JP2002287146A - 液晶装置および液晶装置の製造方法、投射型液晶装置並びに電子機器 - Google Patents

液晶装置および液晶装置の製造方法、投射型液晶装置並びに電子機器

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JP2002287146A
JP2002287146A JP2001086155A JP2001086155A JP2002287146A JP 2002287146 A JP2002287146 A JP 2002287146A JP 2001086155 A JP2001086155 A JP 2001086155A JP 2001086155 A JP2001086155 A JP 2001086155A JP 2002287146 A JP2002287146 A JP 2002287146A
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crystal device
electrode
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Kosuke Fukui
甲祐 福井
Shuhei Yamada
周平 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高コントラスト表示を実現することができる
液晶装置およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 一対の基板のうち少なくとも一方の基板
には、基板面に対して傾斜した表面を有する電極9a、
21と、前記基板面に対して前記電極9a、21と同じ
方向に傾斜した表面を有し、液晶層50を構成する液晶
分子50’が基板面に対する垂直方向H1に近くなる方
向に向くようにプレチルト角θ1を付与する垂直配向膜
36、42とが設けられている液晶装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置および液
晶装置の製造方法、投射型表示装置並びに電子機器に関
し、特に、高コントラスト表示を実現することができる
液晶装置およびその製造方法と、前記液晶装置を備えた
投射型表示装置および電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクタ等の投射型液晶装置に
は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に
対応して液晶パネルを3枚使用する3板式のものと、1
枚の液晶パネルと色生成手段とから構成される単板式の
ものとがある。投射型液晶装置の構成要素である液晶パ
ネルは、例えば、アクティブマトリクス型液晶ライトバ
ルブとその前後に配置される偏光板とから構成されてい
る。図12は、この種の液晶ライトバルブの構成の一例
を示した概略断面図である。
【0003】図12に示す液晶ライトバルブは、一対の
基板間に液晶が封入されたものであり、一方の基板をな
す薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、T
FTと略記する)アレイ基板10と、これに対向配置さ
れた他方の基板をなす対向基板20とを備えている。T
FTアレイ基板10は、光透過性の絶縁基板からなり、
インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITO
と略記する)膜等の透明導電性膜からなる画素電極9a
と、画素電極9aを制御するための画素スイッチング用
TFT(図示略)と、有機膜をラビング処理してなり、
液晶層50を構成する液晶分子50’にプレチルト角θ
3を付与する垂直配向膜16とを備えている。他方、対
向基板20は、光透過性の絶縁基板からなり、ITO膜
等の透明導電性膜からなる対向電極21aと、有機膜を
ラビング処理してなり、液晶層50を構成する液晶分子
50’にプレチルト角θ3を付与する垂直配向膜22と
を備えている。そして、TFTアレイ基板10と対向基
板20とは、画素電極9aと対向電極21aとが対向す
るように配置され、TFTアレイ基板10と対向基板2
0との間には、液晶層50が形成されている。
【0004】また、図12に示す液晶ライトバルブは、
垂直配向膜16、22を備えた、いわゆる垂直配向型の
液晶ライトバルブであり、図12に示すように、画素電
極9aからの電界が液晶層50に印加されていない時
(以下、「電界無印加時」という。)には、垂直配向膜
16、22の作用により、液晶層50が、基板の面に対
して垂直に近い配向状態となるようにされている。この
ように、液晶層50が基板の面に対して垂直に近い配向
状態になっていると、電界無印加時に、液晶ライトバル
ブ内に入射した光は変調されずに透過するので、液晶ラ
イトバルブの上下にクロスニコルの位置で偏光板を入れ
たときに高品位な黒表示ができる。このことにより、高
コントラスト表示を実現することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
液晶ライトバルブにおいては、従来から、コントラスト
比を向上させることが要求されている。最近、図12に
示す高コントラスト表示を実現することができる垂直配
向型の液晶ライトバルブにおいても、より一層コントラ
スト比を向上させることが要求されている。しかしなが
ら、図12に示す液晶ライトバルブでは、この要求に対
応する場合に、以下に示すような問題があった。
【0006】垂直配向型の液晶ライトバルブでは、電界
印加時に、液晶層50を構成している液晶分子50’の
倒れる方向を揃えるため、液晶分子50’をあらかじめ
所定の方向に少し傾けておく、いわゆるプレチルト角
(図12において符号θ3で示す角度)を付与しておく
ことが必要である。プレチルト角θ3を付与していない
と、電界印加時に液晶分子50’があらゆる方向に倒れ
て、ディスクリネーションが生じ、明るさの低下を引き
起こしてしまう。このため、図12に示す液晶ライトバ
ルブでは、電界無印加時に、液晶分子50’の長軸方向
が、基板面に対する垂直方向H3に対してプレチルト角
θ3を持った方向に向くようにしている。しかしなが
ら、図12に示すように、電界無印加時に、液晶分子5
0’の長軸方向が、基板面に対する垂直方向H3から少
しでもずれていると、液晶ライトバルブ内に入射した光
は、プレチルト角によって発生するリタデーションに起
因して変調される。そのため、液晶ライトバルブの上下
にクロスニコルの位置で偏光板を入れたとき、わずかな
光が透過してしまうため、より高品位な黒表示を実現さ
せることができず、コントラスト比が低下するという問
題が生じていた。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、高コントラスト表示を実現するこ
とができる液晶装置およびその製造方法を提供すること
を目的とする。また、上記の高コントラスト表示を実現
することができる液晶装置を備えた投射型表示装置およ
び電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の液晶装置は、互いに対向する一対の基板
間に液晶層が狭持され、前記一対の基板の各々に前記液
晶層を構成する液晶分子を駆動する電極が設けられてな
る液晶装置であって、前記一対の基板のうち少なくとも
一方の基板には、基板面に対して傾斜した表面を有する
電極と、前記基板面に対して前記電極と同じ方向に傾斜
した表面を有し、前記液晶分子が前記基板面に対する垂
直方向に近くなる方向に向くようにプレチルト角を付与
する垂直配向膜とが設けられていることを特徴とする。
本発明において、「プレチルト角」とは、前記垂直配向
膜により付与される前記垂直配向膜表面の法線方向と前
記液晶分子の長軸方向とのなす角度のことをいう。
【0009】このような液晶装置は、基板面に対して傾
斜した表面を有する電極と、前記基板面に対して前記電
極と同じ方向に傾斜した表面を有し、前記液晶分子が前
記基板面に対する垂直方向に近くなる方向に向くように
プレチルト角を付与する垂直配向膜とが設けられている
ので、垂直配向膜の傾斜した表面の角度を調整すること
によって、電界無印加時に、液晶分子の長軸方向が、基
板面に対して垂直に非常に近い方向を向き、かつ、前記
垂直配向膜表面の法線方向に対してプレチルト角を持っ
た方向を向くようにすることが可能となり、液晶装置内
に入射した光のうち、プレチルト角によって発生する液
晶装置内を透過する光を少なくすることができる。した
がって、高品位な黒表示が得られ、高コントラスト表示
を実現することができる。
【0010】また、この液晶装置は、液晶分子にプレチ
ルト角を付与する垂直配向膜が設けられているものであ
るので、電界印加時に、液晶分子の長軸方向が、垂直配
向膜表面の法線方向に対してプレチルト角を持った方向
を向くように、液晶分子の倒れる方向を制御することが
できる。したがって、電界印加時に、液晶分子があらゆ
る方向に倒れて、ディスクリネーションが生じることに
よる明るさの低下が発生することはない。
【0011】また、上記の液晶装置においては、前記垂
直配向膜の傾斜した表面と前記基板面とのなす角度が、
前記プレチルト角と同じであることが望ましい。なお、
本発明において、「垂直配向膜の傾斜した表面と基板面
とのなす角度が、プレチルト角と同じである」には、ラ
ビングや斜方蒸着などの配向処理を行う際に生じる角度
ズレなど、液晶装置を実際に製作することを考えた場合
に見込まれる程度のバラツキによる差異があった場合も
含まれる。
【0012】このような液晶装置とすることで、電界無
印加時に、液晶分子の長軸方向が、基板面に対して垂直
方向を向き、かつ、前記垂直配向膜表面の法線方向に対
してプレチルト角を持った方向を向くものとなり、液晶
分子の長軸方向と基板面に対する垂直方向とのプレチル
ト角θの大きさ分のずれをなくすことができる。したが
って、液晶装置内に入射した光の、プレチルト角によっ
て発生するリタデーションに起因する変調をなくすこと
ができるため、より高品位な黒表示が得られる。
【0013】また、上記の液晶装置においては、他方の
基板には、基板面に対して傾斜した表面を有する電極が
設けられ、前記一方の基板に設けられた電極の傾斜した
表面と、前記他方の基板に設けられた電極の傾斜した表
面とが、平行であることが望ましい。このような液晶装
置とすることで、液晶層に均一に電界を印加することが
でき、電極によって形成される液晶層内の電気力線に歪
みが生じないものとなるため、電界印加時における液晶
分子の倒れる方向を高い精度で揃えることができる。こ
のことにより、電界印加時における液晶装置の透過率が
向上するので、高品位な白表示が得られ、より一層の高
コントラスト表示を実現することができる。
【0014】また、上記の液晶装置においては、垂直配
向膜は、無機材料からなるものとすることが望ましい。
このような液晶装置は、垂直配向膜を無機材料からなる
ものとしたので、耐光性や耐熱性に優れた垂直配向膜を
有するものとなり、光や熱による垂直配向膜の劣化が生
じにくく、垂直配向膜の劣化に起因する表示不良の発生
を防止することができる。したがって、信頼性が高く、
耐久性に優れ、プロジェクターなどの強い光を照射する
ものに好適に使用される液晶装置となる。
【0015】また、上記の目的を達成するために、本発
明の液晶装置は、互いに対向する一対の基板間に液晶層
が狭持され、前記一対の基板の各々に前記液晶層を構成
する液晶分子を駆動する電極が設けられてなる液晶装置
であって、前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板
には、電極と垂直配向膜とが設けられ、前記電極からの
電界が前記液晶層に印加されていない時に、前記液晶層
を構成する液晶分子の長軸方向が、前記基板面に対して
垂直方向を向き、かつ、前記垂直配向膜表面の法線方向
に対してプレチルト角を持った方向を向いていることを
特徴とする。
【0016】このような液晶装置は、電界無印加時に、
液晶分子の長軸方向が、基板面に対して垂直方向を向
き、かつ、垂直配向膜表面の法線方向に対してプレチル
ト角を持った方向を向くものであるので、液晶分子の長
軸方向と基板面に対する垂直方向とのプレチルト角θの
大きさ分のずれをなくすことができる。したがって、上
記の液晶装置と同様に、液晶装置内に入射した光のプレ
チルト角θによって発生するリタデーションに起因する
変調をなくすことができるため、非常に高品位な黒表示
が得られる。
【0017】また、本発明の投射型液晶装置は、上記の
液晶装置を備えた投射型液晶装置であって、光源と、該
光源から出射された光を変調する前記液晶装置と、該液
晶装置により変調された光を投射面に拡大投影する拡大
投影光学系とを有することを特徴とする。このような投
射型液晶装置は、上記の液晶装置を備えたものであるの
で、高コントラスト表示を実現することができる優れた
表示品位を有する投射型液晶装置とすることができる。
【0018】また、本発明の電子機器は、上記の液晶装
置を備えたことを特徴とする。このような電子機器とす
ることで、優れた表示品位を有する表示部を備えた電子
機器とすることができる。
【0019】また、上記の目的を達成するために、本発
明の液晶装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板
間に液晶層が狭持され、前記一対の基板の各々に前記液
晶層を構成する液晶分子を駆動する電極が設けられてな
る液晶装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち
少なくとも一方の基板上に、絶縁膜を設ける工程と、前
記絶縁膜上に感光性樹脂膜を設け、前記感光性樹脂膜を
グレイマスクを用いてパターニングすることによりマス
ク材とする工程と、前記絶縁膜を前記マスク材を用いて
エッチングしたのち、前記マスク材を除去することによ
り、基板面に対して傾斜面を有する下地層を形成する工
程と、前記下地層上に、電極と垂直配向膜とを順に設け
ることにより、前記基板面に対して傾斜した表面を有す
る電極と、前記基板面に対して前記電極と同じ方向に傾
斜した表面を有し、前記液晶分子が前記基板面に対する
垂直方向に近くなる方向に向くようにプレチルト角を付
与する垂直配向膜とを設ける工程とを含むことを特徴と
する。
【0020】このような液晶装置の製造方法によれば、
下地層上に、電極と垂直配向膜とを順に設けることによ
り、前記基板面に対して傾斜した表面を有する電極と、
前記基板面に対して前記電極と同じ方向に傾斜した表面
を有する垂直配向膜とが設けられている液晶装置が容易
に得られ、高コントラスト表示を実現することができる
上記の液晶装置を得ることができる。
【0021】また、上記の目的を達成するために、本発
明の液晶装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板
間に液晶層が狭持され、前記一対の基板の各々に前記液
晶層を構成する液晶分子を駆動する電極が設けられてな
る液晶装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち
少なくとも一方の基板上に、感光性樹脂膜を設け、前記
感光性樹脂膜をグレイマスクを用いてパターニングする
ことにより、基板面に対して傾斜面を有する下地層を形
成する工程と、前記下地層上に、電極と垂直配向膜とを
順に設けることにより、前記基板面に対して傾斜した表
面を有する電極と、前記基板面に対して前記電極と同じ
方向に傾斜した表面を有し、前記液晶分子が前記基板面
に対する垂直方向に近くなる方向に向くようにプレチル
ト角を付与する垂直配向膜とを設ける工程とを含むこと
を特徴とする。このような液晶装置の製造方法によって
も、下地層上に、電極と垂直配向膜とを順に設けること
により、高コントラスト表示を実現することができる上
記の液晶装置を容易に得ることができる。
【0022】また、上記の目的を達成するために、本発
明の液晶装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板
間に液晶層が狭持され、前記一対の基板の各々に前記液
晶層を構成する液晶分子を駆動する電極が設けられてな
る液晶装置の製造方法であって、前記一対の基板のうち
少なくとも一方の基板上に、下地層となる材料からなる
層を設け、傾斜面を有する型を用いて型押ししてから、
前記型を離型することにより、基板面に対して傾斜面を
有する下地層を形成する工程と、前記下地層上に、電極
と垂直配向膜とを順に設けることにより、前記基板面に
対して傾斜した表面を有する電極と、前記基板面に対し
て前記電極と同じ方向に傾斜した表面を有し、前記液晶
分子が前記基板面に対する垂直方向に近くなる方向に向
くようにプレチルト角を付与する垂直配向膜とを設ける
工程とを含むことを特徴とする。このような液晶装置の
製造方法によっても、下地層上に、電極と垂直配向膜と
を順に設けることにより、高コントラスト表示を実現す
ることができる上記の液晶装置を容易に得ることができ
る。
【0023】また、上記の液晶装置の製造方法において
は、前記下地層となる材料が、感光性樹脂であり、光を
照射することにより前記下地層となる材料を硬化させる
ことが望ましい。このような液晶装置の製造方法によれ
ば、容易に下地層を形成することができるので、より一
層容易に高コントラスト表示を実現することができる上
記の液晶装置を得ることができる。
【0024】また、上記の液晶装置の製造方法において
は、前記下地層となる材料が、熱硬化性樹脂であり、加
熱することにより前記下地層となる材料を硬化させる方
法としてもよい。このような液晶装置の製造方法とする
ことによっても、容易に下地層を形成することができる
ので、より一層容易に高コントラスト表示を実現するこ
とができる上記の液晶装置を得ることができる。
【0025】また、上記の液晶装置の製造方法において
は、前記垂直配向膜を、無機材料を蒸着することにより
形成することが望ましい。このような液晶装置の製造方
法によれば、無機材料からなる垂直配向膜が容易に得ら
れるので、耐光性や耐熱性に優れた垂直配向膜を有し、
信頼性が高く、耐久性に優れた液晶装置を容易に得るこ
とができる。また、垂直配向膜を、蒸着することにより
設ける方法であるので、蒸着源から基板へ向かう原子の
飛程方向、いわゆる蒸着方向を適宜選択することによ
り、容易にプレチルト角を制御することができるため、
垂直配向膜の傾斜した表面と前記基板面とのなす角度
と、プレチルト角とを容易にかつ正確に同じ角度とする
ことができる。したがって、電界無印加時に、液晶分子
の長軸方向が、基板面に対して垂直方向を向き、かつ、
前記垂直配向膜表面の法線方向に対してプレチルト角を
持った方向を向く液晶装置を容易に製造することがで
き、電界無印加時の液晶分子の長軸方向と基板面に対す
る垂直方向とのプレチルト角θの大きさ分のずれがな
く、非常に高品位な黒表示が得られる液晶装置を容易に
得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】「第1の実施の形態」 [液晶装置の構成]以下、本発明の一実施の形態を図面
を参照して詳しく説明する。本実施の形態の液晶装置
は、アクティブマトリクス型液晶装置である。図1は、
液晶装置の表示領域を構成するマトリクス状に配置され
た複数の画素におけるスイッチング素子、信号線等の等
価回路図であり、図2は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画
素群の平面図である。また、図3は、図2のA−A’線
断面図であり、図4は、図2のB−B’線断面図であ
る。
【0027】なお、図1〜図4においては、各層や各部
材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層
や各部材毎に縮尺を異ならせてある。また、図3におい
ては、液晶装置の断面構造を理解しやすくするために、
下地層、電極、垂直配向膜の断面形状を平坦なものとし
て示してある。
【0028】本実施の形態の液晶装置において、図1に
示すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配
置された複数の画素には、画素電極9aと当該画素電極
9aを制御するためのスイッチング素子である薄膜トラ
ンジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TFTと略記
する)30がそれぞれ形成されており、画像信号が供給
されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的
に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S
1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給される
か、あるいは相隣接する複数のデータ線6a同士に対し
てグループ毎に供給される。また、走査線3aがTFT
30のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線
3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタ
イミングでパルス的に線順次で印加される。画素電極9
aはTFT30のドレインに電気的に接続されており、
スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオン
することにより、データ線6aから供給される画像信号
S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
また、保持された画像信号がリークするのを防ぐため
に、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容
量と並列に蓄積容量70が付加されている。
【0029】本実施の形態の液晶装置の場合、図2に示
すように、TFTアレイ基板上に、マトリクス状に複数
の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭を示
す)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各
々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量線3bが
設けられている。データ線6aは、例えばポリシリコン
膜からなる半導体層1aのうち、後述のソース領域にコ
ンタクトホール5を介して電気的に接続されており、画
素電極9aは、半導体層1aのうち、後述のドレイン領
域にコンタクトホール8を介して電気的に接続されてい
る。また、半導体層1aのうち、後述のチャネル領域
(図中左上がりの斜線の領域)に対向するように走査線
3aが配置されており、走査線3aはチャネル領域に対
向する部分でゲート電極として機能する。なお、半導体
層1aはポリシリコンに限るものではなく、例えば単結
晶シリコンを貼り合わせたりして形成してもよい。
【0030】容量線3bは、走査線3aに沿って略直線
状に伸びる本線部(すなわち、平面的に見て、走査線3
aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交
差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上向
き)に突出した突出部(すなわち、平面的に見て、デー
タ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。そ
して、図2中、右上がりの斜線で示した領域には、複数
の第1遮光膜11aが設けられている。より具体的に
は、第1遮光膜11aは、夫々、画素部において半導体
層1aのチャネル領域を含むTFT30をTFTアレイ
基板の側から見て覆う位置に設けられており、さらに、
容量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線
状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所から
データ線6aに沿って隣接する後段側(すなわち、図中
下向き)に突出した突出部とを有する。第1遮光膜11
aの各段(画素行)における下向きの突出部の先端は、
データ線6a下において次段における容量線3bの上向
きの突出部の先端と重なっている。この重なった箇所に
は、第1遮光膜11aと容量線3bとを相互に電気的に
接続するコンタクトホール13が設けられている。すな
わち、本実施の形態では、第1遮光膜11aは、コンタ
クトホール13により前段あるいは後段の容量線3bに
電気的に接続されている。
【0031】次に、断面構造を見ると、図3に示すよう
に、本実施の形態の液晶装置は、一対の透明基板を有し
ており、その一方の基板をなすTFTアレイ基板10
と、これに対向配置された他方の基板をなす対向基板2
0とを備えている。TFTアレイ基板10は例えば石英
基板やハードガラスからなり、対向基板20は例えばガ
ラス基板や石英基板からなるものである。
【0032】TFTアレイ基板10には、例えばインジ
ウム錫酸化物(Indium Tin Oxide,以下、ITOと略記
する)等の透明導電膜からなる画素電極9aが設けら
れ、TFTアレイ基板10上の各画素電極9aに隣接す
る位置に、各画素電極9aをスイッチング制御する画素
スイッチング用TFT30が設けられている。画素スイ
ッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drai
n)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aか
らの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチ
ャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁
する絶縁薄膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度
ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1c、半導体
層1aの高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領
域1eを備えている。
【0033】また、上記走査線3a上、絶縁薄膜2上を
含むTFTアレイ基板10上には、高濃度ソース領域1
dへ通じるコンタクトホール5、および高濃度ドレイン
領域1eへ通じるコンタクトホール8が各々形成された
第2層間絶縁膜4が形成されている。つまり、データ線
6aは、第2層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール
5を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されて
いる。
【0034】また、データ線6a上および第2層間絶縁
膜4上には、高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタク
トホール8が形成された第3層間絶縁膜7が形成されて
いる。図3および図4に示すように、データ線6a、容
量線3b等を覆う第3層間絶縁膜7の表面は、平坦化さ
れている。さらに、第3層間絶縁膜7上には、下地層3
1が形成されている。つまり、高濃度ドレイン領域1e
は、第2層間絶縁膜4、第3層間絶縁膜7、下地層31
を貫通するコンタクトホール8を介して画素電極9aに
電気的に接続されている。なお、画素電極9aと高濃度
ドレイン領域1eとは、データ線6aと同一レイヤーの
Al膜や走査線3bと同一レイヤーのポリシリコン膜を
中継して電気的に接続する構成としてもよい。
【0035】また、本実施の形態では、図3および図4
に示すように、ゲート絶縁膜となる絶縁薄膜2を走査線
3aの一部からなるゲート電極に対向する位置から延設
して誘電体膜として用い、半導体層1aを延設して第1
蓄積容量電極1fとし、さらにこれらに対向する容量線
3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、蓄積
容量70が構成されている。
【0036】また、図3に示すように、TFTアレイ基
板10表面の各画素スイッチング用TFT30に対応す
る位置には、第1遮光膜11aが設けられている。ま
た、第1遮光膜11aと複数の画素スイッチング用TF
T30との間には、第1層間絶縁膜12が設けられてい
る。第1層間絶縁膜12は、画素スイッチング用TFT
30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11aから電
気的に絶縁するために設けられるものである。さらに、
第1層間絶縁膜12は、TFTアレイ基板10の全面に
形成されており、第1遮光膜11aパターンの段差を解
消するために表面が研磨され、平坦化処理が施されてい
る。
【0037】さらに、蓄積容量70においては、図3に
示すように、第1遮光膜11aは、第2蓄積容量電極と
しての容量線3bの反対側において第1蓄積容量電極1
fに第1層間絶縁膜12を介して第3蓄積容量電極とし
て対向配置されることにより(図3の右側の蓄積容量7
0参照)、蓄積容量が更に付与されるように構成されて
いる。また、図2および図3に示したように、TFTア
レイ基板10に第1遮光膜11aを設けるのに加えて、
コンタクトホール13を介して第1遮光膜11aは、前
段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続するように
構成されている。
【0038】他方、対向基板20には、TFTアレイ基
板10上のデータ線6a、走査線3a、画素スイッチン
グ用TFT30の形成領域に対向する領域、すなわち各
画素部の開口領域以外の領域に第2遮光膜23が設けら
れている。さらに、第2遮光膜23上を含む対向基板2
0上には、下地層32を介して、全面にわたって対向電
極21が設けられている。対向電極21もTFTアレイ
基板10の画素電極9aと同様、ITO等の透明導電膜
から形成されている。
【0039】そして、TFTアレイ基板10における画
素電極9a上および第3層間絶縁膜7上、対向基板20
における対向電極21上には、垂直配向膜36,42が
それぞれ形成され、これら基板間に液晶が挟持されて液
晶層50が形成されている。
【0040】本実施の形態の液晶装置の場合、図4に示
すように、各基板10、20上には、SiO2などの絶
縁膜からなり、各基板10、20の面に対して傾斜面を
有する下地層31、32がそれぞれ設けられている。図
4に示すように、下地層31の傾斜した表面と、下地層
32の傾斜した表面とは、平行であり、これら下地層3
1、32の傾斜した表面と各基板10、20の面とのな
す角度θ2は、垂直配向膜36,42によって付与され
るプレチルト角θ1と同じとされている。また、下地層
31、32の傾斜した表面は、図4に示すように、1画
素毎に段差で分断された傾斜面によって形成されてい
る。
【0041】また、下地層31、32上それぞれ設けら
れた画素電極9a(特許請求の範囲における「電極」に
相当する)および対向電極21(特許請求の範囲におけ
る「電極」に相当する)は、図4に示すように、各基板
の面に対して傾斜した表面を有している。また、画素電
極9aの傾斜した表面と、対向電極21の傾斜した表面
とは、平行であり、画素電極9aおよび対向電極21の
傾斜した表面と各基板10、20の面とのなす角度は、
下地層31、32と同じくプレチルト角θ1と同じとさ
れている。さらに、画素電極9aおよび対向電極21の
傾斜した表面も、下地層31、32と同じく1画素毎に
段差で分断された傾斜面によって形成されている。
【0042】また、画素電極9a上に設けられた垂直配
向膜36は、図4に示すように、TFTアレイ基板10
の面に対して画素電極9aと同じ方向に傾斜した表面を
有し、対向電極21上に設けられた垂直配向膜42は、
図4に示すように、対向基板20の面に対して対向電極
21と同じ方向に傾斜した表面を有している。これら垂
直配向膜36,42は、SiOなどの無機材料を蒸着す
ることにより設けられたものであり、液晶層50を構成
する液晶分子50’にプレチルト角θ1を付与するもの
である。垂直配向膜36,42の傾斜した表面と各基板
10、20の面とのなす角度は、下地層31、32およ
び画素電極9a、対向電極21と同じくプレチルト角θ
1と同じとされている。さらに、垂直配向膜36,42
の傾斜した表面も、下地層31、32および画素電極9
a、対向電極21と同じく1画素毎に段差で分断された
傾斜面によって形成されている。
【0043】このような液晶装置は、各基板10、20
の面に対して傾斜した表面を有する画素電極9aおよび
対向電極21と、各基板10、20の面に対して傾斜し
た表面を有し、液晶分子50’にプレチルト角θ1を付
与する垂直配向膜36,42とが設けられ、垂直配向膜
36,42の傾斜した表面と各基板10、20の面との
なす角度が、プレチルト角θ1と同じであるので、図4
に示すように、電界無印加時に、液晶分子50’の長軸
方向が、各基板10、20の面に対して垂直方向H1を
向き、かつ、垂直配向膜36,42表面の法線方向H2
に対してプレチルト角θ1を持った方向を向くようにす
ることができる。
【0044】したがって、従来の液晶装置において問題
となっていた液晶分子50’の長軸方向と各基板10、
20の面に対する垂直方向H1とのプレチルト角θ1の
大きさ分のずれをなくすことができる。このことによ
り、液晶装置内に入射した光のプレチルト角θ1によっ
て発生するリタデーションに起因する変調をなくすこと
ができるため、非常に高品位な黒表示が得られ、高コン
トラスト表示を実現することができる。
【0045】また、この液晶装置は、液晶分子50’に
プレチルト角θ1を付与する垂直配向膜36,42が設
けられているものであるので、電界印加時に、液晶分子
50’の長軸方向が、垂直配向膜36,42表面の法線
方向H2に対してプレチルト角θ1を持った方向を向く
ように、液晶分子50’の倒れる方向を制御することが
できる。したがって、電界印加時に液晶分子50’があ
らゆる方向に倒れて、ディスクリネーションが生じるこ
とによる明るさの低下が発生することはない。
【0046】また、この液晶装置の各基板10、20に
は、画素電極9aおよび対向電極21が設けられ、画素
電極9aの傾斜した表面と、対向電極21の傾斜した表
面とは、平行であるので、画素電極9aおよび対向電極
21によって形成される液晶層50内の電気力線に歪み
が生じないものとなるため、電界印加時における液晶分
子50’の倒れる方向を高い精度で揃えることができ
る。このことにより、電界印加時における液晶装置の透
過率が向上するので、高品位な白表示が得られ、より一
層の高コントラスト表示を実現することができる。
【0047】さらに、この液晶装置では、垂直配向膜3
6,42を無機材料からなるものとしたので、耐光性や
耐熱性に優れた垂直配向膜36,42を有するものとな
り、光や熱による垂直配向膜36,42の劣化が生じに
くく、垂直配向膜36,42の劣化に起因する表示不良
の発生を防止することができる。したがって、信頼性が
高く、耐久性に優れた液晶装置とすることができる。
【0048】また、この液晶装置では、第3層間絶縁膜
7が平坦化されているので、第3層間絶縁膜7よりもT
FTアレイ基板10側に設けられた部材によって形成さ
れる段差が、垂直配向膜36を形成する際に悪影響を与
えることがなく、配向処理時の配向不良を低減すること
ができるため、ディスクリネーションの発生を防止する
ことができる。
【0049】[液晶装置の製造方法]次に、図1〜図4
に示した液晶装置の製造方法の一例を説明する。なお、
本発明の液晶装置の製造方法において、基板上に下地層
と電極と垂直配向膜とを設ける工程以外の工程は、従来
の液晶装置の製造方法と同様の方法とすることができる
ので、基板上に下地層と電極と垂直配向膜とを設ける工
程のみを図5を参照して詳しく説明し、その他の工程に
ついては、詳しい説明を省略する。
【0050】はじめに、対向基板20の製造方法につい
て説明する。まず、石英基板、ハードガラス等からなる
基板本体の表面上に、例えばCr、Ni、Alなどの金
属材料をスパッタリングした後、フォトリソグラフィ工
程、エッチング工程を行うことにより、遮光膜23を形
成する。遮光膜23は、上記の金属材料の他、カーボン
やTiなどをフォトレジストに分散させた樹脂ブラック
などの材料から形成してもよい。
【0051】次に、対向基板20上に下地層と電極と垂
直配向膜とを設ける工程について説明する。図5は、対
向基板上に下地層を設ける方法を説明するための概略断
面図である。図5(a)に示すように、遮光膜23が形
成された基板本体上に、SiO2からなる絶縁膜32’
を設ける。次に、絶縁膜32’上にレジストなどの感光
性樹脂をスピンナーなどにより塗布する方法により感光
性樹脂膜35を設ける。続いて、図5(b)に示すよう
に、感光性樹脂膜35をグレイマスクGMを用い、紫外
線を照射してパターニングすることにより、図5(c)
に示すマスク材35’とする。そして、絶縁膜32’を
マスク材35’を用いてエッチングする。その後、マス
ク材35’を除去することにより、図4および図5
(d)に示す対向基板20の面に対して傾斜面を有する
下地層32を形成する。
【0052】このとき、下地層32の傾斜した表面のピ
ッチは、画素毎とされる。また、図4に示すように、下
地層32の傾斜した表面と対向基板20の面とのなす角
度は、垂直配向膜36,42によって付与されるプレチ
ルト角θ1と同じとされ、具体的には、5°程度とされ
ることが好ましい。
【0053】次に、下地層32の表面上の全面にスパッ
タリング法などにより、ITO等の透明導電性薄膜を、
約50〜200nmの厚さに堆積することにより、対向
電極21を形成する。さらに、対向電極21の表面上の
全面にSiOなどの無機材料からなる垂直配向膜42を
斜方蒸着法により形成する。垂直配向膜42の配向方向
は、蒸着源から基板へ向かう原子の飛程方向、いわゆる
蒸着方向を対向基板20の面内で適宜選択することによ
り制御することができ、プレチルト角θ1を付与する垂
直配向膜42とされる。例えば、対向電極21の表面上
にSiOからなる垂直配向膜を設ける場合、対向基板2
0の面の法線方向に対して65°の角度から斜方蒸着す
ることにより、垂直配向膜42の表面の法線方向に対し
て5°のプレチルト角θ1を付与する垂直配向膜42が
得られる。以上のようにして、対向基板20が製造され
る。
【0054】次に、TFTアレイ基板10の製造方法に
ついて説明する。まず、石英基板、ハードガラス等から
なる基板本体の表面上に、従来と同様の方法などによ
り、第1遮光膜11a、第1層間絶縁膜12、半導体層
1aおよび半導体層1aから延設された第1蓄積容量電
極1f、画素スイッチング用TFT30、コンタクトホ
ール13、走査線3aおよび容量線3b、第2層間絶縁
膜4、コンタクトホール5、データ線6aを形成する。
続いて、データ線6a上を覆うように、例えば、常圧又
は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、P
SG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒
化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第3層間絶縁
膜7を形成する。
【0055】第3層間絶縁膜7は、一旦厚く形成した
後、CMP法を用いて表面を研磨することにより、平坦
化される。また、第3層間絶縁膜7の平坦化は、BPS
G(Boron Phosphorus Silicate Glass)で形成した
後、熱処理でBPSG膜をリフローさせる方法により行
ってもよい。あるいは、もともと流動性の高いSOG
(Spin On Glass)などの膜で第3層間絶縁膜7を形成
すれば、平坦性の高い表面が得られる。
【0056】次に、対向基板20に設けた下地層32と
同様にして、第3層間絶縁膜7上に下地層31を形成す
る。このとき、下地層31の傾斜した表面のピッチは、
下地層32と同様に画素毎とされ、下地層31の傾斜し
た表面とTFTアレイ基板10の面とのなす角度も、下
地層32と同様に垂直配向膜36,42によって付与さ
れるプレチルト角θ1と同じとされる。
【0057】その後、画素スイッチング用TFT30に
おいて、画素電極9aと高濃度ドレイン領域1eとを電
気的に接続するためのコンタクトホール8を、反応性エ
ッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエ
ッチングにより形成する。次に、下地層31の上に、ス
パッタ処理等により、ITO等の透明導電性薄膜を約5
0〜200nmの厚さに堆積し、フォトリソグラフィ工
程、エッチング工程等により、画素電極9aを形成す
る。続いて、画素電極9aの上に、対向基板20に設け
た垂直配向膜42と同様にして、垂直配向膜36が形成
される。以上のようにして、TFTアレイ基板10が製
造される。
【0058】最後に、上述のように製造されたTFTア
レイ基板10と対向基板20とを、垂直配向膜36及び
42が互いに対向するようにシール材により貼り合わせ
る。このとき、TFTアレイ基板10に設けられた下地
層31の傾斜した表面と、対向基板20に設けられた下
地層32の傾斜した表面とが、平行となるようにされ
る。その後、真空吸引法などの方法により、貼り合わさ
れた両基板間の空間に、例えば、フッ素系液晶組成物な
どの負の誘電率異方性を示す液晶を吸引して、所定の厚
みを有する液晶層50を形成することにより、上記構造
の液晶パネルが製造される。
【0059】このような液晶装置の製造方法によれば、
下地層31、32上に、画素電極9aおよび対向電極2
1と垂直配向膜36,42とをそれぞれ順に設けること
により、各基板10、20の面に対して傾斜した表面を
有する画素電極9aおよび対向電極21と、各基板1
0、20の面に対して傾斜した表面を有し、液晶分子5
0’にプレチルト角θ1を付与する垂直配向膜36,4
2とが設けられ、垂直配向膜36,42の傾斜した表面
と各基板10、20の面とのなす角度が、プレチルト角
θ1と同じである図4に示す液晶装置が容易に得られ、
高コントラスト表示を実現することができる上記の液晶
装置を得ることができる。
【0060】また、上記の液晶装置の製造方法は、垂直
配向膜36,42を、無機材料を蒸着することにより設
ける方法であるので、無機材料からなる垂直配向膜3
6,42が容易に得られ、耐光性や耐熱性に優れた垂直
配向膜36,42を有し、信頼性が高く、耐久性に優れ
た液晶装置を容易に得ることができる。また、垂直配向
膜36,42を、蒸着することにより設ける方法である
ので、蒸着方向を適宜選択することにより、容易にプレ
チルト角θ1を制御することができ、垂直配向膜36,
42の傾斜した表面と各基板10、20の面とのなす角
度と、プレチルト角θ1とを容易にかつ正確に同じ角度
とすることができる。したがって、電界無印加時の液晶
分子50’の長軸方向と各基板10、20の面に対する
垂直方向H1とのプレチルト角θの大きさ分のずれがな
く、非常に高品位な黒表示が得られる液晶装置を容易に
得ることができる。
【0061】上記の実施の形態においては、TFTアレ
イ基板10と対向基板20とのそれぞれに、各基板1
0、20の面に対して傾斜した表面を有する電極と、各
基板10、20の面に対して前記電極と同じ方向に傾斜
した表面を有し、液晶分子50’にプレチルト角θ1を
付与する垂直配向膜とが設けられているものとしたが、
TFTアレイ基板10と対向基板20の少なくとも一方
に、上記の電極と垂直配向膜とが設けられているものと
してもよい。この場合においても、高コントラスト表示
を実現することができる。
【0062】また、上記の実施の形態においては、TF
Tアレイ基板10と対向基板20とのそれぞれに設けら
れた電極および垂直配向膜の傾斜した表面の断面形状
は、図4に示すように、データ線6aに対応する位置
で、各基板10、20の面に対する垂直方向H1に段差
が形成されたものとすることができるが、図4に示す断
面形状に限定されるものではなく、図7(a)に示すよ
うに、段差を設けずに緩やかな山と谷とからなる断面形
状としてもよいし、図7(b)に示すように、段差の方
向を各基板10、20の面に対する垂直方向H1よりも
緩やかな段差を形成する方向に代えて得られる断面形状
としてもよく、とくに限定されない。
【0063】本実施の形態では、下地層31、32、画
素電極9aおよび対向電極21、垂直配向膜36,42
の傾斜した表面は、上述した例に示したように、1画素
毎に段差で分断された傾斜面からなるものであってもよ
いが、複数の画素にわたって形成された傾斜面からなる
ものであってもよく、とくに限定されない。また、1画
素内の垂直配向膜36,42の表面に、複数の傾斜面を
形成してもよい。
【0064】また、上記の実施の形態においては、下地
層31、32をSiO2などの絶縁膜からなるものとし
たが、例えば、感光性樹脂膜や熱硬化性樹脂からなるも
のとしてもよい。以下、例えば、下地層を感光性樹脂膜
からなるものとした場合における液晶装置の製造方法の
一例として、図3および図4に示す液晶装置において、
遮光膜23が形成された対向基板20上に下地層32と
対向電極21と垂直配向膜42とを設ける方法について
説明する。なお、TFTアレイ基板10上に下地層31
と画素電極9aと垂直配向膜36とを設ける方法につい
ては、対向基板20上に下地層32と対向電極21と垂
直配向膜42とを設ける方法と同様であるので説明を省
略する。
【0065】すなわち、遮光膜23が形成された基板本
体上に、感光性樹脂をスピンナーなどにより塗布する方
法により感光性樹脂膜を設け、感光性樹脂膜をグレイマ
スクを用い、光を照射してパターニングすることによ
り、対向基板20の面に対して傾斜面を有する下地層3
2を形成する。続いて、下地層32の表面上の全面に、
上述した実施の形態と同様の方法などにより、対向電極
21と垂直配向膜42とを順に設け、対向基板20が製
造される。このような液晶装置の製造方法によれば、上
述した実施の形態よりも少ない工程で図3および図4に
示す液晶装置が得られるので、より一層容易に、高コン
トラスト表示を実現することができる上記の液晶装置を
得ることができる。
【0066】また、上記の実施の形態においては、垂直
配向膜36,42の材料として、無機材料を使用した
が、ポリイミドなどの有機膜を用いてもよい。例えば、
垂直配向膜36,42の材料として、ポリイミドなどの
有機膜を用い、配向処理にラビング法を用いる場合に
は、ラビング布でポリイミド膜を擦る方向を適宜選択す
ることによって、垂直配向膜36,42の配向方向を制
御することができる。
【0067】また、本実施の形態では、第3層間絶縁膜
7が平坦化されているものとしたが、第3層間絶縁膜7
を平坦化しなくてもよい。なお、層間絶縁膜による平坦
化処理は、第3層間絶縁膜7に限ったものではなく、第
2層間絶縁膜4で平坦化してもよいし、複数の層間絶縁
膜で平坦化してもよいことは言うまでもない。
【0068】「第2の実施の形態」以下、本発明の第2
の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。本発明
の第2の実施の形態の液晶装置の構成は、図1〜図4に
示した第1の実施の形態の液晶装置と同様であり、製造
方法のみが異なっているので、液晶装置の構成について
の説明を省略して、製造方法のみ説明する。
【0069】[液晶装置の製造方法]本実施の形態の液
晶装置の製造方法が第1の実施の形態の液晶装置の製造
方法と異なるところは、基板上に下地層を設ける工程の
みであるので、一例として、図3および図4に示す液晶
装置において、遮光膜23が形成された対向基板20上
に下地層32を設ける工程のみを図6を参照して詳しく
説明し、その他の工程については、詳しい説明を省略す
る。また、TFTアレイ基板10上に下地層31を設け
る工程についても、対向基板20上に下地層32を設け
る工程と同様であるので説明を省略する。
【0070】図6は、対向基板上に下地層を設ける他の
方法を説明するための概略断面図である。まず、遮光膜
23が形成された基板本体の表面を、シランカップリン
グ剤などで処理して、図6(a)に示すように、下地層
となる材料である感光性樹脂37を塗布する。続いて、
図6(b)に示すように、傾斜面を有する型34を用い
て型押ししてから、紫外線を照射して硬化させる。次
に、型34を離型することにより、図6(c)に示す対
向基板20の面に対して傾斜面を有する下地層32を形
成する。
【0071】このような液晶装置の製造方法によって
も、下地層31、32上に、画素電極9aおよび対向電
極21と垂直配向膜36,42とをそれぞれ順に設ける
ことにより、各基板10、20の面に対して傾斜した表
面を有する画素電極9aおよび対向電極21と、各基板
10、20の面に対して傾斜した表面を有し、液晶分子
50’にプレチルト角θ1を付与する垂直配向膜36,
42とが設けられ、垂直配向膜36,42の傾斜した表
面と各基板10、20の面とのなす角度が、プレチルト
角θ1と同じである図4に示す液晶装置が容易に得ら
れ、高コントラスト表示を実現することができる上記の
液晶装置を得ることができる。
【0072】また、上記の液晶装置の製造方法は、遮光
膜23が形成された基板本体の表面を、シランカップリ
ング剤などで処理してから、下地層となる材料である感
光性樹脂37を塗布したので、感光性樹脂37の密着性
を向上させることができ、型34を離型する際に硬化し
た感光性樹脂37が剥離するのを防ぐことができ、歩留
まりを向上させることができる。
【0073】また、上記の液晶装置の製造方法において
は、下地層31、32となる材料が感光性樹脂であり、
光を照射することにより硬化させることができるので、
容易に下地層31、32を形成することができ、より一
層容易に高コントラスト表示を実現することができる上
記の液晶装置を得ることができる。
【0074】上記の液晶装置の製造方法においては、下
地層31、32となる材料が、熱硬化性樹脂であり、加
熱することにより硬化させる方法であってもよい。この
ような液晶装置の製造方法とすることによっても、容易
に下地層31、32を形成することができるので、より
一層容易に高コントラスト表示を実現することができる
上記の液晶装置を得ることができる。
【0075】[電子機器]以下、上記の液晶装置を用い
た電子機器の一例として、投射型表示装置について説明
する。図8は、3つの液晶ライトバルブを用いた、いわ
ゆる3板式の投射型液晶表示装置の一例を示す概略構成
図である。ここでは上記実施の形態の液晶装置を液晶ラ
イトバルブとして用いている。図中、符号510は光
源、513,514はダイクロイックミラー、515,
516,517は反射ミラー、518,519,520
はリレーレンズ、522,523,524は液晶ライト
バルブ、525はクロスダイクロイックプリズム、52
6は投射レンズ系を示す。
【0076】光源510は、超高圧水銀灯等のランプ5
11とランプ511の光を反射するリフレクタ512と
から構成されている。青色光・緑色光反射のダイクロイ
ックミラー513は、光源510からの白色光のうちの
赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射
する。透過した赤色光は反射ミラー517で反射され、
赤色光用液晶ライトバルブ522に入射される。
【0077】一方、ダイクロイックミラー513で反射
された色光のうち、緑色光は、緑色光反射のダイクロイ
ックミラー514によって反射され、緑色用液晶ライト
バルブ523に入射される。一方、青色光は、第2のダ
イクロイックミラー514も透過する。青色光に対して
は、光路長が緑色光、赤色光と異なるのを補償するため
に、入射レンズ518、リレーレンズ519、出射レン
ズ520を含むリレーレンズ系からなる導光手段521
が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶ライト
バルブ524に入射される。
【0078】各ライトバルブにより変調された3つの色
光は、クロスダイクロイックプリズム525に入射す
る。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わさ
れ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光
を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されたもので
ある。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成
されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された
光は、投射光学系である投射レンズ系526によってス
クリーン527上に投射され、画像が拡大されて表示さ
れる。
【0079】この投射型液晶表示装置は、上記の液晶装
置を備えたものであるので、高コントラスト表示を実現
することができる優れた表示品位を有する投射型表示装
置とすることができる。
【0080】以下、電子機器の他の例を説明する。図9
は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図9におい
て、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001
は上記の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示してい
る。
【0081】図10は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。図10において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は上記の液晶表示装置を用い
た液晶表示部を示している。
【0082】図11は、ワープロ、パソコンなどの携帯
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図11に
おいて、符号1200は情報処理装置、符号1202は
キーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置
本体、符号1206は上記の液晶表示装置を用いた液晶
表示部を示している。
【0083】図9〜図11に示す電子機器は、上記の液
晶装置を備えたものであるので、優れた表示品位を有す
る表示部を備えた電子機器とすることができる。
【0084】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば図2や図3を用いて説明した液晶装置の具体的な構
成はほんの一例に過ぎず、その他、種々の構成を有する
液晶装置に本発明を適用することができる。
【0085】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、電界無印加時に、液晶分子の長軸方向が、基板
面に対して垂直に非常に近い方向を向き、かつ、前記垂
直配向膜表面の法線方向に対してプレチルト角を持った
方向を向くようにすることが可能となり、液晶分子の長
軸方向と基板面に対する垂直方向とのプレチルト角の大
きさ分のずれを少なくすることができる。したがって、
液晶装置内に入射した光のプレチルト角によって発生す
るリタデーションに起因する変調を少なくすることがで
きるため、高品位な黒表示が得られ、高コントラスト表
示を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の液晶装置の表示領域
を構成するマトリクス状に配置された複数の画素におけ
るスイッチング素子、信号線等の等価回路図である。
【図2】 同、複数の画素の平面図である。
【図3】 図2のA−A’線に沿う断面図である。
【図4】 図2のB−B’線に沿う断面図である。
【図5】 本発明の液晶装置の製造方法の一例の一部を
説明するための図であって、対向基板上に下地層を設け
る方法を説明するための概略断面図である。
【図6】 本発明の液晶装置の製造方法の他の例の一部
を説明するための図であって、対向基板上に下地層を設
ける方法を説明するための概略断面図である。
【図7】 断面構造の他の例を示す図4に相当する断面
図である。
【図8】 上記液晶装置を備えた投射型表示装置の一例
を示す図である。
【図9】 上記液晶装置を備えた電子機器の一例を示す
図である。
【図10】 同、電子機器の他の例を示す図である。
【図11】 同、電子機器のさらに他の例を示す図であ
る。
【図12】 従来の液晶ライトバルブの構成の一例を示
した概略断面図である。
【符号の説明】 3a 走査線 3b 容量線 6a データ線 9a 画素電極 10 TFTアレイ基板 20 対向基板 21 対向電極 30 画素スイッチング用TFT 36,42 垂直配向膜 50 液晶層 50’ 液晶分子 70 蓄積容量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 HA02 HA03 MA02 2H090 HC05 HC11 HC12 JC07 LA01 MA01 MA07 MA10 MA17 2H092 GA13 GA17 NA01 NA04 PA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する一対の基板間に液晶層が
    狭持され、前記一対の基板の各々に前記液晶層を構成す
    る液晶分子を駆動する電極が設けられてなる液晶装置で
    あって、 前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板には、基板
    面に対して傾斜した表面を有する電極と、 前記基板面に対して前記電極と同じ方向に傾斜した表面
    を有し、前記液晶分子が前記基板面に対する垂直方向に
    近くなる方向に向くようにプレチルト角を付与する垂直
    配向膜とが設けられていることを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記垂直配向膜の傾斜した表面と前記基
    板面とのなす角度が、前記プレチルト角と同じであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 【請求項3】 他方の基板には、基板面に対して傾斜し
    た表面を有する電極が設けられ、 前記一方の基板に設けられた電極の傾斜した表面と、前
    記他方の基板に設けられた電極の傾斜した表面とが、平
    行であることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の液晶装置。
  4. 【請求項4】 前記垂直配向膜が、無機材料からなるも
    のであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか一項に記載の液晶装置。
  5. 【請求項5】 互いに対向する一対の基板間に液晶層が
    狭持され、前記一対の基板の各々に前記液晶層を構成す
    る液晶分子を駆動する電極が設けられてなる液晶装置で
    あって、 前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板には、電極
    と垂直配向膜とが設けられ、 前記電極からの電界が前記液晶層に印加されていない時
    に、前記液晶層を構成する液晶分子の長軸方向が、前記
    基板面に対して垂直方向を向き、かつ、前記垂直配向膜
    表面の法線方向に対してプレチルト角を持った方向を向
    いていることを特徴とする液晶装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか一項
    に記載の液晶装置を備えた投射型液晶装置であって、 光源と、該光源から出射された光を変調する前記液晶装
    置と、該液晶装置により変調された光を投射面に拡大投
    影する拡大投影光学系とを有することを特徴とする投射
    型液晶装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれか一項
    に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  8. 【請求項8】 互いに対向する一対の基板間に液晶層が
    狭持され、前記一対の基板の各々に前記液晶層を構成す
    る液晶分子を駆動する電極が設けられてなる液晶装置の
    製造方法であって、 前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板上に、絶縁
    膜を設ける工程と、 前記絶縁膜上に感光性樹脂膜を設け、前記感光性樹脂膜
    をグレイマスクを用いてパターニングすることによりマ
    スク材とする工程と、 前記絶縁膜を前記マスク材を用いてエッチングしたの
    ち、前記マスク材を除去することにより、基板面に対し
    て傾斜面を有する下地層を形成する工程と、 前記下地層上に、電極と垂直配向膜とを順に設けること
    により、前記基板面に対して傾斜した表面を有する電極
    と、前記基板面に対して前記電極と同じ方向に傾斜した
    表面を有し、前記液晶分子が前記基板面に対する垂直方
    向に近くなる方向に向くようにプレチルト角を付与する
    垂直配向膜とを設ける工程とを含むことを特徴とする液
    晶装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 互いに対向する一対の基板間に液晶層が
    狭持され、前記一対の基板の各々に前記液晶層を構成す
    る液晶分子を駆動する電極が設けられてなる液晶装置の
    製造方法であって、 前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板上に、感光
    性樹脂膜を設け、前記感光性樹脂膜をグレイマスクを用
    いてパターニングすることにより、基板面に対して傾斜
    面を有する下地層を形成する工程と、 前記下地層上に、電極と垂直配向膜とを順に設けること
    により、前記基板面に対して傾斜した表面を有する電極
    と、前記基板面に対して前記電極と同じ方向に傾斜した
    表面を有し、前記液晶分子が前記基板面に対する垂直方
    向に近くなる方向に向くようにプレチルト角を付与する
    垂直配向膜とを設ける工程とを含むことを特徴とする液
    晶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 互いに対向する一対の基板間に液晶層
    が狭持され、前記一対の基板の各々に前記液晶層を構成
    する液晶分子を駆動する電極が設けられてなる液晶装置
    の製造方法であって、 前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板上に、下地
    層となる材料からなる層を設け、傾斜面を有する型を用
    いて型押ししてから、前記型を離型することにより、基
    板面に対して傾斜面を有する下地層を形成する工程と、 前記下地層上に、電極と垂直配向膜とを順に設けること
    により、前記基板面に対して傾斜した表面を有する電極
    と、前記基板面に対して前記電極と同じ方向に傾斜した
    表面を有し、前記液晶分子が前記基板面に対する垂直方
    向に近くなる方向に向くようにプレチルト角を付与する
    垂直配向膜とを設ける工程とを含むことを特徴とする液
    晶装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記下地層となる材料が、感光性樹脂
    であり、光を照射することにより前記下地層となる材料
    を硬化させることを特徴とする請求項10に記載の液晶
    装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記下地層となる材料が、熱硬化性樹
    脂であり、加熱することにより前記下地層となる材料を
    硬化させることを特徴とする請求項10に記載の液晶装
    置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記垂直配向膜を、無機材料を蒸着す
    ることにより形成することを特徴とする請求項8ないし
    請求項12のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方
    法。
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