JP2002290684A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2002290684A
JP2002290684A JP2001087681A JP2001087681A JP2002290684A JP 2002290684 A JP2002290684 A JP 2002290684A JP 2001087681 A JP2001087681 A JP 2001087681A JP 2001087681 A JP2001087681 A JP 2001087681A JP 2002290684 A JP2002290684 A JP 2002290684A
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reflection
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JP2001087681A
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Tsuneyuki Kazama
常行 風間
Masaji Tanaka
正司 田中
Masahiro Shoda
昌宏 正田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的な駆動機構(副走査手段)を省略でき
ると共に、物体からの反射光に基づく2次元画像を読み
取ることができ、かつ、薄型で簡素な構成の画像読取装
置を提供する。 【解決手段】 板状の透光性部材31と、透光性部材の
厚さ方向(z)に対向する2つの面のうち一方10aに配
置された反射散乱部材32と、2次元に配列された複数
の受光部22を有すると共に、これらの受光部が配列さ
れた面を透光性部材31の前記一方の面10aに向けて
配置された2次元撮像素子11とを備える。反射散乱部
材32は、透光性部材の内部を伝搬する光を撮影対象物
に反射または散乱させる部材である。さらに、反射散乱
部材32は、2次元撮像素子11に対して、複数の受光
部22以外の領域で、かつ、少なくとも受光部どうしの
間を含む所定領域と、対向する位置関係を有して配置さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の2次元画像
を読み取る画像読取装置に関し、特に、物体(撮影対象
物)からの反射光に基づいて物体の2次元画像を読み取
る反射型の画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、反射型の画像読取装置には、
物体を照明する照明部と、物体からの反射光を撮像する
撮像部とが設けられている。また、反射型の画像読取装
置における撮像部は1次元撮像素子で構成され、照明部
は線光源で構成される。これらの1次元撮像素子と線光
源とは平行に隣接して配置される。
【0003】さらに、従来の反射型の画像読取装置に
は、読み取り対象となる物体に対して1次元撮像素子お
よび線光源を移動させる駆動機構、または、1次元撮像
素子および線光源に対して物体を移動させる駆動機構の
何れか一方が組み込まれている。この駆動機構による移
動(副走査)の方向は、1次元撮像素子による走査(主
走査)の方向と直交する。
【0004】したがって、従来の反射型の画像読取装置
では、1次元撮像素子による主走査と、上記した駆動機
構による副走査とを実行することにより、物体の2次元
画像を読み取ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
反射型の画像読取装置では、副走査手段としての機械的
な駆動機構を組み込むため、装置内部に所定のスペース
を確保しなければならず、装置の薄型化に限界があっ
た。また、部品点数が多く、装置構成が複雑で、組立調
整に時間を要する問題もあった。
【0006】機械的な駆動機構を無くすために、1次元
撮像素子を2次元撮像素子に置き換え、線光源を面光源
に置き換えることが考えられるが、単なる置き換えだけ
では、物体からの反射光に基づく2次元画像を読み取れ
なかったり、装置が却って大型化したり複雑化したりす
る。
【0007】本発明の目的は、機械的な駆動機構(副走
査手段)を省略できると共に、物体からの反射光に基づ
く2次元画像を読み取ることができ、かつ、薄型で簡素
な構成の画像読取装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像読取装置
は、板状の透光性部材と、透光性部材の厚さ方向に対向
する2つの面のうち一方に配置された反射散乱部材と、
2次元に配列された複数の受光部を有すると共に、これ
らの受光部が配列された面を透光性部材の前記一方の面
に向けて配置された2次元撮像素子とを備えている。上
記した反射散乱部材は、透光性部材の内部を伝搬する光
を撮影対象物に反射または散乱させる部材であり、2次
元撮像素子に対して、複数の受光部以外の領域で、か
つ、少なくとも受光部どうしの間を含む所定領域と、対
向する位置関係を有して配置されている。
【0009】この画像読取装置では、透光性部材の厚さ
方向に対向する2つの面のうち他方(反射散乱部材に対
向する面)が読み取り面となる。画像読取装置におい
て、透光性部材の内部を伝搬する光は、反射散乱部材に
おける反射または散乱と、読み取り面における全反射と
を繰り返しながら伝搬し、読み取り面に到達する度に一
部が読み取り面を透過する。したがって、読み取り面の
各箇所から透過光が得られるので、読み取り面を透過し
た光は、面状の照明光となる。また、面状の照明光によ
って照明された物体からの反射光は、読み取り面から透
光性部材の内部に入射し、透光性部材を介して2次元撮
像素子の複数の受光部に入射する。そして、2次元撮像
素子において垂直走査および水平走査が行われ、撮影対
象物である物体の画像が得られる。
【0010】また、本発明の画像読取装置は、2次元に
配列された複数の受光部を有する2次元撮像素子と、照
明光が撮影対象物に照射されるように複数の受光部が配
列された面に対して斜めに形成された反射面を有すると
共に反射面が前記2次元撮像素子の設けられた側とは反
対側に向けて配置された反射部材とを備えている。上記
した反射部材は、2次元撮像素子に対して、複数の受光
部以外の領域で、かつ、少なくとも受光部どうしの間を
含む所定領域と対向する位置関係を有して配置されてい
るこの画像読取装置では、反射部材の反射面側が読み取
り面となる。画像読取装置において、反射部材は照明光
が撮影対象物である物体に照射されるように形成された
反射面を有し、かつ、2次元撮像素子に対して受光部以
外の領域と対向する位置に反射面が形成されているの
で、反射面から射出される光は、面状の照明光となる。
また、面状の照明光によって照明された物体からの反射
光は、反射部材が配置されない領域を通って2次元撮像
素子の複数の受光部に入射する。そして、2次元撮像素
子において垂直走査および水平走査が行われ、撮影対象
物である物体の画像が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態を詳細に説明する。 (第1実施形態)本発明の第1実施形態は、請求項1,請
求項2,請求項4に対応する。第1実施形態の画像読取
装置10は、図1(a)の外観斜視図に示すように、2次
元撮像素子11と、導光板12と、線状の光源部13と
で構成されている。以下の説明では、2次元撮像素子1
1および導光板12の厚さ方向をz方向、光源部13の
長手方向をx方向とし、これらz方向およびx方向に垂
直な方向をy方向とする。
【0012】第1実施形態の画像読取装置10におい
て、2次元撮像素子11と導光板12とは透明な接着剤
(不図示)によって張り合わされている。2次元撮像素子
11と導光板12との間の接着面10aはxy方向に平
行である。また、接着面10aに対向する導光板12の
表面は、画像読取装置10の読み取り面14となってい
る。撮影対象物(不図示)は、読み取り面14に近接また
は密着して配置される。読み取り面14もxy方向に平
行である。画像読取装置10によって読み取られた2次
元画像信号は、出力端子15から外部に出力される。
【0013】次に、第1実施形態の画像読取装置10を
構成する2次元撮像素子11,導光板12,光源部13に
ついて詳細に説明する。なお、図1(b)については後述
する。2次元撮像素子11は、CCD(電荷結合素子)を
用いたインタライン転送方式の撮像素子である。本実施
形態では、受光素子36個を有し、6列の垂直電荷転送
路を有する2次元撮像素子11を例示して説明する。2
次元撮像素子11の詳細な構成は、図2の分解斜視図に
示されている。図2は、2次元撮像素子11と導光板1
2との接着を剥がした状態を示す図である。
【0014】2次元撮像素子11は、シリコン基板21
に、複数の受光部22と、それぞれの受光部22に設け
られた転送ゲート23と、垂直電荷転送路24と、水平
電荷転送路25と、信号増幅部26とを備える。各々の
受光部22は、入射光に応じた電荷を蓄積するフォトダ
イオードである。以下、y方向に沿って配列された受光
部22を総じて受光部列22aという。
【0015】また、垂直電荷転送路24は、各々の受光
部列22aに隣接して1つずつ設けられる。各受光部2
2で蓄積された電荷は転送ゲート23を介して垂直電荷
転送路24に転送される。各々の垂直電荷転送路24
は、取り込んだ電荷を垂直方向(y方向)に転送する。
水平電荷転送路25は、各々の垂直電荷転送路24の出
力端24aに配置されている。水平電荷転送路25は、
各々の垂直電荷転送路24から電荷を取り込み、水平方
向(x方向)に転送するCCDである。信号増幅部26
は、水平電荷転送路25からの電荷を増幅すると共に電
気信号に変換する回路である。
【0016】なお、上記した2次元撮像素子11の各部
(22〜26)は、2次元撮像素子11をx方向に沿っ
て切断した断面図(図1(b))に示すように、絶縁膜2
7によって覆われている。そして、この絶縁膜27の表
面が上記した接着面10a(図1(a)も参照)となる。
【0017】なお、本実施形態では、受光部列22aの
幅は約10μm、垂直電荷転送路24の幅は5μm程度
としている。転送ゲート23は、垂直電荷転送路24の
電極と共通の電極を用いており、その転送ゲート23の
幅は1μmに満たない2次元撮像素子11を用いてい
る。しかしながら、本発明はこれに限られない。一方、
導光板12は、図2に示すように、板状の透光性部材3
1と、複数(6個)の反射散乱膜32(反射散乱部材)と
で構成されている。
【0018】板状の透光性部材31は、アクリル樹脂や
光学ガラスなどの透光性材料からなる。透光性部材31
のxy方向の大きさは、図2に示す太線枠11aの大き
さよりも同等か若しくは大きい。また、透光性部材31
には、厚さ方向(z方向)で対向する2つの面のうち一
方(2次元撮像素子11との接着面10a(図1
(b)))に、凹部31cが受光部列22aの間隔と同じ
幅で形成されている。そして、凹部31cは、図2に示
すx方向に平行に受光部列22aの幅と同じ間隔を持っ
て形成されている。
【0019】これらの凹部31cは、y方向に細長く、
透光性部材31の一方の端面31aから他方の端面31
bまで連続的に一定幅で形成されている。そして、透光
性部材31を2次元撮像素子11に接着する際には、凹
部31cの位置が2次元撮像素子11の垂直電荷転送路
24と対向するように接着する。なお、各々の凹部31
cの深さは、反射散乱膜32の厚さ程度である。
【0020】また、各々の凹部31cには反射散乱膜3
2が設けられる。反射散乱膜32は、透光性部材31の
凹部31cに合致する大きさおよび形状の短冊シートで
あり、一方の面が光を反射または散乱する面(反射散乱
面32a)となっている。各々の反射散乱膜32は、反
射散乱面32aを透光性部材31に密着させた状態で、
透光性部材31の凹部31cに貼付される。そして、透
光性部材31を2次元撮像素子11に接着する際には、
受光部列22aの間の間隔に反射散乱膜32が位置する
ように接着される。
【0021】反射散乱膜32が貼付された透光性部材3
1で構成された導光板12を2次元撮像素子11に接着
したときの上面図は、図3のようになり、A−A断面図
は、図1(b)に示すようになる。なお、導光板12の2
次元撮像素子11との接着面10a(図1(b))のう
ち、反射散乱膜32が形成されていない領域31dは、
透光性部材31を構成する透光性材料のままである。導
光板12と2次元撮像素子11とが貼り付けられたとき
には、これらの領域31dは、図1(b),図2に示すよ
うに、2次元撮像素子11の受光部列22aに対向する
位置関係を有する。
【0022】このように、導光板12の2次元撮像素子
11との接着面10aでは、反射散乱膜32と透光性材
料の領域31dとが交互に隣接して配置される。導光板
12の接着面10aに対向する表面は、全体が透光性材
料のままであり、上記の読み取り面14となる(図
1)。さらに、導光板12の端面31bには、反射膜3
3が設けられ、端面31aには遮光膜34が設けられて
いる。
【0023】反射膜33は、図2に示すように、透光性
部材31の端面31bのうち、上記した複数(6個)の反
射散乱膜32から延在する領域に形成されている。反射
膜33は、端面31bに対する蒸着やスパッタなどによ
り形成される。なお、端面31b全てを反射膜33で覆
っても良い。遮光膜34は、透光性部材31の端面31
aのうち、上記した複数(6個)の領域31dから延在す
る領域に形成されている。遮光膜34は、端面31aに
対する蒸着やスパッタなどにより形成される。
【0024】なお、透光性部材31の端面31aのう
ち、上記した反射散乱膜32から延在する領域(遮光膜
34が形成されない領域)は、透光性部材31を構成す
る透光性材料のままである。これらの領域は、図4に示
すように、光源部13から射出された光Loの入射面で
あり、以下「光透過部35」という。
【0025】さて、光源部13は、図4に示すように、
非常に小型の冷陰極管13aにて構成され、透光性部材
31の端面31aに向けて線状の光Loを照射する。光
源部13の実際の配置は、透光性部材31の端面31a
の近傍である(図1(a)参照)。光源部13から射出さ
れて透光性部材31の端面31aに達した光Loは、一
部は端面31aの複数(6個)の遮光膜34で遮光され、
直接受光部22に入射しないようになっている。また、
その他は、端面31aの複数(6個)の光透過部35を通
過する。そして、光透過部35を通過した光L1は、透
光性部材31に入射して、その一部が反射散乱膜32に
入射し、一部は、直接撮影対象物に到達する。
【0026】次に、上記のように構成された画像読取装
置10において、光源部13から射出されて光透過部3
5を通過した光L1が透光性部材31の内部を伝搬する
様子について説明する。ここでの説明は、導光板12を
y方向に沿って切断した断面図(図5(a),(b))を用
いて行う。図5(a),(b)の断面図において、透光性部
材31に対するハッチングを図示省略した。
【0027】透光性部材31に入射した光のうちその一
部の光L1は、図5(a)に示すように、反射散乱膜32
の反射散乱面32aに入射すると、そこで反射または散
乱する。反射散乱面32aで反射または散乱した光は、
様々な進行方向を有する光L2,L3,…となり、反射散
乱面32aに対向する読み取り面14に向けて進行す
る。読み取り面14は、透光性部材31と周囲(空気)と
の境界面である。
【0028】ところで、透光性部材31の方が周囲(空
気)より屈折率が高いため、上記の光L2,L3,…は、
読み取り面14に到達すると、そのときの入射角θが臨
界角φより大きければ、読み取り面14で全反射する
(光L4)。また、上記の光L2,L3,…は、入射角θが
臨界角φ以下のとき、読み取り面14を透過し、撮影対
象物を照明する(光L5)。ここで、臨界角φは、透光性
部材31の屈折率n1と空気の屈折率n2とを用いて、
「n1×sinφ=n2」と表される。
【0029】さらに、透光性部材31の読み取り面14
で全反射した光L4は、再び反射散乱面32aに向けて
進行し、反射散乱面32aに入射して反射または散乱す
る。これらの光も、再び読み取り面14に向けて進行
し、読み取り面14への入射角θに応じて全反射光また
は透過光となる。ところで、透光性部材31の内部に入
射した光(L1,…)の一部は、透光性部材31の内部を
y方向に伝搬したのち、透光性部材31の反対側の端面
31bに形成された反射膜33に到達する(光L6)。
そして、反射膜33に達した光L6は、端面31bから
外部に漏れ出すことなく、反射膜33で反射して(光L
7,…)、再び、透光性部材31の内部をy方向に伝搬
する。
【0030】つまり、反射膜33での反射された光(L
7,…)は、図5(b)に示すように、反射散乱面32aで
の反射または散乱(L8,L9,…)と、読み取り面14で
の全反射(L10,…)とを繰り返しながら透光性部材3
1の内部をy方向に伝搬し、読み取り面14に到達する
たびに一部(L11,…)が読み取り面14を透過して撮
影対象物を照明していく。
【0031】したがって、導光板12の読み取り面14
を透過した光(L5,L11,…)は、図5,図6に示すよ
うに、読み取り面14内で全体的にほぼ均一な面状の照
明光Lsとなる。読み取り面14に近接または密着して
配置された撮影対象物である物体17は、図6に示すよ
うに、透光性部材31内部を伝搬し透過した光Lsによ
って均一に照明される。そして、物体17からの反射光
Lhは、読み取り面14から透光性部材31に入射し、
2次元撮像素子11に向けて進行する。そして、その一
部が、2次元撮像素子11の受光部22に入射する。
【0032】2次元撮像素子11(図2)では、各々の
受光部22に蓄積された電荷が所定の垂直電荷転送路2
4を垂直転送され、その後、水平電荷転送路25を水平
転送され、信号増幅部26と出力端子15とを介して外
部に出力される。出力端子15から外部に出力される信
号は、画像読取装置10によって読み取られた物体17
(図6)の2次元画像信号(アナログ信号)である。
【0033】以上説明したように、第1実施形態の画像
読取装置10には、読み取り面14から物体17を均一
に照明する照明光Lsを射出する導光板12と、照明さ
れた物体17を撮像する2次元撮像素子11とが設けら
れるため、機械的な駆動機構(副走査手段)を省略する
ことができる。さらに、第1実施形態の画像読取装置1
0では、導光板12が、物体17からの反射光Lhを2
次元撮像素子11に導く部材を兼用するため、導光板1
2と2次元撮像素子11とを平行に重ねて配置すること
ができる。
【0034】このように、機械的な駆動機構(副走査手
段)を省略できると共に、導光板12と2次元撮像素子
11とを平行に重ねて配置できるため、第1実施形態の
画像読取装置10の薄型化が図られる。また、部品点数
を削減できるため、装置構成が簡素化し、組立調整に要
する時間も短縮できる。さらに、第1実施形態の画像読
取装置10では、透光性部材31によって撮影対象の物
体17を照明すると共に、導光板12の透光性部材31
を介して物体17からの反射光Lhを2次元撮像素子1
1に導くため、物体17の2次元画像を確実に読み取る
ことができる。
【0035】また、第1実施形態の画像読取装置10で
は、導光板12の透光性部材31に設けた複数の反射散
乱膜32を2次元撮像素子11の受光部が配列された程
度の密な間隔で設けているので、ほぼ均一に物体17を
照明することができる。さらに、導光板12の透光性部
材31に複数の反射膜33を設けたので、透光性部材3
1の端面31aから端面31bに向けて伝搬する光(図
5(a)のL1,L2,…)による照明光Lsと、端面31
bから端面31aに向けて伝搬する光(図5(b)のL
7,L8,…)による照明光Lsとが加算され、光利用率
を高めることができる。
【0036】また、導光板12の透光性部材31に複数
の遮光膜34を設けたので、光源部13から射出された
線状の光Lo(図4)が2次元撮像素子11の受光部2
2(受光部列22a)に直接入射することを回避でき、
コントラストの良い2次元画像信号が得られる。さら
に、光源部13に代えて、LED素子アレイを用いた
り、ファイバアレイを用いたりすることもできる。何れ
にしても上記と同様の線状の光Loが得られる。
【0037】また、上記した第1実施形態では、光源部
13を透光性部材31の端面31a(反射散乱膜32の
長手方向に垂直な面)に配置する例を説明したが、これ
に限らない。例えば、図8に示すように、透光性部材3
1の端面36(反射散乱膜32の長手方向に平行な面)
に光源部13を配置しても良い。この場合、端面36は
全く遮光されない。
【0038】図8に示す光源部13からの線状の光Lo
は、透光性部材31の内部をx方向(反射散乱膜32の
長手方向に垂直な方向)に伝搬する。光利用率を高める
ための反射膜37は、端面36に対向する面に形成され
る。さらに、上記した第1実施形態では、反射散乱膜3
2と読み取り面14との間隔がほぼ一定である平行平板
状の導光板12を例に説明したが、これに限らない。例
えば、図9に示す導光板17のように、光源部13から
離れるにしたがって反射散乱膜32と読み取り面14と
の間隔が徐々に狭くなる楔形状にしても良い。この場
合、導光板17を構成する透光性部材31も楔形状とな
る。
【0039】この楔形状の導光板17によれば、透光性
部材31の内部を伝搬する光L30が読み取り面14に
到達する位置P1,P2,…の間隔を、光源部13から離
れるにつれて狭くできる。つまり、伝搬する光L30が
読み取り面14に到達する機会を増加させることができ
る。これにより、光源部13から離れるほど読み取り面
14を透過する光(図5の照明光Ls)が弱くなる光量
分を補足することができる。したがって、さらに均一に
物体17を照明することができる。
【0040】また、上記した第1実施形態では、透光性
部材31の凹部31cに反射散乱膜32を貼り付ける例
を説明したが、凹部31の底面(xy方向に平行な面)
自体に粗面加工(プリズム加工など)を施したのち、そ
こに反射材料を蒸着させても良い。上記した第1実施形
態では、図4に示すように、冷陰極管13aによって構
成された光源部13を例に説明したが、これに限らな
い。光源部13に代えて、図7(a),(b)に示す光源部
16を用いても良い。光源部16は、LED16a(請
求項9の光源)と、コリメートレンズ16bと、反射ミ
ラー16c(請求項9の反射部材)とで構成されてい
る。
【0041】光源部16において、LED16aからの
拡散光L21はコリメートレンズ16bによってコリメ
ートされ、コリメートレンズ16bからの平行光L22
は反射ミラー16cによって透光性部材31の端面31
aと略同形状の光Lo(図4参照)に変換され、この線
状の光Loが透光性部材31の端面31aに向けて照射
される。このように、コリメートレンズ16bからの平
行光L22を用いるため、照明のロスやムラを少なくす
ることができ、さらなる均一照明が可能となる。
【0042】なお、光源部16の反射ミラー16cに代
えて、プリズムを用いることもできる。この場合、コリ
メートレンズ16bからの平行光L22は、プリズムの
全反射によって光Loに変換される。このように、光源
部16では、反射ミラー16cやプリズムなどの反射光
学素子を用いて、導光板12の幅(x方向の長さ)に合
わせた線状の光Loを得るため、コリメートレンズ16
bからの平行光L22自体を導光板12の幅(x方向の
長さ)に合わせて拡大する必要が無い。つまり、コリメ
ートレンズ16bを小さく構成できる。また、プリズム
を用いた光源部16には、導光板12と一体化できる利
点もある。
【0043】また、2次元撮像素子11も転送ゲート2
3を特別備えず、垂直電荷転送路24にその機能を持た
せたものでも良い。さらに、上記した第1実施形態で
は、2次元撮像素子11と導光板12とを別体で構成し
たのち接着させる画像読取装置10の例を説明したが、
これに限らない。他の例について、次の第2実施形態お
よび第3実施形態で説明する。
【0044】(第2実施形態)本発明の第2実施形態は、
請求項1〜請求項4に対応する。第2実施形態の画像読
取装置40は、図10の斜視図に示すように、2次元撮
像素子41と、2次元撮像素子41の上に積層された反
射散乱膜42と、2次元撮像素子41および反射散乱膜
42の上に積層された透明絶縁膜43と、光源部44と
で構成されている。
【0045】このうち2次元撮像素子41は、上記した
第1実施形態の2次元撮像素子11(図2)と構成が同
じである。このため、2次元撮像素子41の構成につい
て説明を省略する。また、光源部44には、上記した第
1実施形態の光源部13,16と同じ構成のものを用い
ることができる。このため、光源部44の構成について
の説明も省略する。
【0046】ここでは、第2実施形態の画像読取装置4
0に関し、反射散乱膜42と透明絶縁膜43とを積層す
る工程について説明する。図11の断面図に示すよう
に、2次元撮像素子41の形成が終了すると、まず、2
次元撮像素子41の上に反射散乱膜42が積層される。
反射散乱膜42の積層は、半導体プロセス技術を用いて
行われる。
【0047】具体的に説明すると、絶縁膜27が受光面
に形成された2次元撮像素子41を用意し(図11(a)
参照)、2次元撮像素子41の絶縁膜27の上に全体的
に金属薄膜を積層し、その表面をプラズマなどで粗くし
た後、フォトエッチング技術でパターン形成することに
より、反射散乱膜42が形成される。
【0048】なお、反射散乱膜42は、フォトエッチン
グ技術でパターン形成した後に、金属薄膜の表面を粗く
することにより形成しても良い。この場合、金属薄膜の
表面を粗くする工程の前後に、2次元撮像素子41の受
光部22などをレジスト膜で覆う工程や、レジスト膜を
除去する工程が必要となる。このようにして形成された
反射散乱膜42は、第1実施形態の反射散乱膜32(図
2,図3)と同様の短冊形状を有し、2次元撮像素子4
1の受光部列22aの間の間隔に重なり合って一体化形
成される。
【0049】2次元撮像素子41の垂直電荷転送路24
の領域に反射散乱膜42が積層されると、次いで、透明
絶縁膜43(例えばSiO2)が2次元撮像素子41の
入射面に積層される(図11(c)参照)。その結果、透
明絶縁膜43の形状は、上記した透光性部材31(図
2)と同様の板状となる。透明絶縁膜43の表面(反射
散乱膜42に対向する側の面)は、画像読取装置40の
読み取り面45となる。
【0050】このように構成された第2実施形態の画像
読取装置40において、反射散乱膜42と透明絶縁膜4
3とは、上記した導光板12(図2)と同様の導光板と
して機能する。したがって、光源44から射出されて透
明絶縁膜43の内部に入射した光は、反射散乱膜42で
の反射または散乱と、読み取り面45での全反射とを繰
り返しながら、透明絶縁膜43の内部をy方向に伝搬
し、読み取り面45に到達するたびに一部が読み取り面
45を透過していく(図5参照)。そして、透明絶縁膜
43の読み取り面45を透過した光は、読み取り面45
内で全体的にほぼ均一な照明光(図5,図6のLs)と
なる。
【0051】読み取り面45に近接または密着して配置
された読み取り対象の物体は、照明光によって均一に照
明され、物体からの反射光(図6のLh)は、読み取り
面45から透明絶縁膜43の内部に入射し、透明絶縁膜
43の内部を進行して2次元撮像素子41の受光部22
に到達する。
【0052】そして、2次元撮像素子41(図2)で
は、受光部22に蓄積された電荷が垂直電荷転送路24
を垂直転送され(主走査)、その後、水平電荷転送路2
5を水平転送され(副走査)、信号増幅部26と出力端
子15とを介して外部に出力される。出力端子15から
外部に出力される信号は、画像読取装置40によって読
み取られた物体の2次元画像信号(アナログ信号)であ
る。
【0053】以上説明したように、第2実施形態の画像
読取装置40では、第1実施形態の画像読取装置と比較
してさらに以下の利点がある。読み取り面45から面状
の照明光を射出する反射散乱膜42,透明絶縁膜43
と、照明された物体からの反射光を撮像する2次元撮像
素子41とが一体に積層されるため、薄型化が図られ
る。また、第2実施形態の画像読取装置40によれば、
部品点数をさらに削減できるため、装置構成が簡素化
し、組立調整に要する時間もさらに短縮できる。特に、
第2実施形態の画像読取装置40では、反射散乱膜42
を積層する半導体プロセス技術の工程で、2次元撮像素
子41の垂直電荷転送路24に対する反射散乱膜42の
アライメントを行ってしまうので、上記した第1実施形
態のように2次元撮像素子11と導光板12とを接着す
る際のアライメント工程を省略できるという利点を有す
る。
【0054】(第3実施形態)本発明の第3実施形態は、
請求項1〜請求項4に対応する。第3実施形態の画像読
取装置50は、図12の斜視図に示すように、2次元撮
像素子51と、反射散乱膜52と、透光性部材53と、
光源部54とで構成されている。
【0055】このうち2次元撮像素子51は、上記した
第1実施形態の2次元撮像素子11(図2)と構成が同
じである。また、光源部54には、上記した第1実施形
態の光源部13,16と同じ構成のものを用いることが
できる。このため、2次元撮像素子51および光源部5
4の構成について説明を省略する。
【0056】また、画像読取装置50の反射散乱膜52
は、上記した第2実施形態の反射散乱膜42と同様の工
程で、半導体プロセス技術を用いて、2次元撮像素子5
1の受光部列22aの間の間隔上に積層される。反射散
乱膜52の形状は、上記した反射散乱膜32(図2,図
3)や反射散乱膜42(図10)と同様の短冊状であ
り、図13(a)の断面図に示すように、2次元撮像素子
51の受光部列22aの間の間隔上に重なり合って一体
化形成される。
【0057】2次元撮像素子51の垂直電荷転送路24
の領域に反射散乱膜52が積層されると、次いで、2次
元撮像素子51および反射散乱膜52の上に、透明な接
着剤(不図示)を用いて透光性部材53が貼り付けられ
る。この透光性部材53は、上記した透光性部材31
(図2)と同様の板状であり、アクリル樹脂や光学ガラ
スなどの透光性材料からなる。
【0058】また、透光性部材53には、2次元撮像素
子51,反射散乱膜52との接着面50aに、複数(6
個)の凹部53cが形成されている。これらの凹部53
cのxy方向の大きさおよび形状は、上記した反射散乱
膜52(凸部)の大きさおよび形状とほぼ等しい。この
ため、2次元撮像素子51および反射散乱膜52の上に
透光性部材53を貼り付けると、反射散乱膜52(凸
部)が透光性部材53の凹部53cに噛み合った状態と
なる(図13(b)参照)。
【0059】第3実施形態の画像読取装置50におい
て、透光性部材53の表面(反射散乱膜52に対向する
側の面)は、画像読取装置50の読み取り面55とな
る。また、反射散乱膜52と透光性部材53とは、上記
した導光板12(図2)と同様の導光板として機能す
る。以上説明したように、第3実施形態の画像読取装置
50では、第2実施形態の画像読取装置と同様な効果を
有する他、第2実施形態のものに比べ、透明絶縁膜43
を成膜するのに要していた時間を短縮できる。
【0060】なお、上記した第3実施形態では、反射散
乱膜52を積層した直上に透光性部材53を接着する例
を説明したが、これに限らない。例えば、反射散乱膜5
2を積層した上に、周知の平坦化技術(例えばSOGや
CMP)を用いて絶縁膜を積層し、その後で、透光性部
材53を接着しても良い。この場合、透光性部材53の
接着面50aに凹部53cを設ける必要は無くなる。
【0061】なお、上記した第1実施形態から第3実施
形態では、2次元撮像素子11,41,51の絶縁膜27
上に反射散乱膜32,42,52を設ける例を説明した
が、通常、2次元撮像素子11,41,51の垂直電荷転
送路24の上には、絶縁膜27の中に遮光膜(アルミ
膜)が設けられているため、この遮光膜に対して上記と
同様のプラズマ処理を施し、反射散乱膜として用いるこ
ともできる。
【0062】また、上記した第1実施形態から第3実施
形態では、短冊状の反射散乱膜32,42,52(図2,
図3,図10,図12)を例に説明したが、これに限らな
い。他の例について、次の第4実施形態で説明する。 (第4実施形態)本発明の第4実施形態は、請求項1〜請
求項4に対応する。
【0063】第4実施形態の画像読取装置60は、図1
4の斜視図および図15の断面図に示すように、2次元
撮像素子61と、反射散乱膜62と、透明絶縁膜63
と、光源部64とで構成されている。このうち2次元撮
像素子61は、上記した第1実施形態の2次元撮像素子
11(図2)と構成が同じである。また、反射散乱膜6
2および透明絶縁膜63は、上記した第2実施形態の反
射散乱膜42および透明絶縁膜43(図10,図11)
と積層方法が同じである。さらに、光源部64には、上
記した第1実施形態の光源部13,16と同じ構成のも
のを用いることができる。なお、光源部64から射出さ
れる光Lo(図4参照)を部分的に遮光する膜(図4の
遮光膜34)は省略される。
【0064】ここでは、画像読取装置60の反射散乱膜
62の形状について詳しく説明し、その後、透明絶縁膜
63について説明する。図16は、2次元撮像素子61
の受光部22,転送ゲート23,垂直電荷転送路24と、
反射散乱膜62との位置関係を示す平面図である。図1
6に示すように、画像読取装置60の反射散乱膜62
は、2次元撮像素子61の受光部22以外の領域で、受
光部22どうしの間を含み導光板12が設けられる面の
全面に形成されている。
【0065】図16に図示するように反射散乱膜62が
積層されると、次いで、透明絶縁膜63(例えばSiO
2)が積層される。透明絶縁膜63の形状は板状であ
り、透明絶縁膜63の表面(反射散乱膜62に対向する
側の面)は、画像読取装置60の読み取り面65とな
る。このように構成された第4実施形態の画像読取装置
60において、反射散乱膜62と透明絶縁膜63とは、
上記した導光板12(図2)と同様の導光板として機能
する。
【0066】以上説明したように、第4実施形態の画像
読取装置60では、上記した第1実施形態から第3実施
形態に比べて広範囲に反射散乱膜62が形成されるた
め、光利用率がさらに向上すると共に、より均一な面状
の照明光が得られる。さらに、上記した第1実施形態か
ら第4実施形態では、透光性部材や透明絶縁膜(31,4
3,53,63)を有する画像読取装置(10,40,50,
60)の例を説明したが、透光性部材や透明絶縁膜を設
けない構成も考えられる。この例について、次の第5実
施形態で説明する。
【0067】(第5実施形態)本発明の第5実施形態は、
請求項5〜請求項8に対応する。第5実施形態の画像読
取装置70は、図17の斜視図に示すように、2次元撮
像素子71と、反射膜72と、光源部73とで構成され
ている。
【0068】このうち2次元撮像素子71は、上記した
第1実施形態の2次元撮像素子11(図2)と構成が同
じである。また、光源部73には、上記した第1実施形
態の光源部13,16と同じ構成のものを用いることが
できる。ここでは、画像読取装置70の反射膜72の形
状について詳しく説明する。画像読取装置70の反射膜
72は、xy方向の形状および大きさが、上記した反射
散乱膜32,42,52(図2,図3,図10,図12)と
同様である。しかし、反射膜72の反射面(図17の斜
めハッチング部分)は、2次元撮像素子71の複数の受
光部22が配列された面(xy面)に対して斜めに形成
されている。つまり、反射膜72の反射面は、xy面を
x方向のまわりに微小角度だけ回転させた方向性で傾け
られている。
【0069】このような斜めの反射膜72は、半導体プ
ロセス技術を用い、特開平4−4363602号公報に
記載された周知の方法によって、2次元撮像素子71の
垂直電荷転送路24の上に積層される。このように構成
された第5実施形態の画像読取装置70において、光源
73から射出された線状の光Loは、2次元撮像素子7
1の受光部22が配列された面(xy面)にほぼ平行に
進行して反射膜72の反射面に照射される。そして、反
射膜72の反射面で反射した光によって、ほぼ均一な面
状の照明光が得られる。
【0070】以上説明したように、第5実施形態の画像
読取装置70では、反射膜72と2次元撮像素子71と
が一体に積層されるため、薄型化が図られる。また、第
5実施形態の画像読取装置70によれば、部品点数をさ
らに削減できるため、装置構成が簡素化し、組立調整に
要する時間もさらに短縮できる。反射膜72を積層する
半導体プロセス技術の工程で、2次元撮像素子71の垂
直電荷転送路24に対する反射膜72のアライメントを
行ってしまうので、上記した第1実施形態のように2次
元撮像素子11と導光板12とを接着する際のアライメ
ント工程を省略することもできる。
【0071】さらに、第5実施形態の画像読取装置70
では、面状の照明光によって読み取り対象の物体を照明
すると共に、物体からの反射光を2次元撮像素子71に
直接導くため、物体の2次元画像を確実に読み取ること
ができる。上記した画像読取装置70の斜めの反射膜7
2は、その反射面をプラズマなどで粗くすることにより
得られる斜めの反射散乱膜に代えることができる。な
お、斜めの反射膜72または反射散乱膜の上に、上記し
た透光性部材や透明絶縁膜(31,43,53,63)と同
様の透光性部材や透明絶縁膜を設けても良い。これによ
って光利用効率をさらに向上させることができる。
【0072】(第6実施形態)第6実施形態では、上記し
た画像読取装置(10〜70)の何れかを用いた装置の一
例として指紋照合装置80を説明する。第6実施形態の
指紋照合装置80は、図18のブロック図に示すよう
に、CPU81と、画像読取装置82と、駆動回路83
と、信号処理回路84と、ROM85と、RAM86
と、結果出力部87とで構成されている。
【0073】CPU81は、ROM85に格納されたプ
ログラム(指紋照合プログラムを含む)や各種データ
(指紋データを含む)を参照しながら、指紋照合装置8
0における各種制御を実行する。画像読取装置82は、
例えば、上記した第1実施形態の画像読取装置10(図
1)と構成が同じである。図18には、2次元撮像素子
11と光源部13と出力端子15とが図示されている。
【0074】駆動回路83は、CPU81の指示にした
がって、画像読取装置82の光源部13および2次元撮
像素子11に駆動信号を出力する。光源部13に対する
駆動信号は、光源部13を点灯または消灯するための信
号である。2次元撮像素子11に対する駆動信号は、2
次元撮像素子11の各受光部(22)に蓄積された電荷の
転送のタイミングを示す(電荷の蓄積時間を定める)信
号である。
【0075】信号処理回路84は、画像読取装置82の
出力端子15から出力された2次元画像信号(アナログ
信号)を増幅すると共に、所定ビット数(例えば、8ビ
ット)のディジタル信号に変換し、デジタル2次元画像
データとしてCPU81に出力する。RAM86は、信
号処理回路84からCPU81に出力されたデジタル2
次元画像データや、ROM85に予め格納された指紋デ
ータを一時格納するためのメモリである。結果出力部8
7は、CPU81による照合結果を出力する回路であ
る。
【0076】上記のように構成された指紋照合装置80
において、CPU81は、信号処理回路84から出力さ
れたデジタル2次元画像データを取り込み、特徴を抽出
する。得られる特徴データはRAM86に格納される。
次いで、CPU81は、ROM85に格納されている指
紋データをRAM86に読み出し、特徴データとの照合
を行う。そして、照合結果を結果出力部87に出力す
る。
【0077】第6実施形態の指紋照合装置80では、薄
型で簡素な画像読取装置82を用いるため、携帯性が格
段に向上する。なお、上記した第6実施形態では、第1
実施形態の画像読取装置10(図1)を用いた指紋照合
装置80を説明したが、画像読取装置10に代えて、第
2実施形態から第5実施形態の画像読取装置40,50,
60,70(図10,図12,図14,図17)を組み込ん
でも良い。
【0078】また、用途としては、指紋照合装置に限ら
れず、眼の瞳孔を囲む表面模様である虹彩(アイリス)の
照合装置でも良く、個人認証装置に広く適用可能であ
る。また、上記した実施形態では、インタライン転送方
式の2次元撮像素子を例に説明したが、フレーム転送方
式やフレームインタライン転送方式の2次元撮像素子に
も本発明は適用できる。さらに、CCD型の2次元撮像
素子に限らず、CMOS型の2次元撮像素子や、シリコ
ンのアモルファス膜を用いた2次元撮像素子にも本発明
は適用できる。
【0079】さらに、上記した実施形態では、光源部1
3,16を組み込んだ画像読取装置の例を説明をした
が、光源部を画像読取装置に組み込まなくてもよい。光
源部を組み込まない場合、外部の光源部から射出された
光を用いることで、同様に、物体の2次元画像を読み取
ることができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像読取
装置によれば、面状の照明光によって物体を照明すると
共に2次元撮像素子によって2次元走査するため、機械
的な駆動機構(副走査手段)を省略でき、反射散乱部材
または反射部材の隙間を通過させることにより物体から
の反射光を2次元撮像素子の受光部に導くため、物体か
らの反射光に基づく2次元画像を読み取ることができ、
かつ、薄型で簡素に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の画像読取装置10の外観斜視図
(a)および断面図(b)である。
【図2】導光板12と2次元撮像素子11との接着を剥
がした状態を示す斜視図である。
【図3】画像読取装置10の上面図である。
【図4】光源部13を説明する斜視図である。
【図5】透光性部材31の内部を光が伝搬する様子を示
す断面図である。
【図6】物体17に対する面状の照明光Lsと物体17
からの反射光Lhとを説明する断面図である。
【図7】別の光源部16の構成を示す斜視図である。
【図8】光源部13の別の配置を示す斜視図である。
【図9】別の導光板17を説明する断面図である。
【図10】第2実施形態の画像読取装置40の外観斜視
図である。
【図11】画像読取装置40の断面図である。
【図12】第3実施形態の画像読取装置50の外観斜視
図である。
【図13】画像読取装置50の断面図である。
【図14】第4実施形態の画像読取装置60の外観斜視
図である。
【図15】画像読取装置60の断面図である。
【図16】画像読取装置60の上面図である。
【図17】第5実施形態の画像読取装置70の外観斜視
図である。
【図18】第6実施形態の指紋照合装置80の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
10,40,50,60,70 画像読取装置 11,41,51,61,71 2次元撮像素子 12,17 導光板 13,16,44,54,64,73 光源部 14,45,55,65 読み取り面 22 受光部 24 垂直電荷転送路 31,53 透光性部材 32,42,52,62 反射散乱膜 43,63 透明絶縁膜 72 反射膜 80 指紋照合装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/10 H04N 1/10 1/107 (72)発明者 正田 昌宏 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 5B047 AA25 AB02 BA02 BB04 BC01 BC05 BC09 BC12 BC14 5C072 AA01 BA01 BA02 CA05 DA02 DA04 DA16 DA21 DA25 EA05 EA07 EA08 FA01 VA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の透光性部材と、 前記透光性部材の厚さ方向に対向する2つの面のうち一
    方に配置され、前記透光性部材の内部を伝搬する光を撮
    影対象物に反射または散乱させる反射散乱部材と、 2次元に配列された複数の受光部を有すると共に、前記
    複数の受光部が配列された面を前記透光性部材の前記一
    方の面に向けて配置された2次元撮像素子とを備え、 前記反射散乱部材は、前記2次元撮像素子に対して、前
    記複数の受光部以外の領域で、かつ、少なくとも前記受
    光部どうしの間を含む所定領域と、対向する位置関係を
    有して配置されていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像読取装置におい
    て、 前記2次元撮像素子の前記所定領域の一部には、前記複
    数の受光部で発生した電荷を取り込んで垂直方向に転送
    する垂直電荷転送部が設けられ、 前記反射散乱部材は、前記2次元撮像素子に対して少な
    くとも前記垂直電荷転送部と対向する位置関係を有して
    配置されていることを特徴とする画像読取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の画像読
    取装置において、 前記反射散乱部材は、半導体プロセス技術を用いて前記
    2次元撮像素子の上に形成された反射散乱膜であること
    を特徴とする画像読取装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3の何れか1項に記
    載の画像読取装置において、 前記透光性部材の前記一方の面に交差する端面に対して
    光を照射する光源部をさらに備えたことを特徴とする画
    像読取装置。
  5. 【請求項5】 2次元に配列された複数の受光部を有す
    る2次元撮像素子と、 照明光が撮像対象物に照射されるように前記複数の受光
    部が配列された面に対して斜めに形成された反射面を有
    すると共に、前記反射面が前記2次元撮像素子の設けら
    れた側とは反対側に向けて配置された反射部材とを備
    え、 前記反射部材は、前記2次元撮像素子に対して、前記複
    数の受光部以外の領域で、かつ、少なくとも前記受光部
    どうしの間を含む所定領域と対向する位置関係を有して
    配置されていることを特徴とする画像読取装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の画像読取装置におい
    て、 前記2次元撮像素子の前記所定領域の一部には、前記複
    数の受光部で発生した電荷を取り込んで垂直方向に転送
    する垂直電荷転送部が設けられ、 前記反射部材は、前記2次元撮像素子に対して少なくと
    も前記垂直電荷転送部と対向する位置関係を有して配置
    されていることを特徴とする画像読取装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の画像読
    取装置において、 前記反射部材は、半導体プロセス技術を用いて前記2次
    元撮像素子の上に形成された反射膜であることを特徴と
    する画像読取装置。
  8. 【請求項8】 請求項5から請求項7の何れか1項に記
    載の画像読取装置において、 前記反射部材の前記反射面に対して光を照射する光源部
    をさらに備えたことを特徴とする画像読取装置。
  9. 【請求項9】 請求項4または請求項8に記載の画像読
    取装置において、 前記光源部は、光源と、該光源からの光をコリメートす
    るコリメートレンズと、該コリメートレンズからの平行
    光を反射することにより線状の光を射出する反射部材と
    で構成されることを特徴とする画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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