JP2002294407A - シャドウマスク材用表面高清浄度材 - Google Patents

シャドウマスク材用表面高清浄度材

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JP2002294407A
JP2002294407A JP2001101343A JP2001101343A JP2002294407A JP 2002294407 A JP2002294407 A JP 2002294407A JP 2001101343 A JP2001101343 A JP 2001101343A JP 2001101343 A JP2001101343 A JP 2001101343A JP 2002294407 A JP2002294407 A JP 2002294407A
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JP
Japan
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shadow mask
metal powder
roughness
rolling
surface cleanliness
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Application number
JP2001101343A
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English (en)
Inventor
Koji Harada
宏司 原田
Tetsuo Kawahara
哲男 河原
Yuko Kondo
祐幸 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Mining Holdings Inc
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining and Metals Co Ltd
Nippon Mining Co Ltd
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Publication date
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  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シャドウマスク材に発生する金属粉はレジスト
槽や搬送ラインのパットにて脱落しエッチング不良が発
生の原因となる。 【解決手段】表面の算術平均粗さ(R)を0.4μm
≦R≦0.55μm、凹凸の平均間隔(S)をS
≦200μm、RとSの関係をS≦300R
することにより、シャドウマスクに発生する金属粉を低
減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシャドウマスクに用
いられる軟鋼条およびNiを34〜38mass%含有
し、残部Feおよび不可避的不純物からなるFe−36
mass%Ni系合金(以下Fe−Ni系合金という)
条に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シャドウマスクに用いられる材料は、通
常、圧延によって製造される。 シャドウマスク用材
は、脱脂後、フォトレジストを両面に塗付され、そして
パターンを焼き付けて現像後、塩化第二鉄溶液を両面か
らスプレーすることにより穿孔された後、個々に切断さ
れてフラットマスクになる。 フラットマスクは非酸化
性雰囲気中で焼鈍されてプレス加工性を付与された後
(プレスアニール法ではこの焼鈍がエッチング前に最終
圧延材に対して行われる)、プレスによりマスク形態に
球面成形される。 そして最後に、球面成形されたマス
クは、脱脂後、水蒸気または燃焼ガス雰囲気中で黒化処
理を施されて表面に黒化酸化膜を形成する。こうしてシ
ャドウマスクが作製される。一方で、シャドウマスク材
は最終圧延を行う際、通常ブライトロールではなくダル
ロールを用いて表面に一定の凹凸を形成させる。 ダル
ロールは所定の凹凸模様を表面に有するロールであり、
これを用いて圧延を行うとその反転模様が材料表面に圧
印される。
【0003】ところが、ダルロールで圧延された材料表
面は凸部が鋭く尖った形状の表面粗さを創出することを
特徴としているため、凸部の一部がちぎれて数μm〜十
数μmの金属粉が発生する。 これが下工程の脱脂ライ
ンにおいて十分に除去できないと、レジスト槽(感光液
槽)やあるいは搬送ラインのパット等で金属粉が脱落
し、レジストに混入することによりパターン通りに焼き
付けが行われず、スプレーエッチング後の穿孔の形状不
良が発生する。 従来のダルロールによる圧延はレジス
トの密着性向上やフラットマスクの焼鈍工程で積層した
際に融着を回避することを目的としており、金属粉の発
生を低減するために表面粗さ模様を適切に制御すること
は事実上なかった。 特開平5−220503では焼鈍
時の融着回避およびレジスト密着性の観点から0.3μ
m≦R≦0.8μm、50μm≦S≦150μm、
また、特開平9−262603ではパターン焼き付き性
向上の観点から0.5μm≦R≦2.0μm、50μ
m≦S≦200μmと規定している。 これらは金属
粉の発生と表面性状の相関については解明していない。
なお、これらR、Sの測定方向については、いず
れも触れておらず、JIS B 0601等の定義によ
り、R、Sの大きな方向である圧延方向と直角の方
向の測定値と推察される。また、最終圧延にて発生する
金属粉はその後歪取光輝焼鈍を施すことにより金属粉が
材料表面に融着し個数が低減することが従来より知られ
ているが、工程増によるコスト高や強度低下等の問題が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軟鋼および
Fe−Ni合金において、シャドウマスク用材料とし
て、金属粉が発生しにくい材料を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み、シャドウマスク材において、表面粗さの各種
パラメータと金属粉の発生との相関について研究し、シ
ャドウマスク材の最終圧延における表面粗さを適切に制
御することにより、金属粉が発生しにくくなる技術を見
出した。すなわち、軟鋼若しくはFe−Ni系合金から
なるシャドウマスク材の圧延方向と平行方向における表
面の算術平均粗さ(R)が、0.4μm≦R≦0.
55μm、同方向の表面の凹凸の平均間隔(S)が、
≦200μm、RとSの関係がS≧300R
とすれば良いことが判明した。
【0006】ここで、「算術平均粗さ(R)」とは、
粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜き取
り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率
の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表した
ときに、(1)式によって求められる値をμmで表した
ものをいう。
【0007】
【数1】
【0008】また、「凹凸の平均間隔(S)」とは、
粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜き取
り、この抜き取り部分において一つの山及びそれに隣り
合う一つの谷に対応する平均線の長さの和(以下、凹凸
の間隔という)を求め、この多数の凹凸の間隔の算術平
均値をμmで表したものをいう。
【0009】
【発明の実施の形態】金属粉はダル圧延により創出され
た凸部の先端が、圧延方向に伸びてちぎれるというメカ
ニズムのため、圧延長手方向の粗さパラメータ、詳しく
はRおよびSで規定する必要がある。圧延長手方向
におけるRを0.4μm≦R≦0.55μmとした
のは、R が0.4μmより小さいとレジストの密着力
低下や、フラットマスクの焼鈍工程における融着を引き
起こす。 また、Rが0.55μmを超えるとダルロ
ールにより圧延された表面の凸部の先端が鋭くなりすぎ
て金属粉が多く発生する。よってRを0.4μm≦R
≦0.55μmに制御することが必要である。圧延長
手方向におけるSが200μmを超えるとレジストの
密着力の低下や、フラットマスクの焼鈍工程における融
着を引き起こす。 また、SがR値のの300倍未
満だとダルロールにより圧延された表面の凸部の個数が
増えるために凸部先端からちぎれて発生する金属粉の個
数が多くなる。 よってS≦200μm、かつS
300Rに制御することが必要である。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。Ni
を34〜38wt%含有し、残部Feおよび不可避的不
純物からなるFe−Ni合金を溶製し、次にインゴット
を熱間鍛造、熱間圧延した。 ついで表面の酸化スケー
ル除去後に冷間圧延と焼鈍とを繰り返した後、最終圧延
をさまざまなダルロールにより圧延し0.12mm厚さ
の合金帯を製造した。 金属粉の個数は、最終圧延上が
りの材料表面に粘着テープを貼り付けて剥がす方法によ
り金属粉を採取し、EPMA反射電子像により撮影した
金属粉を画像解析装置で個数を測定した。表1の金属粉
個数は1mmの表面積中から採取された個数で、各種
表面粗さの測定結果も付記する。 表面粗さのパラメー
タについては、R、S以外に最大高さ(R)、ス
キューネス(Rsk)も測定した。ここで、「最大高さ
(R)」とは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準
長さだけを抜き取り、この抜き取り部分の山頂線と谷底
線との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定し、この値
をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。ま
た、「スキューネス(RSK)」とは、平均線に対して
の粗さ曲線の高さ方向の偏り(スキューネス)の度合い
を示すものであり,(2)式により表される。
【0011】
【数2】
【0012】金属粉の発生は、R、Sと相関があ
り、表面粗さを適切に制御した本発明のマスク用材料は
金属粉の発生個数が少なく、本発明の範囲のR、S
から外れる粗さの比較例のマスク用材料は金属粉の発生
が多いことがわかる。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るシャ
ドウマスク材は、表面粗さを適切に制御することにより
金属粉が発生しにくくなり、エッチング工程の穿孔形状
不良が低減された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のR、Sの範囲を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 9/14 H01J 9/14 G 29/07 29/07 Z Fターム(参考) 4E016 AA03 CA09 DA12 DA18 5C027 HH01 HH02 HH03 5C031 EE05 EE06 EH05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延方向と平行方向における表面の算術平
    均粗さ(R)が、0.4μm≦R ≦0.55μm、
    同方向の表面の凹凸の平均間隔(S)が、S≦20
    0μm、同方向の表面の算術平均粗さ(R)と凹凸の
    平均間隔(S)の関係がS ≧300Rであること
    を特徴とする金属粉の発生しにくいシャドウマスク用表
    面高清浄度材。
  2. 【請求項2】シャドウマスク材が軟鋼からなることを特
    徴とする請求項1に記載のシャドウマスク用表面高清浄
    度材。
  3. 【請求項3】シャドウマスク材がFe−36mass%
    Ni系合金からなることを特徴とする請求項1に記載の
    シャドウマスク用表面高清浄度材。
JP2001101343A 2001-03-30 2001-03-30 シャドウマスク材用表面高清浄度材 Pending JP2002294407A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018043642A1 (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 日立金属株式会社 メタルマスク用素材およびその製造方法

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Effective date: 20031216

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