JP2002290157A - 高周波電力増幅装置 - Google Patents
高周波電力増幅装置Info
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03F—AMPLIFIERS
- H03F3/00—Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
- H03F3/72—Gated amplifiers, i.e. amplifiers which are rendered operative or inoperative by means of a control signal
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03F—AMPLIFIERS
- H03F3/00—Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
- H03F3/189—High-frequency amplifiers, e.g. radio frequency amplifiers
- H03F3/19—High-frequency amplifiers, e.g. radio frequency amplifiers with semiconductor devices only
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03F—AMPLIFIERS
- H03F2203/00—Indexing scheme relating to amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements covered by H03F3/00
- H03F2203/72—Indexing scheme relating to gated amplifiers, i.e. amplifiers which are rendered operative or inoperative by means of a control signal
- H03F2203/7239—Indexing scheme relating to gated amplifiers, i.e. amplifiers which are rendered operative or inoperative by means of a control signal the gated amplifier being switched on or off by putting into parallel or not, by choosing between amplifiers and shunting lines by one or more switch(es)
Landscapes
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- Power Engineering (AREA)
- Amplifiers (AREA)
- Microwave Amplifiers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 バイアス回路を通して帰還される信号レベル
を低減し、各段の増幅器の安定度を向上させ得る簡易な
構成の高周波電力増幅装置を提供する。 【解決手段】 飽和電力の小さい順に縦続に設けられた
複数段の増幅器１１,１２,１３と、要求された出力電力
に応じて前記各段の増幅器の出力をスイッチ回路１４,
１５を介して出力端子２０に選択的に導くと共に、出力
を取り出した増幅器よりも後段側の増幅器をカットオフ
する電力効率制御部１７とを備え、更に最終段の増幅器
と前記出力端子との間に接続された遅延線であって、該
最終段の増幅器のカットオフ時に出力端子側から見て高
インピーダンスとなる線路長の出力用遅延線１６を設け
たことを特徴とする。
を低減し、各段の増幅器の安定度を向上させ得る簡易な
構成の高周波電力増幅装置を提供する。 【解決手段】 飽和電力の小さい順に縦続に設けられた
複数段の増幅器１１,１２,１３と、要求された出力電力
に応じて前記各段の増幅器の出力をスイッチ回路１４,
１５を介して出力端子２０に選択的に導くと共に、出力
を取り出した増幅器よりも後段側の増幅器をカットオフ
する電力効率制御部１７とを備え、更に最終段の増幅器
と前記出力端子との間に接続された遅延線であって、該
最終段の増幅器のカットオフ時に出力端子側から見て高
インピーダンスとなる線路長の出力用遅延線１６を設け
たことを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦続に設けた多段
の増幅器を備え、要求された出力電力に応じて各段の増
幅器からの出力を選択すると共に、その後段側の増幅器
をカットオフすることで電力効率の最適化を図るように
した高周波電力増幅装置に関する。
の増幅器を備え、要求された出力電力に応じて各段の増
幅器からの出力を選択すると共に、その後段側の増幅器
をカットオフすることで電力効率の最適化を図るように
した高周波電力増幅装置に関する。
【０００２】
【関連する背景技術】携帯電話機等における電波の送信
出力は、必ずしもその最大出力に維持する必要はなく、
電波送受相手の基地局との距離に応じて、その距離が近
いところでは絞り込むことが可能である。しかも一般的
な環境下においては、その最大出力の１／１０程度の送
信出力で十分安定に携帯電話機を使用することができ
る。またこのようにして送信出力を絞り込むことで無駄
な電力消費を防止し、その駆動源として用いられる電池
の限られた電池容量を最大限に活かして、携帯電話機の
長時間に亘る使用が可能となる。
出力は、必ずしもその最大出力に維持する必要はなく、
電波送受相手の基地局との距離に応じて、その距離が近
いところでは絞り込むことが可能である。しかも一般的
な環境下においては、その最大出力の１／１０程度の送
信出力で十分安定に携帯電話機を使用することができ
る。またこのようにして送信出力を絞り込むことで無駄
な電力消費を防止し、その駆動源として用いられる電池
の限られた電池容量を最大限に活かして、携帯電話機の
長時間に亘る使用が可能となる。
【０００３】ところで携帯電話機における送信出力の制
御は、例えば特開平４−２６０２０９号公報に示される
ように縦続に接続された複数段の増幅器の出力を、要求
された送信出力電力に応じて選択して出力端子に導き、
その後段側の増幅器をバイパスすることにより行われる
（バイパス制御）。具体的にはこの種の高周波電力増幅
装置は、図４に示すように縦続に設けられた２段の増幅
器１,２と、後段の増幅器２をバイパスするか否かを制
御するスイッチ回路３とを備えて構成される。そして高
出力電力が要求される場合には前段の増幅器１の出力を
スイッチ回路３を介して後段の増幅器２に導き、この後
段の増幅器２から送信出力を得るようにし、また低出力
電力で良い場合には前段の増幅器１の出力を選択し、且
つ後段の増幅器２をバイパスしてその送信出力を得るこ
とが行われる。
御は、例えば特開平４−２６０２０９号公報に示される
ように縦続に接続された複数段の増幅器の出力を、要求
された送信出力電力に応じて選択して出力端子に導き、
その後段側の増幅器をバイパスすることにより行われる
（バイパス制御）。具体的にはこの種の高周波電力増幅
装置は、図４に示すように縦続に設けられた２段の増幅
器１,２と、後段の増幅器２をバイパスするか否かを制
御するスイッチ回路３とを備えて構成される。そして高
出力電力が要求される場合には前段の増幅器１の出力を
スイッチ回路３を介して後段の増幅器２に導き、この後
段の増幅器２から送信出力を得るようにし、また低出力
電力で良い場合には前段の増幅器１の出力を選択し、且
つ後段の増幅器２をバイパスしてその送信出力を得るこ
とが行われる。
【０００４】このように構成された高周波電力増幅装置
（高周波パワーアンプ）によれば、高出力電力が要求さ
れた際には、スイッチ回路３におけるバイパス回路側の
接点が高抵抗となり、またそのバイパス回路に１／２波
長の遅延線４が挿入されているので、後段の増幅器２か
らの出力を問題なく取り出すことができる。
（高周波パワーアンプ）によれば、高出力電力が要求さ
れた際には、スイッチ回路３におけるバイパス回路側の
接点が高抵抗となり、またそのバイパス回路に１／２波
長の遅延線４が挿入されているので、後段の増幅器２か
らの出力を問題なく取り出すことができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらスイッチ
回路３をバイパス回路側に切り換えて低出力電力の送信
出力を得る場合、後段の増幅器２が直接その出力端子に
接続されているので、仮に後段の増幅器２をカットオフ
しても、出力端子側から見た後段の増幅器２の出力イン
ピーダンスがアンテナ等の負荷（図示せず）に対して無
視できない。このため、後段の増幅器２が前段の増幅器
１の負荷として作用し、その損失が増大することが否め
ない。
回路３をバイパス回路側に切り換えて低出力電力の送信
出力を得る場合、後段の増幅器２が直接その出力端子に
接続されているので、仮に後段の増幅器２をカットオフ
しても、出力端子側から見た後段の増幅器２の出力イン
ピーダンスがアンテナ等の負荷（図示せず）に対して無
視できない。このため、後段の増幅器２が前段の増幅器
１の負荷として作用し、その損失が増大することが否め
ない。
【０００６】これに対して、例えば特開２０００−１６
５１６４号公報には、図５に示すように２段の増幅器
１,２の各出力を方向性結合器５を介して出力端子に導
くと共に、方向性結合器５の終端インピーダンスを切り
換えるようにした高周波電力増幅装置が開示される。こ
のように構成された装置によれば、後段の増幅器２から
の出力の選択時にスイッチ回路６を切り換えて方向性結
合器５を開放または短絡することで、該方向性結合器５
での損失を改善することができる。しかしながら方向性
結合器５を用いるので装置構成が大型化することが否め
ない。しかも前段の増幅器１の出力は、方向性結合器５
を介して出力端子に伝達されることになるので、該増幅
器１における損失が増大すると言う問題がある。
５１６４号公報には、図５に示すように２段の増幅器
１,２の各出力を方向性結合器５を介して出力端子に導
くと共に、方向性結合器５の終端インピーダンスを切り
換えるようにした高周波電力増幅装置が開示される。こ
のように構成された装置によれば、後段の増幅器２から
の出力の選択時にスイッチ回路６を切り換えて方向性結
合器５を開放または短絡することで、該方向性結合器５
での損失を改善することができる。しかしながら方向性
結合器５を用いるので装置構成が大型化することが否め
ない。しかも前段の増幅器１の出力は、方向性結合器５
を介して出力端子に伝達されることになるので、該増幅
器１における損失が増大すると言う問題がある。
【０００７】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、バイアス回路を通して帰還され
る信号レベルを低減し、これによって各段の増幅器の安
定度を向上させることのできる簡易な構成の高周波電力
増幅装置を提供することにある。
たもので、その目的は、バイアス回路を通して帰還され
る信号レベルを低減し、これによって各段の増幅器の安
定度を向上させることのできる簡易な構成の高周波電力
増幅装置を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る高周波電力増幅装置は、基本的には高
出力電力が要求されるときの損失を低減するべく、最終
段の増幅器の出力を方向性結合器等を介することなく出
力端子に接続すると共に、バイパス回路による損失を低
減するべく、スイッチ回路により切り離されたバイパス
回路のインピーダンスを高くし、同時に出力端子から最
終段の増幅器に対する漏れを少なくする構成を採用し、
また低出力電力が要求される際の損失を低減するべく、
スイッチ回路における入出力インピーダンスを高くして
バイパス時におけるスイッチ回路の損失を低減し、また
最終段の増幅器をカットオフしたときに、出力端子側か
ら見た最終段の増幅器のインピーダンスが十分に高い純
抵抗となるように工夫したことを特徴としている。
べく本発明に係る高周波電力増幅装置は、基本的には高
出力電力が要求されるときの損失を低減するべく、最終
段の増幅器の出力を方向性結合器等を介することなく出
力端子に接続すると共に、バイパス回路による損失を低
減するべく、スイッチ回路により切り離されたバイパス
回路のインピーダンスを高くし、同時に出力端子から最
終段の増幅器に対する漏れを少なくする構成を採用し、
また低出力電力が要求される際の損失を低減するべく、
スイッチ回路における入出力インピーダンスを高くして
バイパス時におけるスイッチ回路の損失を低減し、また
最終段の増幅器をカットオフしたときに、出力端子側か
ら見た最終段の増幅器のインピーダンスが十分に高い純
抵抗となるように工夫したことを特徴としている。
【０００９】即ち、本発明に係る高周波電力増幅装置
は、飽和電力の小さい順に縦続に設けられた複数段の増
幅器と、要求された出力電力に応じて前記各段の増幅器
の出力をスイッチ回路を介して出力端子に選択的に導く
と共に、出力を取り出した増幅器よりも後段側の増幅器
をカットオフする電力効率制御部とを備えたものであっ
て、特に最終段の増幅器と前記出力端子との間に接続さ
れた遅延線であって、該最終段の増幅器のカットオフ時
に前記出力端子側から見て高インピーダンスとなる線路
長の出力用遅延線を設けたことを特徴としている。
は、飽和電力の小さい順に縦続に設けられた複数段の増
幅器と、要求された出力電力に応じて前記各段の増幅器
の出力をスイッチ回路を介して出力端子に選択的に導く
と共に、出力を取り出した増幅器よりも後段側の増幅器
をカットオフする電力効率制御部とを備えたものであっ
て、特に最終段の増幅器と前記出力端子との間に接続さ
れた遅延線であって、該最終段の増幅器のカットオフ時
に前記出力端子側から見て高インピーダンスとなる線路
長の出力用遅延線を設けたことを特徴としている。
【００１０】好ましくは前記各段の増幅器に、その出力
インピーダンスを、例えば２００Ω程度と高く設定する
出力整合回路をそれぞれ設け、一方、前記出力端子に
は、前記各段の増幅器の出力インピーダンスを、例えば
５０Ωとして設定される所定の出力端子インピーダンス
に整合させるためのインピーダンス変換回路を設けるこ
とを特徴とする（請求項２）。
インピーダンスを、例えば２００Ω程度と高く設定する
出力整合回路をそれぞれ設け、一方、前記出力端子に
は、前記各段の増幅器の出力インピーダンスを、例えば
５０Ωとして設定される所定の出力端子インピーダンス
に整合させるためのインピーダンス変換回路を設けるこ
とを特徴とする（請求項２）。
【００１１】また本発明の好ましい態様は、請求項３に
示すように前段側の増幅器の出力端に一端を接続した１
／４波長の線路長を有する第１のバイパス用遅延線と、
前記出力端子に一端を接続した１／４波長の線路長を有
する第２のバイパス用遅延線とをそれぞれ設け、前記ス
イッチ回路においては上記第１および第２のバイパス用
遅延線の各他端間を直列接続して後段側の増幅器に対す
るバイパス回路を形成し、一方、前記第１および第２の
バイパス用遅延線の他端間を切り離すと共にこれらの各
他端をそれぞれ接地して上記バイパス回路を遮断するス
イッチとして実現することを特徴とする。
示すように前段側の増幅器の出力端に一端を接続した１
／４波長の線路長を有する第１のバイパス用遅延線と、
前記出力端子に一端を接続した１／４波長の線路長を有
する第２のバイパス用遅延線とをそれぞれ設け、前記ス
イッチ回路においては上記第１および第２のバイパス用
遅延線の各他端間を直列接続して後段側の増幅器に対す
るバイパス回路を形成し、一方、前記第１および第２の
バイパス用遅延線の他端間を切り離すと共にこれらの各
他端をそれぞれ接地して上記バイパス回路を遮断するス
イッチとして実現することを特徴とする。
【００１２】この際、請求項４に記載するように一端を
前段側の増幅器の出力端に接続した１／４波長の線路長
を有するバイパス用遅延線だけを設け、前記スイッチ回
路においては上記バイパス用遅延線の他端を前記出力端
子に接続して後段側の増幅器に対するバイパス回路を形
成し、一方、前記バイパス用遅延線の他端を前記出力端
子から切り離すと共に該他端を接地して上記バイパス回
路を遮断するスイッチとして実現することも可能であ
る。
前段側の増幅器の出力端に接続した１／４波長の線路長
を有するバイパス用遅延線だけを設け、前記スイッチ回
路においては上記バイパス用遅延線の他端を前記出力端
子に接続して後段側の増幅器に対するバイパス回路を形
成し、一方、前記バイパス用遅延線の他端を前記出力端
子から切り離すと共に該他端を接地して上記バイパス回
路を遮断するスイッチとして実現することも可能であ
る。
【００１３】また本発明の好ましい態様は、請求項５に
記載するように前記後段側の増幅器は、その前段の増幅
器の出力インピーダンスに整合させる入力整合回路をそ
れぞれ備えたものとし、これらの各増幅器のカットオフ
時にその前段の増幅器側から見たインピーダンスを高く
する入力用遅延線を上記各入力回路の前段にそれぞれ備
えたものとして構成する。
記載するように前記後段側の増幅器は、その前段の増幅
器の出力インピーダンスに整合させる入力整合回路をそ
れぞれ備えたものとし、これらの各増幅器のカットオフ
時にその前段の増幅器側から見たインピーダンスを高く
する入力用遅延線を上記各入力回路の前段にそれぞれ備
えたものとして構成する。
【００１４】尚、前記複数段の増幅器が、前段および後
段からなる２段の増幅器として構成される場合、第１の
端子から第２の端子、更に第３の端子へと信号伝達方向
が規定されたサーキュレータを用い、このサーキュレー
タの前記第１の端子に前段の増幅器からの出力信号を入
力すると共に、該サーキュレータの前記第２の端子に後
段の増幅器からの出力信号を入力し、そしてこのサーキ
ュレータの第３の端子を前記出力端子に接続するように
しても良い。
段からなる２段の増幅器として構成される場合、第１の
端子から第２の端子、更に第３の端子へと信号伝達方向
が規定されたサーキュレータを用い、このサーキュレー
タの前記第１の端子に前段の増幅器からの出力信号を入
力すると共に、該サーキュレータの前記第２の端子に後
段の増幅器からの出力信号を入力し、そしてこのサーキ
ュレータの第３の端子を前記出力端子に接続するように
しても良い。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態に係る高周波電力増幅装置について説明する。図
１は第１の実施形態に係る高周波電力増幅装置（高周波
パワーアンプ）の概略構成を示す図で、１１,１２,〜１
３は飽和電力の小さい順に縦続に設けられた複数段（ｎ
段）の増幅器である。これらの各増幅器１１,１２,〜１
３は、基本的にはエミッタを接地すると共に、コレクタ
をチョークコイルＲＦＣを介して駆動電源Ｖccに接続
し、そのベースにバイアス素子ｒｆｃを介して所定のバ
イアス電圧Ｖｂが印加されて動作するトランジスタＱと
して構成される。尚、これらの各トランジスタＱは高周
波電力増幅用の、例えばＧaＡs化合物半導体上に形成さ
れるヘテロジャンクション・バイポーラ・トランジスタ
（ＨＢＴ）からなる。
施形態に係る高周波電力増幅装置について説明する。図
１は第１の実施形態に係る高周波電力増幅装置（高周波
パワーアンプ）の概略構成を示す図で、１１,１２,〜１
３は飽和電力の小さい順に縦続に設けられた複数段（ｎ
段）の増幅器である。これらの各増幅器１１,１２,〜１
３は、基本的にはエミッタを接地すると共に、コレクタ
をチョークコイルＲＦＣを介して駆動電源Ｖccに接続
し、そのベースにバイアス素子ｒｆｃを介して所定のバ
イアス電圧Ｖｂが印加されて動作するトランジスタＱと
して構成される。尚、これらの各トランジスタＱは高周
波電力増幅用の、例えばＧaＡs化合物半導体上に形成さ
れるヘテロジャンクション・バイポーラ・トランジスタ
（ＨＢＴ）からなる。
【００１６】またこれらの各増幅器１１,１２,〜１３の
入力段（トランジスタＱのベース）にはそれぞれ入力整
合回路ＩＭが設けられており、更にその出力段（トラン
ジスタＱのコレクタ）にはそれぞれ出力整合回路ＯＭが
設けられている。そして各増幅器１１,１２,〜１３は、
それぞれ入力整合回路ＩＭを介して与えられた入力信号
を所定の利得で増幅し、その出力信号を出力整合回路Ｏ
Ｍを介して出力するものとなっている。尚、上記各出力
整合回路ＯＭは、各増幅器１１,１２,〜１３の出力イン
ピーダンスを、例えば２００Ω程度に高くする役割を担
う。また前記各入力整合回路ＩＭは、入力端子１０から
入力される、または前段の増幅器から出力される信号を
インピーダンス整合させて入力する役割を担う。
入力段（トランジスタＱのベース）にはそれぞれ入力整
合回路ＩＭが設けられており、更にその出力段（トラン
ジスタＱのコレクタ）にはそれぞれ出力整合回路ＯＭが
設けられている。そして各増幅器１１,１２,〜１３は、
それぞれ入力整合回路ＩＭを介して与えられた入力信号
を所定の利得で増幅し、その出力信号を出力整合回路Ｏ
Ｍを介して出力するものとなっている。尚、上記各出力
整合回路ＯＭは、各増幅器１１,１２,〜１３の出力イン
ピーダンスを、例えば２００Ω程度に高くする役割を担
う。また前記各入力整合回路ＩＭは、入力端子１０から
入力される、または前段の増幅器から出力される信号を
インピーダンス整合させて入力する役割を担う。
【００１７】また後述するように上記各増幅器１１,１
２,〜１３から選択的に取り出された出力信号をアンテ
ナ等の負荷（図示せず）に出力する出力端子２０には、
例えば５０Ωとして設定される所定の出力端子インピー
ダンスに整合させるためのインピーダンス変換回路２１
が設けられている。このようなインピーダンス変換回路
２１により各増幅器１１,１２,〜１３の上述した如く高
く設定された出力インピーダンスが上記アンテナ等の負
荷インピーダンスに変換され、これによって損失のない
信号伝送（電力供給）が行われるようになっている。
２,〜１３から選択的に取り出された出力信号をアンテ
ナ等の負荷（図示せず）に出力する出力端子２０には、
例えば５０Ωとして設定される所定の出力端子インピー
ダンスに整合させるためのインピーダンス変換回路２１
が設けられている。このようなインピーダンス変換回路
２１により各増幅器１１,１２,〜１３の上述した如く高
く設定された出力インピーダンスが上記アンテナ等の負
荷インピーダンスに変換され、これによって損失のない
信号伝送（電力供給）が行われるようになっている。
【００１８】さて前段側の各増幅器１１,１２の出力
は、スイッチ回路１４,１５,〜を介して選択的に取り出
され、後段側の増幅器１２,〜１３をそれぞれバイパス
して出力端子２０に導かれるようになっている。また最
終段の増幅器１３の出力は、出力用遅延線１６を介して
出力端子２０に導かれるようになっている。これらのス
イッチ回路１４,１５,〜は、例えば携帯電話端末におけ
る電波受信強度に応じて設定される送信出力電力、つま
り高周波電力増幅装置に対して要求された出力電力に応
じて制御部１７の下で選択的に切り換え制御されるもの
で、この高周波電力増幅装置における送信電力を決定す
る役割を担う。
は、スイッチ回路１４,１５,〜を介して選択的に取り出
され、後段側の増幅器１２,〜１３をそれぞれバイパス
して出力端子２０に導かれるようになっている。また最
終段の増幅器１３の出力は、出力用遅延線１６を介して
出力端子２０に導かれるようになっている。これらのス
イッチ回路１４,１５,〜は、例えば携帯電話端末におけ
る電波受信強度に応じて設定される送信出力電力、つま
り高周波電力増幅装置に対して要求された出力電力に応
じて制御部１７の下で選択的に切り換え制御されるもの
で、この高周波電力増幅装置における送信電力を決定す
る役割を担う。
【００１９】また制御部１７は、上記各スイッチ回路１
４,１５,〜の選択的な切り換え制御に連動して後段側の
増幅器１２,〜１３におけるバイアススイッチ１８,〜１
９を制御しており、これによって後段側の増幅器１２,
〜１３を選択的にカットオフしている。このような後段
側の増幅器１２,〜１３の選択的なカットオフにより該
増幅器１２,〜１３での無駄な電力消費が阻止されてい
る。
４,１５,〜の選択的な切り換え制御に連動して後段側の
増幅器１２,〜１３におけるバイアススイッチ１８,〜１
９を制御しており、これによって後段側の増幅器１２,
〜１３を選択的にカットオフしている。このような後段
側の増幅器１２,〜１３の選択的なカットオフにより該
増幅器１２,〜１３での無駄な電力消費が阻止されてい
る。
【００２０】ところで前記出力用遅延線１６は、最終段
の増幅器１３がカットオフされたとき、出力端子２０側
から見て高インピーダンスの純抵抗となる線路長を有す
るものとして設定された分布定数型または集中定数型の
遅延線からなる。このような出力用遅延線１６を介して
最終段の増幅器１３における出力整合回路ＯＭを出力端
子２０（インピーダンス変換回路２１）に接続すること
で、増幅器１３がカットオフしたとき、この増幅器１３
が前段側の増幅器１１,１２,〜の負荷として作用するこ
とがなくなり、その損失が大幅に低減される。ちなみに
最終段の増幅器１３のカットオフは、前述したようにス
イッチ回路１４,１５,〜を介して前段側の増幅器１１,
１２からその出力を取り出して後段側の増幅器１２,〜
１３をバイパスした際、前述したバイアススイッチ１
８,〜１９によりそのバイアスＶｂの印加を停止するこ
とによって実行される。
の増幅器１３がカットオフされたとき、出力端子２０側
から見て高インピーダンスの純抵抗となる線路長を有す
るものとして設定された分布定数型または集中定数型の
遅延線からなる。このような出力用遅延線１６を介して
最終段の増幅器１３における出力整合回路ＯＭを出力端
子２０（インピーダンス変換回路２１）に接続すること
で、増幅器１３がカットオフしたとき、この増幅器１３
が前段側の増幅器１１,１２,〜の負荷として作用するこ
とがなくなり、その損失が大幅に低減される。ちなみに
最終段の増幅器１３のカットオフは、前述したようにス
イッチ回路１４,１５,〜を介して前段側の増幅器１１,
１２からその出力を取り出して後段側の増幅器１２,〜
１３をバイパスした際、前述したバイアススイッチ１
８,〜１９によりそのバイアスＶｂの印加を停止するこ
とによって実行される。
【００２１】尚、前記各スイッチ回路１４,１５,〜とし
ては、例えば信号線に対して２個の直列接点ａ,ｂを有
し、信号線と接地ラインとの間を短絡する並列接点ｃを
備えたものが用いられる。このような構造のスイッチ回
路１４,１５,〜を用いることにより該スイッチ回路１
４,１５,〜をオフ（直列接点ａ,ｂをオフ）したとき、
その接点が並列接点ｃを介して接地ラインに短絡される
ので、直列接点ａ,ｂ間のアイソレーションを十分に高
くすることができ、信号の漏れを防ぐことが可能とな
り、また回路構成の小型化を図る上で好適である。
ては、例えば信号線に対して２個の直列接点ａ,ｂを有
し、信号線と接地ラインとの間を短絡する並列接点ｃを
備えたものが用いられる。このような構造のスイッチ回
路１４,１５,〜を用いることにより該スイッチ回路１
４,１５,〜をオフ（直列接点ａ,ｂをオフ）したとき、
その接点が並列接点ｃを介して接地ラインに短絡される
ので、直列接点ａ,ｂ間のアイソレーションを十分に高
くすることができ、信号の漏れを防ぐことが可能とな
り、また回路構成の小型化を図る上で好適である。
【００２２】かくして上述した如く構成された高周波電
力増幅装置（高周波パワーアンプ）によれば、縦続に設
けられた複数段の増幅器１１,１２,〜１３がそれぞれ出
力整合回路ＯＭを備えてその出力インピーダンスを高く
しているので、低出力電力の要求を満たすべくスイッチ
回路１４,１５,〜を介して前段側の増幅器１１,１２,〜
からその出力を取り出し、その後段側の増幅器１２,〜
１３をバイパスする場合であっても、スイッチ回路１
４,１５,〜のオン抵抗が問題となることがなく、その損
失を低減することができる。またこのようにして複数段
の増幅器１１,１２,〜１３の出力インピーダンスをそれ
ぞれ高くしたにも拘わらず、出力端子２０側においては
インピーダンス変換回路２１を介してインピーダンス変
換して信号出力するので、アンテナ等の負荷に対して損
失なく、効率的に送信電力を供給することができる。
力増幅装置（高周波パワーアンプ）によれば、縦続に設
けられた複数段の増幅器１１,１２,〜１３がそれぞれ出
力整合回路ＯＭを備えてその出力インピーダンスを高く
しているので、低出力電力の要求を満たすべくスイッチ
回路１４,１５,〜を介して前段側の増幅器１１,１２,〜
からその出力を取り出し、その後段側の増幅器１２,〜
１３をバイパスする場合であっても、スイッチ回路１
４,１５,〜のオン抵抗が問題となることがなく、その損
失を低減することができる。またこのようにして複数段
の増幅器１１,１２,〜１３の出力インピーダンスをそれ
ぞれ高くしたにも拘わらず、出力端子２０側においては
インピーダンス変換回路２１を介してインピーダンス変
換して信号出力するので、アンテナ等の負荷に対して損
失なく、効率的に送信電力を供給することができる。
【００２３】また最終段の増幅器１３がオンしている場
合には、出力用遅延線１６は出力整合回路ＯＭに整合し
た遅延線として機能するので、上記増幅器１３の出力は
損失なく出力端子２０に取り出される。また最終段の増
幅器１３がカットオフしている場合には、該増幅器１３
をバイパスした前段側の増幅器１１,１２,〜にとって前
記出力用遅延線１６が高インピーダンスの純抵抗として
作用するので、最終段の増幅器１３が余分な負荷となる
ことがない。従ってスイッチ回路１４,１５,〜の作動を
制御して複数段の増幅器１１,１２,〜１３から要求され
た電力の出力を選択的に取り出してもその損失が問題と
なることがなく、高周波電力増幅装置の全体的な損失を
大幅に低減することができる。
合には、出力用遅延線１６は出力整合回路ＯＭに整合し
た遅延線として機能するので、上記増幅器１３の出力は
損失なく出力端子２０に取り出される。また最終段の増
幅器１３がカットオフしている場合には、該増幅器１３
をバイパスした前段側の増幅器１１,１２,〜にとって前
記出力用遅延線１６が高インピーダンスの純抵抗として
作用するので、最終段の増幅器１３が余分な負荷となる
ことがない。従ってスイッチ回路１４,１５,〜の作動を
制御して複数段の増幅器１１,１２,〜１３から要求され
た電力の出力を選択的に取り出してもその損失が問題と
なることがなく、高周波電力増幅装置の全体的な損失を
大幅に低減することができる。
【００２４】ところで後段側の増幅器１２,〜１３をバ
イパスして前段側の増幅器１１,１２からの出力を選択
的に取り出すバイパス回路を、例えば図２に示すように
１／４波長の遅延線を用いて構成することも可能であ
る。尚、図２においては説明を簡略化するべく、増幅器
１１,１２を用いた２段構成の高周波電力増幅装置（高
周波パワーアンプ）について示しており、前述したイン
ピーダンス変換回路２１等を省略し、特徴的な構成であ
るバイパス回路を主体に示している。
イパスして前段側の増幅器１１,１２からの出力を選択
的に取り出すバイパス回路を、例えば図２に示すように
１／４波長の遅延線を用いて構成することも可能であ
る。尚、図２においては説明を簡略化するべく、増幅器
１１,１２を用いた２段構成の高周波電力増幅装置（高
周波パワーアンプ）について示しており、前述したイン
ピーダンス変換回路２１等を省略し、特徴的な構成であ
るバイパス回路を主体に示している。
【００２５】この高周波電力増幅装置が特徴とするとこ
ろは、前段側の増幅器１１の出力をスイッチ回路１４を
介して選択的に取り出し、後段側の増幅器１２をバイパ
スするバイパス回路として、前段側の増幅器１１の出力
端に一端を接続した１／４波長（λｇ／４）の線路長を
有する第１のバイパス用遅延線２２と、前記出力端子２
０に一端を接続した１／４波長（λｇ／４）の線路長を
有する第２のバイパス用遅延線２３とを備える。そして
スイッチ回路１４においては、上記第１および第２のバ
イパス用遅延線２２,２３の各他端間を直列接続して後
段側の増幅器１２に対するバイパス回路を形成し、一
方、前記第１および第２のバイパス用遅延線２２,２３
の他端間を切り離すと共にこれらの各他端をそれぞれ接
地して上記バイパス回路を遮断するように構成される。
ろは、前段側の増幅器１１の出力をスイッチ回路１４を
介して選択的に取り出し、後段側の増幅器１２をバイパ
スするバイパス回路として、前段側の増幅器１１の出力
端に一端を接続した１／４波長（λｇ／４）の線路長を
有する第１のバイパス用遅延線２２と、前記出力端子２
０に一端を接続した１／４波長（λｇ／４）の線路長を
有する第２のバイパス用遅延線２３とを備える。そして
スイッチ回路１４においては、上記第１および第２のバ
イパス用遅延線２２,２３の各他端間を直列接続して後
段側の増幅器１２に対するバイパス回路を形成し、一
方、前記第１および第２のバイパス用遅延線２２,２３
の他端間を切り離すと共にこれらの各他端をそれぞれ接
地して上記バイパス回路を遮断するように構成される。
【００２６】具体的にはこのような機能を果たすスイッ
チ回路１４は、第１および第２のバイパス用遅延線２
２,２３からなる信号線に対する直列接点ｄを有し、各
信号線と接地ラインとの間をそれぞれ短絡する２個の並
列接点ｅ,ｆを備えたものとして実現される。このよう
な構造のスイッチ回路１４を用いることにより該スイッ
チ回路１４をオフ（直列接点ｄをオフ）したとき、第１
および第２のバイパス用遅延線２２,２３の他端がそれ
ぞれ接続された接点が並列接点ｅ,ｆを介してそれぞれ
接地ラインに短絡されるので、増幅器１１の出力端およ
び出力端子２０にそれぞれ接続された該第１および第２
のバイパス用遅延線２２,２３の一端側でのインピーダ
ンスをそれぞれ十分に高くすることができる。
チ回路１４は、第１および第２のバイパス用遅延線２
２,２３からなる信号線に対する直列接点ｄを有し、各
信号線と接地ラインとの間をそれぞれ短絡する２個の並
列接点ｅ,ｆを備えたものとして実現される。このよう
な構造のスイッチ回路１４を用いることにより該スイッ
チ回路１４をオフ（直列接点ｄをオフ）したとき、第１
および第２のバイパス用遅延線２２,２３の他端がそれ
ぞれ接続された接点が並列接点ｅ,ｆを介してそれぞれ
接地ラインに短絡されるので、増幅器１１の出力端およ
び出力端子２０にそれぞれ接続された該第１および第２
のバイパス用遅延線２２,２３の一端側でのインピーダ
ンスをそれぞれ十分に高くすることができる。
【００２７】従って後段の増幅器１２から高電力の出力
を得る場合、前段側の増幅器１１からバイパス回路を見
たインピーダンス、および出力端子２０側からバイパス
回路を見たインピーダンスをそれぞれ十分高くすること
ができる。この結果、前段の増幅器１１から後段の増幅
器１２へと損失なく信号伝送することができ、また後段
の増幅器１２に対してバイパス回路が高インピーダンス
として作用し、その負荷に対して影響を及ぼすことがな
いので、後段の増幅器１２からその信号出力を損失なく
取り出すことが可能となる。
を得る場合、前段側の増幅器１１からバイパス回路を見
たインピーダンス、および出力端子２０側からバイパス
回路を見たインピーダンスをそれぞれ十分高くすること
ができる。この結果、前段の増幅器１１から後段の増幅
器１２へと損失なく信号伝送することができ、また後段
の増幅器１２に対してバイパス回路が高インピーダンス
として作用し、その負荷に対して影響を及ぼすことがな
いので、後段の増幅器１２からその信号出力を損失なく
取り出すことが可能となる。
【００２８】前段の増幅器１１から低電力の出力を得る
場合には、第１および第２のバイパス用遅延線２２,２
３が直列に接続された１／２波長（λｇ／２）の線路を
なすので、信号損失を招来することなく出力端子２０に
対して信号伝送することが可能となる。この結果、後段
の増幅器１２の出力端と出力端子２０との間に介挿され
る前述した出力用遅延線１６がなす作用と相俟って、損
失のない電力出力が可能となる。
場合には、第１および第２のバイパス用遅延線２２,２
３が直列に接続された１／２波長（λｇ／２）の線路を
なすので、信号損失を招来することなく出力端子２０に
対して信号伝送することが可能となる。この結果、後段
の増幅器１２の出力端と出力端子２０との間に介挿され
る前述した出力用遅延線１６がなす作用と相俟って、損
失のない電力出力が可能となる。
【００２９】尚、構成の簡素化を図る場合には、出力端
子２０側に接続された第２のバイパス用遅延線２３を省
略することも可能である。但し、この場合には、スイッ
チ回路１４として、第１のバイパス用遅延線２２を出力
端子２０に接続する直列接点ｄと、この直列接点ｄがオ
フのとき、上記第１のバイパス用遅延線２２を接地ライ
ンに短絡する並列接点ｅを備え、出力端子２０を接地ラ
インに短絡することがないものを用いることが必要であ
る。
子２０側に接続された第２のバイパス用遅延線２３を省
略することも可能である。但し、この場合には、スイッ
チ回路１４として、第１のバイパス用遅延線２２を出力
端子２０に接続する直列接点ｄと、この直列接点ｄがオ
フのとき、上記第１のバイパス用遅延線２２を接地ライ
ンに短絡する並列接点ｅを備え、出力端子２０を接地ラ
インに短絡することがないものを用いることが必要であ
る。
【００３０】またこのように増幅器１１,１２を２段に
縦続接続して高周波電力増幅装置を構成する場合には、
例えばバイアス電流可変回路２４を用いて前段の増幅器
１１に対するバイアスＶｂを可変し、これによって前段
の増幅器１１の効率と利得とを可変設定し得るように構
成することが好ましい。このようにして前段の増幅器１
１の効率と利得とを可変し得るように構成すれば、後段
の増幅器１２をバイパスするか否かにより出力電力を２
段階に切り換えるだけでなく、更に細かくその効率と出
力電力とを可変設定することが可能となる。
縦続接続して高周波電力増幅装置を構成する場合には、
例えばバイアス電流可変回路２４を用いて前段の増幅器
１１に対するバイアスＶｂを可変し、これによって前段
の増幅器１１の効率と利得とを可変設定し得るように構
成することが好ましい。このようにして前段の増幅器１
１の効率と利得とを可変し得るように構成すれば、後段
の増幅器１２をバイパスするか否かにより出力電力を２
段階に切り換えるだけでなく、更に細かくその効率と出
力電力とを可変設定することが可能となる。
【００３１】また後段の増幅器１２の入力側に、遅延線
路２５を設けて前段の増幅器１１側から見た後段の増幅
器１２の入力インピーダンスが十分に高くなるようにし
ておけば、後段の増幅器１２がカットオフしても、その
影響が前段の増幅器１１に及ぶことがなくなるので、簡
易にして効果的に複数の増幅器１１,１２間の干渉を防
ぐことが可能となる。
路２５を設けて前段の増幅器１１側から見た後段の増幅
器１２の入力インピーダンスが十分に高くなるようにし
ておけば、後段の増幅器１２がカットオフしても、その
影響が前段の増幅器１１に及ぶことがなくなるので、簡
易にして効果的に複数の増幅器１１,１２間の干渉を防
ぐことが可能となる。
【００３２】ところで上述した如く構成される高周波電
力増幅装置の出力端子２０に、サーキュレータを設け、
その負荷であるアンテナ（図示せず）の破損による反射
電力から該高周波電力増幅装置を保護し、また高周波電
力増幅装置の動作安定化を図ることが行われる。この種
のサーキュレータは、例えば図３に示すように第１の端
子から第３の端子へと信号伝達方向が規定されたものか
らなり、信号出力端である第３の端子に出力端子２０を
接続して設けられる。
力増幅装置の出力端子２０に、サーキュレータを設け、
その負荷であるアンテナ（図示せず）の破損による反射
電力から該高周波電力増幅装置を保護し、また高周波電
力増幅装置の動作安定化を図ることが行われる。この種
のサーキュレータは、例えば図３に示すように第１の端
子から第３の端子へと信号伝達方向が規定されたものか
らなり、信号出力端である第３の端子に出力端子２０を
接続して設けられる。
【００３３】しかしてこのようなサーキュレータ３０を
組み込む場合には、図３に示すように前段の増幅器１１
の出力をスイッチ回路１４を介してサーキュレータ３０
の第１の端子に入力し、後段の増幅器１２の出力をサー
キュレータ３０の第２の端子に入力するようにすれば良
い。このような構成とすれば、後段の増幅器１２の出力
がバイパス回路に回り込むことがないので、サーキュレ
ータ３０を介してその出力電力を出力端子２０から確実
に取り出すことが可能となる。またスイッチ回路１４か
らサーキュレータ３０を介して前段の増幅器１１の出力
を出力端子２０に取り出す場合には、サーキュレータ３
０の第２の端子と後段の増幅器１２との間に前述した出
力用遅延線１６が介挿され、後段の増幅器１２側を見た
インピーダンスが十分に高く設定されているので、前記
増幅器１１からの出力を損失なく取り出すことが可能と
なる。即ち、増幅器１２がカットオフ状態にあり、サー
キュレータ３０から見て開放された状態にあるので、前
段の増幅器１１からの信号は第２の端子において完全反
射されるので、そのまま出力端子２０に伝達される。従
って後段の増幅器１２をバイパスした出力を損失なく得
ることが可能となる。
組み込む場合には、図３に示すように前段の増幅器１１
の出力をスイッチ回路１４を介してサーキュレータ３０
の第１の端子に入力し、後段の増幅器１２の出力をサー
キュレータ３０の第２の端子に入力するようにすれば良
い。このような構成とすれば、後段の増幅器１２の出力
がバイパス回路に回り込むことがないので、サーキュレ
ータ３０を介してその出力電力を出力端子２０から確実
に取り出すことが可能となる。またスイッチ回路１４か
らサーキュレータ３０を介して前段の増幅器１１の出力
を出力端子２０に取り出す場合には、サーキュレータ３
０の第２の端子と後段の増幅器１２との間に前述した出
力用遅延線１６が介挿され、後段の増幅器１２側を見た
インピーダンスが十分に高く設定されているので、前記
増幅器１１からの出力を損失なく取り出すことが可能と
なる。即ち、増幅器１２がカットオフ状態にあり、サー
キュレータ３０から見て開放された状態にあるので、前
段の増幅器１１からの信号は第２の端子において完全反
射されるので、そのまま出力端子２０に伝達される。従
って後段の増幅器１２をバイパスした出力を損失なく得
ることが可能となる。
【００３４】尚、本発明は上述した各実施形態に限定さ
れるものではない。例えば図１〜図３にそれぞれ示した
構成を適宜組み合わせて高周波電力増幅装置を構成して
も良いことは言うまでもない。また増幅器の構成段数
も、その仕様に応じて定めれば良いものであり、またこ
この増幅器の構成も特に限定されない。要はその要旨を
逸脱しないで種々変形して実施することができる。
れるものではない。例えば図１〜図３にそれぞれ示した
構成を適宜組み合わせて高周波電力増幅装置を構成して
も良いことは言うまでもない。また増幅器の構成段数
も、その仕様に応じて定めれば良いものであり、またこ
この増幅器の構成も特に限定されない。要はその要旨を
逸脱しないで種々変形して実施することができる。
【００３５】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
終段の増幅器の出力を高インピーダンスの出力用遅延線
を介して出力端子に導いているので、スイッチ回路を介
して最終段の増幅器をバイパスして前段側の増幅器から
取り出される出力を損失なく出力端子に導くことができ
る。従って複数段の増幅器から選択的に出力を取り出す
に際して、その損失を簡易にして効果的に低減すること
ができると言う実用上多大なる効果が奏せられる。
終段の増幅器の出力を高インピーダンスの出力用遅延線
を介して出力端子に導いているので、スイッチ回路を介
して最終段の増幅器をバイパスして前段側の増幅器から
取り出される出力を損失なく出力端子に導くことができ
る。従って複数段の増幅器から選択的に出力を取り出す
に際して、その損失を簡易にして効果的に低減すること
ができると言う実用上多大なる効果が奏せられる。
【００３６】また１／４波長の遅延線を介してバイパス
回路を形成することで、バイパス回路の遮断時に該バイ
パス回路自体を容易に高インピーダンス化することがで
きるので、スイッチ回路のオン抵抗の影響を除いてその
信号伝達を行い得る等の利点も奏せられる。
回路を形成することで、バイパス回路の遮断時に該バイ
パス回路自体を容易に高インピーダンス化することがで
きるので、スイッチ回路のオン抵抗の影響を除いてその
信号伝達を行い得る等の利点も奏せられる。
【図１】本発明の第１の実施形態に係る高周波電力増幅
装置の概略構成図。
装置の概略構成図。
【図２】本発明の第２の実施形態に係る高周波電力増幅
装置の要部概略構成図。
装置の要部概略構成図。
【図３】本発明の第３の実施形態に係る高周波電力増幅
装置の要部概略構成図。
装置の要部概略構成図。
【図４】従来一般的に多段構成された高周波電力増幅装
置の概略構成図。
置の概略構成図。
【図５】従来の方向性結合器を用いた高周波電力増幅装
置の概略構成図。
置の概略構成図。
１０ 入力端子 １１,１２,１３ 増幅器 １４,１５ スイッチ回路 １６ 出力用遅延線 １７ 制御部 １８,１９ バイアススイッチ ２０ 出力端子 ２１ インピーダンス変換回路 ２２,２３ １／４波長遅延線 ２４ バイアス電流可変回路 ２５ 遅延線路 ３０ サーキュレータ
フロントページの続き (72)発明者 四宮 義隆 東京都港区南青山１丁目10番地の２南青山 Ａビル７Ｆ 株式会社モービルコムトーキ ョー内 Ｆターム(参考） 5J067 AA01 AA04 AA41 CA36 FA11 FA20 HA02 HA29 HA33 HA38 KA12 KA15 KA29 KA68 KS11 KS34 LS01 MA11 MA21 SA14 TA01 5J069 AA01 AA04 AA41 CA36 FA11 FA20 HA02 HA29 HA33 HA38 KA12 KA15 KA29 KA68 MA11 MA21 SA14 TA01 5J091 AA01 AA04 AA41 CA36 FA11 FA20 HA02 HA29 HA33 HA38 KA12 KA15 KA29 KA68 MA11 MA21 SA14 TA01 UW08 5J092 AA01 AA04 AA41 CA36 FA11 FA20 GR09 HA02 HA29 HA33 HA38 KA12 KA15 KA29 KA68 MA11 MA21 SA14 TA01
Claims (6)
- 【請求項１】 飽和電力の小さい順に縦続に設けられた
複数段の増幅器と、 要求された出力電力に応じて前記各段の増幅器の出力を
スイッチ回路を介して出力端子に選択的に導くと共に、
出力を取り出した増幅器よりも後段側の増幅器をカット
オフする電力効率制御部と、 最終段の増幅器と前記出力端子との間に接続された遅延
線であって、該最終段の増幅器のカットオフ時に前記出
力端子側から見て高インピーダンスとなる線路長の出力
用遅延線とを具備したことを特徴とする高周波電力増幅
装置。 - 【請求項２】 前記各段の増幅器は、その出力インピー
ダンスを高く設定する出力整合回路をそれぞれ備えてな
り、 前記出力端子は、前記各段の増幅器の出力インピーダン
スを所定の出力端子インピーダンスに整合させるインピ
ーダンス変換回路を備えてなる請求項１に記載の高周波
電力増幅装置。 - 【請求項３】 前記スイッチ回路は、前段側の増幅器の
出力端に一端を接続した１／４波長の線路長を有する第
１のバイパス用遅延線と、前記出力端子に一端を接続し
た１／４波長の線路長を有する第２のバイパス用遅延線
とを備え、 上記第１および第２のバイパス用遅延線の各他端間を直
列接続して後段側の増幅器に対するバイパス回路を形成
し、一方、前記第１および第２のバイパス用遅延線の他
端間を切り離すと共にこれらの各他端をそれぞれ接地し
て上記バイパス回路を遮断するスイッチからなる請求項
１に記載の高周波電力増幅装置。 - 【請求項４】 前記スイッチ回路は、一端を前段側の増
幅器の出力端に接続した１／４波長の線路長を有するバ
イパス用遅延線を備え、 上記バイパス用遅延線の他端を前記出力端子に接続して
後段側の増幅器に対するバイパス回路を形成し、一方、
前記バイパス用遅延線の他端を前記出力端子から切り離
すと共に該他端を接地して上記バイパス回路を遮断する
スイッチからなる請求項１に記載の高周波電力増幅装
置。 - 【請求項５】 前記後段側の増幅器は、その前段の増幅
器の出力インピーダンスに整合させる入力整合回路をそ
れぞれ備えると共に、 該増幅器のカットオフ時にその前段の増幅器側から見た
インピーダンスを高くする入力用遅延線を上記各入力回
路の前段にそれぞれ備えてなる請求項１に記載の高周波
電力増幅装置。 - 【請求項６】 前記複数段の増幅器は、前段および後段
からなる２段の増幅器をなすものであって、第１の端子
から第３の端子へと信号伝達方向が規定されたサーキュ
レータを備え、 上記サーキュレータの前記第１の端子に前段の増幅器か
らの出力信号を入力すると共に、前記第２の端子に後段
の増幅器からの出力信号を入力し、該サーキュレータの
第３の端子を前記出力端子に接続してなる請求項１〜５
のいずれかに記載の高周波電力増幅装置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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