JP2002292467A - 溶接ロボット制御装置 - Google Patents

溶接ロボット制御装置

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JP2002292467A
JP2002292467A JP2001099831A JP2001099831A JP2002292467A JP 2002292467 A JP2002292467 A JP 2002292467A JP 2001099831 A JP2001099831 A JP 2001099831A JP 2001099831 A JP2001099831 A JP 2001099831A JP 2002292467 A JP2002292467 A JP 2002292467A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接継手の開先ギャツプ変動に応じた正確な
溶接作業時間を積算して表示する溶接ロボット制御装置
を提供する。 【解決手段】 溶接継手13の開先ギャツプG変動に応
じて各積層溶接層の溶接時間を予め積算する溶接時間積
算手段23と、この溶接時間積算手段23により積算さ
れる前記溶接時間以外の空走時間を予め積算する溶接外
作業時間積算手段24と、この溶接外作業時間積算手段
24と前記溶接時間積算手段23との積算時間を積算す
る全溶接作業時間積算手段25と、この全溶接作業時間
積算手段25の全溶接作業時間を表示する表示手段60
とを備えた溶接ロボット制御装置1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接継手の開先ギ
ャツプ変動に応じた全溶接作業時間を表示する溶接ロボ
ット制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶接作業線への空走、溶接、入力
待ち、タイマおよびインストラクション等の各実測作業
時間を積算する各実測作業時間積算部と、この各実測作
業時間積算部の各積算時間を積算する合計作業時間積算
部と、この合計作業時間積算部の合計作業時間を表示す
る表示部とからなるロボットコントローラが知られてい
る(特開平5−6216号公報)。
【0003】この従来のロボットコントローラでは、各
作業の実測作業を積算合計した合計作業時間が表示部に
表示されることから、溶接ロボットによる各作業をオペ
レータが実測するとともに、それらの各実測作業時間の
合計作業時間もオペレータが積算する計測・積算作業の
負担を軽減できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のロボットコントローラでは、開先ギャツプを有す
る溶接継手の溶接作業に際して開先ギャツプの変動によ
って与儀なく溶接積層数が変更される合計溶接作業時間
が異なって表示されてしまうという問題がある。
【0005】そこで、本発明の請求項1は、溶接継手の
開先ギャツプ変動に応じた正確な溶接作業時間を積算し
て表示する溶接ロボット制御装置を提供することを目的
としている。
【0006】請求項2の発明は、溶接時間測定の負担が
無く、溶接継手の開先ギャツプ変動に応じた正確な溶接
時間の元に全溶接作業時間が演算されて正確な全溶接作
業時間を表示する溶接ロボット制御装置を提供すること
を目的としている。
【0007】請求項3の発明は、溶接外作業時間測定の
負担が無く、溶接継手の開先ギャツプ変動に応じた正確
な溶接時間と溶接外作業時間との元に全溶接作業時間が
演算されて正確な全溶接作業時間を表示する溶接ロボッ
ト制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する、本
発明の請求項1は、溶接継手の開先ギャツプ変動に応じ
て各積層溶接層の溶接時間を予め積算する溶接時間積算
手段と、この溶接時間積算手段により積算される前記溶
接時間以外の空走時間を予め積算する溶接外作業時間積
算手段と、この溶接外作業時間積算手段と前記溶接時間
積算手段との積算時間を積算する全溶接作業時間積算手
段と、この全溶接作業時間積算手段の全溶接作業時間を
表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】また、請求項2の発明は、前記溶接時間積
算手段は、溶接継手の溶接長さ演算データと、前記開先
ギャップの変動検出値から求めた積層数と、この積層数
毎の溶接速度データとから溶接時間を積算することを特
徴としている。
【0010】そして、請求項3の発明は、前記溶接外作
業時間積算手段は、待機位置から前記溶接継手の開始位
置および溶接終了位置との空走時間と、前記積層数と、
溶接継手間の空走時間とから溶接外作業時間を積算する
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図2に基づいて説明する。図1において、符号1は
本発明の実施の形態に係る溶接ロボット制御装置で、こ
の溶接ロボット制御装置1は、演算処理装置20と、記
憶装置部30と、溶接ロボツト10のアーム11等を位
置制御するロボツト制御部40と、溶接電源15等の外
部制御装置50と、入力装置60などからなっている。
【0012】溶接ロボット10は、例えば、6軸の垂直
多関節型のもので、各アーム11等を旋回または揺動等
させる図示省略の直流モータと位置検出器が設けられて
いるとともに、図示省略の手首部先端に溶接トーチ12
が設けられている。また、溶接ロボット10は、溶接ロ
ボツト制御装置1の後述するロボット制御部40からの
位置制御信号を受けて各アーム11等が動作され、溶接
トーチ12を図示省略の被溶接物(以下、ワークと略す
る。)に複数形成されたギャツプ溶接継手13(開先ギ
ャツプGを有する溶接継手)に沿って移動し、溶接トー
チ12先端から供給される溶接ワイヤ14をアーク溶融
しつつ溶接するようになっている。
【0013】また、ワークは、例えば、4枚の平板で直
方体に形成した複数のコラム間にこのコラムの開放側を
塞ぐように平板のダイヤフラムを面設仮止めするととも
に、ダイヤフラムに接するコラム端側にダイヤフラムと
の間に約5mmの開先ギャツプGを有する図示省略のレ
型ギャツプ溶接継手を形成した図示省略の鉄骨コラムで
ある。また、ワークは、ギャツプ溶接継手13をV、Y
型等とした建設機械部品等でも良く、さらに、ギャツプ
溶接継手13とギャツプ無しの溶接継手とが混在したも
のでも良い。
【0014】ギャツプ溶接継手13は例えば継手構成部
材16、17で構成され、この継手構成部材16、17
には略40°の開先18、19が形成されているととも
に、ギャツプGの下側には図示省略のステールバッキン
グが仮付けされている。
【0015】演算処理装置20は、溶接ロボット10を
動作演算処理するロボット動作演算処理部21と、外部
演算処理部22とからなっている。
【0016】ロボット動作演算処理部21は、例えば、
入力装置60から指令、記憶装置30の後述する教示プ
ログラム記憶部31に記憶された教示プログラムデータ
によりロボツト制御部40を介して溶接ロボット10の
各アーム11を各軸動作もしくは再生動作させる演算処
理するようになっている。また、ロボツト動作演算処理
部21は、記憶装置30の後述する教示プログラム記憶
部31に記憶された教示プログラムデータにより外部制
御装置50を介して溶接電源15の動作を演算処理する
ようになっている。
【0017】外部演算処理部22は、溶接時間積算部2
3と、溶接外作業時間積算部24と、全溶接作業時間積
算部25とからなり、入力装置60からの全溶接作業時
間積算指令によって動作するようになっている。
【0018】溶接時間積算部(溶接時間積算部手段)2
3は、記憶装置部30の後述する教示プログラム記憶部
31に記憶されたワークの教示プログラムから各ギャツ
プ溶接継手13のギャツプセンシング位置データにより
各ギャツプ溶接継手13のギャツプセンシング間の距離
を演算するようになっている。また、溶接時間積算部2
3は、外部制御装置50の後述するギャツプ検出制御部
52からの各ギャツプセンシング位置での開先ギャツプ
Gと、記憶装置部30の後述するギャツプ溶接継手溶接
条件選定記憶部32に記憶された選定条件の内、各ギャ
ツプ溶接継手13の構成部材の板厚t、各開先18,1
9の開先角度とから各ギャツプセンシング位置での断面
積を演算するようになっている。また、溶接時間積算部
23は、記憶装置部30の後述するギャツプ溶接継手溶
接条件選定記憶部32に記憶された選定条件の内、各溶
接ワイヤ14の径での適性範囲の溶接電流による単位面
積当たりの溶融量と、上述の演算された各ギャツプセン
シング位置での断面積とから、各ギャツプ溶接継手13
の各溶接積層数と溶接速度とを演算するようになってい
る。
【0019】この溶接積層数と溶接速度との演算は、例
えば、図2に示すように、溶接開始位置P1から溶接終
了位置P5に方向に広がるギャツプ溶接継手13におい
て、教示プログラムでの溶接開始位置P1、中間点P2、
P3、P4および溶接終了位置P5の各位置データ(例え
ば、溶接ロボット10の三次元データ)によりギャツプ
センシング間距離La、Lb、Lc、Ld(即ち各溶接
区間A、B、C、Dの距離)を演算して記憶装置部30
の後述する一時記憶部33に記憶される。
【0020】また、各ギャツプセンシング位置P1、P
2、P3、P4、P5の開先ギャツプG1…G5を記憶装置部
30の後述する一時記憶部33に記憶するとともに、ギ
ャツプ溶接継手13の構成部材板厚tと、図示省略の開
先開先角度とから各ギャツプセンシング位置P1、P2、
P3、P4、P5での各断面積を演算して記憶装置部30
の後述する一時記憶部33に記憶される。
【0021】そして、使用する溶接ワイヤ14の径に適
した適性範囲の溶接電流と、最適な所定ウィービング周
波数、即ち、所定溶接速度(1層多パス溶接でのストレ
ート溶接速度も含む)により得られる溶融単位面積と、
上述の各断面積とから各溶接区間A、B、C、Dの溶接
積層数が演算されるが、演算の結果、溶接区間A、Bの
溶接積層数が3層で、溶接区間C、Dの溶接積層数が4
層となると、溶接区間Cから4層目の溶接開始となり溶
接上問題となる。そこで、例えば、溶接区間Aの3層の
演算積層と同様に各ギャツプセンシング位置P2、P3、
P4、P5の各断面積を3分割に均等演算して溶接区間
B、C、Dも同様に溶接積層数を3層とする。なお、溶
接積層数の設定は、実測した開先ギヤツプGが入力装置
60に表示され、その開先ギヤツプGを選択することに
より、予め設定記憶の図示省略の開先ギヤツプGに対す
る最適溶接積層数対応データから溶接積層数を設定する
ものでも良い。
【0022】そして、ギャツプセンシング位置P1での
3層の断面積とギャツプセンシング位置P2、P3、P
4、P5との断面積比によって、ギャツプセンシング位置
P2、P3、P4、P5の断面積の各演算積層を得る所定溶
接速度を演算して記憶装置部30の後述する一時記憶部
33に記憶される。
【0023】そして、溶接時間積算部23は、上述した
記憶装置部30の後述する一時記憶部33に記憶された
各溶接区間A、B、C、Dの距離La、Lb、Lc、L
dと3層分の所定溶接速度とからギヤツプ溶接継手13
の「溶接時間」を加算演算して記憶装置部30の後述す
る一時記憶部33に記憶する。
【0024】また、溶接時間積算部23は、「溶接時
間」の加算演算に際して、例えば、各ギャツプセンシン
グ位置P1、P2、P3、P4、P5での平均センシング時
間や各溶接積層毎の平均溶接クレータ処理時間等を記憶
した図示省略の溶接補助作業時間記憶部の各補助作業時
間を加算するようにしても良い。なお、溶接時間積算部
23は、結果的にギャツプ溶接継手13の開先ギャツプ
Gの変動に応じて溶接積層数を同じとした溶接時間が得
られるものであれば上述の演算方法でなくても良い。
【0025】溶接外作業時間積算部(溶接外作業時間積
算手段)24は、各ギャツプ溶接継手13同志の溶接継
手間空走時間と、各ギャツプ溶接継手13の溶接開始位
置P1への進入し、溶接終了位置P5から後退する溶接継
手進入・後退空走時間とを加算演算して「溶接外作業時
間」を記憶装置部30の後述する一時記憶部33に記憶
する。なお、この「溶接外作業時間」には、溶接ロボッ
ト10の協調動作での交互動作での干渉防止する待ち時
間やワークを搭載したポジショナのみの動作時間等を加
算しても良い。
【0026】上述の溶接継手間空走時間は、記憶装置部
30の後述する教示プログラム記憶部30に記憶された
ワークの教示プログラムから各ギャツプ溶接継手13同
志の図示省略の待機位置(以下、待機位置と略する)間
の設定空走速度と、各ギャツプ溶接継手13同志の待機
位置データによって演算されたギャツプ溶接継手13間
の空走距離とから加算演算するようになっている。ま
た、溶接継手間空走時間は、溶接継手進入・後退空走時
間は、各ギャツプ溶接継手13の待機位置から溶接開始
位置P1への設定進入空走速度と待機位置データと溶接
開始位置P1の位置データから演算した進入空走距離と
から演算した進入空走時間と、溶接溶接終了位置P5か
ら待機位置への設定後退空走速度と待機位置データと溶
接開始位置P1の位置データとから演算した後退空走時
間と、溶接時間積算部23からの溶接積層数とから加算
演算するようになっている。
【0027】全溶接作業時間積算部(全溶接作業時間積
算手段)25は、記憶装置部30の後述する一時記憶部
33に記憶されたワークの「溶接時間」と、「溶接外作
業時間」とを加算演算して「全溶接作業時間」を積算す
るようになっている。
【0028】記憶装置部30は、教示プログラム等を記
憶する教示プログラム記憶部31と、ギャツプ溶接継手
溶接条件選定記憶部32と、各種演算等の一時記憶部3
3等からなっている。
【0029】教示プログラム記憶部31は、オペレータ
が入力装置60により入力操作した各ワーク毎の溶接作
業に係わる教示プログラムを記憶するようになってい
る。教示プログラムには、溶接作業を実行する各ギャツ
プ溶接継手のギャツプセンシングプログラム、各溶接継
手での溶接開始に進入し、終了位置から退避する進入・
退避空走プログラム、各溶接継手の溶接プログラムおよ
び各溶接継手間の継手間空走プログラム等が含まれる。
また、教示プログラムには、溶接時間演算のための溶接
時間演算用ギャツプセンシングプログラムが記憶されて
いる。なお、この溶接時間演算用ギャツプセンシングプ
ログラムは、上述の各ギャツプ溶接継手のギャツプセン
シングプログラムを流用しても良いし、新たにワークと
の干渉を加味して教示するものでも良い。
【0030】ギャツプ溶接継手溶接条件選定記憶部32
は、各溶接ワイヤ14の径での適性範囲の溶接電流によ
る単位面積当たりの溶融量と、この溶融量を得る所定ウ
ィービング周波数、即ち、所定溶接速度(1層多パス溶
接でのストレート溶接速度も含む)とを記憶している。
【0031】一時記憶部33は、外部演算処理部22の
溶接時間積算部23や溶接外作業時間積算部24や全溶
接作業時間積算部25等が演算した演算データを一時的
に記憶するようになっている。
【0032】ロボツト制御部40は、入力装置60から
指令、ロボット動作演算処理部21から送出される教示
プログラムデータにより溶接ロボット10の各アーム1
1等を各軸動作もしくは再生動作制御するようになって
いる。
【0033】外部制御装置50は、溶接電源15の作動
を制御する溶接電源制御部51と、ギャツプ検出制御部
52等からなっている。
【0034】溶接電源制御部51は、ロボット動作演算
処理部21からの指令により教示プログラム記憶部31
に記憶された教示プログラムデータ内の溶接電源15の
作動開始・停止指令により溶接電源15を作動・停止制
御をするとともに、溶接電流、電圧指データにより溶接
トーチ12に印加する溶接電流・電圧とワイヤ送給量と
を制御するようになっている。
【0035】ギャツプ検出制御部52は、図2に示すよ
うに、各ギャツプセンシング位置P1、P2、P3、P4、
P5の開先ギャツプG1…G5を検出するようになってい
る。その開先ギャツプG1…G5の検出手段としては、例
えば、特開平5−329644号公報に記載された手段
が用いられるが、検出個所の開先断面積が検出できる手
段であれば、光学式等でも良い。または、オペレータが
開先ギャツプを実測してその実測の開先ギャツプを入力
しても良い。
【0036】入力装置(表示手段)60は、例えば、教
示ペンダントであり、オペレータが溶接ロボットの各ア
ーム等を各軸動作入力するとともに、各ワーク毎の教示
プログラムを教示できるようになっている。また、入力
装置60により予め各溶接ワイヤ14の径での適性範囲
の溶接電流による単位面積当たりの溶融量やこの溶融量
を得る最適な所定ウィービング周波数、即ち、所定溶接
速度(1層多パス溶接でのストレート溶接速度も含む)
と、溶接時間演算のための溶接時間演算用ギャツプセン
シングプログラム等を教示するとともに、全溶接作業時
間積算指令を教示するようになっている。また、この入
力装置60には図示省略の表示部(以下、表示部と略す
る。)があり、この表示部には全溶接作業時間積算部2
5で積算された「全溶接作業時間」が表示される。
【0037】この入力装置60では、ワークとの干渉を
防ぐ溶接時間演算用ギャツプセンシングプログラム等を
教示する際に、オペレータの教示作業の負担が大きく、
ワーク図面情報からの三次元ワーク図と溶接ロボット1
0の各軸情報からの三次元動作の溶接ロボット図とによ
って教示した溶接時間演算用ギャツプセンシングプログ
ラム等によるワークと溶接ロボット10との干渉確認に
入力装置60を別途コンピュータ等の例えばパソコンを
利用したオフライン教示装置としても良い。
【0038】次に、このような構成の溶接ロボット制御
装置による全溶接作業時間表示の動作を説明する。
【0039】この溶接ロボット制御装置にて全溶接作業
時間を表示するには、図3に示すように、予めオペレー
タにより複数のギヤツプ溶接継手からなるワークが所定
位置にセットされ(S2)、このワーク用の溶接時間演
算用ギャツプセンシングプログラムが設定(S3)され
るとともに、全溶接作業時間積算指令が設定される(S
4)。
【0040】続いて、オペレータにより作業開始のスタ
ート操作されると、待機中の溶接ロボット10が溶接時
間演算用ギャツプセンシングプログラムに従って最初の
ギャツプ溶接継手の図2示すギャツプセンシング位置P
1、P2、P3、P4、P5の開先ギャツプG1…G5を順次
ギャツプセンシング後、順次その他のギヤツプ溶接継手
を同様にギャツプセンシングし(S5)、検出した各ギ
ャツプ溶接継手の開先ギヤツプを記憶装置部30の一時
記憶部33に記憶していく(S6)。
【0041】各ギヤツプ溶接継手の開先ギヤツプG1…
G5が一時記憶部33に記憶されると、「溶接時間」が
溶接時間積算部23で積算(S7)されるとともに、
「溶接外作業時間」が溶接外作業時間積算部24で積算
される(S8)。続いて、ワークの「溶接時間」と、
「溶接外作業時間」とを加算演算した「全溶接作業時
間」が全溶接作業時間積算部25で積算される(S
9)。
【0042】そして、教示ペンダント60の表示部に
「全溶接作業時間」が表示され(S10)、オペレータ
が「全溶接作業時間」を見て、溶接作業開始のスタート
操作し(S11)、オペレータが別の作業を行いにい
く。「全溶接作業時間」に合わせてオペレータが戻ると
(S12)、丁度溶接作業が終了しているので、教示ペ
ンダント60の表示部に表示された「全溶接作業時間」
内にオペレータが別の作業を実施できるとともに、オペ
レータが戻ってきたときに丁度溶接ロボット10による
溶接作業が終了しており、オペレータが無駄なく別の作
業を実施できる。
【0043】続いて、オペレータが溶接完了したワーク
に代わって、新たなワークをセットし直して同様な操作
を繰返し行う。
【0044】
【発明の効果】請求項1の発明は、溶接継手の開先ギャ
ツプ変動に応じて各積層溶接層の溶接時間を予め積算す
る溶接時間積算手段と、この溶接時間積算手段により積
算される前記溶接時間以外の空走時間を予め積算する溶
接外作業時間積算手段と、この溶接外作業時間積算手段
と前記溶接時間積算手段との積算時間を積算する全溶接
作業時間積算手段と、この全溶接作業時間積算手段の全
溶接作業時間を表示する表示手段とを備えたので、溶接
継手の開先ギャツプ変動に応じた正確な全溶接作業時間
を積算して表示する溶接ロボット制御装置を提供するこ
とができる。
【0045】また、請求項2の発明は、前記溶接時間積
算手段は、溶接継手の溶接長さ演算データと、前記開先
ギャップの変動検出値から求めた積層数と、この積層数
毎の溶接速度データとから溶接時間を積算するので、溶
接時間の積算に実測値を用いず、オペレータによる計測
・積算作業の負担を軽減できるとともに、溶接継手の開
先ギャツプ変動に応じた正確な溶接時間の元に全溶接作
業時間が演算されるとともに、正確な全溶接作業時間を
表示する溶接ロボット制御装置を提供することができ
る。
【0046】請求項3の発明は、前記溶接外作業時間積
算手段は、待機位置から前記溶接継手の開始位置および
溶接終了位置との空走時間と、前記積層数と、溶接継手
間の空走時間とから溶接外作業時間を積算するので、溶
接外作業時間の積算に実測値を用いず、オペレータによ
る計測・積算作業の負担を軽減できるとともに、溶接継
手の開先ギャツプ変動に応じた正確な溶接時間と溶接外
作業時間との元にした全溶接作業時間が演算されるとと
もに、正確な全溶接作業時間を表示する溶接ロボット制
御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施の形態での溶接ロボット制
御装置の制御ブロック図である。
【図2】同じく、実施の形態でのギャツプ溶接継手のギ
ャツプセンシング位置を示す模式図である。
【図3】同じく、実施の形態での溶接ロボット制御装置
が全溶接作業時間を表示するフローチャート図である。
【符号の説明】
1 溶接ロボット制御装置 10 溶接ロボット 13 溶接継手 23 溶接時間積算部(溶接時間積算手段) 24 溶接外作業時間積算部(溶接外作業時間積算手
段) 25 全溶接作業時間積算部(全溶接作業時間積算手
段) 62 入力装置(表示手段) G 開先ギャツプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接継手の開先ギャツプ変動に応じて各
    積層溶接層の溶接時間を予め積算する溶接時間積算手段
    と、この溶接時間積算手段により積算される前記溶接時
    間以外の空走時間を予め積算する溶接外作業時間積算手
    段と、この溶接外作業時間積算手段と前記溶接時間積算
    手段との積算時間を積算する全溶接作業時間積算手段
    と、この全溶接作業時間積算手段の全溶接作業時間を表
    示する表示手段とを備えたことを特徴とする溶接ロボッ
    ト制御装置。
  2. 【請求項2】 前記溶接時間積算手段は、溶接継手の溶
    接長さ演算データと、前記開先ギャップの変動検出値か
    ら求めた積層数と、この積層数毎の溶接速度データとか
    ら溶接時間を積算することを特徴とする請求項1に記載
    の溶接ロボット制御装置。
  3. 【請求項3】 前記溶接外作業時間積算手段は、待機位
    置から前記溶接継手の開始位置および溶接終了位置との
    空走時間と、前記積層数と、溶接継手間の空走時間とか
    ら溶接外作業時間を積算することを特徴とする請求項1
    乃至2に記載の溶接ロボット制御装置。
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