JP2002293712A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP2002293712A
JP2002293712A JP2001096078A JP2001096078A JP2002293712A JP 2002293712 A JP2002293712 A JP 2002293712A JP 2001096078 A JP2001096078 A JP 2001096078A JP 2001096078 A JP2001096078 A JP 2001096078A JP 2002293712 A JP2002293712 A JP 2002293712A
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glyceroglycolipid
skin
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cosmetic
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JP2001096078A
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Hiroshi Kuboki
博 久保木
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Mercian Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞膜の活性酸素障害に起因する肌荒れ等の
皮膚の状態を修復し得る化粧料を提供する。 【解決手段】 例えば、下記一般式(I)で表されるグリ
セロ糖脂質を含有する化粧料。 【化1】 式中、R1およびR2は炭素数15〜17の分岐アシル基であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、しみやそばかすの
発生を抑え、美白、肌荒れの防止に有効な、グリセロ糖
脂質を含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】グリセロ糖脂質は数多くの分子種が報告
されており、スフィンゴ糖脂質等とともに複合脂質に分
類されている。スフィンゴ等脂質については、分化増
殖、癌化、ウイルスや毒素の受容体、および接着等、高
度で多様な機能が報告されている(木幡陽ら編 糖鎖の
多様な世界、講談社サイエンティフィック社)。一方、
グリセロ糖脂質は、植物の葉緑体や古細菌では総脂質の
85-95%を占め、すべてのグラム陽性細菌の細胞膜、動物
ミエリン、精細胞、胃液および唾液等においては比較的
微量ながら広く存在する。グリセロ糖脂質の脂溶性部分
は、前記細胞において細胞膜に固定されていると考えら
れている。しかし、スフィンゴ糖脂質とは対照に、グリ
セロ糖脂質の生理機能には不明なところが多い。
【0003】スフィンゴ糖脂質は、保湿作用を有する活
性化合物として知られており、例えば、特開平6−15
7283号公報には、ある種のスフィンゴ糖脂質を含有
する保湿用皮膚外用化粧品が開示されている。さらに、
特開昭61−286307号公報には、スフィンゴ糖脂
質の一種であるガングリオシドやその塩を含む皮膚化粧
料が開示されている。また、特開平5−39485号公
報、特開平7−133217号公報および特開平7−2
85827号公報には、セレブロシドを使用した皮膚外
用剤が開示されている。セレブロシドは、脂肪酸、スフ
ィンゴシン塩基および中性糖(ガラクトースまたはグル
コース)各1モルからなるスフィンゴ糖脂質である。
【0004】このように、スフィンゴ糖脂質は、保湿性
化合物として注目され、化粧料として使用されている。
ところが、スフィンゴ糖脂質の作用は、あくまでも皮膚
に対する保湿作用であり、その効果も、保湿作用により
得られる範囲に止まる。
【0005】ところで、自然界において、細胞はしばし
ば有害な活性酸素にさらされている。活性酸素障害とし
ては、皮膚の日光障害、虚血再潅流障害、発癌、白内
障、炎症など様々な病態が知られている(井上正康、活
性酸素と病態、学会出版センター)。活性酸素障害は、
生体内での酸素ラジカル物質とラジカル消去物質のバラ
ンスが崩壊し、生体内で前者が優位になったことにより
発生すると考えられている。より具体的なメカニズムと
しては、前記バランスの崩壊により、生体内において活
性酸素ストレスが増加し、あるいは活性酸素保護システ
ムが阻害されて、細胞膜脂質、タンパク質が酸化され、
かつ膜の構造機能が低下し、細胞膜の透過性の変化や細
胞内物質の流出が起こり、その結果として活性酸素障害
は起こると考えられている。
【0006】上記活性酸素障害に起因して、皮膚におい
ても各種の障害が生じる。しかし、上記活性酸素障害に
対処し得る成分自体あまり研究されておらず、その上、
そのような成分を含む化粧料は知られていない。一般
に、活性酸素を含むラジカルにより起こる活性酸素障害
への対処法として、スカベンジャー物質やスーパーオキ
シドディスムターゼおよびグルタチオンペルオキシダー
ゼ等の活性酸素消去酵素を投与する方法が既に知られて
いる。しかし、これらの対処方法には、1)活性酸素障
害が局部的、連鎖的に激しく進行するのにもかかわら
ず、特定の障害部位への、消去物質の集中的な移送は困
難であること、2)活性酸素障害は短時間に確立するの
で、障害発生前におけるスカベンジャー物質の投与が必
要であること等の問題点があり、有効な方法とはいえな
かった。更に、スカベンジャー物質で対応しきれずに障
害が起こった場合、その障害が軽度であれば細胞に存在
する障害修復機構で回復可能である場合もあるが、障害
が重度の場合には、細胞の有する障害修復機構では十分
ではなかった。皮膚で生じるしみやそばかす、さらには
肌荒れも、細胞のある種の障害といえ、上記のように細
胞に存在する障害修復機構では対処することができない
障害を修復する方法を開発することが望まれていた。し
かし、脂質の修復は未解明な面も多く、有効な障害の修
復方法は確立されていなかった。
【0007】
【発明の解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、細胞膜の活性酸素障害に起因する肌荒れ等の皮膚の
状態を修復し得る化粧料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本出願人は、微生物生産
物をターゲットとし、活性酸素障害に対して保護作用を
有する糖脂質をスクリーニングし、ミクロバクテリウム
・スピーシーズ(Microbacterium sp.) M874株(FERM P-
17164)およびコリネバクテリウム・アクアティカム(Cor
ynebacterium aquaticum) S365株(FERM P-17163)の生
産するグリセロ糖脂質に、細菌、酵母、動物細胞におい
て生じた活性酸素による障害を修復する顕著な作用(以
下、抗活性酸素障害活性)が存在することを見出し、特
許出願した(特開2000−333694号)。本発明
者は、さらにこれらのグリセロ糖脂質の用途について検
討したところ、これらのグリセロ糖脂質を含む化粧料
が、しみやそばかすの発生を抑え、美白、肌荒れの防止
に有効であることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】これは、グリセロ糖脂質が、細胞組織に浸
透し生体組織に取り込まれ、生体組織における細胞膜の
脂質の障害部位に侵入し、膜の流動性や透過性を確保す
ることにより、細胞における活性酸素障害を強力に修復
し、その結果、しみやそばかすの発生を抑え、美白、肌
荒れの防止に有効であるためであると考えられる。より
具体的には、細胞膜の流動性は、細胞膜組成の1つであ
る脂肪酸の長さや電荷が変化すると大きく変化すること
が知られている。また、グリセロ糖脂質は、その脂溶性
部分が細胞膜に固定されていると考えられている物質で
ある。従って、脂肪酸を構成要素として含む上記グリセ
ロ糖脂質の添加によって皮膚の細胞の表層組成が変化
し、結果として活性酸素によって変化した流動性に関す
る障害が修復されたと考えられる。
【0010】本発明は、グリセロ糖脂質を含有する化粧
料に関する。特に本発明は、前記グリセロ糖脂質として
下記の一般式(I)で表されるグリセロ糖脂質を含有する
化粧料に関する。
【0011】
【化9】 式中、R1およびR2は炭素数15〜17の分岐アシル基であ
る。
【0012】加えて本発明は、前記グリセロ糖脂質とし
て下記の一般式(II)で表されるグリセロ糖脂質を含有
する化粧料に関する。
【化10】 (式中、Rは、式
【化11】 で示される基、式、
【化12】 で示される基または式、
【化13】 で示される基を示す)
【0013】
【発明の実施の態様】本発明の化粧料は、グリセロ糖脂
質を含有するものであるが、グリセロ糖脂質としては、
前記一般式(I)または(II)で表されるグリセロ糖脂
質を挙げることができる。以下、これらのグリセロ糖脂
質について説明する。
【0014】一般式(I)で表されるグリセロ糖脂質 本発明の化粧料に含まれる一般式(I)のグリセロ糖脂質
におけるR1およびR2で表されるアシル基は、優れた抗活
性酸素障害活性および細胞増殖促進活性を有するという
観点から、炭素数15〜17の分岐アシル基である。前述の
アシル基が有する炭素数と分岐により本発明のグリセロ
糖脂質は、適度の水溶性を示し、それにより優れた抗活
性酸素障害活性および細胞増殖促進活性を発揮するもの
と考えられる。分岐アシル基の具体例としては、例え
ば、12-メチルテトラデカノイル基および14-メチルへキ
サデカノイル基等を挙げることができる。上記一般式
(I)で表される本発明のグリセロ糖脂質の具体例として
は、例えば、R1およびR2が12-メチルテトラデカノイル
基である(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-
12-メチルテトラデカノイル-sn-グリセロール(下記化学
式I−a)、およびR1が14-メチルヘキサデカノイル基で
あり、R2が12-メチルテトラデカノイル基である(2S)-1-
O-β-D-ガラクトピラノシル-2-O-12-メチルテトラデカ
ノイル-3-O-14-メチルヘキサデカノイル-sn-グリセロー
ル(下記化学式I−b)を挙げることができる。
【0015】
【化14】
【0016】
【化15】
【0017】一般式(I)で表されるグリセロ糖脂質の調
製方法 上記グリセロ糖脂質は、特定の微生物を培養して、得ら
れた培養物から採取することにより調製することができ
る。特定の微生物とは、本発明のグリセロ糖脂質を生産
する微生物をいう。前記グリセロ糖脂質を生産する微生
物としては、ミクロバクテリウム・スピーシーズM874お
よびコリネバクテリウム・アクアティカムS365を挙げる
ことができる。
【0018】上記菌株ミクロバクテリウム・スピーシー
ズM874および菌株コリネバクテリウム・アクアティカム
S365は、それぞれ工業技術院生命工学工業技術研究所
(現、産業技術総合研究所)に第17164号(FERM P-1716
4)および17163号(FERM P-17163)として1999年1月25日に
寄託されている。
【0019】ミクロバクテリウム・スピーシーズM874
は、(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-
メチルテトラデカノイル-sn-グリセロールを、コリネバ
クテリウム・アクアティカムS365 は、(2S)-1-O-β-D-
ガラクトピラノシル-2-O-12-メチルテトラデカノイル-3
-O-14-メチルヘキサデカノイル-sn-グリセロールをそれ
ぞれ生産する微生物である。以下、ミクロバクテリウム
・スピーシーズM874を培養して、(2S)-1-O-β-D-ガラク
トピラノシル−2,3-ジ−O-12-メチルテトラデカノイル
sn-グリセロールを採取する方法を説明するが、(2S)-
1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2-O-12-メチルテトラデ
カノイル-3-O-14-メチルヘキサデカノイル-sn-グリセロ
ールもS365株から同様の方法で採取することができる。
M874株は、当業者に公知の方法を用いて培養することが
できる。公知の培養方法としては、例えば、フラスコを
用いた液体振とう培養、ジャーを用いた液体攪拌培養を
挙げることができる。具体的には、例えば、M874株を液
体培地に添加し、適温下で適当な振とうを与えながら培
養することができる。前記液体培地としては、適度の栄
養源を含むものを使用することができ、例えば、YSG培
地(2% グルコースまたはエタノール、 0.3% 酵母エキ
ス、 0.3% 大豆粉、 0.05% K2HPO4、 0.05% MgSO 4・7H
20、 0.2% NaCl、 0.2% CaCO3)およびYPSG培地(2% グル
コースまたはエタノール、 0.3% 酵母エキス、 0.3% 大
豆粉、ポリペプトン0.3%、 0.05% K2HPO4、0.05% MgSO4
・7H20、 0.2% NaCl、 0.2% CaCO3)を使用することがで
きる。M874株菌に適する温度は、生育温度の観点から、
15〜50℃であり、好ましくは25〜37℃である。前記適当
な振とう条件は、例えば、50〜250 rpmとすることがで
きる。培養時間は、例えば、20〜100時間とすることが
できる。
【0020】次に、培養したM874株の培養物から、(2S)
-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メチルテ
トラデカノイル-sn-グリセロールを分離する。(2S)-1-O
-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラ
デカノイル-sn-グリセロールの分離は、抽出により行う
ことができる。前記抽出は公知の方法を用いて行うこと
ができる。具体的には、例えば、クロロホルム:メタノ
ール混合溶液を用いる溶媒抽出法を用いることができ
る。得られた溶媒層を乾固することにより目的物を得る
ことができる。
【0021】分離された(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノ
シル-2,3-ジ-O-12-メチルテトラデカノイル-sn-グリセ
ロールは、必要に応じて更に精製することができる。精
製の方法は、公知の方法、例えば、吸着クロマトグラフ
ィー、疎水性クロマトグラフィーおよび溶媒抽出法等を
用いて行うことができる。具体的には、例えば、抽出し
た(2S)-1-O-β-D-ガラクトピラノシル-2,3-ジ-O-12-メ
チルテトラデカノイル-sn-グリセロールを少量のクロロ
ホルム−メタノールで溶解し、シルカゲル薄層にチャー
ジし、クロロホルム:メタノール:水(80:15:1)で展
開し、展開された画分のうち、活性画分を収集すること
により精製することができる。
【0022】一般式(II)で表されるグリセロ糖脂質 本発明の化粧料に含まれる一般式(II)で表されるグリセ
ロ糖脂質は、Rの種類に応じて下記の式(II−a)、式
(II−b)および式(II−c)で示される化合物からな
り、それぞれH632A、S365AおよびS361A
と命名した。以後、本明細書においてこれらの化合物は
上記名称を用いて説明する。
【0023】
【化16】
【0024】
【化17】
【0025】
【化18】
【0026】一般式(II)で表されるグリセロ糖脂質
は、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属に属す
る微生物により生産される。グリセロ糖脂質を生産する
能力を有する微生物として、例えば、土壌から分離した
コリネバクテリウム(Corynebacterium)属に属するH
632株、S365株およびS361株を挙げることが
できる。
【0027】尚、コリネバクテリウム・アクアティカム
(Corynebacterium aquaticum)H632株は、199
9年8月2日付けで工業技術院生命工学工業技術研究所
(現、産業技術総合研究所)にFERM P-17498として寄託
している。また、コリネバクテリウム・アクアティカム
(Corynebacterium aquaticum)S365株は、199
9年1月25日付けで工業技術院生命工学工業技術研究
所(現、産業技術総合研究所)にFERM P-17163として寄
託している。コリネバクテリウム・アクアティカム(Co
rynebacterium aquaticum)S361株は、2000年
2月17日付けで工業技術院生命工学工業技術研究所
(現、産業技術総合研究所)にFERM P-17736として寄託
している。
【0028】上記グリセロ糖脂質のうち、H632Aは
上記のH632株から、S365AはS365株から、
S361AはS361株から、前述した一般式(I)で表
されるグリセロ糖脂質の採取方法と同様の方法で採取す
ることができる。上記発酵方法だけでなく、公知の酵素
法または合成法(例えば、特開平6-70789号公報、同7-31
493号公報、同7-304789号公報に記載された方法)で作っ
たグリセロ糖脂質も同様に化粧料に使用することができ
る。
【0029】本発明の化粧料は、グリセロ糖脂質を含有
するものであり、グリセロ糖脂質としては、上記一般式
(I)または(II)で表されるグリセロ糖脂質を挙げ
る事ができる。化粧料の形態は、前記グリセロ糖脂質を
適当な溶媒や担体と組み合わせ、さらにその他の成分を
含む、溶液状、ゲル状、クリーム状、固形状等のいずれ
でもよく、グリセロ糖脂質の含有量も特に制限はない。
グリセロ糖脂質の含有量は、例えば、1〜2000μg/mlの
範囲、好ましくは1〜200μg/ml、より好ましくは2〜50
μg/mlで適宜決定することができる。
【0030】本発明の化粧料は、例えば、化粧石鹸、シ
ャンプー、洗顔料、リンス、アイクリーム、アイシャド
ウ、クリーム・乳液、化粧水、香水、おしろい、化粧
油、頭髪用化粧品、染毛料、練香水、パウダー、パッ
ク、ひげそり用クリーム、びげそり用ローション、日焼
けオイル、日焼け止めオイル、日焼けローション、日焼
け止めローション、日焼けクリーム、日焼け止めクリー
ム、ファンデーション、粉末香水、ほお紅、マスカラ、
眉墨、爪クリーム、美爪エナメル、美爪エナメル除去
液、洗毛料、浴用化粧品、口紅、リップクリーム、アイ
ライナー、歯磨き、デオドラント剤、オーデコロン、養
毛剤および育毛剤であることができる。
【0031】本発明の化粧料には、グリセロ糖脂質以外
のさまざまな成分をさらに添加させることができる。例
えば、エモリエント効果改善、使用感改善、使用後のか
さつき軽減、可溶性改善、使用後のつっぱり感軽減、肌
への馴染み改善、皮膚上におけるのびの改善、べたつき
の軽減、肌荒れ防止、美肌効果改善、皮膚保護効果改
善、角質改善、表皮角化正常化(皮膚のターンオーバー
亢進による不全角化予防、表皮肥厚化予防、表皮脂質代
謝異常抑制)、老人性乾皮症などの乾皮症軽減、ひび割
れや落屑などの皮膚乾燥状態改善、しわ発生抑制、しわ
消滅、創傷治療、色素沈着予防および改善、老化防止、
ふけやかゆみの軽減、脱毛軽減、頭皮疾患予防および治
療、保存性改善、柔軟性改善、弾力性改善、艶付与、メ
ラニン色素産生抑制、日焼け防止などを目的として適当
な成分を添加させることができる。
【0032】本発明の化粧料に添加しうる成分として、
例えば、油脂成分、UV吸収剤、IR吸収剤、防腐剤、
防黴剤、酸化防止剤、美白剤、ビタミン、アミノ酸、ホ
ルモン、ペプチド、生理活性植物抽出物、蛍光材料、顔
料、色素、香料、スクラブ剤、金属イオン封鎖剤、バイ
ンダー、増量剤、増粘剤、糖類、栄養成分、pH調節
剤、キレート剤、殺菌剤、角質改善剤、角質溶解剤、抗
生物質、皮膚透過促進剤、血行促進剤、消炎剤、細胞賦
活剤、抗炎症剤、鎮痛剤、皮膚軟化剤、皮膚緩和剤、創
傷治療剤、新陳代謝促進剤などを使用目的に応じて適宜
配合することができる。
【0033】本発明は、脂質を修復することにより肌荒
れ等を防止する新たな化粧料を提供するものである。1,
2-ジアシル-3-O-β-D-ガラクトピラノシル-sn-グリセロ
ール等のグリセロ糖脂質は、活性酸素障害が発生した場
合に、障害が起こっている細胞膜を直接修復すると考え
られるため、皮膚細胞に生じた障害自体を修復し、しみ
やそばかす、肌荒れ等を有効に改善し得る。更に本発明
の化粧料は、使用しているグリセロ糖脂質が増殖促進活
性を有しているため、弱った皮膚細胞の細胞増殖を活性
化し、しみやそばかす、肌荒れ等を有効に改善し得る。
【0034】
【実施例】以下、実施例において更に詳しく本発明を説
明するが、これは本発明を限定するものではない。
【0035】実施例1(スキンクリーム) 以下に示す組成のスキンクリームを以下に示す方法(作
り方)で調製し、以下に示す評価方法により評価した。
尚、比較のため、以下の組成からグリセロ糖脂質を除い
たスキンクリームも調製した(比較例1)。 実施例1 ステアリン酸 5.0 セタノール 4.5 リンゴ酸ジイソステアリル 3.0 植物性スクワラン 2.0 パルミチン酸イソプロピル 2.0 パルミチン酸デキストリン 2.0 オクチルドデカノール 1.0 リゾレシチン 1.0 グリセロ糖脂質(I-a) 0.05 グリセリン 10.0 1,3−プチレングリコール 4.5 パラオキシ安息香酸メチル 0.3 キサンタンガム 0.1 精製水 全量を 100.0 とする
【0036】作り方 油層部分を秤量し、加熱し溶解させる。水層部分を秤量
し、加熱し溶解させる。水層部に油層部を加え、乳化す
る。室温まで攪拌冷却し、容器に充填する。
【0037】評価方法 評価は社内パネル20名に通常通りの使用方法で使用し
てもらい、刺激性、肌へのなじみのよさ、しっとり感、
使用後の乾燥状態および肌荒れ改善効果について不良1
点、やや不良2点、普通3点、やや良い4点、良い5点
の点数を付けて貰うアンケートを行った。その結果を表
1に示す。結果は平均値で示した。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2(エモリエントクリーム) 以下に示す組成のエモリエントクリームを以下に示す方
法(作り方)で調製し、以下に示す評価方法により評価
した。尚、比較のため、以下の組成からグリセロ糖脂質
を除いたエモリエントクリームも調製した(比較例
2)。 実施例2 セタノール 7.0 植物性スクワラン 5.0 トリオクタノイン 4.0 ベヘニルアルコール 3.0 PEG−80水添ヒマシ油 1.0 パラオキシ安息香酸プロピル 0.1 グリセロ糖脂質(I-b) 0.03 リゾレシチン 2.0 1,3−プチレングリコール 6.0 リン酸L・アスコルビルマグネシウム 3.0 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 キサンタンガム 0.1 アミノカプロン酸 0.1 ペンテト酸5ナトリウム 0.03 クエン酸ナトリウム(15%水溶液) 0.22 クエン酸(15%水溶液) 0.11 精製水 全量を 100.0 とする
【0040】作り方 油層部分を秤量し、加熱溶解する。水層部分を秤量し、
加熱溶解する。水層部に油層部を加え、乳化する。低温
でバッファーを加え、攪拌する。室温まで冷却後、容器
に充填する。
【0041】評価方法 評価は社内パネル20名に通常通りの使用方法で使用し
てもらい、刺激性、肌へのなじみのよさ、しっとり感、
使用後の乾燥状態および肌荒れ改善効果について不良1
点、やや不良2点、普通3点、やや良い4点、良い5点
の点数を付けて貰うアンケートを行った。その結果を表
2に示す。結果は平均値で示した。
【0042】
【表2】
【0043】実施例3(乳液) 以下に示す組成の乳液を以下に示す方法(作り方)で調
製し、以下に示す評価方法により評価した。尚、比較の
ため、以下の組成からグリセロ糖脂質を除いた乳液も調
製した(比較例2)。 実施例3 植物性スクワラン 8.0 リゾレシチン 1.5 ステアリン酸 1.0 セタノール 1.0 パラオキシ安息香酸プロピル 0.1 グリセロ糖脂質(II-a) 0.03 1,3−プチレングリコール 8.0 カルボマー(2%水溶液) 5.0 カルボキシメチルキチン 5.0 ポリエチレングリコール1500 3.0 アルギニン 0.5 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 精製水 全量 100.0 とする
【0044】作り方 油層部分を秤量し、加熱溶解する。水層部分を秤量し、
加熱溶解する。水層部に油層部をゆっくり加え、乳化す
る。攪拌冷却し、容器に充填する。
【0045】評価方法 評価は社内パネル20名に通常通りの使用方法で使用し
てもらい、刺激性、肌へのなじみのよさ、しっとり感、
使用後の乾燥状態および肌荒れ改善効果について不良1
点、やや不良2点、普通3点、やや良い4点、良い5点
の点数を付けて貰うアンケートを行った。その結果を表
3に示す。結果は平均値で示した。
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】本発明のグリセロ糖脂質を含有する化粧
料は、肌への刺激が少なく、優れた皮膚改善効果、保湿
効果を有し、極めて有用な化粧料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA122 AC022 AC072 AC122 AC242 AC302 AC352 AC482 AC582 AC622 AD042 AD201 AD202 AD242 AD322 AD352 AD572 AD642 CC05 DD31 EE06 EE07 EE10 EE12 EE13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリセロ糖脂質を含有する化粧料。
  2. 【請求項2】 前記グリセロ糖脂質が下記の一般式(I)
    で表される請求項1に記載の化粧料。 【化1】 (式中、R1およびR2は炭素数15〜17の分岐アシル基であ
    る。)
  3. 【請求項3】 前記グリセロ糖脂質のR1およびR2が12-
    メチルテトラデカノイル基である請求項2に記載の化粧
    料。
  4. 【請求項4】 前記グリセロ糖脂質のR1が14-メチルヘ
    キサデカノイル基であり、R2が12-メチルテトラデカノ
    イル基である請求項2に記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 前記グリセロ糖脂質が下記の一般式(I
    I)で表される請求項1に記載の化粧料。 【化2】 (式中、Rは、式 【化3】 で示される基、式、 【化4】 で示される基または式、 【化5】 で示される基を示す)
  6. 【請求項6】 前記グリセロ糖脂質が下記の一般式(II
    −a)で表されるグリセロ糖脂質H632Aである請求
    項1に記載の化粧料。 【化6】
  7. 【請求項7】 前記グリセロ糖脂質が下記の一般式(II
    −b)で表されるグリセロ糖脂質S365Aである請求
    項1に記載の化粧料。 【化7】
  8. 【請求項8】前記グリセロ糖脂質が下記の一般式(II−
    c)で表されるグリセロ糖脂質S361Aである請求項
    1に記載の化粧料。 【化8】
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