果を表2に示した。Ag粉末では、比抵
抗、接着強度は確保できているが、耐マイグレーション
性に劣っていた。さらに比較例3ではAg単体で形成し
たプラズマディスプレイにおけるパネル評価では、48
0時間後に僅かに短絡が見られた。比較例4ではAg/
Pd合金粉末を用いでパターンニングおよび590℃で
焼成した系であるが、焼結が不十分であったために接着
強度が極端に小さく、また比抵抗とも許容範囲を超えて
いた。
【0091】
【表2】
【0092】
【発明の効果】Pd含有Ag金属の電極を有する電極付
きガラス基板を用いることにより、従来のAg電極とほ
ぼ同等の比抵抗、接着強度を保持したまま、耐マイグレ
ーション性に優れた電極付き基板を提供することができ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/09 H05K 1/09 A Fターム(参考) 4E351 AA13 AA15 BB01 BB04 BB31 CC11 CC31 DD05 DD22 EE02 EE11 GG06 GG12 5C040 GC18 KA02 KB03 KB09 KB17 KB28 MA23 MA30 5E346 AA02 AA12 AA32 AA33 CC18 CC31 CC39 DD33 DD34 EE31 GG19 GG28 HH13 5G301 DA03 DA11 DA42 DD01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスおよび/または耐熱温度が300〜
    600℃の材料よりなる基板上にPd含有Ag金属層を
    有することを特徴とする多層基板。
  2. 【請求項2】該金属層と該基板との接着強度が500g
    f/mm2以上である請求項1に記載の多層基板。
  3. 【請求項3】該金属層の比抵抗が1.6〜20μΩ・c
    mである請求項1または2に記載の多層基板。
  4. 【請求項4】該金属層の、AgとPdとの重量比が9
    9.9:0.1〜80:20の範囲内であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層基板。
  5. 【請求項5】該金属層が共沈法で製造したAg/Pd粉
    末が焼結してできたものである請求項1〜4のいずれか
    に記載の多層基板。
  6. 【請求項6】共沈法で製造したPd含有Ag粉末よりな
    ることを特徴とする導電層形成用材料。
  7. 【請求項7】平均粒径0.001〜0.1μmのPd粒
    子を有してなるPd含有Ag粉末よりなることを特徴と
    する導電層形成用材料。
  8. 【請求項8】バインダー樹脂を有するものである請求項
    6または7に記載の導電層形成用材料。
  9. 【請求項9】請求項7または8に記載の導電層形成用材
    料を用いて形成された多層基板。
  10. 【請求項10】請求項1〜5、9のいずれかに記載の多
    層基板を用いて形成されたプラズマディスプレイ。
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