JPH05312787A - 配管の渦流探傷検査判定方法 - Google Patents

配管の渦流探傷検査判定方法

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JPH05312787A
JPH05312787A JP12085392A JP12085392A JPH05312787A JP H05312787 A JPH05312787 A JP H05312787A JP 12085392 A JP12085392 A JP 12085392A JP 12085392 A JP12085392 A JP 12085392A JP H05312787 A JPH05312787 A JP H05312787A
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JP
Japan
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degree
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Application number
JP12085392A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Ono
光夫 大野
Mitsugi Fujiwara
貢 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishikawajima Inspection and Instrumentation Co Ltd
Original Assignee
Ishikawajima Inspection and Instrumentation Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 渦流探傷検査の判定を自動化する。 【構成】 配管の渦流探傷検査によって得られるリサー
ジュ波形の位相角に対応して、外面欠陥、肉厚貫通欠
陥、内面欠陥のメンバーシップ関数およびこれに対応し
て各欠陥の度合を表すメンバーシップ関数を予め作成し
ておき、測定された位相角より欠陥の種類と程度を判別
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配管の渦流探傷検査デ
ータの判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】配管の渦流探傷検査は配管の内部にプロ
ーブを挿入して得られるリサージュ波形を画面に表示
し、このリサージュ波形を熟練した検査員が目視して欠
陥の有無、欠陥の種類や程度を判定していた。
【0003】図15は渦流探傷検査システムの一例を示
す。渦流探傷検査システムはデータ採取部1,判断部
2,記録部3より構成される。データ採取部1は検査対
象物である配管などの中に挿入して欠陥を電気信号とし
て出力するプローブ11と、このプローブ11の電気信号を
画面にリサージュ波形として表示するECT探傷器12
と、このリサージュ波形より垂直軸(V軸)、水平軸
(H)方向、それぞれの波形を生成して記録紙に表示す
るペンチャート13より構成される。
【0004】判断部2は、リサージュ波形とペンチャー
ト13のV軸,H軸方向の変化曲線より欠陥の有無、欠陥
の種類および大きさ等を判断する経験豊かな検査員が該
当する。記録部3はペンチャート13の記録および検査員
の判断結果をデジタル化するデジタイザー31と、このデ
ータを読み込み整理するパーソナルコンピュータ32と、
この整理したデータをプリントするプリンター33より構
成されている。
【0005】図3はデータ採取部1で測定したデータの
例を示し、(a)はECT探傷器12の画面に表示される
リサージュ波形を示し、(b)はペンチャート13の波形
を示す。ペンチャート13の波形は(a)のリサージュ波
形の垂直方向と水平方向の形状をそれぞれ走査時間( 又
は距離) を横軸にして表したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように測定デ
ータの判定は経験豊かな検査員が行っている。このため
判定に個人差が入りやすく、またミスも発生し判定の信
頼性が低下する。さらに判定するデータ量は膨大な場合
が多く、この判定作業に多大な労力を要している。
【0007】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
もので、判定の条件をルール化してファジィ手法による
判定を行う配管の渦流探傷検査判定方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、配管の内部にプローブを挿入し渦流探傷検査装置に
よって得られるリサージュ波形の位相に対応して外面欠
陥、肉厚貫通欠陥、内面欠陥のメンバーシップ関数およ
びこれに対応して欠陥の程度を表す外面欠陥度合メンバ
ーシップ関数、貫通欠陥度合メンバーシップ関数、内面
欠陥度合メンバーシップ関数を予め作成しておき、測定
された位相角より欠陥の種類と程度を判別する。
【0009】また、外面欠陥の程度、肉厚貫通欠陥の程
度、内面欠陥の程度の組み合わせによる総合欠陥度合メ
ンバーシップ関数を予め作成しておき、前記判定された
欠陥の種類と程度から総合的欠陥を判定する。
【0010】また、配管の内部にプローブを挿入し渦流
探傷検査装置によって得られるリサージュ波形の長軸と
短軸についてその大きさごとのメンバーシップ関数およ
びその大きさと対応する直線型不定形との類似の程度を
表す直線型不定形の類似度合メンバーシップ関数を予め
作成しておき、測定された長軸と短軸の大きさより直線
型不定形の認識と類似の程度を判定する。
【0011】また、配管の内部にプローブを挿入し渦流
探傷検査装置によって得られるリサージュ波形の長軸と
短軸についてその大きさごとのメンバーシップ関数およ
びその大きさと対応する丸型不定形との類似の程度を表
す丸型不定形の類似度合メンバーシップ関数を予め作成
しておき、測定された長軸と短軸の大きさにより丸型不
定形の認識と類似の程度を判定する。
【0012】また、配管の内部にプローブを挿入し渦流
探傷検査装置によって得られるリサージュ波形の形状に
対応して8字形の寸法の大きさごとのメンバーシップ関
数およびこれに対応して8字形の類似の程度を表す8字
形度合メンバーシップ関数を予め作成しておき、測定さ
れたリサージュ波形より8字形の認識とその類似の程度
を判定する。
【0013】また、配管の内部にプローブを挿入し渦流
探傷検査装置によって得られるリサージュ波形の面積に
対応して面積の大きさごとのメンバーシップ関数および
これに対応する欠陥の大きさの程度を表す欠陥度合メン
バーシップ関数を予め作成しておき、測定された面積よ
り欠陥の大きさの程度を判定する。
【0014】また、配管の内部にプローブを挿入し渦流
探傷検査装置によって得られるリサージュ波形の面積に
対応して減肉率の大きさごとのメンバーシップ関数およ
びこれに対応する欠陥の大きさの程度を表す欠陥度合メ
ンバーシップ関数を予め作成しておき、測定された減肉
率より欠陥の大きさの程度を判定する。
【0015】
【作用】図3の(a)に示すθを位相角と言う。この位
相角と配管の欠陥の種類および大きさは相関関係があ
り、図5はこの関係を示す。図5において横軸は位相角
θを示し、縦軸は配管の肉厚の減少深さを長さとパーセ
ントで表したものである。135 度は配管の肉厚を貫通す
る穴を表し、135 度より少ない位相角は配管の外面の肉
厚減少を表し、135 度より大きい位相角は配管の内側の
肉厚減少を表す。故に、この位相角に対応して外面欠
陥、肉厚貫通欠陥、内面欠陥ごとのメンバーシップ関数
と、これらの欠陥の大きさに応じた欠陥の程度を表すメ
ンバーシップ関数を予め作成しておき、測定された位相
角から、まず欠陥の種類とその大きさを求め、この種類
と大きさとから欠陥の種類と程度を推論する。
【0016】また、外面欠陥、肉厚貫通欠陥、内面欠陥
については、それらの欠陥の程度によりそれら単独が大
きい場合やその組み合わせにより総合的に欠陥を判断す
る。
【0017】図3(a)に示すようにリサージュ波形は
位相角方向の長軸の長さと、これと直交する短軸方向の
長さにより欠陥の直線型不定形形状を推定することがで
きる。そこでこの長軸と短軸の大きさのメンバーシップ
関数およびこれに対応した直線型不定形に類似の度合を
表すメンバーシップ関数を予め作成しておき、測定され
た長軸と短軸の大きさより直線型不定形の認識と類似の
程度を判定する。
【0018】また、同様に長軸と短軸の大きさより欠陥
の丸型不定形形状を推定することができる。そこでこの
長軸と短軸の大きさのメンバーシップ関数およびこれに
対応した丸型不定形に類似の度合を表すメンバーシップ
関数を予め作成しておき、測定された長軸と短軸の大き
さより丸型不定形の認識と類似の程度を判別する。
【0019】また、リサージュ波形の形状から8字形の
寸法の大きさを算出し、8字形の寸法の大きさのメンバ
ーシップ関数およびこれに対応した8字形に類似の程度
を表す8字形類似度合メンバーシップ関数を予め作成
し、測定されたリサージュ波形の形状より8字形の認識
および類似の程度を判定する。
【0020】リサージュ波形で囲まれる面積は欠陥の大
きさに対応している。そこでこの面積の大きさのメンバ
ーシップ関数およびこれに対応する欠陥の大きさの程度
を表す欠陥度合メンバーシップ関数を予め作成してお
き、測定された面積より欠陥の大きさを判定する。
【0021】図5を用いて位相角より求めた減肉率は欠
陥の大きさに対応している。そこでこの減肉率の大きさ
のメンバーシップ関数およびこれに対応する欠陥の大き
さの程度を表す欠陥度合メンバーシップ関数を予め作成
しておき、測定された減肉率より欠陥の大きさを判定す
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本実施例の配管の渦流探傷検査判定システ
ムであり、データ採取部1は配管の中に挿入されて測定
データを出力するプローブ11と、この測定データを画面
にリサージュ波形として表示してするETC探傷器12
と、このリサージュ波形からファジィ手法により欠陥の
有無、種類、程度を判断するパーソナルコンピュータ32
よりなる判断部2から構成される。また記録部3はこの
パーソナルコンピュータ32と、この出力をプリントする
プリンター33より構成される。
【0023】図2は渦流探傷装置のキャリブレーション
用の試験片を示す図である。配管に人工欠陥を設けたも
ので、外面欠陥、肉厚貫通穴、内面欠陥を(a)に示す
位置に、(b)に示す仕様で設けている。
【0024】図3はこの試験片をプローブ11で探傷し、
ECT探傷器12の画面に表示した様子を示したもので、
リサージュ波形は、図2に示すような明確な欠陥の場
合、8字形を描くことが多い。しかし実際の欠陥は形が
崩れているのが普通であり、8字形とならず長円状にな
ったり、円形状になったりすることもある。(b)は
(a)の波形を垂直軸V方向と水平軸H方向に分離し
て、横軸を時間又は探傷距離として表したものである。
【0025】図4は外径30mm,肉厚2.5 mm,長さ1.
5 mの配管についてのV軸方向とH軸方向の測定結果を
表した図である。指示NO1〜13が欠陥指示が表れた位
置を示す。このような各指示番号の測定データにつき欠
陥の有無、種類、大きさの判定を行う。
【0026】図5は図2に示した対比試験片と同様な対
比試験片により測定したデータを位相角を横軸にとり、
縦軸に減肉探さをmmまたはパーセント表示したもので
ある。位相角とは図3のθで表される角度を言う。位相
角約50度から135 度近傍までは外面の欠陥となり、135
度を中心としてその近傍は肉厚貫通穴となり、135 度近
傍から180 度近くまでは内面の欠陥となっている。この
ように位相角は欠陥の種類とその大きさを表す。
【0027】次に以上のようなデータを基に作成したメ
ンバーシップ関数を用いて第1実施例を説明する。図6
はパターンの位相角のメンバーシップ関数で、測定され
た位相角θがSで示すグループ、Mで示すグループ、L
で示すグループのどのグループに属するのかの確率を表
す。ここでSは外面欠陥,Mは肉厚貫通穴,Lは外面欠
陥に対応している。
【0028】図7は、図6で位相角θの属するグループ
の確率がわかった場合、各グループの表す欠陥の確率を
表すメンバーシップ関数である。つまり図6でSグルー
プに、ある確率で属せば、外面欠陥としてどのくらいの
確率であるか、Mグループに、ある確率で属せば貫通欠
陥としてどのくらいの確率であるか、Lグループに属す
れば内面欠陥としてどのくらいの確率であるかの度合を
示す。
【0029】ここで上述のメンバーシップ関数を用いて
欠陥の種類を判断するルールの一例を示す。なお、大、
中、小はL,M,Sに対応する。 もし位相角が小なら、外面欠陥である確率が大です。 もし位相角が大なら、内面欠陥である確率が大です。 もし位相角が中なら、貫通欠陥となる確率が大です。
【0030】このようなルールを用い、測定した位相角
がθである場合、欠陥の種類を判定する例を図8を用い
て説明する。図8(a)は測定されたパターンの位相角
θがS,M,Lのどのグループにどれくらいの確率で属
するかを示す。この場合、Mグループに70%,Lグルー
プに30%の確率で属していることがわかる。
【0031】図8(b)は、(a)でLグループに属し
た場合の欠陥の種類を判断するもので、この場合、外面
欠陥の確率を示す。ここでSとは外面欠陥である確率が
小さいグループ、Mは外面欠陥である確率が中ぐらいで
あるグループ、Lは外面欠陥である確率が大きいグルー
プであることを示す。30%の位置で垂線を引くと、Sと
Mに交差するので、各交差位置で水平線を引くと斜線で
示すような面積が得られる。この面積の重心の横軸方向
の値25%が、欠陥の種類の判定値を示し、この場合位相
角θは25%の確率で外面欠陥であることを示す。
【0032】図8(c)は、(a)でMグループに属し
た場合の欠陥の種類を判断するもので、この場合肉厚貫
通欠陥の確率を示す。ここでSとは肉厚貫通欠陥となる
確率が小、Mは中、Lは大であることを表す。(a)に
おいてMグループに属する確率は70%であるので、70%
の位置で垂線を引くと、MとLに交差するのでそれぞれ
の交差点で水平線を引くと斜線で示す面積が得られる。
この面積の重心の横軸方向の値75%が欠陥の種類の判定
値を示し、この場合位相角θは75%の確率で肉厚貫通欠
陥であることを示している。
【0033】次に第2実施例を説明する。上述した例は
欠陥の種類の判定をしたが、各種の欠陥の確率がわかっ
た後、対象の配管の総合的な欠陥は大きいのか小さいの
かという判断も必要になる。そこで各種の欠陥の確率か
ら全体としての欠陥を判断する例を説明する。
【0034】この場合のルールは次のようになる。 もし、外面欠陥の確率が小で、内面欠陥の確率が小
で、肉厚貫通欠陥の確率が小ならば、総合的欠陥の確率
は小です。 もし貫通欠陥の確率が大なら、総合的欠陥の確率は大
です。 もし外面欠陥の確率が大なら、総合的欠陥の確率は大
です。 もし内面欠陥の確率が大なら、総合的欠陥の確率は大
です。
【0035】図9は総合的欠陥の確率を判断するメンバ
ーシップ関数を示す。(a)は各種欠陥の確率のグルー
プ分けのメンバーシップ関数で、(b)は各グループに
分かれた欠陥ごとの総合的欠陥の度合を示すメンバーシ
ップ関数で、(b)の関数は(a)のS,M,Lに対し
それぞれ存在する。図9の用い方は図8で説明した方法
と同じでこれにより総合的欠陥の確率を判断できる。
【0036】次に第3実施例を説明する。本実施例は欠
陥の形状を判断するもので、ECT探傷器12の画面上に
得られるリサージュ波形の長軸および短軸の測定値より
欠陥の形状が直線型不定形である確率を推定するもので
ある。なお長軸、短軸とは、図 3において位相角方向の
8字形の長さを長軸、これに直角方向を短軸と言い、短
軸方向の長さとは、短軸方向の最も大きな幅の値を言
う。
【0037】図10は長軸方向の長さ、短軸方向の長さを
小S,中M,大Lのグループに分類するメンバーシップ
関数で、(a)が長軸方向の長さの分類、(b)が短軸
方向の長さの分類を示す。
【0038】本実施例のルールは次のようにする。 もし、長軸方向の長さが大で、短軸方向の長さが中な
ら、直線型不定形である確率は中です。 もし、長軸方向の長さが小で、短軸方向の長さが小な
ら、直線型不定形である確率は小です。 もし、長軸方向の長さが大で、短軸方向の長さが小な
ら、直線型不定形である確率は大です。 もし、長軸方向の長さが中で、短軸方向の長さが小な
ら、直線型不定形である確率は中です。 もし、長軸方向の長さが中で、短軸方向の長さが中な
ら、直線型不定形である確率は小です。
【0039】次に測定した長軸方向の長さと短軸方向の
長さより図10を用いて長軸方向の長さのグループ、短軸
方向の長さのグループの所属の確率を得る。これをルー
ルに適用する場合、ルールは条件が2つある。このよう
な場合、例えば、の例で説明すると、長軸方向の長さ
が、あるグループXに属する確率と、短軸方向の長さ
が、あるグループYに属する確率を比較して、確率の小
さい方をとる。この場合長軸方向の長さのグループXに
属する確率が小さけばこのデータを用い、直線型不定形
である確率を求める。この確率を求める図は図7と同様
である。故に図7を用いて直線型不定形である確率が、
例えば、60%と判定できる。
【0040】次に第4実施例を説明する。本実施例は長
軸の方向の長さと、短軸方向の長さとから丸型不定形の
形状を判定するものであり、やり方は第3実施例の直線
型不定形の場合と同様である。ルールについては異なる
のでこれを説明すると次のようになる。
【0041】もし、長軸方向の長さが大で、短軸方向
の長さが大なら、丸型不定形である確率は大です。 もし、長軸方向の長さが中で、短軸方向の長さが中な
ら、丸型不定形である確率は大です。 もし、長軸方向の長さが小で、短軸方向の長さが小な
ら、丸型不定形である確率は大です。 もし、長軸方向の長さが大で、短軸方向の長さが中な
ら、丸型不定形である確率は中です。 もし、長軸方向の長さが大で、短軸方向の長さが小な
ら、丸型不定形である確率は小です。 もし、長軸方向の長さが中で、短軸方向の長さが小な
ら、丸型不定形である確率は中です。
【0042】次に第5実施例について説明する。本実施
例はECT探傷器12の画面上のリサージュ波形が8字形
である確率を判断するものである。リサージュ波形は図
3に示したように明確な8字形を描く場合も多いが、8
字形とならない場合もある。
【0043】8字形を特定する方法としては色々あるが
ここでは8字形の幅により特定する方法について説明す
る。図11は、(a)が8字形の幅の測定値より8字形の
分類をS,M,Lにどの割合で該当するかを示すメンバ
ーシップ関数で、(b)が8字形である度合を示すメン
バーシップ関数である。なお、(b)は(a)の各S,
M,Lに対してそれぞれ存在する。このようにして8字
形を認識する確率を推定できる。
【0044】8字形を判断するに当たり、8字形の幅で
は正しく8字形を認定できない場合が多いので、次にリ
サージュ波形の形状を追跡して8字形であるかを判断す
る方法について説明する。図12はリサージュ波形を分類
したもので、(a)は8字形である可能性大のもの、
(b)はこの可能性が中のもの、(c)は可能性が小の
ものを示す。図中、A,B,C,Dはリサージュ波形を
長方形で囲ったときの接点を示す。
【0045】(a)の8字形の可能性大に属するか否か
の判定方法として、線の動きを調べ次のようになってい
る場合を(a)とする。 A→B→D→C B→C→A→D C→D→B→A D→A→C→B A→D→B→C B→A→C→D C→B→D→A D→C→A→B
【0046】(b)となる場合は、(a)となる場合を
除き、先頭より3つの点を通過した場合とする。図11、
(b)でA→B→Dまでは行くが、Cには行かない場合
などが該当する。
【0047】(c)となる場合は、丸を描こうとする場
合で、先頭の3点が次のようになる場合である。 A→B→C B→C→D C→D→A D→A→B A→D→C B→A→D C→B→A D→C→B
【0048】上述の方法で8字形であるか否か精度よく
判断できる。この方法はメンバーシップ関数は使用しな
いが、この判断を欠陥判断のデータに使用することはで
きる。
【0049】次に第6実施例について説明する。本実施
例はリサージュ波形の面積によって欠陥の大きさを判断
するものである。図13は実測されたリサージュ波形の面
積(パターン面積と言う)がS,M,Lのどのグループ
に属するかを決めるメンバーシップ関数である。これに
よって決まったS,M,Lごとに図7と同様の欠陥の度
合を表すメンバーシップ関数を用いて欠陥の確率を推定
する。
【0050】次に第7実施例を説明する。本実施例は図
5によって定められる減肉率の大きさによって欠陥の大
きさを判断するものである。図14は実測された位相角よ
り図5から減肉率を求め、この減肉率がS,M,Lのど
のグループに属するかを決めるメンバーシップ関数であ
る。これによって決まったS,M,Lごとに、図7と同
様の欠陥の度合を表すメンバーシップ関数を用いて欠陥
の確率を推定する。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は測定データをメンバーシップ関数を用いて、S,M,
Lの区分に分類し、この分類に基づき欠陥の度合や、あ
る形状との類似の度合を推定するので、欠陥の種類、欠
陥の形状、欠陥の大きさなどを確率として表すことがで
き、欠陥を適正に判断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を実現する装置構成を示す図で
ある。
【図2】配管に人工欠陥を設けた試験片を示す図であ
る。
【図3】渦流探傷検査によって得られるリサージュ波形
とこれをV軸,H軸に分解した波形を示す図である。
【図4】1本の配管の渦流探傷試験結果を示す図であ
る。
【図5】減肉と位相角との関係を示す図である。
【図6】位相角のメンバーシップ関数を示す図である。
【図7】内面欠陥の度合を示すメンバーシップ関数であ
る。
【図8】第1実施例において、具体例を用いて図6,図
7に示すメンバーシップ関数の使い方を説明した図であ
る。
【図9】第2実施例の総合的欠陥の確率を求めるメンバ
ーシップ関数である。
【図10】パターンの長軸方向の長さ、短軸方向の長さ
のメンバーシップ関数を示す図である。
【図11】パターンの8字形である確率を求めるメンバ
ーシップ関数である。
【図12】パターンの8字形をリサージュ波形から確認
する方法を説明する図である。
【図13】パターンの面積のメンバーシップ関数であ
る。
【図14】配管の減肉率のメンバーシップ関数である。
【図15】従来の渦流探傷検査を行うシステムを示す図
である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管の内部にプローブを挿入し渦流探傷
    検査装置によって得られるリサージュ波形の位相に対応
    して外面欠陥、肉厚貫通欠陥、内面欠陥のメンバーシッ
    プ関数およびこれに対応して欠陥の程度を表す外面欠陥
    度合メンバーシップ関数、貫通欠陥度合メンバーシップ
    関数、内面欠陥度合メンバーシップ関数を予め作成して
    おき、測定された位相角より欠陥の種類と程度を判別す
    ることを特徴とする配管の渦流探傷検査判定方法。
  2. 【請求項2】 外面欠陥の程度、肉厚貫通欠陥の程度、
    内面欠陥の程度の組み合わせによる総合欠陥度合メンバ
    ーシップ関数を予め作成しておき、前記判定された欠陥
    の種類と程度から総合的欠陥を判定することを特徴とす
    る請求項1記載の配管の渦流探傷検査判定方法。
  3. 【請求項3】 配管の内部にプローブを挿入し渦流探傷
    検査装置によって得られるリサージュ波形の長軸と短軸
    についてその大きさごとのメンバーシップ関数およびそ
    の大きさと対応する直線型不定形との類似の程度を表す
    直線型不定形の類似度合メンバーシップ関数を予め作成
    しておき、測定された長軸と短軸の大きさより直線型不
    定形の認識と類似の程度を判定することを特徴とする配
    管の渦流探傷検査判定方法。
  4. 【請求項4】 配管の内部にプローブを挿入し渦流探傷
    検査装置によって得られるリサージュ波形の長軸と短軸
    についてその大きさごとのメンバーシップ関数およびそ
    の大きさと対応する丸型不定形との類似の程度を表す丸
    型不定形の類似度合メンバーシップ関数を予め作成して
    おき、測定された長軸と短軸の大きさにより丸型不定形
    の認識と類似の程度を判定することを特徴とする配管の
    渦流探傷検査判定方法。
  5. 【請求項5】 配管の内部にプローブを挿入し渦流探傷
    検査装置によって得られるリサージュ波形の形状に対応
    して8字形の寸法の大きさごとのメンバーシップ関数お
    よびこれに対応して8字形の類似の程度を表す8字形度
    合メンバーシップ関数を予め作成しておき、測定された
    リサージュ波形より8字形の認識とその類似の程度を判
    定することを特徴とする配管の渦流探傷検査判定方法。
  6. 【請求項6】 配管の内部にプローブを挿入し渦流探傷
    検査装置によって得られるリサージュ波形の面積に対応
    して面積の大きさごとのメンバーシップ関数およびこれ
    に対応する欠陥の大きさの程度を表す欠陥度合メンバー
    シップ関数を予め作成しておき、測定された面積より欠
    陥の大きさの程度を判定することを特徴とする配管の渦
    流探傷検査判定方法。
  7. 【請求項7】 配管の内部にプローブを挿入し渦流探傷
    検査装置によって得られるリサージュ波形の面積に対応
    して減肉率の大きさごとのメンバーシップ関数およびこ
    れに対応する欠陥の大きさの程度を表す欠陥度合メンバ
    ーシップ関数を予め作成しておき、測定された減肉率よ
    り欠陥の大きさの程度を判定することを特徴とする配管
    の渦流探傷検査判定方法。
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