JP2002295828A - 燃焼制御装置 - Google Patents

燃焼制御装置

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JP2002295828A
JP2002295828A JP2001096307A JP2001096307A JP2002295828A JP 2002295828 A JP2002295828 A JP 2002295828A JP 2001096307 A JP2001096307 A JP 2001096307A JP 2001096307 A JP2001096307 A JP 2001096307A JP 2002295828 A JP2002295828 A JP 2002295828A
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zone
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JP2001096307A
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English (en)
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Hironobu Fujita
博信 藤田
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Noritz Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に応答性の遅い制御系を対象としてオーバ
ーシュートの発生を可及的に抑制して設定温度への収束
性を高め、又、要求熱量の変動にも良好に追随可能な燃
焼制御装置を提供する。 【解決手段】 貯湯式温水暖房機の缶体内に貯留された
循環水を加熱する燃焼バーナを対象としてゾーン燃焼制
御を実行する。用いるゾーン制御テーブルとして、缶体
内の湯温変化量δをX軸方向、温度偏差SをY軸方向に
したマトリックス配列とし、各ゾーン(Xi,Yi)に
燃焼量の変動制御情報を設定する。「+1」とは0.1
号/ts秒の割合で燃焼量をアップさせる意味であり、
数字がマイナスの場合は燃焼量をダウンさせる意味であ
る。設定温度近傍では湯温変化量がプラスに大である
程、より大きく燃焼量ダウンさせる値(例えば「−2
0」)を設定し、設定温度到達前の時点で早めに燃焼量
を絞る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体もしくは液体
の燃料を燃焼させた際の燃焼熱により水等の加熱対象を
加熱する燃焼装置を対象として、その燃焼装置の燃焼量
を可変制御するために用いられる燃焼制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】燃焼バーナ等を備えた燃焼装置の燃焼量
を制御するための燃焼制御装置としては、燃焼熱により
加熱対象を目標となる設定温度まで加熱してその設定温
度に維持させるためにPID制御により燃焼制御を行う
ものが従来より知られている。このPID制御は、上記
設定温度及び加熱対象の現在温度との対比により比例部
分(P)、積分部分(I)及び微分部分(D)を加算し
て今回の燃焼量についての制御値を決定するものであ
る。このようなPID制御による燃焼制御は、例えば瞬
間式給湯器のように燃焼量の変動が加熱対象である湯水
の出湯温度の変化として直ぐに表れるような応答性の速
い制御系において適している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、制御対象の
燃焼装置が応答性の遅い制御系に対し(貯湯式温水暖房
機に搭載された比例燃焼バーナの燃焼量を制御する場合
に)上記のPID制御による燃焼制御を適用すると、外
乱によりハンチングしたり設定温度に収束せずにオーバ
ーシュートしたりする等の不都合が発生し易いものにな
る。
【0004】例えば、燃焼装置が貯湯式温水暖房機であ
ると、缶体内に貯湯された水を比例燃焼バーナの燃焼熱
により加熱して所定の設定温度に維持しつつその缶体内
の温水を浴室乾燥機や室内暖房機等の種々の暖房端末と
の間で循環させ、各暖房端末で放熱された後の温水を上
記缶体に戻して再び設定温度まで加熱することになる。
つまり、缶体内の比較的大量の湯水を燃焼熱により加熱
するものであるため、燃焼量の変動が缶体からの出湯温
度の変化となって表れるまでに遅れが生じるという応答
性の遅い制御系となっている。
【0005】この場合の燃焼制御にPID制御を適用す
ると、上記比例部分や積分部分は出湯温度が設定温度に
到達するまでは正(プラス)の値であるため、燃焼量は
増大し続け、出湯温度が設定温度を超えた時点で初めて
負(マイナス)の値となる。つまり、図7に示すように
設定温度よりも熱くなって初めて燃焼量(図7の点線参
照)を低減側に変動(絞る)ことになるため、絞り始め
た時点では缶体の湯水には既に過大な熱量が供給されて
おり、缶体湯温(図7の実線参照)は設定温度よりも高
温側に超えてしまいオーバーシュートを生じることにな
る。以後、設定温度を挟んで低温側及び高温側にそれぞ
れオーバーシュートを繰り返すことになる。この際、高
温側へのオーバーシュートに起因して上記比例燃焼バー
ナを強制燃焼停止する制御が行われ、温度低下後に再着
火動作のための制御が行われることになる。なお、上記
の微分部分は出湯温度の時間的偏差により燃焼量を抑制
するものであり、微分部分の比率をたとえ大きくしても
制御系全体の応答性が遅くなるだけで、上記の燃焼量を
絞り始める時点を早めることはできない。
【0006】加えて、上記貯湯式温水暖房機の場合に
は、温水の供給先の複数の暖房端末の内の一部がユーザ
により作動停止されたり、逆にそれまで作動停止状態の
暖房端末を作動開始されたりすると、缶体からの湯水の
循環量や放熱量に対する要求に増減変動(暖房負荷の変
動)が生じることになる。そして、燃焼量の変更が上記
暖房負荷の変動に追随できないと、ハンチングを生じて
しまうことになる。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、特に応答性の
遅い制御系を対象としてオーバーシュートの発生を可及
的に抑制して設定温度に対する収束性を高め得る燃焼制
御装置を提供することにあり、併せて、熱量に対する要
求に変動が生じるような場合であってもその負荷変動に
良好に追随可能な燃焼制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明では、燃焼熱による加熱により
加熱対象が目標とする設定温度になるように燃焼装置を
制御する燃焼制御装置を対象として以下の特定事項を備
えるようにした。すなわち、上記加熱対象についての設
定温度と今回の検出温度との間の温度偏差と、前回と今
回との間の上記加熱対象の温度変化度合との2つのパラ
メータの組み合わせによりゾーン分けした各ゾーン別に
上記温度偏差及び温度変化度合に対応する燃焼量につい
ての制御情報を予め設定してなるゾーン制御テーブルを
有し、このゾーン制御テーブルに設定された制御情報に
従って上記燃焼装置の燃焼量を制御する構成とした。
【0009】また、上記請求項1をより具体化したもの
とした請求項2に係る発明では、燃焼熱による加熱によ
り加熱対象が目標とする設定温度になるように燃焼装置
を制御する燃焼制御装置を対象として以下の特定事項を
備えるようにした。すなわち、上記加熱対象についての
目標とする設定温度と今回の検出温度との間の温度偏差
と、前回と今回と間の上記加熱対象の温度変化度合との
2つのパラメータの組み合わせによりゾーン分けした各
ゾーン別に上記温度偏差及び温度変化度合に対応する燃
焼量についての制御情報を予め設定したゾーン制御テー
ブルを記憶させた制御情報記憶手段と、上記加熱対象に
ついての設定温度及び検出温度に基づいて上記燃焼装置
の燃焼量を制御する燃焼制御手段とを備えるものとす
る。そして、上記燃焼制御手段として、上記設定温度及
び検出温度に基づいて上記制御情報記憶手段のゾーン制
御テーブルから今回の制御情報を抽出し、この制御情報
に基づいて上記燃焼装置の燃焼制御量を決定する構成と
する。
【0010】ここで、上記の「温度変化度合」は、温度
変化量自体、温度変化率もしくは温度変化勾配等を含む
ものであり、また、上記の「ゾーン制御テーブル」は、
上記2つのパラメータを行方向・列方向としてゾーン分
けしたマトリックス形式により表現されたものや、上記
2つのパラメータを2軸としてゾーン分けした関係図表
等のマップ形式により表現されたもののいずれでもよ
い。
【0011】上記の請求項1又は請求項2によれば、設
定温度に対する温度偏差と、前回から今回までの温度変
化度合とに基づいてゾーン分けした各ゾーンに対し、そ
のゾーンを規定する温度偏差及び温度変化度合の組み合
わせに対応する制御情報を予め設定したゾーン制御テー
ブルを用いるようにしているため、上記制御情報の設定
次第により、加熱対象の昇温過程において例えば設定温
度よりも手前時点から燃焼量を絞り始めるようにするこ
とも可能になるし、その絞る程度を温度変化度合に基づ
いて大小調整することも可能になる。このため、貯湯式
温水暖房機等のような応答性の遅い制御系とならざるを
得ない燃焼装置であっても、加熱対象が加熱されてその
検出温度が設定温度に近づいたら、設定温度に到達する
前から早期に燃焼量を絞ることによりオーバーシュート
を防止もしくは抑制して設定温度に確実に収束させるこ
とが可能になる。その際、温度変化度合が大きい場合、
つまり、温度上昇速度が速い場合には燃焼量をより大き
く絞るようにすることにより、上記のオーバーシュート
の発生を可及的に防止して設定温度に収束させることが
可能になる。
【0012】本発明におけるゾーン制御テーブルの内容
として以下の種々な具体的な構成を採用することによ
り、より確実な作用を得ることが可能になる。
【0013】第1として、上記請求項1又は請求項2に
おける制御情報を今回の燃焼制御に対する変動制御情報
とし、燃焼制御においては前回までの燃焼制御量に対し
今回の変動制御情報を付加して今回の燃焼制御量を決定
する構成を採用することができる(請求項3)。この場
合には、燃焼開始からそのときの温度偏差及び温度変化
度合の組み合わせに該当するゾーンの変動制御情報を順
次加算して燃焼制御量が決定されることになり、各ゾー
ンの制御情報として燃焼量そのものを設定する場合に比
べ、制御が簡易になると共に種々の燃焼装置に対する汎
用性を付与することが可能になる。
【0014】第2として、上記請求項1〜請求項3のい
ずれかにおけるゾーン制御テーブルとして、温度偏差及
び温度変化度合が共に小さい1又は2以上の各ゾーンに
対し、燃焼制御量を変動させないことを内容とする制御
情報を設定することもできる(請求項4)。この場合に
は、現在の加熱対象の検出温度が設定温度近傍にあり、
温度変化が小さければ、そのときの燃焼状態を維持させ
ることにより、加熱対象を略設定温度に維持することが
可能になる。
【0015】第3として、上記請求項1〜請求項4のい
ずれかのゾーン制御テーブルとして、上昇側の温度変化
度合が大きいゾーンである程、かつ、温度偏差の絶対値
が小さいゾーンである程、燃焼制御量をより大きく低減
させる制御情報を設定するようにすればよい(請求項
5)。この場合には、現在の加熱対象の検出温度が設定
温度に近いにも拘わらず、温度変化度合が大きくて急速
に変化している場合には、設定温度に到達する前に燃焼
制御量がより大きく絞られるため、設定温度の高温側も
しくは低温側へのオーバーシュート発生をより効果的に
回避して設定温度への収束性を確実に実現し得ることに
なる。特に、温度偏差が設定温度よりも低温側にあるゾ
ーンに、高温側にあるゾーンよりも燃焼制御量の低減変
動をより大きくする制御情報を設定することにより(請
求項6)、加熱対象が低温側から設定温度に近づいてい
るにも拘わらず、その温度上昇の変化度合が大きけれ
ば、燃焼制御量がより大きく絞られるため、設定温度よ
りも高温側へのオーバーシュート発生の阻止をより効果
的に図ることが可能になる。
【0016】第4として、上記請求項1〜請求項6のい
ずれかのゾーン制御テーブルとして、温度変化度合の如
何に拘わらず加熱対象が設定温度よりも高温側であって
温度偏差が大値側のゾーンに、燃焼制御量を低減変動さ
せる制御情報を設定する一方、温度変化度合の如何に拘
わらず加熱対象が設定温度よりも低温側であって温度偏
差が大値側のゾーンに、燃焼制御量を増大変動させる制
御情報を設定することもできる(請求項7)。例えば、
貯湯式温水暖房機等のように燃焼制御中に要求熱量等が
急に減少するような負荷変動の発生に起因して温度偏差
及び温度変化度合の組み合わせが定常状態のゾーンでは
なくて加熱対象が一時的に過剰な加熱を受ける非定常状
態のゾーンに陥り、加熱対象が設定温度を大きく超えて
強制的な燃焼停止が必要となりかけることがある。この
ような場合においても、設定温度よりも大きく高温側の
ゾーンに対し燃焼制御量を低減変動させる制御情報を温
度変化度合の如何に拘わらず一律に設定することによ
り、燃焼停止させることなく燃焼を持続させつつ定常状
態に復帰するのを待つことが可能になる。また、逆に設
定温度よりも大きく低温側のゾーンに対し燃焼制御量を
増大変動させる制御情報を温度変化度合の如何に拘わら
ず一律に設定することにより、燃焼開始から全てゾーン
制御テーブルに基づく燃焼制御が可能になり、燃焼開始
初期から途中段階でゾーン制御テーブルに基づく燃焼制
御に切換える必要がなくなる。これにより、燃焼制御の
制御の簡易化が図られる。
【0017】以上の請求項1〜請求項7のいずれかの燃
焼制御装置の制御対象である燃焼装置としては、燃焼器
と、この燃焼器に対し燃焼用空気を供給量可変に供給す
る空気供給手段と、上記燃焼器に対し燃料を供給量可変
に供給する燃料供給手段とを備えたものとすることがで
き、この場合には、上記燃焼装置の燃焼量の制御を上記
空気供給手段による空気供給量と、燃料供給手段による
燃料供給量とを対象にして行う構成とすればよい(請求
項8)。これにより、制御対象である燃焼装置が具体的
に特定される。ここで、空気供給手段の空気供給量の制
御は、空気供給手段が送風ファンである場合にはその送
風ファンの回転数を制御すればよく、また、燃料供給手
段の燃料供給量の制御は、燃料供給手段が燃料ポンプで
ある場合にはその燃料ポンプの駆動周波数を、燃料供給
手段が燃料比例弁である場合にはその燃焼比例弁の開度
をそれぞれ制御すればよい。つまり、送風ファンの回転
数と燃料ポンプの駆動周波数との組み合わせ、あるい
は、送風ファンの回転数と燃料比例弁の開度との組み合
わせをそれぞれ制御すればよい。
【0018】さらに、上記請求項1〜請求項7のいずれ
かの燃焼制御装置の制御対象である燃焼装置としては、
貯湯槽に貯留された湯水を加熱対象とする貯湯式燃焼装
置とし、燃料供給量と燃焼用の空気供給量とが比例制御
されて燃焼量が可変制御される比例燃焼バーナを備えた
ものとしてもよい(請求項9)。この場合には、応答性
の遅い制御系であり、かつ、暖房端末の作動ON・OF
Fに伴う負荷変動が燃焼制御中にユーザ操作により発生
する燃焼装置であるため、本発明の燃焼制御装置の適用
によりオーバーシュートの発生を可及的に抑制しかつ暖
房負荷の変動に追随してハンチングを回避し得る燃焼制
御が可能となる。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の燃焼制
御装置によれば、制御情報の設定により、加熱対象の昇
温過程において例えば設定温度よりも手前時点から燃焼
量を絞り始めるようにすることや、その絞る程度を温度
変化度合に基づいて大小調整することができるようにな
る。このため、貯湯式温水暖房機等のような応答性の遅
い制御系とならざるを得ない燃焼装置であっても、設定
温度に到達する前から早期に燃焼量を絞ることによりオ
ーバーシュートを防止もしくは抑制して設定温度に確実
に収束させることができる。その際、温度変化度合が大
きい場合には燃焼量をより大きく絞るようにすることに
より、上記のオーバーシュートの発生を可及的に防止し
て設定温度に確実に収束させることができるようにな
る。
【0020】請求項1又は請求項2によれば上記の基本
的な効果を得ることができる他、ゾーン制御テーブルに
ついての具体的な構成の採用により以下の如き格別な効
果を得ることができる。
【0021】すなわち、請求項3によれば、各ゾーンの
制御情報として燃焼量そのものを設定する場合に比べ、
制御が簡易になると共に種々の燃焼装置に対する汎用性
を有する燃焼制御装置を提供することができる。
【0022】請求項4によれば、現在の加熱対象の検出
温度が設定温度近傍にあり、温度変化が小さい状態の場
合には、そのときの燃焼状態を維持させることができ、
加熱対象を設定温度と同等に維持することができる。
【0023】請求項5によれば、設定温度の高温側もし
くは低温側へのオーバーシュート発生をより効果的に回
避して設定温度への収束性を確実に実現することがで
き、特に請求項6によれば、積極的な加熱を図りつつ設
定温度よりも高温側へのオーバーシュート発生の阻止を
より効果的に図ることができる。
【0024】請求項7によれば、燃焼制御中に要求熱量
等が急に減少するような負荷変動の発生に起因して非定
常状態のゾーンに陥っても、燃焼停止させることなく燃
焼を持続させつつ定常状態に復帰するのを待つことがで
きるようになる。また、燃焼開始から全てゾーン制御テ
ーブルに基づく燃焼制御を実行させることができ、燃焼
開始初期から途中段階でゾーン制御テーブルに基づく燃
焼制御に切換える必要を省いて燃焼制御の制御の簡易化
を図ることができる。
【0025】請求項8によれば、本発明の適用対象であ
る燃焼装置や制御対象を具体的に特定することができ、
また、請求項9によれば、本発明の燃焼制御装置を好適
に適用することができる燃焼装置が特定され、本発明の
適用によりオーバーシュートの発生を可及的に抑制しか
つ暖房負荷の変動に追随してハンチングを回避し得る燃
焼制御を実現させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0027】図1は、本発明の実施形態に係る燃焼制御
装置が適用される燃焼装置としての貯湯式温水暖房機を
示す。この貯湯式温水暖房機は温水循環式暖房機能を備
え、後述の複数(図1には4つを例示)の暖房端末6に
対し温水を循環供給するようになっている。
【0028】上記温水暖房機1はいわゆるセミ貯湯タイ
プの熱交換用缶体2と、この缶体2に対し燃焼加熱によ
る燃焼熱を負荷する燃焼加熱手段3と、この燃焼加熱手
段3に対し燃料を供給する燃料供給手段4と、上記缶体
2により熱交換加熱された温水を各種の暖房端末に循環
させる温水循環回路としての暖房回路5と、暖房運転制
御や燃焼制御等の各種制御を行うコントローラ7とを備
えている。以下各構成要素について説明する。
【0029】上記缶体2は、下部位置に上記燃焼加熱手
段3の燃焼バーナ30が臨んで配設された燃焼室21
と、この上側位置に区画形成された貯湯室22とを備え
たものである。上記燃焼室21から多数(例えば十数
本)の燃焼排ガス通路23,23(図1には2本のみ図
示)が上記貯湯室22を上方に貫通するよう延ばされ、
貫通後、排気筒24により集合されている。そして、上
記貯湯室22内には加熱対象としての循環水が満たさ
れ、この循環水が上記燃焼バーナ30の燃焼作動による
燃焼熱を燃焼室21及び上記各燃焼排ガス通路23から
受けて所定温度まで加熱されるようになっている。
【0030】上記缶体2の上段位置には内部の貯湯室2
2の貯湯温度(缶体湯温)を検出する缶体湯温検出手段
としての缶体サーミスタ25が配設され、また、中段位
置には空焚き防止用安全装置として所定の上限温度(リ
ミット温度)を検出することによりコントローラ7に対
し燃焼バーナ30の燃焼を強制停止させる指令信号を出
力するハイリミットセンサ26が配設されている。な
お、上記循環水としては、寒冷地においては凍結防止の
ために不凍液を用いればよく、それ以外の地においては
水を用いればよい。つまり、加熱対象としての上記貯湯
室22内の循環水は湯水のみならず種々の循環媒体が用
いられる。
【0031】上記燃焼加熱手段3としては、ガス等の気
体燃料や石油(灯油)等の液体燃料を燃焼させるもので
あるが、本実施形態では石油(灯油)を燃焼させる燃焼
バーナ30を用いたものを示している。すなわち、上記
燃焼バーナ30は石油を気化させて燃焼させる気化式燃
焼バーナにより構成されており、この燃焼バーナ30は
燃料供給手段4のサブ燃料タンク41から燃料ポンプ4
2の作動により燃料供給管43を通して圧送供給された
石油を気化させて燃焼用空気と混合し、この混合気を炎
孔から噴出させて燃焼させるようになっている。
【0032】さらに詳細に説明すると、上記燃焼バーナ
30は送風ファン31と、上記石油を気化させる気化器
32と、炎孔部材33とを備えている。そして、気化用
ヒータ34により内壁が加熱された状態の気化器32に
供給された石油が気化する一方、気化した燃料ガスと上
記送風ファン31からの燃焼用空気とが撹拌羽根35に
より撹拌・混合され、この混合気が上記炎孔部材33か
ら噴出されて燃焼室21に向けて燃焼されることにな
る。
【0033】この際、上記燃料ポンプ42の作動量が駆
動周波数により制御されて燃料供給量が変更調整される
一方、上記送風ファン31の駆動部31aの回転数が制
御されて燃焼用の空気供給量が所定の空燃比になるよう
に変更調整されることになる。これらの燃料供給量及び
空気供給量は共に後述のコントローラ7により所定の号
数となるように、あるいは、所定の号数変動を生じさせ
るように比例制御されるようになっている。
【0034】なお、図1中36は点火トランス、37は
点火トランスに接続されて上記燃焼バーナ30から噴霧
される混合気に着火させる電極体である。また、上記燃
料供給手段4のサブ燃料タンク41には、図示省略のメ
イン燃料タンクから送油管44を通して上記サブ燃料タ
ンク41内の貯油量が常に一定レベルを維持するように
石油が送油されるようになっている。
【0035】上記暖房回路5は、上流端が上記貯湯室2
2の上部に接続され循環ポンプ51の作動により上記貯
湯室22上部の温水を各種暖房端末6(61〜64)に
対し供給する往き管52と、各種暖房端末6で放熱され
た後の低温水を上記貯湯室22に戻す戻り管53とを備
えている。上記循環ポンプ51の下流側位置の往き管5
2には分岐管54が分岐され、この分岐管54を通して
余剰な温水が貯湯室22に戻されるようになっている。
また、貯湯室22の頂部には連通管55を介して圧力逃
し弁56が接続され、リザーブタンク57がこの圧力逃
がし弁56の手前位置に接続されている。
【0036】また、上記暖房端末6(61〜64)は、
循環供給される温水を熱源としてその放熱により各居室
を暖房する室内暖房機や、浴室を乾燥させる浴室乾燥機
等により構成されている。
【0037】以上の温水暖房機はMPUやメモリー等を
備えたコントローラ7により作動制御されるようになっ
ており、このコントローラ7は暖房用リモコン(リモー
トコントローラ)71と有線もしくは無線により通信接
続され、このリモコン71を介してユーザによる暖房運
転指令等の各種指令の入力設定や、各種の状態表示が行
われるようになっている。そして、上記コントローラ7
は、暖房回路5及び燃焼バーナ30による暖房運転を行
う暖房制御手段72、燃焼制御手段73及び制御情報記
憶手段74(図2参照)等を備えている。
【0038】暖房制御手段72による基本的な暖房運転
制御は、ユーザによりリモコン71の暖房運転スイッチ
がONされることにより開始され、まず循環ポンプ51
が作動されて貯湯室22内の水が往き管52、暖房端末
6及び戻り管53に循環された状態で、燃焼バーナ30
の燃焼作動が燃焼制御手段73により開始される。そし
て、上記燃焼制御手段73により貯湯室22内の循環水
(温水)が所定の設定温度に維持され、上記リモコン7
1の暖房運転スイッチがユーザによりOFFにされる
と、上記燃焼バーナ30の燃焼作動及び循環ポンプ51
の作動が共に停止されて暖房運転が停止される。
【0039】上記の燃焼制御部73による燃焼制御はゾ
ーン燃焼制御により行われ、このゾーン燃焼制御は缶体
サーミスタ25により検出される缶体湯温に基づいて、
制御情報記憶手段74に予め記憶設定されたゾーン制御
テーブルに設定された制御情報を読み込み、この制御情
報で規定される燃焼制御量(制御号数)になるように上
記燃焼バーナ30(具体的には送風ファン31及び燃料
ポンプ42)を比例燃焼制御するようになっている。上
記の「号数」における1号とは、1リットルの水を1分
間に25℃昇温させるのに必要な熱量を意味し、上記の
「制御号数」とはある号数に相当する熱量となる燃焼制
御量のことである。
【0040】以下、図3のフローチャートに基づいて上
記燃焼制御の概略を説明すると、リモコン71の暖房運
転スイッチがユーザによりONされて、燃焼開始時にお
ける缶体サーミスタ25による検出缶体湯温が所定の初
期低温範囲であること、例えば少なくともリミット温度
未満であることを条件に開始される(ステップS1,S
2)。燃焼の開始は燃焼バーナ30をmin号数(例え
ば0.1号)の最小燃焼量で着火させることにより行い
(ステップS3)、その後にゾーン燃焼制御に入る(ス
テップS4)。そして、このゾーン燃焼制御をハイカッ
トサーミスタ26からの出力により缶体湯温がリミット
温度を超えない限り継続し、リミット温度を超えれば燃
焼を強制的に停止させる(ステップS5でYES、ステ
ップS6)。
【0041】上記ゾーン燃焼制御の基礎となるゾーン制
御テーブルについて、その一例を示す図4を参照しつつ
説明する。このゾーン制御テーブルは、横方向軸Xに缶
体湯温の変化量(以下「湯温変化量」という)δを、縦
方向軸Yに温度偏差Sをそれぞれ設定し、これら湯温変
化量δと温度偏差Sとの2つのパラメータの組み合わせ
によりゾーン分割したマトリックス配列のテーブルであ
り、各ゾーンに制御情報として燃焼量の変動制御情報が
予め設定されている。ここで、上記湯温変化量δ及び温
度偏差Sは以下の如く定義されるものである。
【0042】δ=今回(現在)の検出缶体湯温−前回
(ts秒前)の検出缶体湯温 S=今回(現在)の検出缶体湯温−設定温度 さらに詳しくは、上記湯温変化量δを0.0℃を挟んで
プラス・マイナス方向に0.5℃ピッチで分割し、上記
温度偏差Sを0.0℃を挟んでプラス・マイナス方向に
1.0℃ピッチで分割してゾーン分けしたものである。
そして、各ゾーンをゾーン(Xi,Yi)により特定し
ている。但し、−4≦Xi≦6、−5≦Yi≦4であ
る。また、Xi>0でかつYi<0の領域を第1象限、
Xi>0でかつYi>0の領域を第2象限、Xi<0で
かつYi<0の領域を第3象限、Xi<0でかつYi>
0の領域を第4象限と名付けて、以下の説明で用いる。
【0043】各ゾーン(Xi,Yi)に設定された「−
20」から「+2」の数字は変動制御情報であり、「+
1」は0.1号/ts秒の割合で燃焼量をアップ(増
大)させることを意味する。例えば「−10」である
と、そのゾーンでは1.0号/ts秒の割合で燃焼量を
ダウン(低減;絞る)させることを意味する。ここで、
ts秒は燃焼装置の特性等に応じて設定すればよく、例
えば制御の1ループに要する時間(例えば数ミリ秒)や
任意に設定した時間(例えば数秒〜10秒)を設定すれ
ばよい。このts秒の設定時間が短い程、着火開始から
設定温度までの立ち上がりが速くなる。
【0044】上記第1象限は定常領域であり、また、特
に第2及び第3象限は暖房端末6の一部が停止もしくは
追加作動されて暖房負荷が変動した場合の非定常領域で
ある。また、ゾーン(0,0)を含んで第1象限及び第
4象限に斜めに拡がる領域に含まれる各ゾーンには変動
制御情報として「±0」、つまり燃焼制御量を変動させ
ずに現状の燃焼状態を維持する制御情報が設定されてい
る。この領域に含まれる各ゾーンが温度偏差S及び湯温
変化量δが共に小さい複数のゾーンである。
【0045】上記第1象限及び第2象限の各ゾーンに
は、湯温変化量δがプラス側に大きい程、かつ、温度偏
差Sの絶対値が小さい程、変動制御情報としてマイナス
側に大きい値が設定されている。つまり、缶体湯温が設
定温度に近づいているにも拘わらず、缶体湯温が急速に
上昇している場合には、「−20」(2.0号/ts秒
の割合で燃焼量ダウン)というように燃焼制御量を急速
にあるいはより大きく絞る(低減)させるようにしてい
る。これにより、設定温度をオーバーシュートすること
なく設定温度に可及的に収束させるようにしている。
【0046】この際、温度偏差Sがマイナス側の各ゾー
ン(第1象限)には、燃焼制御量の変動制御情報として
温度偏差Sがプラス側のゾーンのそれよりもマイナス側
により大きい値を設定している。つまり、缶体湯温が設
定温度に向けて上昇している場合に、設定温度に近づけ
ばその昇温速度もしくは昇温度合が大きい程、燃焼制御
量をより大きい絞り度合で早めに低減させるようにして
いる。これにより、設定温度よりも高温側へのオーバー
シュート発生が可及的に回避され、設定温度まで早期に
昇温させつつも設定温度に効果的に収束させることがで
きる。
【0047】また、温度偏差Sがプラス側の各ゾーン
(第2象限)に対しても上記の如き変動制御情報の設定
を行うことにより、燃焼制御途中で暖房端末6の一部が
停止されて貯湯室22内の循環温水に対する加熱が要求
量よりも過剰な状態になり、それまでの燃焼状態がいず
れかの象限のゾーンから急に上記第2象限に移行したと
しても、燃焼制御量がより大きく絞られるため、早期に
設定温度に収束させて平衡状態に戻すことができる。
【0048】加えて、温度偏差Sがプラス側の設定最大
域(S=+4.0℃以上)にあるときは、缶体湯温δの
如何に拘わらず全てのゾーン(Yi=4の各ゾーン)に
は、変動制御情報としてマイナス側に比較的大きい値
(例えば「−5」;0.5号/ts秒の割合で燃焼量ダ
ウン)が一律に設定されている。これにより、非定常状
態に陥り缶体湯温がリミット温度に近づく傾向にあった
としても、リミット温度を超えて強制燃焼停止に至る事
態を回避しつつ微小燃焼が継続されることになる。
【0049】一方、温度偏差Sがマイナス側の設定最大
域(S=−5.0℃以下)にあるときは、缶体湯温δの
如何に拘わらず全てのゾーン(Yi=−5の各ゾーン)
には、変動制御情報としてプラス側に比較的大きい値
(例えば「+2」;0.2号/ts秒の割合で燃焼量ア
ップ)が一律に設定されている。これにより、燃焼開始
からこのゾーン制御テーブルに基づくゾーン燃焼制御を
実行させることができるようになり、他の制御からの切
換えのための切換判定等が不要となる。
【0050】以上のゾーン制御テーブルを用いたゾーン
燃焼制御の場合、缶体湯温が燃焼加熱前が例えば15℃
であり、これを設定温度80℃まで加熱するとしたら、
まず、第1象限の温度偏差Sが−5.0℃以下のゾーン
であるためts秒ごとに「+2」ずつ燃焼制御量が順次
アップされる(図5の左上向きに上昇する点線参照)。
すなわち、 燃焼制御量=着火用min燃焼量(0.1号)+(2+
2+2+…) となる。
【0051】そして、設定温度に近づいたら、設定温度
への到達前に早めに燃焼制御量が急激にダウンされる
(図5の左下向きに降下する点線参照)。例えば湯温変
化量δが「+2.5℃」の場合であると、温度偏差Sが
「−4.0℃」の段階で「−10」(1.0号/ts秒
の割合で燃焼量ダウン)、温度偏差Sが「−3.0℃」
及び「−2.0℃」の各段階で「−15」(1.5号/
ts秒の割合で燃焼量ダウン)、温度偏差Sが「−1.
0℃」の段階で「−20」(2.0号/ts秒の割合で
燃焼量ダウン)というようにである。もちろん、燃焼制
御量のダウンに伴い遅れ気味に湯温変化量δの値も小さ
くなるため、その小さくなった湯温変化量δに相当する
ゾーンの変動制御情報に基づく絞り量に変更され、究極
的にδ=0℃でS=0℃のゾーンに近づく。これによ
り、缶体湯温は設定温度で安定することになる(図5の
実線参照)。
【0052】なお、第3象限では、湯温変化量δがマイ
ナス側に大きくても、また、温度偏差Sがマイナス側に
大きくても、変動制御情報として「+2」を設定してい
るが、本来は、湯温変化量δ及び温度偏差Sが大きいゾ
ーンである程、より大きく燃焼量アップさせる変動制御
情報を設定すればよい。本実施形態の場合には対象とす
る燃焼バーナ30が急激な燃焼量アップに追随し得ない
形式のために図4の如く設定しているにすぎない。
【0053】<他の実施形態>なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
ゾーン制御テーブルとして図4に示すようなマトリック
ス配列による表現形式を示したが、これに限らず、図表
等のマップによる表現形式を用いてもよい。例えば上記
図4のゾーン制御テーブルをマップ形式で表すと図6の
如く例示される。
【0054】上記実施形態のゾーン燃焼制御を他の種類
の制御(例えばPID制御)と組み合わせ缶体湯温の温
度範囲によって切換えるようにしてもよい。この場合に
は、特に設定温度のプラス側及びマイナス側の両側の所
定温度範囲においてゾーン燃焼制御を適用するようにす
ればよい。
【0055】上記実施形態では湯温変化量δを1つのパ
ラメータとして用いたが、これに代えて湯温変化率、湯
温変化速度等を用いるようにしてもよい。
【0056】上記実施形態ではゾーン制御テーブルの各
ゾーンに変動制御情報を設定したが、燃焼制御量そのも
のを設定するようにしてもよい。
【0057】上記実施形態では気化式の燃焼バーナ30
を用い、その燃料ポンプ42の燃料供給量(駆動周波
数)と送風ファン31の空気供給量(回転数)との比例
制御により燃焼量の可変制御を行っているが、これに限
らず、ノズル式の燃焼バーナ、例えば液体燃料を噴霧し
て燃焼させる噴霧ノズルを有するガンタイプバーナに適
用してもよい。この場合には電磁ポンプにより噴霧ノズ
ルに供給された石油の一部がリターンされ、このリター
ン油の流量が流量制御弁により比例制御されて上記噴霧
ノズルからの噴霧量の変更調整が行われる。つまり、上
記流量制御弁の開度制御により燃焼量が変更される。こ
のため、燃焼量の可変制御においては、送風ファンの空
気供給量(回転数)と、上記流量制御弁による燃料供給
量(開度)を比例制御すればよい。
【0058】上記実施形態では、応答性の遅い制御系と
なる燃焼装置の例として貯湯式温水暖房機を示したが、
これに限らず、本発明の燃焼制御装置を温水暖房機以外
の燃焼装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態が適用される温水暖房機を示
す模式図である。
【図2】コントローラのブロック図である。
【図3】燃焼制御に係るフローチャートである。
【図4】ゾーン制御テーブルを示す説明図である。
【図5】缶体湯温及び燃焼量と、経過時間との関係図で
ある。
【図6】図4とは異なる形式のゾーン制御テーブルを示
す説明図である。
【図7】従来のPID制御による場合の図5対応図であ
る。
【符号の説明】
1 貯湯式温水暖房機(燃焼装置,貯湯式燃
焼装置) 4 燃料供給手段 22 貯湯室(貯湯槽) 73 燃焼制御手段 74 制御情報記憶手段 25 缶体サーミスタ 30 燃焼バーナ(燃焼器,比例燃焼バーナ) 31 送風ファン(空気供給手段) S 温度偏差 δ 湯温変化量(温度変化度合)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼熱による加熱により加熱対象が目標
    とする設定温度になるように燃焼装置を制御する燃焼制
    御装置において、 上記加熱対象についての設定温度と今回の検出温度との
    間の温度偏差と、前回と今回との間の上記加熱対象の温
    度変化度合との2つのパラメータの組み合わせによりゾ
    ーン分けした各ゾーン別に上記温度偏差及び温度変化度
    合に対応する燃焼量についての制御情報を予め設定して
    なるゾーン制御テーブルを有し、このゾーン制御テーブ
    ルに設定された制御情報に従って上記燃焼装置の燃焼量
    を制御するように構成されていることを特徴とする燃焼
    制御装置。
  2. 【請求項2】 燃焼熱による加熱により加熱対象が目標
    とする設定温度になるように燃焼装置を制御する燃焼制
    御装置において、 上記加熱対象についての目標とする設定温度と今回の検
    出温度との間の温度偏差と、前回と今回と間の上記加熱
    対象の温度変化度合との2つのパラメータの組み合わせ
    によりゾーン分けした各ゾーン別に上記温度偏差及び温
    度変化度合に対応する燃焼量についての制御情報を予め
    設定したゾーン制御テーブルを記憶させた制御情報記憶
    手段と、 上記加熱対象についての設定温度及び検出温度に基づい
    て上記燃焼装置の燃焼量を制御する燃焼制御手段とを備
    え、 上記燃焼制御手段は、上記設定温度及び検出温度に基づ
    いて上記制御情報記憶手段のゾーン制御テーブルから今
    回の制御情報を抽出し、この制御情報に基づいて上記燃
    焼装置の燃焼制御量を決定するように構成されているこ
    とを特徴とする燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の燃焼制御
    装置であって、 制御情報は今回の燃焼制御に対する変動制御情報であ
    り、 燃焼制御において前回までの燃焼制御量に対し今回の変
    動制御情報を付加して今回の燃焼制御量を決定するよう
    に構成されている、燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    燃焼制御装置であって、 ゾーン制御テーブルは、温度偏差及び温度変化度合が共
    に小さい1又は2以上の各ゾーンに対し、燃焼制御量を
    変動させないことを内容とする制御情報が設定されてな
    る、燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    燃焼制御装置であって、 ゾーン制御テーブルは、 上昇側の温度変化度合が大きいゾーンである程、かつ、
    温度偏差の絶対値が小さいゾーンである程、燃焼制御量
    をより大きく低減させる制御情報が設定されてなる、燃
    焼制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の燃焼制御装置であっ
    て、 温度偏差が設定温度よりも低温側にあるゾーンには、高
    温側にあるゾーンよりも燃焼制御量の低減変動をより大
    きくする制御情報が設定されている、燃焼制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    燃焼制御装置であって、 ゾーン制御テーブルは、温度変化度合の如何に拘わらず
    加熱対象が設定温度よりも高温側であって温度偏差が大
    値側のゾーンには燃焼制御量を低減変動させる制御情報
    が設定されている一方、温度変化度合の如何に拘わらず
    加熱対象が設定温度よりも低温側であって温度偏差が大
    値側のゾーンには燃焼制御量を増大変動させる制御情報
    が設定されてなる、燃焼制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    燃焼制御装置であって、 燃焼装置は、燃焼器と、この燃焼器に対し燃焼用空気を
    供給量可変に供給する空気供給手段と、上記燃焼器に対
    し燃料を供給量可変に供給する燃料供給手段とを備え、 上記燃焼装置の燃焼量の制御が上記空気供給手段による
    空気供給量と、燃料供給手段による燃料供給量とを対象
    にして行われるように構成されている、燃焼制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    燃焼制御装置であって、 燃焼装置は、貯湯槽に貯留された湯水を加熱対象とする
    貯湯式燃焼装置であり、燃料供給量と燃焼用の空気供給
    量とが比例制御されて燃焼量が可変制御される比例燃焼
    バーナを備えている、燃焼制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115059933A (zh) * 2022-08-19 2022-09-16 北京全应科技有限公司 一种基于历史运行数据的锅炉参数优化方法

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