JP2002298886A - 熱電併用システムの運転方法及び熱電併用システム - Google Patents

熱電併用システムの運転方法及び熱電併用システム

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JP2002298886A
JP2002298886A JP2001096236A JP2001096236A JP2002298886A JP 2002298886 A JP2002298886 A JP 2002298886A JP 2001096236 A JP2001096236 A JP 2001096236A JP 2001096236 A JP2001096236 A JP 2001096236A JP 2002298886 A JP2002298886 A JP 2002298886A
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山川  洋
Hiroshi Yamazaki
洋 山崎
Fumio Kimura
二三夫 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストメリットの比較的高い熱電併用システ
ムの運転方法、および、このようなシステムを得る。 【解決手段】 燃料電池2a等の熱電併供給設備に関し
て、所定の電力供給を行なう場合に、回収可能となる回
収可能熱量の内、コストメリットを満たす熱量である熱
回収リミットを、各供給電力量に対応させて記憶した熱
回収リミット記憶手段17を備え、熱電併消費設備にお
ける熱消費量を検出する熱消費量検出手段18を備え、
検出される熱消費量が前記熱回収リミットとなる供給電
力量を、熱電併供給設備の運転制御における最大供給電
力量として、運転を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱と電力とを共に
供給可能な熱電併供給設備を備え、この設備から前記熱
及び電力の供給を受けて熱電併消費設備が運転される熱
電併用システムの運転方法及びこのような熱電併用シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】このようなシステムとしては、燃料電池
を電力源、熱源として備えたものが代表的である。燃料
電池を備えた設備にあっては、燃料電池本体および改質
装置が熱源となる。従来、このようなシステムにあって
は、熱電併消費設備に関して、その設備が必要とする電
力に見合うだけの電力を、電力負荷として供給する、所
謂、電力負荷追従運転が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電力負
荷追従運転では、熱負荷に関係なく、電力負荷によって
熱電併供給設備の出力が決められるため、通常の場合、
熱電併消費設備側では、供給される熱の全てを使用若し
くは回収することができず、実際には利用されずに捨て
られる熱が多かった。
【0004】さらに、熱電併用システムの運転状態を考
えた場合、そのシステムから供給できる電力量、熱量に
関して、その供給量が大きいほうがコストメリットは大
きく、通常の場合、システムの運転に当たって、このよ
うなコストメリットが得られる最低の発電量、熱量が、
経済的、社会的状況から決まる。
【0005】即ち、買電コスト、買熱コストと自家発生
・消費との関係を考えた場合、これらのコストとの関係
から、熱電併用システム運転のコストメリットが現われ
る運転状態が決まる。
【0006】本発明の目的は、熱電併用システムの運転
状況をコストメリットとの関係からみた場合、これらの
メリットを得やすい熱電併用システムの運転方法、およ
び、このようなシステムを得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による、熱と電力とを共に供給可能な熱電併供
給設備と、前記熱及び電力の供給を受けて熱電併消費設
備が運転される熱電併用システムの運転方法の特徴構成
は、請求項1に記載されているように、前記熱電併消費
設備における熱消費量を検出する熱消費量検出ステップ
を実行した後、前記熱電併供給設備に関して、所定の電
力供給を行なう場合に、回収可能となる回収可能熱量の
内、システム運転コスト上の採算を得ることができる最
低の回収熱量である熱回収リミットと、前記熱消費量検
出ステップで検出される熱消費量とを比較するステップ
を実行し、前記熱回収リミットが前記熱消費量となる供
給電力量を見出すステップを実行し、前記ステップによ
り見出され、前記熱消費量が前記熱回収リミットとなる
供給電力量を、前記熱電併供給設備の運転制御における
最大供給電力量として、運転を行なうステップを有し、
前記熱電併供給設備から供給される供給電力量を超え
て、前記熱電併消費設備において必要とされる電力量を
外部電力で賄うことにある。
【0008】本願の熱電併用システムの運転方法にあっ
ては、各供給電力量に対して、回収可能な熱量と、熱電
併供給を行なった場合に、コストメリットを得ることが
できる熱回収リミットが、熱量として予め求められてい
る。そして、システムの運転にあたっては、システムに
要求される熱負荷(熱電併消費設備において必要とされ
る熱消費量)を、熱消費量検出ステップで検出し、この
検出ステップにより検出される熱消費量が前記熱回収リ
ミットとなる供給側の供給電力量を、最大供給電力量と
して運転を行なう。
【0009】従って、システムの熱負荷を基準として、
熱負荷を満たすだけの給熱を行なうように、且つ、この
給熱を実行する場合に、給熱量がシステム運転コスト上
の採算が取れる熱回収リミット条件より高くなる発電量
(発電量には上限が決まることとなる)を満たすように
運転が行なわれる。
【0010】従って、このようにする場合は、熱電併供
給設備側では、熱回収リミットを設定する場合に決まる
所定のコストメリットを満たした状態での運転が確保さ
れる。
【0011】本願熱電併供給システムにあっては、熱負
荷側の条件を満足できるが、熱電併供給設備から供給さ
れる電力に関して、その供給電力量に上限が設定される
ため、熱電併消費設備側の消費電力量を下回る場合も発
生する可能性がある。そこで、前記熱電併供給設備から
供給される供給電力量を超えて、前記熱電併消費設備に
おいて必要とされる電力量を外部電力で賄うようにす
る。このようにすることで、電力量側で不足分が生じる
場合には、外部電力を受電設備を介して受け入れるもの
として、電力側の条件も満足させることも可能となる。
【0012】このような動作を行なう熱電併用システム
を構成する場合は、熱と電力とを共に供給可能な熱電併
供給設備を備え、前記熱及び電力の供給を受けて熱電併
消費設備が運転される熱電併用システムの特徴構成は、
請求項4に記載されているように、前記熱電併供給設備
に関して、所定の電力供給を行なう場合に、回収可能と
なる回収可能熱量の内、システム運転コスト上の採算を
得ることができる最低の回収熱量である熱回収リミット
を、各供給電力量に対応させて記憶した熱回収リミット
記憶手段を備えるとともに、前記熱電併消費設備におけ
る熱消費量を検出する熱消費量検出手段を備え、前記熱
消費量検出手段により検出される熱消費量が前記熱回収
リミットとなる供給電力量を、前記熱電併供給設備の運
転制御における最大供給電力量とする運転制御を行なう
制御手段を備え、外部より電力を受け入れ可能な受電設
備を備え、前記熱電併供給設備から供給される供給電力
量を超えて、前記熱電併消費設備において必要とされる
電力量を、前記受電設備を介して供給される外部電力で
賄う構成としておけばよい。
【0013】即ち、熱回収リミット記憶手段、熱消費量
検出手段の働きは、先に説明した各ステップの動作状態
と同様であり、最大供給電力量の意味合いも同じであ
る。
【0014】そして、このシステムにおいては、上記の
制御手段を設けることで、システムの作動を、上記方法
の項で説明した意味合の最大供給電力量を満たすように
運転することにより、上述の方法の項で説明した作用効
果を得ることができる。
【0015】さらに請求項1に記載の熱電併用システム
の運転方法において、請求項2に記載されているよう
に、前記熱電併供給設備が、前記最大供給電力量より低
い供給電力量の範囲で、前記熱電併消費設備で必要とさ
れる電力量に追従した電力負荷追従運転を行なうことが
好ましい。
【0016】即ち、請求項1で説明した最大供給電力量
の制限を満たした状態で、その最大電力量以内の範囲内
で、電力負荷追従運転を行なうことで、コストメリット
条件を満たした状態で、電力負荷に見合った電力供給を
行って効率的な運転を行なうことができる。
【0017】この場合、システム構成としては、前記熱
電併供給設備が、前記最大発電量より低い供給電力量の
範囲で、前記熱電併消費設備で必要とされる電力量に追
従した電力負荷追従運転を行なうものであることとな
る。
【0018】熱電併用システムとしては、請求項5に記
載されているように、前記熱電併供給設備が燃料電池設
備であり、前記燃料電池設備により発電される電力及び
回収される熱が、前記熱電併消費設備に供給されるもの
であることが好ましい。
【0019】熱電併供給設備の代表的な例は、燃料電池
設備に求めることができ、燃料電池本体より、その発電
により得られた電力を本願にいう給電される電力とし
て、さらに、燃料電池本体あるいは改質装置等において
発生する熱を、本願にいう給熱される熱として利用する
ことで、燃料電池を含むシステムを、経済メリット条件
を満たす良好な状態で運転することができる。
【0020】さらに、これまで説明してきた熱回収リミ
ットを設定する場合にあっては、請求項3または6に記
載されているように、所定の供給電力量を前記熱電併供
給設備単独で供給する場合に必要となる燃料料金を内部
燃料料金、前記所定の供給電力量を前記外部電力単独で
賄う場合の電力料金を外部電力料金、前記熱電併供給設
備とは異なったコスト比較対照の熱発生機器を熱源機
器、前記熱源機器で使用する燃料を熱源機器燃料とし
て、前記所定の供給電力量に対する前記熱回収リミット
が、 〔{内部燃料料金−外部電力料金}/熱源機器燃料単
価〕×[熱源機器燃料の単位体積当たりの発熱量]×
[熱源機器の効率] とされることが好ましい。この式の根拠に関しては、実
施の形態の中で説明する。
【0021】
【発明の実施の形態】本願の実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1は、本願の熱電併用システム1の構成
を示す図であり、熱電併供給設備としての燃料電池設備
2(燃料電池本体2a及び改質装置2bを含む)を備え
ると共に、これらより供給される熱を利用して湯を得る
ための熱交換器3および貯湯タンク4を備えると共に、
燃料電池本体2aから、その発電された電力の供給を受
けて、消費する電力消費機器5を備えたものである。こ
の燃料電池設備2は、燃料としてメタンを主成分とする
ガス燃料によって運転される。
【0022】さらに、このシステム1は、外部電力7
(本実施の形態の場合は、燃料電池設備以外の電力供給
系を意味し、例えば、商用電力がこれにあたる)を受電
設備6を介して受け入れ可能に構成されており、先に説
明した電力消費機器5への電力供給は、燃料電池設備2
からのものと、外部から供給されるものとの併用が可能
となっている。
【0023】従って、燃料電池設備2により本願の熱電
併供給設備Aが構成され、前記熱交換器3、貯湯タンク
4及び電力消費機器5を合わせて、これらにより、本願
に言う熱電併消費設備Bが構成される。
【0024】以下、図1に従って、さらに詳細に、この
システムの熱系、電力系、運転制御系の順に説明する。 1 熱系 このシステム1の熱系統は、先に説明したように、燃料
電池本体2a、改質装置2bで発生する熱を給湯用に利
用するためのものであり、図1に示すように、燃料電池
本体2a、改質装置2b、貯湯タンク4のための熱交換
器3を介して、熱搬送媒体の循環系8を備えて構成され
ている。ここで、この熱搬送媒体は、具体的には燃料電
池本体2a及び改質装置2bに対する冷却水である。
【0025】さて、この循環系8において、熱源側と熱
交換器3との間に、熱交換器3と並列、記載順に、バイ
パス路9、放熱器10が設けられており、このバイパス
路9は、燃料電池設備2の立ち上げ時に熱消費を伴うこ
となく熱搬送媒体を循環させるように、さらに、放熱器
10は、燃料電池設備2の立ち上げを終了した段階で、
燃料電池設備2が通常の運転状態にある場合に、熱交換
器3側で必要とされる熱量に対して余分な熱を放熱して
捨てるために設けられている。
【0026】熱搬送媒体の循環系8には、循環用のポン
プPが設けられると共に、バイパス路9に対して第一三
方弁11が、放熱器10に対して第二三方弁12が設け
られている。
【0027】これらの三方弁11、12にあっては、そ
れらの開度情報より、三方弁を介して、夫々の流路に分
配される熱搬送媒体の流量を知ることが可能となる。
【0028】一方、熱交換器3と第二三方弁12との
間、熱交換器3の出口部13(放熱器10の下流側流路
との合流部前)、及び、ポンプPの吐出側部位には、熱
搬送媒体の温度を検出するための温度計14がそれぞれ
設けられており(記載順に、第一温度計14a、第二温
度計14b、第三温度計14c)、これらの部位の熱搬
送媒体の温度を知ることができる。
【0029】従って、貯湯タンク4の動作により熱交換
器3で必要とされる熱量(本システムにおける熱負荷)
を、第二三方弁12の開度情報より決まる流量、熱交換
器3の入口、出口を挟んで設けられている温度計14
a,14bにより計測される温度の温度差から、決定す
ることができる。
【0030】図1に示すように、熱電併用システム1に
あっては、システム全体の運転のための制御装置15が
設けられているが、この制御装置15には、第一、第二
三方弁11,12の開度情報、第一〜三温度計14a,
b,cの温度情報及び電力消費機器5ヘの電力量の計測
値(電力計20により計測される)が入力されるように
構成されている。
【0031】第一三方弁11の開度情報及び、第三温度
計14cの温度情報は、燃料電池設備2の立ち上がり、
通常運転時の燃料電池設備2の運転制御、放熱制御等の
用に供される。一方、第二三方弁12の開度情報及び第
一、第二温度計14a,bの温度情報は、以下、制御系
の項で詳細に説明する本願独特の運転制御の用に供され
る。
【0032】2 電力系 本願熱電併用システム1の電力系統に関して説明する
と、この系統は、燃料電池本体2aにより発電される電
力をインバーター16を介して、電力消費機器5に供給
するための電力系統と、外部電力7としての商用電力を
受電設備6を介して電力消費機器5に供給するための系
統とを有して構成されており、電力消費機器5において
必要とされる電力量(電力計20で計測され、制御装置
15に送られる)を、基本的には燃料電池本体2aか
ら、先ず、賄いながら、なお不足する分を、外部電力7
で賄うように構成されている。このような、外部電力の
受け入れ制御も先に説明した制御装置15により実行さ
れる。
【0033】制御系 本願の制御系の役割は、燃料電池設備2の動作制御にあ
る。通常、改質装置2bの動作制御は、燃料電池本体2
aの動作制御に対応したものとされる。システムの運転
にあたっては、コストメリットを満たす発電量(供給電
力量に相当)に、燃料電池設備2の発電量は抑えられ
る。電力消費機器5において必要とされる電力量(電力
負荷)が、このコストメリットを満たす発電量以下であ
る場合には、電力負荷追従した運転を行う。
【0034】さらに詳細に説明する。先ず、制御装置1
5には、熱回収リミット記憶手段17が備えられてお
り、この手段17には、図2に示すような横軸を発電量
とし、縦軸を熱回収量とする相関グラフ(もしくは指
標)が記憶されている。
【0035】この相関グラフは、所定の電力量に見合う
だけの発電を行なった場合に、回収可能な最大の熱量で
ある回収可能熱量(実太線で示す)を示したものである
と共に、この回収可能熱量に対して、「熱電併用システ
ムを運転した場合に、運転コスト上の採算を得るために
必要な最低の回収熱量」としての熱回収リミット(太破
線で示す)を示すものである。
【0036】以下さらに詳細に熱回収リミットを説明す
る。
【0037】熱電併供給設備の発電効率及び熱回収効率
は以下のように定まる。 発電効率 =発電量/(燃料使用量×発熱量) 熱回収効率=熱回収量/(燃料使用量×発熱量) ここで、発熱量とは、熱電併供給設備における燃料燃焼
時に発生する単位体積当たりの発熱量(単に発熱量と記
載されているものは以下同じ)である。
【0038】さて、予め判明している、図3に示すよう
な熱電併供給設備の効率曲線より、発電量に対する燃料
使用量、熱回収量が算出できる。さらに、熱電併供給設
備側での単位燃料量当たりの価格を熱電併供給設備燃料
単価、外部電力を購入する場合の単価を電力単価とする
場合に、熱電併供給設備側で所定の発電量を確保するた
めに必要となる燃料料金を内部燃料料金とすると、内部
燃料料金=燃料使用量×熱電併供給設備燃料単価で与え
られる。一方、外部電力を購入する側にあっては、この
料金を外部電力料金とすると、外部電力料金=電力量
(これは発電量に相当する)×電力単価となる。
【0039】これらの式により、熱電併供給設備の出力
(発電量及び熱回収量)に対するプロパンガス、都市ガ
ス、灯油等を使用して必要となる燃料料金、熱電併供給
設備の発電量と同量の電力を外部電力7としての電力会
社から購入する場合の電力料金(外部電力料金)を算出
することができる。
【0040】この算出方式において、熱電併用システム
を運転することによるメリットを出すには、上記の外部
電力料金(商用電力をシステムの発電量に見合うだけ購
入した場合に必要となる料金)と内部燃料料金(電力を
熱電併供給設備によった場合に、その発電のために必要
となる燃料購入のための料金)との差額分で購入できる
燃料によって他の熱源機器(ガスボイラ等でコスト比較
の対照となる熱発生機器)を動かして発生する熱量以上
に、システム内で熱を利用しなければならない。(この
熱量以上の熱を利用できなければ、電力会社からの購入
電力と、他の熱源機器を動かして熱を得た方が安い。) つまり、本願にあっては、この条件を満たす熱量を、熱
回収リミットとする。従って、熱回収リミットは以下の
ように求まる。
【0041】差額分で購入できる、コスト比較対照の他
の熱源機器(ガスボイラ等)で使用する燃料の燃料体積
は、(内部燃料料金−外部電力料金)/熱源機器燃料単
価となる。ここで、熱源機器燃料とは、熱源機器で使用
する燃料のことである。この燃料体積で他の熱源機器
(ガスボイラ等)を動かした場合に得られる熱量が熱回
収リミットとなるが、これは以下のように求まる。 〔{内部燃料料金−外部電力料金}/熱源機器燃料単
価〕×[熱源機器燃料の単位体積当たりの発熱量]×
[熱源機器の効率]=〔{燃料使用量×熱電併供給設備
燃料単価−発電量×電力単価}/熱源機器燃料単価〕×
[熱源機器燃料の単位体積当たりの発熱量]×[熱源機
器の効率]=〔{(発電量/(発電効率×発熱量))×
熱電併供給設備燃料単価−発電量×電力単価}/熱源機
器燃料単価〕×[熱源機器燃料の単位体積当たりの発熱
量]×[熱源機器の効率]
【0042】このようにして得られる、各発電量の発電
を行なう場合の熱回収リミットが確定でき、この熱回収
リミットに基づいて以下のような制御が可能となる。算
出した熱回収リミットと、それに対する最大供給電力量
を図4に示した。
【0043】さて、図1に示す様に、制御装置15内に
は、前記第二三方弁12、第一、第二温度計14a,b
からの情報に基づいて、熱交換器3における熱消費量を
求める熱消費量処理手段18が備えらており、システム
1に掛っている熱負荷を瞬時値として捕らえることがで
きる。本願にあっては、この様な、熱消費量を検出する
ために備えられる系を、熱消費量検出手段Cと称する。
【0044】図2を用いながら、さらに説明する。電力
消費機器5で必要な電力負荷(P0)を全て熱電併供給
設備で賄えば、熱回収リミットを満たさない場合(図2
中(ア)の状態)制御装置15にあっては、求められる
熱負荷(熱消費量)に見合うだけの熱量を熱回収リミッ
トとする発電量(供給電力量(図2中P1 ))を求め
る。そして、このようような電力消費量を、燃料電池の
運転制御における最大発電量(供給電力量)とする制御
を行なう(図2中の(イ)の状態)。更に、前記燃料電
池2aから供給される電力量を超えて、電力消費機器5
において必要とされる電力量(図2中Pdがある)は、
受電設備6を介して供給される外部電力7で賄うことと
され、この分だけの外部電力7の取り込みが行われる。
このような働きが、制御手段15aの働きである。
【0045】ここで、電力消費機器5との対応におい
て、その最大発電量(供給電力量P1)より低い供給電
力量の範囲(図2中(ウ)の状態)では、必要とされる
電力量に追従した電力負荷追従運転を行なう。
【0046】以上が制御系の構成である。従って、この
システムは、これまでも説明したように、制御手段15
aにより、熱消費量検出手段Cにより検出される熱消費
量が前記熱回収リミットとなる供給電力量を、熱電併供
給設備(燃料電池本体2a,改質装置2b)の運転制御
における最大供給電力量として運転を行なうと共に、こ
の熱電併供給設備から供給される電力量を超えて、前記
熱電併消費設備(電力消費機器5と熱交換器3とから構
成される)において必要とされる電力量を、受電設備6
を介して供給される外部電力で賄うものである。
【0047】又、熱電併供給設備が、最大供給電力量
(最大発電量)より低い供給電力量の範囲では、熱電併
消費設備で必要とされる電力量に追従した電力負荷追従
運転を行なうものである。
【0048】このような運転形態を採用する場合の結果
について、図面に基づいて説明する。図5は、特定日に
おけるシステムの運転状態を示している。但し、熱電併
供給設備の供給可能な電力量の最大能力をPmax1、
対応する供給可能な熱量の最大能力をPmax2として
示している。図5(イ)に、1日における電力需要(実
線)、従来の電力負荷追従制御を行なった場合の供給電
力(破線)、本願が対象とする制御を行なった場合の供
給電力(一点鎖線)を夫々示した。ここで、供給電力
は、燃料電池設備2側からのみ供給された電力である。
図中で、本願制御が電力需要と重なっている部分は、電
力負荷追従制御となっている。
【0049】図5(ロ)に、図5(イ)に対応して、従
来の電力負荷追従制御の場合の熱量(破線)、本願の制
御を行なう場合の供給熱量(一点鎖線)、1日のおける
熱需要(実線)を示した。この場合も、供給熱量は、燃
料電池設備2側からのみ供給された熱量である。
【0050】図5(ロ)から判明するように、電力負荷
追従制御を行なう場合と、本願の制御を行なう場合と
で、排熱量(熱需要を超えた熱量)は35%程度低減さ
れ、この分の効率を有効なものとすることができる。
【0051】結果、以上の構成を採用することにより、
熱電併用システムの運転に関して、運転コスト上の採算
を得るために必要な最低の熱回収量を熱回収リミットと
して、予め設定しておき、この熱回収リミットを下回る
(コストメリットの得られない運転)条件では、熱電併
供給側の出力を抑制し、コストメリットの得られない運
転を防止することで、熱電併用システムの経済的運転効
率の向上が図れた。
【0052】〔別実施の形態〕 (1)上記の実施の形態にあっては熱負荷を瞬時値の状
態で取り込み、その瞬時値を基礎に燃料電池の運転制御
を行なったが、所定時間、もしくは、所定期間の平均値
を基礎に制御を行なってもよい。 (2)上記の実施の形態にあっては、熱電併消費設備と
して、貯湯タンク4に接続される熱交換器3の場合の例
を示したが、熱電併消費設備としては、電力、熱を共に
消費する設備であれば、本願構成は任意のものに採用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の熱電併用システムの構成を示す図
【図2】熱電併供給設備(燃料電池)の発電量(供給電
力量)と、回収可能熱量及び熱回収リミットの関係を示
す図
【図3】熱電併供給設備(燃料電池)の発電量(供給電
力量)と効率の関係を示す図
【図4】熱回収リミットに対する最大供給電力量を示す
【図5】電力、熱需要、電力負荷追従制御、本願に係る
制御を行なった場合の排熱量低減効果の説明図
【符号の説明】
1 熱電併用システム 2a 燃料電池本体 2b 改質装置 3 熱交換器 5 電力消費機器 6 受電設備 14 温度計 15 制御装置 17 熱回収リミット記憶手段 18 熱消費量処理手段 A 熱電併供給設備 B 熱電併消費設備 C 熱消費量検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 二三夫 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 Fターム(参考) 5H027 AA02 BA01 BA08 CC06 DD01 DD06 KK52 MM16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱と電力とを共に供給可能な熱電併供給
    設備と、前記熱及び電力の供給を受けて熱電併消費設備
    が運転される熱電併用システムの運転方法であって、 前記熱電併消費設備における熱消費量を検出する熱消費
    量検出ステップを実行した後、 前記熱電併供給設備に関して、所定の電力供給を行なう
    場合に、回収可能となる回収可能熱量の内、システム運
    転コスト上の採算を得ることができる最低の回収熱量で
    ある熱回収リミットと、前記熱消費量検出ステップで検
    出される熱消費量とを比較するステップを実行し、 前記熱回収リミットが前記熱消費量となる供給電力量を
    見出すステップを実行し、 前記ステップにより見出され、前記熱消費量が前記熱回
    収リミットとなる供給電力量を、前記熱電併供給設備の
    運転制御における最大供給電力量として、運転を行なう
    ステップを有し、 前記熱電併供給設備から供給される供給電力量を超え
    て、前記熱電併消費設備において必要とされる電力量を
    外部電力で賄う熱電併用システムの運転方法。
  2. 【請求項2】 前記熱電併供給設備が、前記最大供給電
    力量より低い供給電力量の範囲で、前記熱電併消費設備
    で必要とされる電力量に追従した電力負荷追従運転を行
    なう請求項1記載の熱電併用システムの運転方法。
  3. 【請求項3】 所定の供給電力量を前記熱電併供給設備
    単独で供給する場合に必要となる燃料料金を内部燃料料
    金、前記所定の供給電力量を前記外部電力単独で賄う場
    合の電力料金を外部電力料金、前記熱電併供給設備とは
    異なったコスト比較対照の熱発生機器を熱源機器、前記
    熱源機器で使用する燃料を熱源機器燃料として、 前記所定の供給電力量に対する前記熱回収リミットが、 〔{内部燃料料金−外部電力料金}/熱源機器燃料単
    価〕×[熱源機器燃料の単位体積当たりの発熱量]×
    [熱源機器の効率] とされる請求項1叉は2記載の熱電併用システムの運転
    方法。
  4. 【請求項4】 熱と電力とを共に供給可能な熱電併供給
    設備を備え、前記熱及び電力の供給を受けて熱電併消費
    設備が運転される熱電併用システムであって、 前記熱電併供給設備に関して、所定の電力供給を行なう
    場合に、回収可能となる回収可能熱量の内、システム運
    転コスト上の採算を得ることができる最低の回収熱量で
    ある熱回収リミットを、各供給電力量に対応させて記憶
    した熱回収リミット記憶手段を備えるとともに、 前記熱電併消費設備における熱消費量を検出する熱消費
    量検出手段を備え、 前記熱消費量検出手段により検出される熱消費量が前記
    熱回収リミットとなる供給電力量を、前記熱電併供給設
    備の運転制御における最大供給電力量とする運転制御を
    行なう制御手段を備え、 外部より電力を受け入れ可能な受電設備を備え、前記熱
    電併供給設備から供給される供給電力量を超えて、前記
    熱電併消費設備において必要とされる電力量を、前記受
    電設備を介して供給される外部電力で賄う熱電併用シス
    テム。
  5. 【請求項5】 前記熱電併供給設備が燃料電池設備であ
    り、前記燃料電池設備により発電される電力及び回収さ
    れる熱が、前記熱電併消費設備に供給される請求項4記
    載の熱電併用システム。
  6. 【請求項6】 所定の供給電力量を前記熱電併供給設備
    単独で供給する場合に必要となる燃料料金を内部燃料料
    金、前記所定の供給電力量を前記外部電力単独で賄う場
    合の電力料金を外部電力料金、前記熱電併供給設備とは
    異なったコスト比較対照の熱発生機器を熱源機器、前記
    熱源機器で使用する燃料を熱源機器燃料として、 前記所定の供給電力量に対する前記熱回収リミットが、 〔{内部燃料料金−外部電力料金}/熱源機器燃料単
    価〕×[熱源機器燃料の単位体積当たりの発熱量]×
    [熱源機器の効率] により与えられる請求項4叉は5記載の熱電併用システ
    ム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004286424A (ja) * 2003-03-06 2004-10-14 Osaka Gas Co Ltd コージェネレーションシステム
JP2007247981A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd コージェネレーションシステム
JP2013080718A (ja) * 2005-12-12 2013-05-02 Toyota Motor Corp 燃料電池の冷却システム
JP2014232684A (ja) * 2013-05-30 2014-12-11 本田技研工業株式会社 廃熱回収システム

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