JP2004310577A - 凹凸パターン検出装置および携帯機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置全体の小型化を図りながら、S/N比が向上し、画像品質が向上するように改良された凹凸パターン検出装置を提供することを主要な目的とする。
【解決手段】臨界角以上の角度で指紋測定部12aに光17を入射し、この指紋測定部12aで全反射した光を撮像素子11に出射し、指16の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる凹凸パターン検出装置である。この装置は、指紋測定部12aを含む一方の面12と、この一方の面12に対向し、かつ光源10が設けられる光入射部7と撮像素子11が設けられる光出射部8とを含む他方の面9を有する光学プレート6を備える。光入射部7と指紋測定部12aは、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【選択図】 図1
【解決手段】臨界角以上の角度で指紋測定部12aに光17を入射し、この指紋測定部12aで全反射した光を撮像素子11に出射し、指16の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる凹凸パターン検出装置である。この装置は、指紋測定部12aを含む一方の面12と、この一方の面12に対向し、かつ光源10が設けられる光入射部7と撮像素子11が設けられる光出射部8とを含む他方の面9を有する光学プレート6を備える。光入射部7と指紋測定部12aは、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般に凹凸パターン検出装置に関するものであり、より特定的には、指紋やゴム印等の軟らかい物体の表面に形成されている微小な凹凸パターンを検出する凹凸パターン検出装置に関する。この発明は、また、そのような凹凸パターン検出装置が実装された携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
指紋等の微小な凹凸パターンを検出する代表的なものとして、光学式の検出装置がある。従来、図14に示すような、光ファイバプレートを使用した凹凸パターン検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図14において、1はファイバアレイ、1aはファイバアレイの入射面である被検体測定部、1bはファイバアレイの出射面である。被検体測定部1aは、ファイバアレイ1の各ファイバの中心軸に対して所定の角度で傾斜している。被検体測定部1aに被検体4が置かれる。
【0004】
光源2から投光された光3は、被検体測定部1aに到達する。被検体測定部1aへの光3の入射角は、ファイバアレイ1中の光ファイバのコアと空気との界面における、臨界角より大きくされている。従って、光源2から投光されて被検体測定部1aに到達し、被検体測定部1aで反射する反射光は、被検体4である指紋の凹凸パターンの凹部が面する被検体測定部1aで全反射となり、指紋の凸部と接触している被検体測定部1aで媒質相互の屈折率によって非全反射となる。指紋の凹部が面している被検体測定部1aでの反射光は、被検体4の凸部が接触している部分の反射光より強くなるので、反射光は凹凸パターンに応じたコントラストの高いパターンを形成する。出射面1bでの光パターンは撮像素子5の撮像面に入力される。
【0005】
【特許文献1】
特許第3045629号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置は以上のように構成されているが、光源2と撮像素子5が異なった平面に設けられる構造であるため、平板化できず、装置は大型にならざるを得なかった。そこで、出願人は、小型化を目的として、平板化できる、光源と撮像素子が光学プレートに一体化された凹凸パターン検出装置を提案した(特願2002−306117)。
【0007】
しかしながら、この装置において、薄型化するために、光学プレートの厚みを薄くしていくと、光入射部と被検体測定部と光出射部の位置が近づくようになり、それぞれの位置関係が凹凸パターン検出装置の検出精度に大きな影響を及ぼすようになってきた。
【0008】
すなわち、全反射型凹凸パターン検出装置においては、光学プレートの厚みを薄くし、薄型化していくと、光学プレートの厚み方向への投影において、光入射部と被検体測定部が重なってくる。そのため、光源からの散乱光成分が、被検体測定部に入射し、画像劣化を引き起こすという課題があった。
【0009】
また、全反射型および散乱型のいずれの場合においても、光学プレートの厚みを薄くし、薄型化していくと、光学プレートの厚み方向への投影において、被検体測定部と光出射部が重なってくる。そのため、被検体測定部から入ってくる外光が撮像素子に入射し、画像劣化を引き起こすという課題があった。
【0010】
それゆえに、この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、装置全体の小型化・薄型化を図りながら、光源からの散乱光成分を被検体測定部に確実に入射させないように改良された全反射型凹凸パターン検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
この発明の他の目的は、装置全体の小型化・薄型化を図りながら、外光を撮像素子に確実に入射させないように改良された全反射型凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0012】
この発明のさらに他の目的は、装置全体の小型化・薄型化を図りながら、外光を撮像素子に確実に入射させないように改良された散乱型凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0013】
この発明のさらに他の目的は、そのような凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の局面に従う発明は、臨界角以上の角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部で全反射した光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる全反射型凹凸パターン検出装置に係る。当該装置は、上記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と上記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備える。上記光入射部と上記被検体測定部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0015】
この発明に係る全反射型凹凸パターン検出装置によれば、光源と撮像素子が光学プレートに一体化されるので、装置の小型化・薄型化を図ることができる。また、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光入射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。
【0016】
この発明の好ましい実施形態によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記被検体測定部と上記光出射部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0017】
このように構成されることで、光学プレートの厚みを薄くしても、被検体測定部の真上から入射する外光は光出射部に到達しないので、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。
【0018】
この発明の第2の局面に従う発明は、臨界角よりも小さな角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部より返された光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる散乱型凹凸パターン検出装置に係る。当該装置は、上記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と上記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備える。上記被検体測定部と上記光出射部とは、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0019】
この発明に係る散乱型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光出射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、被検体測定部の真上から入射する外光は光出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。
【0020】
この発明の好ましい実施形態によれば、上記光学プレートの厚み部分に、その一方端が上記光学プレートの上記被検体測定部に向き、その他方端が上記光学プレートの上記光出射部に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイが斜めに埋め込まれている。上記ファイバアレイの傾斜角度は、上記被検体当接面から返された光が上記ファイバアレイ内を伝播するように選ばれている。このように、出射側にファイバアレイを設けることにより、被検体当接面で反射した光を効率よく撮像素子に導くことができる。
【0021】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記光学プレートの厚み部分に、その一方端が上記光学プレートの上記被検体測定部に向き、その他方端が上記光入射部に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイが斜めに埋め込まれている。
【0022】
光入射部にこのようなファイバアレイを設けることにより、被検体当接面に対する角度が揃えられた均一な入射光を、被検体当接面に入射することが可能となり、ひいては、S/N比を向上させることができる。
【0023】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記被検体測定部以外の部分に遮光膜が設けられている。
【0024】
上記被検体測定部以外の部分に遮光膜を設けることにより、光源から漏れた光および外光が光学プレート内に入ることを防ぐことができるため、S/N比を向上させることができる。
【0025】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記光入射部に上記光源を近接又は密着させて配置する。
【0026】
上記光入射部に上記光源を近接させるか又は密着させて配置するかの選択は、光源の種類に応じて、行うのが好ましい。
【0027】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記光出射部に上記撮像素子を近接又は密着させて配置する。
【0028】
上記光出射部に上記撮像素子を密着させて配置してもよいが、これに限られず、上記光出射部に上記撮像素子を近接させて配置し、上記光出射部と上記撮像素子との間にプリズム等の光学素子を設けてもよい。
【0029】
この発明の第3の局面に従う携帯機器は、臨界角以上の角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部で全反射した光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる全反射型凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器に係る。この凹凸パターン検出装置は、一方の面と、この一方の面に対向する他方の面とを有する光学プレートを備える。この光学プレートの一方の面は、上記被検体測定部が含まれる。上記光学プレートの他方の面は、光源が設けられる光入射部と、上記撮像素子が設けられる光出射部とが含まれる。上記光入射部と上記被検体測定部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0030】
この発明によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光入射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光入射部からの光のうち、臨界角より小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比を低下させず、画像品質が低下しない全反射型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られる。
【0031】
この発明の第4の局面に従う携帯機器は、臨界角よりも小さな角度で被検体測定部に光を入射し、被検体測定部より返された光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる散乱型凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器に係る。この凹凸パターン検出装置は、一方の面と、この一方の面に対向する他方の面とを有する光学プレートを備える。上記光学プレートの一方の面は、上記被検体測定部が含まれる。上記光学プレートの他方の面は、光源が設けられる光入射部と、上記撮像素子が設けられる光出射部とが含まれる。上記光出射部と上記被検体測定部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0032】
この発明によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光出射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、上記被検体測定部の真上から入射する外光は上記出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比を低下させず、画像品質が低下しない散乱型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図を用いて説明する。なお、以下の実施の形態を説明する図面において、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付す。
【0034】
(実施の形態1)
図1(A)は、実施の形態1に係る凹凸パターン検出装置の斜視図である。図1(B)は、図1(A)におけるB−B線に沿う断面図である。図2は、図1に示した凹凸パターン検出装置の、被検体測定部である指紋測定部と光入射部と光出射部との位置関係を概念的に示した図である。
【0035】
これらの図を参照して、実施の形態1に係る凹凸パターン検出装置は、光学プレート6を備える。光学プレート6は、被検体測定部である指紋測定部12aを含む一方の面12と、この一方の面12に対向し、光入射部7と光出射部8とを含む他方の面9を有する。光学プレート6の他方の面9には、光源10が密着するように設けられている。また、光学プレート6の他方の面9には、撮像素子11が密着するように設けられている。光入射部7から指紋測定部12aへ入射する入射光17の入射角度θ、指紋測定部12aの幅W、および光学プレート6の厚みは、光入射部7と指紋測定部12aとが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないように、かつ光出射部8と指紋測定部12aとが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないように選ばれている。
【0036】
また、光源10の位置は、光源10からの入射光17が、臨界角以上の角度で、指紋測定部12aに入射するように選ばれている。
【0037】
本実施の形態に係る全反射型凹凸パターン検出装置によれば、光源10と撮像素子11が光学プレート6に一体化されているので、装置の小型化・薄型化を図ることができる。また、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。従って、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で指紋測定部12aに入射する光成分(散乱光成分)の量が減少する。その結果、薄型化を図りながらも、散乱光成分により生じるノイズ成分を抑制することができる。ひいては、装置の薄型化を図っても、S/N比を低下させず、画像画質を低下させない。その結果、高品質の画像を得ることができる。
【0038】
また、光学プレート6の厚みを薄くしても、光出射部8と指紋測定部12aが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされているので、指紋測定部12aの真上から入射する外光は撮像素子11に到達しない。ひいては、装置の薄型化を図っても、S/N比を低下させず、画像画質を低下させない。その結果、高品質の画像を得ることができる。
【0039】
指紋測定部12aの幅Wは、指16の第1関節から先端までの長さよりも小さくされている。したがって、本装置は、指16をスライドさせて測定するスワイプ型において、その効果が顕著となる。
【0040】
なお、上記実施の形態において、光源10を光学プレートの他方の面9に密着させるのは、例えば、複数個の発光ダイオードを撮像素子11に対向させて設けた光源を用いる場合に有効である。光源10として、例えば後述する一個の発光ダイオードと導光板を用いる場合には、光源10を光学プレートの他方の面9に近接させて設けるのが好ましい。すなわち、光源10と光学プレートの他方の面9の間に空気層を設けるのが好ましい。但し、薄型化を図るためには、空気層の厚みは薄い方がよい。
【0041】
光源として、ELなどの自発光素子を用いてもよい。このように構成すると部品が1個でよい。
【0042】
図3は、本実施の形態の変形例にかかる全反射型凹凸パターン検出装置の断面図である。本変形例は以下の点を除いて、図1に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0043】
図3に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、撮像素子11を光学プレート6の他方の面9に密着させて設けるのではなく、撮像素子11を光学プレート6の他方の面9に近接させて設ける点である。この場合、撮像素子11と光学プレート6の他方の面9との間に、空気層を介在させてプリズム13およびレンズ14が設けられる。プリズム13、レンズ14、撮像素子11は、指紋測定部12aから返された光17aがプリズム13を透過して、さらにレンズ14を透過して撮像素子11に入射されるように配置されている。プリズム13を用いることにより、指紋測定部12aから返された光17aを、光学プレート6の他方の面9で全反射させることなく、撮像素子11に導くことができる。
【0044】
次に、図1に示す全反射型凹凸パターン検出装置の動作を説明する。
【0045】
図4は、全反射型凹凸パターン検出装置の動作を説明するための図であり、図1に示す装置の指紋測定部12a付近の拡大図である。
【0046】
図4を参照して、全反射型では、臨界角以上の角度で指紋測定部12aに入射する光17は、指16の指紋パターンの凹部18で全反射となり、指紋パターンの凸部19と接触している面で、媒質相互の屈折率によって非全反射となる。これにより、凹部18の反射光は凸部19が接触している部分の反射光より強くなるので、凹凸パターンに応じたコントラストの高い光パターンが形成される。
【0047】
なお、本実施の形態では、光入射部7と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。また、光出射部8と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。
【0048】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。
【0049】
図5を参照して、実施の形態2に係る散乱型凹凸パターン検出装置は、指紋測定部12aを含む一方の面12と、この一方の面12に対向する他方の面9を有する光学プレート6を備える。他方の面9は、光源10が設けられる光入射部7と撮像素子11が設けられる光出射部8とを含む。光出射部8の位置、指紋測定部12aの幅、光学プレート6の厚みは、指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないように選ばれている。
【0050】
光源10の位置は、光源10からの入射光17が、臨界角よりも小さな角度、すなわち、全反射しないような角度で指紋測定部12aに入射するように選ばれている。図では、光源10は、指紋測定部12aの真下に設けられている。
【0051】
本実施の形態に係る散乱型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレート6の厚みを薄くしても、光出射部8と指紋測定部12aが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされているので、光学プレート6の厚みを薄くしても、指紋測定部12aの真上から入射する外光は撮像素子11に到達しない。ひいては、装置の薄型化を図っても、S/N比を低下させず、画像画質を低下させない。その結果、高品質の画像を得ることができる。
【0052】
次に、図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置の動作を説明する。図6は、散乱型凹凸パターン検出装置の動作を説明するための図であり、図5に示す装置の指紋測定部12a付近の拡大図である。
【0053】
図6を参照して、指紋パターンの凹部18(ここには空気が存在する)に面する指紋測定部12aに到達した光17は、空気中に入り、凹部18で散乱し、この散乱光17cは再び指紋測定部12aに入射する。一方、指紋パターンの凸部19が接触している指紋測定部12aに到達した光17は、凸部19から空気を通過せずに、直接指紋測定部12aで散乱する。指紋パターンの凸部19が接触した指紋測定部12aと、指紋パターンの凹部18が面する指紋測定部12aとで、ある方向に散乱する散乱光の光量が異なる。このため、凹凸に応じたコントラストの高い光パターンが得られる。
【0054】
なお、本実施の形態では、光出射部8と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。
【0055】
(実施の形態3)
図7は、本実施の形態に係る凹凸パターン検出装置の断面図である。図7に示す装置において、図1および図5に示す装置と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0056】
図7に示す装置は、図1に示す全反射型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0057】
図7に示す装置においては、光学プレート6の厚み部分に、その一方端が指紋測定部12aに向き、その他方端が光出射部8に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が斜めに埋め込まれているのが特徴である。
【0058】
ここで、ファイバアレイ21の傾斜角度を全反射角度と略一致させることにより、全反射光である反射光17aが、ファイバアレイ21中の光ファイバを伝搬するようになる。一方、図4を参照して、指紋測定部12aに指16の凹凸パターンの凸部が接触している部分では非全反射するため、全反射光がファイバアレイ内の光ファイバを伝搬しない。このため、凹部と凸部でファイバアレイ内を伝搬する光強度に大きな差が生じる。その結果、指16の凹凸パターンに対応した光パターンが撮像素子11に結像する。
【0059】
撮像素子11は、フォトダイオードが矩型の領域に配列されたものである。256×16素子が約50μmピッチで配置され、解像度は500dpiである。外部からの制御信号等の指示に基づき、各素子の出力を順次読み出す事が出来る。撮像素子の各素子の出力は、A/Dコンバータにより8ビットのデジタル値に変換される。なお、撮像素子としてフォトダイオードを例示したが、光信号を電気信号に変換できるものであれば、いずれのものも使用できる。例えば、CCD(Charge Coupled Device)などを用いても同様の効果を得ることができる。
【0060】
被験者は、図1(A)に示すように指置き面に指16を置き、指16の長さ方向に指16をスライドさせる。撮像素子からの出力は一定時間間隔で繰り返し読み出されており、指をスライドさせた時に読み出された出力値は、CPUなどの演算装置で2次元画像に再構成される。こうして再構成された画像は、指紋画像の場合、メモリ等に以前に記憶された画像と比較され、本人認証に用いられる。
【0061】
なお、撮像素子にはA/D変換機能を設けてもよい。また、携帯機器に本発明に係る凹凸パターン検出装置に用いる場合には、凹凸パターン検出装置の指置き面は携帯機器の表面に露出し、内部のCPUにデータが転送される。
【0062】
(実施の形態4)
本実施の形態は、図7に示す全反射型凹凸パターン検出装置の製造方法に係る。
【0063】
図8(a)を参照して、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21とガラス22を準備する。図8(b)を参照して、ファイバアレイ21をガラス22で挟んで接合する。このとき、ファイバの光軸が接合面と平行になるようにする。接合方法としては、熱融着、接着、直接接合などがある。
【0064】
図8(c)を参照して、ファイバアレイ21とガラス22の接合体を、接合面に対して角度を付けて、平板状に切り出す。切断間隔は1.1mmとした。
【0065】
図8(c)と図8(d)を参照して、切り出した平板は、端部を落として矩型に揃えた。この平板の主たる面を光学研磨することにより、ファイバ入り光学プレート6が形成された。研磨後の厚さは1.0mmであり、平面形状は20mm×10mmの長方形であった。
【0066】
図8(e)を参照して、光学プレート6の他方の面に、クロム、金を蒸着させることにより金属膜24を形成する。
【0067】
図8(e)と図8(f)と図7を参照して、金属膜24をパターンニングし、電極25a、25bを形成する。電極25aは、光源10を接続するためのものであり、電極25bは、撮像素子11を接続するためのものである。電極25aおよび電極25bを形成する位置は、光学プレート6の厚み部分への投影において、実装する光源10と指紋測定部12aが全く重ならないように、かつ、実装する撮像素子11と指紋測定部12aとが全く重ならないように選ばれる。
【0068】
図8(g)を参照して、光学プレート6の他方の面に、光源10である発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を形成する。発光ダイオード(LED)26は、電極25aに接続される。また、電極25bに接続されるように撮像素子11を形成する。これにより、凹凸パターン検出装置が完成する。
【0069】
図9は、図8(g)におけるIX−IX線に沿う断面図であり、導光板27の機能を説明するための図である。LED26から出た放射光17は、導光板27に設けられた凹凸パターンで反射し、平行な光となる。図8(g)を再び参照して、この平行光は、被検体接触面に向かう。
【0070】
なお、上記実施の形態では、光源として、1つの発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、導光板27を用いる代わりに、撮像素子11に対向させて、複数の発光ダイオード26を配置させてもよい。
【0071】
この製造方法によれば、光学プレート6の厚みを薄くしても、光源10が、上記光学プレート6の厚み方向への投影において、指紋測定部12aと全く重ならない部分を選んで実装されるので、光学プレート6の厚みを薄くしても、光源10からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で指紋測定部12aに入射する光成分の量が抑制された全反射型凹凸パターン検出装置が得られる。
【0072】
また、光学プレート6の厚みを薄くしても、撮像素子11が、上記光学プレート6の厚み方向への投影において、指紋測定部12aと全く重ならない部分を選んで実装されるので、光学プレート6の厚みを薄くしても、指紋測定部12aの真上から入射する外光が撮像素子11に到達しない全反射型凹凸パターン検出装置が得られる。
【0073】
なお、本実施の形態では、光入射部7と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。また、光出射部8と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。
【0074】
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。図10に示す装置においては、図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、指紋測定部12aと撮像素子8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0075】
また、光学プレート6の厚み部分に、その一方端は指紋測定部12aに向き、その他方端は光出射部8に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が斜めに埋め込まれている。
【0076】
散乱型凹凸パターン検出装置の場合の、ファイバアレイ21の傾斜角度について説明する。
【0077】
図10と図6を参照して、光源10から投光された光17は指紋測定部12aに到達する。この場合、光源10から投光された光17の入射方向は、指紋測定部12aにおける入射光の正反射光が直接光ファイバに入射して伝搬しないように設定されている。
【0078】
指紋測定部12aにおいて、指の凹凸パターンの凹部18に面する指紋測定部12aで正反射光および空気中への透過光が生じ、指の凹凸パターンの凸部19と接触している指紋測定部12aで散乱光17bが生じる。
【0079】
ここでは、指の凹凸パターンの凹部18が面している指紋測定部12aからの正反射光は光ファイバを伝搬しないように設定されているので、指の凹凸パターンの凸部19における散乱光17bのみがファイバアレイ21で伝搬される。従って、指16の凹凸パターンの凸部に対応した光パターンを得ることができる。
【0080】
そして、指の凹凸パターンの凹部18が面する指紋測定部12aを透過し、空気中に入った光17であって、凹部18の内壁面に当たって散乱した光17cは、一旦空気中を通過して指紋測定部12aに再び入る。このとき、光17cは空気と光学プレートの屈折率の関係から、空気と指紋測定部12aとの界面で、法線100方向に近づくように屈折し、ファイバアレイ21に向かう光17dとなる。従って、より高いコントラストの光パターンを得るには、この光17dが光ファイバ内を伝搬できないようにすることが重要である。
【0081】
すなわち、ファイバアレイ21の傾斜角度を、光17dがファイバアレイ21を伝搬しないように、かつ、散乱光17bがファイバアレイ21を伝搬できるように選ぶ。ファイバアレイ21の傾斜角度をこのように選ぶと、指の凹凸パターンの凸部19が接触している指紋測定部12aにおける散乱光17bのみを光ファイバを通して、撮像素子11に伝搬させることができる。
【0082】
本実施の形態によれば、指紋測定部12aで反射した光を効率よく撮像素子11に導くことができると同時に、余分な光の入射を制限できるため、コントラストの向上が可能となって画像品質を向上させることができる。
【0083】
(実施の形態6)
図11は、本実施の形態に係る凹凸パターン検出装置の断面図である。(A)は全反射型凹凸パターン検出装置の断面図、(B)は散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。図11に示す装置において、図7に示す装置と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0084】
図11(A)に示す装置は、図7に示す全反射型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0085】
図11(A)に示す装置が図7に示す装置と異なる点は、光学プレート6の厚み部分であって、入射側に、その一方端が指紋測定部12aに向き、その他方端が光入射部7に向くように、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ15が斜めに埋め込まれている点である。
【0086】
入射側にこのようなファイバアレイ15を設けることにより、光源10から指当接面12aに向かう光の角度を揃えることができ、ひいては、均一な入射光を指紋測定部12aに入射することが可能となる。その結果、S/N比を向上させることができる。
【0087】
また、図11(B)に示すように、散乱型凹凸パターン検出装置に、入射側ファイバアレイ15を設けても、光源10から指当接面12aに向かう光の角度を揃えることができる。ひいては、均一な入射光を指紋測定部12aに入射することが可能となり、その結果、S/N比を向上させることができる。
【0088】
(実施の形態7)
図12は、本実施の形態に係る凹凸パターン検出装置の断面図である。(A)は全反射型凹凸パターン検出装置の断面図、(B)は散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。図12に示す装置において、図1(B)および図5に示す装置と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0089】
図12(A)に示す装置は、図1(B)に示す全反射型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0090】
また、指紋測定部12a以外の部分に遮光膜29が設けられている。さらに、光源10の側面および底面には、光を反射させるリフレクター22が設けられている。
【0091】
指紋測定部12a以外の部分に遮光膜29を設けることにより、光源10から漏れた光および外光が光学プレート6内および撮像素子11に入ることを防ぐことができるため、S/N比を向上させることができる。また、光源10にリフレクター22を設けることにより、光源10からの光を効率良く指紋測定部12aに入射することができる。
【0092】
また、このような遮光膜29およびリフレクター22を、図12(B)に示すような散乱型凹凸パターン検出装置に設けても、同様の効果を得ることができる。
【0093】
(実施の形態8)
本実施の形態は、上述した凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器に係る。
【0094】
図13(A)は、本実施の形態に係る携帯機器の正面図である。図13(B)(C)は、図13(A)におけるX―X線に沿う断面図である。図13(B)は、例えば図1(B)に示す全反射型凹凸パターン検出装置を実装した場合であり、図13(C)は、例えば図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置を実装した場合である。
【0095】
これらの図を参照して、光学プレート6の一方の面のうち、指紋測定部12a以外の部分を、筐体32の内面と貼り合わせる。凹凸パターン検出装置40からの電極引出しには、フレキシブルなケーブル33が用いられる。ケーブル33で凹凸パターン検出装置40と、携帯機器内に設けられている基板34とを接続する。
【0096】
携帯機器に指紋認証センサを搭載することにより、今まで数字などの暗証番号を入力することによって行っていた、キーロックの解除や、シークレットなアドレス帳の呼び出しなどを容易に行うことができるようになる。また、金銭の決済(小額決済)などは、携帯機器という個人の持つ所有物に、指紋認証を行わせる機能を持たせることにより、より正確・確実に行うことができ、プリペイドカードや、定期券(回数券)などに代わる仕組みを容易に構築することができるようになる。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明の第1の局面に従う全反射型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光入射部からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比は低下せず、画像品質は低下しない。その結果、高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。
【0099】
また、この発明の第2の局面に従う散乱型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光出射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、被検体測定部の真上から入射する外光は光出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比は低下せず、画像品質は低下しないという効果を奏する。その結果、高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。
【0100】
この発明の第3の局面に従う全反射型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部からの光のうち、臨界角より小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、ひいては、画像品質が低下しない。その結果、高品質の画像を得ることができる凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られるという効果を奏する。
【0101】
この発明の第4の局面に従う散乱型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光出射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、被検体測定部の真上から入射する外光は出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。その結果、高品質の画像を得ることができる凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)実施の形態1に係る凹凸パターン検出装置の斜視図
(B)図1(A)におけるB―B線に沿う断面図
【図2】図1に示した凹凸パターン検出装置の指紋測定部と光入射部と光出射部との位置関係を概念的に示した図
【図3】実施の形態1の変形例にかかる全反射型凹凸パターン検出装置の断面図
【図4】図1に示す全反射型凹凸パターン検出装置の指紋測定部付近の拡大図
【図5】実施の形態2に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図
【図6】図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置の指当接面付近の拡大図
【図7】実施の形態3に係る凹凸パターン検出装置の断面図
【図8】実施の形態4に係る凹凸パターン検出装置の製造方法を示す図
【図9】図8(g)における光源のIX−IX線に沿う断面図
【図10】実施の形態5に係る凹凸パターン検出装置の断面図
【図11】(A)実施の形態6に係る全反射型凹凸パターン検出装置の断面図
(B)実施の形態6に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図
【図12】(A)実施の形態7に係る全反射型凹凸パターン検出装置の断面図
(B)実施の形態7に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図
【図13】(A)実施の形態8に係る凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器の正面図
(B)全反射型凹凸パターン検出装置を用いた場合のX―X線に沿う断面図
(C)散乱型凹凸パターン検出装置を用いた場合のX―X線に沿う断面図
【図14】従来の凹凸パターン検出装置の断面図
【符号の説明】
6 光学プレート
7 光入射部
8 光出射部
9 光学プレートの他方の面
10 光源
11 撮像素子
12 光学プレートの一方の面
12a 指紋測定部
16 指
17 光
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般に凹凸パターン検出装置に関するものであり、より特定的には、指紋やゴム印等の軟らかい物体の表面に形成されている微小な凹凸パターンを検出する凹凸パターン検出装置に関する。この発明は、また、そのような凹凸パターン検出装置が実装された携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
指紋等の微小な凹凸パターンを検出する代表的なものとして、光学式の検出装置がある。従来、図14に示すような、光ファイバプレートを使用した凹凸パターン検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図14において、1はファイバアレイ、1aはファイバアレイの入射面である被検体測定部、1bはファイバアレイの出射面である。被検体測定部1aは、ファイバアレイ1の各ファイバの中心軸に対して所定の角度で傾斜している。被検体測定部1aに被検体4が置かれる。
【0004】
光源2から投光された光3は、被検体測定部1aに到達する。被検体測定部1aへの光3の入射角は、ファイバアレイ1中の光ファイバのコアと空気との界面における、臨界角より大きくされている。従って、光源2から投光されて被検体測定部1aに到達し、被検体測定部1aで反射する反射光は、被検体4である指紋の凹凸パターンの凹部が面する被検体測定部1aで全反射となり、指紋の凸部と接触している被検体測定部1aで媒質相互の屈折率によって非全反射となる。指紋の凹部が面している被検体測定部1aでの反射光は、被検体4の凸部が接触している部分の反射光より強くなるので、反射光は凹凸パターンに応じたコントラストの高いパターンを形成する。出射面1bでの光パターンは撮像素子5の撮像面に入力される。
【0005】
【特許文献1】
特許第3045629号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の装置は以上のように構成されているが、光源2と撮像素子5が異なった平面に設けられる構造であるため、平板化できず、装置は大型にならざるを得なかった。そこで、出願人は、小型化を目的として、平板化できる、光源と撮像素子が光学プレートに一体化された凹凸パターン検出装置を提案した(特願2002−306117)。
【0007】
しかしながら、この装置において、薄型化するために、光学プレートの厚みを薄くしていくと、光入射部と被検体測定部と光出射部の位置が近づくようになり、それぞれの位置関係が凹凸パターン検出装置の検出精度に大きな影響を及ぼすようになってきた。
【0008】
すなわち、全反射型凹凸パターン検出装置においては、光学プレートの厚みを薄くし、薄型化していくと、光学プレートの厚み方向への投影において、光入射部と被検体測定部が重なってくる。そのため、光源からの散乱光成分が、被検体測定部に入射し、画像劣化を引き起こすという課題があった。
【0009】
また、全反射型および散乱型のいずれの場合においても、光学プレートの厚みを薄くし、薄型化していくと、光学プレートの厚み方向への投影において、被検体測定部と光出射部が重なってくる。そのため、被検体測定部から入ってくる外光が撮像素子に入射し、画像劣化を引き起こすという課題があった。
【0010】
それゆえに、この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、装置全体の小型化・薄型化を図りながら、光源からの散乱光成分を被検体測定部に確実に入射させないように改良された全反射型凹凸パターン検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
この発明の他の目的は、装置全体の小型化・薄型化を図りながら、外光を撮像素子に確実に入射させないように改良された全反射型凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0012】
この発明のさらに他の目的は、装置全体の小型化・薄型化を図りながら、外光を撮像素子に確実に入射させないように改良された散乱型凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0013】
この発明のさらに他の目的は、そのような凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の局面に従う発明は、臨界角以上の角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部で全反射した光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる全反射型凹凸パターン検出装置に係る。当該装置は、上記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と上記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備える。上記光入射部と上記被検体測定部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0015】
この発明に係る全反射型凹凸パターン検出装置によれば、光源と撮像素子が光学プレートに一体化されるので、装置の小型化・薄型化を図ることができる。また、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光入射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。
【0016】
この発明の好ましい実施形態によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記被検体測定部と上記光出射部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0017】
このように構成されることで、光学プレートの厚みを薄くしても、被検体測定部の真上から入射する外光は光出射部に到達しないので、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。
【0018】
この発明の第2の局面に従う発明は、臨界角よりも小さな角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部より返された光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる散乱型凹凸パターン検出装置に係る。当該装置は、上記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と上記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備える。上記被検体測定部と上記光出射部とは、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0019】
この発明に係る散乱型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光出射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、被検体測定部の真上から入射する外光は光出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。
【0020】
この発明の好ましい実施形態によれば、上記光学プレートの厚み部分に、その一方端が上記光学プレートの上記被検体測定部に向き、その他方端が上記光学プレートの上記光出射部に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイが斜めに埋め込まれている。上記ファイバアレイの傾斜角度は、上記被検体当接面から返された光が上記ファイバアレイ内を伝播するように選ばれている。このように、出射側にファイバアレイを設けることにより、被検体当接面で反射した光を効率よく撮像素子に導くことができる。
【0021】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記光学プレートの厚み部分に、その一方端が上記光学プレートの上記被検体測定部に向き、その他方端が上記光入射部に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイが斜めに埋め込まれている。
【0022】
光入射部にこのようなファイバアレイを設けることにより、被検体当接面に対する角度が揃えられた均一な入射光を、被検体当接面に入射することが可能となり、ひいては、S/N比を向上させることができる。
【0023】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記被検体測定部以外の部分に遮光膜が設けられている。
【0024】
上記被検体測定部以外の部分に遮光膜を設けることにより、光源から漏れた光および外光が光学プレート内に入ることを防ぐことができるため、S/N比を向上させることができる。
【0025】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記光入射部に上記光源を近接又は密着させて配置する。
【0026】
上記光入射部に上記光源を近接させるか又は密着させて配置するかの選択は、光源の種類に応じて、行うのが好ましい。
【0027】
この発明のさらに好ましい実施形態によれば、上記光出射部に上記撮像素子を近接又は密着させて配置する。
【0028】
上記光出射部に上記撮像素子を密着させて配置してもよいが、これに限られず、上記光出射部に上記撮像素子を近接させて配置し、上記光出射部と上記撮像素子との間にプリズム等の光学素子を設けてもよい。
【0029】
この発明の第3の局面に従う携帯機器は、臨界角以上の角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部で全反射した光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる全反射型凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器に係る。この凹凸パターン検出装置は、一方の面と、この一方の面に対向する他方の面とを有する光学プレートを備える。この光学プレートの一方の面は、上記被検体測定部が含まれる。上記光学プレートの他方の面は、光源が設けられる光入射部と、上記撮像素子が設けられる光出射部とが含まれる。上記光入射部と上記被検体測定部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0030】
この発明によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光入射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光入射部からの光のうち、臨界角より小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比を低下させず、画像品質が低下しない全反射型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られる。
【0031】
この発明の第4の局面に従う携帯機器は、臨界角よりも小さな角度で被検体測定部に光を入射し、被検体測定部より返された光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる散乱型凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器に係る。この凹凸パターン検出装置は、一方の面と、この一方の面に対向する他方の面とを有する光学プレートを備える。上記光学プレートの一方の面は、上記被検体測定部が含まれる。上記光学プレートの他方の面は、光源が設けられる光入射部と、上記撮像素子が設けられる光出射部とが含まれる。上記光出射部と上記被検体測定部は、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている。
【0032】
この発明によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、上記光出射部と上記被検体測定部が、上記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、上記被検体測定部の真上から入射する外光は上記出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比を低下させず、画像品質が低下しない散乱型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図を用いて説明する。なお、以下の実施の形態を説明する図面において、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付す。
【0034】
(実施の形態1)
図1(A)は、実施の形態1に係る凹凸パターン検出装置の斜視図である。図1(B)は、図1(A)におけるB−B線に沿う断面図である。図2は、図1に示した凹凸パターン検出装置の、被検体測定部である指紋測定部と光入射部と光出射部との位置関係を概念的に示した図である。
【0035】
これらの図を参照して、実施の形態1に係る凹凸パターン検出装置は、光学プレート6を備える。光学プレート6は、被検体測定部である指紋測定部12aを含む一方の面12と、この一方の面12に対向し、光入射部7と光出射部8とを含む他方の面9を有する。光学プレート6の他方の面9には、光源10が密着するように設けられている。また、光学プレート6の他方の面9には、撮像素子11が密着するように設けられている。光入射部7から指紋測定部12aへ入射する入射光17の入射角度θ、指紋測定部12aの幅W、および光学プレート6の厚みは、光入射部7と指紋測定部12aとが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないように、かつ光出射部8と指紋測定部12aとが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないように選ばれている。
【0036】
また、光源10の位置は、光源10からの入射光17が、臨界角以上の角度で、指紋測定部12aに入射するように選ばれている。
【0037】
本実施の形態に係る全反射型凹凸パターン検出装置によれば、光源10と撮像素子11が光学プレート6に一体化されているので、装置の小型化・薄型化を図ることができる。また、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。従って、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で指紋測定部12aに入射する光成分(散乱光成分)の量が減少する。その結果、薄型化を図りながらも、散乱光成分により生じるノイズ成分を抑制することができる。ひいては、装置の薄型化を図っても、S/N比を低下させず、画像画質を低下させない。その結果、高品質の画像を得ることができる。
【0038】
また、光学プレート6の厚みを薄くしても、光出射部8と指紋測定部12aが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされているので、指紋測定部12aの真上から入射する外光は撮像素子11に到達しない。ひいては、装置の薄型化を図っても、S/N比を低下させず、画像画質を低下させない。その結果、高品質の画像を得ることができる。
【0039】
指紋測定部12aの幅Wは、指16の第1関節から先端までの長さよりも小さくされている。したがって、本装置は、指16をスライドさせて測定するスワイプ型において、その効果が顕著となる。
【0040】
なお、上記実施の形態において、光源10を光学プレートの他方の面9に密着させるのは、例えば、複数個の発光ダイオードを撮像素子11に対向させて設けた光源を用いる場合に有効である。光源10として、例えば後述する一個の発光ダイオードと導光板を用いる場合には、光源10を光学プレートの他方の面9に近接させて設けるのが好ましい。すなわち、光源10と光学プレートの他方の面9の間に空気層を設けるのが好ましい。但し、薄型化を図るためには、空気層の厚みは薄い方がよい。
【0041】
光源として、ELなどの自発光素子を用いてもよい。このように構成すると部品が1個でよい。
【0042】
図3は、本実施の形態の変形例にかかる全反射型凹凸パターン検出装置の断面図である。本変形例は以下の点を除いて、図1に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0043】
図3に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、撮像素子11を光学プレート6の他方の面9に密着させて設けるのではなく、撮像素子11を光学プレート6の他方の面9に近接させて設ける点である。この場合、撮像素子11と光学プレート6の他方の面9との間に、空気層を介在させてプリズム13およびレンズ14が設けられる。プリズム13、レンズ14、撮像素子11は、指紋測定部12aから返された光17aがプリズム13を透過して、さらにレンズ14を透過して撮像素子11に入射されるように配置されている。プリズム13を用いることにより、指紋測定部12aから返された光17aを、光学プレート6の他方の面9で全反射させることなく、撮像素子11に導くことができる。
【0044】
次に、図1に示す全反射型凹凸パターン検出装置の動作を説明する。
【0045】
図4は、全反射型凹凸パターン検出装置の動作を説明するための図であり、図1に示す装置の指紋測定部12a付近の拡大図である。
【0046】
図4を参照して、全反射型では、臨界角以上の角度で指紋測定部12aに入射する光17は、指16の指紋パターンの凹部18で全反射となり、指紋パターンの凸部19と接触している面で、媒質相互の屈折率によって非全反射となる。これにより、凹部18の反射光は凸部19が接触している部分の反射光より強くなるので、凹凸パターンに応じたコントラストの高い光パターンが形成される。
【0047】
なお、本実施の形態では、光入射部7と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。また、光出射部8と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。
【0048】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。
【0049】
図5を参照して、実施の形態2に係る散乱型凹凸パターン検出装置は、指紋測定部12aを含む一方の面12と、この一方の面12に対向する他方の面9を有する光学プレート6を備える。他方の面9は、光源10が設けられる光入射部7と撮像素子11が設けられる光出射部8とを含む。光出射部8の位置、指紋測定部12aの幅、光学プレート6の厚みは、指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないように選ばれている。
【0050】
光源10の位置は、光源10からの入射光17が、臨界角よりも小さな角度、すなわち、全反射しないような角度で指紋測定部12aに入射するように選ばれている。図では、光源10は、指紋測定部12aの真下に設けられている。
【0051】
本実施の形態に係る散乱型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレート6の厚みを薄くしても、光出射部8と指紋測定部12aが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされているので、光学プレート6の厚みを薄くしても、指紋測定部12aの真上から入射する外光は撮像素子11に到達しない。ひいては、装置の薄型化を図っても、S/N比を低下させず、画像画質を低下させない。その結果、高品質の画像を得ることができる。
【0052】
次に、図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置の動作を説明する。図6は、散乱型凹凸パターン検出装置の動作を説明するための図であり、図5に示す装置の指紋測定部12a付近の拡大図である。
【0053】
図6を参照して、指紋パターンの凹部18(ここには空気が存在する)に面する指紋測定部12aに到達した光17は、空気中に入り、凹部18で散乱し、この散乱光17cは再び指紋測定部12aに入射する。一方、指紋パターンの凸部19が接触している指紋測定部12aに到達した光17は、凸部19から空気を通過せずに、直接指紋測定部12aで散乱する。指紋パターンの凸部19が接触した指紋測定部12aと、指紋パターンの凹部18が面する指紋測定部12aとで、ある方向に散乱する散乱光の光量が異なる。このため、凹凸に応じたコントラストの高い光パターンが得られる。
【0054】
なお、本実施の形態では、光出射部8と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。
【0055】
(実施の形態3)
図7は、本実施の形態に係る凹凸パターン検出装置の断面図である。図7に示す装置において、図1および図5に示す装置と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0056】
図7に示す装置は、図1に示す全反射型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0057】
図7に示す装置においては、光学プレート6の厚み部分に、その一方端が指紋測定部12aに向き、その他方端が光出射部8に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が斜めに埋め込まれているのが特徴である。
【0058】
ここで、ファイバアレイ21の傾斜角度を全反射角度と略一致させることにより、全反射光である反射光17aが、ファイバアレイ21中の光ファイバを伝搬するようになる。一方、図4を参照して、指紋測定部12aに指16の凹凸パターンの凸部が接触している部分では非全反射するため、全反射光がファイバアレイ内の光ファイバを伝搬しない。このため、凹部と凸部でファイバアレイ内を伝搬する光強度に大きな差が生じる。その結果、指16の凹凸パターンに対応した光パターンが撮像素子11に結像する。
【0059】
撮像素子11は、フォトダイオードが矩型の領域に配列されたものである。256×16素子が約50μmピッチで配置され、解像度は500dpiである。外部からの制御信号等の指示に基づき、各素子の出力を順次読み出す事が出来る。撮像素子の各素子の出力は、A/Dコンバータにより8ビットのデジタル値に変換される。なお、撮像素子としてフォトダイオードを例示したが、光信号を電気信号に変換できるものであれば、いずれのものも使用できる。例えば、CCD(Charge Coupled Device)などを用いても同様の効果を得ることができる。
【0060】
被験者は、図1(A)に示すように指置き面に指16を置き、指16の長さ方向に指16をスライドさせる。撮像素子からの出力は一定時間間隔で繰り返し読み出されており、指をスライドさせた時に読み出された出力値は、CPUなどの演算装置で2次元画像に再構成される。こうして再構成された画像は、指紋画像の場合、メモリ等に以前に記憶された画像と比較され、本人認証に用いられる。
【0061】
なお、撮像素子にはA/D変換機能を設けてもよい。また、携帯機器に本発明に係る凹凸パターン検出装置に用いる場合には、凹凸パターン検出装置の指置き面は携帯機器の表面に露出し、内部のCPUにデータが転送される。
【0062】
(実施の形態4)
本実施の形態は、図7に示す全反射型凹凸パターン検出装置の製造方法に係る。
【0063】
図8(a)を参照して、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21とガラス22を準備する。図8(b)を参照して、ファイバアレイ21をガラス22で挟んで接合する。このとき、ファイバの光軸が接合面と平行になるようにする。接合方法としては、熱融着、接着、直接接合などがある。
【0064】
図8(c)を参照して、ファイバアレイ21とガラス22の接合体を、接合面に対して角度を付けて、平板状に切り出す。切断間隔は1.1mmとした。
【0065】
図8(c)と図8(d)を参照して、切り出した平板は、端部を落として矩型に揃えた。この平板の主たる面を光学研磨することにより、ファイバ入り光学プレート6が形成された。研磨後の厚さは1.0mmであり、平面形状は20mm×10mmの長方形であった。
【0066】
図8(e)を参照して、光学プレート6の他方の面に、クロム、金を蒸着させることにより金属膜24を形成する。
【0067】
図8(e)と図8(f)と図7を参照して、金属膜24をパターンニングし、電極25a、25bを形成する。電極25aは、光源10を接続するためのものであり、電極25bは、撮像素子11を接続するためのものである。電極25aおよび電極25bを形成する位置は、光学プレート6の厚み部分への投影において、実装する光源10と指紋測定部12aが全く重ならないように、かつ、実装する撮像素子11と指紋測定部12aとが全く重ならないように選ばれる。
【0068】
図8(g)を参照して、光学プレート6の他方の面に、光源10である発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を形成する。発光ダイオード(LED)26は、電極25aに接続される。また、電極25bに接続されるように撮像素子11を形成する。これにより、凹凸パターン検出装置が完成する。
【0069】
図9は、図8(g)におけるIX−IX線に沿う断面図であり、導光板27の機能を説明するための図である。LED26から出た放射光17は、導光板27に設けられた凹凸パターンで反射し、平行な光となる。図8(g)を再び参照して、この平行光は、被検体接触面に向かう。
【0070】
なお、上記実施の形態では、光源として、1つの発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、導光板27を用いる代わりに、撮像素子11に対向させて、複数の発光ダイオード26を配置させてもよい。
【0071】
この製造方法によれば、光学プレート6の厚みを薄くしても、光源10が、上記光学プレート6の厚み方向への投影において、指紋測定部12aと全く重ならない部分を選んで実装されるので、光学プレート6の厚みを薄くしても、光源10からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で指紋測定部12aに入射する光成分の量が抑制された全反射型凹凸パターン検出装置が得られる。
【0072】
また、光学プレート6の厚みを薄くしても、撮像素子11が、上記光学プレート6の厚み方向への投影において、指紋測定部12aと全く重ならない部分を選んで実装されるので、光学プレート6の厚みを薄くしても、指紋測定部12aの真上から入射する外光が撮像素子11に到達しない全反射型凹凸パターン検出装置が得られる。
【0073】
なお、本実施の形態では、光入射部7と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。また、光出射部8と指紋測定部12aが全く重ならない場合を例示したが、この発明は、これに限られるものでなく、ほとんど重ならない程度、すなわち、許容範囲で若干重なってもよい。
【0074】
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。図10に示す装置においては、図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、指紋測定部12aと撮像素子8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0075】
また、光学プレート6の厚み部分に、その一方端は指紋測定部12aに向き、その他方端は光出射部8に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が斜めに埋め込まれている。
【0076】
散乱型凹凸パターン検出装置の場合の、ファイバアレイ21の傾斜角度について説明する。
【0077】
図10と図6を参照して、光源10から投光された光17は指紋測定部12aに到達する。この場合、光源10から投光された光17の入射方向は、指紋測定部12aにおける入射光の正反射光が直接光ファイバに入射して伝搬しないように設定されている。
【0078】
指紋測定部12aにおいて、指の凹凸パターンの凹部18に面する指紋測定部12aで正反射光および空気中への透過光が生じ、指の凹凸パターンの凸部19と接触している指紋測定部12aで散乱光17bが生じる。
【0079】
ここでは、指の凹凸パターンの凹部18が面している指紋測定部12aからの正反射光は光ファイバを伝搬しないように設定されているので、指の凹凸パターンの凸部19における散乱光17bのみがファイバアレイ21で伝搬される。従って、指16の凹凸パターンの凸部に対応した光パターンを得ることができる。
【0080】
そして、指の凹凸パターンの凹部18が面する指紋測定部12aを透過し、空気中に入った光17であって、凹部18の内壁面に当たって散乱した光17cは、一旦空気中を通過して指紋測定部12aに再び入る。このとき、光17cは空気と光学プレートの屈折率の関係から、空気と指紋測定部12aとの界面で、法線100方向に近づくように屈折し、ファイバアレイ21に向かう光17dとなる。従って、より高いコントラストの光パターンを得るには、この光17dが光ファイバ内を伝搬できないようにすることが重要である。
【0081】
すなわち、ファイバアレイ21の傾斜角度を、光17dがファイバアレイ21を伝搬しないように、かつ、散乱光17bがファイバアレイ21を伝搬できるように選ぶ。ファイバアレイ21の傾斜角度をこのように選ぶと、指の凹凸パターンの凸部19が接触している指紋測定部12aにおける散乱光17bのみを光ファイバを通して、撮像素子11に伝搬させることができる。
【0082】
本実施の形態によれば、指紋測定部12aで反射した光を効率よく撮像素子11に導くことができると同時に、余分な光の入射を制限できるため、コントラストの向上が可能となって画像品質を向上させることができる。
【0083】
(実施の形態6)
図11は、本実施の形態に係る凹凸パターン検出装置の断面図である。(A)は全反射型凹凸パターン検出装置の断面図、(B)は散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。図11に示す装置において、図7に示す装置と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0084】
図11(A)に示す装置は、図7に示す全反射型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0085】
図11(A)に示す装置が図7に示す装置と異なる点は、光学プレート6の厚み部分であって、入射側に、その一方端が指紋測定部12aに向き、その他方端が光入射部7に向くように、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ15が斜めに埋め込まれている点である。
【0086】
入射側にこのようなファイバアレイ15を設けることにより、光源10から指当接面12aに向かう光の角度を揃えることができ、ひいては、均一な入射光を指紋測定部12aに入射することが可能となる。その結果、S/N比を向上させることができる。
【0087】
また、図11(B)に示すように、散乱型凹凸パターン検出装置に、入射側ファイバアレイ15を設けても、光源10から指当接面12aに向かう光の角度を揃えることができる。ひいては、均一な入射光を指紋測定部12aに入射することが可能となり、その結果、S/N比を向上させることができる。
【0088】
(実施の形態7)
図12は、本実施の形態に係る凹凸パターン検出装置の断面図である。(A)は全反射型凹凸パターン検出装置の断面図、(B)は散乱型凹凸パターン検出装置の断面図である。図12に示す装置において、図1(B)および図5に示す装置と同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0089】
図12(A)に示す装置は、図1(B)に示す全反射型凹凸パターン検出装置と同様に、光学プレート6の厚みを薄くしても、光入射部7と指紋測定部12aと光出射部8とが、光学プレート6の厚み方向への投影において、全く重ならないようにされている。
【0090】
また、指紋測定部12a以外の部分に遮光膜29が設けられている。さらに、光源10の側面および底面には、光を反射させるリフレクター22が設けられている。
【0091】
指紋測定部12a以外の部分に遮光膜29を設けることにより、光源10から漏れた光および外光が光学プレート6内および撮像素子11に入ることを防ぐことができるため、S/N比を向上させることができる。また、光源10にリフレクター22を設けることにより、光源10からの光を効率良く指紋測定部12aに入射することができる。
【0092】
また、このような遮光膜29およびリフレクター22を、図12(B)に示すような散乱型凹凸パターン検出装置に設けても、同様の効果を得ることができる。
【0093】
(実施の形態8)
本実施の形態は、上述した凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器に係る。
【0094】
図13(A)は、本実施の形態に係る携帯機器の正面図である。図13(B)(C)は、図13(A)におけるX―X線に沿う断面図である。図13(B)は、例えば図1(B)に示す全反射型凹凸パターン検出装置を実装した場合であり、図13(C)は、例えば図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置を実装した場合である。
【0095】
これらの図を参照して、光学プレート6の一方の面のうち、指紋測定部12a以外の部分を、筐体32の内面と貼り合わせる。凹凸パターン検出装置40からの電極引出しには、フレキシブルなケーブル33が用いられる。ケーブル33で凹凸パターン検出装置40と、携帯機器内に設けられている基板34とを接続する。
【0096】
携帯機器に指紋認証センサを搭載することにより、今まで数字などの暗証番号を入力することによって行っていた、キーロックの解除や、シークレットなアドレス帳の呼び出しなどを容易に行うことができるようになる。また、金銭の決済(小額決済)などは、携帯機器という個人の持つ所有物に、指紋認証を行わせる機能を持たせることにより、より正確・確実に行うことができ、プリペイドカードや、定期券(回数券)などに代わる仕組みを容易に構築することができるようになる。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明の第1の局面に従う全反射型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光入射部からの光のうち、臨界角よりも小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比は低下せず、画像品質は低下しない。その結果、高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。
【0099】
また、この発明の第2の局面に従う散乱型凹凸パターン検出装置によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光出射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、被検体測定部の真上から入射する外光は光出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比は低下せず、画像品質は低下しないという効果を奏する。その結果、高品質の画像を得ることができるという効果を奏する。
【0100】
この発明の第3の局面に従う全反射型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、光入射部からの光のうち、臨界角より小さい角度で被検体測定部に入射する光成分の量が抑制される。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、ひいては、画像品質が低下しない。その結果、高品質の画像を得ることができる凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られるという効果を奏する。
【0101】
この発明の第4の局面に従う散乱型凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器によれば、光学プレートの厚みを薄くしても、光出射部と被検体測定部が、光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、またはほとんど重ならないようにされているので、光学プレートの厚みを薄くしても、被検体測定部の真上から入射する外光は出射部に到達しない。ひいては、光学プレートの厚みを薄くしても、S/N比が低下せず、画像品質が低下しない。その結果、高品質の画像を得ることができる凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)実施の形態1に係る凹凸パターン検出装置の斜視図
(B)図1(A)におけるB―B線に沿う断面図
【図2】図1に示した凹凸パターン検出装置の指紋測定部と光入射部と光出射部との位置関係を概念的に示した図
【図3】実施の形態1の変形例にかかる全反射型凹凸パターン検出装置の断面図
【図4】図1に示す全反射型凹凸パターン検出装置の指紋測定部付近の拡大図
【図5】実施の形態2に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図
【図6】図5に示す散乱型凹凸パターン検出装置の指当接面付近の拡大図
【図7】実施の形態3に係る凹凸パターン検出装置の断面図
【図8】実施の形態4に係る凹凸パターン検出装置の製造方法を示す図
【図9】図8(g)における光源のIX−IX線に沿う断面図
【図10】実施の形態5に係る凹凸パターン検出装置の断面図
【図11】(A)実施の形態6に係る全反射型凹凸パターン検出装置の断面図
(B)実施の形態6に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図
【図12】(A)実施の形態7に係る全反射型凹凸パターン検出装置の断面図
(B)実施の形態7に係る散乱型凹凸パターン検出装置の断面図
【図13】(A)実施の形態8に係る凹凸パターン検出装置を備えた携帯機器の正面図
(B)全反射型凹凸パターン検出装置を用いた場合のX―X線に沿う断面図
(C)散乱型凹凸パターン検出装置を用いた場合のX―X線に沿う断面図
【図14】従来の凹凸パターン検出装置の断面図
【符号の説明】
6 光学プレート
7 光入射部
8 光出射部
9 光学プレートの他方の面
10 光源
11 撮像素子
12 光学プレートの一方の面
12a 指紋測定部
16 指
17 光
Claims (11)
- 臨界角以上の角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部で全反射した光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる凹凸パターン検出装置であって、
前記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と前記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備え、
前記光入射部と前記被検体測定部は、前記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている、凹凸パターン検出装置。 - 前記被検体測定部と前記光出射部は、前記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている、請求項1に記載の凹凸パターン検出装置。
- 臨界角よりも小さな角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部より返された光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる凹凸パターン検出装置であって、
前記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と前記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備え、
前記被検体測定部と前記光出射部とは、前記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている、凹凸パターン検出装置。 - 前記光学プレートの厚み部分に斜めに埋め込まれ、その一方端が前記光学プレートの前記被検体測定部に向き、その他方端が前記光学プレートの前記光出射部に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイをさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記ファイバアレイの傾斜角度は、前記被検体測定部から返された光がこのファイバアレイ内を伝播するように選ばれている、請求項4に記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記光学プレートの厚み部分に斜めに埋め込まれ、その一方端が前記光学プレートの前記被検体測定部に向き、その他方端が前記光入射部に向く、ファイバが束ねられてなるファイバアレイを備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記被検体測定部以外の部分に遮光膜が設けられている、請求項1から6のいずれか1項に記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記光入射部に前記光源を近接または密着させて配置する、請求項1から7のいずれか1項に記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記光出射部に前記撮像素子を近接または密着させて配置する請求項1から8のいずれか1項に記載の凹凸パターン検出装置。
- 臨界角以上の角度で被検体測定部に光を入射し、この被検体測定部で全反射した光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器であって、
前記凹凸パターン検出装置は、
前記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と前記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備え、
前記光入射部と前記被検体測定部は、前記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている、携帯機器。 - 臨界角よりも小さな角度で被検体測定部に光を入射し、被検体測定部より返された光を撮像素子に出射し、被検体の凹凸パターンに応じた光パターンを結像させる凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器であって、
前記凹凸パターン検出装置は、
前記被検体測定部を含む一方の面と、この一方の面に対向し、かつ光源が設けられる光入射部と前記撮像素子が設けられる光出射部とを含む他方の面とを有する光学プレートを備え、
前記被検体測定部と前記光出射部とは、前記光学プレートの厚み方向への投影において、全く重ならないか、又はほとんど重ならないようにされている、携帯機器。
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