JP2002299261A - 半導体基板及びその製造方法 - Google Patents
半導体基板及びその製造方法Info
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Abstract
く、あるいは使用するとしても可能な限り少なくし、シ
リコン結晶基板上に格子欠陥が少なく結晶性の良い化合
物半導体膜をエピタキシャル成長させた半導体基板及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 シリコン結晶基板2上に化合物結晶層4
を形成した半導体基板1であって、前記シリコン結晶基
板2の表面上にSiGe結晶層3が形成され、該SiG
e結晶層3の表面側が多孔質化しており、該多孔質Si
Ge結晶層の表面に化合物結晶層4が形成されてなるも
のであることを特徴とする半導体基板1及びその製造方
法。
Description
造方法に関するものであり、さらに詳しくは半導体レー
ザーや電子デバイス用の基板材料として使用される化合
物結晶層を備えた半導体基板とその製造方法に関するも
のである。
化合物半導体基板があり、該化合物半導体結晶基板は、
発光ダイオードあるいはレーザーダイオード等の光デバ
イスや通信用高速電子デバイスなどの材料として期待さ
れた半導体材料である。特にレーザーダイオードは光通
信システムの発光源として使用され、高速電子デバイス
と共に情報化社会の成長に向けて大量に必要とされてい
る。
囲気下で液体封止チョクラルスキー法によってその単結
晶を成長させて単結晶インゴットを得て、その後スライ
ス、面取り、ラッピング、エッチング、研磨、洗浄等の
基板加工工程を経て製造される。しかし、化合物単結晶
を成長させる際、双晶や転位などの結晶欠陥が発生しや
すく、また成長できる結晶直径はGaAs単結晶の直径
は6インチ程度、InP単結晶に至っては3インチ以下
しか量産レベルに到達していない。またInP単結晶は
他の半導体結晶よりも柔らかいため、単結晶インゴット
を得た後にスライス、研磨といった基板加工を施す際、
基板が割れやすいことなどから基板加工における歩留ま
りが低い。このため、InP等の化合物半導体基板の製
造はコストが高く、生産性が低いことが問題であった。
ン単結晶基板上にInPなどの化合物半導体結晶層をエ
ピタキシャル成長させて半導体基板を得る方法が提案さ
れてきた。シリコン単結晶は安価で、機械的強度に優れ
且つ大きな熱伝導率を有しており、さらに直径6インチ
以上の基板を容易に生産できる利点がある。従って、シ
リコン基板上にInPやGaAs等の化合物半導体結晶
層を結晶性良くエピタキシャル成長できれば、安価なレ
ーザーダイオードや高速電子デバイスの作製が可能とな
る。一般に、化合物半導体をエピタキシャル成長する方
法として、有機金属気相成長(以下、MOVPEと言
う)法、分子線エピタキシー(以下、MBEと言う)法
などが知られている。
化合物結晶層が形成された半導体基板の断面図を示す。
この半導体基板6は、シリコン結晶基板2の表面に多孔
質化したシリコン結晶層5を形成し、この上に化合物結
晶層4をエピタキシャル成長させた半導体基板である。
しかし、このようにエピタキシャル成長によってシリコ
ン結晶基板上に化合物結晶層4を成長させた場合、両者
の格子定数の違いにより内部応力が発生し、化合物結晶
層4に転位が発生する。たとえば、格子定数が5.43
1Åであるシリコン基板上に格子定数が5.653Åの
GaAsを成長させる場合、Siに比べGaAsの格子
定数は約4%程度大きいため、化合物結晶層4内に圧縮
応力が働き、膜圧が厚くなるにつれて転位が発生する。
シリコン基板の表面を多孔質化したシリコン結晶層5と
することである程度歪みを緩和できるが、歪みを吸収し
きれずに転位が発生し、デバイスに応用することが非常
に困難であった。
コン結晶基板上にシリコン多孔質層を形成し、続いてM
OVPE法などによって成長温度を3段階に分けSiと
GaAsとの格子不整を緩和するためのGaAsよりな
る第一のバッファ層、GaAs活性層の結晶性の再現性
を良くするためのGaAsよりなる第二のバッファ層、
GaAs活性層の順に形成する方法、また特開平10−
229034号にみられるように、シリコン結晶基板上
にシリコン多孔質層を形成し、前記多孔質層の上面に薄
いシリコン結晶層をCVD法によって形成し、該シリコ
ン結晶層の上にGaAs、InP等を形成する方法等が
提案されてきた。これらのようにGaAsよりなるバッ
ファ層を成膜することや、またシリコン結晶基板の表面
を多孔質化し、その後薄いSi層を形成する方法は、格
子不整を緩和させる有効な方法である。
半導体基板製造方法には以下のような問題がある。ま
ず、GaAs活性層を成長させる場合にはもちろんのこ
と、InP活性層を形成する場合にも、Siとの格子不
整を緩和するためには、GaAsをバッファ層として厚
く成長させる必要がある。しかし、GaAsの構成元素
であるAsは有害物質である。したがって、環境安全の
観点からGaAsを活性層とする半導体基板の場合であ
っても可能な限りGaAs材料を少なくすべきであり、
InPを活性層とするデバイスにあってはGaAsを用
いたバッファ層を使用しないことが良いことは言うまで
もない。
てもSiとの格子不整の緩和は十分でなく、バッファ層
に転位が形成され、活性層の形成時に伝播する場合があ
る。特にGaAsバッファ層の上にInP活性層を形成
する場合には、GaAsとInPの両者の格子不整も作
用しGaAsバッファ層から転位が伝播しやすくなる。
このような問題は薄いSi層をバッファ層として形成す
る場合にも同様であり、GaAs層、InP層との格子
不整は十分には緩和されず、これらの層に転位が発生す
る場合があった。
昇温・降温、または化合物結晶層の成長が終了し基板温
度を下げる際の降温で、化合物結晶層とシリコン結晶層
との熱膨張係数の違いにより化合物結晶層内に熱応力が
働く。このため、化合物結晶層は反った状態になり、該
化合物結晶層の膜厚が厚い場合にはクラックが発生する
ことがあった。
であり、本発明の目的は、有害物質であるAs材料を使
用することなく、あるいは使用するとしても可能な限り
少なくし、シリコン結晶基板上に格子欠陥が少なく結晶
性の良い化合物半導体膜をエピタキシャル成長させた半
導体基板及びその製造方法を提供することにある。
に、本発明によれば、シリコン結晶基板上に化合物結晶
層を形成した半導体基板であって、前記シリコン結晶基
板の表面上にSiGe結晶層が形成され、該SiGe結
晶層の表面側が多孔質化しており、該多孔質SiGe結
晶層の表面に化合物結晶層が形成されてなるものである
ことを特徴とする半導体基板が提供される(請求項
1)。
P(格子定数:5.869Å)の格子定数により近い格
子定数を有するGe(格子定数:5.657Å)を含む
SiGe結晶層が、シリコン結晶基板と化合物結晶層の
間に形成された半導体基板であれば、基板内の格子不整
が小さく結晶性の良い化合物結晶層が形成された半導体
基板とすることができる。また、前記SiGe結晶層は
多孔質化しているため、該SiGe結晶層の弾性変形可
能な歪み範囲が広くなり、前記化合物結晶層を成長する
際の昇温・降温に伴う前記シリコン基板と前記化合物結
晶層との熱膨脹係数差による基板面に平行な方向の歪み
を吸収できる半導体基板とすることができる。
層であることが好ましい(請求項2)。このように、本
発明では、シリコン結晶基板上に結晶性の良いInP結
晶層を成長させた半導体基板を提供することができる。
上に化合物結晶層を形成した半導体基板の製造方法であ
って、シリコン結晶基板の表面上にSiGe結晶層を形
成させ、該SiGe結晶層の表面を多孔質化した後、該
多孔質SiGe結晶層の表面に化合物結晶層を形成させ
ることを特徴とする半導体基板の製造方法が提供される
(請求項3)。
て形成される化合物半導体の格子定数により近い格子定
数を有するSiGe結晶層をシリコン結晶基板の表面上
に形成することによって、シリコン結晶と化合物単結晶
の格子定数差を緩和することができ、また該SiGe結
晶層を多孔質化することによって、Si基板と化合物結
晶層の熱膨張係数差に伴なう歪みを緩和することができ
る。その結果、結晶性の良い化合物結晶層をエピタキシ
ャル成長させた半導体基板を製造することができる。
した前記SiGe結晶層に、酸化と酸化膜除去の工程を
1回以上施し、その後該SiGe結晶層の表面を多孔質
化することが好ましい(請求項4)。
e結晶層を形成した後、該結晶層表面に対して酸化・酸
化膜除去を施すことによって、SiGe結晶層中のGe
比率が高くなり、それによって、SiGeの格子定数は
GaAsやInPの格子定数に近づき、より格子整合を
取りやすくすることができる。
てSOI基板を用いることができる(請求項5)。シリ
コン結晶基板としてSOI基板を用いた場合、酸化・酸
化膜除去により内部に押し込められたGe原子が、前記
SOI基板の埋め込み酸化膜によって拡散することが遮
られることによってSiGe層に蓄積され、Ge濃度の
高いSiGe結晶層を効率良く得ることができる。
に、前記シリコン結晶基板の表面を多孔質化することが
好ましい(請求項6)。
質化しておくことにより、多孔質層がシリコン結晶基板
とSiGe結晶層の格子定数の差による歪みを緩和する
ため、あらかじめGeの組成比が高く格子定数の大きい
SiGe層を成長させることができる。
晶層とすることができる(請求項7)。このように、本
発明の半導体基板の製造方法によって、シリコン基板上
に結晶性の良いInP結晶層を成長させた半導体基板を
製造することができる。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
合物結晶の格子定数差を緩和する材料について鋭意調査
した。その結果、Ge結晶の格子定数が5.657Åと
GaAs並に大きく、しかもSiとGeは任意の組成を
取りうるため、Siに比べて、活性層として形成する化
合物半導体の格子定数により近い格子定数を有するSi
Geバッファ層を容易に形成できることに着目し、検討
を重ねることにより本発明を完成するに至った。
Ge結晶層を成長させた後、前記SiGe結晶層の表面
を多孔質化し、前記多孔質SiGe結晶層表面に化合物
結晶層を成長させることにより、Siに比べてGaAs
やInPに格子定数がより近づき、半導体基板内の格子
不整を小さくすることができる。ここで、SiGe結晶
層中のGeの組成比率をxとすると、一般にSi1−x
Gexと記述するが、本発明では総称してSiGeと記
述する。尚、SiGe結晶層をシリコン結晶基板の表面
に成長させる際に、Geの組成比率を除々に増加させて
も良いし、成長の初期から目的の比率としても良い。
にって、該SiGe結晶層の弾性変形可能な歪み範囲を
広くすることができ、前記化合物結晶層を成長する際の
昇温・降温、または成長後に基板の温度を下げる際の降
温に伴うシリコン結晶基板と化合物結晶層との熱膨脹係
数差による基板面に平行な方向の歪みも吸収することが
できる。その結果、前記シリコン結晶基板上に格子欠陥
が少なく結晶性の良い化合物半導体膜をエピタキシャル
成長することができる。
SiGe層に対して酸化・酸化膜除去を施すとSiGe
結晶層中のGe比率を高くすることができる。酸化によ
りSiGe層中のGe濃度が高くなる理由は次のように
説明される。先ず、酸化によってSiGe表面が酸化さ
れるとSiO2膜が形成され、SiGe側に圧縮応力が
働き、Siより共有結合半径の大きいGe原子を押し出
そうとする。しかし、GeはSiO2膜中を拡散しにい
ので、SiO2膜とは反対側に拡散する。その結果、S
iGe層中のGe濃度が高くなる。酸化膜を形成した
後、フッ酸溶液などにより表面を処理するとSiO2膜
が除去され、Ge濃度の高くなったSiGe層が現れ
る。この様に前記SiGe結晶層中のGe濃度が高くな
ることによって、SiGeの格子定数がGaAsやIn
Pの格子定数により近づくため、半導体基板内の格子整
合はより取りやすくなる。
繰り返すことにより、さらにSiGe結晶層中のGe濃
度を高くすることができ、効果的である。この場合、シ
リコン結晶基板としてSOI(Silicon On
Insulator)基板を用いることが好ましい。こ
れによって酸化・酸化膜除去により内部に押し込められ
たGe原子が前記SOI基板の埋め込み酸化膜に遮られ
内部に拡散しないことから、SiGe層に効率的に蓄積
されるため、効率的にGe濃度を高めることができる。
コン結晶基板の表面を多孔質化しておくようにしても良
い。通常、シリコン結晶基板の表面に形成するSiGe
層のGeの組成比が高くなればなるほど、格子定数の違
いにより転位が発生しやすくなる。しかし、シリコン基
板表面に多孔質層を形成することによりシリコン結晶基
板とSiGe結晶層の格子定数の差による歪みを緩和す
ることができ、Geの組成比が高く格子定数の大きいS
iGe結晶層を成長させることができる。そのため酸化
・酸化膜除去の回数を少なくすることができ、効率的に
Ge組成比を高くすることができる。
しく説明する。図1は、本発明によるシリコン基板上に
化合物半導体結晶層を形成した半導体基板1の断面図で
ある。
e結晶層3をCVD法によって成長させる。原料ガスは
ゲルマン、シランである。ドーパントガスを導入するこ
とによってリン、ボロン等をドープしても良い。SiG
eの格子定数はSiとGeの濃度比によって左右され、
ゲルマニウムの組成比が高くなるほど格子定数は大きく
なり、GaAsやInPの格子定数に近づく。しかし、
Ge濃度比を大きくし過ぎると無欠陥で成長できる成長
層の厚さが数100Å程度に限られるため、Ge/Si
が0.2〜0.5の範囲で成長させるのが妥当である。
を多孔質化しておくのが好ましい。これによって、あら
かじめGe組成比の高いSiGe結晶層を形成させるこ
とができる。SiGe結晶層の格子定数は化合物半導体
の格子定数に近い値を有し、半導体基板内の格子不整を
小さくするのに有効であるが、さらにSiGeの表面に
対し酸化・酸化膜除去を施すことが好ましい。こうする
ことにより、SiGe層中のGe原子が濃縮され、さら
に格子整合が取りやすくなる。また、前記酸化・酸化膜
除去を繰り返し行い、その回数に応じてGe濃度を高く
することができる。
多孔質化する。陽極酸化法はたとえば、HFとアルコー
ル1:1の混合液中に基板を浸し、約10mA/cm2
の電流を約10分間流す方法で行えば良い。SiGe基
板がp型のときは光を照射しないが、n型の時には照射
する。
面上にMOVPE法またはMBE法を用いて、GaAs
またはInP等の化合物結晶の活性層4を形成する。こ
の時、従来法で説明されているように成長温度を段階的
に高くする3段階成長により、第1のバッファ層、第2
のバッファ層、活性層という順に成膜しても良い。
あるいはInP等の化合物結晶とより格子整合の取りや
すいSiGe結晶層をバッファ層として形成することが
でき、また、その表面の多孔質化により熱膨脹係数差に
伴う歪みを緩和することができるため、転位等の格子欠
陥が少なく、結晶性のよいGaAsあるいはInP等の
化合物結晶層をエピタキシャル成長させることができ
る。
り具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。 (実施例1)直径6インチ、N型で面方位(100)の
シリコン単結晶ウェーハを用意し表面を洗浄する。洗浄
方法としては、アンモニア水溶液と過酸化水素水溶液の
混合液により洗浄し、水洗した後、HF洗浄により酸化
膜を除去して、水洗・乾燥を行った。SiGe結晶層の
形成にはCVD装置を用いた。原料ガスとしてSiH4
とGeH4を用い、N型ドーパントガスとしてPH3ガ
スを反応炉内に供給した。70℃/秒の昇温速度で80
0 ℃まで昇温し、約1ミクロン程度の膜厚のP型Si
−Ge混晶薄膜を形成した。
を用いて多孔質化した。HFとアルコールの1:1混合
液中に基板を浸し、光を照射しながら10mA/cm2
の電流を10分間流した。陽極酸化終了後、水洗・乾燥
を行った。続いて、MOVPE法によって、TMGa
(トリメチルガリウム)とAsH3を原料ガスとして、
900℃で多孔質SiGe表面にGaAsを約5ミクロ
ン成長させた。
6インチ、N型で面方位(100)のシリコン単結晶ウ
ェーハを準備した。次にシリコン単結晶基板の表面に対
し、実施例1と同じ方法で陽極酸化法を用いて多孔質化
した。陽極酸化終了後、水洗・乾燥を行った。続いて、
MOVPE 法によって、TMGa(トリメチルガリウ
ム)とAsH 3を原料ガスとして、900℃で多孔質S
i表面にGaAsを約5ミクロン成長させた。
の組成比を測定したところ0.25であった。また、G
aAs活性層中の転位密度をKOHの融液(450℃程
度)でエッチングした後に、光学顕微鏡によって測定し
たところ、比較例1によるGaAs活性層中の転位密度
に比べて約1/10程度と低かった。
6インチ、N型で面方位(100)のSiウェーハ表面
にSiGe結晶層を形成し、該SiGe結晶層を実施例
1と同じ方法で陽極酸化し多孔質化した。陽極酸化終了
後、水洗・乾燥を行った。続いて、MOVPE 法によ
って、TMIn(トリメチルインジウム)とPH 3を原
料ガスとして、900℃で多孔質SiGe表面にInP
結晶層を約5ミクロン成長させた。
6インチ、N型で面方位(100)のSiウェーハを準
備した。次にSi表面を陽極酸化法を用いて多孔質化し
た。HFとアルコール1:1の混合液中に基板を浸し、
光を照射しながら10mA/cm2の電流を10分間流
した。陽極酸化終了後、水洗・乾燥を行った。続いて、
MOVPE 法によって、TMIn(トリメチルインジ
ウム)とPH3を原料ガスとして、900℃で多孔質S
i表面にInPを約10ミクロン成長させた。
の組成比を測定したところ0.26であった。また、I
nP結晶層中の転位密度を実施例1と同様に測定したと
ころ、比較例2によるInP活性層中の転位密度に比べ
て約1/7程度と低かった。
6インチ、N型で面方位(100)のSiウェーハ表面
にSiGe結晶層を形成した。その後、酸化雰囲気中1
000℃で1時間の熱処理によりSiGe表面を酸化し
た。その後基板をHF水溶液に浸し、酸化膜を除去し、
水洗後乾燥させた。次に実施例1と同じ要領でSiGe
表面を陽極酸化して多孔質化した後、約10μmの厚さ
のInP結晶層を成長させた。
の組成比を測定したところ0.48であった。また、I
nP結晶層中の転位密度を実施例1と同様に測定したと
ころ、比較例2によるInP活性層中の転位密度に比べ
て約1/15程度と低かった。
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
としてInP、GaAsを例示したが、GaP、GaA
sP等の化合物結晶を形成させる場合にも本発明は適用
できる。
の表面にSiより大きい格子定数を有するSiGe結晶
層を成長させることにより、GaAsやInP等の化合
物結晶層との格子不整を小さくすることができ、さらに
SiGe層を多孔質化することより、前記化合物結晶層
とシリコン結晶基板との熱膨脹係数差に伴う歪みも吸収
することができる。その結果、シリコン単結晶基板上に
格子欠陥が少なく結晶性の良い化合物半導体結晶層をエ
ピタキシャル成長させた半導体基板を提供することがで
きる。
層が形成された半導体基板の断面図の一例である。
層が形成された半導体基板の断面図である。
多孔質化したSiGe結晶層、4…化合物結晶層(活性
層)、5…多孔質化したSi結晶層、6…半導体基板。
Claims (7)
- 【請求項1】 シリコン結晶基板上に化合物結晶層を形
成した半導体基板であって、前記シリコン結晶基板の表
面上にSiGe結晶層が形成され、該SiGe結晶層の
表面側が多孔質化しており、該多孔質SiGe結晶層の
表面に化合物結晶層が形成されてなるものであることを
特徴とする半導体基板。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体基板であって、
前記化合物結晶層がInP結晶層であることを特徴とす
る半導体基板。 - 【請求項3】 シリコン結晶基板上に化合物結晶層を形
成した半導体基板の製造方法であって、シリコン結晶基
板の表面上にSiGe結晶層を形成させ、該SiGe結
晶層の表面を多孔質化した後、該多孔質SiGe結晶層
の表面に化合物結晶層を形成させることを特徴とする半
導体基板の製造方法。 - 【請求項4】 前記シリコン結晶基板上に形成した前記
SiGe結晶層に、酸化と酸化膜除去の工程を1回以上
施し、その後該SiGe結晶層の表面を多孔質化するこ
とを特徴とする請求項3に記載の半導体基板の製造方
法。 - 【請求項5】 前記シリコン結晶基板としてSOI基板
を用いることを特徴とする請求項4に記載の半導体基板
の製造方法。 - 【請求項6】 前記SiGe結晶層を形成する前に、前
記シリコン結晶基板の表面を多孔質化することを特徴と
する請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導
体基板の製造方法。 - 【請求項7】 前記化合物結晶層としてInP結晶層を
形成することを特徴とする請求項3乃至請求項6のいず
れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
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