JP2002296241A - 渦流探傷装置およびその判定方法 - Google Patents

渦流探傷装置およびその判定方法

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JP2002296241A
JP2002296241A JP2001098223A JP2001098223A JP2002296241A JP 2002296241 A JP2002296241 A JP 2002296241A JP 2001098223 A JP2001098223 A JP 2001098223A JP 2001098223 A JP2001098223 A JP 2001098223A JP 2002296241 A JP2002296241 A JP 2002296241A
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JP2001098223A
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Hiroaki Nishimura
博明 西村
Hideo Takahashi
英夫 高橋
Hiroyoshi Ueda
啓善 上田
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ASUWAN DENSHI HANBAI KK
Osaka Gas Co Ltd
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ASUWAN DENSHI HANBAI KK
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 渦流探傷での欠陥の判定を高速かつ信頼性高
く行う。 【解決手段】 熱交換器2に多数用いられる伝熱管3の
渦流探傷を、プローブ4を挿入して、引出機構7で引出
ながら行う。プローブ4からのコイル・インピーダンス
の変化を示す信号は、解析器9で解析されてリサージュ
波形が生成され、判定器10は波形の位相角度に基づい
て減肉率を求めて、予め定める基準と比較し、欠陥が生
じているか否かを判定する。判定器10では、リサージ
ュ波形の対称性のくずれを、2種類の位相角度の違いか
ら評価し、位相角度の差が大きければ判定結果の信頼性
が低いことを警告する。警告は、チャートレコーダ11
の出力するチャートにも表示され、波形と対照させて欠
陥の判定を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業で用いら
れる熱交換器などで、複数の管を検査するための渦流探
傷装置およびその判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱交換器に多数使用されてい
る伝熱管や、ボイラの煙管や水管などは、過酷な条件で
使用されるので、定期的に点検されている。たとえば、
熱交換器に伝熱管として用いられている金属製の細管
は、過酷な条件下で長時間の運転が行われるので、管の
肉厚が減少等、損傷を生ずることがある。これをそのま
ま放置すれば、重大事故を招くおそれがある。特に、液
化天然ガスのガス気化設備などに用いるような熱交換器
では、損傷すると流体の漏洩を生じるので、致命傷とな
る。したがって、随時検査を行い、減肉深さを重視する
損傷検査が必要となる。
【0003】熱交換器は、通常シェルアンドチューブと
呼ばれる構造が多く使用される。シェルアンドチューブ
の構造では、密閉した胴体内に多数の伝熱管が密集して
収納されている。このような伝熱管の検査では、管が密
集しているため、管の外側には検査機器を入れる余地が
なく、管の外側からの検査は不可能である。したがって
管の内側から、迅速かつ非破壊式に減肉の検査を行うこ
とができる渦流探傷検査が用いられる。渦流探傷検査で
は、管の内側にプローブを入れ、管の長手方向にプロー
ブを移動しながら検査を行う。渦流探傷は、プローブ内
のコイルから交流磁束を発生させて行う。渦流探傷で
は、管の長手方向にプローブを移動させながら、プロー
ブ内のコイルでインピーダンス変化を測定することによ
って、損傷を検出することになる。
【0004】従来からの渦流探傷検査では、コイル・イ
ンピーダンスの変化を、X軸成分およびY軸成分をそれ
ぞれペンレコーダなどのチャートとして記録させ、予め
被検査管と同じ条件で検査した標準欠陥付管のチャート
と対比して、損傷の程度を人間が判断している。欠陥が
なければ、コイル・インピーダンスはほぼ一定であり、
変動は小さい。コイル・インピーダンスの変動が大きい
部分では、減肉が発生していることが判る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来からの渦流探傷結
果の判定は、コイル・インピーダンスの変化に基づいて
行われている。しかしながら、損傷の判定には熟練者が
必要である。また判定には時間を要する。熱交換器に多
数設けられている伝熱管などの検査は、熱交換器として
の稼働を停止させた状態で行う必要があるので、多数の
管の検査に時間がかかると、熱交換器を使用することが
できない期間が長くなってしまう。検査を自動化する試
みもなされているけれども、誤判定が多く、人間が再確
認しなければならない場合が多くなってしまう。
【0006】本発明の目的は、欠陥の判定を高速かつ信
頼性高く行うことができる渦流探傷装置およびその判定
方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱交換器等に
対して渦流探傷を行う装置であって、管の内部から渦流
探傷を行うプローブと、各管内にプローブを挿入・巻き
取りする挿入機構と、プローブが引出される際に、プロ
ーブからの信号を記憶する記憶手段と、プローブからの
信号に基づいて、リサージュ波形を生成し、8の字形状
の中間交点と一方のピーク点とを結ぶ半波直線、および
2つのピーク点間を結ぶ全波直線を求める解析手段と、
解析手段によって求められる半波直線の位相角度と全波
直線の位相角度とを比較し、予め設定される角度以上の
差があれば警告を行う判定手段とを含むことを特徴とす
る渦流探傷装置である。
【0008】本発明に従えば、渦流探傷装置には、プロ
ーブと、挿入機構と、記憶手段と、解析手段と、判定手
段とが含まれ、複数の管に対して渦流探傷を行う。挿入
機構が、各管内にプローブを挿入して引出す際に、管の
内部から渦流探傷を行う。プローブからの信号は、記憶
手段に記憶され、解析手段によってリサージュ波形の生
成による半波直線と全波直線とが求められる。リサージ
ュ波形は原則的に8の字形状であり、中間交点と一方の
ピーク点とを結んで半波直線が得られる。2つのピーク
点を結べば全波直線が得られる。リサージュ波形が対称
性の良好な8の字形状であれば、半波直線と全波直線と
はほぼ重なり、位相差に対応する位相角度の差は小さ
い。したがって、位相角度から欠陥か否かの判断を精度
よく行うことができ、自動的な判定も容易である。リサ
ージュ波形の対称性がくずれると、半波直線と全波直線
とのずれや位相の違いが大きくなり、自動的な判定は精
度が悪くなる。このような場合に、判定手段が警告を行
うので、人が記憶手段に記憶されているプローブからの
信号を見て判定したり、対象となる管に再度プローブを
挿入して再検査し、欠陥が生じているか否かを確認する
ことができる。リサージュ波形に基づく判定を信頼性高
く行うことができるときには自動的に判定を行い、リサ
ージュ波形からは精度のよい判定を行うことができない
ときには、人による総合的な判定を待つので、総合的に
は誤判定を減少させ、判定時間の短縮を図ることができ
る。
【0009】さらに本発明は、複数の管に対して渦流探
傷を行う際に、渦流探傷用のプローブを各管に順次挿入
し、各管に挿入されたプローブを引出ながら、プローブ
からの信号を記憶するとともに、プローブからの信号の
リサージュ波形を生成し、原則的に8の字形状のリサー
ジュ波形から、中間交点と一方のピーク点とを結ぶ半波
直線、および2つのピーク点間を結ぶ全波直線をそれぞ
れ求め、半波直線の位相角度と全波直線の位相角度との
差が予め設定される角度未満であれば、位相角度に基づ
いて欠陥か否かの判定を行い、半波直線の位相角度と全
波直線の位相角度との差が予め設定される角度以上であ
れば、警告をプローブからの信号とともに記憶し、記憶
を再生して警告がある管の部分に対しては、人が判定を
行うことを特徴とする渦流探傷判定方法である。
【0010】本発明に従えば、熱交換器の伝熱管などの
複数の管に対して、渦流探傷用のプローブを順次挿入
し、各管に挿入されたプローブを引出ながら、プローブ
からの信号を記憶するとともに、プローブからの信号の
リサージュ波形を生成する。プローブ内のコイルのイン
ピーダンスは、管の肉厚の変化に応じて変化するので、
交流信号に対する位相変化から2次元的なリサージュ波
形が生成される。リサージュ波形の対称性が良好であれ
ば、中間交点と1つのピーク点とを結ぶ半波直線と、2
つのピーク点を結ぶ全波直線とはほとんど一致し、位相
角度の差は小さくなる。このような場合は、位相角度が
プローブのコイル・インピーダンスの位相差に精度よく
対応し、欠陥の有無について自動的な判断を迅速に行っ
ても、信頼性の高い結果を得ることができる。リサージ
ュ波形の対称性が悪いときは、半波直線と全波直線との
位置のずれが大きくなり、位相角度も大きく異なるよう
になる。このような場合は、欠陥か否かの判定は自動的
に行わず、警告を記憶しておいて、人の判断に委ねる。
総合的に、誤判定の減少と判定時間の短縮とを図ること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
しての渦流探傷装置1を用いて、シェルアンドチューブ
型の熱交換器2の伝熱管3について渦流探傷を行う構成
を示す。熱交換器2は、円筒状の胴体の端部の管板を外
し、伝熱管3の端部を開口させる。熱交換器2の胴体内
には、多数の伝熱管3が密集して配置され、伝熱管3の
内部にプローブ4を挿入して、複数の伝熱管3に対して
渦流探傷法による検査を行う。各伝熱管3内にプローブ
4を挿入する挿入機構としては、エアガン5を用いるこ
とができる。プローブ4の外径は、伝熱管3の内径より
も少し小さくしておく。エアガン5で圧縮空気を吹込む
ことによって、プローブ4を伝熱管3の一端から他端ま
で挿入することができる。伝熱管3は、10mm前後の
径で、数mの長さを有する金属管である。液化天然ガス
の気化器などでは、海水を通すので、腐食しやすい。そ
のような気化器には、500〜1000本程度の伝熱管
3が使用されることがある。
【0012】挿入機構であるエアガン5によって各伝熱
管3の内部に挿入されたプローブ4には、渦流探傷のた
めの信号を伝送するケーブル6が接続されている。引出
機構7は、ケーブル6を引張って、プローブ4を引出
す。引出機構7によってプローブ4が引出される際に、
プローブ4からケーブル6を介してコイル・インピーダ
ンスの変化を示す信号が探傷装置8に入力される。複数
の伝熱管3の配置が判っていれば、挿入機構にはロボッ
トなどを用いて、挿入を完全自動化することもできる。
【0013】探傷装置8は、解析器9、判定器10、チ
ャートレコーダ11、保存用メディア12および表示器
13などを備える。解析器9は、ケーブル6から入力さ
れるコイル・インピーダンスの変化を示す信号を解析
し、リサージュ波形を生成する。判定器10は、リサー
ジュ波形に基づいて、欠陥の有無の判定を行う。また、
後述するような基準で、判定結果の精度を判断し、精度
が悪いと判断されるときは警告を行う。リサージュ波形
を形成するX軸およびY軸信号は、チャートレコーダ1
1でそれぞれ表示される。また、各信号は、記憶手段と
しての保存用メディア12に記憶される。保存用メディ
ア12は、たとえばフロッピディスクや磁気テープなど
の磁気記録媒体、CD−R、CD−RW、DVD−R
W、DVD−RAMなどの光記録媒体、ICカードなど
の半導体記録媒体などを利用することができる。また、
通信ネットワークを介して転送し、ファイルサーバなど
に記憶させることもできる。解析器9の解析結果と、判
定器10の判定結果とは、表示器13で画像化されて表
示される。
【0014】解析器9は、ケーブル6を介して、プロー
ブ4に高周波電流を流し、プローブ4が移動しながら出
力するコイル・インピーダンスの変化を表す信号を解析
する。判定器10は、解析器9の解析結果を、予め入力
されている探傷条件に応じて検査し、検査対象の伝熱管
3に管番号を付与する機能を有する。判定器10は、予
め入力されている対比試験片での解析結果と比較して、
検査対象の伝熱管3に欠陥があると判定されれば、判定
結果を表示器13にリアルタイムで表示し、チャートレ
コーダ11にも出力する。表示器13への表示は、管番
号の付与時に伝熱管3の配置を表す管マップを作成し、
欠陥判定によって色分け表示する。判定結果は、解析結
果とともに保存用メディア12にも記憶される。
【0015】引出機構7は、ケーブル6を巻取るケーブ
ルドラムを、軸の両側に側板を設けて支持し、ケーブル
ドラムの軸方向に移動するケーブルガイド機構を設け
る。ケーブルドラムは、ドラム駆動機構で回転駆動し
て、ケーブル6を巻取る。ケーブル6がケーブルドラム
に巻取られる位置は、ドラム駆動機構にケーブルガイド
機構を連動させて移動させる。ケーブル6の終端は、ケ
ーブルドラムの内部で探傷装置8への回転信号伝達器に
接続される。ケーブルドラムにケーブル6を巻付けると
きは、ケーブル6の太さ分だけ移動するように設定し、
ケーブル6の排出と巻取りの際の長さをエンコーダによ
って正確に計測することを可能にしておく。ケーブル6
の長さをケーブルドラムの回転角度に正確に対応させる
ので、ケーブル6の巻取りおよび送出し速度を正確に制
御することができる。
【0016】表示器13では、表示部と手元スイッチと
を備える。表示部は、管番号の付与時に作成する管マッ
プ番号と連動して表示する。手元スイッチは、番号変更
や閉止管情報を探傷装置8に入力する機能を有する。
【0017】図2は、図1のチャートレコーダ11に記
録される信号波形の例および出力を示す。チャートレコ
ーダ11からは、連続した記録紙に、渦流探傷結果を表
すコイル・インピーダンス信号がX軸成分およびY軸成
分に分けて記録される。引出機構7がプローブ4を一定
速度で引出せば、経過時間が伝熱管3内の探傷箇所に対
応する。判定器10は判定結果をチャートレコーダ11
に出力し、またその信頼性が悪い場合は、マーキングを
施すように出力する。判定結果やマーキングは、X軸ま
たはY軸のいずれかに重ねるように出力することもでき
る。
【0018】図3は、(a)で図1の解析器9がプロー
ブ4からの信号に基づいて生成するリサージュ波形の例
を示し、(b)でリサージュ波形と減肉率との関係を示
す。リサージュ波形は、原則的に8の字形状を有し、原
点となる中間交点20を挟んで2つのピーク点21,2
2を有する。ピーク点21,22は、中間交点20から
それぞれ最も遠い点である。解析器9は、デジタル信号
プロセッサ(DSP)を備え、リサージュ波形の解析を
高速に行うことができる。リサージュ波形は、一般に中
間交点20およびピーク点21,22が一直線上に乗
り、その直線の傾斜である位相角度が減肉率に対応す
る。
【0019】図4は、本発明でリサージュ波形を評価す
る際に用いる全波直線と半波直線について示す。図4
(a)は全波直線を示す。全波直線は、2つのピーク点
21,22を通る直線である。図4(b)は、半波直線
を示す。半波直線は、中間交点20と1つのピーク点2
1とを通る直線である。リサージュ波形が対称性の良好
な8の字形状であれば、半波直線と全波直線とはほぼ一
致する。
【0020】図5は、対称性がくずれたリサージュ波形
の例を示す。図5(a)は全波直線を示し、図5(b)
は半波直線を示す。リサージュ波形の対称性がくずれる
と、全波位相角度と半波位相角度とは異なるようにな
る。このようにリサージュ波形の対称性がくずれる原因
は多くある。このような場合、解析器9の演算処理だけ
では、信頼性のある判定結果を得ることはできない。そ
こで、判定器10では全波位相角度と半波位相角度との
差が予め定める角度以上になるときには、警告を行い、
人の総合的な判断によって欠陥があるか否かを決定する
ように促す。
【0021】図6は、伝熱管3内の減肉部30の例を示
す。本実施形態の渦流探傷装置1では、プローブ4から
の信号は、記憶手段である保存用メディア12に記憶さ
れ、解析器9によってリサージュ波形の生成による半波
直線と全波直線とが求められる。リサージュ波形は原則
的に8の字形状であり、中間交点20と一方のピーク点
21とを結んで半波直線が得られる。2つのピーク点2
1,22を結べば全波直線が得られる。リサージュ波形
が対称性の良好な8の字形状であれば、半波直線と全波
直線とはほぼ重なり、位相差に対応する位相角度の差は
小さい。したがって、位相角度から欠陥か否かの判断を
精度よく行うことができる、自動的な判定も容易であ
り、人手を省いて高速で検査を行うことができる。リサ
ージュ波形の対称性がくずれると、半波直線と全波直線
とのずれや位相の違いが大きくなり、自動的な判定は精
度が悪くなる。このような場合に、判定器10が警告を
行うので、人がチャートレコーダ11のチャートや、保
存用メディア12に記憶されているプローブ4からの信
号を見て判定したり、対象となる伝熱管3に再度プロー
ブ4を挿入して再検査し、欠陥が生じているか否かを確
認することができる。リサージュ波形に基づく判定を信
頼性高く行うことができるときには自動的に判定を行
い、リサージュ波形からは精度のよい判定を行うことが
できないときには、人による総合的な判定を待つので、
総合的には誤判定を減少させ、判定時間の短縮を図るこ
とができる。
【0022】本実施形態の渦流探傷装置は、人手を省い
て高速で検査を行うことができ、対比試験片と比較して
検査対象の管の傷を判定する機能を複数備えているの
で、従来の方法では果すことができなかった次に示すよ
うな多くの効果を得ることができる。 1)探傷速度を高速化することができる。従来は、1m
/sec程度のものを2m/secにすることができ
る。 2)傷を生じている位置を、ケーブルドラムのエンコー
ダで正確に確認することができる。 3)制御可能な送り巻取り装置を引出機構7として用い
ることによって、プローブ4のケーブル6の送り巻取り
を高速かつ自動的に行うことができる。 4)伝熱管3の配置を示す管板図は、現場でも作成する
ことができ、かつ判定結果を自動的に色分けして表示す
ることもできる。 5)保存用メディア12に収録した波形をそのまま再生
し、解析器9で再解析を行って、解析条件を変えて現場
データの検証を行うことができる。
【0023】なお、以上の説明では、熱交換器2の伝熱
管3の検査に本発明を適用しているけれども、多数の管
を検査する必要があるボイラなどでも、本発明を同様に
適用することができる。また少数の管を対象とするよう
なときでも、本発明を適用することができる。特に管が
長ければ、自動的に検査を行う本発明は、有効に利用す
ることができる。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数の管
に対して渦流探傷を行うために、各管内に順次プローブ
を挿入し、プローブを引出す際に、管の内部から渦流探
傷を行う。プローブからの信号は、記憶手段に記憶さ
れ、解析手段によってリサージュ波形の生成による半波
直線と全波直線とが求められる。リサージュ波形が対称
性の良好な8の字形状であれば、半波直線と全波直線と
はほぼ重なり、位相差に対応する位相角度の差は小さ
く、位相角度から欠陥か否かの判断を精度よく行うこと
ができ、自動的な判定を高速かつ容易に行うことができ
る。リサージュ波形の対称性がくずれると、半波直線と
全波直線とのずれや位相の違いが大きくなり、自動的な
判定は精度が悪くなる。このような場合には判定手段が
警告を行うので、人が記憶手段に記憶されているプロー
ブからの信号を見て判定したり、対象となる管に再度プ
ローブを挿入して再検査し、欠陥が生じているか否かを
確認することができる。
【0025】さらに本発明によれば、熱交換器の伝熱管
などの複数の管に対して、渦流探傷用のプローブを順次
挿入し、プローブからの信号でリサージュ波形を生成し
て、検査を連続的に行うことができる。リサージュ波形
は、管の損傷に対応し、位相角度が損傷変化に対応す
る。リサージュ波形の対称性が良好であれば、中間交点
と1つのピーク点とを結ぶ半波直線と、2つのピーク点
を結ぶ全波直線とはほとんど一致し、位相角度の差は小
さくなる。このような場合は、欠陥の有無について自動
的な判断を迅速に行っても、信頼性の高い結果を得るこ
とができる。リサージュ波形の対称性が悪いときは、半
波直線と全波直線との位置のずれが大きくなり、位相角
度も大きく異なるようになる。このような場合は、自動
的な判定の精度も悪くなるので、警告を記憶しておい
て、人の判断に委ねることによって、総合的に、誤判定
の減少と判定時間の短縮とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての渦流探傷装置1
の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1のチャートレコーダ11からの出力を示す
タイムチャートである。
【図3】図1の解析器9によって生成されるリサージュ
波形の例を示す波形図、およびその位相角度と減肉率と
の関係を示すグラフである。
【図4】図3(a)のリサージュ波形に対して定義され
る全波直線および半波直線を示すグラフである。
【図5】図3(a)のリサージュ波形の対称性がくずれ
るときの全波直線および半波直線の位相角度の違いを示
すグラフである。
【図6】図1の伝熱管3の減肉部30の例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 渦流探傷装置 2 熱交換器 3 伝熱管 4 プローブ 5 エアガン 6 ケーブル 7 引出機構 9 解析器 10 判定器 11 チャートレコーダ 12 保存用メディア 13 表示器 20 中間交点 21,22 ピーク点 30 減肉部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 英夫 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 上田 啓善 大阪府大阪市北区天満2−1−12 アスワ ン電子販売株式会社内 Fターム(参考) 2G053 AA11 AB21 BA12 BA23 CA17 CB26 DA03 DB06 DB20 DB27

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器等に対して渦流探傷を行う装置
    であって、 管の内部から渦流探傷を行うプローブと、 各管内にプローブを挿入・巻き取りする挿入機構と、 プローブが引出される際に、プローブからの信号を記憶
    する記憶手段と、 プローブからの信号に基づいて、リサージュ波形を生成
    し、8の字形状の中間交点と一方のピーク点とを結ぶ半
    波直線、および2つのピーク点間を結ぶ全波直線を求め
    る解析手段と、 解析手段によって求められる半波直線の位相角度と全波
    直線の位相角度とを比較し、予め設定される角度以上の
    差があれば警告を行う判定手段とを含むことを特徴とす
    る渦流探傷装置。
  2. 【請求項2】 複数の管に対して渦流探傷を行う際に、 渦流探傷用のプローブを各管に順次挿入し、 各管に挿入されたプローブを引出ながら、プローブから
    の信号を記憶するとともに、プローブからの信号のリサ
    ージュ波形を生成し、 原則的に8の字形状のリサージュ波形から、中間交点と
    一方のピーク点とを結ぶ半波直線、および2つのピーク
    点間を結ぶ全波直線をそれぞれ求め、 半波直線の位相角度と全波直線の位相角度との差が予め
    設定される角度未満であれば、位相角度に基づいて欠陥
    か否かの判定を行い、 半波直線の位相角度と全波直線の位相角度との差が予め
    設定される角度以上であれば、警告をプローブからの信
    号とともに記憶し、 記憶を再生して警告がある管の部分に対しては、人が判
    定を行うことを特徴とする渦流探傷判定方法。
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KR102616475B1 (ko) * 2023-07-25 2023-12-21 주식회사 딥아이 열교환기의 전열관 와전류탐상검사 신호수집시스템및 방법

Cited By (4)

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