JP2002287769A - メラミン吸音材およびその製造方法 - Google Patents

メラミン吸音材およびその製造方法

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Hideo Suzuki
英郎 鈴木
Fusako Nakajo
総子 中條
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Inoac Technical Center Co Ltd
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Inoue MTP KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メラミン樹脂を原料として作製され、軽量な
メラミン発泡体を基材とすると共に、該基材の内表面ま
たは/および外表面に通気制御層を形成し、メラミン発
泡体の通気性を制御することで音波伝播を低減させ、メ
ラミン発泡体を肉を厚くするまたは/および高密度とす
ることなく充分な吸音特性を確保し得るメラミン吸音材
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 メラミン樹脂の発泡体を材質とする基材
12と、この基材12の内外表面または外表面の所望位
置を通気性の制御を可能に被覆する通気制御層14とか
らなり、前記通気制御層14により前記基材12に吸音
特性を付与し得るよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メラミン吸音材
およびその製造方法に関し、更に詳細には、軽量なメラ
ミン発泡体に、空気振動の伝播を遮断する層を設けるこ
とで、軽量かつ優れた吸音特性を備え、建材等の吸音部
材として好適に採用し得るメラミン吸音材の製造方法
と、この方法により製造されるメラミン吸音材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から軟質ウレタンフォーム、グラス
ウールまたはロックウール等の柔軟性のある材質が、施
工し易い吸音材として広く使用されている。このような
吸音材は、建築物の壁部材や天井部材として、また自動
車内装の吸音材等として広く使用されてる。
【0003】ところで前記軟質ウレタンフォーム、グラ
スウールまたはロックウールは、連通した複雑な気泡構
造を有しており、ここに入射した音波は伝播していく過
程で該構造との衝突等によりそのエネルギーが吸収さ
れ、その結果音波が小さくなる。前述の各材質は優れた
吸音材として広く用いられてはいるが、必ずしも広い周
波数の全域で優れた吸音特性を発揮するわけではなく、
殊に低周波数域での吸音特性は良好とはいえなかった。
そこで低周波数域における吸音特性を改善する方法とし
て以下のような試みがなされている。
【0004】軟質ウレタンフォームの場合、16〜35
kg/m3程度以上の高密度とする、または肉厚とするこ
とで、建材等に求められる低周波数域での充分な吸音特
性を確保することができる。しかし肉厚とした場合に
は、設置場所を多く占有する、すなわち嵩張ってしまい
空間利用上の効率が悪く、結果として設置場所に制約を
受ける場合には、前記軟質ウレタンフォームの設置が困
難となり充分な吸音特性が得られなくなってしまう。こ
のような問題を回避すべく前記軟質ウレタンフォームを
高密度として低周波数域の吸音特性を確保する方法があ
るが、この場合重量が嵩み、また形状保持性、所謂腰が
ないために作業性および施工性に劣る欠点が指摘され
る。
【0005】グラスウールまたはロックウール等の場合
にも前記軟質ウレタンフォームと同様に10〜96kg
/m3程度以上の高密度とする、または肉厚とすることで
前述の吸音特性を充分に確保し得るが、その場合には重
量が嵩んでしまったり、嵩高となってしまう前記軟質ウ
レタンフォームと同様の欠点がある。また繊維の塊、す
なわち綿状物であるので作業性および施工性も悪く、粉
塵等の発生により作業環境が劣悪となる。また時間の経
過に従って、自重により形状が崩れてしまう問題を内在
している。
【0006】これに対して材質的に低密度(10kg/m
3程度)であっても充分な吸音特性を発揮するメラミン発
泡体を材質とする吸音材(以下メラミン吸音材という)が
ある。このメラミン吸音材は前述の優れた点の他、適度
な硬度を有し軽量なブロック体として取り扱えることか
ら、作業性および施工性についても前述の軟質ウレタン
フォーム、グラスウール等に較べて非常に優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように非常に優れ
た特性を有する前記メラミン吸音材であっても、前述し
た低周波数域において充分な吸音特性を確保するために
は、所定の厚さまたは/および密度とする必要がある。
しかるに最近の建築物等では、空間の効率的使用が求め
られ、殊に内壁と外壁との間等の居住・活動スペース外
の部分では充分な空間が確保できないことがある。この
ため前記メラミン吸音材の厚さに制限がなされてしま
い、充分な吸音特性を得るために密度を大きくする必要
がある。
【0008】しかしメラミン発泡体は、基本的に主原料
であるメラミンに対して、ホルムアルデヒド、発泡剤、
触媒および乳化剤等の添加剤を配合・混合して発泡させ
る化学的発泡法により製造されるため、発泡体内の気泡
径および気泡率等の制御が困難である。このため高密度
なメラミン発泡体は実際には製造されておらず、低周波
数域において前述のクラスウールと同等以上の吸音特性
を発揮し得るメラミン吸音材は得られていなかった。
【0009】
【発明の目的】この発明は、従来技術に係るメラミン吸
音材およびその製造方法に内在していた問題に鑑み、こ
れを好適に解決するべく提案されたものであって、メラ
ミン樹脂を原料として作製され、軽量なメラミン発泡体
を基材とすると共に、該基材の内表面または/および外
表面に通気制御層を形成し、メラミン発泡体の通気性を
制御することで音波伝播を低減させ、メラミン発泡体を
肉を厚くするまたは/および高密度とすることなく充分
な吸音特性を確保し得るメラミン吸音材およびその製造
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明のメラミン吸音材は、メラ
ミン樹脂の発泡体を材質とする基材と、この基材の内外
表面または外表面の所望位置を通気性の制御を可能に被
覆する通気制御層とからなり、前記通気制御層により前
記基材に吸音特性を付与し得るよう構成したことを特徴
とする。
【0011】前記課題を克服し、所期の目的を達成する
ため本願に係る別の発明のメラミン吸音材の製造方法
は、メラミン樹脂の発泡体を所要形状に成形した基材を
準備し、前記基材の内外表面または外表面の所望位置に
通気制御層を形成するようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るメラミン吸音
材およびその製造方法につき、好適な実施例を挙げて、
以下説明する。本願の発明者は、高い軽量性等の優れた
特性を有し、建材や自動車内装材等に好適に使用し得る
メラミン発泡体の内表面および外表面、所謂内外表面或
いは外表面だけに対して、通気抵抗を変動させること
で、通気量を任意に制御する通気制御層を付与すること
で、高い吸音特性を付与し得ることを知見したものであ
る。
【0013】本発明の好適な実施例に係るメラミン吸音
材10は、図1に示す如く、メラミン樹脂の発泡体を材
質とする基材12と、この基材12の所要の内外表面ま
たは外表面、すなわち該発泡体を形成する骨格の内表面
および外表面或いは外表面を被覆して吸音特性を発現さ
せる通気制御層14とから基本的に構成される。
【0014】前記通気制御層14は、任意の通気性とし
得る物質、例えば塗布厚により所要の通気抵抗を発現す
るコート剤により形成される。このコート剤を使用して
通気制御層14を形成する場合、前記基材12の内表面
および外表面の双方に該コート剤を付与することで、そ
の効果を充分に発揮させ得る。また外表面だけに前記コ
ート剤を付与する場合には、その塗布する目付量として
少なくとも800g/m2程度とすると効果的である。な
お後述の方法で得られた基材12に対して、チューブ等
を介することで前記コート剤を内表面にだけ付与するこ
とも可能である。
【0015】前述のようにコート剤を、内表面および外
表面或いは外表面だけの場合はその塗布量として少なく
とも800g/m2程度とすることで、最終的に得られる
メラミン吸音材10のNRC(Noise Reduction Coeffi
cient(騒音低減係数))を、従来吸音材として使用されて
いたグラスウール等と同等以上である40%以上とし得
る。前述のNRCは、測定された各測定周波数における
垂直入射法吸音率の算術平均を示すもので、ここでは2
50、500、1000および2000Hz時における
吸音率から計算されている。
【0016】前記通気制御層14を形成するコート剤と
しては、油性ペイント等の油性塗料、水性エマルジョン
等の水性塗料、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン
樹脂またはエポキシ樹脂等の合成樹脂塗料が挙げられる
が、付与後乾燥等によって層を形成する塗料であれば何
れのものであってもコート剤として採用し得る。
【0017】実施例に係るメラミン吸音材10の製造方
法は、図2に示す如く、原料混合工程S1、発泡・硬化
工程S2、通気制御層形成工程S3および仕上工程S4
からなる。
【0018】前記基材12としては、難燃性を有するメ
ラミン樹脂を原料として発泡させた多孔質発泡体(以下
メラミン発泡体と称する)が使用される。前記メラミン
発泡体は、主原料であるメラミンに対して、ホルムアル
デヒドと、発泡剤、触媒および乳化剤等の添加剤とを配
合・充分に混合する前記原料混合工程S1と、所要形状
に発泡成形後に硬化させる前記発泡・硬化工程S2を経
ることで得られる。また密度、引張強度および伸び率等
の物性において、建材等各種吸音材に使用されるに充分
な数値を満足しているものであれば、市販のメラミン発
泡体であっても基材12として採用し得る。
【0019】前記メラミンおよびホルムアルデヒドに代
えて、予め別工程で作製されたメラミン−ホルムアルデ
ヒド前縮合体を用いるようにしてもよい。前記前縮合体
として好適に使用されるものの数平均分子量は、200
〜1200、殊に200〜400程度である。この場
合、縮合に必要とされる時間を短縮させて、製造効率を
向上し得る。前記メラミン−ホルムアルデヒド前縮合体
を作製する際のメラミンとホルムアルデヒドとのモル比
は、メラミン:ホルムアルデヒド=1:1.5〜1:
4、殊に1:2〜1:3.5の範囲が好適である。
【0020】また前記メラミン−ホルムアルデヒド前縮
合体を好適に作製する単量体としては、前記メラミンお
よびホルムアルデヒドの一部を他の単量体に置き換えて
もよい。前記メラミンに対応する単量体としては、アル
キル置換メラミン、尿素、ウレタン、カルボン酸アミ
ド、ジシアンジアミド、グアニジン、スルフリルアミ
ド、スルホン酸アミド、脂肪族アミンまたはフェノール
或いはその誘導体等が、前記ホルムアルデヒドに対応す
る単量体としては、アセトアルデヒド、トリメチロール
アセトアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、
フルフロール、グリオキザール、フタルアルデヒドまた
はテレフタルアルデヒド等が挙げられ、これら他の単量
体に置換することで、基材12となるメラミン発泡体の
硬度を任意に制御し得る効果が期待できる。ここで注意
すべきは、他の単量体と置換可能な量は、主たるメラミ
ンまたはホルムアルデヒドを120重量部とした際に最
大で50重量部以下、好適には20重量部以下である点
であり、これ以上の量を置換した場合には、メラミンが
有する難燃性が低下する等の難点が生じる。
【0021】前記添加剤として添加される発泡剤として
は、ペンタン、トリクロロフルオロメタンまたはトリク
ロロトリフルオロエタン等が使用され、触媒としては通
常蟻酸が、乳化剤としてはアルキルスルホン酸ナトリウ
ムの如き陰イオン界面活性剤等が使用される。
【0022】前記発泡・硬化工程S2は、前述の如く、
所要形状に発泡成形させた後に硬化を施す工程である
が、具体的には、フリーライズ、所謂スラブ成形や、所
要型に前記原料混合工程S1で得られた原料を注入し、
クランプ等により密閉させて加熱または電子線の照射
等、従来公知の適宜手段により該原料を発熱・発泡成形
し、硬化させる方法が採用される。殊に前記電子線の照
射による発泡は、前記原料全体を均一に加熱し得る、す
なわち均一な発泡構造を形成し得るため好適に採用され
るが、その際には、該電子線照射時の電力消費量を原料
1kgに対して500〜120kW、好適には600〜
800kWの範囲内に設定する。これは電力消費量が過
小であると、充分に発泡せず、また過多であると発泡時
の原料圧力が非常に高くなり、原料が飛散して形状保持
不能または爆発といった事態が発生する可能性が考えら
れるためである。
【0023】次いで実施される通気制御層形成工程S3
は、前記原料混合工程S1および発泡・硬化工程S2を
経て作製された基材12の所望の内表面または/および
外表面に対して、該基材12の気孔内に入射した音波の
伝搬を低減させる通気制御層14を形成する段階であ
る。前記通気制御層14は、空気の流れを遮断する、所
謂非通気作用を発現することで前述の音波伝搬の低減を
達成するものであるが、具体的にはコート剤を所定の方
法により付与することで形成される。
【0024】前記コート剤を付与する具体的な方法とし
ては、含浸、スプレーコーティング、ロールコーティン
グまたはフローコーティング等の従来公知の何れの方法
であっても採用可能である。なお付与に先立ち、前記コ
ート剤を希釈化する等の前処理を施してもよいし、所期
の機能を発現する添加剤を添加することで、着色、防か
び、抗菌、酸化防止、防汚または/および耐水等の機能
を発現させ得るようにしてもよい。
【0025】ここまでに施された原料混合工程S1、発
泡・硬化工程S2および通気制御層形成工程S3によ
り、前記基材12から、所望の非通気性を発現する通気
制御層14が形成されたメラミン吸音材10を得ること
ができる。最終的に施される仕上工程S4では、前記メ
ラミン吸音材10に対して、所定形状へのカットまたは
打ち抜き等の成形並びに所定の検査が施され最終製品が
完成する。
【0026】本発明に係るメラミン吸音材10は、建築
物の壁や天井その他に使用される建材としての用途に好
適に使用されるが、この他、例えば騒音を生じる機器の
吸音カバー、自動車の内装部材等の軽量性等が必要とさ
れ、更に設置場所に空間的制限等を受けると共に、吸音
特性を要求される部分に好適に採用し得る。
【0027】
【実験例】以下に、基材の外表面にコート剤を塗布する
製造方法で得た本発明に係るメラミン吸音材の吸音特性
等の好適な実験例を示すが、これらの実験例に限定され
るものではない。
【0028】吸音特性の測定方法としては垂直入射法吸
音率測定による方法を、通気量を示す通気性の試験方法
としてはJIS L 1004に準じた測定法を採用し、
該通気性の測定値の逆数を通気抵抗とした。
【0029】市販の25mm厚のメラミン発泡体を基材
として使用し、この基材に対してロールコーティングに
よりコート剤を塗布した。前記コート剤の乾燥後塗布量
(目付量−不揮発成分の単位面積あたりの重量)について
は、284.9g/m2、366.2g/m2、877.9
g/m2または1632g/m2となるように塗布し、温
度80℃、1時間の条件で乾燥させ通気制御層14を形
成して実験例A〜Dに係る試験体A〜Dを夫々作製し
た。これに対して全く通気制御層形成工程S3を施さな
い厚さ25mm、30mmまたは50mmとしたメラミ
ン発泡体或いは厚さ25mm、密度40kg/m3の吸音
用高密度グラスウール(商品名 マグボード;マグ製)を、
夫々比較例E〜Hの試験体とした。なお基材として使用
された前記市販のメラミン発泡体に係る各物性値および
使用されたコート剤は以下の通りである。 ・密度 :11kg/m3 ・引張り強度:0.1MPa ・伸び率 :20% ・コート剤:水性ウレタン系塗料(商品名 ZOOM;日
ぺホームプロダクツ製)
【0030】そして得られた実験例A〜Dおよび比較例
E〜Hについて、夫々通気性および垂直入射法吸音率を
測定し、これらの値から通気抵抗およびNRCを算出し
た。その結果を表1に、そして表1のうち各実験例に係
るデータの各周波数における通気抵抗−吸音率の関係図
を図3に示す。
【0031】
【表1】
【0032】前述の表1および図3に示す如く、コート
剤の塗布量の増加に伴って基材の通気性が低下し、垂直
入射法吸音率が上昇することが確認された。殊に塗布
(目付)量が800g/m3を越えた場合には、これまで使
用されていた25mm厚の高密度グラスウールより高い
吸音特性を発現し得る。すなわち基材であるメラミン発
泡体にコート剤を塗布して通気制御層を設けることで通
気抵抗が高くなり、これにより該基材内を通過する音波
が効果的に低減されることが確認された。これは前記コ
ート剤の塗布量を変えることによって、使用目的に合わ
せた任意の吸音特性を発現するメラミン吸音材を容易に
製造し得ることも意味する。なお実験例Dに係る試験体
の密度は、概算で12.6Kg/m3であり比較例Hに係
る試験体の40Kg/m3の約30%であった。
【0033】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係るメラ
ミン吸音材およびその製造方法によれば、基材であるメ
ラミン発泡体の内外表面または外表面にコート剤を付与
して通気制御層を形成するようにしたので、該メラミン
発泡体を高密度または/および肉を厚くすることなく軽
量性および形状維持性等の長所と、充分な吸音特性とを
有するメラミン吸音材およびその製造方法を提供し得
る。またコート剤を塗布することで、基材であるメラミ
ン発泡体を補強する効果も同時に得られ、更にコート剤
に顔料、酸化防止剤防かび抗菌剤等の添加剤を加えるこ
とで加飾、酸化防止および防かび抗菌等の様々な効果を
付与することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係るメラミン吸音材を
一部切り欠いて示す斜視図である。
【図2】実施例に係るメラミン吸音材の製造方法を示す
フローチャート図である。
【図3】実験例A〜Dに係る各試験体の各周波数におけ
る通気抵抗−吸音率の関係図である。
【符号の説明】
10 メラミン吸音材 12 基材 14 通気制御層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月22日(2001.6.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】前記発泡・硬化工程S2は、前述の如く、
所要形状に発泡成形させた後に硬化を施す工程である
が、具体的には、フリーライズ、所謂スラブ成形や、所
要型に前記原料混合工程S1で得られた原料を注入し、
クランプ等により密閉させて加熱または電子線の照射
等、従来公知の適宜手段により該原料を発熱・発泡成形
し、硬化させる方法が採用される。殊に前記電子線の照
射による発泡は、前記原料全体を均一に加熱し得る、す
なわち均一な発泡構造を形成し得るため好適に採用され
るが、その際には、該電子線照射時の電力消費量を原料
1kgに対して500〜120kW、好適には600
〜800kWの範囲内に設定する。これは電力消費量が
過小であると、充分に発泡せず、また過多であると発泡
時の原料圧力が非常に高くなり、原料が飛散して形状保
持不能または爆発といった事態が発生する可能性が考え
られるためである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中條 総子 神奈川県秦野市堀山下380番地5号 株式 会社イノアック技術研究所内 Fターム(参考) 5D061 AA26 CC01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラミン樹脂の発泡体を材質とする基材
    (12)と、 この基材(12)の内外表面または外表面の所望位置を通気
    性の制御を可能に被覆する通気制御層(14)とからなり、 前記通気制御層(14)により前記基材(12)に吸音特性を付
    与し得るよう構成したことを特徴とするメラミン吸音
    材。
  2. 【請求項2】 前記通気制御層(14)は、前記基材(12)の
    内外表面の全体に付与したコート剤からなる請求項1記
    載のメラミン吸音材。
  3. 【請求項3】 前記通気制御層(14)は、前記基材(12)の
    外表面に少なくとも800g/m2を塗布したコート剤か
    らなる請求項1記載のメラミン吸音材。
  4. 【請求項4】 前記コート剤は、水溶性塗料である請求
    項2または3記載のメラミン吸音材。
  5. 【請求項5】 メラミン樹脂の発泡体を所要形状に成形
    した基材(12)を準備し、 前記基材(12)の内外表面または外表面の所望位置に通気
    制御層(14)を形成するようにしたことを特徴とするメラ
    ミン吸音材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記通気制御層(14)はコート剤であっ
    て、該コート剤は含浸により前記基材(12)の内外表面の
    全体に付与される請求項5のメラミン吸音材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記通気制御層(14)はコート剤であっ
    て、該コート剤はロールコーティングにより前記基材(1
    2)の外表面の全体に塗布される請求項5記載のメラミン
    吸音材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記コート剤は、前記基材(12)の外表面
    に少なくとも800g/m2が塗布される請求項7記載の
    メラミン吸音材の製造方法。
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