JP2002296962A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置および画像形成装置

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JP2002296962A
JP2002296962A JP2001100524A JP2001100524A JP2002296962A JP 2002296962 A JP2002296962 A JP 2002296962A JP 2001100524 A JP2001100524 A JP 2001100524A JP 2001100524 A JP2001100524 A JP 2001100524A JP 2002296962 A JP2002296962 A JP 2002296962A
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Kazuro Ono
和朗 小野
Akira Kato
加藤  明
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像Tを担持した記録媒体Pを定着体303と
加圧体302のニップ部Nを通過させながら、電力供給
を受けて点灯する加熱体305により記録媒体を加熱す
る加熱装置において、記録媒体の重送が発生した場合で
も、重送を正確に検知して装置の構成部材の破損又は劣
化を確実に防止できる加熱装置、またはこの加熱装置を
備える画像形成装置を提供する。 【解決手段】定着体又は加熱体の温度を検知する温度検
知体が、記録媒体の送り方向と直交する方向の異なる位
置に複数個配置され、少なくとも一つの温度検知体によ
って、ニップ部Nに記録媒体Pが通過中の所定時間内に
おける定着体又は加熱体の温度変化ΔTを検知し、該温
度変化ΔTを基準値と比較することにより、記録媒体の
重送を検知する。重送を検知した場合、加熱体への電力
供給をOFF又は減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未定着画像又は定
着画像を担持した記録媒体(被記録材)に加熱処理を施
す加熱装置、及び記録媒体に形成担持させた未定着像を
加熱定着処理する像加熱装置として前記加熱装置を具備
した電子写真装置・静電記録装置等の画像形成装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】加熱装置は、一般的に、記録媒体に担持
させた未定着画像を記録媒体に定着せしめる定着装置、
前記未定着画像を前記記録媒体に仮に定着せしめる仮定
着装置、及び定着画像を担持した記録媒体の表面性を改
質する表面改質装置として実用に供されている。
【0003】便宜上、複写機・プリンタ等の画像形成装
置に具備させる、トナー画像を記録媒体に加熱定着させ
る像加熱装置(定着装置)を例にして説明する。画像形
成装置において、電子写真プロセス・静電記録プロセス
・磁気記録プロセス等の適宜の画像形成プロセス手段部
で記録媒体(転写材シート・エレクトロファックスシー
ト・静電記録紙・OHPシート・印刷用紙・フォーマッ
ト紙・封筒等)に転写方式あるいは直接方式にて形成担
持させた画像情報の未定着画像(トナー画像)を記録媒
体に永久固着画像として加熱定着させる定着装置として
は熱ローラ加熱方式の加熱装置が広く用いられていた。
【0004】熱ローラ加熱方式の加熱装置は、加熱体と
してのハロゲンヒータ等を内包した定着体としての定着
ローラと、これに圧接させた加圧体としての加圧ローラ
を基本構成とし、このローラ対を回転させて、ローラ対
の圧接ニップ部に未定着画像(トナー画像)を担持した
記録媒体を挿通し、定着ローラからの熱と圧接ニップ部
の加圧力によって、未定着画像を記録媒体に永久定着さ
せるものである。
【0005】近時は、クイックスタートや省エネルギー
の観点からフィルム加熱方式の加熱装置が実用化されて
いる。また、電磁誘導加熱方式の加熱装置も提案されて
いる。
【0006】定着装置としては、実用に供されているフ
ィルム加熱方式の加熱装置を例にして説明する。
【0007】フィルム加熱方式の加熱装置は、特開昭6
3−313182号公報、特開平2−157878号公
報、特開平4−44075号公報等で提案されており、
定着体としての無端帯状フィルムを介して、加熱体とし
てのヒータと加圧体としての加圧ローラとで形成される
圧接ニップ部に未定着画像(トナー画像)を担持した記
録媒体を挿通し、前記無端帯状フィルムと一緒に搬送さ
せて、前記無端帯状フィルムを介して付与されるヒータ
からの熱と圧接ニップ部の加圧力によって、未定着画像
を記録媒体に永久定着させるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】画像形成装置におい
て、通常、カセットやフィーダに積載された記録媒体
は、給紙部材により1枚ずつ取り出されて、画像形成工
程に搬送される。ここで、記録媒体及び給紙部材のばら
つきや劣化等の諸事情によっては、記録媒体が複数枚同
時に重なった状態で搬送される「重送」という現象が発
生する場合がある。
【0009】記録媒体が重送状態で加熱装置に搬送され
た場合、例えば、フィルム加熱方式の加熱装置の場合に
は、重送した記録媒体端部付近では、前記ニップ部が細
くなり、さらにはフィルムと加圧ローラとの間に隙間が
発生し、その部分ではヒータの熱が加圧ローラに奪われ
なくなるため、局所的に高温となり、フィルム及びヒー
タの支持部材の溶融や、フィルム及びヒータの破損、ま
たは劣化を引き起こす等の問題が発生した。
【0010】そこで本発明は、重送が発生した場合にお
いても、重送を正確に検知して、加熱装置の構成部材の
破損、または劣化を確実に防止できる加熱装置、又はこ
の加熱装置を備える画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置および画像形成装置である。
【0012】(1)未定着画像又は定着画像を担持した
記録媒体を互いに圧接された定着体及び加圧体の間に形
成されたニップ部に通過せしめながら、商用電源からの
電力供給を受けて点灯する加熱体により前記記録媒体に
加熱処理を施す加熱装置であり、定着体又は加熱体の温
度を検知する温度検知体が、記録媒体の送り方向と直交
する方向の異なる位置に複数個配置されている画像形成
装置のための加熱装置において、前記複数個の温度検知
体の少なくとも一つの温度検知体によって、前記ニップ
部に記録媒体が通過中の所定時間内における定着体又は
加熱体の温度変化ΔTを検知し、前記温度変化ΔTを基
準値と比較することにより、記録媒体が重なって搬送さ
れる重送を検知することを特徴とする加熱装置。
【0013】(2)前記ニップ部に記録媒体が通過中の
所定時間内における定着体又は加熱体の温度変化ΔTを
検知する温度検知体は、少なくとも最小サイズ通紙領域
外で、かつ加熱体の発熱領域内に配置することを特徴と
する(1)記載の加熱装置。
【0014】(3)前記ニップ部に記録媒体が通過中の
所定時間内における定着体又は加熱体の温度変化ΔTを
検知する温度検知体は、重送を検知する記録媒体の通紙
領域外に配置することを特徴とする(2)記載の加熱装
置。
【0015】(4)記録媒体の重送を検知した場合、加
熱体への電力供給をOFF又は減少させることを特徴と
する(1)〜(3)のいずれか一項に記載の加熱装置。
【0016】(5)記録媒体のサイズを検知する記録媒
体サイズ検知手段を有する画像形成装置において、重送
を検知する温度検知体に対して、記録媒体の送り方向と
直交する方向の記録媒体の長さに応じて、定着体又は加
熱体の温度変化ΔTと比較する基準値を、複数有するこ
とを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一項に記載の
加熱装置。
【0017】(6)定着体は、耐熱素材を主成分とする
無端帯状のフィルムであり、加熱体は、セラミックス等
を主成分とする薄板状の基板の一面に商用電源からの電
力供給により発熱する発熱体が設けられ、又、基板の他
面に複数個の温度検知体が当接または近接して配置され
たヒータであることを特徴とする(1)〜(5)のいず
れか一項に記載の加熱装置。
【0018】(7)前記ヒータ基材の熱伝導率が50W
/(m・K)以上であることを特徴とする(6)記載の
加熱装置。
【0019】(8)無端帯状のフィルムは、厚みが40
〜200μmであることを特徴とする(6)記載の加熱
装置。
【0020】(9)記録媒体に未定着トナー画像を形成
担持させる作像手段と、前記記録媒体に形成担持させた
未定着トナー画像を記録媒体に加熱定着させる加熱装置
とを有する画像形成装置において、前記加熱装置が
(1)〜(8)のいずれか一項に記載の加熱装置である
ことを特徴とする画像形成装置。
【0021】(10)記録媒体の重送を検知した場合、
加熱体への電力供給をOFF又は減少させ、かつ重送し
た記録媒体を画像形成装置外に排出することを特徴とす
る(9)記載の画像形成装置。
【0022】(11)記録媒体の重送を検知した場合、
加熱体への電力供給をOFF又は減少させ、かつ重送し
た記録媒体を画像形成装置外に排出し、画像形成装置ま
たは画像形成装置に接続された画像情報出力装置におい
て、重送発生の画像形成異常を表示することを特徴とす
る(10)記載の画像形成装置。
【0023】〈作 用〉加熱装置において、複数個の温
度検知体の少なくとも一つの温度検知体によって、前記
ニップ部に記録媒体が通過中の所定時間内における定着
体又は加熱体の温度変化ΔTを検知することは、即ち、
重送した記録媒体端部付近で発生する局所的に異常な温
度上昇を前記温度検知体で検知することであり、正確か
つ迅速に(リアルタイムに)記録媒体の重送検知を行う
ことができる。
【0024】また、前記温度検知体が異常な所定温度を
検知した場合において、重送状態を検知するような従来
の構成においては、前記温度検知体のばらつきや、加熱
装置が完全に室温まで冷えているコールド状態と、加熱
装置が複数枚の記録媒体を加熱処理した後のホット状態
とで、同じ重送枚数でも検知温度に差があるため、正確
に重送状態を検知することができなかったが、本発明の
前記ニップ部に記録媒体が通過中の温度変化ΔTを検知
する構成により、前記温度検知体のばらつきや加熱装置
状態によらず、正確に重送状態を検知することができ
る。
【0025】また、重送を検知した場合には、ヒータへ
の電力供給をOFF又は減少させることで、重送による
局所的な温度上昇を低減して、フィルム及びヒータの支
持部材の溶融や、フィルム及びヒータの破損、または劣
化を引き起こす等の問題を確実に防止することができ
る。
【0026】さらに、重送を検知した場合、ヒータをO
FF又は減少させ、かつ重送した記録媒体を画像形成装
置外に排出することで、重送を検知すると即画像形成装
置を停止させる従来の構成におけるような重送した記録
媒体を取り除く作業が不要となるので、ユーザーの煩雑
な作業を無くすことができる。
【0027】従って、本発明により、重送が発生した場
合においても、重送を正確に検知して、加熱装置の構成
部材の破損、または劣化を確実に防止できる加熱装置、
又はこの加熱装置を備える画像形成装置を提供すること
ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下の添付図面に基づき本発明に
おける実施の形態に関して説明する。
【0029】〈実施形態1〉図1〜図12により本発明
に係る実施形態1について説明する。
【0030】(1)画像形成装置例 図2は、本実施形態における画像形成装置を好適に示す
一例たるレーザプリンタ100(以下、プリンタ10
0)の概略構成を示す模式的断面図である。
【0031】プリンタ100は、プリンタ100の本体
外部に設けられたホストコンピュータ等の出力装置(図
示せず)からの提供情報に応じた画像を記録媒体Pに記
録する形態の画像形成装置である。
【0032】潜像担持体としての感光ドラム101は、
その表面が有機感光体を主成分とする光導電層であっ
て、プリンタ100本体に設けられた駆動機構(図示せ
ず)により、矢印Aの時計方向に回転駆動される。
【0033】感光ドラム101は、帯電手段である帯電
ローラ102によって所定電位に一様均一に帯電された
のち、出力装置からの提供情報に応じて露光手段として
の露光装置115から露光される露光光としてのレーザ
ー光103により、その外周面に前記提供情報に応じた
静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置10
4の現像剤としてのトナーTを担持した現像スリーブ1
06によりトナー像として可視像化される。
【0034】ここで、記録媒体Pは、給紙カセット10
7より給紙ローラ112によって1枚ずつ取り出され、
経路Bを通り、記録媒体P先端と感光ドラム101の外
周面にトナーTにより可視像化された画像形成部先端と
が同期するようにレジストローラ対113によって所定
のタイミングで、転写手段である転写ローラ108と感
光ドラム101の転写ニップ部に導入され、電気的作用
により、感光ドラム101上のトナー像が記録媒体P上
に転写される。
【0035】転写工程を終えた感光ドラム101上の転
写残トナーは、クリーニングブレード109により感光
ドラム101上から取り除かれてクリーニング装置11
0に回収される。クリーニング工程を終えた感光ドラム
101は、再び画像形成プロセス(帯電→露光→現像→
転写→クリーニング)を繰り返して、記録媒体P上に未
定着トナー画像が形成される。
【0036】一方、未定着トナー像を担持した記録媒体
Pは加熱装置111に導入され、加圧・加熱されて、ト
ナー像が記録媒体P上に永久定着される。
【0037】加熱装置111から排出された記録媒体P
は、経路Cを通り、印字面が上になってプリンタ100
から排出されるフェイスアップ(FU)排紙と、経路D
を通り、印字面が下になってプリンタ100から排出さ
れるフェイスダウン(FD)排紙とを選択されて、プリ
ンタ100から排出される。
【0038】また、プリンタ100は、本実施形態にあ
っては、プリンタ100本体に設けられたエンジンコン
トローラ114により、潜像担持体101や現像装置1
04等の各装置が統括的に制御されるようになってい
る。
【0039】(2)加熱装置111 図1は、加熱装置111の概略構成を示す模式的断面図
である。
【0040】本実施形態における加熱装置111は、加
熱体としてセラミックヒータを用いたフィルム加熱方式
の加熱装置である。
【0041】加熱装置111は、図1に示すように、加
熱体たるセラミックヒータ305(以下、ヒータ305
と略称する。)と、定着体たる無端帯状のフィルム30
3と、加圧体たる円柱状もしくは略円柱状の回転自在な
加圧ローラ302と、ヒータ305の温度を検知する温
度検知体たるサーミスタ感温素子301a及び301b
(以下、サーミスタ301a及びサーミスタ301bと
略称する。)と、ヒータ305の支持及びフィルム30
3の所定方向への移動のガイドを兼ねるホルダ304と
を備えている。
【0042】図3はヒータ305の概略構成を示す模式
図であり、(a)は一部切り欠き表面模式図(ヒータ3
05のフィルム303との摺動面側の模式図)、(b)
は裏面模式図(ヒータ305のフィルム303との非摺
動面側の模式図)、(c)は拡大横断面模式図である。
ヒータ305は、フィルム303及び記録媒体Pの移動
方向に直交する方向を長手とする低熱容量の横長の線状
加熱体であり、アルミナ(Al23)や窒化アルミニウ
ム(AlN)等の良熱伝導性セラミックスを主成分と
し、本実施形態では、窒化アルミニウムの熱伝導率が1
00W/(m・K)の厚み1mm、幅9mm、長さ28
0mmのヒータ基板305aの一面に、TaSiO2
AgPd、Ta2N、RuO2又はニクロム等の電気抵抗
材料で、厚み20μm、長さ230mm、幅2mmを、
隙間0.5mmで折り返して2本、スクリーン印刷によ
り塗工・焼成した発熱体305cが設けられ、又前記ヒ
ータ基板305aの一面は、フィルム303との摺動等
からの保護のためにガラス又はフッ素樹脂等を主成分と
する保護層305bによりコートされて、構成されてい
る。
【0043】導電電極306で接続された2本の発熱体
305cが折り返して配置され、発熱体305cの端部
は導電電極306でトライアック200に接続されてい
る。
【0044】ヒータ305のフィルム303との非摺動
面側には、サーミスタ301a及びサーミスタ301b
が配置されている。
【0045】フィルム303は、図1に示すように、そ
の内周長がホルダ304の略外周長より若干長く採られ
ており、以って、フィルム303はホルダ304に無張
力にて外嵌されている。
【0046】フィルム303は低熱容量化を図り、クイ
ックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は2
00μm以下、好ましくは40〜80μm程度の耐熱素
材たるPTFE、PFA又はFEP等を主成分とする無
端帯状体であるという単層構造、或いは、ポリイミド、
ポリアミドイミド、PEEK、PES又はPPS等やS
US等の金属材を主成分とするベース層としての無端帯
状体の外周面に、PTFE、PFA又はFEP等を主成
分とする離型層としての無端帯状体を被覆するという複
層構造等を使用できる。
【0047】本実施形態では、厚み56μmのベース層
としてのポリイミドの外周面に、厚み4μmの接着層と
しての導電性プライマー層を被覆し、さらに最外周面に
厚み10μmのPTFEをコーティングした直径25m
m、総厚み70μmの無端帯状フィルムを用いた。
【0048】加圧ローラ302は弾性ローラであり、芯
金302aにシリコーンゴム・フッ素ゴム等の弾性層3
02bを設けて硬度を下げたもので、表面性及びトナー
Tに対する離型性を向上させるため、弾性層302bの
外周面にPTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂層を
設けても良い。
【0049】加圧ローラ302は、加熱装置111の外
部に設けられた加圧機構(図示せず)により、フィルム
303を介してヒータ305に加圧されるようになって
おり、以って、互いに圧接されたヒータ305及びフィ
ルム303と加圧ローラ302との間には、未定着トナ
ー画像Tを担持した記録媒体Pが通紙される定着ニップ
部Nが形成されるようになっている。
【0050】さらに、加圧ローラ302は、定着装置1
11の外部に設けられた駆動機構(図示せず)から駆動
力を受けることにより矢印Yの反時計方向に回転駆動さ
れるようになっている。フィルム303は、この加圧ロ
ーラ302の回転駆動により、加圧ローラ302とフィ
ルム303の外周面との摩擦力でフィルム303に回転
力が作用し、フィルム303の内周面が定着ニップ部N
においてヒータ305に密着して、摺動しながら矢印X
の時計方向に加圧ローラ302の周速度と略同じ周速度
をもってホルダ304の外回りを回転状態になる加圧ロ
ーラ駆動方式を採用している。
【0051】故に、定着ニップ部Nへの突入を開始した
記録媒体Pがフィルム303及び加圧ローラ302に挟
持・搬送されながら、未定着トナー画像がヒータ305
の加熱により溶融し、定着画像T′として記録媒体Pに
記録される。
【0052】発熱体305cへの電力供給制御について
図4に基づいて、以下に説明する。図4は、商用電源2
01から発熱体305cへの電力供給経路を示す模式的
ブロック図である。
【0053】発熱体305cはトライアック200を介
して商用電源201から電力供給を受けるようになって
おり、商用電源201から発熱体305cへの電力供給
は、電力供給制御手段たる中央処理装置203(以下、
CPU203と略称する)により制御されている。
【0054】ヒータ305の温度情報は、記録媒体の通
紙領域に配置されたサーミスタ301aによるアナログ
情報が、A/D変換回路202によりデジタル情報に変
換されて、CPU203に入力される。CPU203
は、この入力されたヒータ305の温度情報と目標温度
とを比較し、その差分から、トライアック200を介し
て、商用電源201から発熱体305cへの供給電力を
PID制御し、ヒータ305温度を目標温度になるよう
に温調する。
【0055】CPU203は、ヒータ305の温度情報
を所定周期毎に監視し、所定周期毎に発熱体305cへ
の供給電力を補正する。
【0056】本実施形態にあっては、所定周期期間にお
いて、商用電源201から出力される交流電源の半波毎
に商用電源201から発熱体305cへの電力供給に供
されるか否かを選択する波数制御を採用している。
【0057】所定周期に亘る商用電源201から発熱体
305cへの供給電力量の調節は、波数制御の他に、商
用電源201から出力される交流電源の半波毎に、位相
範囲を決定する位相制御もあるが、波数制御は位相制御
に比べ、ノイズ(高調波電流等)の発生が少ない等の利
点を持つ。
【0058】サーミスタ301aは、記録媒体Pの加熱
処理工程、及びN枚目又はN個目の記録媒体の加熱処理
終了から、N+1枚目又はN+1個目の記録媒体Pの加
熱処理開始に至る迄の記録媒体間工程等において、ヒー
タ305を目標温度に維持するための温度検知体であ
り、記録媒体Pの通紙領域内に配置するため、最小サイ
ズ通紙領域内に配置されている。
【0059】(3)記録媒体の重送検知と装置制御 サーミスタ301bは、重送を検知するための温度検知
体であり、サーミスタ301bによるアナログ情報が、
A/D変換回路202によりデジタル情報に変換され
て、CPU203に入力される。
【0060】CPU203は、この入力されたヒータ3
05の温度情報に基づき重送検知制御を行う。
【0061】サーミスタ301bは、定着ニップ部Nに
記録媒体Pが通過中の所定時間内におけるヒータ305
の温度変化ΔTを検知するため、最小サイズ通紙領域外
で、かつヒータ305の発熱領域内、即ち発熱体305
cの領域内に配置されている。
【0062】ここで、サーミスタ301bによるアナロ
グ情報がA/D変換回路202によりデジタル情報に変
換されて、CPU203に入力されるが、CPU203
は再びデジタル情報をアナログ情報に変換してから、ア
ナログ情報によって温度変化ΔTを計算する構成にする
と、デジタル情報によって温度変化ΔTを計算する構成
よりも誤差が少ない。これは、アナログ情報とデジタル
情報は比例関係では無いためである。
【0063】図5は定着ニップ部Nに記録媒体Pとして
の封筒が重送なしに1枚通紙されている状態を示す模式
図である。図6は複数枚重送して通紙されている状態を
示す模式図である。
【0064】上述したように、例えば、通常、1枚ずつ
の封筒通紙時は、図5で示すように、ヒータ305に当
接したフィルム303と加圧ローラ302との間には、
加圧ローラ302の弾性によって、隙間は無く、フィル
ム303及びヒータ305の局所的な過度の昇温は発生
しない。しかし、図6で示すように、重送が発生した場
合、重送した封筒端部付近では、フィルム303と加圧
ローラ302との間に隙間400が発生し、その部分で
はヒータ305の熱が加圧ローラ302に奪われなくな
るため、過度の昇温が発生し、ホルダ304の溶融や、
フィルム303やヒータ305の破損、または劣化を引
き起こす場合がある。
【0065】そこで、本実施形態は、封筒通紙領域外の
前記隙間400付近に配置したサーミスタ301bによ
り、定着ニップ部Nに記録媒体が通過中の所定時間内に
おけるヒータ305の温度変化ΔTを検知することで、
重送検知を行うものである。
【0066】本実施形態は、図1で示す定着ニップ部N
の排紙側近傍に配置したセンサ307により記録媒体P
の先端を検知した時点のサーミスタ301bの検知温度
T1と、記録媒体Pが定着ニップ部Nを通過中のサーミ
スタ301bの検知温度T2との温度変化ΔT(=T2
−T1)が、所定の基準温度以上に達した場合、重送と
判断して重送検知を行う構成とした。この重送検知・判
断はCPU203でなされる。
【0067】図7〜図9は、実際に、プロセススピード
(記録媒体送りスピード)=100mm/secのプリ
ンタで、発熱体305cの長さが230mm(即ち、発
熱体305c中央部から発熱体305c端までの長さが
115mm)であり、サーミスタ301aを発熱体30
5cの中央部に配置し、サーミスタ301bを発熱体3
05c端から20mmの位置(即ち、発熱体中央部から
95mmの位置)に配置した構成において、ヒータ30
5の目標温度を200℃に温調し、COM10封筒(幅
104.7mm、長さ241.3mm)を、発熱体30
5cの中央基準で通紙した時のサーミスタ301a及び
サーミスタ301bからの出力変遷を示すグラフであ
る。Pは記録媒体である封筒であり、定着ニップ部Nに
存在している時間を示す。また、Sはセンサ307が記
録媒体を検知した時点を示している。
【0068】図7は、COM10封筒を1枚(重送無
し)通紙した時のグラフである。封筒の通紙領域内に配
置したサーミスタ301aは、ヒータ305を目標温度
に維持するための温度検知体であるため、目標温度20
0℃と略同一の200℃を示しながら、若干の温度リッ
プル(温度振幅)を持って、ヒータ305を温調してい
る。また、封筒の通紙領域外に配置したサーミスタ30
1bは、重送を検知するための温度検知体であり、ヒー
タ305の熱が封筒に奪われないためによる非通紙部昇
温により、若干の温度上昇がみられる。この時、S時点
でのサーミスタ301b検知温度T1=200℃で、封
筒の後端部時点でのサーミスタ301b検知温度T2=
225℃であり、温度変化ΔT=25℃となる。
【0069】次に図8は、COM10封筒の2重送紙を
通紙した時のグラフである。封筒の通紙領域内に配置し
たサーミスタ301aは、ヒータ305を目標温度に維
持するための温度検知体であるため、目標温度200℃
と略同一の200℃を示しながら、若干の温度リップル
(温度振幅)を持って、ヒータ305を温調している。
また、封筒の通紙領域外に配置したサーミスタ301b
は、重送を検知するための温度検知体であり、ヒータ3
05の熱が封筒に奪われないためによる非通紙部昇温
と、2重送による定着ニップ部N幅の減少によって、温
度上昇がみられる。この時、S時点でのサーミスタ30
1b検知温度T1=200℃で、封筒の後端部時点での
サーミスタ301b検知温度T2=265℃であり、温
度変化ΔT=65℃となる。
【0070】さらに図9は、COM10封筒の3重送紙
を通紙した時のグラフである。封筒の通紙領域内に配置
したサーミスタ301aは、ヒータ305を目標温度に
維持するための温度検知体であるため、目標温度200
℃と略同一の200℃を示しながら、若干の温度リップ
ル(温度振幅)を持って、ヒータ305を温調してい
る。また、封筒の通紙領域外に配置したサーミスタ30
1bは、重送を検知するための温度検知体であり、ヒー
タ305の熱が封筒に奪われないためによる非通紙部昇
温と、3重送による定着ニップ部Nの隙間400によっ
て、温度上昇がみられる。この時、S時点でのサーミス
タ301b検知温度T1=200℃で、封筒の後端部時
点でのサーミスタ301b検知温度T2=300℃であ
り、温度変化ΔT=100℃となる。
【0071】ここで、本実施形態で用いたホルダ304
の耐熱温度は280℃である。従って、COM10封筒
の2重送以下においては、ヒータ305の温度が280
℃未満のために、ホルダ304の溶融は発生しない。
【0072】しかし、COM10封筒の3重送以上にお
いて重送検知を行わない場合には、ヒータ305の温度
が280℃以上となり、最高では300℃程度まで温度
上昇して、ホルダ304を溶融し、ホルダ304の変形
により、ヒータ305やフィルム303等が破損してし
まった。
【0073】図10は、前記と同様のプリンタにおける
COM10封筒の3重送紙を通紙した時の本実施形態に
係るサーミスタ301a及びサーミスタ301bからの
出力変遷を示すグラフである。
【0074】本実施形態は、センサ307が記録媒体P
の先端を検知した時点のサーミスタ301bの検知温度
T1と、記録媒体Pが定着ニップ部Nを通過中のサーミ
スタ301b検知温度T2との温度変化ΔT(T2−T
1)を、基準値=70℃と比較して、温度変化ΔTが7
0℃以上で重送を検知し、前記重送を検知した時点で、
ヒータ305への電力供給をOFFする制御とした。ま
た、温度変化ΔTの検知は、センサ307が記録媒体P
の先端を検知してから270mm以内(2.7秒以内)
においてのみ行う構成とした。
【0075】この重送検知制御によって、COM10封
筒の2重送以下の場合は、図7及び図8から温度変化Δ
Tが70℃未満のために重送を検知しないことになる
が、ヒータ305温度がホルダ304の耐熱温度280
℃に到達しないため、ホルダ304の溶融が発生しない
ので問題は無い。また、COM10封筒の3重送の場合
は、図10に示すように、温度変化ΔTが70℃になっ
た時点でヒータ305をOFFすることで、ヒータ30
5温度がホルダ304の耐熱温度280℃に到達するこ
とを防止するため、ホルダ304の溶融を防止して、ヒ
ータ305やフィルム303の破損を防止することがで
きた。
【0076】ここで、本発明者が本実施形態における効
果確認のために行った比較測定の結果に関して、図11
及び図12に基づき説明する。
【0077】図11は、応答性の悪いサーミスタ301
bを用いて、COM10封筒3重送を行った時の従来の
重送検知方法に係るサーミスタ301a及びサーミスタ
301bからの出力変遷を示すグラフである。
【0078】図12は、応答性の悪いサーミスタ301
bを用いて、COM10封筒3重送を行った時の本実施
形態に係るサーミスタ301a及びサーミスタ301b
からの出力変遷を示すグラフである。
【0079】サーミスタ301bの構成としては、チッ
プ状のサーミスタ感温素子をヒータ305に接着剤によ
って接着するタイプや、前記接着剤の耐熱温度を超える
ような温度を検知する場合には、サーミスタ感温素子を
絶縁及び耐熱テープを介して、不図示のバネ等の加圧手
段によりヒータ305に所定の圧力で固定するタイプ等
がある。従って、サーミスタ301bのばらつき、例え
ば、サーミスタ感温素子自体のばらつきや、前記接着剤
量のばらつき、前記絶縁及び耐熱テープの厚みのばらつ
き、前記加圧手段による加圧力のばらつき等によって、
サーミスタ301bの応答性にばらつきが生じ、従って
検知温度にばらつきが発生する。この応答性ばらつきに
関して、応答性が悪くなる(実際の温度より低く検知す
る)要因は数多く存在するが、応答性が良くなる(実際
の温度より高く検知する)要因は少なく、温度検知体素
子のばらつき等から+5℃程度と無視できる程度であ
る。また、部品ばらつきのみでは無く、加熱装置が冷え
ている時と高温の時とで、サーミスタ301bの熱容量
に起因するばらつきや、サーミスタ301bに入力する
DC電圧のばらつき等によっても検知温度にばらつきが
発生する。
【0080】本比較測定においては、前記のようなばら
つきを持ったサーミスタ301bにおいても、本実施形
態によれば、正確に重送が検知できることを説明する。
【0081】サーミスタ301bとして、前記のばらつ
きによって、ヒータ305の実際の温度に対して、サー
ミスタ301bの検知温度が−35℃低く検知するよう
な応答性の悪いサーミスタ301bを用いた構成におい
て説明する。
【0082】比較例としての図11において、本実施形
態と異なるのは、従来の重送検知方法を用いている点で
ある。従来の重送検知方法は、サーミスタ301bが所
定温度、本比較例においては、270℃を検知した場合
に重送を検知してヒータをOFFする構成により、ホル
ダ304温度を耐熱温度280℃未満となるようにして
いる。従来の重送検知方法において、応答性が良好で実
際の温度とサーミスタ301b検知温度との差が小さい
場合には、COM10封筒の3重送紙を通紙した場合、
本実施形態の図10と同様であり、本実施形態と同様の
効果を持って、重送を検知することができる。しかしな
がら、応答性が悪く実際の温度に対して、サーミスタ3
01b検知温度が−35℃低く検知するサーミスタ30
1bを用いた場合、図11で示すように、COM10封
筒の3重送紙を通紙した場合、従来の重送検知方法で
は、封筒の後端部時点でのサーミスタ301b検知温度
が265℃であり、重送を検知しないが、実際には、封
筒の後端部時点ではヒータ305の温度が300℃に到
達しているため、ホルダ304は溶融して、ヒータ30
5やフィルム303が破損してしまった。
【0083】図12においては、本実施形態を適用し、
温度変化ΔT=70℃以上で重送を検知する制御を用い
ている。本実施形態を適用することで、応答性が悪く実
際の温度に対して、サーミスタ301b検知温度が−3
5℃低く検知するサーミスタ301bを用いた場合にお
いても、COM10封筒の3重送紙を通紙した場合、図
12に示すように、S時点でのサーミスタ301b検知
温度T1=165℃で、温度変化ΔT=70℃となるサ
ーミスタ301b検知温度T2=235℃の時点(実際
のヒータ305温度は270℃)で重送を検知して、ヒ
ータ305をOFFするので、ヒータ305の温度がホ
ルダ304の耐熱温度280に到達することを防止する
ことができ、ホルダ304の溶融を防止して、ヒータ3
05やフィルム303の破損を防止することができた。
【0084】よって、本実施形態にあっては、重送を検
知するための温度検知体としてのサーミスタ301bの
ばらつきに対しても正確に重送状態を検知して、ヒータ
305への電力供給をOFFすることによって、確実に
加熱装置内部材の破損を防止することができた。
【0085】また、本実施形態にあっては、前記サーミ
スタ301bのばらつきに対応できるだけでなく、他の
加熱装置における不確定要因に対しても正確に重送を検
知することができる。
【0086】例えば、図7で示すように重送が発生して
いない場合において、COM10封筒等を連続通紙する
と、非通紙部昇温によってサーミスタ301bの検知温
度は徐々に上昇していく。この非通紙部昇温によってサ
ーミスタ301b検知温度が高温になった状態で、重送
が発生した時には、サーミスタ301bの所定温度で重
送を判断する従来の重送検知方法の場合には、3重送以
上で重送を検知したいにもかかわらず、2重送で重送を
検知してしまうことが発生する。従って、従来の重送検
知方法の場合には、さらに非通紙部昇温が大きくなる
と、1枚(重送無し)通紙の場合においても、重送を検
知してしまうような誤検知が発生した。
【0087】このような非通紙部昇温が発生する場合に
おいても、本実施形態は、温度変化ΔTを検知する重送
検知制御なので、サーミスタ301bのS時点以前にお
ける加熱装置の履歴がどのような場合であっても、正確
に所望の重送検知を実施することができ、また重送の誤
検知を防止することができる。
【0088】本実施形態において、温度変化ΔTの検知
は、センサ307が記録媒体Pの先端を検知してから2
70mm以内(2.7秒以内)においてのみ行う構成と
したが、これは、不定形の記録媒体の場合、例えば、l
ong−narrow紙(幅が狭く、かつ長い紙)とし
て、厚みがCOM10封筒の2重送程度の厚みで、幅は
COM10封筒と同じ(104.7mm)、長さ600
mmの記録媒体を通紙した場合には、重送では無い場合
でも、非通紙部昇温が大きいため、温度変化ΔT=70
℃以上を検知してしまい、重送と誤検知してしまうのを
防止するためである。このlong−narrow紙の
非通紙部昇温対策としては、不図示のセンサによってl
ong−narrow紙を検知した場合、サーミスタ3
01aの目標温度を低下させる、記録媒体間工程を長く
する等、別の非通紙部昇温対策を講じる方法が提案され
ている。
【0089】本実施形態は、重送を検知した場合に、ヒ
ータ305への電力供給をOFFする制御としたが、ヒ
ータ305をOFFすると重送を検知した時点以降の記
録媒体上の未定着トナー像がフィルム303に付着して
加熱装置に滞留し、重送処理後、次の記録媒体の加熱処
理工程で記録媒体を前記滞留トナーによって汚してしま
うという問題が発生するので、重送検知した場合、未定
着トナーがフィルムに付着しない最低限の電力をヒータ
に供給するように、ヒータへの供給電力を減少させる制
御でも、本実施形態による効果は同等であり、重送処理
後の画像形成において記録媒体を汚すことも防止でき
る。
【0090】従来は、重送を検知すると、即画像形成装
置を停止していたために、画像形成装置内に滞留した重
送記録媒体を取り除く作業が必要であったが、重送を検
知した場合、ヒータへの供給電力をOFFまたは減少さ
せて、重送した記録媒体を画像形成装置外に排出するよ
うな制御として、すぐに次の画像形成作業に入れる構成
とするとより好適である。
【0091】また、重送を検知して、ヒータへの供給電
力をOFFまたは減少させて、画像形成装置外に重送し
た記録媒体を排出した後、画像形成装置または画像形成
装置に接続された画像情報出力装置に、重送発生の画像
形成異常を表示する不図示の表示手段により、重送を表
示するような構成にすると、ユーザーに迅速に画像形成
装置状態の情報を教えることができるので、ユーザーに
とって時間のロスが無く、有用な画像形成装置を提供す
ることができるのでより好適である。
【0092】さらに、本実施形態においては、ヒータ3
05の基板として、窒化アルミニウムの熱伝導率が10
0W/(m・K)を用いたが、ヒータの基板として熱伝
導率が50W/(m・K)以上であれば、サーミスタ3
01bの内側で重送した様々な幅の記録媒体の空隙40
0(図6)あるいは定着ニップ部Nが細ることによって
発生するヒータ305の局所的な異常昇温が、ヒータ基
板305aを伝導してサーミスタ301bに到達できる
ので、前記局所的な異常昇温を検知でき、即ち重送を正
確に検知することができる。従って本実施形態において
はヒータ基板としてセラミック基板を用いたが、熱伝導
率が50W/(m・K)以上であれば、SUS等の金属
基板を用いても良く、または他の材料の基板を用いても
効果は同様である。
【0093】また、記録媒体Pの端部がサーミスタ30
1bより外側である記録媒体Pの重送時には、サーミス
タ301bが通紙領域に入るため、重送を検知すること
は困難であるが、本実施形態においては、サーミスタ3
01bから発熱体305c端までの20mm内で発生し
た重送による局所的な異常昇温は、記録媒体Pの重送に
よって空隙ができても発熱体305c部が20mmと少
ないために昇温が小さいのと、熱伝導率の高いヒータ基
板305aによって昇温した熱が発熱体305cの外側
に逃げるため、局所的な異常昇温のレベルが小さいの
で、ホルダ304の溶融等の問題は発生しない。よっ
て、サーミスタ301b配設する位置は、本実施形態に
限られるのもではなく、重送検知がより効果的に行われ
るよう加熱装置構成に応じて任意に設定して良い。
【0094】よって、本実施形態にあっては、定着ニッ
プ部Nに記録媒体が通過中の所定時間内における定着体
又は加熱体の温度変化ΔTを検知し、前記温度変化ΔT
を基準値と比較することにより、記録媒体の重送を正確
に検知できるので、重送が発生した場合においても、加
熱装置の構成部材の破損、または劣化を確実に防止でき
る加熱装置、又はこの加熱装置を備える画像形成装置を
提供することができる。
【0095】〈実施形態2〉実施形態1では、ヒータ基
板305aとして熱伝導率が高い材料を用いているた
め、重送による局所的な異常昇温をサーミスタ301b
が検知して、ほぼ全てのサイズの記録媒体において、重
送検知を行うことができたが、本実施形態は記録媒体の
サイズを検知する不図示の記録媒体サイズ検知手段によ
って、記録媒体のサイズ、特に記録媒体の幅に応じて、
前記温度変化ΔTと比較する基準値を複数有することに
よって、より正確な重送検知を行う構成である。
【0096】本実施形態は、全てのサイズの記録媒体の
重送を、より正確に検知できるように、実施形態1を改
良した構成である。
【0097】記録媒体サイズ検知手段は、例えば、給紙
カセットから加熱装置111までの記録媒体の搬送経路
途中に、センサを複数個配置して記録媒体の幅を検知す
る、給紙カセット107にセンサを配置して記録媒体の
幅を検知する、プリンタ100の本体外部に設けられた
ホストコンピュータ等の画像情報出力装置から画像形成
装置に記録媒体サイズ情報を入力することで記録媒体の
幅を検知する等の方法を用いる。
【0098】実施形態1はCOM10封筒に関して述べ
たが、COM10封筒と厚みが同じで幅が小さい記録媒
体の重送時には、ヒータ基板305aの熱伝導率にもよ
るが、空隙400がサーミスタ301bから距離が遠い
ために、若干、サーミスタ301bで検知する温度変化
ΔTが小さくなる。逆にCOM10封筒と厚みが同じで
幅が大きい記録媒体の重送時には、空隙400がサーミ
スタ301bから距離が近いために、若干、サーミスタ
301bで検知する温度変化ΔTが大きくなる。
【0099】従って、本実施形態においては、記録媒体
の幅に応じて、例えば、 .中央から記録媒体端部の距離が、最小サイズ端部か
ら「COM10封筒端部−10mm」以内の場合は、温
度変化ΔT=60℃以上で重送を検知する。
【0100】.中央から記録媒体端部の距離が、「C
OM10封筒端部±10mm」以内の場合は、温度変化
ΔT=70℃以上で重送を検知する。
【0101】.中央から記録媒体端部の距離が、「C
OM10封筒端部+10mm」以上の場合は、温度変化
ΔT=80℃以上で重送を検知する。
【0102】というように、記録媒体の幅に応じて、温
度変化ΔTと比較する基準値を変更するような制御とす
ることで、様々なサイズの記録媒体に対しても、より正
確に所望の重送状態を検知することができる。
【0103】実際に、実施形態1においては、COM1
0封筒に対しては正確に重送検知を行えたが、厚みが同
じでCOM10封筒よりも幅が大きな記録媒体の重送の
場合は、2重送で重送を検知する場合も稀にあり、また
厚みが同じでCOM10封筒よりも幅が小さな記録媒体
の重送の場合は、3重送でも検知しないという場合が稀
にあったが、上記3条件の制御を追加した本実施形態に
おいては、全てのサイズの記録媒体の重送に関して、所
望の重送枚数、或いは所望の記録媒体厚みで、正確に重
送検知を行うことができた。
【0104】よって、本実施形態にあっては、記録媒体
のサイズを検知する記録媒体サイズ検知手段により、記
録媒体のサイズに応じて、前記温度変化ΔTと比較する
基準値を、複数有する構成としたことで、幅が異なる様
々なサイズの記録媒体の重送においても、記録媒体の重
送および重送枚数を正確に検知できるので、重送が発生
した場合においても、加熱装置の構成部材の破損、また
は劣化を確実に防止できる加熱装置、又はこの加熱装置
を備える画像形成装置を提供することができる。
【0105】〈実施形態3〉図13により本発明に係る
実施形態3について説明する。尚、前述と同符号の共通
箇所に関しては説明を省略する。
【0106】実施形態1および実施形態2では、ヒータ
基板305aとして熱伝導率が50W/(m・K)以上
の材料を用いる構成に関して述べたが、本実施形態は、
ヒータ基板305aとして熱伝導率が50W/(m・
K)未満の材料を用いた構成においても、重送を検知す
る温度検知体を複数個配置することによって、正確に重
送を検知する構成に関して述べる。
【0107】実施形態1および実施形態2においては、
ヒータ基板305aの熱伝導率が高い場合、サーミスタ
301bが1個でも重送による局所的な異常昇温がヒー
タ基板305aを伝導してサーミスタ301bに到達し
て重送を検知することができたが、ヒータ基板305a
の熱伝導率が低い場合には、熱がヒータ基板305aを
伝導しないために、記録媒体の重送による局所的な異常
昇温がサーミスタ301bに伝達しないため、温度変化
ΔTが小さくなるために誤検知が発生し、重送を正確に
検知することが困難な場合も発生した。
【0108】図13は、本実施形態に係るヒータ305
の裏面模式図(ヒータ305のフィルム303との非摺
動面側の模式図)である。重送を検知する温度検知体と
して、ヒータ305の長手方向の異なる場所に、サーミ
スタ301b1、サーミスタ301b2、サーミスタ3
01b3が最小サイズ通紙領域外で、かつ発熱体305
c領域内に配置されている。本実施形態においては、ヒ
ータ基板305aとして、熱伝導率が20W/(m・
K)のアルミナ(Al23)基板を用いた。
【0109】本実施形態は、サーミスタ301b1、サ
ーミスタ301b2、サーミスタ301b3が各々、セ
ンサ307が記録媒体Pの先端を検知した時点のサーミ
スタ検知温度T1と、記録媒体Pが定着ニップ部Nを通
過中の所定時間内におけるサーミスタ検知温度T2との
温度差ΔT(=T2−T1)を測定し、前記3つのサー
ミスタで検知した3つ温度変化ΔTの中で、最も大きな
MaxΔTと基準値=60℃とを比較して、MaxΔT
が60℃以上で重送を検知し、ヒータ305への電力供
給をOFFする重送検知制御とした。
【0110】実施形態1と基準値が異なるのは、本実施
形態の構成で、実施形態1における図7〜図9のCOM
10封筒の重送枚数を変えた測定結果と、COM10封
筒と同じ厚さで幅の違う記録媒体の重送枚数を変えた測
定結果により、1枚(重送無し)時はMaxΔT=15
℃、2重送時はMaxΔT=55℃、3重送時はMax
ΔT=90℃となって、ヒータ基板305aの熱伝導率
の違いによって、温度変化ΔT温度が10℃程度実施形
態1より小さく測定されたためである。
【0111】実際に、この重送検知制御によって、CO
M10封筒の2重送以下の場合は、MaxΔTが60℃
未満のために重送を検知しないことになるが、ヒータ3
05温度がホルダ304の耐熱温度280℃に到達しな
いため、ホルダ304の溶融が発生しないので問題は無
い。また、COM10封筒の3重送の場合は、MaxΔ
Tが60℃になった時点でヒータ305をOFFするこ
とで、ヒータ305温度がホルダ304の耐熱温度28
0℃に到達することを防止するため、ホルダ304の溶
融を防止し、ヒータ305やフィルム303の破損を防
止することができた。
【0112】よって、本実施形態にあっては、熱伝導率
の低いヒータ基板においても、複数の重送を検知する温
度検知体を配置することによって、記録媒体の重送を正
確に検知できるので、重送が発生した場合においても、
加熱装置の構成部材の破損、または劣化を確実に防止で
きる加熱装置、又はこの加熱装置を備える画像形成装置
を提供することができる。
【0113】(その他の実施形態) 1)実施形態1〜実施形態3における諸数値は、実施形
態の説明を簡略化するための一例であって、前記諸数値
は、装置の構成及び設定等に応じて、任意に定めること
ができる。
【0114】2)実施形態1〜実施形態3は、各々の実
施形態を自在に組み合わせて実施しても良い。例えば、
実施形態1の熱伝導率の高いヒータ基板において、重送
を検知する温度検知体を複数個配置することによって、
より正確に重送を検知することができる。
【0115】3)実施形態1〜実施形態3における温度
検知体たるサーミスタ301a及びサーミスタ301b
は、加熱体としてのヒータ305の温度を検知する構成
としたが、サーミスタ301a及びサーミスタ301b
を、定着体たるフィルム303の外周面または内周面
に、近接または接触配置してフィルム303温度を検知
し、サーミスタ301aによってフィルム303の温度
を目標温度に制御し、サーミスタ301bによって重送
によるフィルム303の局所的な異常昇温を検知する構
成でも本発明による効果は同等である。
【0116】4)フィルム303の熱容量が大きいとク
イックスタート性に不利となるので、クイックスタート
性を有利にするためには、フィルム厚みは40〜200
μm程度が好適である。フィルム厚み200μm以下の
場合は、ヒータ305の熱が記録媒体に伝導しやすく、
ヒータ305の温調温度を低くできるので、省エネルギ
ー化を実現できる。また、厚み40μm以下のフィルム
は、剛性が小さいので、フィルムがねじれる等の問題が
発生するため、厚み40μm以上が好適である。
【0117】5)本発明は、定着フィルム303がエン
ドレスの回転部材ではなく、例えば、ロール巻きにした
長尺の有端のウエブ部材とし、これを繰り出して走行移
動させる形態の装置構成にも適用することもできる。
【0118】6)本発明は、加圧部材302がローラ体
に限らず、回動ベルト等の他の形態による加圧部材の加
熱装置に適用することもできる。
【0119】7)前述した実施形態においては、トナー
Tが1色の画像形成装置に関して述べたが、記録媒体上
に4色のトナーが積層してカラー画像を形成するカラー
画像形成装置の加熱装置に適用することもできる。
【0120】8)本発明の実施形態として加圧ローラ駆
動方式のフィルム加熱装置に関して説明したが、駆動ロ
ーラとテンションローラ等によって張架されたエンドレ
スフィルム状のフィルムを駆動することによって、加圧
ローラを従動回転させるフィルム駆動方式によるフィル
ム加熱方式の加熱装置にも適用することができる。
【0121】9)本発明の実施形態においては、定着体
として低熱容量のフィルムに関して述べたが、定着体の
熱容量が小さい他の加熱装置構成にも適用できる。例え
ば、定着体が熱ローラ構成時には熱ローラの基体がアル
ミや鉄等の場合には、肉厚が1mm以下の場合等に適用
することができる。
【0122】10)本発明の実施形態においては、フィ
ルム加熱方式の加熱装置に関して述べたが、加熱体とし
てのヒータを、金属等の電磁誘導発熱性部材とし、フィ
ルムの内側に磁場発生手段としての励磁コイル・磁性コ
アを配設して、渦電流を発生させることによるジュール
熱によって、前記金属等の電磁誘導発熱性部材を加熱体
として電磁誘導発熱させることで、その発熱を定着ニッ
プ部Nにおいてフィルムを介して記録媒体Pに付与する
構成の電磁誘導加熱方式の加熱装置に適用することもで
きる。また、特開平7−114276号公報で提案され
ているような、定着体および加熱体として、フィルム自
身を電磁誘導発熱性部材として発熱させる電磁誘導加熱
方式の加熱装置にも適用することができる。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、定着体又は加熱体の温度を検知する温度検知体
が、記録媒体の送り方向と直交する方向の異なる位置に
複数個配置されている画像形成装置のための加熱装置に
おいて、前記複数個の温度検知体の少なくとも一つの温
度検知体によって、定着ニップ部Nに記録媒体が通過中
の所定時間内における定着体又は加熱体の温度変化ΔT
を検知し、前記温度変化ΔTを基準値と比較することに
より、記録媒体が重なって搬送される重送を検知するの
で、前記温度検知体のばらつきや、非通紙部昇温等の他
の不確定要因に対しても正確に重送を検知することがで
きる。
【0124】又、請求項2記載の発明は、定着ニップ部
Nに記録媒体が通過中の所定時間内における定着体又は
加熱体の温度変化ΔTを検知する温度検知体は、少なく
とも最小サイズ通紙領域外で、かつ加熱体の発熱領域内
に配置するので、重送を検知するための温度検知体が記
録媒体の重送による局所的な温度上昇を、正確に検知し
て、正確に重送を検知することができる。
【0125】又、請求項3記載の発明は、定着ニップ部
Nに記録媒体が通過中の所定時間内における定着体又は
加熱体の温度変化ΔTを検知する温度検知体は、重送を
検知する記録媒体の通紙領域外に配置するので、重送を
検知するための温度検知体が記録媒体の重送による局所
的な温度上昇を、正確に検知して、正確に重送を検知す
ることができる。
【0126】又、請求項4記載の発明は、記録媒体の重
送を検知した場合、加熱体への電力供給をOFF又は減
少させるので、前記重送による加熱体の局所的な温度上
昇によって、加熱装置の構成部材を破損または劣化する
に至る前に、前記温度上昇を止めることができるので、
加熱装置の構成部材の破損または劣化を確実に防止する
ことができる。
【0127】又、請求項5記載の発明は、記録媒体のサ
イズを検知する記録媒体サイズ検知手段を有する画像形
成装置において、重送を検知する温度検知体に対して、
記録媒体の送り方向と直交する方向の記録媒体の長さに
応じて、定着体又は加熱体の温度変化ΔTと比較する基
準値を、複数有するので、様々な記録媒体サイズの重送
においても、より精密・正確に重送を検知することがで
き、より確実に重送による加熱装置の構成部材の破損ま
たは劣化を防止することができる。
【0128】又、請求項6記載の発明は、定着体は、耐
熱素材を主成分とする無端帯状のフィルムであり、加熱
体は、セラミックス等を主成分とする薄板状の基板の一
面に商用電源からの電力供給により発熱する発熱体が設
けられ、又、基板の他面に複数個の温度検知体が当接ま
たは近接して配置されたヒータであるので、低熱容量の
定着体及び加熱体を用いているために、クイックスター
ト性には有利であるが、前記重送による局所的な温度上
昇が大きいため、本発明によって、より効果的で確実に
加熱装置の構成部材の破損または劣化を防止することが
できる。
【0129】又、請求項7記載の発明は、前記ヒータ基
材の熱伝導率が50W/(m・K)以上であるので、前
記重送による加熱体の局所的な温度上昇の熱が重送を検
知するための温度検知体に伝導しやすいために、前記温
度変化ΔTを迅速に、より正確に検知して、正確に記録
媒体の重送を検知することができる又、請求項8記載の
発明は、前記無端帯状のフィルムは、厚みが40〜20
0μmであるので、熱容量が小さいために、クイックス
タート性に有利であり、さらにヒータの熱が記録媒体に
伝導しやすいので、ヒータの温調温度を低くできるの
で、省エネルギー化も実現できる。また、厚み40μm
以上のフィルムであれば、剛性を十分有しているので、
フィルムがねじれる等の問題を防止できるので、より好
適である。また、低熱容量の定着体を用いているため
に、前記重送による局所的な温度上昇が大きいが、本発
明によって、より効果的で確実に加熱装置の構成部材の
破損または劣化を防止することができる。
【0130】又、請求項9記載の発明は、記録媒体に未
定着トナー画像を形成担持させる作像手段と、前記記録
媒体に形成担持させた未定着トナー画像を記録媒体に加
熱定着させる加熱装置とを有する画像形成装置におい
て、重送を正確に検知して、確実に加熱装置の構成部材
の破損または劣化を防止する加熱装置を有する画像形成
装置を提供することができる。
【0131】又、請求項10記載の発明は、記録媒体の
重送を検知した場合、加熱体への電力供給をOFF又は
減少させ、かつ重送した記録媒体を画像形成装置外に排
出するので、従来のように重送を検知すると即画像形成
装置を停止するために重送した記録媒体を取り除く作業
が不要であり、省力化が図れ、また、重送処理後の画像
形成作業をすぐに行うことができる。
【0132】又、請求項11記載の発明は、記録媒体の
重送を検知した場合、加熱体への電力供給をOFF又は
減少させ、かつ重送した記録媒体を画像形成装置外に排
出し、画像形成装置または画像形成装置に接続された画
像情報出力装置において、重送発生の画像形成異常を表
示するので、ユーザーに迅速に画像形成装置状態の情報
を教えることができるので、時間のロスが無く、ユーザ
ーにとって有用な画像形成装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る加熱装置の概略構
成を示す模式的断面図である。
【図2】 本発明の実施形態1に係る画像形成装置の概
略構成を示す模式的断面図である。
【図3】 ヒータ(加熱体)の概略構成を示す模式図で
あり、(a)は一部切り欠き表面模式図(ヒータのフィ
ルムとの摺動面側の模式図)、(b)は裏面模式図(ヒ
ータのフィルムとの非摺動面側の模式図)、(c)は拡
大横断面模式図である。
【図4】 本発明の実施形態1に係るヒータへの商用電
源からの電力供給経路を示す模式的ブロック図である。
【図5】 本発明の実施形態1に係る加熱装置における
封筒単送時を示す模式図である。
【図6】 本発明の実施形態1に係る加熱装置における
封筒重送時を示す模式図である。
【図7】 封筒単送時のサーミスタ感温素子からの出力
変遷を示すグラフである。
【図8】 封筒2重送時のサーミスタ感温素子からの出
力変遷を示すグラフである。
【図9】 封筒3重送時のサーミスタ感温素子からの出
力変遷を示すグラフである。
【図10】 本発明の実施形態1に係る封筒3重送時の
サーミスタ感温素子からの出力変遷を示すグラフであ
る。
【図11】 応答性の悪いサーミスタ感温素子を用いた
場合における本発明の実施形態1に対する比較例の封筒
3重送時のサーミスタ感温素子からの出力変遷を示すグ
ラフである。
【図12】 応答性の悪いサーミスタ感温素子を用いた
場合における本発明の実施形態1に係る封筒3重送時の
サーミスタ感温素子からの出力変遷を示すグラフであ
る。
【図13】 本発明の実施形態3に係るヒータの概略構
成を示す模式図である。
【符号の説明】
100−レーザプリンタ(画像形成装置) 111−加熱装置 200−トライアック 201−商用電源 202−A/D(アナログ/デジタル)変換回路 203−中央演算処理装置(電力供給制御手段) 301a−ヒータを目標温度に維持するためのサーミス
タ感温素子(温度検知体) 301b−重送を検知するためのサーミスタ感温素子
(温度検知体) 301b1、301b2、301b3−重送を検知する
ためのサーミスタ感温素子(温度検知体) 302−加圧ローラ(加圧体) 303−フィルム(定着体) 305−セラミックヒータ(加熱体) 305a−基板 305b−保護層 305c−発熱体 307−記録媒体先端・後端検知センサ 400−重送記録媒体端部に発生する隙間 S−センサ307が記録媒体先端を検知した時点 P−記録媒体 T−未定着トナー像 T′−定着トナー像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA12 DC10 DC14 DE07 DE10 EA12 EA15 EC20 ED16 ED25 EE07 EF09 EK00 2H033 AA23 AA30 BA11 BA12 BA32 BE03 CA01 CA07 CA17 CA30 CA34 CA48 3K058 AA12 AA96 BA18 CA12 CA23 CA61 CB25 CD01 CE04 CE13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未定着画像又は定着画像を担持した記録媒
    体を互いに圧接された定着体及び加圧体の間に形成され
    たニップ部に通過せしめながら、電源からの電力供給を
    受けて点灯する加熱体により前記記録媒体に加熱処理を
    施す加熱装置であり、定着体又は加熱体の温度を検知す
    る温度検知体が、記録媒体の送り方向と直交する方向の
    異なる位置に複数個配置されている画像形成装置のため
    の加熱装置において、 前記複数個の温度検知体の少なくとも一つの温度検知体
    によって、前記ニップ部に記録媒体が通過中の所定時間
    内における定着体又は加熱体の温度変化ΔTを検知し、
    前記温度変化ΔTを基準値と比較することにより、記録
    媒体が重なって搬送される重送を検知することを特徴と
    する加熱装置。
  2. 【請求項2】前記ニップ部に記録媒体が通過中の所定時
    間内における定着体又は加熱体の温度変化ΔTを検知す
    る温度検知体は、少なくとも最小サイズ通紙領域外で、
    かつ加熱体の発熱領域内に配置することを特徴とする請
    求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】前記ニップ部に記録媒体が通過中の所定時
    間内における定着体又は加熱体の温度変化ΔTを検知す
    る温度検知体は、重送を検知する記録媒体の通紙領域外
    に配置することを特徴とする請求項2記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】記録媒体の重送を検知した場合、加熱体へ
    の電力供給をOFF又は減少させることを特徴とする請
    求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】記録媒体のサイズを検知する記録媒体サイ
    ズ検知手段を有する画像形成装置において、 重送を検知する温度検知体に対して、記録媒体の送り方
    向と直交する方向の記録媒体の長さに応じて、定着体又
    は加熱体の温度変化ΔTと比較する基準値を、複数有す
    ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項
    に記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】定着体は無端帯状のフィルムであり、加熱
    体は基板の一面に商用電源からの電力供給により発熱す
    る発熱体が設けられ、又、基板の他面に複数個の温度検
    知体が当接または近接して配置されたヒータであること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載
    の加熱装置。
  7. 【請求項7】前記ヒータ基材の熱伝導率が50W/(m
    ・K)以上であることを特徴とする請求項6記載の加熱
    装置。
  8. 【請求項8】無端帯状のフィルムは、厚みが40〜20
    0μmであることを特徴とする請求項6記載の加熱装
    置。
  9. 【請求項9】記録媒体に未定着トナー画像を形成担持さ
    せる作像手段と、前記記録媒体に形成担持させた未定着
    トナー画像を記録媒体に加熱定着させる加熱装置とを有
    する画像形成装置において、前記加熱装置が請求項1〜
    請求項8のいずれか一項に記載の加熱装置であることを
    特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】記録媒体の重送を検知した場合、加熱体
    への電力供給をOFF又は減少させ、かつ重送した記録
    媒体を画像形成装置外に排出することを特徴とする請求
    項9記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】記録媒体の重送を検知した場合、加熱体
    への電力供給をOFF又は減少させ、かつ重送した記録
    媒体を画像形成装置外に排出し、画像形成装置または画
    像形成装置に接続された画像情報出力装置において、重
    送発生の画像形成異常を表示することを特徴とする請求
    項10記載の画像形成装置。
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