JP2002291461A - 軟骨細胞培養方法および軟骨組織再生基材 - Google Patents

軟骨細胞培養方法および軟骨組織再生基材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟骨欠損の修復に好適な軟骨組織移植用基材
を提供する。 【解決手段】 酸性生体高分子と塩基性生体高分子との
複合体を含む成形物を培養担体として軟骨細胞を培養す
ることことにより、本発明の課題を解決することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体外で軟骨細胞
を培養し軟骨組織に分化させる軟骨細胞培養方法、該方
法に用いる3次元培養担体、及び該方法により得られる
軟骨損傷または欠損部位を再生させるための移植用軟骨
組織再生基材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、社会の高齢化を迎え変形性関節症
や慢性リウマチによる関節に傷害をもつ患者の増加、ま
た輸送手段の発達に伴う交通外傷および日常生活へのス
ポ―ツの浸透によるスポ−ツ外傷の増加等、医療全体に
占める運動器疾患の割合が増加しており今後もさらにそ
の傾向は続くと予測される。
【0003】これらの関節疾患の大部分は軟骨組織が損
傷を受けることが原因となっている。現在、金属と超高
分子量のポリエチレンとからなる人工関節がその治療に
用いられている。しかしながら、埋め込み後10年以上
経過すると摩耗し、磨耗粉により種々の望ましくない生
体反応が引きおこされるようになる。これらの問題を解
決するため耐磨耗性を向上させる研究が行われている
が、耐磨耗性において限界が予測される。
【0004】新たな解決方法として組織再生工学技術を
利用した関節軟骨傷害の治療が注目されている。この治
療方法は傷害部に培養した軟骨細胞またはそれより作り
出した軟骨組織を移植すること、生体外で培養した軟骨
細胞をコ−トしたマテリアルを鋳型として用いて治療す
る方法が考えられている。
【0005】この際重要になるのが、軟骨細胞を生体外
で培養し軟骨組織に分化させる大量細胞培養技術であ
る。軟骨組織は、軟骨細胞と軟骨細胞が分裂、増殖しな
がら産生する細胞外マトリックス(基質)からなる。軟
骨細胞は一般に分裂・増殖能力が低く、細胞外マトリッ
クス産生能も弱いと云われているが、最近生体外で細胞
をその機能を保持しつつ増殖させる培養方法として適当
な3次元培養担体を用いることが有効であることが判明
してきた。さらに生体組織工学の進展により軟骨組織を
再構築するためには軟骨細胞の3次元培養担体として生
分解性・生体適合性基材が重要であり、これまで上記の
3次元的な生分解性基材としてポリ乳酸(PLA)やポリグ
リコ−ル酸(PGA)、及びそれらの共重合体(PLGA)など
の合成高分子材料、およびコラ−ゲン、リン酸キチンな
どの天然高分子材料がよく研究されてきている[S. J.
Peter, M. J. Miller, A. W. Yasko, M. J. Yaszemski,
A. G.Mikos, J. Biomed. Mater. Res., 43, 422-427(1
998); L. E. Freed, G. Vunjak-Novakovic, R. Langle
r, R. J. Biron, D. B. Eagles, D. C. Lesnoy, S.K. B
arlow, R. Langer, Bio/Technology, 12, 689-693(199
4); G. Chen, T. Ushida,T. Tateishi, Chem.Lett. 561
-562 (1999); 西澤かおり、横川善之、永田夫久江、穂
純 篤、寺岡 啓、亀山 哲也、河合 達志:平成12
年度日本生物工学会講演要旨集 102. (2000)]。
【0006】しかしながら、PLA 、PGA、 PLGAなどは機
械的強度があり成形することは容易であるが、細胞との
接着性や生体親和性が欠けている。一方、コラ−ゲン
は、細胞との生体親和性に優れているが、機械的強度が
劣るため的確な形態を付与することは難しい。そこでPL
GAとコラ−ゲンを複合化させた培養担体を開発し、それ
を用いて軟骨細胞を培養し、軟骨細胞の機能発現につい
て検討されている。その結果、PLGA、コラ−ゲン単独よ
り強度、細胞の接着性、細胞培養においてそれぞれ優れ
た結果を得ているが、更に細胞培養時間の短縮、タイプ
IIコラ−ゲンなどの有用な細胞外マトリックスの早期形
成など改善が望まれている。このほか軟骨細胞の培養系
になんらかの操作を加えることによりその分裂・増殖能
を高め、最終的に細胞外マトリックスの産生能を高めよ
うとする研究が行われているが、現時点では細胞外マト
リックスの軟骨細胞の産生能力には限界があり、広範な
軟骨欠損の修復は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術にお
ける上記課題を解決するためになされたものである。即
ち、本発明は、軟骨損傷又は欠損部位を再生させるため
の、生分解性、生体適合性を有し、十分な機械的強度を
保持する軟骨組織再生用基材を提供することを目的とす
る。本発明はまた、そのような軟骨組織再生用基材を製
造する方法を提供することを目的とする。本発明はさら
に該軟骨組織再生用基材を製造するのに適する軟骨細胞
培養用の担体を提供することをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、軟骨細胞の
培養方法について鋭意研究を重ねた結果、人工の細胞外
マトリックスとして酸性生体高分子と塩基性生体高分子
の複合体の成形物を培養担体として用いることにより、
軟骨損傷又は欠損部位を再生させるに適した、生分解
性、生体適合性を有し、十分な機械的強度を保持する軟
骨組織再生用基材が得られることを見出し、この知見に
基ついて本発明をなすに至った。即ち、本発明は先ず、
酸性生体高分子と塩基性生体高分子との複合体を少なく
ともその表面に含む成形物よりなる軟骨細胞培養用の担
体に関する。本発明はまた、該担体を培養担体として用
いて軟骨細胞を生体外で培養することを含む軟骨細胞の
培養方法にも関する。本発明はさらに、上記の担体及び
該担体を被覆する軟骨細胞を含む移植用軟骨組織再生基
材にも関する。
【0009】本明細書で用いる「酸性生体高分子」と
は、カルボキシル基、硫酸基、スルホン酸基、リン酸基
等の酸性の基、またはその塩を有する天然に由来する高
分子をいう。 好ましい態様では生体高分子は多糖類で
ある。天然に存在する高分子を加水分解に付して上記酸
性基またはその塩を生じさせたものも「酸性生体高分
子」に含む。また、天然に存在する生体高分子をいずれ
かの物理的、化学的、あるいは酵素的手段により低分子
量化したものも「酸性生体高分子」に含む。しかしなが
ら、酸性生体高分子の分子量は少なくとも50,000、好ま
しくは少なくとも100,000であることが必要である。
【0010】カルボキシル基を有する酸性生体高分子の
例としては、グルコン酸、グルクロン酸、イズロン産、
D-マンヌロン酸、ガラクツロン酸、グルロン酸、シアル
酸を含むポリマ−、例えばヒアルロン酸、アルギン酸、
ヘパリン等が挙げられる。
【0011】硫酸基を有する酸性生体高分子の例として
はヘパリン、ヘパラン硫酸等が挙げられる。リン酸基を
有する酸性生体高分子の例としてはDNA、RNA等が挙げら
れる。複合体の製造においてこれらの酸性生体高分子の
2種以上を用いてよい。
【0012】本明細書において「塩基性生体高分子」と
はアミノ基、イミノ基、グアジノ基等の塩基性またはそ
の塩を有する天然に由来する高分子をいう。天然に存在
する生体高分子を加水分解に付して上記塩基性またはそ
の塩を生じさせたものも「塩基性生体高分子」に含む。
また天然に存在する高分子をいずれかの物理的、化学
的、あるいは、酵素的手段により低分子量化したものも
「塩基性生体高分子」に含む。しかしながら、塩基性生
体高分子の分子量は少なくとも300、好ましくは少なく
とも700、より好ましくは少なくとも1,000であることが
必要である。塩基性生体高分子の例はキトサン、ポリア
ミン、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリガラクトサミ
ン、ヒストン、クロマチンである。複合体の製造におい
てこれらの塩基性生体高分子の2種以上を用いてもよ
い。
【0013】酸性生体高分子と塩基性生体高分子の好ま
しい組み合わせの例は、アルギン酸―キトサン、アルギ
ン酸―ポリリジン、アルギン酸―ポリアルギニン、ヒア
ルロン酸―キトサン、ヒアルロン酸―ポリリジン、ヒア
ルロン酸―ポリアルギニン等であるが、これらに限定さ
れない。
【0014】負の電荷を有する酸性生体高分子と正の電
荷を有する塩基性生体高分子の間の静電的相互作用によ
り複合体が形成される。本発明の複合体における酸性生
体高分子と塩基性生体高分子との割合は、酸性生体高分
子100重量部に対して、塩基性生体高分子0.02〜
2.0重量部、好ましくは0.5〜1.5重量部であ
る。これらの複合体は生体親和性と生体適合性および生
分解性を保持し、生体への移植に適した性質を有する。
【0015】本発明の軟骨細胞培養用の担体は酸性生体
高分子と塩基性生体高分子との複合体を少なくともその
表面に含む成形物よりなる。好ましくは、成形物は繊維
または膜である。1の態様では該成形物は非局所的に、
即ち全体的に、酸性生体高分子と塩基性生体高分子との
複合体を含む。他の態様では、該成形物の表面に酸性生
体高分子と塩基性生体高分子との複合体を含む。
【0016】先ず第一の態様の成形物の製造方法につい
て説明する。 (1)酸性生体高分子と塩基性生体高分子の複合体の溶
液を調製し; (2)該複合体の溶液を、アルカリ土類金属塩を含む水
溶液からなる第1凝固浴中に押し出して複合体を凝固さ
せ; (3)該凝固物を、アルカリ土類金属塩を含む水/アル
コール溶液からなる第2凝固浴に浸漬し; (4)場合により該凝固物を延伸する。
【0017】複合体の溶液は、例えば、酸性生体高分子
の溶液と塩基性生体高分子の溶液を混合すれば得ること
ができる。好ましい態様では溶媒は水であり、それぞれ
の成分の水溶液を混合することにより複合体の水溶液を
容易に得ることができる。
【0018】第1凝固浴としては、水溶性のアルカリ土
類金属の塩を水に溶解した溶液が使用される。アルカリ
土金属塩としてはカルシウム塩、バリウム塩、マグネシ
ウム塩等が挙げられるが塩化カルシウムが好ましい。こ
れらの金属塩を混合して使用することも可能である。金
属塩の濃度は1〜5%範囲で使用できる。塩化カルシウ
ムの場合3%が好ましい濃度であるが、複合体の種類に
より異なることは云うまでもない。
【0019】また第2凝固浴は、水/アルコ−ル混合溶
媒にその混合溶媒に可溶のアルカリ土類金属塩を溶解し
た溶液が使用できる。アルカリ土類金属塩としてはカル
シウム塩、バリウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる
が塩化カルシウムが好ましい。これらの金属塩を混合し
て使用することも可能である。金属塩の濃度は1〜5%
範囲で使用できる。塩化カルシウムの場合3%が好まし
い濃度であるが、複合体の種類により異なることは云う
までもない。混合溶媒に使用するアルコ−ルとしてはメ
タノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノール等を
挙げることができるが、メタノ−ルが好ましい。水/ア
ルコールの割合は、10/90〜70/30(容量/容
量)、好ましくは45/55〜55/45(容量/容
量)とする。
【0020】本発明の成形物が繊維である場合には、例
えば以下のようにして製造することができる。複合体溶
液を適当な紡糸ノズルから第1凝固浴槽に押し出し、次
に第2凝固浴槽に移した後、第1ロ−ラ−と第2ロ−ラ
−で適切な延伸倍率で延伸した後、巻き取りロ−ラ−で
巻き取る。このようにして巻き取った繊維はアルコ−ル
などに浸漬し、洗浄後、風乾する。
【0021】本発明の成形物が膜である場合には、例え
ば以下のようにして製造することができる。複合体溶液
を適当なスリットから第1凝固浴槽に押し出し、次に第
2凝固浴槽に移した後、第1ロ−ラ−と第2ロ−ラ−で
適切な圧延倍率で圧延延伸した後、巻き取りロ−ラ−で
巻き取る。このようにして巻き取った膜はアルコ−ルな
どに浸漬洗浄後、風乾する。
【0022】繊維の直径は20μm以下が望ましく、好
ましくは5〜15μmがよい。膜厚は0.5mm程度が好
ましい。傷害部に密着できる鋳型に軟骨細胞より再生さ
れた骨様組織をそのまま移植する場合は、また、より骨
組織に近い組織に分化させる場合、それに適した構造体
を検討することが必要であるので上記の繊維、膜特性に
限定されないことは云うまでもない。
【0023】第二の態様の成形物は以下のようして製造
する。 (1)酸性生体高分子又は塩基性生体高分子の溶液を調
製し; (2)該溶液を、アルカリ土類金属塩及び塩基性生体高
分子又は酸性生体高分子を含む水溶液からなる第1凝固
浴中に押し出して複合体を凝固させ; (3)該凝固物を、アルカリ土類金属塩を含む水/アル
コール溶液からなる第2凝固浴に浸漬し; (4)場合により該凝固物を延伸する。 工程(1)で酸性生体高分子を用いた場合には工程
(2)では塩基性生体高分子を用い、工程(1)で塩基
性生体高分子を用いた場合には工程(2)では酸性生体
高分子を用いる。他の成形条件は第一の態様における条
件と同様の条件を用いることができる。第1凝固浴で酸
性生体高分子又は塩基性生体高分子が凝固し、その表面
で酸性生体高分子と塩基性生体高分子との複合体が形成
される。
【0024】本発明ではこのようにして得られた成形物
を軟骨細胞の培養担体として用いる。軟骨細胞を培養す
ることにより成形物を被覆するように軟骨組織が形成さ
れる。従って、成形物を更に加工して、増殖した軟骨組
織が占め得る3次元的空間を有する構造体とすることが
好ましい。そのような構造体の例には、これらに限定さ
れるものではないが、繊維を束ねた繊維集合体、織物、
編物、不織布、膜を穿孔したもの、スポンジ状に加工し
たもの、折り重ねたもの等がある。更に、傷害部に密着
できる鋳型に軟骨細胞より再生された骨様組織をそのま
ま移植する場合は、また、より骨組織に近い組織に分化
させる場合、それに適した構造体を検討することが必要
であるので上記の繊維、膜特性及び構造体に限定されな
いことは云うまでもない。
【0025】本発明の成形物は培養担体として以下のよ
うな好ましい性質を有する。 1)軟骨細胞の培養において細胞の播種が容易であり、
播種時、及び増殖した軟骨細胞が培養担体に吸着・接着
する。 2)軟骨細胞が担体の表面で増殖し、コラ−ゲンなど細
胞外マトリックスが分泌され軟骨組織に分化する。 3)形成された軟骨組織が占め得る3次元的空間を有す
る。 4)生体適合性および生分解性を有し、適度の機械的強
度を有する。
【0026】上記の3次元培養担体を用いる培養は通常
の動物細胞培養法(例えば、Klagsburn, M., "Large Sc
ale Preparation of Chondrocytes", Methods in Enzym
ol.,58:560(1979) を参照)に準じて行う。先ず、予
め、該培養担体をオ−トクレ−ブで加熱滅菌するか、ガ
ス殺菌を行い形状・特性が壊れないように殺菌処理を施
し、殺菌した培地に添加する。次に、軟骨細胞を培養担
体上にできるだけ3次元的に均一に播いて培養する。培
養に使用する軟骨細胞としてはウサギ、ウシ、ウマ、イ
ヌ、ネコ、ヒト等の哺乳動物軟骨由来の軟骨細胞であれ
ば、いずれの細胞でも培養可能である。好ましい軟骨細
胞は、ヒト由来のものであり、特に好ましいのは移植し
ようとする患者由来の軟骨細胞である。
【0027】培地としては通常の動物細胞培養法で用い
られるもの、例えば牛胎児血清を含むDMEM(Dulbec
co's Modified Eagle's Medium)などが使用出来る。従
来の培養担体を用いて培養する場合、軟骨組織を再生さ
せるためいずれかの成長因子、例えばTGFβなどの添加
が必要があるが、このような方法は炎症細胞の誘導等の
負の作用が認められる場合がある。本発明の培養担体を
用いると、このような成長因子の添加なしに培養して
も、細胞外マトリックスが分泌され、軟骨組織の再生が
誘導される。
【0028】軟骨細胞の接種時において培養担体の上へ
細胞が均一に播種できることが重要であり、このために
は軟骨細胞付着・吸着性の高い培養担体は極めて重要で
ある。培養温度は30℃〜37℃である。培養器として
小スケ−ル培養ではコラ−ゲンをコ−ティングした6穴
培養用プレ−トあるいは24穴プレ−トに培養担体を置
いて培養するが、さらに大きなスケ−ルでは大型のコラ
−ゲン膜で皮覆したポリスチレン樹脂容器や角形培養フ
ラスコ(ガラス製)等を使用する。
【0029】培養は、少なくとも細胞外マトリックスが
形成されるまで行なう。通常、培養2〜4週間程度で軟
骨細胞が本発明の3次元培養担体の上に良好に接着、増
殖し、コラ−ゲン様の細胞外マトリックスが形成され
る。
【0030】このようにして製造される、本発明の、酸
性生体高分子と塩基性生体高分子との複合体を含む成形
物、及び該成形物を被覆する軟骨組織を含む基材は、軟
骨損傷の修復のための移植用基材として好適に用いるこ
とができる。
【0031】以下に実施例を用いて本発明を説明する
が、実施例により本発明の範囲が限定されるものではな
いことは勿論である。
【実施例】製造例1 アルギン酸とキトサンのハイブリッド繊維(1)の製造 アルギン酸濃度4%の条件で紡糸したアルギン酸単独繊
維、アルギン酸濃度4%およびキトサン濃度0.035
%で紡糸したアルギン酸−キトサンハイブリッド繊維
1、およびアルギン酸濃度4%およびキトサン濃度0.
05%で紡糸したアルギン酸−キトサンハイブリッド繊
維2を調製した。4(重量/容量)%のアルギン酸ナト
リウム(紀文フ−ドケミファ社製、NSPH、分子量
600,000)水溶液を布で約0.5kgfcm-2で加圧
濾過した。ろ液にキトサン(分子量985)を、その濃
度が0.035(重量/容量)%となるように加え、撹
拌溶解し、減圧脱泡してアルギン酸−キトサン複合体の
水溶液を調製し紡糸液とした。簡易紡糸装置を用いて紡
糸を以下のように行った。50ホ−ル(直径0.1mm)の
ノズルから、約0.6kgfcm-2の加圧条件で、塩化カル
シウムの3(重量/容量)%水溶液(第1凝固浴:浴長
40cm)に押し出し、次に塩化カルシウムの3(重量
/容量)%水/メタノ−ル(1/1(容量))溶液(第
2凝固浴:浴長40cm)溶液に浸漬した後、ロ−ラ−
(第1ロ−ラ−;速度7.6m/min、第2ロ−ラ−;
速度7.8m/min;延伸倍率1.03)にかけ、最後
に巻き取りロ−ラ−で巻き取りを行った後、メタノ−ル
に約3時間浸積し風乾させ、しなやかなアルギン酸−キ
トサンハイブリッド繊維(以下、「アルギン酸−キトサ
ンハイブリッド繊維1」と呼ぶ)を得た。
【0032】製造例2 アルギン酸とキトサンのハイブリッド繊維(2)の製造 実施例1の方法において紡糸液中のキトサン濃度を0.
05(重量/容量)%としたことを除いては製造例1と
同様に紡糸液の調製、紡糸を行い、しなやかなアルギン
酸−キトサンハイブリッド繊維(以下、「アルギン酸−
キトサンハイブリッド繊維2」と呼ぶ)を得た。
【0033】比較製造例3 アルギン酸単独の繊維 キトサンを加えないことを除けば製造例1の方法と同様
にしてアルギン酸単独の繊維を得た。
【0034】実施例1 アルギン酸とキトサンのハイブリッド繊維の軟骨細胞吸
着試験 軟骨細胞をうまく培養するためには上記のように軟骨細
胞が3次元培養担体に細胞を出来るだけ多く吸着・接着
することが必要である。上記製造例で製造したアルギン
酸単独の繊維、アルギン酸−キトサンハイブリッド繊維
1及び2への軟骨細胞の吸着・接着性を検討した。コン
トロ−ルとして市販の吸収性医療用糸、9.0 Vicry1(Po
lyglatin 910(グリコリド及びラクチドの90:10 共重合
体、 polyglactin 370 及びステアリン酸カルシウムで
被覆、Vicryl 縫合材料、EthiconCo., Somerville, NJ,
米国)を用いた。
【0035】(1)ウサギ生体組織よりウサギ軟骨細胞
の調製 軟骨細胞採取 日本白色家兎(ホクド(株)、8〜10週令、体重1.
8〜2.0kg)を麻酔液(ネンブタノ−ル:生理食塩
水=1:1)を耳介静脈より5〜10cc(125mg
/kg)を静脈注射した後、関節部を剃毛し、70%エ
タノ−ルを霧吹きでかけさらにイソジンで消毒した。摘
出操作では、関節軟骨面を傷つけないように注意して
膝、股、肩関節で離断した。以後の操作で滑膜その他の
細胞がコンタミネ−ションするのを防ぐため、軟部組織
はなるべく剥離、切除しておく。摘出検体はゲンタシン
を加えた生理食塩水300mlに浸積し、発泡スチロ−
ル内で氷中で冷却保管した。
【0036】細胞の分離 軟骨下骨を削らないように注意して、軟骨面のみを15
番メスで削り、削り取った軟骨は生理食塩水をいれた滅
菌シャ−レに集めた。次に軟骨を滅菌した木板の上に載
せて出来るだけ細かく刻んだ。軟骨細片を10mlピペ
ットで吸飲し、50mlチュ−ブに移し、生理食塩水を
加え良く撹拌した後、1500回転、5分(37℃)で
遠心分離を行った。上澄みを捨て再度生理食塩水を加え
よく混ぜた後、再び遠心分離を行った。この操作を3回
繰り返した。この操作後、上澄みの生理食塩水を捨て残
った軟骨組織に0.25%トリプシン(フナコシ、Wort
hington Biochemical, 45-0037-36)20mlを加えよ
く撹拌した後、37℃の恒温振トウ器(ヤマト科学、Pe
rsonal-11)で25分間加温した。その後直ちに150
0回転5分間遠心し、上澄みを除去した。次に、予めD
MEM(D−グルコ−ス 1000mg/L、L−グルタ
ミン 4mM, ピルビン酸ナトリウム 110mg/L、
炭酸水素ナトリウム 3.7g/L)に溶解しておいた
0.25%タイプ2コラ−ゲナ−ゼ(フナコシ、Worthi
ngton Biochemical, 45-1042-05)溶液20mlを加え
恒温振トウ器で37℃、4〜6時間酵素反応を行わせ、
肉眼的に軟骨片が無くなるまで処理した。この溶液をセ
ルストレ−ナ−でろ過し、大きなかけらを除去した。こ
の溶液を遠心分離(1500回転、5分)を行い上澄み
を捨てDMEMを加えて洗浄した。この操作を3回繰り
返し、3回目の遠心後培地を加えて5mlとした。12穴
プレ−ト(BioCoat Collagen1)に上記の方法で調製し
た軟骨細胞縣濁液50μl及び0.04%トリパンブル
−50μlを加えヘモサイトメ−タ−で細胞数をカウン
トした。
【0037】(2)軟骨細胞吸着・接着試験 長さ2.5cm、内径4.8 mmのテフロン(登録商
標)チュ−ブ内に1cmの長さに切った繊維を詰め、こ
れに軟骨細胞(0.5X10個)を添加し、室温で
時間インキュベートした後、PBS1mL(0.5mL
x2回)で細胞を洗浄し、得られた洗浄液中の細胞をカ
ウントし吸着・接着をしていない細胞数の割合を計算し
た。
【0038】
【表1】各種の繊維の軟骨細胞吸着・接着性の比較
【0039】上の表に示すように9-0 Vicrylと生体高
分子繊維の間には細胞吸着・接着性にANOVAによる
統計的有意差があることが認められた。さらにアルギン
酸単独の繊維とアルギン酸−キトサンハイブリッド繊維
との間にも統計的有意差があり、吸着・接着性は本発明
のハイブリッド繊維の方が大きいことが認められた。こ
の実験よりアルギン酸−キトサンハイブリッド繊維が軟
骨細胞の付着・吸着が優れている結果を得たので、次に
アルギン酸濃度4%およびキトサン濃度0.05%で紡
糸したアルギン酸−キトサンハイブリッド繊維2を培養
担体として用いて軟骨細胞の培養を行なった。
【0040】実施例2 アルギン酸とキトサンのハイブリッド繊維を培養担体と
して用い軟骨細胞培養ウサギ軟骨細胞の培養 培地としてDMEM(フナコシ、D−グルコ−ス 4500
mg/L、L−グルタミン 4mM、炭酸水素ナトリウム
3.7g/L)に10%ウシ胎児血清(FBS、JR Sc
ientific, Woodland CA)を添加し軟骨細胞培養用培地
として使用した。この培地を12穴プレ−ト(Falcon B
ioCoate collagen)に入れ、さらにこれを予めオ−トク
レ−ブ滅菌しておいたアルギン酸−キトサンハイブリッ
ド繊維2(約1〜1.5 cm X 約1〜1.5 cm)を置いた
後、そこに上記のようにして調製した軟骨細胞を添加し
た。初代軟骨細胞数(継代培養していないもの)を培地
[フナコシ、DMEM(グルコ−ス 4500mg/L+
10%FBS)]にて0.5〜1x10個に調節し、
それをプレ−トに置いた各繊維を入れた穴に添加した。
1〜2時間後にそれぞれに培地[DMEM(グルコ−ス
4500mg/L)+10%FBS]1〜2ccをさらに
加え、培養器(SANYO MCO-17AI)に置き、5%CO
在下、37℃の条件下で培養した。培養14日後の培養
状況を電子顕微鏡写真と光学電子顕微鏡を撮り観察し
た。
【0041】培養状況の観察 上記の条件の培養状況を光学顕微鏡(オリンパス製 P
M−50 PB30、Phase contract ULWCD 0.30)お
よび走査電子顕微鏡(日立製作所製)で写真をとり観察
した。 光学電子顕微鏡写真は通常の方法に従い撮影し
た。各試料(軟骨細胞が付着している繊維)をLacted R
inger液で洗浄し、0.1M リン酸緩衝液(PBS)
に溶解した2.5%グルタ−ルアルデヒド溶液で固定
し、次に1%OsO溶液と1%タンニン酸で固定し、
50〜100%エタノ−ル脱水を行いさらに臨界点乾燥
を行った。最後に金でコ−ティングし、通常の手順で走
査電子顕微鏡による観察・撮影を行った。また。その結
果を図1〜3に示す。図1はアルギン酸−キトサンハイ
ブリッド繊維2を培養担体として用いた培養系で増殖し
た軟骨細胞の走査型電子顕微鏡写真である。軟骨細胞の
増殖が悪いと細胞の形状が繊維状になるがこの培養系で
は軟骨細胞が紡錘状に良く増殖していることが分かる。
図2はアルギン酸−キトサンハイブリッド繊維2を添加
した培養系で生育した軟骨細胞及びそれらが産性した細
胞外マトリックスを示す走査型電子顕微鏡写真である。
良く生育した紡錘状の細胞に細胞外マトリックスの産生
が観察される。図3はアルギン酸−キトサンハイブリッ
ド繊維2を添加した培養系で生育した軟骨細胞の細胞外
マトリックスの表面を示す走査型電子顕微鏡写真である
(図2の電子顕微鏡写真の倍率を上げたもの)。増殖し
た軟骨細胞表面にタイプIIコラ−ゲンがよく産生してい
ることが判る。以上のようにアルギン酸−キトサンハイ
ブリッド繊維を培養担体として用いた培養系の細胞は紡
錘状によく生育し、タイプIIコラ−ゲン様繊維で覆われ
ており、細胞がこのような細胞外マトリックスを良く分
泌していることが分かる。ハイブリッド繊維はこれまで
報告された担体と比較して、軟骨細胞の分裂・増殖、タ
イプIIコラ−ゲンの産生において明らかに優れている。
またハイブリッド繊維は、Vicrylやアルギン酸繊維単独
と比べて担体としての重要な性質である軟骨細胞の接着
性に優れている。
【0042】本発明の酸性生体高分子と塩基性生体高分
子との複合体を含む成形物を軟骨細胞培養用の担体とし
て用いると、軟骨細胞の増殖や細胞外マトリックス形成
に顕著に優れた効果を示す。従って本発明は変形関節症
などの軟骨欠損部位に培養軟骨細胞を移植したり、培養
軟骨細胞でコ−トされたハイブリッド繊維あるいはその
構造体をあてがうことにより軟骨を再生させることに応
用される。さらにこのような構造体は骨、靱帯、血管、
肝細胞培養担体として再生医療分野で広く応用を可能と
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アルギン酸−キトサンハイブリッド繊維2を
添加した培養系で増殖した軟骨細胞の形状を示す走査型
電子顕微鏡写真である。
【図2】 アルギン酸−キトサンハイブリッド繊維2を
添加した培養系で増殖した軟骨細胞及び該細胞が分泌し
た細胞外マトリックスを示す走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図3】 アルギン酸−キトサンハイブリッド繊維2を
添加した培養系で増殖した軟骨細胞が産生したタイプII
コラ−ゲンの形状を示す走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸倉 清一 大阪府吹田市泉町5−13−16−103 (72)発明者 西村 紳一郎 北海道札幌市中央区北9条西16丁目1−1 −302 (72)発明者 岩崎 倫政 北海道札幌市中央区北3条西14丁目1−21 ライオンズマンション植物園第2 803 号 (72)発明者 田村 裕 大阪府茨木市中村町1−7 Fターム(参考) 4B029 AA21 BB11 CC02 CC11 4B033 NA01 NA16 NB02 NB14 NB48 NB49 NB65 NB70 NC04 NC14 ND12 4B065 AA90X BC47 BC50 CA44 4C081 AB02 AB04 CD041 CD051 CD071 CD081 CD091 CD34 DA04 DA05 EA02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸性生体高分子と塩基性生体高分子との複
    合体を少なくともその表面に含む成形物よりなる軟骨細
    胞培養用の担体。
  2. 【請求項2】 成形物が非局所的に酸性生体高分子と塩
    基性生体高分子との複合体を含む請求項1に記載の担
    体。
  3. 【請求項3】 成形物の表面に酸性生体高分子と塩基性
    生体高分子との複合体を含む請求項1に記載の担体。
  4. 【請求項4】 酸性生体高分子又は塩基性生体高分子の
    表面が酸性生体高分子と塩基性生体高分子との複合体で
    被覆されている請求項3に記載の担体。
  5. 【請求項5】 複合体の成形物が繊維である請求項1〜
    4のいずれかに記載の担体。
  6. 【請求項6】 複合体の成形物が膜である請求項1〜4
    のいずれかに記載の担体。
  7. 【請求項7】 複合体の成形物が、繊維集合体、織物、
    編物、又は不織布である請求項5に記載の担体。
  8. 【請求項8】 酸性生体高分子が、カルボキシル基、硫
    酸基、スルホン酸基、またはリン酸基を有する請求項1
    〜7のいずれかに記載の担体。
  9. 【請求項9】 酸性生体高分子がアルギン酸、ヒアルロ
    ン酸、ヘパリン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫
    酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸よりなる群から選択さ
    れる請求項8に記載の担体。
  10. 【請求項10】 塩基性生体高分子が、アミノ酸、イミ
    ノ基、又はグアジニノ基を有する請求項1〜9のいずれ
    かに記載の担体。
  11. 【請求項11】 塩基性生体高分子がキトサン、ポリリ
    ジン、又はポリアルギニンである請求項10に記載の担
    体。
  12. 【請求項12】 酸性生体高分子がアルギン酸であり、
    塩基性生体高分子がキトサンである請求項9又は11に
    記載の担体。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の担
    体を培養担体として用いて軟骨細胞を生体外で培養する
    ことを含む軟骨細胞の培養方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載の担
    体、及び該担体を被覆する軟骨細胞を含む移植用軟骨組
    織再生基材。
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