JP2002289167A - 電極及びアルカリ二次電池 - Google Patents

電極及びアルカリ二次電池

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JP2002289167A
JP2002289167A JP2001091108A JP2001091108A JP2002289167A JP 2002289167 A JP2002289167 A JP 2002289167A JP 2001091108 A JP2001091108 A JP 2001091108A JP 2001091108 A JP2001091108 A JP 2001091108A JP 2002289167 A JP2002289167 A JP 2002289167A
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longitudinal direction
precursor
porous region
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JP2001091108A
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Hiroyuki Takahashi
浩之 高橋
Yoichi Kaneko
洋一 金子
Hiroyuki Ogawa
裕之 小川
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FDK Twicell Co Ltd
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Toshiba Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リード同士を高い溶接強度で接合することが
可能な電極を提供することを目的とする。 【解決手段】 導電性基板と、前記導電性基板に保持さ
れる電極合剤1と、前記導電性基板の一端に形成され、
かつ曲げ加工歪みによる折り目3が長手方向に平行に存
在するリード2とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極及びアルカリ
二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯用電子機器に用いられる電源とし
て、ニッケルカドミウム二次電池やニッケル水素二次電
池などに代表されるアルカリ二次電池、ニッケル亜鉛二
次電池、リチウムイオン二次電池などが知られている。
これらの二次電池においては、円筒形構造と、角形構造
のものが知られている。角形電池は、円筒形と比較して
電子機器に搭載された際のスペース効率が高いため、小
型・薄型の傾向にある携帯機器の電源としての需要が特
に増加している。
【0003】角形電池の一例である角形アルカリ二次電
池としては、例えば、負極端子を兼ねる有底矩形筒状の
容器と、前記容器内に収納され、かつ正極及び負極を含
む積層型電極群とを備えるものが知られている。この角
形アルカリ二次電池では、積層型電極群の最外層を負極
とし、最外層の負極を容器内壁と接触させることによ
り、負極の集電を行っている。電極群の最外層よりも内
側の負極は、容器とほとんど接触していないため、最外
層の負極を容器内壁と接触させるだけでは負極の集電効
率が悪くなる。このため、電極群を構成する負極にニッ
ケル板のような金属板をリードとして取り付け、リード
同士を溶接で一体化することにより、集電効率の向上を
図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リード
の溶接強度が不十分であるために十分な集電効率が得ら
れないという問題点がある。
【0005】本発明は、リード同士を高い溶接強度で接
合することが可能な電極及びアルカリ二次電池を提供し
ようとするものである。
【0006】また、本発明は、リード同士を高い溶接強
度で接合することが可能で、かつ電極前駆体にプレス加
工を施す際に前記電極前駆体に歪みや湾曲が生じるのが
抑制された電極及びアルカリ二次電池を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電極は、導
電性基板と、前記導電性基板に保持される電極合剤と、
前記導電性基板の一端に形成され、かつ曲げ加工歪みに
よる折り目が長手方向に平行に存在するリードとを具備
することを特徴とするものである。
【0008】本発明に係る電極は、導電性基板と、前記
導電性基板に保持される電極合剤と、前記導電性基板の
一端に形成されるリードとを具備する電極において、長
手方向に平行な帯状の無孔領域が存在する帯状の導電性
基板と、前記帯状の導電性基板に少なくとも前記無孔領
域を除いて保持される前記電極合剤とを含む電極前駆体
を用意し、前記電極前駆体の前記無孔領域を凹凸が長手
方向に沿って繰り返された凹凸形状に曲げ加工し、前記
無孔領域に曲げ加工歪みによる折り目が残存するよう
に、前記電極前駆体の長手方向に張力をかけながら前記
電極前駆体に長手方向と直交する端部側からプレスを施
した後、前記電極前駆体を裁断することにより前記折り
目を含む無孔領域を前記リードとして用いることを特徴
とするものである。
【0009】本発明に係るアルカリ二次電池は、正極
と、負極とを備えるアルカリ二次電池において、前記正
極及び前記負極のうち少なくとも一方の電極は、導電性
基板と、前記導電性基板に保持される電極合剤と、前記
導電性基板の一端に形成され、かつ曲げ加工歪みによる
折り目が長手方向に平行に存在するリードとを具備する
ことを特徴とするものである。
【0010】本発明に係るアルカリ二次電池は、正極及
び負極のうち少なくとも一方の電極は、導電性基板と、
前記導電性基板に保持される電極合剤と、前記導電性基
板の一端に形成されるリードとを具備するアルカリ二次
電池において、長手方向に平行な帯状の無孔領域が存在
する帯状の導電性基板と、前記帯状の導電性基板に少な
くとも前記無孔領域を除いて保持される前記電極合剤と
を含む電極前駆体を用意し、前記電極前駆体の前記無孔
領域を凹凸が長手方向に沿って繰り返された凹凸形状に
曲げ加工し、前記無孔領域に曲げ加工歪みによる折り目
が残存するように、前記電極前駆体の長手方向に張力を
かけながら前記電極前駆体に長手方向と直交する端部側
からプレスを施した後、前記電極前駆体を裁断すること
により前記折り目を含む無孔領域を前記リードとして用
いることを特徴とするものである。
【0011】本発明に係るアルカリ二次電池は、負極端
子を兼ねる容器と、複数の正極及び複数の負極を含む積
層構造を有すると共に最外層が負極である電極群とを具
備し、前記電極群は前記容器内に前記最外層が前記容器
の内面と接するように収納されるアルカリ二次電池にお
いて、前記複数の負極は、導電性基板と、前記導電性基
板に保持される負極合剤と、前記導電性基板の一端に形
成され、かつ曲げ加工歪みによる折り目が長手方向に平
行に存在するリードとをそれぞれ含み、前記複数の負極
それぞれの前記リードが溶接により一体化されているこ
とを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電極の一例を
説明する。
【0013】この電極は、導電性基板と、前記導電性基
板に保持される電極合剤と、前記導電性基板の一端に形
成されるリードとを具備する。前記リードは、曲げ加工
歪みによる折り目が長手方向に平行に形成されている帯
状金属板から構成されている。
【0014】導電性基板としては、例えば、二次元構造
のもの、三次元構造のものを使用することができる。二
次元構造の導電性基板としては、例えば、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、ニッケルネットなどを挙
げることができる。なお、パンチドメタルなどの孔の周
縁に凹凸を形成したものを二次元構造の導電性基板とし
て使用することができる。一方、三次元構造の導電性基
板としては、例えば、スポンジ状金属多孔体、繊維状金
属多孔体、フェルト状金属多孔体等を挙げることができ
る。
【0015】導電性基板は、例えば、金属から形成する
ことができる。アルカリ二次電池用電極の場合、導電性
基板は、耐アルカリ性金属から形成することが好まし
く、例えば、ニッケル、ステンレス、ニッケルメッキが
施された金属(例えば、ニッケルメッキが施された鋼)
等を挙げることができる。
【0016】電極合剤としては、例えば、活物質として
水酸化ニッケルを含有するもの、水素吸蔵合金を含有す
るものなどを挙げることができる。
【0017】リードを構成する帯状金属板は、例えば、
ニッケル板、ニッケルメッキが施されている鉄鋼板(N
PS)等を挙げることができる。
【0018】折り目の数は、1本または2本以上にする
ことができる。
【0019】折り目の長さは、リードの長さと等しくし
ても良いし、また、リードの長さに比べて短くても良
い。
【0020】以上説明した電極の一例を図1及び図2に
示す。
【0021】図1は、本発明に係る電極の一例を示す平
面図で、図2は、図1の電極のリードを幅方向に切断し
た際に得られる断面図である。
【0022】二次元構造の導電性基板は、短冊形状をな
しており、電極合剤1を保持する。この導電性基板の短
辺からリード2として帯状の金属板が延出している。リ
ード2には、曲げ加工歪みによる折り目3が1本、長手
方向に平行に存在する。リード2は、マクロ的(例え
ば、目視)には平板状と認識されるものの、ミクロ的
(例えば、電子顕微鏡観察)には折り目3による微小な
深さの谷部の存在を確認することができる。
【0023】以上説明した本発明に係る電極によれば、
リードに曲げ加工歪みによる折り目を長手方向に平行に
形成することによって、複数の電極のリード同士を溶接
により接続する際、十分な溶接強度を確保することがで
きる。その結果、電池の集電効率を高くして放電容量等
の電池特性を改善することができる。
【0024】次いで、前述した図1に示す構造の電極の
製造方法の一例(第1の製造方法)を図3〜図9を参照
して説明する。
【0025】図3は、図1の電極が製造される製造装置
の一例の概略構成を示す側面図で、図4は図3の製造装
置の要部を示す平面図で、図5は、電極前駆体の一例を
示す平面図で、図6は曲げ加工工程を示す断面図で、図
7は曲げ加工が施された無孔領域を示す断面図で、図8
はプレス加工工程を示す側面図で、図9はプレス加工後
の電極前駆体を示す平面図である。
【0026】まず、製造装置について説明する。この製
造装置は、電極前駆体を供給するための供給ローラ4
と、電極前駆体の無孔領域を凹凸形状に加工するための
曲げ加工手段5と、加圧手段としての一対のプレスロー
ラ6a、6bと、加圧手段の供給側に位置する上下動自
在な張力調節ローラ7aと、加圧手段の送り出し側に位
置する上下動自在な張力調節ローラ7bと、裁断手段8
とを備える。供給ローラ4と曲げ加工手段5との間、供
給側張力調節ローラ7aと加圧手段との間、加圧手段と
送り出し側張力調節ローラ7bとの間、張力調節ローラ
7bと裁断手段8との間には、4対のガイドローラ9、
10、11、12がそれぞれ配置されている。また、曲
げ加工手段5と供給側張力調節ローラ7aの間には、下
部ガイドローラ13が配置されている。
【0027】曲げ加工手段5は、図6に示すように、下
面14aに頂部がフラットになっている波形の加工が施
されている上金型15aと、前記上金型15aの下面1
4aの波形形状と噛み合うように波形加工が施されてい
る上面14bを有する下金型15bとを備える。
【0028】加圧手段としての一対のプレスローラ6
a、6bは、少なくとも外周面が例えば硬度Hsが95
〜98の弾性体から形成される。また、各プレスローラ
6a、6bの外径は、例えば、200〜500mmの範
囲内に設定される。
【0029】加圧手段により電極前駆体を加圧する際、
電極前駆体の長手方向に張力をかけながら行う。ガイド
ローラ10とガイドローラ11の間を走行する電極前駆
体の撓み状態に応じて供給側張力調節ローラ7aまたは
送り出し側張力調節ローラ7bを上下動させることによ
り、ガイドローラ10とガイドローラ11の間を走行す
る電極前駆体にかかる張力を調節することができる。
【0030】裁断手段8としては、電極前駆体を裁断可
能なものであれば特に限定されず、例えば、ダイ、ポン
チ等を用いることができる。
【0031】第1の電極製造方法について説明する。
【0032】(第1工程)長手方向に平行な帯状の無孔
領域を有する帯状の多孔質導電性基板と、前記帯状の導
電性基板に少なくとも前記無孔領域を除いて保持される
電極合剤とを含む電極前駆体を用意する。
【0033】この電極前駆体の一例を図5に示す。この
電極前駆体16は、長手方向の一端部に沿って帯状の無
孔領域17が形成されている帯状の導電性基板と、前記
帯状の導電性基板に前記無孔領域17を除いて保持され
る電極合剤18とを含む。
【0034】(第2工程)前記電極前駆体の前記無孔領
域を曲げ加工により、長手方向に沿って凹凸が繰り返さ
れる凹凸形状にする。
【0035】この第2工程の一例を説明する。フープ状
の電極前駆体16を供給ローラ4にセットし、ガイドロ
ーラ9により曲げ加工手段5に搬送し、図6に示すよう
に、上金型15aと下金型15bの間に電極前駆体16
の無孔領域17を配置する。次いで、上金型15aの波
形面14aと下金型15bの波形面14bにより無孔領
域17を挟み、無孔領域17を、図7に示すように、頂
部がフラットになっている波形に加工する。波形の凹凸
は、無孔領域17の長手方向に沿って繰り返されてい
る。無孔領域17が波形形状に加工された電極前駆体1
6は、ガイドローラ13により下流工程側に間欠的に送
り出される。
【0036】無孔領域17における凹凸のピッチLは、
0.1〜3mmの範囲内にすることが好ましい。ピッチ
Lを0.1mm未満にすると、第3工程での加圧の際に
電極前駆体16に歪みもしくは湾曲を生じる可能性が高
くなる。一方、ピッチLが3mmより大きくなるように
曲げ加工を施すと、無孔領域が破断する恐れがある。ピ
ッチLのより好ましい範囲は0.3〜2mmで、さらに
好ましい範囲は0.5〜1mmである。
【0037】(第3工程)前記電極前駆体の長手方向に
張力をくわえながら前記電極前駆体に長手方向と直交す
る端部側からプレスを施す。
【0038】この工程の一例を説明する。ガイドローラ
10とガイドローラ11間を走行する電極前駆体16に
一定の張力がかかるように、供給側張力調節ローラ7a
と送り出し側張力調節ローラ7bを上下動させながら、
電極前駆体16をプレスローラ6a、6bに搬送し、プ
レスローラ6a、6bで電極前駆体16を長手方向と直
交する端部側から加圧する。このように張力を加えなが
ら加圧することにより、無孔領域17の凹凸が引き伸ば
されて平板状に成形することができる。平板状に成形さ
れた無孔領域17には、曲げ加工歪みが残留するため、
曲げ加工歪みによる折り目3が存在する。折り目3の方
向には、凹凸の繰り返し方向が反映される。図7の場
合、無孔領域17の長手方向に沿って凹凸が繰り返され
ていたため、折り目3は、無孔領域17の長手方向に垂
直である。
【0039】このような第3工程によると、帯状の電極
前駆体16を長手方向と直交する端部側から加圧する際
に、電極前駆体16に歪みや湾曲が生じるのを回避する
ことができる。
【0040】すなわち、無孔領域が平板状である帯状電
極前駆体に、長手方向と直交する端部側からプレスを施
すと、無孔領域の伸び率が電極合剤保持領域の伸び率に
比べて小さくなるため、帯状電極前駆体に歪みや湾曲が
生じ、裁断寸法がばらついたり、電極に歪みや反りなど
の不具合を生じ、製造歩留まりが低下する。
【0041】プレス時の歪み及び湾曲を防止するため、
図18に示すように、電極前駆体51の無孔領域52に
複数の切り込み53を形成すると、無孔領域52の強度
が低下し、安定した搬送が困難になるため、搬送時に電
極前駆体51が折れる等の損傷が発生しやすくなる。そ
のうえ、プレス時の無孔領域の伸び率を調整し難いた
め、電極合剤量の増減に伴う伸び率の変化に追従して無
孔領域の伸び率を変えることが難しいという問題点も有
する。
【0042】第2工程において、電極前駆体16の無孔
領域17を長手方向に沿って凹凸が繰り返されている凹
凸形状に加工した後、第3工程において、電極前駆体1
6の長手方向に張力をかけながら電極前駆体16の長手
方向と直交する端部側からプレスを施すと、凹凸が平板
状になる際の伸び分だけ、無孔領域17の伸び率を大き
くすることができるため、電極合剤保持領域との伸び率
の差を縮めることができ、プレスの際に電極前駆体16
に歪み及び湾曲が生じるのを防止することができる。そ
の結果、後述する第4工程における裁断寸法のばらつき
を小さくすることができると共に、電極に歪みや反りな
どの不具合が生じ難くなるため、製造歩留まりを高くす
ることができる。さらに、無孔領域のプレス時の伸び率
を凹凸のピッチLの大きさで簡単に調節することができ
る。
【0043】(第4工程)前記電極前駆体を裁断するこ
とにより、前記折り目を含む無孔領域をリードとして用
いる電極を得る。
【0044】例えば図9に示すように、電極前駆体16
を長手方向と直交する方向に裁断すると共に、無孔領域
17の不要部を打抜くことにより、前述した図1に示す
構造の電極を得る。
【0045】なお、無孔領域17中の折り目3の分布は
不均一であるため、裁断によりリード2中の折り目3の
数を調整することができる。
【0046】次いで、前述した図1に示す構造の電極の
製造方法の別な例(第2の製造方法)を図10〜図13
を参照して説明する。
【0047】図10は、第2の製造方法で使用される製
造装置の一例の概略構成を示す平面図で、図11は、電
極前駆体の一例を示す平面図で、図12は裁断工程の第
1段階を説明するための平面図で、図13は裁断工程の
第2段階を説明するための平面図である。
【0048】まず、図10に示す構造の製造装置につい
て説明する。図10では、前述した図3,4で説明した
のと同様な部材については、同符号を付して説明を省略
する。この製造装置では、加圧手段と送り出し側張力調
節ローラ7bとの間に1対のガイドローラ11を配置す
る代わりに、下部ガイドローラ19aを配置した。ま
た、送り出し側張力調節ローラ7bと裁断手段8の間に
1対のガイドローラ12を配置する代わりに、上部ガイ
ドローラ19bを配置した。
【0049】第2の電極製造方法について説明する。
【0050】(第1工程)長手方向に平行な帯状の無孔
領域を有する帯状の多孔質導電性基板と、前記帯状の導
電性基板に少なくとも前記無孔領域を除いて保持される
前記電極合剤とを含む電極前駆体を用意する。
【0051】この電極前駆体の一例を図11に示す。こ
の電極前駆体20は、長手方向に平行な帯状の無孔領域
21が中央部に形成されている帯状の導電性基板と、前
記導電性基板に前記無孔領域21を除いて保持される電
極合剤22とを含む。
【0052】(第2工程)前記電極前駆体の前記無孔領
域を曲げ加工により、長手方向に沿って凹凸が繰り返さ
れる凹凸形状にする。
【0053】フープ状の電極前駆体20を供給ローラ4
にセットし、ガイドローラ9により曲げ加工手段5に搬
送し、上金型15aと下金型15bの間に電極前駆体2
0の無孔領域21を配置する。次いで、上金型15aの
凹凸面14aと下金型15bの凹凸面15bにより無孔
領域21を挟み、無孔領域21を頂部がフラットになっ
ている波形に加工する。この波形の凹凸は、無孔領域2
1の長手方向に沿って繰り返されている。無孔領域21
が凹凸形状に加工された電極前駆体20は、ガイドロー
ラ13により下流工程側に間欠的に送り出される。
【0054】無孔領域21における凹凸のピッチLは、
前述した第1の製造方法で説明したのと同様な理由によ
り、0.1〜3mmの範囲内にすることが好ましい。ピ
ッチLのより好ましい範囲は0.3〜2mmで、さらに
好ましい範囲は0.5〜1mmである。
【0055】(第3工程)前記電極前駆体の長手方向に
張力をくわえながら前記電極前駆体に長手方向と直交す
る端部側からプレスを施す。
【0056】1対のガイドローラ10と上部ガイドロー
ラ19bの間に走行する電極前駆体20に一定の張力が
かかるように、供給側張力調節ローラ7aと送り出し側
張力調節ローラ7bを上下動させながら、電極前駆体2
0をプレスローラ6a、6bに搬送し、プレスローラ6
a、6bで電極前駆体20を長手方向と直交する端部側
から加圧する。このように張力を加えながら加圧するこ
とにより、無孔領域21の凹凸が引き伸ばされて平板状
に成形することができる。平板状に成形された無孔領域
21には、曲げ加工歪みが残留するため、曲げ加工歪み
による折り目3が無孔領域21の長手方向に垂直に存在
する。
【0057】電極前駆体20の長手方向に張力をかけな
がら電極前駆体20の長手方向と直交する端部側からプ
レスを施すと、凹凸が平板状になる際の伸び分だけ、無
孔領域20の伸び率を大きくすることができるため、電
極合剤保持領域との伸び率の差を縮めることができ、プ
レスの際に電極前駆体20に歪み及び湾曲が生じるのを
防止することができる。さらに、無孔領域のプレス時の
伸び率を凹凸のピッチLの大きさで簡単に調節すること
ができる。
【0058】(第4工程)前記電極前駆体を裁断するこ
とにより、前記折り目を含む無孔領域を前記帯状リード
として用いる電極を得る。
【0059】なお、無孔領域20中の折り目3の分布は
不均一であるため、裁断によりリード2中の折り目3の
数を調整することができる。
【0060】裁断工程の一例を図12及び図13を参照
して説明する。まず、図12に示すように、無孔領域2
1を折り目3が含まれているリード部が残るように不要
部23(図12の斜線部分)を打抜く。次いで、図13
に示すように、電極前駆体20を長手方向と直交する方
向(図13では裁断線A)に裁断し、前述した図1に示
す構造の電極を得る。
【0061】なお、前述した図3〜図13においては、
無孔領域を頂部がフラットである波形に加工した例を説
明したが、無孔領域の凹凸形状の他の例としては、例え
ば、図14に示すような折れ線形状、図15に示すよう
な波形などを挙げることができる。
【0062】本発明に係る別な電極によれば、複数の電
極のリード同士を溶接により接続する際、十分な溶接強
度を確保することができると共に、電極製造の歩留まり
を向上することができる。
【0063】すなわち、長手方向に平行な帯状の無孔領
域が存在する帯状の導電性基板と、前記帯状の導電性基
板に少なくとも前記無孔領域を除いて保持される電極合
剤とを含む電極前駆体を用意し、前記電極前駆体の前記
無孔領域を長手方向に沿って凹凸が繰り返される凹凸形
状に曲げ加工する。次いで、前記電極前駆体の長手方向
に張力をくわえながら前記電極前駆体に長手方向と直交
する端部側からプレスを施すことによって、無孔領域の
凹凸がプレスにより引き伸ばされる分、無孔領域の伸び
率を大きくすることができるため、電極合剤保持領域と
の伸び率の差を緩和することができ、電極合剤前駆体に
歪み及び湾曲が生じるのを抑制することができる。この
ため、製造歩留まりを向上することができる。
【0064】また、このプレスにより無孔領域は、平板
状に成形されるものの、曲げ加工の歪みが残留している
ために加工歪みによる折り目が存在する。ひきつづき、
前記電極前駆体を裁断することにより、前記折り目を含
む無孔領域をリードとして用いる電極を得ることによっ
て、電極のリード同士を溶接する際の溶接強度を向上す
ることができる。その結果、集電効率を高くすることが
できるため、放電容量のような電池特性を向上すること
ができる。
【0065】さらに、第2の電極製造方法のように、電
極前駆体に合剤保持領域を複数形成すると、一回の操作
で多数の電極を得ることが可能になる。
【0066】次いで、本発明に係る電極を負極として備
えるアルカリ二次電池について説明する。
【0067】このアルカリ二次電池は、負極端子を兼ね
る容器と、複数の正極と複数の負極と各正極及び各負極
の間に配置されるセパレータとを含む積層構造を有する
と共に最外層が負極である電極群と、前記容器内に収容
されるアルカリ電解液と、前記容器の開口部に固定され
る封口部材とを具備する。
【0068】前記電極群は、前記容器内に前記最外層が
前記容器の内面と接するように収納される。また、封口
部材の固定方法としては、レーザ溶接、かしめ固定など
を採用することができる。
【0069】前記複数の負極は、負極導電性基板と、前
記負極導電性基板に保持される負極合剤と、前記負極導
電性基板の一端に形成され、かつ曲げ加工歪みによる折
り目が長手方向に平行に存在するリードとをそれぞれ含
む。また、前記複数の負極それぞれの前記リードが溶接
(例えば、抵抗溶接)により一体化されている。
【0070】以下、容器、正極、負極、セパレータ及び
アルカリ電解液について説明する。
【0071】1)容器 容器は、例えば、金属材料から形成することができる。
かかる金属材料としては、例えば、ニッケルを含有する
メッキ層が表面に形成されている冷間圧延鋼板を挙げる
ことができる。冷間圧延鋼板の中でも、極低炭素冷間圧
延鋼板が好ましい。
【0072】2)正極 正極には、正極導電性基板と、前記正極導電性基板に保
持され、かつ活物質として水酸化ニッケルを含む正極合
剤とを含むものを使用することができる。
【0073】正極合剤は、例えば、水酸化ニッケル粉
末、必要に応じて導電性材料、結着剤及び水を混練する
ことによりペーストを調製し、導電性基板にこのペース
トを充填した後、乾燥することにより得られる。
【0074】前記水酸化ニッケル粉末としては、亜鉛及
びコバルトから選ばれる1種以上の金属が共晶された水
酸化ニッケル粉末か、あるいは無共晶の水酸化ニッケル
粉末を用いることができる。亜鉛及びコバルトから選ば
れる1種以上の金属が共晶された水酸化ニッケル粉末を
含む正極は、高温状態における充電効率及び充放電サイ
クル特性を向上することができる。
【0075】前記水酸化ニッケルの表面には、オキシ水
酸化コバルト(CoOOH)を含む導電層を形成するこ
とができる。導電層を形成した場合、ペースト中に導電
性材料を添加しなくても良い。
【0076】前記導電性材料としては、例えば金属コバ
ルト、コバルト化合物(例えば、CoOのようなコバル
ト酸化物、Co(OH)2のようなコバルト水酸化物)
等を挙げることができる。前記導電材料としては、前述
した種類の中から選ばれる1種または2種以上を用いる
ことができる。前記導電性材料は、粉末か、前記水酸化
ニッケル粉末の表面を被覆する層状物の形態で前記ペー
スト中に添加することができる。前記ペーストには、表
面が導電性材料で被覆された水酸化ニッケル粉末及び導
電性材料の粉末の双方を添加しても良い。
【0077】前記結着剤としては、例えば、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂、ポ
リビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸塩(例
えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリ
ウム)、アクリル酸とビニルアルコールとの共重合体、
アクリル酸塩とビニルアルコールとの共重合体、水溶性
セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース(M
C)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(HPMC))、ポリア
クリルアミド(PA)、ポリビニルピロリドン(PV
P)、ポリエチレンオキシド(PEO)等を挙げること
ができる。かかる結着剤には、前述した種類の中から選
ばれる1種類もしくは2種類以上を使用することができ
る。
【0078】前記導電性基板としては、例えば、三次元
構造のもの、パンチドメタルなどの二次元基板の孔の周
縁に凹凸を有するもの等を挙げることができる。
【0079】3)負極 負極合剤は、例えば、水素吸蔵合金粉末、導電材及び結
着剤を水の存在下で混練することによりペーストを調製
し、前記ペーストを負極導電性基板に充填もしくは塗布
し、乾燥することにより得られる。
【0080】前記水素吸蔵合金としては、格別制限され
るものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水
素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出
できるものであれば良い。例えば、LaNi5 、MmN
5 (MmはCe富化したミッシュメタル)、LmNi
5 (LmはLa富化したミッシュメタル)、これら合金
のNiの一部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、Zn、
Zr、Cr及びBから選ばれる少なくとも1種の元素で
置換した多元素系のもの、TiNi系、TiFe系等を
挙げることができる。中でも、一般式LmNiwCox
yAlz (ただし、Lmは少なくとも1種類以上の希
土類元素、原子比w,x,y及びzの合計値が5≦w+
x+y+z≦5.5を示す)で表される組成を有する水
素吸蔵合金か、または一般式ABx(但し、AはTi及
び/またはZrであり、BはMn、Ni、V、Co、C
r、Al、Fe、Cu、Mo、La、Ce、Pr及びN
dよりなる群から選択される1種類以上の元素であり、
原子比xは1.8≦x≦2.5を示す)で表され、かつ
主相としてC14またはC15のラーベス相を含む水素
吸蔵合金を用いることが好ましい。
【0081】前記結着剤としては、前述した正極におい
て説明したポリマーの中から選ばれる1種または2種以
上を用いることができる。
【0082】前記導電材としては、例えば、黒鉛、カー
ボンブラック等を用いることができる。
【0083】前記導電性基板としては、パンチドメタル
のような二次元構造のものが好ましい。
【0084】導電性基板の厚さは、25〜60μmの範
囲内にすることが好ましい。
【0085】リードの厚さは、25〜60μmの範囲内
にすることが好ましい。
【0086】4)セパレータ このセパレータとしては、例えばポリアミド繊維製不織
布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能基
を付与したものを挙げることができる。
【0087】5)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば、水酸化カリウム
(KOH)水溶液、水酸化ナトリウム(NaOH)と水
酸化リチウム(LiOH)の混合液、水酸化カリウム
(KOH)とLiOHの混合液、KOHとLiOHとN
aOHの混合液等を用いることができる。
【0088】本発明に係る電極を負極として備える角形
アルカリ二次電池の一例を図16〜図17に示す。
【0089】図16は、本発明に係るアルカリ二次電池
の一例である角形アルカリ二次電池を短辺側の側面に沿
って切断した際に得られる断面図で、図17は、図1の
角形アルカリ二次電池における負極がリードにより一体
化されている状態を示す断面図である。
【0090】すなわち、負極端子となる容器31は、有
底矩形筒状をなし、開口端が上方に折り曲げられること
により形成された折り曲げ部32と、内方に突出した形
状の段部33とを有する。容器31内には、積層型電極
群34が収納されている。積層型電極群34は、例え
ば、袋状のセパレータ35内に収納された正極36と負
極37とを最外層が負極37となるように交互に積層す
ることにより作製される。前記電極群34の積層方向
は、前記容器31の短辺方向に沿っている。また、前記
電極群34の最外層は、前記容器31の長辺側の内面と
接している。各負極37は、短冊形状の二次元基板38
と、二次元基板38の両面に保持されている層状の負極
合剤39と、前記二次元基板38の短辺から延出してい
る帯状の金属板からなるリード40とを含む。リード4
0には、曲げ加工歪みによる折り目が1本、長手方向に
平行に存在する。各負極37のリード40は、先端が重
ね合わされており、この先端部が溶接により一体化され
ている。
【0091】ところで、アルカリ電解液は、前記容器3
1内に収容されている。有底矩形筒状で、底部に穴41
が開口されている絶縁性ガスケット42は、前記容器3
1内の前記段部33上に配置されている。絶縁性ガスケ
ット42は、例えば、ナイロンやポリプロピレンのよう
な絶縁性樹脂から形成されている。防爆機能及び正極端
子を有する封口部材としての矩形封口板43は、前記絶
縁性ガスケット42内に収納されている。矩形封口板4
3は、中央にガス抜き孔44が開口されていると共に、
前記封口板43に前記ガス抜き孔44を囲むように配置
された突起状の正極端子45と、前記封口板43と前記
正極端子45で囲まれた空間内に前記ガス抜き孔44を
塞ぐように圧縮状態で配置された弾性弁体46とを備え
る。なお、前記正極端子45には複数のガス抜き孔47
が開口されている。前記絶縁性ガスケット42は、前記
折り曲げ部32で圧縮され、この圧縮により絶縁性ガス
ケット42に生じる反発弾性力で封口板43が容器31
の開口部内に絶縁性ガスケット42を介してかしめ固定
される。
【0092】一方、正極リード48は、一端が前記正極
36に接続、他端が前記封口板43の下面に接続されて
いる。
【0093】以上説明した本発明に係るアルカリ二次電
池によれば、負極リード同士を高い溶接強度で接合する
ことができるため、負極の集電効率を向上することがで
き、高率放電特性をはじめとする充放電特性を改善する
ことができる。
【0094】
【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図面を参照
して詳細に説明する。
【0095】(実施例1) <ペースト式正極の作製>水酸化ニッケル粉末90質量
%及び一酸化コバルト粉末10質量%からなる混合粉体
に、カルボキシメチルセルロース(CMC)3質量%及
びポリテトラフルオロエチレン5質量%を添加し、これ
らに水45質量%添加して混練することによりペースト
を調製した。つづいて、このペーストを三次元構造の導
電性基板としてニッケル製発泡基板に充填し、乾燥した
後、ローラプレスして圧延成形することにより、正極合
剤が充填された導電性基板を得た。この合剤充填基板を
所定の寸法に裁断した。
【0096】次いで、この合剤充填基板の合剤の一部を
超音波振動により除去し、導電性基板が露出している集
電体溶接領域を形成した。ひきつづき、導電性基板の集
電体溶接領域に帯状ニッケル板からなる集電体を溶接す
ることにより、正極を得た。
【0097】<ペースト式水素吸蔵合金負極の作製>水
素吸蔵合金粉末100質量%に、ポリアクリル酸ナトリ
ウム0.5質量%、カルボキシメチルセルロース(CM
C)0.12質量%、ポリテトラフルオロエチレン1.
5質量%及びカーボンブラック1質量%を添加し、水5
0質量%と共に混練することによりペーストを調製し
た。
【0098】帯状で、長手方向に沿う一端部における幅
10mmが無孔領域17であり、厚さが35μmで、表
面にニッケルメッキ層が形成されている鋼材からなるパ
ンチドメタルを用意した。このパンチドメタルの両面に
ペーストを無孔領域17を除いて塗布し、乾燥させるこ
とにより、前述した図5に示す構造を有する電極前駆体
16を得た。
【0099】フープ状の電極前駆体16を供給ローラ4
にセットし、ガイドローラ9により曲げ加工手段5に搬
送し、前述した図6に示すように、上金型15aと下金
型15bの間に電極前駆体16の無孔領域17を配置し
た。次いで、上金型15aの波形面14aと下金型15
bの波形面14bにより無孔領域17を挟み、前述した
図7に示すように、無孔領域17を頂部がフラットにな
っている波形に加工した。波形の凹凸は、無孔領域17
の長手方向に沿って繰り返されている。また、波形のピ
ッチLは、0.5mmであった。
【0100】ついで、電極前駆体16をガイドローラ1
3により下流工程側に間欠的に送り出し、一対のガイド
ローラ10と一対のガイドローラ11間に走行する電極
前駆体16に一定の張力がかかるように、供給側張力調
節ローラ7aと送り出し側張力調節ローラ7bを上下動
させながら、電極前駆体16をプレスローラ6a、6b
に搬送し、プレスローラ6a、6bで電極前駆体16を
長手方向と直交する端部側から加圧した。
【0101】このように電極前駆体の長手方向に張力を
加えながら加圧することにより、無孔領域17の凹凸が
引き伸ばされて平板状に成形されるが、曲げ加工歪みが
残留しているため、曲げ加工歪みによる折り目3が長手
方向と直交する方向に沿って存在する。なお、折り目3
同士の間隔には、ばらつきがあった。
【0102】前述した図9に示すように、電極前駆体1
6を長手方向と直交する方向に裁断すると共に、無孔領
域17の不要部を打抜くことにより、前述した図16に
示す構造を有するペースト式負極を得た。この負極は、
幅が15mmで、高さが39mmで、帯状リード40の
幅が3mmで、帯状リード40の長さが10mmであっ
た。また、帯状リードに形成されている折り目の本数
は、1本であった。
【0103】また、ペースト式正極36を、親水化処理
が施されているポリプロピレン製不織布からなるセパレ
ータ35で包被した。このような正極4枚と5枚の負極
37とを最外層が負極37になるように交互に積層して
電極群を作製した。次いで、各負極37のリード40の
先端を重ね合わせ、抵抗溶接することにより、5枚のリ
ード40を一体化した。
【0104】このような電極群を前記容器内に収納した
後、アルカリ電解液を注入し、かしめ封口処理等を施す
ことにより、前述した図16に示す構造を有する角形ニ
ッケル水素二次電池を製造した。
【0105】(実施例2)帯状リード40中に折り目が
2本含まれるように裁断を行うこと以外は、前述した実
施例1と同様にして角形ニッケル水素二次電池を製造し
た。
【0106】(実施例3) <ペースト式水素吸蔵合金負極の作製>帯状で、中央部
の幅10mmが帯状の無孔領域21であり、厚さが35
μmで、表面にニッケルメッキ層が形成されている鋼材
からなるパンチドメタルを用意した。このパンチドメタ
ルの両面に前述した実施例1で説明したのと同様なペー
ストを無孔領域21を除いて塗布し、乾燥させることに
より、前述した図11に示す構造を有する電極前駆体2
0を得た。
【0107】フープ状の電極前駆体20を供給ローラ4
にセットし、ガイドローラ9により曲げ加工手段5に搬
送し、上金型15aと下金型15bの間に電極前駆体2
0の無孔領域21を配置した。次いで、上金型15aの
波形面14aと下金型15bの波形面14bにより無孔
領域21を挟み、前述した図7に示すように、無孔領域
21を頂部がフラットになっている波形に加工した。波
形の凹凸は、無孔領域21の長手方向に沿って繰り返さ
れている。また、波形のピッチLは、0.5mmであっ
た。
【0108】ついで、電極前駆体20をガイドローラ1
3により下流工程側に間欠的に送り出し、一対のガイド
ローラ10と上部ガイドローラ19b間に走行する電極
前駆体20に一定の張力がかかるように、供給側張力調
節ローラ7aと送り出し側張力調節ローラ7bを上下動
させながら、電極前駆体20をプレスローラ6a、6b
に搬送し、プレスローラ6a、6bで電極前駆体20を
長手方向と直交する端部側から加圧した。
【0109】このように電極前駆体の長手方向に張力を
加えながら加圧することにより、無孔領域20の凹凸が
引き伸ばされて平板状に成形されるが、曲げ加工歪みが
残留しているため、曲げ加工歪みによる折り目3が長手
方向と直交する方向に沿って存在する。なお、無孔領域
20における折り目3の分布にはばらつきがあった。
【0110】前述した図12に示すように、無孔領域2
1を折り目3が含まれているリード領域が残るように不
要部23(図12の斜線部分)を打抜いた。次いで、前
述した図13に示すように、電極前駆体20を長手方向
と直交する方向に裁断し、前述した図14に示す構造を
有するペースト式負極を得た。この負極は、幅が15m
mで、高さが39mmで、帯状リード40の幅が3mm
で、帯状リード40の長さが10mmであった。また、
帯状リードに形成されている折り目の本数は、1本であ
った。
【0111】このような負極を用いること以外は、前述
した実施例1と同様にして角形ニッケル水素二次電池を
組み立てた。
【0112】(実施例4)帯状リード40中に折り目が
2本含まれるように裁断工程を行うこと以外は、前述し
た実施例3と同様にして角形ニッケル水素二次電池を製
造した。
【0113】(比較例1)前述した実施例1で説明した
のと同様にして得た電極前駆体16にローラプレスを施
した後、電極前駆体16を長手方向と直交する方向に裁
断すると共に、無孔領域17の不要部を打抜くことによ
り、ペースト式負極を得た。この負極の寸法(幅、高
さ、帯状リードの幅、帯状リードの長さ)は、実施例1
と同様であった。また、帯状リードには、折り目が存在
しなかった。
【0114】このような負極を用いること以外は、前述
した実施例1と同様にして角形ニッケル水素二次電池を
組み立てた。
【0115】(比較例2)前述した実施例3で説明した
のと同様にして得た電極前駆体20にローラプレスを施
した後、無孔領域21の不要部を打抜いた。次いで、電
極前駆体20を長手方向と直交する方向に裁断し、ペー
スト式負極を得た。この負極の寸法(幅、高さ、帯状リ
ードの幅、帯状リードの長さ)は、実施例3と同様であ
った。また、帯状リードには、折り目が存在しなかっ
た。
【0116】このような負極を用いること以外は、前述
した実施例1と同様にして角形ニッケル水素二次電池を
組み立てた。
【0117】実施例1〜4及び比較例1〜2の二次電池
について、溶接により一体化された5枚の負極リード4
0の最外層から二層目の負極と中央の負極とを引き剥が
し、この引き剥がしに必要な強度を測定し、実施例1の
引き剥がし強度を100として下記表1に示す。
【0118】実施例1〜4及び比較例1〜2の二次電池
の負極について、面積的な歩留まり(電極前駆体面積を
100とした際の、この電極前駆体から得られた負極の
面積を合計したもの)を求め、実施例1の負極を100
%として下記表1に示す。
【0119】
【表1】
【0120】表1から明らかなように、実施例1〜4の
二次電池は、負極リード間の溶接強度が高く、しかも高
い製造歩留まりを得られることがわかる。
【0121】これに対し、比較例1〜2の二次電池は、
負極リード間の溶接強度が低く、そのうえ製造歩留まり
も低くなることがわかる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電極及
びアルカリ二次電池によれば、電極のリード同士を高い
溶接強度で接合することができ、集電効率を向上するこ
とができ、電池特性を改善することができる等の顕著な
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極の一例を示す平面図。
【図2】図1の電極のリードを幅方向に切断した際に得
られる拡大断面図。
【図3】図1の電極が製造される製造装置の一例の概略
構成を示す側面図。
【図4】図3の製造装置の要部を示す平面図。
【図5】電極前駆体の一例を示す平面図。
【図6】曲げ加工工程を示す断面図。
【図7】曲げ加工が施された無孔領域を示す断面図。
【図8】プレス加工工程を示す側面図。
【図9】プレス加工後の電極前駆体を示す平面図。
【図10】第2の電極製造方法で使用される製造装置の
一例の概略構成を示す平面図。
【図11】電極前駆体の別な例を示す平面図。
【図12】裁断工程の第1段階を説明するための平面
図。
【図13】裁断工程の第2段階を説明するための平面
図。
【図14】凹凸形状に曲げ加工が施された無孔領域の別
な例を示す断面図。
【図15】凹凸形状に曲げ加工が施された無孔領域のさ
らに別な例を示す断面図。
【図16】本発明に係るアルカリ二次電池の一例である
角形アルカリ二次電池を短辺側の側面に沿って切断した
際に得られる断面図。
【図17】図1の角形アルカリ二次電池における負極が
リードにより一体化されている状態を示す断面図。
【図18】従来の電極で使用されていた電極前駆体を示
す平面図。
【符号の説明】
1…電極合剤、 2…リード、 3…折り目、 5…曲げ加工手段、 6a、6b…プレスローラ、 7a、7b…張力調節ローラ、 8…裁断手段、 14a、14b…凹凸面 15a、15b…金型 16…電極前駆体、 17…無孔領域、 18…電極合剤、 L…凹凸のピッチ、 31…容器、 34…電極群、 35…セパレータ、 36…正極、 37…負極、 38…負極導電性基板、 39…負極合剤、 40…リード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 裕之 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内 Fターム(参考) 5H022 AA04 BB02 BB11 CC02 EE03 5H028 AA05 BB02 BB04 BB05 CC07 EE01 EE05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板と、 前記導電性基板に保持される電極合剤と、 前記導電性基板の一端に形成され、かつ曲げ加工歪みに
    よる折り目が長手方向に平行に存在するリードとを具備
    することを特徴とする電極。
  2. 【請求項2】 導電性基板と、前記導電性基板に保持さ
    れる電極合剤と、前記導電性基板の一端に形成されるリ
    ードとを具備する電極において、 長手方向に平行な帯状の無孔領域が存在する帯状の導電
    性基板と、前記帯状の導電性基板に少なくとも前記無孔
    領域を除いて保持される前記電極合剤とを含む電極前駆
    体を用意し、前記電極前駆体の前記無孔領域を凹凸が長
    手方向に沿って繰り返された凹凸形状に曲げ加工し、前
    記無孔領域に曲げ加工歪みによる折り目が残存するよう
    に、前記電極前駆体の長手方向に張力をかけながら前記
    電極前駆体に長手方向と直交する端部側からプレスを施
    した後、前記電極前駆体を裁断することにより前記折り
    目を含む無孔領域を前記リードとして用いることを特徴
    とする電極。
  3. 【請求項3】 正極と、負極とを備えるアルカリ二次電
    池において、 前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電極は、
    導電性基板と、 前記導電性基板に保持される電極合剤と、 前記導電性基板の一端に形成され、かつ曲げ加工歪みに
    よる折り目が長手方向に平行に存在するリードとを具備
    することを特徴とするアルカリ二次電池。
  4. 【請求項4】 正極及び負極のうち少なくとも一方の電
    極は、導電性基板と、前記導電性基板に保持される電極
    合剤と、前記導電性基板の一端に形成されるリードとを
    具備するアルカリ二次電池において、 長手方向に平行な帯状の無孔領域が存在する帯状の導電
    性基板と、前記帯状の導電性基板に少なくとも前記無孔
    領域を除いて保持される前記電極合剤とを含む電極前駆
    体を用意し、前記電極前駆体の前記無孔領域を凹凸が長
    手方向に沿って繰り返された凹凸形状に曲げ加工し、前
    記無孔領域に曲げ加工歪みによる折り目が残存するよう
    に、前記電極前駆体の長手方向に張力をかけながら前記
    電極前駆体に長手方向と直交する端部側からプレスを施
    した後、前記電極前駆体を裁断することにより前記折り
    目を含む無孔領域を前記リードとして用いることを特徴
    とするアルカリ二次電池。
  5. 【請求項5】 負極端子を兼ねる容器と、複数の正極及
    び複数の負極を含む積層構造を有すると共に最外層が負
    極である電極群とを具備し、前記電極群は前記容器内に
    前記最外層が前記容器の内面と接するように収納される
    アルカリ二次電池において、 前記複数の負極は、導電性基板と、前記導電性基板に保
    持される負極合剤と、前記導電性基板の一端に形成さ
    れ、かつ曲げ加工歪みによる折り目が長手方向に平行に
    存在するリードとをそれぞれ含み、 前記複数の負極それぞれの前記リードが溶接により一体
    化されていることを特徴とするアルカリ二次電池。
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