JP2002296596A

JP2002296596A - 液晶表示装置

Info

Publication number: JP2002296596A
Application number: JP2001098662A
Authority: JP
Inventors: Akinori Shioda; 昭教塩田; Hirofumi Yamakita; 裕文山北
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2001-03-30
Filing date: 2001-03-30
Publication date: 2002-10-09

Abstract

(57)【要約】【課題】ＯＣＢモードの液晶表示装置において、ベン
ド配向状態への転移が完全ではなく、スプレイ配向状態
のままの画素が残留し、輝点欠陥のように見える問題が
あった。【解決手段】画素電極、走査信号線、映像信号線及び
半導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、配向
が転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であって、前
記アレイ基板に転移の伝播を促進する構造体を設ける。
この構造体により、液晶配向のアップスプレイ領域とダ
ウンスプレイ領域の境界線を構造体近傍に形成させ、ベ
ンド領域の伝播ラインとする事で、画素全体にベンド領
域が広がる事を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液晶テレビ、液晶
モニター等に用いられる液晶表示装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、液晶表示素子はＴＮ型液晶表示素
子が一般的に用いられてきた。また高速応答を特徴とす
る液晶表示素子として、ＯＣＢ型表示素子が検討されて
いる。ＯＣＢ型液晶表示素子は「社団法人電気通信学会
信学技報 EDI98−144 199頁」「特開平１０−２０
６８２２号公報」を参考にされたい。

【０００３】図１０は従来構成の液晶表示装置であり、
図１０（ａ）は画素部の平面図、図１０（ｂ）が画素部
の断面図である。アレイ基板１と対向基板２との間に液
晶層３が挟持されており、対向基板２上には電圧印加手
段として対向電極４が形成されている。電源を入れる前
の状態ではこの液晶の配向状態はスプレイ配向と呼ばれ
る状態をなしている。この機器の電源を入れる時など
に、この電圧印加手段に比較的大きな電圧を短時間に印
加して、液晶の配向をベンド配向状態に転移させる。こ
のベンド配向状態を用いて表示を行うことがＯＣＢ型液
晶表示モードの特徴である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような液晶表示装置の場合、以下のような課題が残され
ていた。

【０００５】すなわち、画素内にベンド状態への転移が
十分に行われない、スプレイ状態の領域が残留してしま
い、輝点欠陥のように見える問題があった。これは、従
来の画素及び、電極の構成は、転移発生をしその領域が
広がっていく過程において、転移領域を伝播させるとい
う観点で構成されていないため、転移の発生時間や伝播
速度に差が有った場合などに、不良画素として残る部分
が存在した。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本願の液晶表示装置は、以下の構成とした。

【０００７】すなわち、画素電極、走査信号線、映像信
号線及び半導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対
向基板、前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持さ
れ、配向が転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であ
って、前記アレイ基板に転移の伝播を促進する構造体を
設けたことを特徴とする。

【０００８】画素電極、走査信号線、映像信号線及び半
導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板、前
記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、配向が
転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であって、前記
アレイ基板に転移の伝播を促進する電極線を設けたこと
を特徴とする。

【０００９】前記伝播電極線は、略平行なライン状の導
電体により構成されたことを特徴とする。

【００１０】前記伝播電極線は、前記画素電極、走査信
号線、映像信号線、共通配線の少なくとも一つと略平行
に対向させた電極線であることを特徴とする。

【００１１】前記伝播電極線は、前記画素電極、走査信
号線、映像信号線、共通配線の少なくとも一つと、絶縁
層を介して重なった電極線であることを特徴とする。

【００１２】前記伝播電極線は、前記画素電極、走査信
号線、映像信号線、共通配線の少なくとも一つと、絶縁
層を介して重なった電極線であり、前記重なり部の下層
の電極線よりも細い線幅で構成された電極線であること
を特徴とする。

【００１３】画素電極、走査信号線、映像信号線及び半
導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板、前
記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、配向が
転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であって、前記
対向基板に転移の伝播を促進する電極線を設けたことを
特徴とする。

【００１４】前記伝播電極線は、前記対向基板の導電性
遮光部に略平行に対峙させた電極線であることを特徴と
する。

【００１５】前記伝播電極線は、前記対向基板の導電性
遮光部に絶縁層を介して重なった電極線であることを特
徴とする。

【００１６】前記伝播電極線は、前記対向基板の導電性
遮光部に絶縁層を介して重なった電極線であり、前記重
なり部の下層の遮光部よりも細い線幅で構成された電極
線であることを特徴とする。

【００１７】画素電極、走査信号線、映像信号線及び半
導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板、前
記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、配向が
転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であって、前記
アレイ基板に転移の伝播を促進する突起部を設けたこと
を特徴とする。

【００１８】画素電極、走査信号線、映像信号線及び半
導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板、前
記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、配向が
転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であって、前記
対向基板に転移の伝播を促進する突起部を設けたことを
特徴とする。

【００１９】前記伝播突起形状部は、電極を構成する材
料により構成されたことを特徴とする。

【００２０】前記伝播突起形状部は、樹脂製材料により
構成されたことを特徴とする。

【００２１】前記伝播突起形状部は、カラーフィルタを
構成する材料により形成されたことを特徴とする。

【００２２】前記伝播突起形状部は、ブラックマトリク
スを構成する材料により形成されたことを特徴とする。

【００２３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。

【００２４】（実施の形態１）本発明の第１の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図１（ａ）は本
発明の第１の実施形態における液晶表示装置の構成を示
す平面図である。図１（ｂ）は本発明の第１の実施形態
における液晶表示装置の構成を示す断面図である。

【００２５】図１において、１はアレイ基板、２は対向
基板、３は液晶層、４は対向電極、５は画素電極、１５
は伝播用電極線、６は画素電極５と接続され映像信号を
与える映像信号線、７は走査信号線、８は半導体スイッ
チ素子、９は第１絶縁層、１０は第２絶縁層、１２はブ
ラックマトリックス、１３はアレイ基板１の内面に形成
した配向膜、１４は対向基板２の内面に形成した配向膜
である。

【００２６】以下、図１を用いてその動作について述べ
る。

【００２７】まず、アレイ基板１上にＡｌ、Ｔｉ等から
なる導電体を形成し、走査信号線７を所定の形状にパタ
ーニングする。このように形成された第１電極群の上に
ＳｉＮ_x等からなる第１絶縁層を形成した後、この第１
絶縁層の所定部分の上にａ−Ｓｉ層とｎ⁺形ａ−Ｓｉ層
（ともに図示せず）とからなる半導体スイッチ素子８を
形成する。さらに、第１絶縁層及び半導体スイッチング
素子８の所定部分の上にＡｌ、Ｔｉ等からなる導電体を
形成し、映像信号線６からなる第２電極群を所定の形状
にパターン形成する。

【００２８】つぎに、第２電極群までが形成されたアレ
イ基板１上にＳｉＮ_x等からなる第２絶縁層を形成す
る。第２絶縁層は半導体スイッチング素子８を保護する
保護膜の役目も果たすものでもある。

【００２９】さらに、画素電極５と伝播用電極線１５を
透明導電体であるＩＴＯ膜で形成する。

【００３０】その後、アレイ基板１、及び対向基板２に
は、液晶３の分子の配列を整列させるためにポリイミド
等からなる配向膜１３、１４を形成する。

【００３１】本願の発明のようなＯＣＢモード液晶表示
素子では、アレイ基板１、対向基板２にラビング処理を
行うが、各々の方向が平行であるスプレイ配向とする。

【００３２】対向基板２はアレイ基板１に対向して設
け、赤色カラーフィルター材料、緑色カラーフィルター
材料、青色カラーフィルター材料、及びブラックマトリ
ックス１２が所定のパターンに形成されている。必要に
応じて、保護膜１７を形成した。

【００３３】このように作製されたアレイ基板１、及び
対向基板２は、各々所定の方向に初期配向方位を形成
し、周辺部をシール剤で接着した後、液晶３を注入し封
止する。

【００３４】半導体スイッチ素子８は映像信号線６及び
走査信号線７から入力される駆動信号によってオン、オ
フ制御される。そして、半導体スイッチ素子８と接続さ
れた画素電極５と、対向電極４との間に印加された電圧
によって電界を発生させ、液晶３の配向を変化させて各
画素の輝度を制御し、画像を表示する。

【００３５】本願の液晶表示装置においては、初期の電
圧を印加しない状態では液晶分子がほぼ平行に並んだス
プレイ配向状態にあり、この液晶の配向を表示に用いる
ベンド配向状態に転移させる。この転移を行なうため
に、転移電圧を液晶層に印加した。

【００３６】つぎに、本実施形態のパネル構成における
作用と効果について説明する。

【００３７】ＯＣＢモード液晶表示素子は、基板と液晶
を有し、液晶に電圧を印加することで表示を行い、液晶
の電圧を印加しないときのゼロ電圧配向状態と、表示状
態で用いる表示配向状態とが異なり、ゼロ電圧配向状態
から表示配向状態に転移電圧を印加することによって転
移させる液晶表示素子の一種である。スプレイ配向から
ベンド配向への転移は、図２に示す様に、通常のスプレ
イ配向状態（図２（ａ））から、スプレイの中心位置が
ずれたアップスプレイ（図２（ｂ））とダウンスプレイ
（図２（ｃ））が発現し、続いてベンド配向状態（図２
（ｄ））がアップスプレイ領域、ダウンスプレイ領域の
交叉する場所から発現する。また、そのアップスプレイ
領域、ダウンスプレイ領域の交叉する場所は、画素内に
有る電界集中点やラビング状態の変化した点などの特異
点である事が多い。ベンド配向が発現した後は、アップ
スプレイ領域とダウンスプレイ領域の境界線に沿ってベ
ンド領域が広がり、次にその境界線から多方向に広がっ
ていく。アップスプレイとダウンスプレイは、ラビング
や電界などの違いにより決定される。

【００３８】本実施形態においては、転移の際の駆動
は、通常表示の駆動とは違い、パネル全面のゲート線を
オン状態にした。従って、ゲートがオンされるタイミン
グで、例えば画素電極、対向電極に±数V程度の交流電
圧が加えられる。転移は、対向電極と画素電極の間にか
かる電界が支配的である。

【００３９】従って本実施形態では、伝播用電極線をゲ
ート線と対峙した隣接付近に構成した。こうする事によ
りゲート線に電位を与えた際に、アップスプレイとダウ
ンスプレイとの境界線が両電極の間にライン状で構成さ
れやすくなった。

【００４０】更に、本実施形態においては、伝播用電極
線にゲート線とは別の電位を与え、アップスプレイ領
域、ダウンスプレイ領域の境界線がより出来やすくし
た。本実施形態において、伝播用電極線の電位は０Vと
した。また、伝播用電極線を画素の長辺方向に構成し、
より伝播が画素全体に行き渡りやすい構成とする事で、
パネル全面転移に対して効果的が上がるものとした。

【００４１】以上の効果により、転移確実性が向上し輝
点欠陥のない高品位のＯＣＢモード液晶表示装置を得る
ことができる。

【００４２】尚、本実施形態においては、伝播用電極線
を０Vとしたが、これに限るものではなく、ゲートの電
位と違っておれば、どんな電位を与えても良い。

【００４３】また、本実施形態においては、伝播用電極
線をアレイ基板上の最上層に設けたが、これに限るもの
ではなく、他の電極線と導通していなければ、いずれの
層にも形成可能である。

【００４４】また、本実施形態においては、伝播用電極
線を画素電極の長辺方向に略平行になるように設けた
が、これに限ったものではなく、短辺方向に略平行とし
てもよい。

【００４５】（実施の形態２）本発明の第２の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図３は本発明の
第２の実施形態における液晶表示装置の構成を示す平面
図である。

【００４６】本実施形態は、アレイ基板上のゲート電極
と絶縁膜を介して重なる様に伝播用電極線を設けた場合
の実施形態であり、この点で（実施の形態１）と異な
る。

【００４７】伝播用電極線のパターニングの際に、伝播
用電極線がゲート電極線と重なる位置になるフォトマス
クを用いてパターニングを行った以外は、実施の形態１
と同様の手法により、液晶表示パネルを構成した。ま
た、電極線幅を下層のゲート電極線よりも細いものとし
た。

【００４８】この場合においても伝播用電極線と、ゲー
ト電極線の電位に差がある事から、アップスプレイとダ
ウンスプレイの境界線が構成されやすくなっている。

【００４９】従って、実施の形態１と同様の効果によ
り、転移確実性が向上し輝点欠陥のない高品位のＯＣＢ
モード液晶表示装置を得ることができる。

【００５０】（実施の形態３）本発明の第３の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図４は本発明の
第３の実施形態における液晶表示装置の構成を示す平面
図である。

【００５１】本実施形態は、対向基板上に伝播用電極線
を設けた場合の実施形態であり、この点で（実施の形態
１）と異なる。

【００５２】図４において、対向基板上のブラックマト
リクス材料（BM材料）に、導電性の有るCrを用いた。

【００５３】図４に示すように、（実施の形態１）と同
様、BMの近傍で且つ、画素の長辺方向と略平行に対向す
る形で、伝播用電極線を構成した。また、この伝播用電
極線は、対向基板全面に形成されている透明電極のITO
をパターニングすることにより形成した。

【００５４】また、BM部と伝播用電極線とには、異なる
電位を与えた。これにより、アップスプレイ領域とダウ
ンスプレイ領域の境界線が構成されやすくなる。

【００５５】したがって、転移の伝播は、（実施の形態
１）と同様に遮光部と伝播用電極線により形成されるア
ップスプレイ領域とダウンスプレイ領域の境界線に沿っ
て伝播する。これにより、転移確実性が向上する。

【００５６】（実施の形態４）本発明の第４の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図５は本発明の
第４の実施形態における液晶表示装置の構成を示す平面
図である。

【００５７】本実施形態は、対向基板上で且つ、絶縁膜
を介してBM遮光部上に重なる様に伝播用電極線を設けた
場合の実施形態であり、この点で（実施の形態３）と異
なる。

【００５８】本実施形態においては伝播用電極線のパタ
ーニングの際に、伝播用電極線がBM遮光部と重なる位置
になるフォトマスクを用いてパターニングを行った以外
は、実施形態３と同様の手法により、液晶表示パネルを
構成した。

【００５９】したがって、転移の伝播は、（実施の形態
３）と同様に遮光部と伝播用電極線により形成されるア
ップスプレイ領域とダウンスプレイ領域の境界線に沿っ
て伝播する。これにより、転移確実性が向上する。

【００６０】尚、（実施の形態１）から（実施の形態
４）では、伝播用電極線を基板最上層に構成した透明電
極のITOをパターニングで行ったが、これに限ったもの
ではなく、別の層を新たに構成して、パターニングして
も良い。

【００６１】（実施の形態５）本発明の第５の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図６は本発明の
第５の実施形態における液晶表示装置の構成を示す平面
図である。

【００６２】本実施形態は、転移を伝播させる手段とし
てアレイ基板に突起部を設けた場合の実施形態であり、
この点で（実施の形態１）と異なる。

【００６３】図６において、ゲート線と長辺方向にほぼ
平行に対峙した突起物を形成した。この突起物には、ア
クリル系の感光性樹脂を用いた。アレイ基板上にアクリ
ル系樹脂をほぼ２μｍ程度の厚みでスピンコートし、フ
ォトリソ工程により突起の形状体を残して突起部を形成
した。更に好ましくは、露光現像条件を最適化し、この
突起の形状を三角形状とする事が望ましい。

【００６４】上記のものでは、ラビング時に布が直接当
たる部分と、布が直接当たらず影となる部分が出来る
為、アップスプレイ部とダウンスプレイ部の境界が出来
やすくなる。

【００６５】したがって、この突起部近傍が境界線とな
り転移が伝播する道となるため、（実施の形態１）と同
様に転移確実性が向上し輝点欠陥のない高品位のＯＣＢ
モード液晶表示装置を得ることができる。

【００６６】（実施の形態６）本発明の第６の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図７は本発明の
第６の実施形態における液晶表示装置の構成を示す平面
図である。

【００６７】本実施形態は、転移を伝播させる手段とし
てアレイ基板上で且つ、ゲート線上重なる様に突起部を
設けた場合の実施形態であり、この点で（実施の形態
５）と異なる。

【００６８】図７において、BM部のCrの線と長辺方向に
重なる構成とした。

【００６９】突起部は、パターニングの際にゲート線上
に形成されるようなマスクを用いた以外は、実施の形態
５と同様の方法にて形成した。

【００７０】したがって、（実施の形態５）と同様にこ
の突起部近傍が境界線となり転移が伝播する道となるた
め、転移確実性が向上し輝点欠陥のない高品位のＯＣＢ
モード液晶表示装置を得ることができる。

【００７１】（実施の形態７）本発明の第７の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図８は本発明の
第７の実施形態における液晶表示装置の構成を示す平面
図である。

【００７２】本実施形態は、転移を伝播させる手段とし
て対向基板に突起部を設けた場合の実施形態であり、こ
の点で（実施の形態５）と異なる。

【００７３】本実施形態においては、突起部を対向基板
に設けた以外は、実施の形態５と同様の方法にて基板を
形成した。

【００７４】したがって、本実施形態においても（実施
の形態５）と同様にこの突起部近傍が境界線となり転移
が伝播する道となるため、転移確実性が向上し輝点欠陥
のない高品位のＯＣＢモード液晶表示装置を得ることが
できる。

【００７５】（実施の形態８）本発明の第８の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図９は本発明の
第８の実施形態における液晶表示装置の構成を示す平面
図である。

【００７６】本実施形態は、転移を伝播させる手段とし
て突起部を、対向基板で、且つ、遮光部上に重なる様に
設けた場合の実施形態であり、この点で（実施の形態
６）と異なる。本実施形態においても、突起部は、（実
施の形態５）と同様の方法にて形成した。

【００７７】したがって、（実施の形態５）と同様にこ
の突起部近傍が境界線となり転移が伝播する道となるた
め、転移確実性が向上し輝点欠陥のない高品位のＯＣＢ
モード液晶表示装置を得ることができる。

【００７８】（実施の形態９）本発明の第９の実施形態
について図面を参照しながら説明する。図１１は本発明
の第９の実施形態における液晶表示装置の構成を示す断
面図である。

【００７９】本実施形態は、伝播用電極線を共通配線と
対峙する形で設けた場合の実施形態であり、この点で
（実施の形態１）と異なる。

【００８０】本実施形態においては、ゲート線をパター
ニングする際に、共通配線と伝播用電極線を形成した以
外は、（実施の形態１）と同様の方法でパネルを作製し
た。

【００８１】したがって、この場合においても（実施の
形態１）と同様にこの伝播用電極線近傍が境界線となり
転移が伝播する道となるため、転移確実性が向上し輝点
欠陥のない高品位のＯＣＢモード液晶表示装置を得るこ
とができる。

【００８２】尚、（実施の形態１）から（実施の形態
４）で述べた実施形態と同様に、アレイ基板１と、対向
基板両方に伝播用電極線を設けた構成と組み合わせれ
ば、さらに転移確実性が向上する。

【００８３】尚、（実施の形態５）から（実施の形態
８）で述べた実施形態と同様に、アレイ基板１と、対向
基板両方に伝播用突起物を設けた構成と組み合わせれ
ば、さらに転移確実性が向上する。

【００８４】また、（実施の形態１）から（実施の形態
８）で述べた実施形態と同様に、アレイ基板１と、対向
基板両方に伝播用電極線と突起物を合わせて設けた構成
とすれば、この場合においても転移確実性が向上する。

【００８５】また、（実施の形態１）から（実施の形態
４）では、伝播用電極線を形成する例として、画素の長
辺方向にを構成するものについて説明したが、画素短辺
方向に構成しても同様の効果が得られる。

【００８６】また、（実施の形態５）から（実施の形態
８）では、伝播用突起物を形成する例として、画素の長
辺方向に伝播用電極線を構成するものについて説明した
が、画素短辺方向に構成しても同様の効果が得られる。

【００８７】

【発明の効果】以上説明したように本発明による液晶表
示装置は、以下の作用効果を奏することができる。すな
わち、転移確実性が向上し輝点欠陥のない高品位のＯＣ
Ｂモード液晶表示装置を得ることができる。特に、転移
のための電圧が低い時に効果的である。以上のことか
ら、高速かつ広視野角で、輝点欠陥のない高画質が得ら
れる液晶テレビ、液晶モニターを提供することができる
ので工業的価値は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）本発明の第１の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第１の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図２】スプレイ配向からベンド配向への転移の経過図

【図３】（ａ）本発明の第２の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第２の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図４】（ａ）本発明の第３の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第３の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図５】（ａ）本発明の第４の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第４の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図６】（ａ）本発明の第５の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第５の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図７】（ａ）本発明の第６の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第６の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図８】（ａ）本発明の第７の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第７の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図９】（ａ）本発明の第８の実施形態における液晶表
示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第８の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図１０】（ａ）本発明の第９の実施形態における液晶
表示装置の構成を示す平面図（ｂ）本発明の第９の実施形態における液晶表示装置の
構成を示す断面図

【図１１】（ａ）従来例の液晶表示装置の構成を示す平
面図（ｂ）従来例の液晶表示装置の構成を示す断面図

【符号の説明】

１アレイ基板２対向基板３液晶層４対向電極５画素電極６映像信号線７走査信号線８半導体スイッチ素子９第１の絶縁層１０第２の絶縁層１１カラーフィルタ色層１２ブラックマトリックス１３配向膜１４配向膜１５伝播用電極線１６伝播用突起物１７保護膜

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 2H090 HB04X KA07 LA01 LA15 MA15 2H091 FA02Y FA34Y GA02 GA03 GA06 GA07 HA09 LA18 LA19 2H092 HA04 JA24 JB57 KB24 MA12 NA01 PA08 PA09 QA09

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画素電極、走査信号線、映像信号線及び
半導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板
と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、
配向が転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であっ
て、前記アレイ基板に転移の伝播を促進する構造体を設けた
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項２】画素電極、走査信号線、映像信号線及び
半導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板、
前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、配向
が転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であって、前記アレイ基板に転移の伝播を促進する電極線を設けた
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項３】前記構造体は、略平行なライン状の導電
体により構成されたことを特徴とする請求項１に記載の
液晶表示装置。
【請求項４】前記電極線は、前記画素電極、走査信号
線、映像信号線、共通配線の少なくとも一つと略平行に
対向させた電極線であることを特徴とする請求項１から
３のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項５】前記電極線は、前記画素電極、走査信号
線、映像信号線、共通配線の少なくとも一つと、絶縁層
を介して重なった電極線であることを特徴とする請求項
１から３いずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項６】前記電極線は、前記画素電極、走査信号
線、映像信号線、共通配線の少なくとも一つと、絶縁層
を介して重なった電極線であり、前記重なり部の下層の
電極線よりも細い線幅で構成された電極線であることを
特徴とする請求項５に記載の液晶表示装置。
【請求項７】画素電極、走査信号線、映像信号線及び
半導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板
と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、
配向が転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であっ
て、前記対向基板に転移の伝播を促進する電極線を設けたこ
とを特徴とする液晶表示装置。
【請求項８】前記電極線は、前記対向基板の導電性遮
光部に略平行に対峙させた電極線であることを特徴とす
る請求項７に記載の液晶表示装置。
【請求項９】前記電極線は、前記対向基板の導電性遮
光部に絶縁層を介して重なった電極線であることを特徴
とする請求項７または８に記載の液晶表示装置。
【請求項１０】前記電極線は、前記対向基板の導電性
遮光部に絶縁層を介して重なった電極線であり、前記重
なり部の下層の遮光部よりも細い線幅で構成された電極
線であることを特徴とする請求項７から９のいずれかに
記載の液晶表示装置。
【請求項１１】画素電極、走査信号線、映像信号線及
び半導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基
板、前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、
配向が転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であっ
て、前記アレイ基板に転移の伝播を促進する突起部を設けた
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項１２】画素電極、走査信号線、映像信号線及
び半導体スイッチ素子を形成したアレイ基板と対向基板
と、前記アレイ基板と前記対向基板との間に挟持され、
配向が転移する液晶層とを備えた液晶表示装置であっ
て、前記対向基板に転移の伝播を促進する突起部を設けたこ
とを特徴とする液晶表示装置。
【請求項１３】前記突起部は、電極を構成する材料に
より構成されたことを特徴とする請求項１１または１２
のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項１４】前記突起部は、樹脂製材料により構成
されたことを特徴とする請求項１１または１２のいずれ
かに記載の液晶表示装置。
【請求項１５】前記突起部は、カラーフィルタを構成
する材料により形成されたことを特徴とする請求項１１
から１４のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項１６】前記突起部は、ブラックマトリクスを
構成する材料により形成されたことを特徴とする請求項
１１から１５のいずれかに記載の液晶表示装置。