JP2002292832A - インキ膜厚・含水率計測装置及びこれを備える印刷機並びにインキ膜厚・含水率計測方法 - Google Patents
インキ膜厚・含水率計測装置及びこれを備える印刷機並びにインキ膜厚・含水率計測方法Info
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Abstract
してしまう墨インキであっても、その膜厚と含水率とを
一度に計測(同時計測)できるようにする。 【解決手段】 印刷機に備えられるインキ膜厚・含水率
計測装置1であって、テラヘルツ電磁波を発生させ、イ
ンキ8に照射するテラヘルツ電磁波発生器2と、インキ
8を通って反射したテラヘルツ電磁波を受信するテラヘ
ルツ電磁波受信機3と、テラヘルツ電磁波発生器2によ
ってインキに照射するテラヘルツ電磁波の強度と、テラ
ヘルツ電磁波受信機3で受信したテラヘルツ電磁波の強
度とに基づいてインキの膜厚と含水率とを求める演算処
理部6とを備える。
Description
いられる墨インキの膜厚及び含水率を計測するのに用い
て好適の、インキ膜厚・含水率計測装置及びこれを備え
る印刷機、並びにインキ膜厚・含水率計測方法に関す
る。
ンキと湿し水との反発性を利用して印刷を行なうように
なっている。つまり、まず、版胴に支持される版面に湿
し水を供給して、版面上の非画線部に湿し水を付着させ
た後、版面上に油性のインキを供給して、版面上の画線
部にインキを付着させる。そして、この版面上の画線部
に付着したインキをブランケット胴を介して印刷紙に転
写して印刷を行なうようになっている。
ゼンタ),黄(イエロー),藍(シアン),墨(黒,ブ
ラック)などの基本となる色を重ね合わせて様々な色を
表現している。このため、印刷物の高品質化を図るに
は、各色の濃度のバランスを保つことが重要であり、印
刷中の各色の濃度を常時監視して安定化させることが必
要である。
と水との反発性を利用して印刷を行なうため、インキと
湿し水とのバランスが崩れると、いわゆる地汚れや水マ
ーク等の印刷障害が生じることになる。例えば、湿し水
が少ないとインキが非画線部に付着して、いわゆる地汚
れが生じる一方、湿し水が多すぎると印刷濃度の低下を
きたし、インキが画線部に十分に着かずに水マークが生
じることになる。
速度,温度,湿度等の周囲の環境の変化に敏感に反応す
るため、この点からも、印刷中の各色のインキ濃度を常
時監視する必要がある。このため、従来、オフセット印
刷機では、墨インキ以外のインキについては、例えば近
赤外線を照射しうる光源を用い、3種類の干渉フィルタ
で特定波長の近赤外線のみをインキへ照射しうるように
した赤外線計測装置を用いて、インキ中での近赤外線の
吸収量によって、インキの膜厚や含水率を計測すること
が行なわれている。
は、オフセット印刷機のインキングローラ群に含まれる
ローラ上の乳化インキに対して、インキで吸収される波
長の近赤外線を透過させる赤外線フィルタと、湿し水で
吸収される波長の近赤外線を透過させる赤外線フィルタ
と、インキや湿し水で吸収されない波長を有する近赤外
線を透過させる赤外線フィルタとをチョッパホイールに
よって回転させることで、インキに最も強く吸収される
近赤外線,湿し水に最も強く吸収される近赤外線,イン
キ及び湿し水に共に吸収されにくい参照近赤外線を順番
に照射し、インキ及び湿し水の赤外線吸収特性に基づい
てインキ及び湿し水の量を検知して、検知されたインキ
及び湿し水の量に基づいてインキと湿し水の供給量を制
御する技術が開示されている。
範囲の赤外線吸収スペクトルは、吸収特性と分子構造と
の相関関係がはっきりしている点に着目し、この範囲の
赤外線のうち、インキが赤外線を最も吸収する波長3.
40μmの赤外線と、水が赤外線を最も吸収する波長
2.96μmの赤外線とを使用して、インキの膜厚と含
水率とを検知するようにしている。
近赤外線を照射しうる赤外線計測装置を用いる場合、
紅,藍,黄等の各色のインキの膜厚及び含水率を計測で
きるものの、近赤外線の吸収が多い墨インキなどでは、
その膜厚及び含水率を正確に計測するのは難しい。特
に、紅,藍,黄等の各色のインキの膜厚及び含水率は同
時に(一度に)計測できるものの、近赤外線の吸収が多
い墨インキなどでは、その膜厚及び含水率を同時に(一
度に)計測することができない。
められているが、自動制御を行なうには、墨インキを含
む全ての色についてインキの膜厚及び含水率を、正確
に、かつ、同時に(一度に)計測できるようにすること
が重要になる。一般に、墨インキの使用量は、他の色の
インキと比べて多いため、墨インキの膜厚及び含水率を
正確に、かつ、同時に(一度に)計測できるようにする
ことは、特に重要である。
膜厚を正確に計測できるようにすべく、例えばインキ面
に近赤外線を照射した際、その反射光の拡がりがインキ
膜厚に応じて変化することを利用することが提案されて
いる(電学論 C,108巻7号,昭63,第493頁
〜第500頁)が、このようなインキ膜厚検出方法を用
いたとしても、墨インキの含水率は計測することはでき
ない。このため、墨インキの膜厚及び含水率を同時(一
度)に計測することもできない。
たもので、墨インキの膜厚及び含水率を正確に計測でき
るようにした、インキ膜厚・含水率計測装置及びこれを
備える印刷機、並びに、インキ膜厚・含水率計測方法を
提供することを目的とする。また、干渉フィルタを用い
ることなく、異なる周波数を含む電磁波を照射し、その
反射電磁波を検出することで、インキの膜厚と含水率と
を一度に計測(同時計測)できるようにすることも目的
とする。
インキ膜厚・含水率計測装置は、印刷機に備えられるイ
ンキ膜厚・含水率計測装置であって、テラヘルツ電磁波
を発生させ、インキに照射するテラヘルツ電磁波発生器
と、インキを通って反射したテラヘルツ電磁波を検出す
るテラヘルツ電磁波検出器と、テラヘルツ電磁波発生器
によってインキに照射するテラヘルツ電磁波の強度と、
テラヘルツ電磁波検出器で検出したテラヘルツ電磁波の
強度とから求められるテラヘルツ電磁波の透過率に基づ
いて、インキの膜厚と含水率とを(一度に)求める演算
処理部とを備えることを特徴としている。
する。特に、インキが墨インキである場合に有用である
(請求項2)。また、テラヘルツ電磁波が、少なくとも
0.5〜1THzの周波数領域の電磁波を含むのが好ま
しい(請求項3)。ここで、テラヘルツ電磁波は、少な
くとも0.5〜1THzの周波数領域の電磁波を含んで
いれば良く、0.1THz以上の周波数領域の電磁波と
定義することもできるし、また、0.1〜100TH
z、0.1〜80THz、0.1〜30THz、0.1
〜10THz、0.1〜2THz、0.5〜1.5TH
z、0.1〜1THzの周波数領域の電磁波のうちのい
ずれかの周波数領域の電磁波と定義することもできる。
ルツ電磁波検出器とを備えるセンサヘッドが、印刷機の
金属ローラに対向するように配設されるのが好ましい
(請求項4)。ここで、金属ローラとしては、インキを
供給するインキング装置のローラであるのが好ましい。
また、テラヘルツ電磁波発生器が、フェムト秒パルスレ
ーザ装置を備えるのが好ましい(請求項5)。
体結晶を備えるのが好ましい(請求項6)。また、テラ
ヘルツ電磁波発生器が、磁場発生装置を備えるのが好ま
しい(請求項7)。さらに、演算処理部は、テラヘルツ
電磁波のスペクトルのうち強度の高い周波数領域のテラ
ヘルツ電磁波の透過率に基づいてインキの膜厚と含水率
とを求めるように構成するのが好ましい(請求項8)。
ち強度の高い周波数領域が、0.5THz〜1THzの
周波数領域であるのが好ましい(請求項9)。なお、テ
ラヘルツ電磁波のスペクトルのうち強度の高い周波数領
域は、0.5THz〜1THz、0.5THz〜1.5
THz、0.1THz〜1THz、0.1THz〜1.
5THzの周波数領域のうちのいずれかの周波数領域で
あれば良い。
透過率の平均値に基づいてインキの含水率を求めるのが
好ましい(請求項10)。さらに、演算処理部が、テラ
ヘルツ電磁波の透過率の変化を示す透過率変化特性の傾
きに基づいてインキの膜厚を求めるのが好ましい(請求
項11)。請求項12記載の本発明の印刷機は、請求項
1〜11のいずれか1項に記載のインキ膜厚・含水率計
測装置を備えることを特徴としている。
水率計測方法は、印刷機において用いられるインキ膜厚
・含水率計測方法であって、テラヘルツ電磁波を照射し
てインキの膜厚と含水率とを計測することを特徴として
いる。特に、テラヘルツ電磁波が、少なくとも0.5〜
1THzの周波数領域の電磁波を含むのが好ましい(請
求項14)。
0.5〜1THzの周波数領域の電磁波を含んでいれば
良く、0.1THz以上の周波数領域の電磁波を含むも
のであると定義することもできるし、また、0.1〜1
00THz、0.1〜80THz、0.1〜30TH
z、0.1〜10THz、0.1〜2THz、0.5〜
1.5THz、0.1〜1THzの周波数領域の電磁波
のうちのいずれかの周波数領域の電磁波であると定義す
ることもできる。
し、インキを通って反射したテラヘルツ電磁波の強度を
検出し、検出されたテラヘルツ電磁波に基づいてテラヘ
ルツ電磁波の透過率を算出し、透過率に基づいてインキ
の膜厚と含水率とを求めるようにするのが好ましい(請
求項15)。さらに、テラヘルツ電磁波のスペクトルの
うち強度の高い周波数領域のテラヘルツ電磁波の透過率
に基づいてインキの膜厚と含水率とを求めるのが好まし
い(請求項16)。
ち強度の高い周波数領域が、0.5THz〜1THzの
周波数領域であるのが好ましい(請求項17)。なお、
0.5THz〜1.5THz、0.1THz〜1TH
z、0.1THz〜1.5THzの周波数領域であって
も良い。さらに、テラヘルツ電磁波の透過率の平均値に
基づいてインキの含水率を求めるのが好ましい(請求項
18)。
示す透過率変化特性の傾きに基づいてインキの膜厚を求
めるのが好ましい(請求項19)。
るインキ膜厚・含水率計測装置及びインキ膜厚・含水率
計測方法について、図面を参照しながら詳細に説明す
る。ここでは、本実施形態にかかるインキ膜厚・含水率
計測装置及びインキ膜厚・含水率計測方法を枚葉式のオ
フセット印刷機に適用する場合について説明する。
参照しながら説明する。オフセット印刷機は、図7に示
すように、圧胴30と、版胴31と、圧胴30と版胴3
1との間に介装されるブランケット胴32と、版胴31
に支持された版面上にインキを供給するインキング装置
33と、版胴31に支持された版面上に湿し水を供給す
る湿し水供給装置34とを備えて構成される。なお、図
7中、符号45は、中間胴を示している。
ンキ及び湿し水が供給され、版面上のインキを、ブラン
ケット胴32を介して、ブランケット胴32と圧胴30
との間に導入される印刷紙S上に転写することで印刷を
行なうようになっている。ここで、インキング装置33
は、複数(ここでは4つ)のインキ着けローラ35A〜
35Dと、揺動ローラ36A,36Bを含むインキング
ローラ群37と、インキ呼出しローラ38と、インキ元
ローラ39と、インキつぼ40とを備えて構成される。
1と、水元ローラ42と、ローラ43と、水着ローラ4
4とを備えて構成される。なお、水元ローラ42,ロー
ラ43及び水着ローラ44を、水元ローラ群ともいう。
ところで、本実施形態では、後述するように、墨インキ
(黒インキ)の膜厚及び含水率(水分含有率)を計測す
るインキ膜厚・含水率計測装置(インキ含水率計,イン
キ膜厚計)は、テラヘルツ電磁波を用いてインキ(イン
キと湿し水とが混合した混合層;乳化インキ)の膜厚及
び含水率を計測するものとして構成されている。
膜厚及び含水率を計測するインキ膜厚・含水率計測装置
1は、テラヘルツ電磁波を反射する材料で構成されたロ
ーラ上のインキの膜厚及び含水率を計測しうる位置に配
設する必要がある。本オフセット印刷機では、インキン
グ装置33のインキ元ローラ39,インキングローラ群
37に含まれるローラ37a,揺動ローラ36A,36
Bは金属製のローラ(金属ローラ)であり、これらの金
属ローラはテラヘルツ電磁波を反射する。
ーラのうち、揺動ローラ36Bの近傍位置に、揺動ロー
ラ(計測ローラ)36Bに対向するように、インキ膜厚
・含水率計測装置1を配設する。つまり、インキ膜厚・
含水率計測装置1のセンサヘッドが、金属ローラとして
の揺動ローラ36Bの金属光沢面に対向するように配設
する。
1をインキング装置33のローラに対向するように設け
ているのは、以下の理由,による。 版胴31に支持された版面上の乳化インキを計測する
場合には、特に湿し水量が環境(湿度・温度)により変
化して制御目標が一定しないし、また、版種によっても
制御目標が変わってしまうのに対し、インキング装置3
3のローラ上の乳化インキを計測すれば、環境変化に強
く、制御目標が一定になるからである。また、版替えの
際に計測装置を変える必要もなくなるからである。
で揺動ローラ36Bに対向するように設けているのは、
所謂地汚れや水マークという印刷障害を防止するために
は、できるだけ版胴31に近いロール上のインキの膜厚
及び含水率を計測するのが望ましいからである。なお、
ここでは、インキ膜厚・含水率計測装置1は、揺動ロー
ラ36Bに対向するように設けているが、これに限られ
るものではなく、揺動ローラ36Aに対向するように設
けても良いし、この他、インキ元ローラ39やインキン
グローラ群37に含まれるローラ37aに対向するよう
に設けても良い。このように、インキ膜厚・含水率計測
装置は、インキ供給装置の高濃度のインキを供給する部
分に設けることもできる。
ーラ36Bに対向するようにインキ膜厚・含水率計測装
置1を設けているが、これに限られるものではなく、テ
ラヘルツ電磁波を吸収せずに反射する材料で構成された
ローラ(インキングローラ)に対向するように設ければ
よい。例えば、金属ローラとしての版胴31やブランケ
ット胴32に対向するようにインキ膜厚・含水率計測装
置1を設けても良い。このように、金属ローラの外周面
にゴム等を巻き付けられているブランケット胴32のよ
うなものに対向するようにインキ膜厚・含水率計測装置
1を設けることもできる。この場合も、インキ膜厚・含
水率計測装置1のセンサヘッドは、金属光沢面に対向さ
せて配設していることになる。
別途、サンプリングローラ(図示せず)を設け、このサ
ンプリングローラ上のインキの膜厚及び含水率を計測す
るようにしても良い。なお、ここでは、墨インキ(ブラ
ックインキ)の膜厚及び含水率を計測するインキ膜厚・
含水率計測装置1の配設位置について説明しているが、
墨インキ以外の他の色、例えば藍インキ(シアンイン
キ),紅インキ(マゼンタインキ)及び黄インキ(イエ
ローインキ)のそれぞれの膜厚及び含水率を計測する各
色毎に設けられるインキ膜厚・含水率計測装置の配設位
置も同様である。
るインキ膜厚・含水率計測装置は、従来と同様に、近赤
外線を用いるものとしても良く、この場合には、使用す
る近赤外線を吸収せずに反射する材料で構成されたロー
ラに対向するように設ければよい。次に、本実施形態に
おいて特徴となる墨インキの膜厚及び含水率を計測する
インキ膜厚・含水率計測装置1について、図1〜図6を
参照しながら説明する。
測装置1は、テラヘルツ電磁波を用いてインキの膜厚及
び含水率を計測するものである。これによれば、紅,
黄,藍の各色のインキのほかに、墨インキの膜厚及び含
水率も正確に、かつ、一度に(同時に)計測できること
になる。このように、インキの膜厚及び含水率の計測に
テラヘルツ電磁波を用いたのは、以下の理由による。
インキの膜厚及び含水率を計測することができなかった
ため、電波と光との間の波長領域(周波数領域)であ
り、未発見,未解明のさまざまな現象が多く潜んでいる
と考えられているテラヘルツ電磁波を用いることを考え
つき、実験を行なったところ、テラヘルツ電磁波を用い
ると、墨インキであっても計測不能になるほど吸収され
ることはなく、その膜厚及び含水率を正確に、かつ、一
度に(同時に)計測できることが確認されたためであ
る。
墨インキの膜厚及び含水率を正確に、かつ、一度に(同
時に)計測できるのは、以下の理由によると考えられ
る。つまり、通常、インキは可視光を照射した場合に特
定の波長(周波数)の光を吸収するように作られてお
り、これにより、黒,藍,紅,黄等の各色として人間が
認識しうるようになっている。
ように作られたインキは、実際には、特定の波長(周波
数)の光のみを吸収するわけではなく、可視光の波長領
域(周波数領域)以外の紫外線や赤外線の波長領域(周
波数領域)の電磁波まで吸収してしまう。特に、墨イン
キの場合には可視光の波長領域(周波数領域)に隣接す
る波長領域の近赤外線を照射した場合には、これを計測
不能になるほど多く吸収してしまう。
のでは墨インキの膜厚及び含水率を正確に、かつ一度に
(同時に)計測することができなかったが、近赤外線よ
りも可視光の波長領域(周波数領域)から離れた波長領
域(周波数領域)のテラヘルツ電磁波であれば、墨イン
キの場合であっても、計測不能になるほどには多く吸収
されなくなると考えられる。
付近の周波数領域の電磁波(波長300μm,エネルギ
4.1meV=33cm-1)をいう。ここでは、テラヘ
ルツ電磁波は、少なくとも0.5〜1THz(波長30
0〜600μm)の周波数領域の電磁波を含むものとす
る。但し、テラヘルツ電磁波は、少なくとも0.5〜1
THzの周波数領域の電磁波を含んでいれば良く、0.
1THz(波長3000μm)以上の周波数領域の電磁
波であると定義することもできるし、また、0.1〜1
00THz(波長3〜3000μm)、0.1〜80T
Hz(波長3.75〜3000μm)、0.1〜30T
Hz(波長10〜3000μm)、0.1〜10THz
(波長30〜3000μm)、0.1〜2THz(波長
150〜3000μm)、0.5〜1.5THz(波長
200〜600μm)、0.1〜1THz(波長300
〜3000μm)の周波数領域の電磁波のうちのいずれ
かの周波数領域の電磁波であると定義することもでき
る。なお、テラヘルツ電磁波の周波数領域の境界は厳密
なものではない。
THzとしているのは、これ以下であると、インキによ
るテラヘルツ電磁波の吸収が極微小となってしまい、イ
ンキの膜厚及び含水率を正確に、かつ、一度に(同時
に)計測できなくなるからである。一方、テラヘルツ電
磁波の上限は、インキによるテラヘルツ電磁波の吸収が
多くなり過ぎると、インキの膜厚及び含水率を正確に、
かつ、一度に(同時に)計測できなくなるからである。
置1は、図1に示すように、テラヘルツ電磁波発生器
2,テラヘルツ電磁波検出器3を備えるセンサヘッド4
と、出力制御部5,演算処理部6を備えるセンサコント
ローラ7とを備えて構成される。ここで、テラヘルツ電
磁波発生器2は、図2に示すように、フェムト秒パルス
レーザ装置(超短パルスレーザ装置)12と、所定の磁
場(例えば2テスラ程度)を発生させる磁場発生器13
と、例えばInAs(InAs基板)やGaAs(GaAs基板)等の半
導体結晶(化合物半導体)14と、ミラー15,16と
を備えて構成される。なお、半導体結晶14としては、
高強度のテラヘルツ電磁波を発生させるにはInAsが好ま
しい。
た所定の磁場(ここでは1.7テスラ)の磁場中に置か
れた半導体結晶14に、フェムト秒パルスレーザ装置1
2からのフェムト秒レーザを照射することで、フェムト
秒レーザによって半導体結晶14を励起し、テラヘルツ
電磁波を発生させる。このようにして発生させたテラヘ
ルツ電磁波(発射電磁波)をミラー(軸外し放物面鏡)
15で平行光化し、ミラー16で集光させて、揺動ロー
ラ36B上の乳化インキ8に照射するようになってい
る。
0.1〜約3THzのテラヘルツ電磁波を発生させるこ
とができるが、このうち、インキの膜厚及び含水率を計
測するのに有効に用いることができるのは、約0.1〜
約2THzのテラヘルツ電磁波である。テラヘルツ電磁
波検出器3は、図3に示すように、マイケルソン型干渉
分光器(偏光干渉分光器,偏光フーリエ干渉分光計)1
7と、ボロメータ18と、ロックインアンプ19と、ミ
ラー20,21とを備えて構成される。
8を通じて反射してきたテラヘルツ電磁波(反射電磁
波)を、ミラー21で集光し、ミラー(軸外し放物面
鏡)20で平行光化して分光器17へ導き、分光器17
で分光したテラヘルツ電磁波の強度をボロメータ18及
びロックインアンプ19で検出(ロックイン検波)し
て、センサコントローラ7の演算処理部6へ出力するよ
うになっている。
ヘルツ電磁波検出器3の構成は、上述のものに限られ
ず、テラヘルツ電磁波を発生させ、検出できるものであ
れば良い。また、上述したものはフェムト秒レーザ励起
のテラヘルツ電磁波の発生法のうち、半導体表面からテ
ラヘルツ電磁波を発生させるものであるが、フェムト秒
レーザ励起のテラヘルツ電磁波の発生法のうち、光伝導
スイッチ,超電導体,半導体超格子などから発生させる
ものであっても良い。また、ピコ秒パルスレーザ励起の
テラヘルツ電磁波の発生法であっても良い。さらに、2
つのレーザ周波数を用いた差周波によるテラヘルツ電磁
波の発生法や非線形素子を用いたパラメトリック発振器
による発生法であっても良い。
ヘルツ電磁波発生器2のフェムト秒パルスレーザ装置1
2の出力を制御する機能を有する。この出力制御部5か
らの制御信号は、テラヘルツ電磁波発生器2のフェムト
秒パルスレーザ装置12及び演算処理部6へ出力される
ようになっている。演算処理部6は、図1に示すよう
に、テラヘルツ電磁波発生器2からインキへ向けて照射
するテラヘルツ電磁波の強度と、テラヘルツ電磁波検出
器3で検出したテラヘルツ電磁波の強度とから求められ
るテラヘルツ電磁波の透過率に基づいて、インキの膜厚
と含水率とを求める機能を有する。
割合は、インキの膜厚及び含水率(濃度)に関係してい
るため、テラヘルツ電磁波の吸収の割合を示す指数とし
て、インキに照射されるテラヘルツ電磁波の強度と、反
射してきたテラヘルツ電磁波の強度との比で表わされる
透過率を用いる。ここで、テラヘルツ電磁波発生器2か
らインキへ向けて照射するテラヘルツ電磁波の強度は、
出力制御部5からの制御信号に基づいて算出される。ま
た、テラヘルツ電磁波検出器3で検出したテラヘルツ電
磁波の強度は、テラヘルツ電磁波検出器3のロックイン
アンプ19からの検出信号に基づいて算出される。
ち、テラヘルツ電磁波の強度(もしくは透過率)から、
インキの膜厚及び含水率を導き出す原理を説明する。ま
ず、インキの含水率を導き出す原理について、図4及び
図5を参照しながら説明する。ここで、図4は、テラヘ
ルツ電磁波のスペクトルを示している。図4中、実線
は、テラヘルツ電磁波発生器2から照射されるテラヘル
ツ電磁波のスペクトル[リファレンス(reference)と
いう]を示しており、破線は、インキを透過してローラ
表面で反射してきたテラヘルツ電磁波のスペクトルを示
している。なお、ここでは、墨インキを用い、その膜厚
を12mmとし、含水率を20%としている。
ペクトルは、0.5THz〜1.5THzの周波数領域
で、その強度が高くなっている。なお、0.5THz〜
1THz、0.1THz〜1THz、0.1THz〜
1.5THzの周波数領域のうちのいずれかの周波数領
域で強度が高くなっていると見ることもできる。このた
め、テラヘルツ電磁波のスペクトルのうち強度の高い
0.5THz〜1.5THzの周波数領域を用いて、以
下の操作により、インキ中の含水率(水分含有量)やイ
ンキの膜厚の情報を抽出する。
のスペクトルをリファレンスで割り算して求めた透過率
を示すものである。なお、図5では、墨インキの膜厚を
12μmとし、含水率を0%,5%,10%,20%と
した場合の異なる4つのスペクトルから求めたそれぞれ
の透過率を、それぞれ実線,一点鎖線,二点鎖線,破線
で示している。
有率)の異なるインキでは透過率に大きな差が生じるこ
とがわかる。そこで、簡単のために0.5THz〜1.
5THzの周波数領域の透過率について、その平均値を
とってみると、含水率によってばらつきがあり、含水率
毎に異なる結果を示した。図5では、それぞれの含水率
毎の透過率の平均値を、含水率0%の場合を実線で、含
水率5%の場合を一点鎖線で、含水率10%の場合を二
点鎖線で、含水率20%の場合を破線で示している。
のスペクトルのうち強度の高い0.5THzから1.5
THz(又は0.5THz〜1THz、0.1THz〜
1THz、0.1THz〜1.5THz)の周波数領域
では、テラヘルツ電磁波の透過率の平均値と、インキの
含水率とは相関関係があることがわかった。このため、
少なくともテラヘルツ電磁波のスペクトルのうち強度の
高い0.5THz〜1.5THz(又は0.5THz〜
1THz、0.1THz〜1THz、0.1THz〜
1.5THz)の周波数領域を用い、テラヘルツ電磁波
発生器2からインキへ向けて照射するテラヘルツ電磁波
の強度と、テラヘルツ電磁波検出器3で検出したテラヘ
ルツ電磁波の強度とからテラヘルツ電磁波の透過率を算
出し、その透過率の平均値を求めれば、この透過率の平
均値からインキの含水率を求めることができる。
平均値とインキの含水率とを対応づけて透過率平均値−
含水率テーブルを作成し、この透過率平均値−含水率テ
ーブルを演算処理部6に記憶させておくことで、演算処
理部6が、この透過率平均値−含水率テーブルを用いて
インキの含水率を求めることができるようになる。次
に、インキの膜厚を導き出す原理について、図6を参照
しながら説明する。
ツ電磁波のスペクトルをリファレンスで割り算して求め
た透過率を示すものである。なお、図6では、墨インキ
の膜厚を12,24,36μm(ミクロン)とし、含水
率を0%とした場合の異なる3つのスペクトルから求め
た透過率を、それぞれ実線,一点鎖線,破線で示してい
る。
は小さくなる傾向がある(即ち、吸収は大きくなる)
が、特に、0.5THz〜1.2THzの周波数領域で
は高周波側ほど透過率が小さくなっている(即ち、強く
吸収されている)ことがわかる。なお、透過率は、周波
数1.2THz付近でステップ関数的に一度上昇する
が、より高周波側でも同様の性質を示している。
0.5THz〜1.2THzの周波数領域における透過
率の変化に対して、周波数0THzの切片を透過率1.
0とし、傾きだけの関数として、一次関数によるフィッ
テイングを行った。ここで、0.5THz〜1.2TH
zの周波数領域における透過率の変化に対してフィッテ
ィングを行なっているのは、透過率がより顕著な変化
(傾き)を示しているためである。
及び1.2THzよりも高周波側は、実験装置による誤
差成分が多く含まれていると考えられる。このため、
0.5THz〜1.5THz、0.5THz〜1.0T
Hz、0.1THz〜1THz、0.1THz〜1.5
THzの周波数領域のうちのいずれかの周波数領域にお
ける透過率の変化に対してフィッティングを行なっても
同様の結果が得られると考えられれる。
ング結果を、膜厚12μmの場合を実線で、膜厚24μ
mの場合を一点鎖線で、膜厚36μmの場合を破線で示
している。そして、これらの各直線によって表される各
膜厚毎の透過率変化特性の傾きにはばらつきがあり、膜
厚毎に異なるものとなった。このように、少なくともテ
ラヘルツ電磁波のスペクトルのうち0.5THz〜1.
2THz(又は0.5THz〜1.5THz、0.5T
Hz〜1THz、0.1THz〜1THz、0.1TH
z〜1.5THz)の周波数領域では、テラヘルツ電磁
波の透過率変化特性の傾きと、インキの膜厚とは相関関
係があることがわかった。
スペクトルのうち0.5THz〜1.2THz(又は
0.5THz〜1.5THz、0.5THz〜1TH
z、0.1THz〜1THz、0.1THz〜1.5T
Hz)の周波数領域を用い、テラヘルツ電磁波発生器2
からインキへ向けて照射するテラヘルツ電磁波の強度
と、テラヘルツ電磁波検出器3で検出したテラヘルツ電
磁波の強度とからテラヘルツ電磁波の透過率を算出し、
その透過率の変化を示す透過率変化特性の傾きを求めれ
ば、この透過率変化特性の傾きからインキの膜厚を求め
ることができる。
化特性の傾きとインキの膜厚とを対応づけて透過率変化
特性傾き−膜厚テーブルを作成し、この透過率変化特性
傾き−膜厚テーブルを演算処理部6に記憶させておくこ
とで、演算処理部6が、この透過率変化特性傾き−膜厚
テーブルを用いてインキの膜厚を求めることができるよ
うになる。
ば、その透過率からインキの膜厚を示す成分とインキの
含水率を示す成分とを分離して抽出することができ、こ
れにより、従来のように干渉フィルタを用いることな
く、特定周波数領域(特定波長領域)のテラヘルツ電磁
波を照射するだけで、インキの膜厚と含水率とを一度に
計測(同時計測)できることになる。
厚・含水率計測装置及びインキ膜厚・含水率計測方法に
よれば、墨インキの膜厚及び含水率を正確に計測できる
ようにするとともに、干渉フィルタを用いることなく、
特定周波数領域(特定波長領域)の電磁波を照射するだ
けで、インキの膜厚と含水率とを一度に計測(同時計
測)できるという利点がある。
述のように、少なくともフェムト秒パルスレーザ,半導
体結晶及び磁場発生装置を備えるものとして構成するこ
とで、高強度のテラヘルツ電磁波を簡易に発生させるこ
とができるという利点もある。なお、墨インキ以外の色
(例えば藍インキ,紅インキ及び黄インキ)の膜厚及び
含水率を計測するインキ膜厚・含水率計測装置は、従来
と同様のもの(赤外線を用いる計測装置)を用いても良
いし、上述の墨インキの膜厚及び含水率を計測するイン
キ膜厚・含水率計測装置を用いても良い。
含水率計測装置は、上述のように構成されるため、セン
サコントローラ7の出力制御部5からの指令に基づい
て、センサヘッド4のテラヘルツ電磁波発生器2で発生
させたテラヘルツ電磁波が、揺動ローラ36B上の乳化
インキ(インキ膜)8に照射(投射)され、乳化インキ
8を透過して(一部は、吸収され、又は反射される)、
揺動ローラ36Bのローラ表面(金属光沢面)で反射し
たテラヘルツ電磁波がセンサヘッド4のテラヘルツ電磁
波検出器3によって検出され、検出されたテラヘルツ電
磁波の強度に基づいてセンサコントローラ7の演算処理
部6でインキの膜厚及び含水率が求められる。
厚及び含水率は、図1に示すように、制御装置(自動制
御装置)9へ出力され、制御装置9で、インキ膜厚及び
インキ含水率に基づいてインキ量及び湿し水量が算出さ
れるようになっている。そして、制御装置9は、図7に
示すように、算出されたインキ量及び湿し水量に基づい
て、インキ元ローラ用駆動装置(インキ元ローラ駆動用
モータ)10及び水元ローラ用駆動装置(水元ローラ駆
動用モータ)11へ制御信号を出力し、インキ元ローラ
用駆動装置10及び水元ローラ用駆動装置11によっ
て、インキ元ローラ39及び水元ローラ42の回転速度
が制御されるようになっている。
いて、その膜厚及び含水率を計測できるため、印刷中の
各色のインキ濃度を常時監視して、各色のインキ濃度の
バランスを保ち、インキ濃度を安定化させるができ、印
刷物の高品質化を図ることができることになる。また、
インキと湿し水とのバランスが常に最適の状態に保た
れ、供給されるインキ量や湿し水量の変化に伴って生じ
る所謂地汚れや水マークという印刷障害を防止できるよ
うになり、この結果、損紙を低減できることになる。
式オフセット印刷機に適用するものとして説明している
が、墨インキの膜厚及び含水率を計測する必要のある印
刷機であれば、そのタイプはどのようなものでも良く、
例えば巻取式オフセット印刷機(オフセット輪転印刷
機;輪転機)に適用しても良いし、また、版胴からブラ
ンケット胴を介さずに直接インキを転写する印刷機(直
接印刷機)に適用しても良い。
水を用いるオフセット印刷機に適用しているが、墨イン
キの膜厚を計測するものとして用いることができるた
め、例えば湿し水を用いないオフセット印刷機(水なし
印刷)に適用することもできる。さらに、上述の実施形
態では、本発明をインキと湿し水とを用いる印刷方式に
適用しているが、墨インキの膜厚を計測するものとして
用いることができるため、例えばトナー(湿式,乾式;
特に液体トナー)を用いる印刷機(電子写真方式印刷
機)やインクジェット方式印刷機にも適用することがで
きる。この場合、インキ膜厚・含水率計測装置は、印刷
機の画像形成部に設けられる。
厚・含水率計測装置及びこれを備える印刷機、並びにイ
ンキ膜厚・含水率計測方法によれば、墨インキの膜厚及
び含水率を正確に計測できるという利点がある。また、
干渉フィルタを用いることなく、特定周波数領域(特定
波長領域)の電磁波を照射するだけで、インキの膜厚と
含水率とを一度に計測(同時計測)できるという利点も
ある。
率計測装置の全体構成を示す模式図である。
率計測装置のテラヘルツ電磁波発生器の構成を示す模式
図である。
率計測装置のテラヘルツ電磁波検出器の構成を示す模式
図である。
率計測装置において用いられるテラヘルツ電磁波のスペ
クトルを示す図である。
率計測装置において用いられるテラヘルツ電磁波の透過
率の平均値と含水率との関係を示す図である。
率計測装置において用いられる所定周波数領域における
テラヘルツ電磁波の透過率変化特性と膜厚との関係を示
す図である。
率計測装置を備える印刷機の構成を説明するための模式
図である。
Claims (19)
- 【請求項1】 印刷機に備えられるインキ膜厚・含水率
計測装置であって、 テラヘルツ電磁波を発生させ、インキに照射するテラヘ
ルツ電磁波発生器と、 前記インキを通って反射したテラヘルツ電磁波を検出す
るテラヘルツ電磁波検出器と、 前記テラヘルツ電磁波発生器によって前記インキに照射
するテラヘルツ電磁波の強度と、前記テラヘルツ電磁波
検出器で検出したテラヘルツ電磁波の強度とから求めら
れるテラヘルツ電磁波の透過率に基づいて、前記インキ
の膜厚と含水率とを求める演算処理部とを備えることを
特徴とする、インキ膜厚・含水率計測装置。 - 【請求項2】 前記インキが、墨インキであることを特
徴とする、請求項1記載のインキ膜厚・含水率計測装
置。 - 【請求項3】 前記テラヘルツ電磁波が、少なくとも
0.5〜1THzの周波数領域の電磁波を含むことを特
徴とする、請求項1又は2記載のインキ膜厚・含水率計
測装置。 - 【請求項4】 前記テラヘルツ電磁波発生器と前記テラ
ヘルツ電磁波検出器とを備えるセンサヘッドが、前記印
刷機の金属ローラに対向するように配設されることを特
徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインキ
膜厚・含水率計測装置。 - 【請求項5】 前記テラヘルツ電磁波発生器が、フェム
ト秒パルスレーザ装置を備えることを特徴とする、請求
項1〜4のいずれか1項に記載のインキ膜厚・含水率計
測装置。 - 【請求項6】 前記テラヘルツ電磁波発生器が、半導体
結晶を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれ
か1項に記載のインキ膜厚・含水率計測装置。 - 【請求項7】 前記テラヘルツ電磁波発生器が、磁場発
生装置を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいず
れか1項に記載のインキ膜厚・含水率計測装置。 - 【請求項8】 前記演算処理部が、前記テラヘルツ電磁
波のスペクトルのうち強度の高い周波数領域のテラヘル
ツ電磁波の透過率に基づいて前記インキの膜厚と含水率
とを求めることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか
1項に記載のインキ膜厚・含水率計測装置。 - 【請求項9】 前記テラヘルツ電磁波のスペクトルのう
ち強度の高い周波数領域が、0.5THz〜1THzの
周波数領域であることを特徴とする、請求項1〜8のい
ずれか1項に記載のインキ膜厚・含水率計測装置。 - 【請求項10】 前記演算処理部が、前記テラヘルツ電
磁波の透過率の平均値に基づいて前記インキの含水率を
求めることを特徴とする、請求項1〜9記載のインキ膜
厚・含水率計測装置。 - 【請求項11】 前記演算処理部が、前記テラヘルツ電
磁波の透過率の変化を示す透過率変化特性の傾きに基づ
いて前記インキの膜厚を求めることを特徴とする、請求
項1〜10記載のインキ膜厚・含水率計測装置。 - 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
のインキ膜厚・含水率計測装置を備えることを特徴とす
る、印刷機。 - 【請求項13】 印刷機において用いられるインキ膜厚
・含水率計測方法であって、 テラヘルツ電磁波を照射してインキの膜厚と含水率とを
計測することを特徴とする、インキ膜厚・含水率計測方
法。 - 【請求項14】 前記テラヘルツ電磁波が、少なくとも
0.5〜1THzの周波数領域の電磁波を含むことを特
徴とする、請求項13記載のインキ膜厚・含水率計測方
法。 - 【請求項15】 前記インキにテラヘルツ電磁波を照射
し、前記インキを通って反射したテラヘルツ電磁波の強
度を検出し、 検出されたテラヘルツ電磁波に基づいてテラヘルツ電磁
波の透過率を算出し、 前記透過率に基づいて前記インキの膜厚と含水率とを求
めることを特徴とする、請求項13又は14記載のイン
キ膜厚・含水率計測方法。 - 【請求項16】 前記テラヘルツ電磁波のスペクトルの
うち強度の高い周波数領域のテラヘルツ電磁波の透過率
に基づいて前記インキの膜厚と含水率とを求めることを
特徴とする、請求項13〜15のいずれか1項に記載の
インキ膜厚・含水率計測方法。 - 【請求項17】 前記テラヘルツ電磁波のスペクトルの
うち強度の高い周波数領域が、0.5THz〜1THz
の周波数領域であることを特徴とする、請求項13〜1
6のいずれか1項に記載のインキ膜厚・含水率計測方
法。 - 【請求項18】 前記テラヘルツ電磁波の透過率の平均
値に基づいて前記インキの含水率を求めることを特徴と
する、請求項13〜17のいずれか1項に記載のインキ
膜厚・含水率計測方法。 - 【請求項19】 前記テラヘルツ電磁波の透過率の変化
を示す透過率変化特性の傾きに基づいて前記インキの膜
厚を求めることを特徴とする、請求項13〜18のいず
れか1項に記載のインキ膜厚・含水率計測方法。
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