JP2004325288A - 凹凸パターン検出装置、その製造方法、凹凸パターン検出方法および携帯機器 - Google Patents
凹凸パターン検出装置、その製造方法、凹凸パターン検出方法および携帯機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターン検出装置を提供することを主要な目的とする。
【解決手段】光学プレート6は、凹凸パタ−ンを有する被検体8を当接させる側の一方の面および、この一方の面に対向し、かつ光源10が実装される他方の面を有する。光学プレート6の厚み部分に、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が傾斜して設けられている。ファイバアレイ21の入射面になる一方端を表面層31が被覆している。ファイバアレイ21の出射面になる他方端は、光学プレート6の他方の面に露出している。光学プレート6の他方の面に露出したファイバアレイの出射面には、撮像素子11が実装されている。
【選択図】 図1
【解決手段】光学プレート6は、凹凸パタ−ンを有する被検体8を当接させる側の一方の面および、この一方の面に対向し、かつ光源10が実装される他方の面を有する。光学プレート6の厚み部分に、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が傾斜して設けられている。ファイバアレイ21の入射面になる一方端を表面層31が被覆している。ファイバアレイ21の出射面になる他方端は、光学プレート6の他方の面に露出している。光学プレート6の他方の面に露出したファイバアレイの出射面には、撮像素子11が実装されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般に凹凸パターン検出装置に関するものであり、より特定的には、指紋やゴム印等の軟らかい物体の表面に形成されている微小な凹凸パターンを検出する凹凸パターン検出装置に関する。この発明は、また、そのような凹凸パターン検出装置の製造方法に関する。この発明は、さらに、そのような凹凸パターン検出装置が実装された携帯機器に関する。この発明は、さらに、高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターンの検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
指紋等の微小な凹凸パターンを検出する代表的なものとして、光学式の検出装置がある。従来、図16に示すような、光ファイバを使用した凹凸パターン検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図16において、1はファイバアレイ、1aはファイバアレイの入射面、1bはファイバアレイの出射面である。入射面1aは、ファイバアレイ1の各ファイバの中心軸に対して所定の角度で傾斜している。光源2から投光された光3は、ファイバアレイ1を透過して入射面1aに到達する。光3の入射角は、光ファイバのコアと空気との界面における臨界角より大きい。従って、反射光は、入射面1aの被検体4の凹凸パターンの凹部が対向する部分で全反射となり、被検体4の凸部と接触している部分で媒質相互の屈折率によって非全反射となる。被検体4の凹部が対向している部分での反射光は、被検体4の凸部が接触している部分の反射光よりも強くなるので、反射光は凹凸パターンに応じたコントラストの高いパターンを形成する。出射面1bでの光パターンは撮像素子5の撮像面に入力される。
【0004】
【特許文献1】
特許第3045629号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の凹凸パターン検出装置は、上記のように構成されている。
【0006】
しかしながら、図16に示すような装置では、ファイバアレイ1を横切って光3を放射していた。ファイバアレイ1を横切って光を放射すると、ファイバ内のコアとクラッドの界面で光が散乱し、全反射光が乱れ、画像のS/N比が劣化する。
【0007】
また、ファイバアレイ1に吸収体を設けている場合には、光の散乱問題だけでなく、次の問題も生じる。すなわち、被検体である指を置く位置によって、光がファイバを横切る長さが異なり、ひいては、吸収体を通過する距離が異なるようになる。そのため、表面に届く光強度が異なるようになり、全反射光の強度が異なるようになる。その結果、出力の撮像素子5の検出素子間で補正が必要になり、煩雑になるという問題点があった。
【0008】
さらに、光ファイバが入射面1aで露出しているため、ファイバが傷つき、表面での散乱が増加し、画像が劣化するという問題があった。また、入射面1aは、研磨することによっても平坦にならず、入射面1aで乱反射し、画像が劣化するという問題点があった。
【0009】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、品質のよい画像を与えることができるように改良された凹凸パターン検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
この発明の他の目的は、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、ひいては高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0011】
この発明のさらに他の目的は、入射面の表面を平坦にし、高画質の画像を与えることができるように改良された凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0012】
この発明の他の目的は、ファイバの表面を傷つけないように改良された凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0013】
この発明は、そのような凹凸パターン検出装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
この発明の他の目的は、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、ひいては高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターンの検出方法を提供することにある。
【0015】
この発明のさらに他の目的は、高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターン検出装置を備える携帯機器を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の局面に従う凹凸パターン検出装置は、凹凸パタ−ンを有する被検体を当接し測定するための被検体測定部を含む一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートと、光学プレートの厚み部分に傾斜して設けられた、ファイバが束ねられてなるファイバアレイとを備え、ファイバアレイの入射面になる一方端は、光学プレートの一方の面に露出しないように、光学プレートの厚み部分に埋め込まれており、ファイバアレイの出射面になる他方端は、光学プレートの他方の面に露出しており、光学プレートの他方の面に露出したファイバアレイの出射面には、撮像素子が実装されている。
【0017】
この発明によれば、ファイバアレイの入射面になる一方端が光学プレートの厚み部分に埋め込まれているので、ファイバアレイの一方端は傷つかない。また、被検体を当接させる面を平坦にすることができ、この面での乱反射が防止でき、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られる。
【0018】
この発明の好ましい実施の形態によれば、光学プレートの他方の面には光源が実装されており、光源が設けられる位置は、光源からの放射光が光学プレートの一方の面の被検体測定部において全反射するように選ばれており、ファイバアレイが設けられる位置は、被検体測定部において全反射した放射光が、前記ファイバアレイの入射面に入射するように選ばれており、ファイバアレイの傾斜角度は、放射光の全反射角度と略一致させている。このように構成すると、後述する全反射型の凹凸パターン検出装置となる。
【0019】
またこの発明の他の実施の形態によれば、光学プレートの他方の面には光源が実装されており、光源が設けられる位置は、光源からの放射光が光学プレートの一方の面の被検体測定部において全反射しないように選ばれており、ファイバアレイの傾斜角度は、光学プレートの一方の面を被検体側へ透過した放射光であって、被検体に当たって散乱され空気層を介して一方の面から光学プレート内に再入射した放射光が、ファイバアレイを伝搬しないように選ばれている。このように構成すると、後述する散乱型の凹凸パターン検出装置となる。
【0020】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、ファイバアレイは、光源から被検体に向けて放射された放射光がファイバアレイを横切らないように、光学プレートの一方の面から離間して形成されている。このように構成すると、入射光がファイバアレイを横切ることなく、被検体測定部に到達するので、ファイバのコアとクラッドの界面による散乱やファイバの吸収体による光吸収がないため、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、ひいては高い認証率の指紋認証を行うことができる装置となる。
【0021】
この発明の好ましい実施の形態によれば、上記ファイバアレイの入射面は、上記光学プレートの上記一方の面と略平行である。
【0022】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、上記ファイバアレイの入射面は、このファイバアレイのファイバの方向に対して垂直であり、ファイバアレイの一方端は光学プレートの一方の面に近接して形成されている。このように構成すると、ファイバが被検体測定部のすぐ近くにあるので、光の散乱等が少なくなる。
【0023】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、光学プレートの厚み部分に、ファイバアレイとは逆の傾斜角度で、その入射面から導入された上記光源からの放射光を、その出射面から被検体に向けて投光するための放射光導入用ファイバアレイが埋め込まれている。このように構成することにより、放射光の放射方向の制約を少なくすることができる。
【0024】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、放射光導入用ファイバアレイの出射面は、光学プレートの一方の面と略平行にされている。
【0025】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、放射光導入用ファイバアレイの出射面は、放射光導入用ファイバアレイのファイバの方向に対して垂直であり、放射光導入用ファイバアレイの一方端は光学プレートの一方の面に近接して形成されている。このように構成すると、放射光導入用ファイバが被検体測定部の近くにあるので、光の散乱等が少なくなる。
【0026】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、少なくとも放射光導入用ファイバアレイの出射面から光学プレートの一方の面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、上記放射光導入用ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率と同じにされている。このように構成することによって、余分な屈折率等を考慮する必要がなくなる。
【0027】
この発明の他の実施の形態によれば、少なくとも上記放射光導入用ファイバアレイの上記出射面から上記光学プレートの一方の面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、上記放射光導入用ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率より小さくされている。このように構成することにより、光を、法線から遠ざかるように曲げることができ、その結果、光源と撮像素子を近づけることができ、ひいては装置の小型化を図ることができる。
【0028】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、少なくとも光学プレートの一方の面からファイバアレイの入射面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、ファイバの屈折率と同じにされている。このように構成することによって、余分な屈折等を考慮する必要がなくなる。
【0029】
この発明の他の実施の形態によれば、少なくとも上記光学プレートの一方の面から上記ファイバアレイの入射面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率より小さくされている。このように構成することにより、界面で法線に近づくように光を曲げることができる。その結果、光源と撮像素子を近づけることができ、ひいては装置の小型化を図ることができる。
【0030】
この発明の他の実施の形態によれば、上記光学プレートを構成する材料の屈折率は、上記ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率と同じにされている。このように構成することによって、余分な屈折等を考慮する必要がなくなる。
【0031】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、上記放射光が通過する光路を除いて、上記光学プレートの少なくとも一部が光を吸収する材料(吸収体)で構成されている。吸収体は、外部から入ってくる光を吸収するので、光路を進行する光のみが出射面まで伝搬される。その結果、高画質の画像を安定して得ることができる。
【0032】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、上記放射光が通過する光路を除いて、上記光学プレートの全てが光を吸収する材料で構成されている。このように構成することによって、さらに高画質の画像を安定して得ることができる。
【0033】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、光学プレートの一方の面上であって、被検体測定部以外には遮光膜が設けられており、光学プレートの他方の面上であって、光源および撮像素子が実装されている部分以外にも遮光膜が設けられている。このように、遮光膜を設けることにより、外部光を完全に遮断することができる。
【0034】
この発明の第2の局面に従う凹凸パターン検出装置の製造方法においては、凹凸パタ−ンを有する被検体を配置させる側の一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートであって、その厚み部分に、入射面と出射面とを有するファイバアレイが傾斜して埋め込まれ、かつファイバアレイの入射面が光学プレートの一方の面に露出し、ファイバアレイの出射面が光学プレートの他方の面に露出している光学プレートを準備する工程と、ファイバアレイの入射面を覆うように、光学プレートの一方の面に、光学的に透明な材料で構成された表面層を形成する工程と、光学プレートの他方の面に、ファイバアレイの出射面に接続されるように撮像素子を実装する工程と、光学プレートの他方の面に、光源を実装する工程とを備える。
【0035】
この発明によれば、ファイバアレイの入射面を覆うように光学プレートの一方の面に光学的透明な材料で形成された表面層を形成するので、ファイバアレイの入射面は光学プレート内に埋め込まれる。
【0036】
この発明のさらに他の局面に従う凹凸パターン検出装置の製造方法においては、凹凸パタ−ンを有する被検体を配置させる側の一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートであって、その厚み部分に、放射光導入用ファイバアレイおよび検出用ファイバアレイが互いに逆の角度で傾斜して埋め込まれ、かつそれぞれのファイバアレイの一方端が光学プレートの一方の面に露出し、それぞれのファイバアレイの他方端が光学プレートの他方の面に露出している光学プレートを準備する工程と、それぞれのファイバアレイの一方端を覆うように光学プレートの一方の面に光学的に透明な材料で構成された表面層を形成する工程と、光学プレートの他方の面に、放射光導入用ファイバアレイの他方端に接続されるように光源を実装する工程と、光学プレートの他方の面に、検出用ファイバアレイの他方端に接続されるように撮像素子を実装する工程とを備える。この発明によれば、それぞれのファイバアレイの一方端を覆うように光学プレートの一方の面に光学的に透明な材料で形成された表面層を形成するので、放射光導入用ファイバアレイの一方端及び検出用ファイバアレイの一方端は、それぞれ光学プレート内に埋め込まれる。
【0037】
この発明の第3の局面に従う凹凸パターンの検出方法においては、ファイバアレイが傾斜して埋め込まれた光学プレートの一方の面に含まれる被検体測定部に、凹凸パターンを有する被検体を当接させ、一方の面に対向する光学プレートの他方の面から被検体測定部に向けて、被検体測定部で全反射しない角度で放射光を放射し、光学プレートの被検体測定部の凹凸パターンの凸部が接触する部分で散乱された光の一部を、光学プレートの一方の面とファイバアレイの入射面との間に存在する表面層を通過させ、表面層中を通過してきた光をファイバアレイの入射面からファイバアレイ内に導き、ファイバアレイの出射面に設けられた撮像素子により画像に変換する。
【0038】
この発明によれば、ファイバアレイの入射面を表面層が覆っているので、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、全反射型で測定することができる。
【0039】
この発明の第4の局面に従う凹凸パターンの検出方法においては、ファイバアレイが傾斜して埋め込まれた光学プレートの一方の面に含まれる被検体測定部に、凹凸パターンを有する被検体を当接させ、一方の面に対向する光学プレートの他方の面から被検体測定部に向けて、被検体測定部で全反射しない角度で放射光を放射し、光学プレートの被検体測定部の凹凸パターンの凸部が接触する部分で散乱された光の一部を、光学プレートの一方の面とファイバアレイの入射面との間に存在する表面層を通過させ、表面層中を通過してきた光をファイバアレイの入射面からファイバアレイ内に導き、ファイバアレイの出射面に設けられた撮像素子により画像に変換する。この発明によれば、ファイバアレイの入射面を表面層が覆っているので、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、散乱型で測定することができる。
【0040】
この発明の好ましい実施の形態によれば、表面層の厚みが、光源から被検体に向けて放射された放射光がファイバアレイを横切らないように設定されている。この発明によれば、放射光がファイバアレイを横切らないので、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、その結果高い認証率の指紋認証を行うことができる。
【0041】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、表面層とファイバアレイの入射面との界面で、光を直進させる。この発明によれば、余分な屈折を考慮することなく検出装置を設計できる。
【0042】
この発明のさらに他の実施の形態によれば、表面層からファイバアレイに入射する光が、その界面において界面の法線方向に近づくように屈折される。この発明によれば、光源と撮像素子との距離を近づけることができ、検出装置の小型化を図ることができる。
【0043】
この発明の第5の局面に従う発明は、凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器にかかる。上記凹凸パターン検出装置は、凹凸パタ−ンを有する被検体を当接し測定するための被検体測定部を含む一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートと、光学プレートの厚み部分に傾斜して設けられた、ファイバが束ねられてなるファイバアレイとを備え、ファイバアレイの入射面になる一方端は、光学プレートの一方の面に露出しないように、光学プレートの厚み部分に埋め込まれており、ファイバアレイの出射面になる他方端は、光学プレートの他方の面に露出しており、光学プレートの他方の面に露出したファイバアレイの出射面には、撮像素子が実装されている。
【0044】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図を用いて説明する。
【0045】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる凹凸パターン検出装置の斜視図である。
【0046】
図1を参照して、光学プレート6は、被検体である指8を当接させる側の一方の面、及び、光源10と撮像素子11が実装される側の他方の面を有する。光学プレート6の厚み部分に、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が傾斜して設けられている。ファイバアレイ21の一方端を被覆するように表面層31が設けられている。
【0047】
図2(A)は、図1の指の長さ方向に沿う断面図である。図2(A)を参照して、ファイバアレイ21の入射面になる一方端21aは、表面層31に被覆されている。光学プレート6と表面層31を一体として扱うと、ファイバアレイ21の一方端21aは、光学プレートの厚み部分に埋め込まれているという表現になる。表面層31の厚みは、入射光17が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれる。なお、図示しないが、ファイバアレイ21中の各ファイバのクラッドの周囲には吸収体が存在する。
【0048】
ファイバアレイ21の出射面になる他方端21bは、光学プレート6の他方の面に露出している。ファイバアレイ21の出射面21bには、撮像素子11が実装されている。撮像素子11はシリコンチップからなる光センサであり、ファイバアレイ21の出射面21bにバンプ法により実装される。表面層31は、例えば平ガラスの上に、同種のガラス基板を紫外線硬化樹脂等の光学接着剤を用いて張り合わせることにより形成される。この場合に用いられるガラス基板としては、高度に平坦化され、表面粗さが極めて小さいものが好ましい。これにより、表面での散乱や乱反射が極めて少なくなり、画像のノイズを低減でき、認証率が向上するという効果を奏する。指の凸部以外で散乱すると、凸部と誤認されるので、ガラス基板としては平坦かつ表面粗さが小さいのがよいのである。
【0049】
撮像素子11とファイバアレイ21の他方端21bとの間は、ファイバのコアの屈折率に近い屈折率を有する樹脂で埋められている。光源10は、光学プレート6の指を当接し指の指紋の凹凸を測定するための被検体測定部における光17の入射角が、表面層31と空気との界面における臨界角より大きくなるような位置に設けられている。これは、後述する全反射型の凹凸パターン検出装置である。
【0050】
ファイバアレイ21の入射面21aが表面層31に覆われているので、ファイバは傷つかない。また、被検体測定部を平坦にすることができるため、光17は乱反射せず、高画質の画像が得られる。ひいては、S/N比を向上させることができる。
【0051】
また、放射光17がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0052】
なお、図2(A)に示す装置では、表面層31の厚みが、入射光7が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれている場合を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、図2(B)を参照して、表面層31の厚みを薄くしてもよい。表面層を設けると解像度が低下するので、ファイバ径と必要な解像度を考慮して表面層の厚みを決めればよい。
【0053】
このような凹凸パターン検出装置は携帯機器に実装すると、高い認証率の指紋認証を行うことができる携帯機器となる。
【0054】
図3は、本実施の形態にかかる変形例で、いわゆる散乱型凹凸パターン検出装置を意図したものであり、図3(A)を参照して、光源10を設ける位置は、光源10から投光された放射光17の放射方向が、被検体測定部における正反射光が直接光ファイバに入射して伝搬しないように選ばれている。図では、光源10は、被検体測定部の真下に設けられている。表面層31の厚みは、放射光17が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれる。本発明は、このような散乱型凹凸パターン検出装置にも適用できる。
【0055】
この変形例においても、放射光17がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0056】
なお、図3(A)に示す装置では、表面層31の厚みが、入射光7が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれている場合を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、図3(B)を参照して、表面層31の厚みを薄くしてもよい。
【0057】
図4は、全反射型凹凸パターン検出装置の概念を説明する図である。31は上述の表面層である。全反射型では、臨界角以上の角度で被検体測定部に入射する光17は、指紋パターンの凹部18で全反射となり、指紋パターンの凸部19と接触している面で、媒質相互の屈折率によって非全反射となる。これにより、凹部18の反射光は凸部19が接触している部分の反射光より強くなるので、凹凸パターンに応じたコントラストの高い光パターンが形成される。
【0058】
図5は、散乱型凹凸パターン検出装置を説明するための概念図である。31は上述の表面層である。指紋パターンの凹部18(ここには空気が存在する)に面する面20に到達した光17は、空気中に入り、凹部18で散乱し、この散乱光17cは再び面20に入射する。また、指紋パターンの凸部19が接触している面20に到達した光17は、凸部19から空気を通過せずに、直接面20で散乱する。指紋パターンの凸部19が接触した入射面と、指紋パターンの凹部18が面する入射面とで、ある方向に散乱する散乱光の光量が異なる。このため、凹凸に応じたコントラストの高い光パターンが得られる。
【0059】
本発明は、この全反射型または散乱型のいずれにも適用され得る。
【0060】
次に、光源10を設ける位置とファイバアレイ21の傾斜角度についてさらに詳細に説明する。ここでは、説明を簡単にするために、光学プレートの表層部31の屈折率と光ファイバのコアの屈折率は、等しいものとする。
【0061】
まず、全反射型で用いる場合を説明する。
【0062】
再度、図2と図4を参照して、光源10から光17を投光する。光学プレート6の表面層31の被検体測定部における光の入射角θを、光学プレートの表層部31の被検体測定部と空気との界面における臨界角より大きくする。この場合、反射光17aは、指8の凹部18に面する面20で全反射となり、指8の凸部19と接触している面20では、媒質相互の屈折率によって非全反射となる。これにより、指8の凹部18が面している部分の反射光は、指8の凸部19が接触している部分の反射光より強くなるので、反射光17aは、指8の凹凸パターンに応じたコントラストの強い光パターンを形成する。
【0063】
ここで、ファイバアレイ21の傾斜角度を全反射角度θと略一致させることにより、全反射光である反射光17aが、ファイバアレイ21中の光ファイバを伝搬するようになる。このとき、面20に指8の凹凸パターンの凸部19が接触している部分では非全反射するため、全反射光がファイバアレイ内の光ファイバを伝搬しない。このため、凹部と凸部でファイバアレイ内を伝搬する光強度に大きな差が生じる。その結果、指8の凹凸パターンに対応した光パターンが撮像素子11に結像する。
【0064】
撮像素子11は、フォトダイオードが矩型の領域に配列されたものである。256×16素子が約50μmピッチで配置され、解像度は500dpiである。外部からの制御信号等の指示に基づき、各素子の出力を順次読み出す事が出来る。撮像素子の各素子の出力は、A/Dコンバータにより8ビットのデジタル値に変換される。
【0065】
被験者は図1に示すように、被検体測定部に指を置き、指の長さ方向に指をスライドさせる。撮像素子からの出力は一定時間間隔で繰り返し読み出されており、指をスライドさせた時に読み出された出力値は、CPUなどの演算装置で2次元画像に再構成される。こうして再構成された画像は、指紋画像の場合、メモリ等に以前に記憶された画像と比較され、本人認証に用いられる。
【0066】
なお、撮像素子にはA/D変換機能を設けてもよい。また、携帯機器に本発明にかかる凹凸パターン検出装置に用いる場合には、凹凸パターン検出装置の被検体測定部は携帯機器の表面に露出し、内部のCPUにデータが転送される。
【0067】
次に散乱型で用いる場合について説明する。
【0068】
再度、図3と図5を参照して、光源10から投光された放射光17は面20(光学プレートの表層部31の表面)に到達する。この場合、光源10から投光された放射光17の放射方向は、面20における放射光の正反射光が直接光ファイバに入射して伝搬しない範囲で任意に設定される。
【0069】
面20において、指の凹凸パターンの凹部18に面する面20で正反射光および空気中への透過光が生じ、指の凹凸パターンの凸部19と接触している面20で散乱光17bが生じる。
【0070】
ここでは、指の凹凸パターンの凹部18が面している面20からの正反射光は光ファイバを伝搬しないように設定されているので、指の凹凸パターンの凸部19における散乱光17bのみがファイバアレイ21で伝搬される。従って、指8の凹凸パターンの凸部に対応した光パターンを得ることができる。
【0071】
一方、指の凹凸パターンの凹部18が面する面20を透過し、空気中に入った光17であって、凹部18の内壁面に当たって散乱した光17cは、一旦空気中を通過して面20に再び入る。このとき、光17cはスネルの法則により、空気と面20の間で法線100に近づくように屈折し、ファイバアレイ21に向かう光17dとなる。光17dの入射角度は面20の全反射臨界角より小さくなる。より高いコントラストの光パターンを得るには、この光17dが光ファイバ内を伝搬できないようにすることが重要である。
【0072】
すなわち、ファイバアレイ21の傾斜角度を、光17dがファイバアレイ21を伝搬しないように、かつ、散乱光17bがファイバアレイ21を伝搬できるように選ぶ。すなわち、全反射臨界角より大きい角度でファイバアレイ21を傾斜して設ける。指の凹凸パターンの凸部19が接触している面20における散乱光17bのみを光ファイバを通して、撮像素子11に伝搬させることができる。
【0073】
(実施の形態2)
本実施の形態は、本発明にかかるファイバアレイが埋め込まれた凹凸パターン検出装置を製造する方法にかかる。
【0074】
図6(a)を参照して、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21とガラス22を準備する。図6(b)を参照して、ファイバアレイ21をガラス22で挟んで接合する。このとき、ファイバの光軸がガラス22の表面と平行になるようにする。接合方法としては、熱融着、接着、直接接合などがある。
【0075】
図6(c)を参照して、ファイバアレイ21とガラス22の接合体を、接合面に対して角度を付けて、平板状に切り出す。切断間隔は1.1mmとした。
【0076】
図6(c)と図6(d)を参照して、切り出した平板は、端部を落として矩型に揃えた。この平板の主たる面を光学研磨することにより、ファイバ入り光学プレート6が形成された。研磨後の厚さは1.0mmであり、平面形状は20mm×10mmの長方形であった。
【0077】
図6(e)を参照して、光学プレート6の一方の面7上に、光学的に透明な材料で形成された表面層31を形成する。この表面層31は、例えば、光学プレート6を構成するガラスと同種のガラスを、紫外線硬化樹脂を用いて貼り合わせることにより形成される。
【0078】
図6(f)を参照して、光学プレート6の他方の面に、クロム、金を蒸着させることにより金属膜24を形成する。
【0079】
図6(f)と図6(g)を参照して、金属膜24をパターンニングし、電極25を形成する。
【0080】
図6(h)を参照して、光学プレート6の他方の面に、発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を形成する。発光ダイオード(LED)26は、電極25に接続される。また、電極25に接続されるように撮像素子11を形成する。これにより、凹凸パターン検出装置が完成する。
【0081】
図7は、図6(h)におけるVI−VI線に沿う断面図であり、導光板27の機能を説明するための図である。LED26から出た放射光17は、導光板27に設けられた凹凸パターンで反射し、平行な光となる。図6(h)を再び参照して、この平行光は、被検体接触面である表面層31に向かう。
【0082】
なお、上記実施の形態では、光源として、1つの発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、導光板27を用いる代わりに、撮像素子11に対向させて、複数の発光ダイオード26を配置させてもよい。
【0083】
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。図8に示す装置は以下の点を除いて、図1に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0084】
表面層31の厚みは、入射光17がファイバアレイ21を横切ることなく、被検体測定部に到達するように、選ばれている。表面層31の屈折率とファイバアレイ21を構成するファイバのコアの屈折率とは同じにされている。表面層31の上であって、指8を当接し凹凸を測定するための被検体測定部以外の部分に遮光膜29が設けられている。光学プレート6の他方の面であって光源10および撮像素子11が実装されている部分以外にも遮光膜29が設けられている。
【0085】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置によれば、入射光17がファイバアレイ21を横切ることなく、被検体測定部に到達するように、表面層31の厚みが選ばれているので、従来の装置にはある問題点がない、すなわち、ファイバのコアとクラッドの界面における散乱や、ファイバの吸収体による光吸収がない。また、光源から被検体測定部に到達する光の光量がほぼ均一になるため、撮像素子11の検出素子間で補正などの必要がない。本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置を用いると、高い認証率の指紋認証を行うことができる。
【0086】
遮光膜29を設けることにより、外部光がセンサ内に入射しない。また、表面層31とファイバアレイ21を構成するファイバのコアの屈折率とを同じにすることによって、余分な屈折等を考慮する必要がない。すなわち、光17は、表面層31とファイバアレイ21との界面で直進する。
【0087】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。
【0088】
図9を参照して、光学プレート6の厚み部分に、出射用のファイバアレイ21に加えて、光源10からの放射光を、その一方端から指8に向けて投光するための放射光導入用ファイバアレイ28が埋め込まれている。本実施の形態によれば、投光用の光の伝搬に光ファイバが使用されるので、放射光の放射方向の制約を少なくすることができ、また散乱成分が少なく反射角度の揃った全反射光を放射できる。
【0089】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0090】
その他の構成は、図8に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0091】
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図8に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0092】
本実施の形態では、放射光導入用ファイバアレイ28の出射面が、放射光導入用ファイバアレイ28のファイバの方向に対して垂直にされており、放射光導入用ファイバアレイ28の一方端は、表面層31の表面に近接して形成されている。また、検出用のファイバアレイ21の入射面も、このファイバアレイ21のファイバの方向に対して垂直にされており、このファイバアレイの一方端は、表面層31の表面に近接して形成されている。
【0093】
このように構成することにより、それぞれのファイバアレイ21、28が被検体測定部の極近傍に位置するため、光の散乱による影響を受けにくくなり、ノイズの少ない画像が得られる。
【0094】
本実施の形態においても、光源から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0095】
図11は、本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置の製造方法を示す図である。図11(a)を参照して、検出用のファイバアレイ21の平板と放射光導入用ファイバアレイ28の平板と、断面三角形形状のガラス柱状体6pを準備する。図11(b)を参照して、これらを、接着または熱融着により張り合わせる。図11(c)を参照して、これら張り合わせたものを、樹脂の中へ埋め込む。図11(d)を参照して、樹脂の表面を研磨する。その後、遮光膜を形成し、光源および撮像素子を実装すると、図10に示す装置が得られる。なお、この製造方法は、一具体例であって、これに限られるものではない。
【0096】
(実施の形態6)
図12は、実施の形態6にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態のかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図8に示す凹凸パターン検出装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0097】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置においては、表面層31を形成する材料の屈折率を、光学プレート6を形成する材料の屈折率よりも小さくし、かつファイバアレイ21のコアの屈折率よりも小さくしている。このように構成することにより、光源10から放射された放射光を、表面層31と光学プレート6との界面で、図のように、法線から遠ざかるように屈折させることができ、かつ表面層31とファイバアレイ21との界面で法線に近づくように屈折させることができる。ひいては、光源と撮像素子の間隔を広くすることができ、光源から出る光が、直接撮像素子に入ることにより起こる、撮像特性の劣化を防止することができる。また、遮光膜29を形成することによって、外部からの光が遮断される。
【0098】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0099】
(実施の形態7)
図13は、実施の形態7にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態のかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図8に示す凹凸パターン検出装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0100】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置においては、放射光17が通過する光路を除いて、表面層31の全てが光を吸収する材料(以下、吸収体という)で構成されている。吸収体は、指8側から入ってくる外部光を吸収するので、外部光がファイバアレイ21を通って、撮像素子11に導かれることがない。その結果、高画質の画像を安定して得ることができる。
【0101】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0102】
図14は、図13に示す装置の製造方法を示す図である。
【0103】
図14(a)を参照して、吸収体の入った平板31aを準備する。図14(b)を参照して、平板31aの表面に、機械加工、エッチング等を施すことにより溝を形成する。図14(c)を参照して、平板31aの表面に形成された溝の中に光透過性を有する樹脂50を埋め込む。平板31aの溝が形成された面と反対側の面を、樹脂50の表面が露出するまで削る。これによって、表面層31が形成される。図14(d)を参照して、このようにして得られた表面層31を、図6(a)から図6(d)を経由して得たファイバ入り光学プレート6の上に張り付ける。その後、遮光膜29を形成し、光源10と撮像素子11を実装することによって、本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置が得られる。
【0104】
(実施の形態8)
図15は、実施の形態8にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態のかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図13に示す凹凸パターン検出装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0105】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置においては、放射光17が通過する光路を除いて、光学プレート6および表面層31の全てが光を吸収する材料で構成されている。吸収体は、外部から入ってくる光を吸収するので、光路を進行する光のみが出射面まで伝搬される。その結果、高画質の画像を安定して得ることができる。
【0106】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0107】
なお、本実施の形態では、遮光膜29を設けているが、この遮光膜29は、必ずしも必要なものではない。
【0108】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0109】
【発明の効果】
以上説明した通り、この発明の第1の局面に従う凹凸パターン検出装置によれば、ファイバアレイの入射面になる一方端が光学プレートの厚み部分に埋め込まれているので、ファイバアレイの一方端は傷つかない。また、被検体を当接させる面を平坦にすることができ、この面での乱反射が防止でき、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られる。
【0110】
この発明の好ましい実施の形態によれば、ファイバアレイは、光源から被検体に向けて放射された放射光がファイバアレイを横切らないように、光学プレートの一方の面から離間して形成されている。放射光がファイバアレイを横切らないので、ファイバアレイに吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイのコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0111】
この発明の第2の局面に従う凹凸パターン検出装置の製造方法によれば、ファイバアレイの一方端が傷つかず、被検体を当接させる面を平坦にすることができ、さらにこの面での乱反射が防止でき、ひいては、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られる凹凸パターン検出装置が得られる。
【0112】
この発明の第3の局面に従う凹凸パターンの検出方法においては、ファイバアレイの入射面を表面層が覆っているので、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、全反射型で測定することができる。
【0113】
この発明の第4の局面に凹凸パターンの検出方法においては、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、散乱型で測定することができる。
【0114】
この発明の第5の局面に従う携帯機器によれば、高い認証率の指紋認証を行うことができる携帯機器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる凹凸パターン検出装置の斜視図
【図2】(A)実施の形態1にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
(B)実施の形態1にかかる別の凹凸パターン検出装置の断面図
【図3】(A)実施の形態1にかかるさらに別の凹凸パターン検出装置断面図
(B)実施の形態1にかかるさらに別の凹凸パターン検出装置の断面図
【図4】全反射型凹凸パターン検出装置の概念を説明するための図
【図5】散乱型凹凸パターン検出装置の概念を説明するための図
【図6】実施の形態2にかかるファイバア入り凹凸パターン検出装置の製造方法の順序の各工程における斜視図
【図7】図6(h)におけるVI−VI線に沿う断面図
【図8】実施の形態3にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図9】実施の形態4にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図10】実施の形態5にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図11】実施の形態5にかかる凹凸パターン検出装置の製造方法の要部工程を示す図
【図12】実施の形態6にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図13】実施の形態7にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図14】実施の形態7にかかる凹凸パターン検出装置の製造方法の要部工程を示す図
【図15】実施の形態8にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図16】従来の凹凸パターン検出装置の概念図
【符号の説明】
6 光学プレート
8 指
10 光源
11 撮像素子
17 光
21a 入射面
21b 出射面
31 表面層
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般に凹凸パターン検出装置に関するものであり、より特定的には、指紋やゴム印等の軟らかい物体の表面に形成されている微小な凹凸パターンを検出する凹凸パターン検出装置に関する。この発明は、また、そのような凹凸パターン検出装置の製造方法に関する。この発明は、さらに、そのような凹凸パターン検出装置が実装された携帯機器に関する。この発明は、さらに、高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターンの検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
指紋等の微小な凹凸パターンを検出する代表的なものとして、光学式の検出装置がある。従来、図16に示すような、光ファイバを使用した凹凸パターン検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図16において、1はファイバアレイ、1aはファイバアレイの入射面、1bはファイバアレイの出射面である。入射面1aは、ファイバアレイ1の各ファイバの中心軸に対して所定の角度で傾斜している。光源2から投光された光3は、ファイバアレイ1を透過して入射面1aに到達する。光3の入射角は、光ファイバのコアと空気との界面における臨界角より大きい。従って、反射光は、入射面1aの被検体4の凹凸パターンの凹部が対向する部分で全反射となり、被検体4の凸部と接触している部分で媒質相互の屈折率によって非全反射となる。被検体4の凹部が対向している部分での反射光は、被検体4の凸部が接触している部分の反射光よりも強くなるので、反射光は凹凸パターンに応じたコントラストの高いパターンを形成する。出射面1bでの光パターンは撮像素子5の撮像面に入力される。
【0004】
【特許文献1】
特許第3045629号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の凹凸パターン検出装置は、上記のように構成されている。
【0006】
しかしながら、図16に示すような装置では、ファイバアレイ1を横切って光3を放射していた。ファイバアレイ1を横切って光を放射すると、ファイバ内のコアとクラッドの界面で光が散乱し、全反射光が乱れ、画像のS/N比が劣化する。
【0007】
また、ファイバアレイ1に吸収体を設けている場合には、光の散乱問題だけでなく、次の問題も生じる。すなわち、被検体である指を置く位置によって、光がファイバを横切る長さが異なり、ひいては、吸収体を通過する距離が異なるようになる。そのため、表面に届く光強度が異なるようになり、全反射光の強度が異なるようになる。その結果、出力の撮像素子5の検出素子間で補正が必要になり、煩雑になるという問題点があった。
【0008】
さらに、光ファイバが入射面1aで露出しているため、ファイバが傷つき、表面での散乱が増加し、画像が劣化するという問題があった。また、入射面1aは、研磨することによっても平坦にならず、入射面1aで乱反射し、画像が劣化するという問題点があった。
【0009】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、品質のよい画像を与えることができるように改良された凹凸パターン検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
この発明の他の目的は、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、ひいては高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0011】
この発明のさらに他の目的は、入射面の表面を平坦にし、高画質の画像を与えることができるように改良された凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0012】
この発明の他の目的は、ファイバの表面を傷つけないように改良された凹凸パターン検出装置を提供することにある。
【0013】
この発明は、そのような凹凸パターン検出装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
この発明の他の目的は、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、ひいては高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターンの検出方法を提供することにある。
【0015】
この発明のさらに他の目的は、高い認証率の指紋認証を行うことができるように改良された凹凸パターン検出装置を備える携帯機器を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の局面に従う凹凸パターン検出装置は、凹凸パタ−ンを有する被検体を当接し測定するための被検体測定部を含む一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートと、光学プレートの厚み部分に傾斜して設けられた、ファイバが束ねられてなるファイバアレイとを備え、ファイバアレイの入射面になる一方端は、光学プレートの一方の面に露出しないように、光学プレートの厚み部分に埋め込まれており、ファイバアレイの出射面になる他方端は、光学プレートの他方の面に露出しており、光学プレートの他方の面に露出したファイバアレイの出射面には、撮像素子が実装されている。
【0017】
この発明によれば、ファイバアレイの入射面になる一方端が光学プレートの厚み部分に埋め込まれているので、ファイバアレイの一方端は傷つかない。また、被検体を当接させる面を平坦にすることができ、この面での乱反射が防止でき、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られる。
【0018】
この発明の好ましい実施の形態によれば、光学プレートの他方の面には光源が実装されており、光源が設けられる位置は、光源からの放射光が光学プレートの一方の面の被検体測定部において全反射するように選ばれており、ファイバアレイが設けられる位置は、被検体測定部において全反射した放射光が、前記ファイバアレイの入射面に入射するように選ばれており、ファイバアレイの傾斜角度は、放射光の全反射角度と略一致させている。このように構成すると、後述する全反射型の凹凸パターン検出装置となる。
【0019】
またこの発明の他の実施の形態によれば、光学プレートの他方の面には光源が実装されており、光源が設けられる位置は、光源からの放射光が光学プレートの一方の面の被検体測定部において全反射しないように選ばれており、ファイバアレイの傾斜角度は、光学プレートの一方の面を被検体側へ透過した放射光であって、被検体に当たって散乱され空気層を介して一方の面から光学プレート内に再入射した放射光が、ファイバアレイを伝搬しないように選ばれている。このように構成すると、後述する散乱型の凹凸パターン検出装置となる。
【0020】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、ファイバアレイは、光源から被検体に向けて放射された放射光がファイバアレイを横切らないように、光学プレートの一方の面から離間して形成されている。このように構成すると、入射光がファイバアレイを横切ることなく、被検体測定部に到達するので、ファイバのコアとクラッドの界面による散乱やファイバの吸収体による光吸収がないため、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、ひいては高い認証率の指紋認証を行うことができる装置となる。
【0021】
この発明の好ましい実施の形態によれば、上記ファイバアレイの入射面は、上記光学プレートの上記一方の面と略平行である。
【0022】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、上記ファイバアレイの入射面は、このファイバアレイのファイバの方向に対して垂直であり、ファイバアレイの一方端は光学プレートの一方の面に近接して形成されている。このように構成すると、ファイバが被検体測定部のすぐ近くにあるので、光の散乱等が少なくなる。
【0023】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、光学プレートの厚み部分に、ファイバアレイとは逆の傾斜角度で、その入射面から導入された上記光源からの放射光を、その出射面から被検体に向けて投光するための放射光導入用ファイバアレイが埋め込まれている。このように構成することにより、放射光の放射方向の制約を少なくすることができる。
【0024】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、放射光導入用ファイバアレイの出射面は、光学プレートの一方の面と略平行にされている。
【0025】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、放射光導入用ファイバアレイの出射面は、放射光導入用ファイバアレイのファイバの方向に対して垂直であり、放射光導入用ファイバアレイの一方端は光学プレートの一方の面に近接して形成されている。このように構成すると、放射光導入用ファイバが被検体測定部の近くにあるので、光の散乱等が少なくなる。
【0026】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、少なくとも放射光導入用ファイバアレイの出射面から光学プレートの一方の面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、上記放射光導入用ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率と同じにされている。このように構成することによって、余分な屈折率等を考慮する必要がなくなる。
【0027】
この発明の他の実施の形態によれば、少なくとも上記放射光導入用ファイバアレイの上記出射面から上記光学プレートの一方の面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、上記放射光導入用ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率より小さくされている。このように構成することにより、光を、法線から遠ざかるように曲げることができ、その結果、光源と撮像素子を近づけることができ、ひいては装置の小型化を図ることができる。
【0028】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、少なくとも光学プレートの一方の面からファイバアレイの入射面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、ファイバの屈折率と同じにされている。このように構成することによって、余分な屈折等を考慮する必要がなくなる。
【0029】
この発明の他の実施の形態によれば、少なくとも上記光学プレートの一方の面から上記ファイバアレイの入射面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率より小さくされている。このように構成することにより、界面で法線に近づくように光を曲げることができる。その結果、光源と撮像素子を近づけることができ、ひいては装置の小型化を図ることができる。
【0030】
この発明の他の実施の形態によれば、上記光学プレートを構成する材料の屈折率は、上記ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率と同じにされている。このように構成することによって、余分な屈折等を考慮する必要がなくなる。
【0031】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、上記放射光が通過する光路を除いて、上記光学プレートの少なくとも一部が光を吸収する材料(吸収体)で構成されている。吸収体は、外部から入ってくる光を吸収するので、光路を進行する光のみが出射面まで伝搬される。その結果、高画質の画像を安定して得ることができる。
【0032】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、上記放射光が通過する光路を除いて、上記光学プレートの全てが光を吸収する材料で構成されている。このように構成することによって、さらに高画質の画像を安定して得ることができる。
【0033】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、光学プレートの一方の面上であって、被検体測定部以外には遮光膜が設けられており、光学プレートの他方の面上であって、光源および撮像素子が実装されている部分以外にも遮光膜が設けられている。このように、遮光膜を設けることにより、外部光を完全に遮断することができる。
【0034】
この発明の第2の局面に従う凹凸パターン検出装置の製造方法においては、凹凸パタ−ンを有する被検体を配置させる側の一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートであって、その厚み部分に、入射面と出射面とを有するファイバアレイが傾斜して埋め込まれ、かつファイバアレイの入射面が光学プレートの一方の面に露出し、ファイバアレイの出射面が光学プレートの他方の面に露出している光学プレートを準備する工程と、ファイバアレイの入射面を覆うように、光学プレートの一方の面に、光学的に透明な材料で構成された表面層を形成する工程と、光学プレートの他方の面に、ファイバアレイの出射面に接続されるように撮像素子を実装する工程と、光学プレートの他方の面に、光源を実装する工程とを備える。
【0035】
この発明によれば、ファイバアレイの入射面を覆うように光学プレートの一方の面に光学的透明な材料で形成された表面層を形成するので、ファイバアレイの入射面は光学プレート内に埋め込まれる。
【0036】
この発明のさらに他の局面に従う凹凸パターン検出装置の製造方法においては、凹凸パタ−ンを有する被検体を配置させる側の一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートであって、その厚み部分に、放射光導入用ファイバアレイおよび検出用ファイバアレイが互いに逆の角度で傾斜して埋め込まれ、かつそれぞれのファイバアレイの一方端が光学プレートの一方の面に露出し、それぞれのファイバアレイの他方端が光学プレートの他方の面に露出している光学プレートを準備する工程と、それぞれのファイバアレイの一方端を覆うように光学プレートの一方の面に光学的に透明な材料で構成された表面層を形成する工程と、光学プレートの他方の面に、放射光導入用ファイバアレイの他方端に接続されるように光源を実装する工程と、光学プレートの他方の面に、検出用ファイバアレイの他方端に接続されるように撮像素子を実装する工程とを備える。この発明によれば、それぞれのファイバアレイの一方端を覆うように光学プレートの一方の面に光学的に透明な材料で形成された表面層を形成するので、放射光導入用ファイバアレイの一方端及び検出用ファイバアレイの一方端は、それぞれ光学プレート内に埋め込まれる。
【0037】
この発明の第3の局面に従う凹凸パターンの検出方法においては、ファイバアレイが傾斜して埋め込まれた光学プレートの一方の面に含まれる被検体測定部に、凹凸パターンを有する被検体を当接させ、一方の面に対向する光学プレートの他方の面から被検体測定部に向けて、被検体測定部で全反射しない角度で放射光を放射し、光学プレートの被検体測定部の凹凸パターンの凸部が接触する部分で散乱された光の一部を、光学プレートの一方の面とファイバアレイの入射面との間に存在する表面層を通過させ、表面層中を通過してきた光をファイバアレイの入射面からファイバアレイ内に導き、ファイバアレイの出射面に設けられた撮像素子により画像に変換する。
【0038】
この発明によれば、ファイバアレイの入射面を表面層が覆っているので、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、全反射型で測定することができる。
【0039】
この発明の第4の局面に従う凹凸パターンの検出方法においては、ファイバアレイが傾斜して埋め込まれた光学プレートの一方の面に含まれる被検体測定部に、凹凸パターンを有する被検体を当接させ、一方の面に対向する光学プレートの他方の面から被検体測定部に向けて、被検体測定部で全反射しない角度で放射光を放射し、光学プレートの被検体測定部の凹凸パターンの凸部が接触する部分で散乱された光の一部を、光学プレートの一方の面とファイバアレイの入射面との間に存在する表面層を通過させ、表面層中を通過してきた光をファイバアレイの入射面からファイバアレイ内に導き、ファイバアレイの出射面に設けられた撮像素子により画像に変換する。この発明によれば、ファイバアレイの入射面を表面層が覆っているので、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、散乱型で測定することができる。
【0040】
この発明の好ましい実施の形態によれば、表面層の厚みが、光源から被検体に向けて放射された放射光がファイバアレイを横切らないように設定されている。この発明によれば、放射光がファイバアレイを横切らないので、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られ、その結果高い認証率の指紋認証を行うことができる。
【0041】
この発明のさらに好ましい実施の形態によれば、表面層とファイバアレイの入射面との界面で、光を直進させる。この発明によれば、余分な屈折を考慮することなく検出装置を設計できる。
【0042】
この発明のさらに他の実施の形態によれば、表面層からファイバアレイに入射する光が、その界面において界面の法線方向に近づくように屈折される。この発明によれば、光源と撮像素子との距離を近づけることができ、検出装置の小型化を図ることができる。
【0043】
この発明の第5の局面に従う発明は、凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器にかかる。上記凹凸パターン検出装置は、凹凸パタ−ンを有する被検体を当接し測定するための被検体測定部を含む一方の面と、一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートと、光学プレートの厚み部分に傾斜して設けられた、ファイバが束ねられてなるファイバアレイとを備え、ファイバアレイの入射面になる一方端は、光学プレートの一方の面に露出しないように、光学プレートの厚み部分に埋め込まれており、ファイバアレイの出射面になる他方端は、光学プレートの他方の面に露出しており、光学プレートの他方の面に露出したファイバアレイの出射面には、撮像素子が実装されている。
【0044】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図を用いて説明する。
【0045】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる凹凸パターン検出装置の斜視図である。
【0046】
図1を参照して、光学プレート6は、被検体である指8を当接させる側の一方の面、及び、光源10と撮像素子11が実装される側の他方の面を有する。光学プレート6の厚み部分に、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21が傾斜して設けられている。ファイバアレイ21の一方端を被覆するように表面層31が設けられている。
【0047】
図2(A)は、図1の指の長さ方向に沿う断面図である。図2(A)を参照して、ファイバアレイ21の入射面になる一方端21aは、表面層31に被覆されている。光学プレート6と表面層31を一体として扱うと、ファイバアレイ21の一方端21aは、光学プレートの厚み部分に埋め込まれているという表現になる。表面層31の厚みは、入射光17が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれる。なお、図示しないが、ファイバアレイ21中の各ファイバのクラッドの周囲には吸収体が存在する。
【0048】
ファイバアレイ21の出射面になる他方端21bは、光学プレート6の他方の面に露出している。ファイバアレイ21の出射面21bには、撮像素子11が実装されている。撮像素子11はシリコンチップからなる光センサであり、ファイバアレイ21の出射面21bにバンプ法により実装される。表面層31は、例えば平ガラスの上に、同種のガラス基板を紫外線硬化樹脂等の光学接着剤を用いて張り合わせることにより形成される。この場合に用いられるガラス基板としては、高度に平坦化され、表面粗さが極めて小さいものが好ましい。これにより、表面での散乱や乱反射が極めて少なくなり、画像のノイズを低減でき、認証率が向上するという効果を奏する。指の凸部以外で散乱すると、凸部と誤認されるので、ガラス基板としては平坦かつ表面粗さが小さいのがよいのである。
【0049】
撮像素子11とファイバアレイ21の他方端21bとの間は、ファイバのコアの屈折率に近い屈折率を有する樹脂で埋められている。光源10は、光学プレート6の指を当接し指の指紋の凹凸を測定するための被検体測定部における光17の入射角が、表面層31と空気との界面における臨界角より大きくなるような位置に設けられている。これは、後述する全反射型の凹凸パターン検出装置である。
【0050】
ファイバアレイ21の入射面21aが表面層31に覆われているので、ファイバは傷つかない。また、被検体測定部を平坦にすることができるため、光17は乱反射せず、高画質の画像が得られる。ひいては、S/N比を向上させることができる。
【0051】
また、放射光17がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0052】
なお、図2(A)に示す装置では、表面層31の厚みが、入射光7が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれている場合を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、図2(B)を参照して、表面層31の厚みを薄くしてもよい。表面層を設けると解像度が低下するので、ファイバ径と必要な解像度を考慮して表面層の厚みを決めればよい。
【0053】
このような凹凸パターン検出装置は携帯機器に実装すると、高い認証率の指紋認証を行うことができる携帯機器となる。
【0054】
図3は、本実施の形態にかかる変形例で、いわゆる散乱型凹凸パターン検出装置を意図したものであり、図3(A)を参照して、光源10を設ける位置は、光源10から投光された放射光17の放射方向が、被検体測定部における正反射光が直接光ファイバに入射して伝搬しないように選ばれている。図では、光源10は、被検体測定部の真下に設けられている。表面層31の厚みは、放射光17が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれる。本発明は、このような散乱型凹凸パターン検出装置にも適用できる。
【0055】
この変形例においても、放射光17がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0056】
なお、図3(A)に示す装置では、表面層31の厚みが、入射光7が、ファイバアレイ21を横切らないように選ばれている場合を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、図3(B)を参照して、表面層31の厚みを薄くしてもよい。
【0057】
図4は、全反射型凹凸パターン検出装置の概念を説明する図である。31は上述の表面層である。全反射型では、臨界角以上の角度で被検体測定部に入射する光17は、指紋パターンの凹部18で全反射となり、指紋パターンの凸部19と接触している面で、媒質相互の屈折率によって非全反射となる。これにより、凹部18の反射光は凸部19が接触している部分の反射光より強くなるので、凹凸パターンに応じたコントラストの高い光パターンが形成される。
【0058】
図5は、散乱型凹凸パターン検出装置を説明するための概念図である。31は上述の表面層である。指紋パターンの凹部18(ここには空気が存在する)に面する面20に到達した光17は、空気中に入り、凹部18で散乱し、この散乱光17cは再び面20に入射する。また、指紋パターンの凸部19が接触している面20に到達した光17は、凸部19から空気を通過せずに、直接面20で散乱する。指紋パターンの凸部19が接触した入射面と、指紋パターンの凹部18が面する入射面とで、ある方向に散乱する散乱光の光量が異なる。このため、凹凸に応じたコントラストの高い光パターンが得られる。
【0059】
本発明は、この全反射型または散乱型のいずれにも適用され得る。
【0060】
次に、光源10を設ける位置とファイバアレイ21の傾斜角度についてさらに詳細に説明する。ここでは、説明を簡単にするために、光学プレートの表層部31の屈折率と光ファイバのコアの屈折率は、等しいものとする。
【0061】
まず、全反射型で用いる場合を説明する。
【0062】
再度、図2と図4を参照して、光源10から光17を投光する。光学プレート6の表面層31の被検体測定部における光の入射角θを、光学プレートの表層部31の被検体測定部と空気との界面における臨界角より大きくする。この場合、反射光17aは、指8の凹部18に面する面20で全反射となり、指8の凸部19と接触している面20では、媒質相互の屈折率によって非全反射となる。これにより、指8の凹部18が面している部分の反射光は、指8の凸部19が接触している部分の反射光より強くなるので、反射光17aは、指8の凹凸パターンに応じたコントラストの強い光パターンを形成する。
【0063】
ここで、ファイバアレイ21の傾斜角度を全反射角度θと略一致させることにより、全反射光である反射光17aが、ファイバアレイ21中の光ファイバを伝搬するようになる。このとき、面20に指8の凹凸パターンの凸部19が接触している部分では非全反射するため、全反射光がファイバアレイ内の光ファイバを伝搬しない。このため、凹部と凸部でファイバアレイ内を伝搬する光強度に大きな差が生じる。その結果、指8の凹凸パターンに対応した光パターンが撮像素子11に結像する。
【0064】
撮像素子11は、フォトダイオードが矩型の領域に配列されたものである。256×16素子が約50μmピッチで配置され、解像度は500dpiである。外部からの制御信号等の指示に基づき、各素子の出力を順次読み出す事が出来る。撮像素子の各素子の出力は、A/Dコンバータにより8ビットのデジタル値に変換される。
【0065】
被験者は図1に示すように、被検体測定部に指を置き、指の長さ方向に指をスライドさせる。撮像素子からの出力は一定時間間隔で繰り返し読み出されており、指をスライドさせた時に読み出された出力値は、CPUなどの演算装置で2次元画像に再構成される。こうして再構成された画像は、指紋画像の場合、メモリ等に以前に記憶された画像と比較され、本人認証に用いられる。
【0066】
なお、撮像素子にはA/D変換機能を設けてもよい。また、携帯機器に本発明にかかる凹凸パターン検出装置に用いる場合には、凹凸パターン検出装置の被検体測定部は携帯機器の表面に露出し、内部のCPUにデータが転送される。
【0067】
次に散乱型で用いる場合について説明する。
【0068】
再度、図3と図5を参照して、光源10から投光された放射光17は面20(光学プレートの表層部31の表面)に到達する。この場合、光源10から投光された放射光17の放射方向は、面20における放射光の正反射光が直接光ファイバに入射して伝搬しない範囲で任意に設定される。
【0069】
面20において、指の凹凸パターンの凹部18に面する面20で正反射光および空気中への透過光が生じ、指の凹凸パターンの凸部19と接触している面20で散乱光17bが生じる。
【0070】
ここでは、指の凹凸パターンの凹部18が面している面20からの正反射光は光ファイバを伝搬しないように設定されているので、指の凹凸パターンの凸部19における散乱光17bのみがファイバアレイ21で伝搬される。従って、指8の凹凸パターンの凸部に対応した光パターンを得ることができる。
【0071】
一方、指の凹凸パターンの凹部18が面する面20を透過し、空気中に入った光17であって、凹部18の内壁面に当たって散乱した光17cは、一旦空気中を通過して面20に再び入る。このとき、光17cはスネルの法則により、空気と面20の間で法線100に近づくように屈折し、ファイバアレイ21に向かう光17dとなる。光17dの入射角度は面20の全反射臨界角より小さくなる。より高いコントラストの光パターンを得るには、この光17dが光ファイバ内を伝搬できないようにすることが重要である。
【0072】
すなわち、ファイバアレイ21の傾斜角度を、光17dがファイバアレイ21を伝搬しないように、かつ、散乱光17bがファイバアレイ21を伝搬できるように選ぶ。すなわち、全反射臨界角より大きい角度でファイバアレイ21を傾斜して設ける。指の凹凸パターンの凸部19が接触している面20における散乱光17bのみを光ファイバを通して、撮像素子11に伝搬させることができる。
【0073】
(実施の形態2)
本実施の形態は、本発明にかかるファイバアレイが埋め込まれた凹凸パターン検出装置を製造する方法にかかる。
【0074】
図6(a)を参照して、ファイバが束ねられてなるファイバアレイ21とガラス22を準備する。図6(b)を参照して、ファイバアレイ21をガラス22で挟んで接合する。このとき、ファイバの光軸がガラス22の表面と平行になるようにする。接合方法としては、熱融着、接着、直接接合などがある。
【0075】
図6(c)を参照して、ファイバアレイ21とガラス22の接合体を、接合面に対して角度を付けて、平板状に切り出す。切断間隔は1.1mmとした。
【0076】
図6(c)と図6(d)を参照して、切り出した平板は、端部を落として矩型に揃えた。この平板の主たる面を光学研磨することにより、ファイバ入り光学プレート6が形成された。研磨後の厚さは1.0mmであり、平面形状は20mm×10mmの長方形であった。
【0077】
図6(e)を参照して、光学プレート6の一方の面7上に、光学的に透明な材料で形成された表面層31を形成する。この表面層31は、例えば、光学プレート6を構成するガラスと同種のガラスを、紫外線硬化樹脂を用いて貼り合わせることにより形成される。
【0078】
図6(f)を参照して、光学プレート6の他方の面に、クロム、金を蒸着させることにより金属膜24を形成する。
【0079】
図6(f)と図6(g)を参照して、金属膜24をパターンニングし、電極25を形成する。
【0080】
図6(h)を参照して、光学プレート6の他方の面に、発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を形成する。発光ダイオード(LED)26は、電極25に接続される。また、電極25に接続されるように撮像素子11を形成する。これにより、凹凸パターン検出装置が完成する。
【0081】
図7は、図6(h)におけるVI−VI線に沿う断面図であり、導光板27の機能を説明するための図である。LED26から出た放射光17は、導光板27に設けられた凹凸パターンで反射し、平行な光となる。図6(h)を再び参照して、この平行光は、被検体接触面である表面層31に向かう。
【0082】
なお、上記実施の形態では、光源として、1つの発光ダイオード(LED)26と導光板27とからなる線状光源を例示したが、この発明はこれに限られるものでなく、導光板27を用いる代わりに、撮像素子11に対向させて、複数の発光ダイオード26を配置させてもよい。
【0083】
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。図8に示す装置は以下の点を除いて、図1に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0084】
表面層31の厚みは、入射光17がファイバアレイ21を横切ることなく、被検体測定部に到達するように、選ばれている。表面層31の屈折率とファイバアレイ21を構成するファイバのコアの屈折率とは同じにされている。表面層31の上であって、指8を当接し凹凸を測定するための被検体測定部以外の部分に遮光膜29が設けられている。光学プレート6の他方の面であって光源10および撮像素子11が実装されている部分以外にも遮光膜29が設けられている。
【0085】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置によれば、入射光17がファイバアレイ21を横切ることなく、被検体測定部に到達するように、表面層31の厚みが選ばれているので、従来の装置にはある問題点がない、すなわち、ファイバのコアとクラッドの界面における散乱や、ファイバの吸収体による光吸収がない。また、光源から被検体測定部に到達する光の光量がほぼ均一になるため、撮像素子11の検出素子間で補正などの必要がない。本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置を用いると、高い認証率の指紋認証を行うことができる。
【0086】
遮光膜29を設けることにより、外部光がセンサ内に入射しない。また、表面層31とファイバアレイ21を構成するファイバのコアの屈折率とを同じにすることによって、余分な屈折等を考慮する必要がない。すなわち、光17は、表面層31とファイバアレイ21との界面で直進する。
【0087】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。
【0088】
図9を参照して、光学プレート6の厚み部分に、出射用のファイバアレイ21に加えて、光源10からの放射光を、その一方端から指8に向けて投光するための放射光導入用ファイバアレイ28が埋め込まれている。本実施の形態によれば、投光用の光の伝搬に光ファイバが使用されるので、放射光の放射方向の制約を少なくすることができ、また散乱成分が少なく反射角度の揃った全反射光を放射できる。
【0089】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0090】
その他の構成は、図8に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0091】
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図8に示す装置と同一であるので、同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0092】
本実施の形態では、放射光導入用ファイバアレイ28の出射面が、放射光導入用ファイバアレイ28のファイバの方向に対して垂直にされており、放射光導入用ファイバアレイ28の一方端は、表面層31の表面に近接して形成されている。また、検出用のファイバアレイ21の入射面も、このファイバアレイ21のファイバの方向に対して垂直にされており、このファイバアレイの一方端は、表面層31の表面に近接して形成されている。
【0093】
このように構成することにより、それぞれのファイバアレイ21、28が被検体測定部の極近傍に位置するため、光の散乱による影響を受けにくくなり、ノイズの少ない画像が得られる。
【0094】
本実施の形態においても、光源から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0095】
図11は、本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置の製造方法を示す図である。図11(a)を参照して、検出用のファイバアレイ21の平板と放射光導入用ファイバアレイ28の平板と、断面三角形形状のガラス柱状体6pを準備する。図11(b)を参照して、これらを、接着または熱融着により張り合わせる。図11(c)を参照して、これら張り合わせたものを、樹脂の中へ埋め込む。図11(d)を参照して、樹脂の表面を研磨する。その後、遮光膜を形成し、光源および撮像素子を実装すると、図10に示す装置が得られる。なお、この製造方法は、一具体例であって、これに限られるものではない。
【0096】
(実施の形態6)
図12は、実施の形態6にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態のかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図8に示す凹凸パターン検出装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0097】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置においては、表面層31を形成する材料の屈折率を、光学プレート6を形成する材料の屈折率よりも小さくし、かつファイバアレイ21のコアの屈折率よりも小さくしている。このように構成することにより、光源10から放射された放射光を、表面層31と光学プレート6との界面で、図のように、法線から遠ざかるように屈折させることができ、かつ表面層31とファイバアレイ21との界面で法線に近づくように屈折させることができる。ひいては、光源と撮像素子の間隔を広くすることができ、光源から出る光が、直接撮像素子に入ることにより起こる、撮像特性の劣化を防止することができる。また、遮光膜29を形成することによって、外部からの光が遮断される。
【0098】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0099】
(実施の形態7)
図13は、実施の形態7にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態のかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図8に示す凹凸パターン検出装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0100】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置においては、放射光17が通過する光路を除いて、表面層31の全てが光を吸収する材料(以下、吸収体という)で構成されている。吸収体は、指8側から入ってくる外部光を吸収するので、外部光がファイバアレイ21を通って、撮像素子11に導かれることがない。その結果、高画質の画像を安定して得ることができる。
【0101】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0102】
図14は、図13に示す装置の製造方法を示す図である。
【0103】
図14(a)を参照して、吸収体の入った平板31aを準備する。図14(b)を参照して、平板31aの表面に、機械加工、エッチング等を施すことにより溝を形成する。図14(c)を参照して、平板31aの表面に形成された溝の中に光透過性を有する樹脂50を埋め込む。平板31aの溝が形成された面と反対側の面を、樹脂50の表面が露出するまで削る。これによって、表面層31が形成される。図14(d)を参照して、このようにして得られた表面層31を、図6(a)から図6(d)を経由して得たファイバ入り光学プレート6の上に張り付ける。その後、遮光膜29を形成し、光源10と撮像素子11を実装することによって、本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置が得られる。
【0104】
(実施の形態8)
図15は、実施の形態8にかかる凹凸パターン検出装置の断面図である。本実施の形態のかかる凹凸パターン検出装置は、以下の点を除いて、図13に示す凹凸パターン検出装置と同一であるので、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
【0105】
本実施の形態にかかる凹凸パターン検出装置においては、放射光17が通過する光路を除いて、光学プレート6および表面層31の全てが光を吸収する材料で構成されている。吸収体は、外部から入ってくる光を吸収するので、光路を進行する光のみが出射面まで伝搬される。その結果、高画質の画像を安定して得ることができる。
【0106】
また、本実施の形態においても、光源10から放射された放射光がファイバアレイ21を横切らないので、ファイバアレイ21に吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子11の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイ21のコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0107】
なお、本実施の形態では、遮光膜29を設けているが、この遮光膜29は、必ずしも必要なものではない。
【0108】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0109】
【発明の効果】
以上説明した通り、この発明の第1の局面に従う凹凸パターン検出装置によれば、ファイバアレイの入射面になる一方端が光学プレートの厚み部分に埋め込まれているので、ファイバアレイの一方端は傷つかない。また、被検体を当接させる面を平坦にすることができ、この面での乱反射が防止でき、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られる。
【0110】
この発明の好ましい実施の形態によれば、ファイバアレイは、光源から被検体に向けて放射された放射光がファイバアレイを横切らないように、光学プレートの一方の面から離間して形成されている。放射光がファイバアレイを横切らないので、ファイバアレイに吸収体がある場合でも、被検体測定部にほぼ強度の等しい光が到達し、撮像素子の各素子で検出される全反射光の強度に分布が出ず、複雑な補正が不要となる。またファイバアレイのコアとクラッドの界面で散乱されることなく、被検体測定部に放射光が到達する。
【0111】
この発明の第2の局面に従う凹凸パターン検出装置の製造方法によれば、ファイバアレイの一方端が傷つかず、被検体を当接させる面を平坦にすることができ、さらにこの面での乱反射が防止でき、ひいては、ノイズ成分の少ない指紋画像が得られる凹凸パターン検出装置が得られる。
【0112】
この発明の第3の局面に従う凹凸パターンの検出方法においては、ファイバアレイの入射面を表面層が覆っているので、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、全反射型で測定することができる。
【0113】
この発明の第4の局面に凹凸パターンの検出方法においては、被検体を当接させても、ファイバアレイの入射面を傷つけず、散乱型で測定することができる。
【0114】
この発明の第5の局面に従う携帯機器によれば、高い認証率の指紋認証を行うことができる携帯機器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる凹凸パターン検出装置の斜視図
【図2】(A)実施の形態1にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
(B)実施の形態1にかかる別の凹凸パターン検出装置の断面図
【図3】(A)実施の形態1にかかるさらに別の凹凸パターン検出装置断面図
(B)実施の形態1にかかるさらに別の凹凸パターン検出装置の断面図
【図4】全反射型凹凸パターン検出装置の概念を説明するための図
【図5】散乱型凹凸パターン検出装置の概念を説明するための図
【図6】実施の形態2にかかるファイバア入り凹凸パターン検出装置の製造方法の順序の各工程における斜視図
【図7】図6(h)におけるVI−VI線に沿う断面図
【図8】実施の形態3にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図9】実施の形態4にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図10】実施の形態5にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図11】実施の形態5にかかる凹凸パターン検出装置の製造方法の要部工程を示す図
【図12】実施の形態6にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図13】実施の形態7にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図14】実施の形態7にかかる凹凸パターン検出装置の製造方法の要部工程を示す図
【図15】実施の形態8にかかる凹凸パターン検出装置の断面図
【図16】従来の凹凸パターン検出装置の概念図
【符号の説明】
6 光学プレート
8 指
10 光源
11 撮像素子
17 光
21a 入射面
21b 出射面
31 表面層
Claims (25)
- 凹凸パタ−ンを有する被検体を当接し測定するための被検体測定部を含む一方の面と、前記一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートと、
前記光学プレートの厚み部分に傾斜して設けられた、ファイバが束ねられてなるファイバアレイとを備え、
前記ファイバアレイの入射面になる一方端は、前記光学プレートの前記一方の面に露出しないように、前記光学プレートの厚み部分に埋め込まれており、
前記ファイバアレイの出射面になる他方端は、前記光学プレートの前記他方の面に露出しており、
前記光学プレートの他方の面に露出した前記ファイバアレイの前記出射面には、撮像素子が実装されている凹凸パターン検出装置。 - 前記光学プレートの前記他方の面には光源が実装されており、
前記光源が設けられる位置は、前記光源からの放射光が、前記光学プレートの前記一方の面の前記被検体測定部において全反射するように選ばれており、
前記ファイバアレイが設けられる位置は、前記被検体測定部において全反射した前記放射光が、前記ファイバアレイの入射面に入射するように選ばれており、
前記ファイバアレイの傾斜角度は、前記放射光の全反射角度と略一致させている請求項1に記載の凹凸パターン検出装置。 - 前記光学プレートの前記他方の面には光源が実装されており、
前記光源が設けられる位置は、前記光源からの放射光が、前記光学プレートの前記一方の面の前記被検体測定部において全反射しないように選ばれており、
前記ファイバアレイの傾斜角度は、前記光学プレートの前記一方の面を前記被検体側へ透過した放射光であって、前記被検体に当たって散乱され空気層を介して前記一方の面から前記光学プレート内に再入射した放射光が、前記ファイバアレイを伝搬しないように選ばれている請求項1に記載の凹凸パターン検出装置。 - 前記ファイバアレイは、前記光源から前記被検体に向けて放射された放射光が前記ファイバアレイを横切らないように、前記光学プレートの前記一方の面から離間して形成されている請求項1から3のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記ファイバアレイの前記入射面は、前記光学プレートの前記一方の面と略平行である請求項1から4のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記ファイバアレイの前記入射面は、前記ファイバアレイのファイバの方向に対して垂直であり、前記ファイバアレイの前記一方端は前記光学プレートの前記一方の面に近接して形成されている請求項1から4のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記光学プレートの厚み部分に、前記ファイバアレイとは逆の傾斜角度で埋め込まれ、その入射面から導入された前記光源からの放射光を、その出射面から前記被検体測定部に向けて投光するための放射光導入用ファイバアレイをさらに備える請求項1から6のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記放射光導入用ファイバアレイの前記出射面は、前記光学プレートの前記一方の面と略平行である請求項7に記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記放射光導入用ファイバアレイの前記出射面は、この放射光導入用ファイバアレイのファイバの方向に対して垂直であり、前記放射光導入用ファイバアレイの前記出射面のある一方端は前記光学プレートの前記一方の面に近接して形成されている請求項7に記載の凹凸パターン検出装置。
- 少なくとも前記放射光導入用ファイバアレイの前記出射面から前記光学プレートの前記一方の面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、前記放射光導入用ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率と同じにされている請求項7から9のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 少なくとも前記放射光導入用ファイバアレイの前記出射面から前記光学プレートの前記一方の面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、前記放射光導入用ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率より小さくされている請求項7から9のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 少なくとも前記光学プレートの一方の面から前記ファイバアレイの前記入射面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、前記ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率と同じにされている請求項1から11のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 少なくとも前記光学プレートの一方の面から前記ファイバアレイの前記入射面までの光路を形成する部分を構成する材料の屈折率は、前記ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率より小さくされている請求項1から11のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記光学プレートを構成する材料の屈折率は、前記ファイバアレイを構成するファイバのコアの屈折率と同じにされている請求項1から12のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記放射光が通過する光路を除いて、前記光学プレートの少なくとも一部が光を吸収する材料で構成されている請求項1から14のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記放射光が通過する光路を除いて、前記光学プレートの全てが光を吸収する材料で構成されている請求項1から14のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。
- 前記光学プレートの前記一方の面上であって、前記被検体測定部以外には遮光膜が設けられており、
前記光学プレートの前記他方の面上であって、前記光源および前記撮像素子が実装されている部分以外にも遮光膜が設けられている請求項1から16のいずれかに記載の凹凸パターン検出装置。 - 凹凸パタ−ンを有する被検体を配置させる側の一方の面と、前記一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートであって、その厚み部分に、入射面と出射面とを有するファイバアレイが傾斜して埋め込まれ、かつ前記ファイバアレイの前記入射面が前記光学プレートの前記一方の面に露出し、前記ファイバアレイの前記出射面が前記光学プレートの前記他方の面に露出している光学プレートを準備する工程と、
前記ファイバアレイの前記入射面を覆うように、前記光学プレートの前記一方の面に、光学的に透明な材料で構成された表面層を形成する工程と、
前記光学プレートの前記他方の面に、前記ファイバアレイの前記出射面に接続されるように撮像素子を実装する工程と、
前記光学プレートの前記他方の面に、光源を実装する工程とを備えた凹凸パターン検出装置の製造方法。 - 凹凸パタ−ンを有する被検体を配置させる側の一方の面と、前記一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートであって、その厚み部分に、放射光導入用ファイバアレイおよび検出用ファイバアレイが互いに逆の角度で傾斜して埋め込まれ、かつそれぞれのファイバアレイの一方端が前記光学プレートの前記一方の面に露出し、それぞれのファイバアレイの他方端が前記光学プレートの前記他方の面に露出している光学プレートを準備する工程と、
それぞれのファイバアレイの前記一方端を覆うように前記光学プレートの前記一方の面に光学的に透明な材料で構成された表面層を形成する工程と、
前記光学プレートの前記他方の面に、前記放射光導入用ファイバアレイの前記他方端に接続されるように光源を実装する工程と、
前記光学プレートの前記他方の面に、前記検出用ファイバアレイの前記他方端に接続されるように撮像素子を実装する工程と、
を備えた凹凸パターン検出装置の製造方法。 - ファイバアレイが傾斜して埋め込まれた光学プレートの一方の面に含まれる被検体測定部に、凹凸パターンを有する被検体を当接させ、
前記一方の面に対向する前記光学プレートの他方の面から前記被検体測定部に向けて、前記被検体測定部で全反射する角度で放射光を放射し、
前記光学プレートの前記被検体測定部で全反射した全反射光を、前記光学プレートの一方の面と前記ファイバアレイの入射面との間に存在する表面層を通過させ、
前記表面層中を通過してきた前記全反射光を前記ファイバアレイの前記入射面から前記ファイバアレイ内に導き、前記ファイバアレイの出射面に設けられた撮像素子により画像に変換する凹凸パターンの検出方法。 - ファイバアレイが傾斜して埋め込まれた光学プレートの一方の面に含まれる被検体測定部に、凹凸パターンを有する被検体を当接させ、
前記一方の面に対向する前記光学プレートの他方の面から前記被検体測定部に向けて、前記被検体測定部で全反射しない角度で放射光を放射し、
前記光学プレートの前記被検体測定部の前記凹凸パターンの凸部が接触する部分で散乱された光の一部を、前記光学プレートの一方の面と前記ファイバアレイの入射面との間に存在する表面層を通過させ、
前記表面層中を通過してきた光を前記ファイバアレイの前記入射面から前記ファイバアレイ内に導き、前記ファイバアレイの出射面に設けられた撮像素子により画像に変換する凹凸パターンの検出方法。 - 前記表面層の厚みが、前記光源から前記被検体に向けて放射された放射光が前記ファイバアレイを横切らないように設定されている請求項20または21に記載の凹凸パターンの検出方法。
- 前記表面層と前記ファイバアレイの入射面との界面で、光を直進させることを特徴とする請求項20から22のいずれか1項に記載の凹凸パターンの検出方法。
- 前記表面層から前記ファイバアレイに入射する光が、その界面において前記界面の法線方向に近づくように屈折されることを特徴とする、請求項20から22のいずれかに記載の凹凸パターンの検出方法。
- 凹凸パターン検出装置が装着された携帯機器であって、
前記凹凸パターン検出装置は、
凹凸パタ−ンを有する被検体を当接し測定するための被検体測定部を含む一方の面と、前記一方の面に対向し、かつ光源が実装される側の他方の面とを有する光学プレートと、
前記光学プレートの厚み部分に傾斜して設けられた、ファイバが束ねられてなるファイバアレイとを備え、
前記ファイバアレイの入射面になる一方端は、前記光学プレートの前記一方の面に露出しないように、前記光学プレートの厚み部分に埋め込まれており、
前記ファイバアレイの出射面になる他方端は、前記光学プレートの前記他方の面に露出しており、
前記光学プレートの他方の面に露出した前記ファイバアレイの前記出射面には、撮像素子が実装されている携帯機器。
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JP2003121175A JP2004325288A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 凹凸パターン検出装置、その製造方法、凹凸パターン検出方法および携帯機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TWI672779B (zh) * | 2016-12-28 | 2019-09-21 | 曦威科技股份有限公司 | 指紋辨識裝置、使用其之行動裝置以及指紋辨識裝置的製造方法 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003121175A patent/JP2004325288A/ja active Pending
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