JP2002293665A - 含油硬質多孔性炭素材料および機械部品およびミシン用部品 - Google Patents

含油硬質多孔性炭素材料および機械部品およびミシン用部品

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JP2002293665A
JP2002293665A JP2001102889A JP2001102889A JP2002293665A JP 2002293665 A JP2002293665 A JP 2002293665A JP 2001102889 A JP2001102889 A JP 2001102889A JP 2001102889 A JP2001102889 A JP 2001102889A JP 2002293665 A JP2002293665 A JP 2002293665A
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oil
porous carbon
carbon material
hard porous
shaft
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Seiho O
性宝 応
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自然環境への害の少ない耐摩耗、耐熱材料を提
供すると共に、製品の部品点数や製造コストの低減、製
造負荷の軽減、製品の軽量化、摩擦接触部分の無給油
化、などが要請されていた。従来の耐摩耗性樹脂材料
は、一般に、十分な寸法精度を得るために加工上の工夫
を要することが多いとともに、摩耗し易いものであっ
た。さらに、含油焼結材を用いた構成は、摩耗をし易い
ため高速での稼動下での適用には適さず、機械の高速化
を実現できなかった。 【解決手段】セルロース系材料と熱硬化性樹脂とを含む
混合材料を用い、該混合材料を成形・焼成した硬質多孔
性炭素材料を、該硬質多孔性炭素材料に形成される複数
の孔部に潤滑剤を含浸して含油硬質多孔性炭素材料を生
成する。また、該含油硬質多孔性炭素材料を用いて、機
械またはミシンの摩擦接触部分を構成する部品を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動部を有する製
品の過負荷を生じ易い機構部における負荷を軽減するた
めの機械部品等の材質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、高速、高荷重で、スライド移
動や回転移動等により部品どうしが摩擦しながら接触す
る部分(以下、摩擦接触部分)を有する構造機械の可動
部は、主に、軸と軸受けから構成されている。また、軸
と軸受けの構成に限らず、そう言った金属材料同士の組
み合わせでは、金属材料同士の焼き付きや異常摩耗(例
えば、フレッチング摩耗)が発生しないように潤滑油を
供給する構成とする場合が多い。
【0003】摩擦接触部分へ潤滑油を供給するときに
は、潤滑油は摩擦接触部分での摩擦に伴う発熱によって
も劣化するので、給油手段を設けて潤滑油を強制的に供
給する必要がある。給油手段としては、例えば、摩擦接
触部分へと潤滑油を供給するための配油経路と、潤滑油
を貯めておくための油槽と、潤滑油を汲み上げるための
ポンプなどを備える。このような構成によれば、ポンプ
により油槽から潤滑油を汲み上げるとともに配油経路を
経由して、各摩擦接触部分に潤滑油を循環させて供給す
ることができる。
【0004】なお、スライド移動、回転移動等の運動に
伴う摩耗や、抵抗は、速度(スライド、回転移動等の運
動速度)と荷重(スライド、回転移動等の運動時にかか
る面圧)で表されるPV値により大きく左右される。す
なわち、スライド移動や回転移動等の運動速度が速いほ
ど、または、スライド移動や回転移動等の運動時にかか
る面圧が大きいほど(高PV値)、摩擦率が大きくなり
摩耗や発生する抵抗が大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、摩擦接触部
分に潤滑油を供給する構成においては、例えば、潤滑油
の供給量が多くなってしまった場合には、高速での動作
時に、潤滑油が周辺に飛び散ったりする可能性が皆無で
あるとは言えなかった。
【0006】また逆に、潤滑油の供給量が少なくなって
しまった場合には、摩擦接触部分の異常摩耗や焼き付き
が生じる可能性が皆無であるとはいえなかった。
【0007】さらに、上述のように、摩擦接触部分に潤
滑油を供給するための給油手段を備える構成とすると、
製品の部品点数が増加することになり、製造負荷の増加
やコストアップにつながるばかりでなく、製品の重量の
増加にもつながることになり、摩擦接触部分の給油不要
な構成による無給油化が要請されていた。
【0008】そこで、無給油化を図るために、摩擦接触
部分の摩擦面となる金属材料表面にコーティング処理
(例えば、TiN、DLC等のセラミックス皮膜と、潤
滑用のMoS2やテフロン(登録商標)コーティング)
を施す構成とする試みや、耐摩耗性樹脂材料やCFRP
(炭素繊維強化樹脂)を用いた構成とする試み、さらに
は鉄、銅、鉄-銅などの金属材料の焼結材に含油を施す構
成とする試みがなされた。
【0009】しかしながら、金属材料表面への前記コー
ティングは、長期間の使用により、コーティングが摩耗
したり剥がれたりして効果を失ってしまう恐れがあっ
た。また、従来の耐摩耗性樹脂材料は一般に熱膨張係数
が大きいために、スライド移動や回転移動等の可動部の
運動に伴って発生する熱による変形が大きくなってしま
う場合があった。また、従来の耐摩耗性樹脂材料は、一
般に、十分な寸法精度を得るために加工上の工夫を要す
ることが多いとともに、摩耗し易いものであった。さら
に、含油焼結材を用いた構成は、摩耗をし易いため高速
での稼動下での適用には適さず、機械の高速化を実現で
きなかった。
【0010】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
であり、摩擦接触部分の無給油化を図ることができ、同
時に、製造負荷の削減、軽量化を実現すると共に高速で
の可動が可能な素材の機械部品を提供することを目的と
する。
【0011】また、利用価値が低いとされ、資料や肥料
にされる程度にとどまり、工業用資源としては見做され
ていなかったものを中心にさまざまな植物系資源(セル
ロース系材料)を有効に利用することを第2の目的とす
る。
【0012】また、上記のような機械製品の内で、特に
ミシンについては構造上、スライド移動や回転移動等に
よる摩擦接触部分が多く存在し、摩耗・発熱が生じ易い
構造となっている。そこで、潤滑用の給油を増やす事が
考えられるが、給油量の増加に伴い摺動部等からミシン
機枠外部への油漏れ等が発生してしまっていた。しかし
ながら、ミシンにおいてはその使用環境の性質上、油漏
れは、縫製品を油で汚し縫製品の品質の低下に直結する
ため大きな問題となっていた。
【0013】したがって、ミシンにおいて、摩擦接触部
分の無給油化が求められており、ミシンを無給油化する
と共に製造負荷の削減、軽量化を実現すると共に高速で
の稼動が可能な素材のミシン用部品を提供することを第
3の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、含油硬質多孔性炭素材料を、セルロース系材料と熱
硬化性樹脂とを含む混合材料を用い、該混合材料を成形
・焼成した硬質多孔性炭素材料を、該硬質多孔性炭素材
料に形成される複数の孔部に潤滑剤を含浸して生成する
ことを特徴としている。
【0015】また、上記目的を達成するために、請求項
2に記載の本発明は、可動部を有し、該可動部において
可動時に部品間での接触を有する摩擦接触部分を有する
構造機械の機械部品を、該摩擦接触部分をなす複数の部
品の内、少なくとも一部品の全体または一部分を前記含
油多孔性炭素材料により形成することを特徴としてい
る。
【0016】また、上記目的を達成するために、請求項
3に記載の本発明は、縫製物を所定の方向に送り、該縫
製物上に保持した縫い針を上下動させることにより所望
の縫い目を形成するミシンのミシン用部品を、該ミシン
の前記摩擦接触部分をなす複数の部品の内、少なくとも
一部品の全体または一部分を前記含油硬質多孔性炭素材
料により形成することを特徴としている。
【0017】また、上記目的を達成するために、請求項
4に記載の本発明は、前記摩擦接触部分を形成するよう
に互いに接触する二つの機械部品のうち、一方の部品が
環状に設けられた環状部品とされ、他方の部品が前記環
状部品の内面に沿って周方向に回転移動するか、もしく
は、前記環状部品の内面に沿って軸方向にスライド移動
する軸状に設けられた軸状部品とされ、前記環状の機械
部品が、金属からなる筒状の外筒部と、該外筒部内に挿
入された状態で該外筒部内壁に接合されるとともに前記
含油硬質多孔性炭素材料からなると共に内方が前記軸状
部品との摩擦部とされた内筒部材とで形成することを特
徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】まず、本発明の含油硬質多孔性炭
素材料について説明する。
【0019】ここで、含油硬質多孔性炭素材料とは、各
種の植物性資源としてのセルロース系材料と樹脂とを含
む混合材料を用いて、該混合材料から成形品を得る工程
と、該成形品を焼成して炭化する工程と、を含む製造方
法により製造される硬質多孔性炭素材料を潤滑油に含浸
し含油して生成されるものである。
【0020】該硬質多孔性炭素材料は、例えば、各種セ
ルロース系材料に樹脂を含浸させたのちに圧縮すること
により成形品を得て、その後、乾燥させて乾燥成形品と
したあとに、該乾燥成形品を、不活性ガス(例えば、窒
素ガス)雰囲気中で熱処理をして炭化焼成することによ
り製造することができる。例えば、前記セルロース系材
料として玄米を精米した際に出る米糠を用いることなど
ができる。
【0021】以下、該米糠を用いた硬質多孔性炭素材料
であるRBC(Rice BranCeramics)
を潤滑油を含浸した含油RBCを例に説明を行なう。
【0022】硬質多孔性炭素材料への含油には、油槽内
の油を加熱しておき、その中に多孔質部材を常圧で一定
時間浸漬する常圧浸漬法や、密閉容器内に多孔質部材を
納め、容器内を減圧して空孔内を脱気した状態で油に浸
漬後、常圧に戻して大気圧によって圧入する真空法等が
あり、任意の方法を取り得る。
【0023】上記のように生成される含油硬質多孔性炭
素材料は摩擦係数が小さいために、スライド移動や回転
移動等の移動を、摩擦接触しながら行うときの摩耗量を
低減できるとともに、発熱も少なく抑えることができ
る。
【0024】また、前記のように硬質多孔性炭素材料は
多孔性であるため、その表面および内部に形成された気
孔に潤滑油を染み込ませることが比較的容易で、摩擦接
触部分の耐摩耗性や耐焼き付き性を向上することができ
るので、含油処理を行なう事により給油の必要性を低減
あるいは皆無にすることができ、給油手段の配設を必要
とする箇所へ適用することにより給油手段を設けること
を不要とすることができる。
【0025】また、前述の製造方法により得られる硬質
多孔性炭素材料は、例えば、金型などを用いて前記成形
品を得たり、または、押し出し、切削など、汎用性の高
い各種加工を適用して容易に前記成形品を得ることがで
きる。従って、複雑な形状の成形品を容易に得ることが
でき、製造コストを低コストに抑えることができる。
【0026】また、前記硬質多孔性炭素材料は、成形品
を焼成して炭化する工程を含む製造方法により製造され
るものであり、焼成温度に依存して硬度を調整すること
ができる性質を有している。一方、一般に、スライド移
動や回転移動の移動が激しい部分に用いられる材料は、
硬度が高いほうが摩耗が少なくなる。従って、硬質多孔
性炭素材料を焼成温度を変えて製造することで、使用条
件(PV値)にあわせて、容易に、硬度を調整すること
ができる。
【0027】また、前記硬質多孔性炭素材料は、焼成温
度に依存して気孔率が変化するために、密度を調整する
ことができる性質を有している。従って、使用条件(P
V値)にあわせて密度を調整して、容易に、摺動または
回転の面圧低減に寄与することができる(PV値低
減)。また、該密度の調整により含油率の調整も可能と
なる。
【0028】また、前記硬質多孔性炭素材料で成形した
部品はその硬度により含油した際にも部品寸法に誤差が
生じないと共に、その密度はプラスチックと同等か、あ
るいはそれ以下であり、用いるセルロース系材料や樹脂
によって多少の差違はあるものの銅の1/5〜1/8な
いしアルミの1/2以下に軽量化することができる。従
って、該軽量化により面圧とPV値の低減ができ、給油
量の軽減には大きな効果を奏する。
【0029】さらに、該硬質多孔性炭素材料は前記のよ
うに含油することにより、摩擦接触部分の耐摩耗性や耐
焼き付き性をより一層向上することができる。
【0030】以下に、図1および2を用いて、本発明の
実施の形態の一例として前記RBCをミシン10に適用
した場合において図面を参照して説明する。特に、従来
より給油手段を必要とし主に給油されていたミシン可動
部のスライド移動や回転移動などの摩擦接触部分を中心
に説明をする。
【0031】図1は、本実施例のミシン10の駆動部の
分解斜視図である。図2は、本実施例のミシン10の駆
動部の側面図である。
【0032】本実施例のミシン10の摩擦を伴う可動部
分(摩擦接触部分)は、たとえば、スライド移動や回転
移動をする軸と、該軸を受ける軸受けを主体に構成され
ており、中心軸に沿って回転移動する上軸11と、該上
軸11の軸受けとなる上軸前メタル11Aと、上軸11
の回転移動を上下方向のスライド移動に変換する針棒ク
ランクロッド13と、針1Bに上糸を補給するための天
秤16と、該天秤16が備える軸16Aの軸受けとなる
天秤スライド軸受け15と、針棒17と、該針棒17に
備えられる針棒抱き18と、揺動移動する揺動軸1D
と、針棒上メタル19Aと針棒下メタル19Bを備える
揺動台19と、該揺動台19が備える溝19Cに案内さ
れて上下方向にスライド移動する角駒14と、揺動軸1
Dの軸受けとなる揺動軸メタル1Cなどと、が存在す
る。
【0033】また、前記構成要素のうち、スライド移動
や回転移動をする軸を受ける軸受けとなる部品は、例え
ば、図6に図示する軸受け100(環状部品)のような
構成となっている。
【0034】すなわち、軸受け100は、該軸受け10
0の外枠となる金属からなる円筒状のハウジング部材1
01(外筒部)の内部に、含油した米糠セラミック(以
下、含油RBC)からなるブッシュ状の成形品102
(内筒部)を嵌合して固定したものとなっている。
【0035】また、該軸受け100は、ブッシュ状の成
形品102の内面102Aで、スライド移動や回転移動
などの移動をする軸(図示しない、軸状部品)を受ける
軸受けとなっている。また、図5に図示するように、軸
の側面(図示しない)との摩擦面となる内面102Aに
は、含油RBCが備える気孔による多数の凹部102B
が形成されており、摩擦の初期段階で発生する摩耗粉1
02Cが収容される。そして、軸(図示しない)と内面
102Aとが摩擦する際に、摩耗粉102Cが固体潤滑
材として作用すると共に含油RBC成形品102全体に
含油することにより、無給油化を図ることができるもの
となっている。
【0036】上軸前メタル11Aは、図1、2に示すよ
うに、内筒部11Aaを備えており、該内筒部11Aa
の内面に含油RBCからなるブッシュを嵌合して固定し
てあるものとなっている。そして、上軸前メタル11A
は回転移動する上軸11をスライドと回転自在に支持す
る軸受けとなっている。
【0037】上軸11の一方の端部には釣合錘11Bが
固定されている。該釣合錘11Bは受け穴11Baを備
えており、該受け穴11Baは、釣合錘11Bと針棒ク
ランクロッド13とを係合する係合軸12を固定できる
ものとなっている。
【0038】該係合軸12には切り欠き12Aが設けら
れるとともに、釣合錘11Bに備えられるネジ山を有す
る受け穴11Bb、11Bbにボルト11Bc、11B
cを螺合することにより、釣合錘11Bの受け穴11B
aに固定されるものとなっている。これにより、釣合錘
11Bと係合軸12とは一体に回転できるものとなって
いる。
【0039】針棒クランクロッド13は、前記係合軸1
2が備える軸12Bをスライドと回転自在に支持する内
筒部13Aを備えるとともに、天秤スライド軸受け15
が備える軸15Bを嵌合する受け穴13Bと、針棒抱き
18が備える軸18Aを、スライド、回転自在に嵌合す
る内筒部13Cとを備えている。そして、内筒部13
A、内筒部13Cには、含油RBCからなるブッシュが
嵌合して固定されているものとなっており、各々、スラ
イド移動や回転移動する軸12B、軸18Aの軸受けと
なっている。
【0040】天秤スライド軸受け15は内筒部15Aを
備えるとともに、針棒クランクロッド13が備える受け
穴13Bに嵌合する軸15Bを備えるものとなってい
る。そして、内筒部15Aには、含油RBCからなるブ
ッシュが嵌合して固定されているものとなっており、天
秤16が備える軸16Aをスライドと回転自在に支持す
る軸受けとなっている。
【0041】針棒抱き18は、該針棒抱き18に備えら
れネジ山を有する受け穴18Bにボルト18Cを螺合し
て、針棒17に固定されているものとなっている。ま
た、針棒抱き18は、軸18Aを備えており、該軸18
Aは、針棒クランクロッド13が備える内筒部13Cに
嵌合するものとなっている。
【0042】角駒14は、該角駒14が備える受け穴1
4Aに、針棒クランクロッド13の内筒部13Cに挿入
された状態の軸18Aの端部を、嵌合して固定されてい
るものとなっている。
【0043】また、角駒14は、揺動台19が備える溝
19Cに案内されて、該溝19Cに沿って上下方向にス
ライド移動できるものとなっている。これにより、針棒
17を揺動台19に対して上下方向に移動することがで
きるものとなっている。角駒14は全体が含油RBCか
らなっており、該角駒14の両側面と裏面とが溝19C
と摩擦しながら接触して、溝19Cに沿って摺動するも
のとなっている。
【0044】なお、角駒14は、該角駒14の全体が含
油RBCからなるものに限定されるものではなく、溝1
9Cとの摩擦面となる角駒14の両側面と裏面の部分
に、含油RBCからなる部材を固定したものとしても良
い。
【0045】揺動台19は、上端部に備えられる針棒上
メタル19Aと、下端部に備えられる針棒下メタル19
Bと、角駒14を案内する溝19Cとを備えるものとな
っている。また、揺動台19には揺動軸1Dの一方の端
部が固定されており、揺動軸1Dの揺動移動と一体に揺
動移動できるものとなっている。
【0046】針棒上メタル19Aは内筒部19Aaを備
え、針棒下メタル19Bは内筒部19Baを備えてお
り、内筒部19Aaと内筒部19Baには、含油RBC
からなるブッシュが嵌合されているものとなっている。
そして、針棒上メタル19Aと針棒下メタル19Bと
は、該針棒上メタル19Aと該針棒下メタル19Bに連
通して配置される針棒17を、上下方向にスライド移動
自在に支持する軸受けとなっている。
【0047】なお、溝19Cの角駒14と接触する部分
に、含油RBCからなる部材を固定する構成としても良
い。
【0048】また、揺動台19の下端部には、針1Bを
取り付けるための針取付具1Aが備えられる。該針取付
具1Aはネジ山を有する軸1AAを備えており、揺動台
19に配置される針棒17の下端部に備えられネジ山を
有する受け穴17Aに、螺合して固定できるものとなっ
ている。そして、針取付具1Aは、ボルト1AC、1A
Cを用いて、針1Bをネジ山を有する受け穴1AB、1
ABに固定できるものとなっている。
【0049】揺動軸メタル1Cは、内筒部1CAを備え
ており、該内筒部1CAに含油RBCからなるブッシュ
が嵌合して固定されているものとなっている。そして、
揺動軸メタル1Cは、揺動移動する揺動軸1Dの軸受け
となっている。
【0050】なお、前記含油RBCは、該含油RBCを
製造するときの焼成温度に依存して、硬度を調整するこ
とができるものとなっている。硬度は、ミシンの摺動ま
たは回転する部位に用いることができるビッカース硬さ
(HV)約40〜150(MPa)の範囲に、必要に応
じて調整可能なものとなっている。
【0051】なお、前記含油RBCは、焼成温度に依存
して気孔率が変化するために、密度を調整して製造する
ことができるものとなっている。密度は、約1.08×
103〜2.0×103(kg/m3)の範囲に、必要に
応じて調整できるものとなっている。
【0052】このために、上述のように含油RBCを軸
受けとして用いた場合には、軽量化を図ることができる
ために、軸と軸受けが摩擦しながら接触するときに作用
する面圧を低減して、PV値削減に寄与することができ
るものとなり、耐摩耗性や耐焼き付き性を向上させるこ
とができるものとなっている。
【0053】なお、気孔の内部にグリースなどの潤滑油
を含浸させているため、高い耐摩耗性や耐焼き付き性を
みせる。また、気孔率を大きくして(すなわちRBCの
密度を小さくして)製造したRBCに、潤滑油を十分に
含浸させる構成を適用すれば、さらに、耐摩耗性や耐焼
き付き性を向上させることができる。
【0054】なお、前記RBCは、焼成温度に依存して
摩擦係数を0.06〜0.18に必要に応じて調整する
ことができるものとなっている。
【0055】なお、前記RBCは、焼成温度に依存し
て、圧縮強度を50〜100MPaに必要に応じて調整
することができるものとなっている。
【0056】また、本実施例のミシン10の製造方法
は、該ミシン10の駆動部の前記各構成要素のうち、摩
擦接触部分の摩擦面となる部分を含油RBCにより形成
して製造する以外は、従来同様に製造することができ
る。
【0057】すなわち、上軸前メタル11A、針棒クラ
ンクロッド13、天秤スライド軸受け15、揺動台1
9、揺動軸メタル1Cなどの軸受けとなる内筒部11A
a、13A、13C、15A、19Aa、19Ba、1
CAの内面の摩擦面となる部分に、例えば、上述の製造
方法により製造した含油RBCからなるブッシュを、例
えば、ネジ止めなどの機械的締結方法を用いて嵌合して
固定する。
【0058】また、角駒14は、例えば、該角駒14の
全体を含油RBCから成形する。この場合に、摩擦面と
なる部分に、含油RBCからなる部材を、接着剤やネジ
止めなどの機械的締結方法を用いて固定しても良い。
【0059】このように、含油RBCを摩擦面に形成し
た、以上の各構成部材を用いて、従来同様に、ミシン1
0を製造することができる。
【0060】以上の本発明の実施例のミシン10によれ
ば、上軸前メタル11Aや針棒クランクロッド13など
に備えられる軸受けとなる部分や、角駒14などの、摩
擦しながら接触する摩擦面となる部分が、摩擦係数が小
さい含油RBCにより形成されている。また、該摩擦面
の表面には、気孔による多数の凹部が備えられているの
で、固体潤滑材として作用することができる摩耗粉を収
容すると共に潤滑油を容易に染み込ませることができ
る。従って、摩耗量を低減できるとともに発熱も少なく
抑えることができ、ミシン10の無給油化を図ることが
できる。
【0061】また、潤滑油などの給油が不要であるの
で、ミシンに潤滑油を供給するための給油手段を設ける
必要がなく、ミシンの軽量化を図ることができる。ま
た、密度が小さい含油RBCを用いているので、さらに
ミシンの軽量化を図ることができる。
【0062】特に、実施の形態では、揺動台19全体を
含油RBCで形成しているので、揺動台19を取り付け
ている揺動軸1Dを支持する揺動軸メタル1Cにかかる
PV値を低減することができ、揺動軸メタル1Cの耐摩
耗性を向上することができる。また、揺動台19の揺動
にかかる慣性力を低減することができるので、針棒を正
確に揺動することができ、よって、きれいな縫い目を形
成することができる。
【0063】さらに、給油手段が不要であるために、ミ
シンの部品点数を削減でき、ミシンの製造負荷の低減、
製造コスト削減を図ることができる。
【0064】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではない。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において、種々変形して実施することができる。
【0065】例えば、他の実施例として図3に示す構成
のミシン20に適用しても良い。図3はミシン20の可
動部分の分解斜視図である。
【0066】ミシン20の摩擦を伴う可動部分(摩擦接
触部)としては、図3に示すように、釣合錘21と、天
秤クランク22と、釣合錘21と天秤クランク22とク
ランクロッド24とを係合する係合軸23と、回転移動
を上下移動へと変換するクランクロッド24と、該クラ
ンクロッドに固定される角駒25と、下端部に針29を
支持する針棒26と、該針棒26とクランクロッド24
とを係合する針棒抱き27と、針棒26の下端部に取り
付けられる針取付具28となどがある。
【0067】前記ミシン20の駆動部が動作するときに
は、天秤クランク22が備える内筒部22Aの内面と、
係合軸23が備える軸23Aの側面との部分と、クラン
クロッド24が備える内筒部24Aと、係合軸23が備
える軸23Bの側面との部分と、クランクロッド24が
備える内筒部24Bと、針棒抱き27が備える軸27A
の側面との部分とが、摩擦しながら接触する軸と軸受け
の摩擦接触部分となる。
【0068】従って、前記内筒部22A、24A、24
Bの内面に、含油RBCからなるブッシュ状の部材を嵌
合して固定することで、ミシン20の駆動部が動作する
ときの無給油化を図ることができる。
【0069】また、角駒25が、前述の実施例のミシン
10と同様に、他の部品と摩擦しながら接触する場合に
は、該角駒25の摩擦面となる部分に、含油RBCから
なる部材を固定する構成としても良い。
【0070】また、図4に示すような摩擦を伴う可動部
を有する機械機構の構成要素で、摩擦接触部分である回
転揺動部40に適用しても良い。図4は該回転揺動部4
0の側面図である。
【0071】該回転揺動部40は、図4に示すように、
揺動軸42と、該揺動軸42を図中矢符A−B方向にス
ライド可能に支持する揺動軸ガイドメタル41と、該揺
動軸ガイドメタル41を同図中矢符C―D方向に回転自
在に支持する基材(図示しない)と、を主体に構成され
ている。
【0072】そして、スライド移動などをする揺動軸4
2の側面と、揺動軸ガイドメタル41の内面41Aaと
が、摩擦しながら接触する部分となっている。従って、
揺動軸ガイドメタル41の内面に、含油RBCからなる
ブッシュ状の部材41Aを嵌合して固定して、無給油化
を図ることができるものとなっている。
【0073】また、該含油RBCは、例えば、揺動軸ガ
イド支え(図示しない)に、回転自在に支持されて配置
されるものとなっている。そして、揺動軸ガイドメタル
の側面41aと揺動軸ガイド支え(図示しない)とが、
摩擦しながら接触する部分となっている。従って、揺動
軸ガイドメタル41の外周面に沿う形状の含油RBCか
らなる部材を固定する構成としても良い。
【0074】なお、揺動軸ガイドメタル41は、内面4
1Aaと側面41aとが摩擦面となるために、揺動軸ガ
イドメタル41の全体を含油RBCから成形する構成と
しても良い。
【0075】上記実施の形態で説明した以外の機械部品
及びミシン部品にも含油RBCを始めとする各種含油硬
質多孔性炭素材料が適用可能であることは言うまでもな
い。
【0076】また、摩擦しながら接触する摩擦接触部分
とは、上記実施例に示すような例えばミシンの駆動部に
用いられている軸と軸受けの構成(図1に図示)などに
限定されるものではなく、さらに、この場合に、軸と軸
受けの形状や動作は限定されるものではない。すなわ
ち、軸の動作は、軸の方向に沿った方向に往復して直線
的にスライド移動をする場合を含むし、軸の中心に沿っ
て回転移動する動作も含むし、スライド移動を伴いなが
ら回転移動する動作も含む。
【0077】また、摩擦接触部分としては、例えば、ミ
シンの駆動部に備えられる角駒のように、該角駒の移動
を案内するために設けられた溝などに沿って、該角駒が
摩擦しながら接触して移動する場合も含む。この場合に
は、角駒や溝の摩擦面となる部分を、含油硬質多孔性炭
素材料から形成すれば、好適に無給油化を図ることがで
きる。
【0078】また、摩擦接触部分では、複数の部品の摩
擦面が互いに摩擦しながら接触することになるが、前記
含油硬質多孔性炭素材料により形成されるべき部分は限
定されない。例えば、複数の部品の摩擦面のうちの一面
だけが、前記含油硬質多孔性炭素材料からなっていても
良いし、前記摩擦面となる全面が、前記含油硬質多孔性
炭素材料からなっていても良い。
【0079】また、例えば図5に図示するように、摩擦
接触部分の部品(軸受け100)を、含油硬質多孔性炭
素材料とは異なる材料を用いて外枠となる部材(ハウジ
ング部材101)を形成するとともに、該外枠となる部
材の摩擦面となる部分に、含油硬質多孔性炭素材料から
なる部材(成形品102)を固定する構成としても良
く、含油硬質多孔性炭素材料とは異なる材料として、例
えば、金属材料などを用いれば、摩擦しながら接触する
部品に機械的強度や耐久性を付与することができる。ま
た、外枠となる部材に含油硬質多孔性炭素材料からなる
部材を固定するには、ビス止めなどの機械的締結方法な
どを用いても良い。
【0080】なお、前記セルロース系材料とは、植物系
資源の意味で、特に熱硬化性樹脂との焼結性の良いもの
が好ましい。例えば、前記の米糠を含み、麦、蕎麦、大豆
等の穀類から生じる殻や麩(ふすま)、あるいは木屑な
どさまざまな植物系資源を用いれば、廃棄時において自
然環境に害を与えないものとすることができる。また、
例えば脱脂糠等を用いれば、原料は安価で豊富かつ安定
して確保することができる。
【0081】さらに、セルロース系材料の炭素化は熱硬
化性樹脂との混合の前あるいは後のどちらで行なっても
構わない。
【0082】また、前記含油RBCの製造において、樹
脂とは、熱処理により炭素化可能な各種樹脂材料を用い
ることができ、より具体的には、例えば、フェノール樹
脂などの熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0083】なお、環状の軸受に用いた実施例において
も、金属からなる筒状の外筒部と、軸状部材を挿入する
ための内筒部材を有した構成であれば、その形状などは
限定されるものではない。例えば、内筒部材としての筒
状からなる内筒部として、含油硬質多孔性炭素材料から
なる部材は、外筒部内壁となる面に固定できれば、円筒
状、板状、などいかなる形状でも良い。すなわち、外筒
部内壁に、面または点または線による摩擦接触部分が含
油硬質多孔性炭素材料により形成されていれば良く、例
えば、球面をもつ含油硬質多孔性炭素材料製の部材を前
記外筒部内壁に複数形成してもよい。
【0084】また、潤滑剤は油だけに限定されるもので
はなく、多孔性材料への浸透性を有し、少なくとも耐摩
耗性、耐焼付き性、潤滑性のいずれかを向上することが
できればよく、好ましくは含浸後に該多孔性材料が揮発
または流下あるいは運動による慣性力などにより容易に
該潤滑剤の保持を損なうことがないものであればよい。
例えば、シリコン油など比較的粘度の高い潤滑剤を用い
ることが好ましく、その場合、耐熱性および材料への保
持について確実性を向上することができる。
【0085】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、含油
硬質多孔性炭素材料に植物性資源を用いることで、環境
適合性に優れるとともに安定して豊富に確保することが
できる工業用材料として積極的に利用して、従来とは全
く異なる新しい有効活用の道を開くことができる。ま
た、実施例で挙げた含油RBCに用いた米糠を例に挙げる
と、現状、我が国の主食である米からの副産物として、
多くの植物系資源が発生している。すなわち、玄米を精
製して白米を得る過程で、米糠、米胚芽、砕米などの副
産物が発生しており、極めて豊富な植物系資源(セルロ
ース系材料)であるといえる。さらに、前記米糠を搾油
すると、油分と脱脂糠が得られる。現状、前記油分は、
米糠油やワックスの製造に利用されているが、前記脱脂
糠は、飼料化または肥料化により農業用資源として使用
されている程度であり、本発明により前記脱脂糠の工業
用資源として有効に利用することができる。
【0086】請求項2に記載の本発明によれば、部品材
料に潤滑剤を含浸しているため耐焼付き性、耐摩耗性、
潤滑性等が向上されるので部品および機械全体の寿命を
長くすることができ長時間あるいは長期間の稼動に耐え
うるようになると共に、機械の摩擦接触部分への潤滑剤
の供給が不要または低減できるので、機械へ潤滑剤を供
給するための給油手段(例えば、配油経路、オイルパ
ン、ポンプなど)を設ける必要が低減され、機械の軽量
化を図ることができる。また、該摩擦接触部分の前記部
品は、金属材料などよりも密度が小さい硬質多孔性炭素
材料から構成されているので、さらに機械の軽量化を図
ることができる。また、潤滑油を供給するための給油手
段の必要性が低減されるので、機械の部品点数を削減で
き、製造負荷を低減することができるとともに、製造コ
スト削減に寄与することができる。さらに、機械の稼動
に伴う摩擦による発熱や摩耗を低減できるため、高速で
の稼動が可能になる。
【0087】請求項3に記載の本発明によれば、ミシン
の摩擦接触部分に潤滑油などの給油が不要または低減に
なるので、ミシンへ潤滑油を供給するための給油手段
(例えば、配油経路、オイルパン、ポンプなど)を設け
る必要が低減される。従って、ミシンの油漏れなどが生
じる恐れが低減され縫製品を汚してしまうようなことを
低減することができる。また、ミシンの軽量化を図るこ
とができると共に、該摩擦接触部分の前記部品は金属材
料などよりも密度が小さい硬質多孔性炭素材料から構成
されているので、さらにミシンの軽量化を図ることがで
きる。また、潤滑油を供給するための給油手段の必要性
が低減されるので、ミシンの部品点数を削減でき、製造
負荷を低減することができるとともに、製造コスト削減
に寄与することができる。さらに、ミシンの稼動に伴う
摩擦による発熱や摩耗を低減できるため、高速での稼動
が可能になる。
【0088】請求項4に記載の本発明によれば、軸状部
品が、環状部品の内筒部の内面に沿って周方向に回転移
動するか、もしくは、内面に沿って軸方向にスライド移
動するとともに、摩擦面となる内筒部の内面は含油硬質
多孔性炭素材料からなっているので、ミシンの駆動部を
構成する軸と軸受けの無給油化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のミシンの駆動部の分解斜視図
である。
【図2】上記例のミシンの駆動部の側面図である。
【図3】上記例の他実施例のミシンの駆動部の分解斜視
図である。
【図4】可動部を有する機械の回転揺動部の側面図であ
る。
【図5】含油RBCからなるブッシュを内面に固定した
軸受けの断面図である。
【図6】上記軸受を切断した様子を模式的に示した図面
である。
【符号の説明】
10、20 ミシン 11 上軸(軸状部品)
1D 揺動軸(軸状部品) 12B、18A、16A、23A、23B、27A 軸
(軸状部品) 17 針棒(軸状部品) 100 軸受(環状部
品) 11A 上軸前メタル(環状部品) 19A 針棒
上メタル(環状部品) 19B 針棒下メタル(環状部品) 1CA 揺動
軸メタル(環状部品) 11Aa、13A、13C、15A、19Aa、19B
a、1CA、22A、24A、24B 内筒部 101 ハウジング部材(外筒部) 102 成形品
(内筒部) 102B凹部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース系材料と熱硬化性樹脂とを含む
    混合材料を用い、該混合材料を成形・焼成した硬質多孔
    性炭素材料で、 該硬質多孔性炭素材料に形成される複数の孔部に潤滑剤
    を含浸してなることを特徴とする含油硬質多孔性炭素材
    料。
  2. 【請求項2】可動部を有し、該可動部において可動時に
    部品間での接触を有する摩擦接触部分を有する構造機械
    において、 該摩擦接触部分をなす複数の部品の内、少なくとも一部
    品の全体または一部分を請求項1に記載の前記含油多孔
    性炭素材料により形成することを特徴とする機械部品。
  3. 【請求項3】縫製物を所定の方向に送り、該縫製物上に
    保持した縫い針を上下動させることにより所望の縫い目
    を形成するミシンにおいて、該ミシンの前記摩擦接触部
    分をなす複数の部品の内、少なくとも一部品の全体また
    は一部分を請求項1に記載の前記含油硬質多孔性炭素材
    料により形成することを特徴とするミシン用部品。
  4. 【請求項4】前記摩擦接触部分を有するように互いに接
    触する二つの機械部品のうち、一方の部品が環状に設け
    られた環状部品とされ、他方の部品が前記環状部品の内
    面に沿って周方向に回転移動するか、もしくは、前記環
    状部品の内面に沿って軸方向にスライド移動する軸状に
    設けられた軸状部品とされ、 前記環状部品が、金属からなる筒状の外筒部と、該外筒
    部内に挿入された状態で該外筒部内壁に接合されるとと
    もに前記含油硬質多孔性炭素材料からなると共に内方が
    前記軸状部品との摩擦部とされた内筒部材と、で形成す
    ることを特徴とする請求項2に記載の機械部品。
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