JP3858503B2 - 液晶装置および電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノート型パーソナルコンピュータ,携帯型ゲーム機や電子手帳などの種々の電子機器には表示部として液晶表示装置が多用されている。
【0003】
液晶表示装置は、液晶パネルの裏面側に冷陰極管等を光源とする照明装置(バックライトユニット)を設け、液晶パネルの背面から光を照射して表示を行う透過型と、入射した外光を反射して表示を行う反射型に大別される。
【0004】
さらに、用いる液晶の種類や表示モードによって、TN(Twisted Nematic)モード型LCDや、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード型LCD等の多くの種類が存在する。
【0005】
ここで、TNモード型LCDは、△ε(誘電率異方性)>0のネマティック液晶分子を上下2枚のガラス基板表面に設けた電極間で90°のねじれたネマティック配向をさせ、このねじれ構造を電界で制御することにより直線偏光の振動面を90°回転させて、2枚の偏光板によって光の透過のオン/オフを行って表示を行う方式である。
【0006】
また、ECBモード型LCDは、上下2枚のガラス基板表面に設けた電極間に生ずる電界によって、ネマティック液晶分子の傾き、即ち実効的な屈折率異方性を変化させて、透過光強度や表示色を制御する方式である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の種々の電子機器においては、単に表示部に液晶表示装置を搭載するという段階を過ぎ、表示品質の向上、即ち液晶装置の高精細化が求められてきている。
【0008】
そして、画素数を多くすることは高精細化と直接的に結びつくため、各画素の微細化加工技術の発展には大きな期待が寄せられている。
【0009】
しかしながら、各画素の微細化が進むにつれて、各画素領域を形成する画素電極相互間の距離が非常に狭くなり、隣り合う画素電極間に生じる横電界(横方向電界)が液晶分子の配向に悪影響を与えることが明らかとなってきた。
【0010】
ここで、図15は、TNモードにおいて画素電極12間および対向電極22に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す。
【0011】
これによれば、画素電極12,12間で液晶分子の配向が乱れて、その間で最大8%程度の光漏れを生じることが分かる。
【0012】
即ち、隣り合う画素電極間の横電界が強くなると、画素間に相当する液晶分子の配向に乱れを生じ、画素間の境界部で異常配向領域が形成されてしまう。従って、電圧印加時に画素間に印加される不要な前記横電界のために画素画素境界部(もしくは画素間)に生じた異常配向領域による光漏れが発生して、コントラストが著しく低下するという問題を生じるのである。
【0013】
さらに、電圧印加時に、正常な配向領域と上記異常配向領域の間でディスクリネーションラインが発生し易くなり、ディスクリネーションに起因する残像等の不具合を生ずる。
【0014】
また、このような不具合は、表示モードがECBモードの場合にも当てはまり、図16に示すように、ECBモードにおけるシミュレーションにおいても、画素電極12,12間で液晶分子の配向が狂い、最大20%程度の光漏れを生じるという問題があることが分かった。
【0015】
本発明は、上記問題点を解決すべく案出されたものであり、電圧印加時の異常配向領域の発生を抑制して、光漏れやディスクリネーションラインの発生を抑止することのできる技術を提供することを主な目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、一対の基板間に液晶が挟持されており、前記一対の基板のうち一方の基板にはマトリクス状に配置される画素電極が形成されてなる液晶装置において、前記液晶はTNモードの液晶であり、前記画素電極の端部には前記基板平面に対して傾斜した傾斜面が形成されており、前記傾斜面は、前記画素電極間の横電界の最も強い方向に対してほぼ平行な方向に施されるラビングの終端側に設けられていることを特徴とする。
【0017】
これによれば、TNモードの液晶装置において、電極に電圧が印加された際、画素間の境界部からの光漏れを防止することができる。これは、電極間に印加される横電界の電気力線を電極に形成した傾斜面により制御したことによるものであり、従来の異常配向領域からの光漏れを傾斜面の形成により抑制することができるのである。
【0018】
したがって、TNモードの液晶装置において、画素間の光漏れやディスクリネーションラインの発生を有効に防止して、液晶装置のコントラストを向上させ、ディスクリネーションによる残像等の発生を抑制することができるようになる。
【0019】
更に前記発明では、前記傾斜面は前記ラビングの終端側にのみに設けられ、前記一方の基板平面と前記傾斜面とのなす角度が22.5°±2°の範囲に設定されることが望ましい。
【0020】
このような構成とすることによって、TNモードの液晶装置において、画素間の境界部における光漏れやディスクリネーションラインの発生を更に有効に防止して、液晶装置のコントラストを向上させ、ディスクリネーションによる残像等の発生を抑制することができる。
【0021】
本願発明の別な形態では、一対の基板間に液晶が挟持されており、前記一対の基板のうち一方の基板にはマトリクス状に配置される画素電極が形成されてなる液晶装置において、前記液晶はECBモードの液晶であり、前記一対の基板の、一方の基板と他方の基板には、前記画素電極間の横電界がほぼ最大となる方向に対して約45°の角度をなすようにラビングが施されており、前記画素電極の端部には前記一方の基板平面に対して傾斜した傾斜面が形成されており、前記傾斜面は、前記他方の基板に施されるラビングの終端側に設けられていることを特徴とする。
【0022】
前記本願発明によれば、ECBモードの液晶装置において、電極に電圧が印加された際、画素間の境界部からの光漏れを防止することができる。これは、電極間に印加される横電界の電気力線を電極に形成した傾斜面により制御したことによるものであり、従来の異常配向領域からの光漏れを傾斜面の形成により抑制することができるのである。
【0023】
したがって、ECBモードの液晶装置において、画素間の光漏れやディスクリネーションラインの発生を有効に防止して、液晶装置のコントラストを向上させ、ディスクリネーションによる残像等の発生を抑制することができるようになる。
【0024】
更に前記発明では、前記傾斜面は前記配向処理の終端側にのみに設けられ、前記基板平面と前記傾斜面とのなす角度が11°〜15°の範囲に設定されてなることが望ましい。
【0025】
このような構成とすることによって、ECBモードの液晶装置において、画素間の境界部における光漏れやディスクリネーションラインの発生を更に有効に防止して、液晶装置のコントラストを向上させ、ディスクリネーションによる残像等の発生を抑制することができる。
【0026】
前記の本願発明では、一対の基板のうち一方の基板には、前記画素電極に接続されるスイッチング素子を形成してもよい。
【0027】
また前記の本願発明では、前記スイッチング素子は薄膜トランジスタとしてもよい。
【0028】
上記構成により、スイッチング素子により駆動する液晶装置においても、画素間の境界部における光漏れやディスクリネーションラインの発生を更に有効に防止して、液晶装置のコントラストを向上させ、ディスクリネーションによる残像等の発生を抑制することができる。
【0029】
さらに、前記一方の基板平面に対する前記傾斜面の角度は、前記傾斜面と前記基板平面とのなす交線から電極の内側に生じる光漏れの最大強度の位置が前記交線から0.6μm以内となるように設定されるようにするとよい。
【0030】
これにより、コントラストを向上させ、ディスクリネーションによる残像等の発生を有効に抑制することが可能となる。
【0031】
なお、上記液晶装置と、該液晶装置の表裏面の少なくとも一方に配置した偏光板とからなる表示装置を備えることにより、ノート型パーソナルコンピュータや携帯型ゲーム機、プロジェクタ等の電子機器において、コントラストを向上させ、ディスクリネーションによる残像等の発生を有効に抑制した見易い画面を提供することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
(第1の実施形態)
図1に第1の実施形態に係る透過型の液晶装置(液晶パネル)P1の構成例を示す。図1(a)は液晶装置の平面図、(b)は(a)のH−H’断面における断面図である。図2は本実施形態に係る液晶パネルP1の要部の拡大断面図である。
【0034】
本液晶装置は、アクティブマトリクス基板10と対向基板20とをシール材40で貼り合せ、これらの2枚の基板間に液晶30が挟持されて構成される。
【0035】
ガラスからなるアクティブマトリクス基板10上には、例えばスイッチング素子としてポリシリコンからなる薄膜トランジスタ(TFT)(図示省略)が形成されてなり、スイッチング素子に接続する配線にはアルミニウム(Al)もしくはアルミニウムを主成分とする複合材料が積層された配線層(図示省略)が形成されると共に、ITO(Indium-Tin Oxide:インジウム・スズ酸化物)からなる画素電極12が形成される。さらにこの画素電極12上に配向膜13が形成されている。また、アクティブマトリクス基板10の下面には偏光板11が設けられている。
【0036】
画素電極12は、図2に示されているように左端部に所定の勾配を有する傾斜面(テーパー)12aが設けられている。
【0037】
また、画素電極12上には所定の方向にラビング処理が施されたポリイミド樹脂からなる配向膜13が形成されている。
【0038】
一方、ガラスからなる対向基板20の上面側には偏光板21が設けられ、該対向基板20の下面側には、ITOからなる透明な対向電極22が形成されている。また、対向電極22の表面には配向膜23が形成され、所定の方向にラビング処理が施されている。
【0039】
アクティブマトリクス基板10と対向基板20との間には、ネマティック液晶が注入され、液晶層30が形成されている。そして、配向膜13,23により、液晶分子30aが配向する。
【0040】
上記画素電極12のテーパー12aを設ける位置は液晶の表示モードによって適切な位置が定められる。
【0041】
ここで、液晶の表示モードがTNモードの場合と、ECBモードの場合を例にして、画素電極12のテーパー12aを設ける位置について図3(a),(b)を参照して説明する。
【0042】
まず、液晶としてネマチック液晶を用いたモードについて図3の(a)を参照して説明する。
【0043】
ネマチック液晶を用いたいわゆるTNモードは、誘電率異方性(△ε)が正(△ε>0)の液晶が用いられる。(a)に示されているように配向膜13上ではAの方向に、配向膜23上ではBの方向に液晶分子が配向している。すなわち液晶分子30aがアクティブマトリクス基板10と、対向基板20との間でほぼ90°ねじれ配向させている。液晶層における液晶分子のねじれ構造を電界で制御することにより直線偏光の振動面を90°回転させて、2枚の偏光板11,21によって光の透過/遮断により表示のオン/オフを制御している。
【0044】
このTNモードの場合には、配向膜13,23について、図3の(a)に示すように、画素電極12間の横電界が最も強い方向Fに対して、配向膜13上に施されるラビングは方向Fに対してほぼ直交する方向Aに、一方の配向膜23上に施されるラビングは方向Fに対してほぼ平行な方向Bにそれぞれ施される。
【0045】
この場合に、上記画素電極12のテーパー12aは、配向膜23のラビング方向Bの終端側に設けると最も効果的である。
【0046】
一方のECBモードは、アクティブマトリクス基板10側の画素電極12と、対向基板20側の対向電極22の間に生ずる電界によって、ネマティック液晶分子30aの傾きを変え、液晶分子が持つ実効的な屈折率異方性(△n)を制御する。そして2枚の偏光板11,21を用いて光の透過/遮断により表示を行うモードである。
【0047】
このECBモードでは、図3の(b)に示すように、隣接する画素電極12間の横電界が最も強い方向Fに対して、配向膜13と配向膜23それぞれに施されるラビング方向約45°の角度をなす方向Cおよび方向Dにラビングが施される。なお、方向Cと方向Dは互いに逆向きとされる。
【0048】
この場合に、上記画素電極12のテーパー12aを、配向膜23のラビング方向Dの終端側に設けると最も効果的に光漏れを防止することができる。
【0049】
なお、以上の説明はスイッチング素子に接続する画素電極について説明したが、このようなアクティブマトリクス型の構成の他に、パッシブマトリックス型の液晶装置にも本発明のテーパーを設けた画素電極を適用することもできる。すなわち、ストライプ状の電極の一端面にテーパーを設けることにより光漏れを防止することができる。
【0050】
次に、アクティブマトリクス基板の製造方法に関し、スイッチング素子としての薄膜トランジスタの形成方法を図4〜図8に、そして薄膜トランジスタに接続してなる画素電極にテーパーを形成する方法を図9に示す
ここに、図4〜図8は、アクティブマトリクス基板の各製造工程を示す。
【0051】
なお、以下の説明では画素電極に接続するTFTについて主に説明し、同一基板上に形成される駆動回路を構成するTFTについては説明のみとし図面は省略する。
【0052】
図4(A)に示すように、ガラス基板、たとえば無アルカリガラスや石英などからなる透明な絶縁基板10の表面に直接、あるいは絶縁基板10の表面に形成した下地保護膜(図示せず)の表面全体に、減圧CVD法などにより厚さが約200オングストローム〜約2000オングストローム、好ましくは約1000オングストロームのポリシリコン膜からなる半導体膜100を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスクRM1を形成する。この半導体膜100の形成は、アモルファスシリコン膜を堆積した後、500℃〜700℃の温度で1時間〜72時間、好ましくは4時間〜6時間の熱アニールを施してポリシリコン膜を形成したり、ポリシリコン膜を堆積した後、シリコンを打ち込み、非晶質化した後、熱アニールにより再結晶化してポリシリコン膜を形成する方法を用いてもよい。
【0053】
次に、図4(B)に示すように、レジストマスクRM1を介して半導体膜100をパターニングし、島状の半導体膜100a(能動層)を形成する。
【0054】
次いで、島状にパターニングした半導体膜100aの表面に残るレジストマスクRM1に対し、図4(C)に示すように、レジストマスクRM1を除去し、半導体膜100aの形成が完了する。
【0055】
図4(C)に示す基板を洗浄した後、図4(D)に示すように、CVD法などにより半導体膜100aの表面に厚さが約500オングストローム〜約1500オングストロームのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜200を形成する。
【0056】
あるいは、熱酸化膜を約50オングストローム〜約1000オングストローム、好ましくは300オングストローム形成した後、全面にCVD法などによりシリコン酸化膜を約100オングストローム〜約1000オングストローム、好ましくは500オングストローム堆積し、それらによりゲート絶縁膜200を形成してもよい。また、ゲート絶縁膜200としてシリコン窒化膜を用いてもよい。
【0057】
図4(D)に示す基板を洗浄した後、図4(E)に示すように、ゲート電極などを形成するためのタンタル膜300を絶縁基板10全面に形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストマスクRM2を形成する。
【0058】
次に、図4(F)に示すように、レジストマスクRM2を介してタンタル膜300をパターニングし、ゲート電極300aを形成する。次いで、ゲート電極300aの形成に用いたレジストマスクRM2に対し、図5(A)に示すように、レジストマスクRM2を除去し、ゲート電極300aの形成が完了する。
【0059】
図5(A)に示す基板を洗浄した後、図5(B)に示すように、画素TFTおよび駆動回路のNチャネルTFTの側には、ゲート電極300aをマスクとして、約0.1×1013/cm〜約10×1013/cmのドーズ量で低濃度の不純物イオン(リンイオン)1100の打ち込みを行い、画素TFTの側には、ゲート電極300aに対して自己整合的に低濃度のソース領域100b、および低濃度のドレイン領域100cを形成する。ここで、ゲート電極300aの真下に位置しているため、不純物イオンが導入されなかった部分は半導体膜100aのままのチャネル領域となる。
【0060】
次に、図5(C)に示すように、画素TFTでは、ゲート電極300aより幅の広いレジストマスクRM3を形成して高濃度の不純物イオン(リンイオン)1200を約0.1×1015/cm〜約10×1015/cmのドーズ量で打ち込み、高濃度のソース領域100dおよびドレイン領域100eを形成する。これらの不純物導入工程に代えて、低濃度の不純物の打ち込みを行わずにゲート電極300aより幅の広いレジストマスクRM3を形成した状態で高濃度の不純物(リンイオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領域およびドレイン領域を形成してもよい。
【0061】
また、ゲート電極300aの上に高濃度の不純物(リンイオン)を打ち込んで、セルフアライン構造のソース領域およびドレイン領域を形成してもよいことは勿論である。また、図示を省略するが、周辺駆動回路のpチャネルTFT部を形成するために、前記画素部およびnチャネルTFT部をレジストで被覆保護して、ゲート電極をマスクとして、約0.1×1015/cm〜約10×1015/cmのドーズ量でボロンイオンを打ち込むことにより、自己整合的にpチャネルのソース・ドレイン領域を形成する。
【0062】
なお、nチャネルTFT部の形成時と同様に、ゲート電極をマスクとして、約0.1×1013/cm〜約10×1013/cmのドーズ量で低濃度の不純物(ボロンイオン)を導入して、ポリシリコン膜に低濃度領域を形成した後、ゲート電極よりの幅の広いマスクを形成して高濃度の不純物(ボロンイオン)を約0.1×1015/cm〜約10×1015/cmのドーズ量で打ち込み、LDD構造(ライトリー・ドーブト・ドレイン構造)のソース領域およびドレイン領域を形成してもよい。また、低濃度の不純物の打ち込みを行わずに、ゲート電極より幅の広いマスクを形成した状態で高濃度の不純物(リンイオン)を打ち込み、オフセット構造のソース領域およびドレイン領域を形成してもよい。これらのイオン打ち込み工程によって、CMOS化が可能になり、周辺駆動回路の同一基板内への内蔵化が可能となる。次に、図5(D)に示すように、レジストマスクRM3を除去する。
【0063】
図5(D)に示す基板を洗浄した後、図5(E)に示すように、ゲート電極300aの表面側にCVD法などにより、酸化シリコン膜やNSG膜(ボロンやリンを含まないシリケートガラス膜)などからなる第1の層間絶縁膜400を3000オングストローム〜15000オングストローム程度の膜厚で形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1の層間絶縁膜400にコンタクトホールや切断用孔を形成するためのレジストマスクRM4を形成する。
【0064】
次に、図6(A)に示すように、レジストマスクRM4を介して第1の層間絶縁膜400にエッチングを行い、第1の層間絶縁膜400のうち、ソース領域1dおよびドレイン領域1eに対応する部分にコンタクトホール400d,400eをそれそれ形成する。次いで、図6(B)に示すように、コンタクトホール400d,400eの形成に用いたレジストマスクRM4を除去する。
【0065】
図6(B)に示す基板を洗浄した後、図6(C)に示すように、第1の層間絶縁膜400の表面側に、ソース電極などを構成するためのアルミニウム膜600をスパッタ法などで形成し、フォトリソグラフィ技術を用いて、レジストマスクRM5を形成する。次に、レジストマスクRM5を介してアルミニウム膜600にエッチングを行い、図6(D)に示すように、ソース領域100dに第1のコンタクトホール400dを介して電気的に接続するアルミニウム膜からなるソース電極600d(データ線の一部)と、ドレイン領域100eに第2のコンタクトホール400eを介して電気的に接続するドレイン電極600eとを形成する。次に、図6(E)に示すように、ソース電極600dおよびドレイン電極600eの形成に用いたレジストマスクRM5を除去する。
【0066】
図6(E)に示す基板を洗浄した後、図7(A)に示すように、ソース電極600dおよびドレイン電極600eの表面側に、ぺルヒドロポリシラザンまたはこれを含む組成物の塗布膜を焼成した絶縁膜710を形成する。
【0067】
さらに、この絶縁膜710の表面に、TEOSを用いたCVD法によりたとえば400℃程度の温度条件下で厚さが約500オングストローム〜約15000オングストロームのシリコン酸化膜からなる絶縁膜720を形成する。これらの絶縁膜710,720によって、第2の層間絶縁膜700が形成される。
【0068】
ここで、ペルヒドロポリシラザンとは無機ポリシラザンの一種であり、大気中で焼成することによってシリコン酸化膜に転化する塗布型コーティング材料である。たとえば、東燃(株)製のポリシラザンは、−(SiHNH)−を単位とする無機ポリマーであり、キシレンなどの有機溶剤に可溶である。従って、この無機ポリマーの有機溶媒溶液(たとえば、20%キシレン溶液)を塗布液としてスピンコート法(たとえば、2000lrpm、20秒間)で塗布した後、450℃の温度で大気中で焼成すると、水分や酸素と反応し、CVD法で成膜したシリコン酸化膜と同等以上の緻密なアモルファスのシリコン酸化膜を得ることができる。
【0069】
従って、この方法で成膜した絶縁膜710(シリコン酸化膜)は、層間絶縁膜として用いることができるとともに、ドレイン電極600eに起因する凹凸などを平坦化してくれる。それ故、液晶の配向状態が凹凸に起因して乱れることを防止できる。
【0070】
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、第2の層間絶縁膜700にコンタクトホールを形成するためのレジストマスクRM6を形成し、レジストマスクRM6を介して第2の層間絶縁膜700にエッチングを行い、図7(B)に示すように、ドレイン電極600eに対応する部分にコンタクトホール810,820からなる第3のコンタクトホール800を形成する。次いで、図7(C)に示すように、第3のコンタクトホール800の形成に用いたレジストマスクRM6を除去する。
【0071】
図7(c)に示す基板を洗浄した後、図7(D)に示すように、第2の層間絶縁膜700の表面側に、ドレイン電極を構成するための厚さが約400オングストローム〜約2000オングストロームのITO膜900(Indium Tin Oxide)をスパッタ法などで形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて、ITO膜900をパターニングするためのレジストマスクRM7を形成する。
【0072】
次に、レジストマスクRM7を介してITO膜900にエッチングを行って、図8(A)に示すように、第3のコンタクトホール800を介してドレイン電極600eに電気的に接続する画素電極12を形成する。しかる後に、画素電極12の形成に用いたレジストマスクRM7に対し、図8(B)に示すように、レジストマスクRM7を除去し、アクティブマトリックス基板が完成される。
【0073】
次に、上記画素電極12のテーパー12aの形成方法の例を図9の概略工程図を参照して説明する。なお、説明を簡明にするために画素電極12の形状は単純化して示す。
【0074】
まず、工程(a)では、上述のようにしてアクティブマトリックス基板10上に画素電極12が形成された状態を示す。
【0075】
なお、画素電極12は、上述のようにITO膜で形成する場合に限らず、例えば低温スパッタ法によりアルミニウム層などを300〜5000オングストロームのような厚さに形成し、パターニングによって正方形等の多角形のような形状としてもよい。
【0076】
工程(b)において、画素電極12上にレジストが塗布され、エッチングによりマスクパターン50が形成される。
【0077】
そして、マスクパターン50から露出した画素電極12の部位に対して、図上、右斜め上からドライエッチングEを施す(工程(c))。
【0078】
この際のドライエッチングEとしては、プラズマエッチング,スパッタエッチング,イオンビームエッチングなど異方性エッチングであれば広く採用することができる。
【0079】
また、ドライエッチングEを施す角度(結果的にはテーパー12aの勾配角θとなる)は、TNモードに用いる場合には約22°±2°程度が適当であり、ECBモードに用いる場合には、約11〜15°程度とすると良好な結果が得られる。
【0080】
なお、加工精度は多少劣るが、ドライエッチングに代えてウェットエッチングを所定時間にわたって施すことによりテーパー12aを形成することも考えられる。
【0081】
上記エッチング処理を所定時間行うことにより、テーパー12aが形成される(工程(d))。
【0082】
そして、ウェットエッチング等によってレジストからなるマスクパターン50を除去してテーパー12aを有する画素電極12の形成が完了する。
【0083】
次に、このようにして形成したテーパー12aを有する画素電極12を備えた液晶装置について光学特性をコンピュータによりシミュレーションした結果について、図10〜図14を参照して説明する。
【0084】
ここで、図10はTNモードにおいて画素電極12(12A,12B:図上、左端側にテーパー12aを形成)間および対向電極22に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図、図11は、画素電極12(12A:図上、左端側にテーパー12aを形成,12C:図上、右端側にテーパー12aを形成)および対向電極22に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図、図12は図10,図11の場合のテーパー角度(勾配角)と光漏れとの関係(光漏れ位置(a),光漏れ幅(b),光漏れ強度(c))を表すグラフである。
【0085】
また、図13はECBモードにおいて画素電極12(12A,12B:図上、左端側にテーパー12aを形成)間および対向電極22に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図、図14は図13の場合のテーパー角度(勾配角)と光漏れとの関係(光漏れ位置(a),光漏れ幅(b),光漏れ強度(c))を表すグラフである。
【0086】
まず、TNモードの場合を示す図10では、画素電極12A,12B間における光漏れが、テーパー12aを形成しない場合(図15参照)よりも抑制されていることが分かる。これは、画素電極12Aの左端側に所定勾配を有するテーパー12aを形成したことにより、画素電極間の横電界の電気力線が最適化されたことによるものである。なお、前述に記載したようにテーパー形成位置は対向基板に施されるラビング方向などに基づくものである。
【0087】
この結果、画素電極間における光漏れはグラフ上確認できないほど軽減され、コントラストの向上やディスクリネーションラインの発生防止に極めて有効であることが確認できる。
【0088】
また、図11を参照すれば分かるように、少なくともTNモードにおいては、画素電極12Cのように図上、右端側にもテーパー12aを形成し、画素電極12Aの左端側のテーパー12aと向かい合うように構成した場合にも、上記図10の例と同様に同等の光漏れ防止効果があることが判明した。
【0089】
図12は、TNモードにおけるテーパー角度(勾配角)と光漏れとの関係(光漏れ位置との関係(a),光漏れ幅との関係(b),光漏れ強度との関係(c))を表すグラフであるが、それぞれの関係を総合的に判断すると、TNモードにおいては、テーパー12aの勾配角は22°±2°程度とするのが望ましい。
【0090】
一方、ECBモードの場合を示す図13では、画素電極12A,12B間における光漏れが、テーパー12aを形成しない場合(図16参照)よりも抑制されていることが分かる。これは、画素電極12Aの左端側に所定勾配を有するテーパー12aを形成したことにより、画素電極間の横電界の電気力線が最適化されたことによるものである。
【0091】
この結果、画素電極間における光漏れは、図16の場合(最大20%程度)よりも低減され、最大でも7%程度に抑制することができる。
【0092】
したがって、コントラストの向上やディスクリネーションラインの発生防止に有効であることが確認できる。
【0093】
図14は、ECBモードにおけるテーパー角度(勾配角)と光漏れとの関係(光漏れ位置との関係(a),光漏れ幅との関係(b),光漏れ強度との関係(c))を表すグラフであるが、それぞれの関係を総合的に判断すると、ECBモードにおいては、テーパー12aの勾配角は11°〜15°程度とするのが望ましい。
【0094】
(第2の実施形態)
図17は第2の実施形態に係る反射型の液晶装置(以下、液晶パネルP2という)の要部の拡大断面図である。
【0095】
なお、図2に示す第1の実施形態に係る液晶パネルと同一構成については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0096】
本実施形態では、アクティブマトリックス基板10に形成された画素電極を反射特性を有する金属薄膜により形成した。例えば、金属薄膜からなる反射膜はアルミニウム、クロム等を用いることができる。
【0097】
これにより、対向基板20側から入射した光は、反射膜を兼ねる画素電極12によって反射される。
【0098】
この場合にも、画素電極12に形成されるテーパー12aの働きにより、画素電極間の横電界の電気力線が最適化されるので、コントラストの向上やディスクリネーションラインの発生を有効に防止することができる。
【0099】
次に上記実施形態に係る液晶装置P1,P2を応用した電子機器等の構成例について説明する。
【0100】
上記液晶装置を用いて構成される電子機器は、図18に示す表示情報出力源1010、表示情報処理回路1011、表示駆動回路1012、上記液晶装置(TNモード,ECBモードの双方を含む)としての液晶パネルなどの表示パネル1013、クロック発生回路1014、ROM,RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路1014からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。
【0101】
表示情報処理回路1011は、クロック発生回路1014からのクロックに基づいて表示情報を処理して出力する。この表示情報処理回路1011は、例えば増幅・極性反転回路、シリアル-パラレル変換回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等を含むことができる。表示駆動回路1012は、走査側駆動回路およびデータ側駆動回路を含んで構成され、液晶パネル1013を表示駆動する。電源回路1015は、上述の各回路に電力を供給する。
【0102】
このような構成の電子機器としては、図19に示す透過型の液晶パネルP1(TNモード,ECBモードの双方を含む)を用いた液晶プロジェクタ、図20に示す反射型の液晶パネルP2を用いた液晶プロジェクタ、図21に示す上記液晶表示装置(TNモード,ECBモードの双方を含む)をディスプレイとして備えた電子機器等がある。
【0103】
図19は、透過型の液晶パネルP1を用いた液晶プロジェクタの要部を示す概略構成図である。図中、1020は光源、1023a,1023bはダイクロイックミラー、1024a,1024b,1024cは反射ミラー、1025a,1025b,1025cはリレーレンズ、1026R,1026G,1026Bは透過型の液晶ライトバルブ、1027はクロスダイクロイックプリズム、1028は投射レンズを示す。
【0104】
上記3つの透過型の液晶ライトバルブ1026R,1026G,1026Bには、それぞれ前述のように画素電極12にテーパー12aを形成した透過型の液晶パネルP1が用いられている。
【0105】
光源1020はメタルハライド等のランプ1021とランプの光を反射するリフレクタ1022とからなる。青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー1023aは、光源1020からの白色光束のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー1024cで反射されて、赤色光用液晶ライトバルブ1026Rに入射される。
【0106】
一方、ダイクロイックミラー1023aで反射された色光のうち緑色光は緑色光反射のダイクロイックミラー1023bによって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ1026Gに入射される。
【0107】
また、青色光は第2のダイクロイックミラー23bも透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ1025a、リレーレンズ1025b、出射レンズ1025cを含むリレーレンズ系からなる導光手段1030が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶ライトバルブ1026Bに入射される。
【0108】
各ライトバルブにより変調された3つの色光はクロスダイクロイックプリズム1027に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1028によってスクリーン1029上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0109】
この例に係る電子機器は、透過型の液晶ライトバルブ1026R,1026G,1026Bとして、画素電極12にテーパー12aを形成した透過型の液晶パネルP1を用いているので、画素電極間および対向電極に電圧を印加した際に、テーパー12aの働きにより電界が最適化されるため、画素電極間における光漏れが抑制されてコントラストが向上し、ディスクリネーションラインの発生も防止されて残像が低減されるため、明るく高品質の画像を提供することができる。
【0110】
図20は、反射型の液晶パネルP2を用いた液晶プロジェクタの要部を平面的に見た概略構成図である。
【0111】
図中1110はシステム光軸Lに沿って配置した光源部、1120はインテグレータレンズ、1130は偏光変換素子を示し、光源部1110、インテグレータレンズ1120、偏光変換素子1130から偏光照明装置1100が構成される。
【0112】
また、図中1150はS偏光光束反射面、1140は偏光ビームスプリッタ、1160a,1160bはダイクロイックミラー、1170R,1170G,1170Bは反射型の液晶ライトバルブ、1180は投射レンズ、1190はスクリーンを示す。
【0113】
上記3つの反射型の液晶ライトバルブ1170R,1170G,1170Bには、それぞれ前述のように画素電極12にテーパー12aを形成した反射型の液晶パネルP2が用いられている。
【0114】
光源部1110から出射されたランダムな偏光光束は、インテグレータレンズ1120により複数の中間光束に分割された後、第2のインテグレータレンズを光入射側に有する偏光変換素子1130により偏光方向がほぼ揃った一種類の偏光光束(S偏光光束)に変換されてから偏光ビームスプリッタ1140に至る。
【0115】
偏光変換素子1130から出射されたS偏光光束は、偏光ビームスプリッタ1140のS偏光光束反射面1150によって反射され、反射された光束のうち、青色光(B)の光束がダイクロイックミラー1160aの青色光反射層にて反射され、反射型液晶ライトバルブ1170Bによって変調される。
【0116】
また、ダイクロイックミラー1160aの青色光反射層を透過した光束のうち、赤色光(R)の光束はダイクロイックミラー1160bの赤色光反射層にて反射され、反射型液晶ライトバルブ1170Rによって変調される。
【0117】
一方、ダイクロイックミラー1160bの赤色光反射層を透過した緑色光(G)の光束は反射型液晶ライトバルブ1170Gによって変調される。このようにして、それぞれの反射型液晶ライトバルブ1170R,1170G,1170Bによって色光の変調がなされる。これらの反射型液晶パネルの画素から反射された色光のうち、S偏光成分はS偏光を反射する偏光ビームスプリッタ1140を透過せず、また、P偏光成分は透過する。
【0118】
この偏光ビームスプリッタ1140を透過した光により画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1180によってスクリーン1190上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0119】
この例に係る電子機器は、反射型の液晶ライトバルブ1026R,1026G,1026Bとして、画素電極12にテーパー12aを形成した透過型の液晶パネルP2を用いているので、画素電極間および対向電極に電圧を印加した際に、テーパー12aの働きにより電界が最適化されるため、画素電極間における光漏れが抑制されてコントラストが向上し、ディスクリネーションラインの発生も防止されて残像が低減されるため、明るく高品質の画像を提供することができる。
【0120】
また、透過型および反射型の液晶パネルをディスプレイとして備える電子機器としテーパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、ページャ、携帯電話、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、腕時計、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置などを挙げることができる。
【0121】
図21の(a)は携帯電話を示す斜視図である。200は携帯電話本体を示し、そのうちの201は本発明に係る反射型の液晶パネルを用いた液晶表示部である。
【0122】
図21の(b)はワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ等の携帯型情報処理装置を示す図である。300は情報処理装置を示し、301はキーボード等の入力部、302は本発明に係る液晶装置としての反射型液晶パネルを用いた表示部、303は情報処理装置本体を示す。
【0123】
図21の(c)は、腕時計型電子機器400を示す斜視図である。401は本実施形態に係る液晶装置を用いた液晶表示部である。
【0124】
各々の電子機器は、表示部として画素電極12にテーパー12aを形成した液晶パネルを用いているため、画素電極間および対向電極に電圧を印加した際に、テーパー12aの働きにより電界が最適化され、画素電極間における光漏れが抑制されてコントラストが向上し、ディスクリネーションラインの発生も防止されて残像が低減されるため、明るく見易い表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の実施形態の平面図および縦断面図である。
【図2】本発明に係る液晶装置の実施形態の要部の概略構成を示す拡大縦断面図である。
【図3】本発明に係る液晶装置におけるTNモードとECBモードの場合のラビング方向を示す説明図である。
【図4】アクティブマトリックス基板の製造工程に対応するアクティブマトリックス基板の断面図である。
【図5】アクティブマトリックス基板の製造工程に対応するアクティブマトリックス基板の断面図である。
【図6】アクティブマトリックス基板の製造工程に対応するアクティブマトリックス基板の断面図である。
【図7】アクティブマトリックス基板の製造工程に対応するアクティブマトリックス基板の断面図である。
【図8】アクティブマトリックス基板の製造工程に対応するアクティブマトリックス基板の断面図である。
【図9】本発明に係る液晶装置における画素電極のテーパーを形成する工程を示す概略工程図である。
【図10】本発明に係るTNモードの液晶装置において、画素電極間および対向電極に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図である。
【図11】本発明に係るTNモードの液晶装置において、画素電極間および対向電極に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図である。
【図12】本発明に係るTNモードの液晶装置におけるテーパー角度(勾配角)と光漏れとの関係(光漏れ位置との関係(a),光漏れ幅との関係(b),光漏れ強度との関係(c))を表すグラフである。
【図13】本発明に係るECBモードの液晶装置において、画素電極間および対向電極に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図である。
【図14】本発明に係るECBモードの液晶装置におけるテーパー角度(勾配角)と光漏れとの関係(光漏れ位置との関係(a),光漏れ幅との関係(b),光漏れ強度との関係(c))を表すグラフである。
【図15】従来のTNモードの液晶装置において、画素電極間および対向電極に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図である。
【図16】従来のECBモードの液晶装置において、画素電極間および対向電極に電圧を印加した場合の電気力線(電界)の状態,液晶分子の配向状態,光漏れの発生状態をコンピュータによってシミュレーションした結果を示す説明図である。
【図17】反射型の液晶装置の実施形態の要部の概略構成を示す拡大縦断面図である。
【図18】本発明に係る液晶装置を用いた電子機器の概略構成を示すブロック図である。
【図19】第1の実施形態に係る液晶装置を透過型のライトバルブとして応用した投射型表示装置の例としてビデオプロジェクタの概略断面図である。
【図20】第2の実施形態に係る液晶装置を反射型のライトバルブとして応用した投射型表示装置の例としてビデオプロジェクタの概略断面図である。
【図21】(a),(b),(c)は、それぞれ本発明に係る液晶装置を使った電子機器の例を示す外観図である。
【符号の説明】
10 アクティブマトリックス基板
11 偏光板
12(12A,12B、12C) 画素電極
12a テーパー(傾斜面)
13 配向膜
14 第2電極部
20 対向基板
21 偏光板
22 対向電極
23 配向膜
30 液晶層
50 マスクパターン
F 横電界が最も強い方向
A,B,C,D ラビング方向

Claims (8)

  1. 一対の基板間に液晶が挟持されており、前記一対の基板のうち一方の基板にはマトリクス状に配置される画素電極が形成されてなる液晶装置において、
    前記液晶はTNモードの液晶であり、
    前記画素電極の端部には前記基板平面に対して傾斜した傾斜面が形成されており、
    前記傾斜面は、前記画素電極間の横電界の最も強い方向に対してほぼ平行な方向に施されるラビングの終端側に設けられていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記傾斜面は前記ラビングの終端側にのみに設けられ、
    前記一方の基板平面と前記傾斜面とのなす角度が22.5°±2°の範囲に設定されてなることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 一対の基板間に液晶が挟持されており、前記一対の基板のうち一方の基板にはマトリクス状に配置される画素電極が形成されてなる液晶装置において、
    前記液晶はECBモードの液晶であり、
    前記一対の基板の、一方の基板と他方の基板には、前記画素電極間の横電界がほぼ最大となる方向に対して約45°の角度をなすようにラビングが施されており、
    前記画素電極の端部には前記一方の基板平面に対して傾斜した傾斜面が形成されており、
    前記傾斜面は、前記他方の基板に施されるラビングの終端側に設けられていることを特徴とする液晶装置。
  4. 前記傾斜面は前記配向処理の終端側にのみに設けられ、
    前記基板平面と前記傾斜面とのなす角度が11°〜15°の範囲に設定されてなることを特徴とする請求項3に記載の液晶装置。
  5. 前記一対の基板のうち一方の基板には、前記画素電極に接続されるスイッチング素子が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶装置。
  6. 前記スイッチング素子は薄膜トランジスタからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶装置。
  7. 前記一方の基板平面に対する前記傾斜面の角度は、
    前記傾斜面と前記基板平面とのなす交線から前記画素電極の内側に生じる光漏れの最大強度の位置が、前記交線から0.6μm以内となるように設定されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の液晶装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の液晶装置と、該液晶装置に少なくとも一枚の偏光板とを有する表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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