JP2003022076A - 難燃性吸音材およびその製造方法 - Google Patents
難燃性吸音材およびその製造方法Info
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Abstract
し得ると共に、難燃性物質を含有する被覆層を設けるこ
とで、該メラミン発泡体を肉厚または/および高密度と
することなく充分な吸音特性を確保し、かつ高い難燃性
を発現する難燃性吸音材およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 メラミン樹脂の発泡体を材質とする基材
12と、この基材12の内外表面または外表面の所望位
置に水和物質16を含有させたコート剤を全体的に付与
し乾燥させることで、通気性の制御可能で、消火・断熱
性を発現し得るようにした被覆層14とからなり、該被
覆層14により基材12に吸音特性および難燃性を付与
するよう構成した。
Description
よびその製造方法に関し、更に詳細には、軽量なメラミ
ン発泡体に、空気振動の伝播を遮断する層を設けること
で、軽量かつ優れた吸音特性を備えると共に、高い難燃
性を発現させ、建材等の吸音部材として好適に採用し得
る難燃性吸音材の製造方法と、この方法により製造され
る難燃性吸音材に関するものである。
ウールまたはロックウール等の柔軟性のある材質が、施
工し易い吸音材として広く使用されている。このような
吸音材は、建築物の壁部材や天井部材として、また自動
車内装の吸音材等として広く使用されてる。
スウールまたはロックウールは、連通した複雑な気泡構
造を有しており、ここに入射した音波は伝播していく過
程で該構造との衝突等によりそのエネルギーが吸収さ
れ、その結果音波が小さくなる。前述の各材質は優れた
吸音材として広く用いられてはいるが、必ずしも広い周
波数の全域で優れた吸音特性を発揮するわけではなく、
殊に低周波数域での吸音特性は良好とはいえなかった。
そこで低周波数域における吸音特性を改善する方法とし
て以下のような試みがなされている。
kg/m3程度以上の高密度とする、または肉を厚くする
ことで、建材等に求められる低周波数域での充分な吸音
特性を確保することができる。しかし肉厚とした場合に
は、設置場所を多く占有する、すなわち嵩張ってしまい
空間利用上の効率が悪く、結果として設置場所に制約を
受ける場合には、前記軟質ウレタンフォームの設置が困
難となり充分な吸音特性が得られなくなってしまう。こ
のような問題を回避すべく前記軟質ウレタンフォームを
高密度として低周波数域の吸音特性を確保する方法があ
るが、この場合重量が嵩み、また形状保持性、所謂腰が
ないために作業性および施工性に劣る欠点が指摘され
る。
にも前記軟質ウレタンフォームと同様に10〜96kg
/m3程度以上の高密度とする、または肉厚とすることで
前述の吸音特性を充分に確保し得るが、その場合には重
量が嵩んでしまったり、嵩高となってしまう前記軟質ウ
レタンフォームと同様の欠点がある。また繊維の塊、す
なわち綿状物であるので作業性および施工性も悪く、粉
塵等の発生により作業環境が劣悪となる。また時間の経
過に従って、自重により形状が崩れてしまう問題を内在
している。
3程度)であっても充分な吸音特性を発揮するメラミン発
泡体を材質とする吸音材(以下メラミン吸音材という)が
ある。このメラミン吸音材は前述の優れた点の他、適度
な硬度を有し軽量なブロック体として取り扱えることか
ら、作業性および施工性についても前述の軟質ウレタン
フォーム、グラスウール等に較べて非常に優れている。
た特性を有する前記メラミン吸音材であっても、低周波
数域において充分な吸音特性を確保するためには、所定
の厚さまたは/および密度とする必要がある。しかるに
最近の建築物等では、空間の効率的使用が求められ、殊
に内壁と外壁との間等の居住・活動スペース外の部分で
は充分な空間が確保できないことがある。このため前記
メラミン吸音材の厚さに制限がなされてしまい、充分な
吸音特性を得るために密度を大きくする必要がある。
料であるメラミンに対して、ホルムアルデヒド、発泡
剤、触媒および乳化剤等の添加剤を配合・混合して発泡
させる化学的発泡法により製造されるため、発泡体内の
気泡径および気泡率等の制御が困難である。このため、
高密度なメラミン発泡体は実際には製造されておらず、
低周波数域において前述のグラスウールと同等以上の吸
音特性を発揮し得るメラミン発泡体を用いた吸音材は得
られていなかった。
面や天井板等に配設されることが多い。しかしこの場合
には、建築基準法その他の規制を受け、所定の難燃性を
備えた建材の使用が求められることが多く、優れた吸音
特性を有すると共に、難燃性を備える難燃性の吸音材が
強く求められている。
している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提
案されたものであって、メラミン発泡体に対して所要の
通気性に制御し得ると共に、難燃性物質を含有する被覆
層を設けることで、該メラミン発泡体を肉厚または/お
よび高密度とすることなく充分な吸音特性を確保し、か
つ高い難燃性を発現する難燃性吸音材およびその製造方
法を提供することを目的とする。
の目的を達成するため本発明に係る難燃性吸音材は、メ
ラミン樹脂の発泡体を材質とする基材と、前記基材の内
外表面または外表面の所望位置に水和物質を含有させた
コート剤を付与し乾燥させることで、通気性の制御可能
で、消火・断熱性を発現し得るようにした被覆層とから
なり、前記被覆層により前記基材に吸音特性および難燃
性を付与するよう構成したことを特徴とする。
ため本願に係る別の発明に係る難燃性吸音材の製造方法
は、メラミン樹脂の発泡体を所要形状に成形した基材を
準備し、前記基材の内外表面または外表面の所望位置
に、加熱時に消火・断熱性を発現する水和物質を含有す
るコート剤を付与し、これにより制御可能な通気性およ
び高い難燃性を有する被覆層を形成するようにしたこと
を特徴とする。
およびその製造方法につき、好適な実施例を挙げて、以
下説明する。本願の発明者は、優れた軽量性等の特性を
有した建材や自動車内装材等に好適に使用し得るメラミ
ン発泡体の内外表面または外表面に対して、通気性を変
動させることで通気量を任意に制御し得ると共に難燃性
を有する被覆層を形成することで、該発泡体は高い吸音
特性を発現すると共に難燃材として適格な難燃性を発現
し得ることを知見したものである。
10は、図1に示す如く、メラミン樹脂の発泡体を材質
とする基材12と、この基材12の所要の外表面、すな
わち該発泡体を形成する骨格の外表面だけを被覆して吸
音特性および難燃性を有する被覆層14とから基本的に
構成される。また前記被覆層14については、図2に示
す如く、所要の内外表面、すなわち発泡体の骨格の内表
面および外表面に対して形成するようにしてもよい。こ
の場合、前述の吸音特性および難燃性が更に向上する。
より所要の通気性とし得ると共に、内部に含有される水
分を蒸発させることで消火性と断熱性とにより高い難燃
性を発現する水和物質16を含有するコート剤により形
成される。このコート剤を使用して被覆層14を形成す
る場合、前記基材12の外表面のみに前記コート剤を付
与することでもその効果を充分に発揮するが、内表面お
よび外表面の双方に該コート剤を付与することでより高
い効果を発揮させ得る。なお後述する方法で得られた基
材12に対して、チューブ等を介することで前記コート
剤を内表面にだけ付与することも可能である。
は、油性ペイント等の油性塗料、水性エマルジョン等の
水性塗料、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂
またはエポキシ樹脂等の合成樹脂塗料が挙げられ、ここ
に更に消石灰や無機リン酸化合物等の無機系難燃剤や臭
素系難燃剤その他各種の難燃剤を混入し、難燃性を発現
し得るようにした難燃性塗料も使用し得る。殊に難燃剤
として、含水金属化合物や窒素化合物を併用すると、発
煙性が抑制されると共に、酸素からの遮断効果も向上す
ることにより難燃性が更に高まる。そして付与後乾燥等
によって層を形成する塗料であれば、何れのものであっ
てもコート剤として採用し得る。なお前記コート剤とし
て、有機物等の可燃物(例えばパインダー成分等)が多量
に使用されている場合には難燃性が低下するので、その
選択には留意が必要である。
しては、その構造内に結晶水を含み熱分解により水分を
放出する例えばホウ砂またはケイ酸ナトリウム等が挙げ
られ、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウム等
の金属物質も使用可能である。これらの水和物質16
は、構造内に水酸化物として、または結晶水等として水
分を有しているので、外部からの加熱に伴なう熱分解に
より水分が放出されるものである。使用量(乾燥時)とし
ては、前記コート剤100重量部に対して50重量部程
度が好適であり、少なすぎると消火効率が低下し、多す
ぎると前記基材12表面への固着が困難になる。
和物質16の場合、図3に示す如く、加熱により結晶水
が放出され(図3(a)参照)、この跡がそのまま空隙18
として残り、この空隙18により物理的に断熱層が形成
されて高い断熱性が発現され(図3(b)参照)、その結果
高い難燃性が付与される。
記基材12に対してその乾燥時目付量が少なくとも10
0g/m2程度以上とすれば、最終的に得られる難燃性吸
音材10の難燃性が、JIS A 1321「建築物の内
装材料および工法の難燃性試験方法」に規定される難燃
2級以上の基準を達成する。この難燃2級の達成によ
り、前記難燃性吸音材10は準不燃材料として使用し得
る。
材12に対して乾燥時目付量として少なくとも250g
/m2程度となるようにすることで、最終的に得られる難
燃性吸音材10のNRC(Noise Reduction Coefficient
(騒音低減係数))を、従来吸音材として使用されていた
グラスウール等と同等以上である40%以上とし得る。
なお、前述のNRCは、測定された各測定周波数におけ
る垂直入射法吸音率の算術平均を示すもので、ここでは
250、500、1000および2000Hz時におけ
る吸音率から計算されている。
方法を以下説明する。前記難燃性吸音材10の製造方法
は、図4に示す如く、原料混合工程S1、発泡・硬化工
程S2、被覆層形成工程S3および仕上工程S4からな
る。
料として発泡させた多孔質発泡体(以下メラミン発泡体
と称する)が使用される。前記メラミン発泡体は、主原
料であるメラミンに対して、ホルムアルデヒドと、発泡
剤、触媒および乳化剤等の添加剤とを配合・充分に混合
する前記原料混合工程S1と、所要形状に発泡成形後に
硬化させる前記発泡・硬化工程S2を経ることで得られ
る。また密度、引張強度および伸び率等の物性におい
て、建材等各種吸音材に使用されるに充分な数値を満足
しているものであれば、市販のメラミン発泡体であって
も基材12として採用し得る。
えて、予め別工程で作製されたメラミン−ホルムアルデ
ヒド前縮合体を用いるようにしてもよい。前記前縮合体
として好適に使用されるものの数平均分子量は、200
〜1200、殊に200〜400程度である。この場
合、縮合に必要とされる時間を短縮させて、製造効率を
向上し得る。前記メラミン−ホルムアルデヒド前縮合体
を作製する際のメラミンとホルムアルデヒドとのモル比
は、メラミン:ホルムアルデヒド=1:1.5〜1:
4、殊に1:2〜1:3.5の範囲が好適である。
合体を好適に作製する単量体としては、前記メラミンお
よびホルムアルデヒドの一部を他の単量体に置き換えて
もよい。前記メラミンに対応する単量体としては、アル
キル置換メラミン、尿素、ウレタン、カルボン酸アミ
ド、ジシアンジアミド、グアニジン、スルフリルアミ
ド、スルホン酸アミド、脂肪族アミンまたはフェノール
或いはその誘導体等が、前記ホルムアルデヒドに対応す
る単量体としては、アセトアルデヒド、トリメチロール
アセトアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、
フルフロール、グリオキザール、フタルアルデヒドまた
はテレフタルアルデヒド等が挙げられ、これら他の単量
体に置換することで、基材12となるメラミン発泡体の
硬度を任意に制御し得る効果が期待できる。ここで注意
すべきは、他の単量体と置換可能な量は、主たるメラミ
ンまたはホルムアルデヒドを120重量部とした際に最
大で50重量部以下、好適には20重量部以下である点
であり、これ以上の量を置換した場合には、メラミンが
有する難燃性が低下する等の難点が生じる。
は、ペンタン、トリクロロフルオロメタンまたはトリク
ロロトリフルオロエタン等が使用され、触媒としては通
常蟻酸が、乳化剤としてはアルキルスルホン酸ナトリウ
ムの如き陰イオン界面活性剤等が使用される。
所要形状に発泡成形させた後に硬化を施す工程である
が、具体的には、フリーライズ、所謂スラブ成形や、所
要型に前記原料混合工程S1で得られた原料を注入し、
クランプ等により密閉させて加熱または電子線の照射
等、従来公知の適宜手段により該原料を発熱・発泡成形
し、硬化させる方法が採用される。殊に前記電子線の照
射による発泡は、前記原料全体を均一に加熱し得る、す
なわち均一な発泡構造を形成し得るため好適に採用され
るが、その際には、該電子線照射時の電力消費量を原料
1kgに対して500〜1200kW、好適には600
〜800kWの範囲内に設定する。これは電力消費量が
過小であると、充分に発泡せず、また過多であると発泡
時の原料圧力が非常に高くなり、原料が飛散して形状保
持不能または爆発といった事態が発生する可能性が考え
られるためである。
前記原料混合工程S1および発泡・硬化工程S2を経て
作製された基材12の所望の内外表面または外表面に対
して、該基材12の気孔内に入射した音波の伝搬を低減
させると共に、難燃性を発現する被覆層14を形成する
段階である。ここで、前記被覆層14は、空気の流れを
遮断して通気性を変動させ、所謂非通気作用を発現する
ことで前述の音波伝搬の低減を達成すると共に、該被覆
層14が高温となった場合には、含有のされた難燃剤お
よび水和物質16の働きにより、消火・断熱作用その他
化学反応等を起こすことで前記基材12が高温となるこ
とを防止するものであり、具体的にはコート剤を所定の
方法により付与することで形成される。
ては、含浸、スプレーコーティング、ロールコーティン
グまたはフローコーティング等の従来公知の何れの方法
であっても採用可能である。なお付与に先立ち、前記コ
ート剤を希釈化する等の前処理を施してもよいし、所期
の機能を発現する添加剤を添加することで、着色、防か
び、抗菌、酸化防止、防汚または/および耐水等の機能
を発現させ得るようにしてもよい。
泡・硬化工程S2および被覆層形成工程S3により、前
記基材12から、所望の非通気性および難燃性を発現す
る被覆層14が形成された難燃性吸音材10を得ること
ができる。そして、最終的に施される仕上工程S4によ
り、前記難燃性吸音材10に対して所定形状へのカット
または打ち抜き等の成形並びに所定の検査が施され、最
終製品が完成する。
音材10は、騒音を生じる機器の吸音カバー、自動車の
内装部材等の軽量性等が必要とされ、更に設置場所に空
間的制限等を受けると共に、吸音特性を要求される部分
に好適に採用し得る。また、建築物の壁や天井等のよう
に優れた吸音特性を要求されると共に高い難燃性を要求
される部位においても好適に使用し得る。更に、難燃2
級(準不燃材料)の基準を満足し得ることから、例えばI
SO14001等の認証取得に関し、工場等の新設や増
設の際の吸音材として好適に採用し得る。
製造方法で得た本発明に係るメラミン吸音材の吸音特性
等の好適な実験例を示すが、これらの実験例に限定され
るものではない。
音率測定による方法を採用し、250Hz、500H
z、1000Hzおよび2000Hzにおける吸音率の
測定を行なった。更に難燃性の試験方法としては、JI
S A 1321に準拠した測定法を採用した。
して使用し、この基材に対してロールコーティングによ
りコート剤を塗布した。前記コート剤の乾燥時目付量
(不揮発成分の単位面積あたりの重量)については、3
9.5g/m2、132.4g/m2、232.9g/m2、4
52.7g/m2および617.6g/m2となるように夫々
塗布し、温度80℃、1時間の条件で熱風乾燥炉により
乾燥させ、被覆層14を形成して実施例A〜Eに係る試
験体A〜Eを作製した。これに対して全く被覆層形成工
程S3を施さない厚さ25mmとしたメラミン発泡体或
いは厚さ25mm、密度40kg/m3の吸音用高密度グ
ラスウール(商品名 マグボード;マグ製)を、夫々比較例
FおよびGの試験体FおよびGとした。そして得られた
実施例A〜Eおよび比較例F,Gの夫々について測定し
た垂直入射法吸音率および難燃性の適合性の結果につい
て表1に示す。なお、基材として使用された前記市販の
メラミン発泡体に係る各物性値および使用されたコート
剤は以下の通りである。 ・厚み :25mm ・密度 :11kg/m3 ・引張り強度:0.1MPa ・伸び率 :20% ・コート剤 :水和物質含有コート剤:商品名 フレー
ムコントロールNo.20-20;オキツモ製(水和物質含有量:
乾燥時重量の50%以上(全重量の25%以上))
コート剤の塗布量の増加に伴って同一周波数における垂
直入射法吸音率は上昇することが確認された。殊に、前
記コート剤の乾燥時目付量が250g/m2を越えた場合
には、これまで使用されていた25mm厚の高密度グラ
スウールより高い吸音特性を発現し得る。すなわち基材
であるメラミン発泡体にコート剤を塗布して被覆層を設
けることで通気性が低下し、これにより該基材内を通過
する音波が効果的に低減されることが確認された。更
に、前記コート剤の乾燥時目付量が200g/m2を、す
なわち水和物質の乾燥時目付量が100g/m2を越えた
場合には、難燃2級(準不燃材料)の条件を満足する難燃
性を発現するようになることが確認された。
とにより、使用目的に合わせた任意の吸音特性を発現す
ると共に、準不燃材料としての難燃性を備えた難燃性吸
音材を容易に製造し得ることも意味する。なお実施例D
に係る試験体の密度は概ね12kg/m3であり、比較例
Gに係る試験体の40kg/m3の約30%であり、軽量
性の点での有利性は云うまでもないが、比較例Gに掛か
るグラスウールで密度12kg/m3の試験体を作製した
場合、該軽量性だけでなく難燃性についても問題が生じ
てしまうことが明らかである。
性吸音材およびその製造方法によれば、基材であるメラ
ミン発泡体の内外表面または外表面に被覆層を形成する
ことで、該メラミン発泡体を肉厚または/および高密度
とすることなく、軽量性および形状維持性等の長所を有
し、充分な吸音特性を発現すると共に、高い難燃性を備
えた難燃性吸音材およびその製造方法を提供し得る。
であっても、優れた吸音特性を発現させ得る。更に本発
明の難燃性吸音材は、難燃2級(準不燃材料)に適合した
難燃性を発現し得ることから各種の規制に適合した使用
が可能となる。なおコート剤を塗布することで、基材と
してのメラミン発泡体を補強する効果も同時に得られる
と共に、このコート剤に顔料、酸化防止剤その他防かび
抗菌剤等の添加剤を加えることで加飾、酸化防止および
防かび抗菌等の様々な効果を付与することも可能であ
る。
形成した難燃性吸音材を一部切り欠いて示す斜視図であ
る。
性吸音材を一部切り欠いて示す斜視図である。
物質の放出後に形成される空隙(図3(b))とを示す概略
図である。
ローチャート図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 メラミン樹脂の発泡体を材質とする基材
(12)と、 前記基材(12)の内外表面または外表面の所望位置に水和
物質(16)を含有させたコート剤を付与し乾燥させること
で、通気性の制御可能で、消火・断熱性を発現し得るよ
うにした被覆層(14)とからなり、 前記被覆層(14)により前記基材(12)に吸音特性および難
燃性を付与するよう構成したことを特徴とする難燃性吸
音材。 - 【請求項2】 前記コート剤は、前記基材(12)の内外表
面の全体に付与されている請求項1記載の難燃性吸音
材。 - 【請求項3】 前記基材(12)の外表面に付与されるコー
ト剤は、乾燥時の目付量が少なくとも250g/m2とな
っている請求項1または2記載の難燃性吸音材。 - 【請求項4】 前記水和物質(16)として、ホウ砂または
ケイ酸ナトリウムが使用される請求項1〜3の何れかに
記載の難燃性吸音材。 - 【請求項5】 前記水和物質(16)は、前記基材(12)に対
して少なくとも100g/m2の量が付与される請求項1
〜4の何れかに記載の難燃性吸音材。 - 【請求項6】 前記コート剤は、水溶性塗料である請求
項1〜5の何れかに記載の難燃性吸音材。 - 【請求項7】 メラミン樹脂の発泡体を所要形状に成形
した基材(12)を準備し、 前記基材(12)の内外表面または外表面の所望位置に、加
熱時に消火・断熱性を発現する水和物質(16)を含有する
コート剤を付与し、これにより制御可能な通気性および
高い難燃性を有する被覆層(14)を形成するようにしたこ
とを特徴とする難燃性吸音材の製造方法。 - 【請求項8】 前記被覆層(14)はコート剤であって、該
コート剤は含浸により前記基材(12)の内外表面の全体に
付与される請求項7記載の難燃性吸音材の製造方法。 - 【請求項9】 前記被覆層(14)はコート剤であって、該
コート剤はロールコーティングにより前記基材(12)の外
表面の全体に塗布される請求項7記載の難燃性吸音材の
製造方法。
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