JP2002117393A - 指紋認識センサ - Google Patents

指紋認識センサ

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JP2002117393A
JP2002117393A JP2000306347A JP2000306347A JP2002117393A JP 2002117393 A JP2002117393 A JP 2002117393A JP 2000306347 A JP2000306347 A JP 2000306347A JP 2000306347 A JP2000306347 A JP 2000306347A JP 2002117393 A JP2002117393 A JP 2002117393A
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JP2000306347A
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Shogo Nagasaka
昭吾 長坂
Fumiaki Abe
文昭 阿部
Kazushi Kadogaki
一志 角垣
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Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明効率がよく、少ない消費電力で駆動でき
るS/N比の良好な指紋認識センサを提供する。 【解決手段】 導光板14の端面(光入射面20)に光
源15を対向させ、導光板14の裏面にCCDセンサ1
6を対向させる。導光板14の表面側が指を置く指紋検
知エリアとなっており、導光板14の裏面には断面三角
形状のプリズム19が多数凹設されている。プリズム1
9は、CCDセンサ16の受光セルと重ならない位置に
設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋認識センサに
関する。例えば、指紋認識機能を備えたICカード等の
薄型商品にも用いることができる、指紋認識センサに関
する。
【0002】
【背景技術】指紋認識センサとしては、例えば特開平5
−314246号公報や特開平8−161471号公報
などに開示されたものがある。これらの指紋認識センサ
は、ガラス板やプリズム等の透明ブロックの表面に指を
押し当てさせ、当該ブロックの表面に光を照射し、透明
ブロックの表面に生じている指紋のパターンをレンズに
よってCCD等の撮像素子に結像させるようになってい
る。
【0003】一方、ICカードの普及のためには、セキ
ュリティ保持が重要とされ、そのためには本人確認の手
段は欠かすことができない。この本人確認の手段として
は、暗証コードと指紋判定とを併用するのが最良である
と考えられている。しかも、指紋のパターンを取り込む
ための指紋認識センサは、指紋パターンの窃取によるI
Cカード利用者のプライバシー侵害を防止するために
は、ICカードを挿入される機器側に設けるのでなく、
ICカード自体に組み込むことが必要とされている(特
開昭64−38295号公報参照)。
【0004】しかし、上記のような指紋認識センサで
は、結像用のレンズが必要であるため薄型化することが
できず、ICカードには組み込むことが不可能であっ
た。
【0005】このため、上記公報(特開昭64−382
95号公報)に開示されている指紋認識センサ1では、
コアガラス2の両面にクラッドガラス3、4を接合して
スラム線路5を形成しておき、スラム線路5の片面(指
紋検出エリア)に親指6を押し当てるものとし、その反
対面(裏面)にCCDセンサ7を配置している。この指
紋認識センサ1では、スラム線路5の端面から導入した
入射光がスラム線路5の界面(コアガラス2とクラッド
ガラス3、4との界面)で全反射しながら一方向へ伝搬
し、そのときわずかに一部の光がスラム線路5の表面か
ら漏れ出て親指6の指紋面に照射し、指紋の凸部で反射
光が散乱させられる。このとき指紋の凸部の1点Pで散
乱反射された光は、一定範囲α内のものだけがコアガラ
ス2とクラッドガラス4の境界面で全反射されことなく
クラッドガラス4を透過し、反射点Pに対応する特定の
受光セルにのみ光が到達する。この結果、CCDセンサ
7の反射点P直下の受光セルに反射光の強度分布が得ら
れるので、これをレベル比較回路などで信号処理すれ
ば、指紋パターンを得ることができる。
【0006】しかし、このような指紋認識センサにあっ
ては、スラム線路の表面から漏れる光は、スラム線路内
へ導かれた光のほんの一部に過ぎず、照明効率(光の利
用効率)が悪かった。さらに、スラム線路の表面から光
が漏れて指を照らすだけでなく、スラム線路の裏面から
も漏れてCCDセンサに入射するので、指紋認識センサ
のS/N比を劣化させていた。
【0007】また、このような指紋認識センサにあって
は、光源に近いほどスラム線路の表面から漏れる光量が
大きく、光源から遠くなればなるほどスラム線路の表面
から漏れる光量が小さくなるので、指紋認識精度が落
ち、指紋パターンの認識アルゴリズムが複雑になるとい
う問題があった。
【0008】
【発明の開示】本発明の目的とするところは、照明効率
がよく、少ない消費電力で駆動できるS/N比の良好な
指紋認識センサを提供することにある。
【0009】本発明の指紋認識センサは、光源と、前記
光源から導入された光を閉じこめて伝搬させる導光板
と、前記導光板と対向させた撮像素子と、前記導光板
の、前記撮像素子と対向する側の面に設けられ、導光板
内を伝搬する光の進行方向を前記撮像素子と対向する側
の面と反対側の面に向かう方向へ変換させる複数の偏向
子とを備えたものである。
【0010】ここで導光板としては、屈折率の高い媒質
によって板状に形成されていて、表面側と裏面側とで光
を全反射させながら伝搬させるものが一般的である。ま
た、偏向子としては、入射した光を全反射させて所定の
方向へ向けるものが望ましく、特に導光板の裏面に凹設
したパターンによって形成したものが望ましい。
【0011】本発明の指紋認識センサにあっては、光源
から導入された光を導光板内に閉じ込めて伝搬させるの
で光のロス(漏れ)が少なく、しかも偏向子によって導
光板内の光を撮像素子と反対側へ偏向させて導光板の表
面から出射させているので、導光板の表面側に位置する
指紋を明るく照明することができる。従って、撮像素子
においては、鮮明な指紋パターンを得ることができ、指
紋認識精度の高い指紋認識センサを得ることができる。
しかも、結像用のレンズを必要としないので、指紋認識
センサを非常に薄くすることができる。
【0012】さらに、複数の偏向子を導光板に設けてい
るので、偏向子の配置によって導光板から出射される光
の輝度分布を制御することができ、特に導光板から出射
される光の輝度を均一化して指紋を均一に照明すること
ができる。この結果、均一な指紋パターンを得ることが
でき、指紋パターンの認識アルゴリズムに複雑なものを
要求されなくなる。
【0013】本発明の実施形態においては、前記撮像素
子として2次元CCDを用いることができる。撮像素子
として2次元CCDを用いることにより、精度のよい指
紋情報を得ることができる。
【0014】また、本発明の別な実施形態においては、
前記偏向子の密度は、光源からの距離が遠いほどが大き
くなっている。ここでいう偏向子の密度とは面積密度で
あって、偏向子の数密度を変化させたり、偏向子の大き
さを変化させたりすることで制御できる。光源からの距
離が遠くなるほど、光源から到達する光の光量は小さく
なるので、光源から遠い位置では導光板の輝度が低下
し、輝度むらが生じる恐れがある。しかし、光源からの
距離が大きくなるほど偏向子の密度を大きくしてあれ
ば、到達した光を導光板から出射させる効率が大きくな
るので、導光板から出射される光の輝度を全体にわたっ
て均一化することができる。この結果、指を均一に照明
できるようになるので、指紋認識精度を高くすることが
できる。
【0015】また、本発明のさらに別な実施形態におい
ては、導光板に垂直な方向から見たとき、前記撮像素子
の有効受光領域と重ならないように前記偏向子を配置し
ている。ここで、有効受光領域とは、撮像素子の実際の
受光領域のことであって、例えばCCDの場合であれ
ば、配列している各受光セルをさす。偏向子が撮像素子
の有効受光領域と重なっていると、撮像素子の有効受光
領域に入射すべき光が偏向子に遮られる。これを避ける
ため、この実施形態では、偏向子を撮像素子の有効受光
領域と重ならないように配置しており、撮像素子のS/
N比を高くし、指紋認識精度を高くすることができる。
【0016】また、本発明のさらに別な実施形態におい
ては、前記導光板の厚みを、指紋パターンの平均パター
ン幅の0.8倍以下としている。導光板の厚みが大きく
なると、指紋と撮像素子との距離が大きくなるので、指
紋で反射された光が撮像素子に入射する光の広がりも大
きくなり、指紋パターンのコントラストが低下し、指紋
認識精度が低下する。従って、指紋認識精度を低下させ
ないようにするためには、導光板の厚みを、指紋パター
ンの平均パターン幅の0.8倍以下とすればよい。例え
ば、指紋パターンの平均パターン幅を0.5mmとすれ
ば、導光板の厚みを0.4mm以下にすればよい。
【0017】なお、この発明の以上説明した構成要素
は、可能な限り組み合わせることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の一実施形態にかかる指紋認識センサを図面を参照しな
がら説明する。図2は本発明の一実施形態による指紋認
識センサ11の構造を示す断面図である。この指紋認識
センサ11にあっては、配線基板12に親指の先よりも
若干大きな開口13を形成してあり、この配線基板12
の上に照明パネル14と光源15を実装し、配線基板1
2の下面に撮像素子としてCCDセンサ16を実装して
いる。照明パネル14とCCDセンサ16は、開口13
を挟んで配線基板12の上面と下面に配置されている。
なお、配線基板12としては、用途に応じて、硬質の基
板を用いることもでき、フィルム基板やフレキシブル基
板などの柔軟な基板を用いることもできる。
【0019】照明パネル14は、導光板17の表面を耐
薬品性に優れたハードコート剤18によってコーティン
グしたものであって、配線基板12の開口13を塞ぐよ
うに配置され、下面外周部を配線基板12の上面に固定
されている。導光板17は、メタクリル樹脂やポリカー
ボネイト樹脂等の、屈折率(例えば、屈折率1.58)
が大きく透過率のよい透明プラスチック材料によってほ
ぼ均一な厚みの板状に成形されており、裏面には偏向子
として断面直角三角形状をした多数の微小なプリズム1
9が形成されている。ハードコート剤18には、TPX
のように導光板材料よりも低屈折率のコーティング剤を
用いている。また、導光板17の外周部(例えば、外周
コーナー部)には、光源15からの光を受光するための
光入射面20が設けられており、光入射面と隣接する領
域で導光板の表面側(もしくは裏面側)には、くさび状
をした光導入部21が設けられている。また、照明パネ
ル14の表面(ハードコート剤18をコーティングした
面)は、指紋を認識させようとする指を置くための指紋
検知エリアとなっている。
【0020】光源15は、導光板17の光入射面20に
対向させるようにして配置され、配線基板12の上面に
実装されている。光源15は、例えば、基板22に実装
されたLEDチップ23を透明樹脂24内に封止したも
のであり、透明樹脂24の前面を除く外面を白色樹脂2
5で覆っている。しかして、LEDチップ23を発光さ
せると、LEDチップ23から前方へ出射された光は透
明樹脂24の前面から直接前方へ出射され、LEDチッ
プから側方向へ出射された光は白色樹脂25の内面で1
回ないし複数回反射された後、透明樹脂24の前面から
前方へ出射される。
【0021】CCDセンサ16は、受光面を導光板17
側に向けて配線基板12の下面に配置され、受光面に設
けられた金バンプや錫バンプ等のバンプ26を配線基板
12下面のパッド部27にボンディングされている。な
お、受光面を上にしてCCDセンサ16を配線基板12
の上面に実装し、その上に照明パネル14を積み重ねる
といった構成も可能であるが、その場合には受光面に設
けられているCCDセンサ16の電極パッドと配線基板
のパッド部とをボンディングワイヤにより接続する必要
がある。そのため、ボンディングワイヤが指やケースに
触れて断線しないようにするための空間や処理が必要と
なり、コスト高となったり、指紋認識センサの外形が大
きくなったりする。従って、CCDセンサ16は図示の
ように配線基板12の下面にバンプ接合するのが望まし
い。
【0022】しかして、この指紋認識センサ11にあっ
ては、図3に示すように、光源15から出射された光2
9は、光源15と対向している光入射面20から導光板
17内に入射し、導光板17の表面(ハードコート剤1
8との界面)と裏面とで全反射を繰り返しながら導光板
17内を進んでいく。また、光入射面20から入射して
光導入部21に当たった光29は、光導入部21とハー
ドコート剤18との界面で全反射して導光板17の内部
へ導かれ、導光板17の表面と裏面とで全反射を繰り返
しながら導光板17内を進んでいく。こうして導光板1
7内で全反射を繰り返しながら進んできた光29が、プ
リズム19の斜面に当たると、その光29はプリズム1
9の斜面で全反射されることによって導光板17の表面
に対してほぼ垂直な方向へ向かう。このプリズム19
は、導光板17のほぼ全面に設けられているので、プリ
ズム19で反射した光は照明パネル14の表面のほぼ全
体(少なくとも指紋検知エリアを含む領域)から光が出
射される。
【0023】従って、このような構造の照明パネル14
によれば、従来例のように導光板17の裏面から光が漏
れにくく、また導光板17の内部へ導入された光を効率
よく指紋検知エリアから出射させることができ、少ない
消費電力で高い発光輝度を得ることができる。また、導
光板17の光導入部21を除く領域の厚みが、光源15
の高さよりも薄い場合でも、くさび状の光導入部21を
設けることで光入射面20の面積を大きくすることがで
き、光入射面20から入射した光を光導入部21で全反
射させて導光板17に結合させることができるので、光
源15と導光板17との結合効率も高くなる。
【0024】図3に示すように、指紋認識センサ11の
指紋検知エリアに指28が置かれていると、照明パネル
14から出射された光は指28の腹に照射される。この
とき、図4に示すように、指紋の凸部28aとハードコ
ート剤18との密着面に当たった光30は、反射されて
照明パネル14の裏面側へ向かい、導光板17の裏面か
ら出てCCDセンサ16へ入射する。また、照明パネル
14の表面から出て指紋の凹部28bに入射した光31
は散乱させられる。この結果、CCDセンサ16には指
紋の凸部28aは明部として凹部28bは暗部として結
像され、指紋パターンが明暗パターンで認識される。こ
の場合も、従来例と同様、導光板17の裏面に垂直な方
向に対して一定範囲外の光は導光板17の裏面で反射さ
れるので、レンズを用いることなく指紋パターンをCC
Dセンサ16に結像させることができ、指紋認識センサ
11を薄型化することができる。
【0025】特に、照明パネル14の厚みT(導光板1
7の厚み+ハードコート剤18の厚み)を指紋パターン
の平均パターン幅の約60〜80%程度に薄くすること
により、指紋の凸部28aで反射した光の広がりが充分
に小さいうちにCCDセンサ16に入射させることがで
き、結像用のレンズ系を用いなくてもCCDセンサ16
の像に十分なコントラストを得ることができる。指紋パ
ターンの平均パターン幅は、0.5mm程度であるか
ら、照明パネル14の厚みは、0.3〜0.4mm程度
にするのが望ましい。このように照明パネル14を薄く
しても光導入部21の働きで光源15の光を照明パネル
14内へ効率良く導入できることは、先に述べた通りで
ある。
【0026】また、この実施形態では、導光板17の裏
面は空気に接しており、従来例のクラッドガラスに相当
する層は存在していないので、導光板17の裏面におけ
る全反射の臨界角が大きくなり、導光板17の裏面で光
が漏れにくくなっている。また、導光板17の裏面を透
過してCCDセンサ16に入射する光の限界スポット径
も小さくなり、像の分解能が向上する。
【0027】図5はCCDセンサ16の受光セル32と
導光板17裏面のプリズム19との位置関係を表し、図
6(b)はその一部を拡大して表している。CCDセン
サ16の受光セル32は間隔をおいて碁盤目状に配列さ
れており、プリズム19は受光セル32部分と重ならな
いよう受光セル32間の間隙部分の垂直上方(指紋認識
センサ11が水平に置かれているとして)に配列されて
いる。図5では、受光セル32からコーナー側へ外れた
位置にプリズム19を位置させている。プリズム19が
受光セル32と重ならないように配置されているので、
指紋で反射されて受光セル32に入射すべき光がプリズ
ム19の斜面で反射されてしまうことが無く、CCDセ
ンサ16に結像される像のS/N比を大きくできる。
【0028】プリズム19は高さ10数μm程度の微細
なものであって、導光板17の裏面に形成された多数の
凹状パターンによって構成されている。1つのプリズム
19(凹状パターン)は、図6(b)に示すように断面
直角三角形の柱状をしており、斜面が光源15側を向
き、垂直面が光源15と反対側を向くように配置されて
いる。プリズム19は、断面二等辺三角形のものやかま
ぼこ形をしたものでもよいが、断面直角三角形のものが
最も望ましい。図7(b)に示すように、頂角の広い三
角形状をしたプリズム19の場合には、斜面を透過した
光34は、そのまま照明パネル14の裏面側へ抜けて漏
れ、光量損失をもたらすが、断面直角三角形状のプリズ
ム19では、図7(a)に示すように、光33が斜面を
透過しても再び垂直面から導光板17内へ入射し、光量
損失を熾しにくいからである。また、頂角をさらに小さ
くして、垂直面であった背面を斜面側へ近づけると、導
光板17の成型時に脱型することができなくなる。
【0029】また、図8及び図2に示すように、プリズ
ム19は、光源15から遠ざかるほど大きな形状をして
いる。光源15から遠くなるほど、照明パネル14内を
導光して到達する光の光量は少なくなるので、光源15
に近い位置ではプリズム19を比較的小さくして反射効
率を小さくし、光源15から遠くなるに従ってプリズム
19を次第に大きくして反射効率を大きくすることによ
り、照明パネル14の指紋検出エリアから出射される光
量の分布(輝度分布)が均一になるようにしている。な
お、各方位における輝度分布を均一にするためには、光
入射面20にレンズや光学パターン等を設けることも有
効である。
【0030】また、輝度分布を均一にする方法として
は、プリズム19の大きさを変化させる方法に限らず、
図9に示すように光源15の近くではプリズム19の分
布密度を小さくし、光源15から遠くなるに従ってプリ
ズム19の分布密度が大きくなるようにしてもよい。
【0031】このようにして指紋検出エリアにおける輝
度分布を均一にすることにより、CCDセンサ16に結
像される指紋パターンも均一な像となるので、指紋パタ
ーンを判別するためのアルゴリズムも簡単にでき、ある
いは誤判別の恐れを少なくできる。
【0032】図10(a)に示すように、導光板17の
表面が露出していると、導光板17の表面に皮脂や汚れ
35が付着したとき、この部分に入射した光36は、導
光板17の表面で全反射することなく、皮脂等35を通
過して上方へ漏れてしまう。これに対し、この実施形態
のように、導光板17の上面をハードコート剤18で覆
っておき、導光板17とハードコート剤18の界面で光
37を全反射させるようにしてあれば、図10(b)の
ように照明パネル14の表面に皮脂や汚れ35が付着し
ても光の漏れが発生しない。
【0033】(第2の実施形態)図11及び図12に示
すものは、本発明の別な実施形態による指紋認識センサ
41であって、工業的な量産性を考慮してTAB(Tape
Automated Bonding)形態としたものである。すなわ
ち、この実施形態では、CCDセンサ16に設けたバン
プ26を熱圧着することによりTAB用フィルム(カッ
ト前の長尺物のフィルム基板)の裏面へ一定間隔毎にC
CDセンサ16を接合させ、その反対側の面にLEDチ
ップ23(もしくは、LEDチップ23を封止した光源
15)を一定間隔毎に実装し、プリズム19がCCDセ
ンサ16の受光セル32と重ならないよう位置決めして
各CCDセンサ16と反対側に照明パネル14を接着剤
で固定する。ついで、このTAB用フィルムを一定長さ
毎にカットすることにより、フィルム基板42の表裏に
照明パネル14及び光源15とCCDセンサ16が実装
された指紋認識センサ41が連続生産される。
【0034】
【発明の効果】本発明の指紋認識センサによれば、導光
板と撮像素子を対向させることによって実現でき、しか
も結像用のレンズを必要としないので、非常に薄い指紋
認識センサを製作することができる。また、従来の薄型
の指紋認識センサと比較して照明効率がよく、照射輝度
ムラがなく、少ない消費電力でS/N比のよい指紋パタ
ーンを得ることが可能となり、薄型で指紋認識精度の高
い指紋認識センサが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の指紋認識センサの構成を示す一部判断し
た概略断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による指紋認識センサの構
造を示す断面図である。
【図3】同上の指紋認識センサの導光板に入射した光の
挙動を説明する図である。
【図4】同上の指紋認識センサにおいて、指で反射され
た光の挙動を示す図である。
【図5】CCDセンサの受光セルと導光板のプリズムと
の位置関係を表した図である。
【図6】(a)は図5の一部拡大した図、(b)は微小
なプリズムの拡大斜視図である。
【図7】(a)は直角三角形柱状のプリズムを通過する
光の挙動を示す図、(b)は二等辺三角形柱状のプリズ
ムを通過する光の挙動を示す図である。
【図8】光源に近いプリズムと光源から離れた位置に設
けられているプリズムを比較して示す図である。
【図9】光源に近いプリズムと光源から離れた位置に設
けられているプリズムの別な例を比較して示す図であ
る。
【図10】(a)はハードコート剤でコーティングされ
ていない導光板の表面から光が漏れる様子を示す図、
(b)はハードコート剤でコーティングされた導光板内
を光が導光する様子を示す図である。
【図11】本発明の別な実施形態による指紋認識センサ
の上面図である。
【図12】同上の実施形態による指紋認識センサの下面
図である。
【符号の説明】
11 指紋認識センサ 12 配線基板 14 照明パネル 14 導光板 15 光源 16 CCDセンサ 17 導光板 18 ハードコート剤 19 プリズム 23 LEDチップ 28 指 32 受光セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角垣 一志 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 5B047 AA25 BA02 BB04 BC04 BC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源から導入された光を閉じこめて伝搬させる導光
    板と、 前記導光板と対向させた撮像素子と、 前記導光板の、前記撮像素子と対向する側の面に設けら
    れ、導光板内を伝搬する光の進行方向を前記撮像素子と
    対向する側の面と反対側の面に向かう方向へ変換させる
    複数の偏向子とを備えた指紋認識センサ。
  2. 【請求項2】 前記撮像素子は、2次元CCDであるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の指紋認識センサ。
  3. 【請求項3】 前記偏向子の密度は、光源からの距離が
    遠いほどが大きくなっていることを特徴とする、請求項
    1に記載の指紋認識センサ。
  4. 【請求項4】 前記偏向子は、導光板に垂直な方向から
    見たとき、前記撮像素子の有効受光領域と重ならないよ
    うに配置されていることを特徴とする、請求項1に記載
    の指紋認識センサ。
  5. 【請求項5】 前記導光板の厚みは、指紋パターンの平
    均パターン幅の0.8倍以下であることを特徴とする、
    請求項1に記載の指紋認識センサ。
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