JP2002295632A - 流体伝動装置 - Google Patents

流体伝動装置

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JP2002295632A
JP2002295632A JP2001101950A JP2001101950A JP2002295632A JP 2002295632 A JP2002295632 A JP 2002295632A JP 2001101950 A JP2001101950 A JP 2001101950A JP 2001101950 A JP2001101950 A JP 2001101950A JP 2002295632 A JP2002295632 A JP 2002295632A
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JP
Japan
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blade
stator
working fluid
fluid transmission
pump impeller
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Withdrawn
Application number
JP2001101950A
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English (en)
Inventor
Keizo Kobayashi
啓三 小林
Kazuhisa Ozaki
和久 尾崎
Naohisa Momiyama
尚久 樅山
Takeshi Yamaguchi
健 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作動流体の量を多くすることができ、トルク容
量係数を大きくすることができるようにする。 【解決手段】回転自在に配設され、駆動源からの回転を
受けて回転させられるポンプインペラ15と、該ポンプ
インペラ15と対向させて回転自在に配設され、出力軸
に回転を出力するタービンランナ16と、作動流体の流
れ方向における前記ポンプインペラ15とタービンラン
ナ16との間に配設され、一方向に回転自在に配設され
たステータ17とを有する。そして、該ステータ17の
外周縁側における作動流体の量は、内周縁側における作
動流体の量より多くされる。流体伝動装置の寸法を大き
くすることなく、流体伝動装置内を流れる作動流体の量
を多くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体伝動装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機においては、駆動源と
してのエンジンによって発生させられたトルクを、流体
伝動装置を介してトランスミッションに伝達し、該トラ
ンスミッションにおいて変速を行って駆動輪に伝達する
ようにしている。そして、前記流体伝動装置としてのト
ルクコンバータは、ポンプインペラ、タービンランナ、
ステータ、ワンウェイクラッチ及びロックアップ装置を
備え、内部を循環する作動流体としての油によってトル
ク変換機又は流体継手として作用する。
【0003】すなわち、エンジンからクランクシャフト
を介してトルクコンバータに伝達された回転は、トルク
コンバータのフロントカバーを介してポンプインペラに
伝達される。そして、該ポンプインペラが回転すると、
トルクコンバータ内の油は、遠心力によってポンプイン
ペラ、タービンランナ及びステータ間を循環し、タービ
ンランナを回転させる。また、該タービンランナにはト
ランスミッションの入力軸が連結されていて、トルクコ
ンバータからの出力がトランスミッションに伝達される
ようになっている。そして、前記ステータは、ポンプイ
ンペラとタービンランナとの間に配設され、両者の回転
速度の差が大きいときは、油の流れをポンプインペラの
回転を助ける方向に変換し、トルクを大きくする。
【0004】前記ポンプインペラ及びタービンランナ
は、いずれもアウタシェル、該アウタシェルと所定の間
隔を置いて配設されたインナコア、及び前記アウタシェ
ルとインナコアとの間に配設された複数のブレードを備
える。また、前記アウタシェル及びインナコアは、いず
れも環状のプレートから成り、径方向における断面がほ
ぼ弧状の形状を有する。そして、アウタシェルとインナ
コアとの間に湾曲した油の流路が形成される。なお、駆
動源としてモータ等を使用することもできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のトルクコンバータにおいては、駆動源によって発生
させられたトルクが大きい場合、該トルクに対応させて
トルクコンバータ内を流れる油の量を多くするととも
に、トルク容量係数を大きくする必要があるが、油の量
を多くしたり、トルク容量係数を大きくしたりしようと
すると、トルクコンバータの寸法が大きくなってしま
う。
【0006】そこで、前記各インナコアを小さくするこ
とによって、油の流路の断面積を大きくし、トルクコン
バータ内を流れる油の量を多くすることが考えられる。
ところが、前記インナコアは環状のプレートから成るの
で、各インナコアを小さくするとその分強度が低くな
り、トルクコンバータの耐久性が低下してしまう。
【0007】本発明は、前記従来のトルクコンバータの
問題点を解決して、作動流体の量を多くすることがで
き、トルク容量係数を大きくすることができ、寸法を大
きくする必要がなく、耐久性を向上させることができる
流体伝動装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の流
体伝動装置においては、回転自在に配設され、駆動源か
らの回転を受けて回転させられるポンプインペラと、該
ポンプインペラと対向させて回転自在に配設され、出力
軸に回転を出力するタービンランナと、作動流体の流れ
方向における前記ポンプインペラとタービンランナとの
間に配設され、一方向に回転自在に配設されたステータ
とを有する。
【0009】そして、該ステータの外周縁側における作
動流体の量は、内周縁側における作動流体の量より多く
される。
【0010】本発明の他の流体伝動装置においては、さ
らに、前記ステータは、環状の支持体、及び該支持体の
外周に放射状に配設されたブレードを備える。そして、
各ブレード間の空間は、ステータの径方向外方に形成さ
れた作動流体流路と連通させられる。
【0011】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記ステータは、環状の支持体、該支持体
の外周に放射状に配設された第1のブレード、該第1の
ブレードの外周縁に取り付けられた環状のバンド、及び
該バンドの外周に放射状に配設された第2のブレードを
備える。そして、各第2のブレード間の空間は、ステー
タの径方向外方に形成された作動流体流路と連通させら
れる。
【0012】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記第2のブレードのブレード長は、第1
のブレードのブレード長より短くされる。
【0013】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記第2のブレードのピッチは、第1のブ
レードのピッチより大きくされる。
【0014】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記第2のブレードの羽根の角度は、第1
のブレードの羽根の角度より小さくされる。
【0015】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記ステータは、環状の支持体、及び該支
持体の外周に放射状に配設されたブレード、及び該各ブ
レードの外周縁に取り付けられた環状のバンドを備え
る。そして、ステータの径方向外方に形成された作動流
体流路の径方向寸法が大きくされる。
【0016】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記作動流体流路は、タービンランナから
ポンプインペラへの流路であって、ステータより径方向
外方に形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の第1の実施の形態における
トルクコンバータの断面図、図2は本発明の第1の実施
の形態におけるステータコア部の斜視図である。
【0019】図において、11は流体伝動装置としての
トルクコンバータ、12はトルクコンバータケースであ
り、該トルクコンバータケース12は、ロックアップ装
置14を収容するフロントカバー12a、該フロントカ
バー12aに溶接されたアウタシェル12b、及び該ア
ウタシェル12bに溶接されたスリーブ12cから成
る。前記フロントカバー12aは、図示されないドライ
ブプレートを介して駆動源としての図示されないエンジ
ンのクランクシャフトと連結される。前記スリーブ12
cは、エンジンと図示されないトランスミッションとを
区画する隔壁に対して回転自在に支持され、スリーブ1
2cの後端(図1における右端)は、前記隔壁内に配設
された図示されないオイルポンプと連結される。なお、
駆動源としてモータ等を使用することもできる。
【0020】前記トルクコンバータ11は、回転自在に
配設され、フロントカバー12aの回転を受けて作動流
体としての油を遠心力によって内周側から外周側に流す
ポンプインペラ15、該ポンプインペラ15と対向させ
て回転自在に配設され、ポンプインペラ15が外周側に
流した油を受け、再び内周側に流すことによって回転さ
せられるタービンランナ16、並びに前記ポンプインペ
ラ15及びタービンランナ16の内周側において油が流
れる方向を変更し、ポンプインペラ15からタービンラ
ンナ16に伝達されるトルクを大きくするためのステー
タ17を備える。
【0021】該ステータ17は、支持体としての環状の
ステータハブ71、該ステータハブ71の外周に所定の
ピッチで、かつ、放射状に配設された複数の第1のブレ
ード72、該各第1のブレード72の外周縁に取り付け
られた環状のバンド73、及び該バンド73の外周に所
定のピッチで、かつ、放射状に配設された複数の第2の
ブレード74を備える。なお、前記第1、第2のブレー
ド72、74は、同じ寸法で形成され、同じピッチで、
かつ、同じ位相で配設される。また、前記バンド73は
アルミニウム、樹脂等によって形成される。
【0022】そして、前記ステータ17の内周には、一
方向にだけ回転自在なワンウェイクラッチ18のアウタ
レース18aが固定されている。また、ワンウェイクラ
ッチ18のインナレース18bは、前記オイルポンプに
連結された図示されない固定スリーブの外周にスプライ
ン嵌(かん)合される。なお、前記ステータ17及びア
ウタレース18aによってステータコア部が構成され
る。
【0023】前記ポンプインペラ15は、前記アウタシ
ェル12b、該アウタシェル12bと所定の間隔を置い
て配設されたインナコア51、及び前記アウタシェル1
2bとインナコア51との間に配設された複数のブレー
ド52を備え、該ブレード52は、外周縁に3個のタブ
52aを、内周縁に2個のタブ52bを備える。また、
前記タービンランナ16は、アウタシェル53、該アウ
タシェル53と所定の間隔を置いて配設されたインナコ
ア54、及び前記アウタシェル53とインナコア54と
の間に配設された複数のブレード55を備え、該ブレー
ド55は、外周縁に4個のタブ55aを、内周縁に2個
のタブ55bを備える。
【0024】前記タービンランナ16は、リベット19
によってタービンハブ20に固定され、該タービンハブ
20は、前記固定スリーブの内周において回転自在に支
持されたトルクコンバータ11の図示されない出力軸、
すなわち、前記トランスミッションの入力軸とスプライ
ン係合させられ、かつ、軸方向に固定される。また、タ
ービンハブ20は、内周側にスリーブ部58を備え、該
スリーブ部58には油路21が形成される。
【0025】前記構成のトルクコンバータ11におい
て、エンジンからクランクシャフトを介して伝達された
回転はポンプインペラ15に伝達される。そして、該ポ
ンプインペラ15が回転させられると、トルクコンバー
タ11内の油は、遠心力によってポンプインペラ15、
タービンランナ16及びステータ17間を循環し、ター
ビンランナ16を回転させる。
【0026】前記ポンプインペラ15が回転を始めた直
後の発進時、すなわち、ストール時においては、ポンプ
インペラ15の回転速度とタービンランナ16の回転速
度との差が大きいので、タービンランナ16から流れ出
した油はポンプインペラ15の回転を妨げる方向に流れ
る。なお、前記ステータ17は、ポンプインペラ15と
タービンランナ16との間に配設され、ポンプインペラ
15の回転速度とタービンランナ16の回転速度との差
が大きいときには油の流れをポンプインペラ15の回転
を助ける方向に変換する。このとき、ステータ17の第
1、第2のブレード72、74が油の流れからトルクを
受けるので、その分だけトルクが大きくなる。すなわ
ち、第1、第2のブレード72、74はトルクを増幅す
る。
【0027】なお、エンジンからポンプインペラ15に
入力されるトルクをTiとし、タービンランナ16から
出力されるトルクをToとしたとき、前記第1、第2の
ブレード72、74が油の流れから受けるトルクTb
は、前記トルクToとトルクTiとのトルク差ΔT ΔT=To−Ti に等しい。したがって、前記トルク差ΔTはポンプイン
ペラ15の回転速度とタービンランナ16の回転速度と
の差が小さくなるに従って小さくなる。
【0028】ところで、第1、第2のブレード72、7
4の表側に当たっていた油が、タービンランナ16の回
転速度が高くなるに従って裏側に当たるようになり、固
定されているステータ17が油の流れを妨げると、ステ
ータ17自体がエネルギーを消費してしまう。
【0029】そこで、ステータ17と前記固定スリーブ
との間に一方向にだけ回転することができるワンウェイ
クラッチ18を配設し、油が第1、第2のブレード7
2、74の裏側に当たる状態、すなわち、クラッチポイ
ントになると、ワンウェイクラッチ18がフリーになっ
てステータ17が自由に回転することができるようにな
っている。
【0030】このように、トルクコンバータ11は、前
記タービンランナ16の回転速度が低い間はトルク変換
機として作用し、タービンランナ16の回転速度が高く
なってポンプインペラ15の回転速度とほぼ等しくなる
と、流体継手として作用する。なお、流体継手として作
用する間はトルクを大きくすることができず、単に回転
を伝達するだけであるので、油の攪拌(かくはん)等に
よる損失の分だけ伝達されるトルクが小さくなり、トル
クの伝達効率が低くなってしまう。
【0031】そこで、車速が設定値に達すると、前記ロ
ックアップ装置14を作動させ、エンジンの回転を直接
タービンランナ16に伝達し、トルクの伝達効率を高く
するようにしている。
【0032】前記ロックアップ装置14は、ロックアッ
プピストン22を備え、該ロックアップピストン22の
内周側筒状部22aが、タービンハブ20の外周部にシ
ールリング23を介して軸方向に摺(しゅう)動自在に
外嵌されている。
【0033】また、ロックアップピストン22とタービ
ンハブ20との間には、ダンパ機構24が配設され、該
ダンパ機構24は、圧縮コイルスプリングから成る一群
のダンパ24a、第1ガイドプレート24b及び第2ガ
イドプレート24cから成り、前記ダンパ24aを内包
して円周方向に摺動自在に保持するドリブンプレート6
1、並びに外周が前記ロックアップピストン22の外周
側筒状部22bとスプライン係合させられ、第1ガイド
プレート24bと第2ガイドプレート24cとの間で円
周方向に摺動自在に保持されたドライブプレート62を
備える。
【0034】そして、前記第2ガイドプレート24cは
前記リベット19によってタービンハブ20に固定され
る。また、第1ガイドプレート24b及び第2ガイドプ
レート24cはリベット64によって互いに連結され
る。さらに、前記ロックアップピストン22の環状板部
22cには摩擦材25が固定される。
【0035】また、前記ロックアップピストン22は、
フロントカバー12aと対向する側にロックアップ解放
側油室27を、タービンランナ16と対向する側にロッ
クアップ係合側油室28を区画して形成する。前記ロッ
クアップ解放側油室27の油圧がロックアップ係合側油
室28の油圧より高いときには、ロックアップピストン
22はフロントカバー12aから離れた位置にあり、ロ
ックアップ装置14は解放される。これに対して、ロッ
クアップ解放側油室27内の油圧がロックアップ係合側
油室28内の油圧より低いときには、ロックアップピス
トン22がフロントカバー12a側に移動し、ロックア
ップ装置14が係合させられる。このとき、エンジンか
らのトルクが直接タービンハブ20に伝達される。
【0036】ところで、前記ステータ17における内周
縁側の部分は、前記トルクTiに対するトルクToの
比、すなわち、トルク比t t=To/Ti を大きくするのに寄与するのに対して、ステータ17に
おける外周縁側の部分は、トルクコンバータ11内を流
れる油の量を表すトルク容量係数Cを大きくするのに寄
与する。
【0037】本実施の形態においては、図2に示される
ように、前記各第2のブレード74は片持ち梁(はり)
式に第1のブレード72によって支持され、各第2のブ
レード74の外周縁には、バンドが配設されず、円周方
向における各第2のブレード74間の各空間75は、ス
テータ17より径方向外方に形成され、ポンプインペラ
15からタービンランナ16にステータ17を介するこ
となく連通させられる流路、すなわち、作動流体流路7
6と連通させられる。この場合、ポンプインペラ15か
ら吐出された油のうち、ステータ17を通過することな
くタービンランナ16に供給される油の割合が多くなる
ので、ステータ17の外周縁側における油の量を内周縁
側における油の量より多くすることができる。したがっ
て、トルクコンバータ11の寸法を大きくすることな
く、トルクコンバータ11内を流れる油の量を多くする
ことができる。
【0038】図3は本発明の第1の実施の形態における
トルクコンバータの特性を示す図である。なお、図にお
いて、横軸に車速Vを、縦軸にトルク容量係数C、トル
ク比t及び効率ηを採ってある。
【0039】図において、η1は従来のトルクコンバー
タにおける効率、ηは本発明のトルクコンバータ11
(図1)における効率、C1は従来のトルクコンバータ
におけるトルク容量係数、Cは本発明のトルクコンバー
タ11におけるトルク容量係数、t1は従来のトルクコ
ンバータにおけるトルク比、tは本発明のトルクコンバ
ータ11におけるトルク比である。
【0040】図に示されるように、車速が低い領域(以
下「低車速領域」という。)、及び車速が中程度である
領域(以下「中車速領域」という。)においては、効率
ηは効率η1より高いが、車速が高い領域(以下「高車
速領域」という。)においては、効率ηは効率η1と等
しい。そして、低車速領域においては、トルク容量係数
Cはトルク容量係数C1より大きいが、中車速領域及び
高車速領域においては、トルク容量係数Cはトルク容量
係数C1より小さい。また、低車速領域及び中車速領域
においては、トルク比tはトルク比t1より大きいが、
高車速領域においては、トルク比tはトルク比t1と等
しい。
【0041】このように、高車速領域で走行することが
多く、しかも、航続時間の長い通常走行時において、効
率ηを高く維持することができ、低車速領域で走行する
発進時において、トルク容量係数C及びトルク比tを大
きくすることができる。したがって、燃費を良くするこ
とができるだけでなく、車両を発進させるときの加速性
を高くすることができる。
【0042】また、油の量を多くするために各インナコ
ア51、54を小さくする必要がないので、強度が低く
なることがなく、トルクコンバータ11の耐久性を向上
させることができる。
【0043】しかも、第1、第2のブレード72、74
間にバンド73が配設されるので、ステータ17の強度
を向上させることができる。
【0044】ところで、前述されたように、発進時にお
いて、ポンプインペラ15の回転速度をNpとし、ター
ビンランナ16の回転速度をNtとしたとき、回転速度
Ntに対する回転速度Npの比、すなわち、速度比τ τ=Nt/Np は、トルクコンバータ11がトルク変換機として機能す
る発進時において小さく、トルクコンバータ11が流体
継手として機能する通常走行時において大きい。そし
て、前記速度比τが小さい場合、油の速度は、ステータ
17における内周縁側において高く、外周縁側において
低い。また、前記速度比τが大きい場合、油の速度は、
ステータ17における内周縁側において低く、外周縁側
において高い。
【0045】本実施の形態においては、前記第1、第2
のブレード72、74は同じ寸法で形成されるようにな
っているが、第1、第2のブレード72、74の各ブレ
ード長を異ならせることによって、トルクコンバータ1
1の特性を一層良好にすることができる。例えば、前記
第1のブレード72のブレード長を第2のブレード74
のブレード長より長くすることによって、発進時におけ
るトルク比tを一層大きくし、第2のブレード74のブ
レード長を第1のブレード72のブレード長より短くす
ることによって、第2のブレード74による油の流れに
加わる抵抗を小さくし、通常走行時におけるトルク容量
係数Cを一層大きくすることができる。
【0046】また、前記第1のブレード72のピッチを
第2のブレード74のピッチより小さくすることによっ
て、発進時におけるトルク比tを一層大きくし、第2の
ブレード74のピッチを第1のブレード72のピッチよ
り大きくすることによって、第2のブレード74による
油の流れに加わる抵抗を小さくし、通常走行時における
トルク容量係数Cを一層大きくすることができる。
【0047】さらに、前記第1のブレード72の羽根の
角度を第2のブレード74の羽根の角度より大きくする
ことによって、発進時におけるトルク比tを一層大きく
し、第2のブレード74の羽根の角度を第1のブレード
72の羽根の角度をより小さくすることによって、第2
のブレード74による油の流れに加わる抵抗を小さく
し、通常走行時におけるトルク容量係数Cを一層大きく
することができる。
【0048】また、前記第1、第2のブレード72、7
4の位相を異ならせることができる。
【0049】図4は本発明の第2の実施の形態における
ステータコア部の斜視図である。
【0050】図において、17はステータ、71はステ
ータハブ、72は第1のブレード、73はバンド、74
は第2のブレード、75は空間である。
【0051】この場合、前記第1、第2のブレード7
2、74の位相が互いに異ならせてある。したがって、
トルク比tに寄与する油の流れ、及びトルク容量係数C
に寄与する油の流れの位相が第1、第2のブレード7
2、74の位相に対応して異ならせられるので、トルク
コンバータ11(図1)内における油の流れを円滑にす
ることができる。
【0052】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有する
ものについては、同じ符号を付与することによってその
説明を省略する。
【0053】図5は本発明の第3の実施の形態における
トルクコンバータの断面図である。
【0054】この場合、ステータ17は、支持体として
の環状のステータハブ71、該ステータハブ71の外周
に所定のピッチで、かつ、放射状に配設された複数のブ
レード81、及び該各ブレード81の外周縁に取り付け
られた環状のバンド82を備える。そして、前記ブレー
ド81の径方向寸法が小さくされ、ステータ17より径
方向外方に形成された作動流体流路76の径方向寸法α
がバンド82の径方向寸法βより大きくされる。
【0055】この場合、ポンプインペラ15から吐出さ
れた油のうち、ステータ17を通過することなくタービ
ンランナ16に供給される油の割合が多くなるので、ス
テータ17の外周縁側における油の量を内周縁側におけ
る油の量より多くすることができる。したがって、トル
クコンバータ11の寸法を大きくすることなく、トルク
コンバータ11内を流れる油の量を多くすることができ
る。
【0056】そして、高車速領域で走行することが多
く、しかも、航続時間の長い通常走行時において効率を
高く維持することができ、低車速領域で走行する発進時
において、トルク容量係数C及びトルク比tを大きくす
ることができる。したがって、燃費を良くすることがで
きるだけでなく、車両を発進させるときの加速性を高く
することができる。
【0057】また、油の量を多くするために各インナコ
ア51、54を小さくする必要がないので、強度が低く
なることがなく、トルクコンバータ11の耐久性を向上
させることができる。
【0058】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、流体伝動装置においては、回転自在に配設され、
駆動源からの回転を受けて回転させられるポンプインペ
ラと、該ポンプインペラと対向させて回転自在に配設さ
れ、出力軸に回転を出力するタービンランナと、作動流
体の流れ方向における前記ポンプインペラとタービンラ
ンナとの間に配設され、一方向に回転自在に配設された
ステータとを有する。
【0060】そして、該ステータの外周縁側における作
動流体の量は、内周縁側における作動流体の量より多く
される。
【0061】この場合、ステータの外周縁側における作
動流体の量が内周縁側における作動流体の量より多くさ
れるので、流体伝動装置の寸法を大きくすることなく、
流体伝動装置内を流れる作動流体の量を多くすることが
できる。
【0062】そして、高車速領域で走行することが多
く、しかも、航続時間の長い通常走行時において効率を
高く維持することができ、低車速領域で走行する発進時
において、トルク容量係数及びトルク比を大きくするこ
とができる。したがって、燃費を良くすることができる
だけでなく、車両を発進させるときの加速性を高くする
ことができる。
【0063】また、作動流体の量を多くするために各イ
ンナコアを小さくする必要がないので、強度が低くなる
ことがなく、流体伝動装置の耐久性を向上させることが
できる。
【0064】本発明の他の流体伝動装置においては、さ
らに、前記ステータは、環状の支持体、該支持体の外周
に放射状に配設された第1のブレード、該第1のブレー
ドの外周縁に取り付けられた環状のバンド、及び該バン
ドの外周に放射状に配設された第2のブレードを備え
る。そして、各第2のブレード間の空間は、ステータの
径方向外方に形成された作動流体流路と連通させられ
る。
【0065】この場合、第1、第2のブレード間にバン
ドが配設されるので、ステータの強度を向上させること
ができる。
【0066】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記第2のブレードのブレード長は、第1
のブレードのブレード長より短くされる。
【0067】この場合、第2のブレードのブレード長
は、第1のブレードのブレード長より短くされるので、
発進時におけるトルク比を一層大きくし、第2のブレー
ドによる作動流体の流れに加わる抵抗を小さくし、通常
走行時におけるトルク容量係数を一層大きくすることが
できる。
【0068】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記第2のブレードのピッチは、第1のブ
レードのピッチより大きくされる。
【0069】この場合、第2のブレードのピッチは、第
1のブレードのピッチより大きくされるので、発進時に
おけるトルク比を一層大きくし、第2のブレードによる
作動流体の流れに加わる抵抗を小さくし、通常走行時に
おけるトルク容量係数を一層大きくすることができる。
【0070】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記第2のブレードの羽根の角度は、第1
のブレードの羽根の角度より小さくされる。
【0071】この場合、第2のブレードの羽根の角度
は、第1のブレードの羽根の角度より小さくされるの
で、発進時におけるトルク比を一層大きくし、第2のブ
レードによる作動流体の流れに加わる抵抗を小さくし、
通常走行時におけるトルク容量係数を一層大きくするこ
とができる。
【0072】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、さらに、前記ステータは、環状の支持体、及び該支
持体の外周に放射状に配設されたブレード、及び該各ブ
レードの外周縁に取り付けられた環状のバンドを備え
る。そして、ステータの径方向外方に形成された作動流
体流路の径方向寸法が大きくされる。
【0073】この場合、ステータの径方向外方に形成さ
れた作動流体流路の径方向寸法が大きくされるので、ス
テータの外周縁側における作動流体の量を内周縁側にお
ける作動流体の量より多くすることができる。したがっ
て、流体伝動装置の寸法を大きくすることなく、流体伝
動装置内を流れる作動流体の量を多くすることができ
る。
【0074】そして、高車速領域で走行することが多
く、しかも、航続時間の長い通常走行時において効率を
高く維持することができ、低車速領域で走行する発進時
において、トルク容量係数及びトルク比を大きくするこ
とができる。したがって、燃費を良くすることができる
だけでなく、車両を発進させるときの加速性を高くする
ことができる。
【0075】また、作動流体の量を多くするために各イ
ンナコアを小さくする必要がないので、強度が低くなる
ことがなく、流体伝動装置の耐久性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるトルクコン
バータの断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるステータコ
ア部の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるトルクコン
バータの特性を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるステータコ
ア部の斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるトルクコン
バータの断面図である。
【符号の説明】
11 トルクコンバータ 15 ポンプインペラ 16 タービンランナ 17 ステータ 71 ステータハブ 72、74 第1、第2のブレード 73、82 バンド 75 空間 76 作動流体流路 81 ブレード
フロントページの続き (72)発明者 樅山 尚久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 山口 健 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に配設され、駆動源からの回転
    を受けて回転させられるポンプインペラと、該ポンプイ
    ンペラと対向させて回転自在に配設され、出力軸に回転
    を出力するタービンランナと、作動流体の流れ方向にお
    ける前記ポンプインペラとタービンランナとの間に配設
    され、一方向に回転自在に配設されたステータとを有す
    るとともに、該ステータの外周縁側における作動流体の
    量は、内周縁側における作動流体の量より多くされるこ
    とを特徴とする流体伝動装置。
  2. 【請求項2】 前記ステータは、環状の支持体、及び該
    支持体の外周に放射状に配設されたブレードを備え、各
    ブレード間の空間は、ステータの径方向外方に形成され
    た作動流体流路と連通させられる請求項1に記載の流体
    伝動装置。
  3. 【請求項3】 前記ステータは、環状の支持体、該支持
    体の外周に放射状に配設された第1のブレード、該第1
    のブレードの外周縁に取り付けられた環状のバンド、及
    び該バンドの外周に放射状に配設された第2のブレード
    を備え、各第2のブレード間の空間は、ステータの径方
    向外方に形成された作動流体流路と連通させられる請求
    項1に記載の流体伝動装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のブレードのブレード長は、第
    1のブレードのブレード長より短くされる請求項3に記
    載の流体伝動装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のブレードのピッチは、第1の
    ブレードのピッチより大きくされる請求項3に記載の流
    体伝動装置。
  6. 【請求項6】 前記第2のブレードの羽根の角度は、第
    1のブレードの羽根の角度より小さくされる請求項3に
    記載の流体伝動装置。
  7. 【請求項7】 前記ステータは、環状の支持体、及び該
    支持体の外周に放射状に配設されたブレード、及び該各
    ブレードの外周縁に取り付けられた環状のバンドを備
    え、ステータの径方向外方に形成された作動流体流路の
    径方向寸法が大きくされる請求項1に記載の流体伝動装
    置。
  8. 【請求項8】 前記作動流体流路は、タービンランナか
    らポンプインペラへの流路であって、ステータより径方
    向外方に形成される請求項2〜7のうちのいずれか1項
    に記載の流体伝動装置。
JP2001101950A 2001-03-30 2001-03-30 流体伝動装置 Withdrawn JP2002295632A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7341430B2 (en) 2004-12-28 2008-03-11 Nissan Motor Co., Ltd. Vane wheel for torque converter and manufacturing method
CN110397712A (zh) * 2018-05-29 2019-11-01 中煤张家口煤矿机械有限责任公司 一种延时启动限矩型液力偶合器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7341430B2 (en) 2004-12-28 2008-03-11 Nissan Motor Co., Ltd. Vane wheel for torque converter and manufacturing method
CN110397712A (zh) * 2018-05-29 2019-11-01 中煤张家口煤矿机械有限责任公司 一种延时启动限矩型液力偶合器

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