JP2002286107A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JP2002286107A
JP2002286107A JP2001087171A JP2001087171A JP2002286107A JP 2002286107 A JP2002286107 A JP 2002286107A JP 2001087171 A JP2001087171 A JP 2001087171A JP 2001087171 A JP2001087171 A JP 2001087171A JP 2002286107 A JP2002286107 A JP 2002286107A
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Japan
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power roller
trunnion
continuously variable
variable transmission
shaft
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Application number
JP2001087171A
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English (en)
Inventor
Yuichi Shibukawa
祐一 渋川
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 介在部材を加えるという部品点数の少ない低
コストのパワーローラ支持構造としながら、必要スライ
ド量に規定されたパワーローラスライド運動を確保する
ことができるトロイダル型無段変速機を提供すること。 【解決手段】 トラニオン傾転軸19aとパワーローラ
回転軸15aとに対し直交する左右方向の荷重をパワー
ローラ内輪91が入出力ディスク18a,18bから受
けたとき、トラニオン17aに対してパワーローラ18
cの左右方向移動を許容するスライド機構として、上下
方向剛性を高く設定し、左右方向剛性を低く設定すると
共に、少なくとも左右方向のうち、ローディングカム装
置34が配置されていないディスク側にはトラニオン1
7aとの間にクリアランス98,98を有する介在部材
97を、パワーローラ支持軸92とトラニオン17aと
の間に介在させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に適用され
るトロイダル型無段変速機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】自動車用無段変速機は、その滑らかさ、
運転のしやすさ及び燃費向上の期待もあって近年研究開
発が進められている。このうち、入出力ディスクとパワ
ーローラとの間に形成される油膜のせん断によって動力
を伝達するものであり、先に実用化されたVベルト式無
段変速機に比べて大容量かつ応答性のよいトロイダル型
無段変速機(以下、トロイダル型CVT)が既に実用化
されるに至っている。
【0003】トロイダル型CVTは、その形状から、フ
ルトロイダル型とハーフトロイダル型に分類できるが、
入出力ディスクに対するパワーローラのスピン損失が小
さいという理由により、ハーフトロイダル型CVTが選
択されている。
【0004】このハーフトロイダル型CVTは、同軸に
対向配置された入力ディスク及び出力ディスクと、入出
力ディスク間に動力伝達可能に挟圧されたパワーローラ
と、変速機ケースに傾転可能に取り付けられ、パワーロ
ーラを回転可能に支持するトラニオンとを有する構成で
あり、パワーローラの傾転角の大きさに応じた変速比を
得る変速動作は、トラニオンをパワーローラ回転軸と直
交する傾転軸方向に僅かに変位させることにより、パワ
ーローラをディスク回転中心位置からオフセットさせ、
このオフセットによりパワーローラと入力ディスクとの
接触部で発生するサイドスリップ力によりパワーローラ
を傾転させ、所定の傾転角となった時点でトラニオンに
与えた変位を元のディスク回転中心位置に戻し、パワー
ローラの傾転動作を停止することでなされる。
【0005】この変速動作時に、パワーローラの傾転に
かかわらずパワーローラと入出力ディスクとの接触状態
を常に維持するために、ローディングカム装置により入
出力ディスクの間隔を変化させている。このとき、固定
の出力ディスクに対し、入力ディスクのみをローディン
グカム装置によりディスク軸方向に移動させているのに
対し、トラニオンの傾転軸は軸位置の変動がない固定軸
であるため、ローディングカム装置による入出力ディス
クの間隔変化に追従させてパワーローラのディスク接触
を保つためには、パワーローラをディスク軸方向である
左右方向に移動させる必要がある。また、動力伝達時に
おいて入出力ディスクが変形した際や、組立時に発生し
得るミスアライメントが生じた際には、パワーローラと
入出力ディスクとの相対位置ずれが発生し、この相対位
置ずれを吸収するためにもパワーローラを左右方向に移
動させる必要がある。
【0006】このパワーローラの左右方向への移動を確
保するパワーローラ支持構造としては、例えば、特開平
11−159590号公報において、図13に示すよう
に、パワーローラ支持側とトラニオン支持側とで軸心位
置を偏心させたピボットシャフトを用い、パワーローラ
の揺動運動(スウィング運動)によりパワーローラを左
右方向への移動を許容するパワーローラ支持構造が提案
されている。
【0007】また、例えば、特開平7−198014号
公報においては、図14に示すように、トラニオンに、
入出力ディスクの回転軸方向に配置したパワーローラ収
納部を形成し、パワーローラとトラニオンのパワーロー
ラ収納部との間にリニアベアリングを介装し、パワーロ
ーラを左右方向に平行移動可能に支持するパワーローラ
支持構造が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示すパワーローラ自体をスウィング運動させるパワー
ローラ支持構造にあっては、ピボットシャフトとトラニ
オンとの間の支持ベアリングやパワーローラ外輪の背面
とトラニオンのパワーローラ収納部との間の背面ベアリ
ング等の部品により部品点数が多くなるため、コストが
高いという問題がある。また、左右方向移動の際、上下
方向にも移動するため、また、ピボットシャフトを支え
る軸受部等のガタによっても上下方向に移動するため、
パワーローラがディスク回転中心位置から僅かにオフセ
ットしてしまい、不要な変速(トルクシフト)が発生し
てしまうという問題がある。
【0009】一方、図14に示すパワーローラ自体をス
ライド運動させるパワーローラ支持構造にあっては、上
下方向移動によるトルクシフトの問題は解決することが
できるものの、パワーローラ内外輪がトラニオンに対し
てスライドする構造となっているため、パワーローラ外
輪の背面とトラニオンのパワーローラ収納部との間に
は、パワーローラのスライド運動を確保するリニアベア
リングが必要であるし、また、パワーローラの左右方向
スライド量を所定量に規制するためのスライド量規制構
造も必要であり、スウィング機構と同様に部品点数が多
くなり、高コストとなってしまうという問題があった。
【0010】本発明は、上記問題点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、介在部材を加えると
いう部品点数の少ない低コストのパワーローラ支持構造
としながら、必要スライド量に規定されたパワーローラ
スライド運動を確保することができるトロイダル型無段
変速機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、同軸に対向配置された
入力ディスク及び出力ディスクと、前記入出力ディスク
間に動力伝達可能に挟圧されたパワーローラと、変速機
ケースに傾転可能に取り付けられ、前記パワーローラを
回転可能に支持するトラニオンと、前記入出力ディスク
のうち、一方のディスクの背面に配置されたローディン
グカムと、前記パワーローラのトラニオン支持部に設け
られ、トラニオン傾転軸とパワーローラ回転軸とに対し
直交する左右方向の荷重をパワーローラ内輪が入出力デ
ィスクから受けたとき、トラニオンに対してパワーロー
ラの左右方向移動を許容するスライド機構と、を備えた
トロイダル型無段変速機において、前記スライド機構
を、パワーローラ支持軸とトラニオンとの間に介在さ
せ、上下方向剛性を高く設定し、左右方向剛性を低く設
定すると共に、少なくとも左右方向のうち、ローディン
グカムが配置されていないディスク側にはトラニオンと
の間にクリアランスを有する介在部材としたことを特徴
とする。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のトロイダル型無段変速機において、前記トラニオン
のパワーローラ収納部に、有底穴部と、該有底穴部の上
下位置からそれぞれ径方向に延びる溝部による介在部材
収納空間を形成し、前記介在部材は、内面にパワーロー
ラ支持軸が支持され、外面は前記有底穴部の内壁面とク
リアランスを介して配置される軸支持部と、該軸支持部
の上下位置からそれぞれ径方向に一体に突出形成され、
その端部が前記溝部との嵌合によりトラニオンに支持さ
れる部材支持部により構成された部材であることを特徴
とする。
【0013】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載のトロイダル型無段変速機において、前記介在部材
は、軸支持部と部材支持部の左右方向幅を狭く、奥行き
方向幅を広くとることにより、上下方向剛性を高く設定
し、左右方向剛性を低く設定した部材であることを特徴
とする。
【0014】請求項4に記載の発明では、請求項1ない
し請求項3に記載のトロイダル型無段変速機において、
前記介在部材と介在部材収納空間との間には、左右方向
にクリアランスを持たせると共に、上下方向にも微少の
クリアランスを持たせたことを特徴とする。
【0015】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の発明にあっ
ては、トラニオンに対してパワーローラの左右方向移動
を許容するスライド機構として、上下方向剛性を高く設
定し、左右方向剛性を低く設定すると共に、少なくとも
左右方向のうち、ローディングカムが配置されていない
ディスク側にはトラニオンとの間にクリアランスを有す
る介在部材が、パワーローラ支持軸とトラニオンとの間
に介在する機構が採用される。
【0016】したがって、トラニオン傾転軸とパワーロ
ーラ回転軸とに対し直交する左右方向の荷重をパワーロ
ーラ内輪が入出力ディスクから受けたとき、パワーロー
ラ支持軸とトラニオンとの間に介在させた介在部材がパ
ワーローラ内輪からの左右方向の荷重を受け、この左右
方向の荷重に従って介在部材は剛性の低い左右方向に弾
性変形し、トラニオンに対してパワーローラの左右方向
移動が許容される。なお、介在部材の弾性変形の最大変
形量は、左右方向のクリアランスが無くなるまでの変形
量に規定される。
【0017】このため、例えば、ローディングカム装置
による入出力ディスクの間隔変化に追従させる場合に
は、入力ディスクのディスク軸方向移動に従って介在部
材が弾性変形することで、パワーローラを左右方向に移
動させることができるし、また、入出力ディスクが変形
した際や、組立時に発生し得るミスアライメントが生じ
た際にも、パワーローラと入出力ディスクとの相対位置
ずれを、介在部材の弾性変形により吸収することができ
る。
【0018】よって、介在部材を加えるという部品点数
の少ない低コストのパワーローラ支持構造としながら、
必要スライド量に規定されたパワーローラスライド運動
を確保することができる。
【0019】請求項2に記載の発明にあっては、トラニ
オンのパワーローラ収納部に、有底穴部と、該有底穴部
の上下位置からそれぞれ径方向に延びる溝部による介在
部材収納空間が形成され、介在部材は、内面にパワーロ
ーラ支持軸が支持され、外面は前記有底穴部の内壁面と
クリアランスを介して配置される軸支持部と、該軸支持
部の上下位置からそれぞれ径方向に一体に突出形成さ
れ、その端部が前記溝部との嵌合によりトラニオンに支
持される部材支持部により構成される。
【0020】すなわち、トラニオンの上下方向長さは、
奥行きや左右方向に対して長くとれるため、介在部材を
その上下端部位置でトラニオンに支持することにより、
介在部材の弾性変形域を多くとることができる。
【0021】よって、同じ変形量をとるにしても介在部
材に発生する応力を低く抑えることができるし、また、
同じ荷重の作用に対しても左右方向の変形量を増加させ
ることができる。
【0022】請求項3に記載の発明にあっては、介在部
材は、軸支持部と部材支持部の左右方向幅を狭く、奥行
き方向幅を広くとることにより、上下方向剛性が高く設
定され、左右方向剛性が低く設定される。
【0023】よって、介在部材の幅設定という容易な手
法により、左右方向と上下方向の剛性を大きく異ならせ
ることができ、この結果、小さい力でのパワーローラの
左右方向移動を確保できるし、さらに、上下方向の変形
量を小さくしてトルクシフトを抑制することができる。
【0024】請求項4に記載の発明にあっては、介在部
材と介在部材収納空間との間には、左右方向にクリアラ
ンスが持たせられると共に、上下方向にも微少のクリア
ランスが持たせられる。
【0025】すなわち、介在部材が無負荷状態では左右
方向に移動できない場合、トラニオンアッシーをユニッ
トに組み付けた際の初期誤差が大きいと、それによるパ
ワーローラの左右方向位置ずれを介在部材の弾性変形に
より吸収することになり、無負荷状態でも介在部材に応
力が働き、さらに、トラクション面の押し付け力が入力
ディスク側と出力ディスク側のどちらかで減少してしま
う可能性がある。
【0026】これに対し、上下方向にも微少のクリアラ
ンスを有するため、介在部材が上下方向に無負荷状態の
時には、介在部材を左右方向に移動させることができ
る。
【0027】よって、無負荷状態で介在部材を左右方向
に移動させてパワーローラの左右方向の位置ずれを吸収
させても、介在部材に応力が働くことがなく、組み付け
時において、トラクション面の押し付け力を入出力ディ
スクのいずれ側でも減少させることなく、初期誤差によ
るずれを吸収することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明におけるトロイダル
型無段変速機を実現する実施の形態を、請求項1〜請求
項3に対応する第1実施例と、請求項4に対応する第2
実施例とに基づいて説明する。
【0029】(第1実施例) [全体構成について]図1は第1実施例のトロイダル型
無段変速機を示す全体構成図で、10はトロイダル型無
段変速機を示し、図外のエンジンからの回転駆動力がト
ルクコンバータ12を介して入力される。トルクコンバ
ータ12は、ポンプインペラ12a,タービンランナ1
2b,ステータ12c,ロックアップクラッチ12d,
アプライ側油室12e,及びリリース側油室12f等か
らなり、その中心部をインプットシャフト14が貫通し
ている。
【0030】前記インプットシャフト14は、前後進切
換機構36と連結され、該機構36は、遊星歯車機構4
2,前進用クラッチ44及び後進用ブレーキ46などを
備える。遊星歯車機構42は、ダブルピニオンを支持す
るピニオンキャリヤ42aとダブルピニオンの夫々と噛
合するリングギヤ42b,サンギヤ42cを有してな
る。
【0031】前記遊星歯車機構42のピニオンキャリヤ
42aはトルク伝達軸16に連結され、該トルク伝達軸
16には、第一無段変速機構18及び第二無段変速機構
20が変速機ケース22内の下流側にタンデム配置され
る。尚、符号64で示すベースに、コントロールバルブ
系のボディを配置する。
【0032】前記第一無段変速機構18は、対向面がト
ロイド曲面に形成される一対の入力ディスク18a及び
出力ディスク18bと、これら入出力ディスク18a,
18bの対向面間に挟圧配置されると共にトルク伝達軸
16に関し対称配置される一対のパワーローラ18c,
18dと、これらパワーローラ18c,18dをそれぞ
れ回転可能に支持するトラニオン17a,17b(図
2)を備える。第二無段変速機構20も同様、対向面が
トロイド曲面に形成される一対の入力ディスク20a及
び出力ディスク20bと、一対のパワーローラ20c,
20dと、これらパワーローラ20c,20dをそれぞ
れ回転可能に支持するトラニオン27a,27b(図
2)を備える。
【0033】トルク伝達軸16上において両無段変速機
構18,20は、出力ディスク18b,20bが対向す
るように互いに逆向きに配置され、第一無段変速機構1
8の入力ディスク18aは、トルクコンバータ12を経
た入力トルクに応じた押圧力を発生するローディングカ
ム装置34によって図中軸方向右側に向かって押圧され
る。
【0034】前記ローディングカム装置34は、ローデ
ィングカム34aを有し、スライドベアリング38を介
し軸16に支持される。第二無段変速機構20の入力デ
ィスク20aは、皿ばね40により図中軸方向左側に向
かって押圧付勢されている。
【0035】各入力ディスク18a,20aは、ボール
スプライン24,26を介して伝達軸16に回転可能か
つ軸方向に移動可能に支持される。
【0036】上記機構において、各パワーローラ18
c,18d,20c,20dは後述する作動により変速
比に応じた傾転角が得られるようにそれぞれ傾転され、
入力ディスク18a,20aの入力回転を無段階(連続
的)に変速して出力ディスク18b,20bに伝達す
る。
【0037】出力ディスク18b,20bは、トルク伝
達軸16上に相対回転可能に嵌合された出力ギヤ28と
スプライン結合され、伝達トルクは該出力ギヤ28を介
し、出力軸(カウンタシャフト)30に結合したギヤ3
0aに伝達され、これらギヤ28,30aはトルク伝達
機構32を構成する。また、出力軸30,50上に設け
たギヤ52,56とこれらにそれぞれ噛合するアイドラ
ギヤ54とよりなる伝達機構48を設け、出力軸50は
これをプロペラシャフト60に連結する。
【0038】[変速制御系の構成について]上記パワー
ローラ18c,18d,20c,20dを変速比に応じ
た傾転角が得られるようにそれぞれ傾転させる変速制御
系について、図2に示す概略図により説明する。
【0039】まず、各パワーローラ18c,18d,2
0c,20dは、トラニオン17a,17b,27a,
27bの一端に支持されていて、パワーローラ回転軸1
5a,15b,25a,25bを中心として回転自在で
ある。このトラニオン17a,17b,27a,27b
の他端部には、トラニオン17a,17b,27a,2
7bを軸方向に移動させて各パワーローラ18c,18
d,20c,20dを傾転させる油圧アクチュエータと
してサーボピストン70a,70b,72a,72bが
設けられている。
【0040】前記サーボピストン70a,70b,72
a,72bを作動制御する油圧制御系として、ハイ側油
室に接続されるハイ側油路74と、ロー側油室に接続さ
れるロー側油路76と、ハイ側油路74を接続するポー
ト78aとロー側油路76を接続するポート78bを有
する変速制御弁78とが設けられている。前記変速制御
弁78のライン圧ポート78cには、オイルポンプ80
及びリリーフ弁82を有する油圧源からのライン圧が供
給される。前記変速制御弁78の変速スプール78d
は、トラニオン17aの軸方向及び傾転方向を検知し、
変速制御弁78にフィードバックするレバー84及びプ
リセスカム86と連動する。前記変速制御弁78の変速
スリーブ78eは、ステップモータ88により軸方向に
変位するように駆動される。
【0041】前記ステップモータ88を駆動制御する電
子制御系として、CVTコントローラ110が設けら
れ、このCVTコントローラ110には、スロットル開
度センサ112、エンジン回転センサ114、入力軸回
転センサ116、出力軸回転センサ(車速センサ)11
8等からの入力情報が取り込まれる。
【0042】[パワーローラ支持構造について]上記各
パワーローラ18c,18d,20c,20dから代表
として選んだパワーローラ18cの支持構造について、
図3〜図6によりその構成を説明する。尚、他のパワー
ローラ18d,20c,20dについても同様の構造を
採用する。
【0043】前記トラニオン17aは、変速機ケース2
2に対しパワーローラ回転軸15aと直交するトラニオ
ン傾転軸19aの周りに傾転可能に取り付けられてい
て、このトラニオン17aの上部位置に形成されたパワ
ーローラ収納部90に、パワーローラ18cが支持され
ている。
【0044】前記パワーローラ18cは、図5及び図6
に示すように、入出力ディスク18a,18bに摩擦接
触するパワーローラ内輪91と、パワーローラ外輪部9
2aが一体に形成されたパワーローラ支持軸92と、前
記パワーローラ内輪91とパワーローラ外輪部92aと
の間に介装されたパワーローラ軸受93と、前記パワー
ローラ内輪91とパワーローラ支持軸92との間に介装
されたラジアル軸受94と、前記パワーローラ内輪91
の先端部に設けられたストッパプレート95と、前記パ
ワーローラ支持軸92の先端部に係止され、ストッパプ
レート95との接触によりパワーローラ内輪91の脱落
を防止するスナップリング96と、を有して構成されて
いる。
【0045】前記パワーローラ支持軸94のトラニオン
支持部に設けられ、トラニオン傾転軸19aとパワーロ
ーラ回転軸15aとに対し直交する左右方向の荷重をパ
ワーローラ内輪91が入出力ディスク18a,18bか
ら受けたとき、トラニオン17aに対してパワーローラ
18cの左右方向移動を許容するスライド機構として介
在部材97が設けられている。
【0046】前記介在部材97は、図3のハッチングに
示す部材であり、パワーローラ支持軸92とトラニオン
17aとの間に介在させ、上下方向剛性を高く設定し、
左右方向剛性を低く設定すると共に、少なくとも左右方
向のうち、ローディングカムが配置されていないディス
ク側にはトラニオン17aとの間にクリアランス98,
98を有する部材である。
【0047】前記介在部材97の具体的構成を説明す
る。まず、トラニオン17aのパワーローラ収納部90
に、有底穴部99aと、該有底穴部99aの上下位置か
らそれぞれ径方向に延びる溝部99b,99bによる介
在部材収納空間99が形成されている。そして、介在部
材97は、内面にパワーローラ支持軸92が支持され、
外面は前記有底穴部99aの内壁面とほぼ全周にわたっ
てクリアランス98を介して配置される円環状の軸支持
部97aと、該軸支持部97aの上下位置からそれぞれ
径方向に一体に突出形成され、その端部が前記溝部99
b,99bとの嵌合(圧入や接着等)によりトラニオン
17aに支持される部材支持部97b,97bにより構
成される。
【0048】さらに、前記介在部材97は、図3に示す
ように、軸支持部97aと部材支持部97b,97bの
左右方向幅を狭く、図5及び図6に示すように、奥行き
方向幅を広くとることにより、上下方向剛性を高く設定
し、左右方向剛性を低く設定した部材とされる。そし
て、パワーローラ外輪部92aの背面とパワーローラ収
納部90との間には、図5及び図6に示すように、パワ
ーローラ18cの左右方向移動を円滑にするためのニー
ドルベアリング100が介装されている。
【0049】軸受類の潤滑構造を説明すると、図5及び
図6に示すように、潤滑油は、トラニオン17aに形成
されたトラニオン潤滑油路101から連結パイプ102
を介してパワーローラ潤滑油路103に導かれ、パワー
ローラ潤滑油路103からパワーローラ軸受93やラジ
アル軸受94等に潤滑油が供給される。このとき、連結
パイプ102はトラニオン17aに圧入固定されるた
め、パワーローラ支持軸92が左右方向に移動するとき
に、このスライドストロークを吸収するべく、パワーロ
ーラ潤滑油路103の連結パイプ挿着部分は、図4に示
すように、長穴部103aとされている。
【0050】なお、図5及び図6において、104はパ
ワーローラ支持軸92の端面と介在部材収納空間99の
底面との間に設定したクリアランスである。
【0051】次に、作用を説明する。
【0052】[変速比制御作用]トロイダル型CVT
は、トラニオン17a,17b,27a,27bを傾転
軸19aの方向に変位し、パワーローラ18c,18
d,20c,20dを傾転させることによって変速比を
変える。
【0053】つまり、CVTコントローラ90からの目
標変速比が得られる駆動指令によりステップモータ88
を回転させるとによって変速スリーブ78eが変位する
と、サーボピストン70a,70b,72a,72bの
一方のサーボピストン室に作動油が導かれ、他方のサー
ボピストン室から作動油が排出され、トラニオン17
a,17b,27a,27bが傾転軸19aの方向に変
位する。
【0054】これにより、パワーローラ18c,18
d,20c,20dの回転中心がディスク回転中心位置
に対してオフセットする。このオフセットによりパワー
ローラ18c,18d,20c,20dと入出力ディス
ク18a,18b,20a,20bとの接触部で発生す
るサイドスリップ力によりパワーローラ18c,18
d,20c,20dが傾転する。
【0055】この傾転運動およびオフセットは、プリセ
スカム86及びレバー84を介して変速スプール78d
に伝達され、ステップモータ88により変位している変
速スリーブ78eとの釣り合い位置で静止し、所定の傾
転角となった時点でトラニオントラニオン17a,17
b,27a,27bに与えた変位が元のディスク回転中
心位置に戻され、パワーローラ18c,18d,20
c,20dの傾転動作を停止することでなされる。変速
比は、パワーローラ18c,18d,20c,20dの
傾転角により決まる。
【0056】[パワーローラのスライド作用]パワーロ
ーラ18cを代表例として、パワーローラ18cのスラ
イド作用について説明する。なお、他のパワーローラ1
8d,20c,20dも同様の作用を示す。
【0057】左右方向の荷重をパワーローラ内輪91が
入出力ディスク18a,18bから受けたとき、パワー
ローラ支持軸92とトラニオン17aとの間に介在させ
た介在部材97が、パワーローラ内輪91からパワーロ
ーラ支持軸92を介して伝達される左右方向の荷重を受
けることになる。この介在部材97は、上下方向剛性が
高く設定され、左右方向剛性が低く設定されると共に、
左右方向にはトラニオン17aとの間にクリアランス9
8を有するため、図7に示すように、パワーローラ支持
軸92から受ける左右方向の荷重に従って、部材支持部
97b,97bの上下端部位置を固定点とし、軸支持部
97aが左右方向のみに変位するように弾性変形し、軸
支持部97aに設けられているパワーローラ支持軸92
が介在部材97と共に左右方向移動し、トラニオン17
aに対してパワーローラ18cの左右方向移動が許容さ
れる。
【0058】ここで、介在部材97の弾性変形の最大変
形量は、左右方向のクリアランス98が無くなるまでの
変形量に規定される。
【0059】このため、例えば、ローディングカム装置
34による入出力ディスク18a,18bの間隔変化に
追従させる場合には、入力ディスク18aのディスク軸
方向移動に従って介在部材97が弾性変形することで、
パワーローラ18cを左右方向に移動させることができ
るし、また、入出力ディスク18a,18bが変形した
際や、組立時に発生し得るミスアライメントが生じた際
にも、パワーローラ18cと入出力ディスク18a,1
8bとの相対位置ずれを、介在部材97の弾性変形によ
り吸収することができる。
【0060】次に、効果を説明する。
【0061】(1) トラニオン傾転軸19aとパワーロー
ラ回転軸15aとに対し直交する左右方向の荷重をパワ
ーローラ内輪91が入出力ディスク18a,18bから
受けたとき、トラニオン17aに対してパワーローラ1
8cの左右方向移動を許容するスライド機構として、上
下方向剛性を高く設定し、左右方向剛性を低く設定する
と共に、少なくとも左右方向のうち、ローディングカム
装置34が配置されていないディスク側にはトラニオン
17aとの間にクリアランス98,98を有する介在部
材97を、パワーローラ支持軸92とトラニオン17a
との間に介在させたため、介在部材97を加えるという
部品点数の少ない低コストのパワーローラ支持構造とし
ながら、必要スライド量に規定されたパワーローラスラ
イド運動を確保することができる。
【0062】(2) 介在部材97の部材支持部97b,9
7bの端部を、介在部材収納空間99の溝部99b,9
9bと嵌合する、つまり、介在部材97を上下方向の端
部位置でトラニオン17aに対し支持するようにしたた
め、同じ変形量をとるにしても介在部材97に発生する
応力を低く抑えることができるし、また、同じ荷重の作
用に対しても左右方向の変形量を増加させることができ
る。すなわち、トラニオン17aの上下方向長さは、奥
行きや左右方向に対して長くとれるため、介在部材97
をその上下端部位置でトラニオン17aに支持すること
により、介在部材97の弾性変形域を多くとることがで
きる。
【0063】(3) 介在部材97は、軸支持部97aと部
材支持部97b,97bの左右方向幅を狭く、奥行き方
向幅を広くとることにより、上下方向剛性を高く設定
し、左右方向剛性を低く設定したため、介在部材97の
幅設定という容易な手法により、左右方向と上下方向の
剛性を大きく異ならせることができる。この結果、小さ
い力でのパワーローラ18cの左右方向移動を確保でき
るし、さらに、介在部材97の上下方向の変形量を小さ
くしてトルクシフトを抑制することができる。
【0064】(第2実施例)この第2実施例は、介在部
材97と介在部材収納空間99との間に、第1実施例と
同様に、左右方向にクリアランス98を持たせると共
に、上下方向にも微少のクリアランスを持たせた例であ
る。
【0065】具体的には、図8に示すように、トラニオ
ン17aのパワーローラ収納部90に、有底穴部99a
と、該有底穴部99aの上下位置からそれぞれ径方向に
延びる上下方向溝部99c,99cと、該上下方向溝部
99c,99cの端部から左右方向に延びる左右方向溝
部99d,99dによる介在部材収納空間99が形成さ
れている。そして、介在部材97は、内面にパワーロー
ラ支持軸92が支持され、外面は前記有底穴部99aの
内壁面とほぼ全周にわたってクリアランス98を介して
配置される円環状の軸支持部97aと、該軸支持部97
aの上下位置からそれぞれ径方向に一体に突出形成され
た上下支持部97c,97cと、該上下支持部97c,
97cの端部から左右方向に一体形成された部材支持部
97d,97dにより構成され、前記左右方向溝部99
d,99dの上下内壁と、前記部材支持部97d,97
dの上下端面との間に、微少のクリアランス108,1
08を持たせている。
【0066】尚、他の構成は第1実施例と同様であるの
で、対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
また、変速比制御作用についても第1実施例と同様であ
り、説明を省略する。
【0067】[パワーローラのスライド作用]パワーロ
ーラ18cを代表例として、パワーローラ18cのスラ
イド作用について説明する。なお、他のパワーローラ1
8d,20c,20dも同様の作用を示す。
【0068】第1実施例のように、介在部材97とトラ
ニオン17aとは圧入または接着等により部品間のガタ
がなく、無負荷状態では介在部材97が左右方向に移動
できない場合、パワーローラ18cとトラニオン17a
をユニットに組み付けた際の初期誤差が大きいと、それ
によるパワーローラ18cの左右方向位置ずれを介在部
材97の弾性変形により吸収することになり、無負荷状
態でも介在部材97に応力が働き、さらに、トラクショ
ン面の押し付け力が入力ディスク18a側と出力ディス
ク18b側のどちらかで減少してしまう可能性がある。
【0069】例えば、図9に示すように、入力ディスク
18aから押し付け力Faが作用する場合、組み付け時
に位置ずれが無い場合には、上側部分のに示すよう
に、トラクション面の押し付け力Fcin,Fcoutが、Fc
in=Fcoutとなる。しかし、組み付け時に位置ずれがあ
る場合には、下側部分のに示すように、トラクション
面の押し付け力Fcin,F’coutが、Fcin>F’cout
(Fe>0の時)、または、Fcin<F’cout(Fe<
0の時)となる。
【0070】これに対し、第2実施例では、介在部材9
7と介在部材収納空間99との間に、左右方向にクリア
ランス98,98を持たせると共に、上下方向にも微少
のクリアランス108,108を持たせた構造にするこ
とにより、介在部材97が上下方向に無負荷状態の時で
あっても、図10(イ)に示すように、介在部材97を
左右方向に移動させることができる。
【0071】この状態から負荷がかかると、トラクショ
ン力により上下方向に力が働くので、介在部材97は、
図10(ロ)のA’またはB’の点で、トラニオン17
aと接触する。そして、パワーローラ18cに働く左右
方向の力が、A’またはB’の摩擦力(上下方向力×
A’またはB’における摩擦係数)より小さい場合は、
図10(ロ)に示すように、介在部材97が弾性変形す
ることにより、パワーローラ18cを左右方向に移動さ
せることができる。
【0072】次に、効果を説明する。
【0073】第2実施例のトロイダル型無段変速機にあ
っては、第1実施例の効果に加え、下記の効果が得られ
る。
【0074】(4) 介在部材97と介在部材収納空間99
との間に、左右方向にクリアランス98,98を持たせ
ると共に、上下方向にも微少のクリアランス108,1
08を持たせたため、無負荷状態で介在部材97を左右
方向に移動させてパワーローラ18cの左右方向の位置
ずれを吸収させても、介在部材97に応力が働くことが
なく、組み付け時において、トラクション面の押し付け
力Fcin,Fcoutを入出力ディスク18a,18bのい
ずれ側でも減少させることなく、初期誤差によるずれを
吸収することができる。
【0075】(他の実施例)以上、本発明のトロイダル
型無段変速機を第1実施例及び第2実施例に基づき説明
してきたが、具体的な構成については、これらの実施例
に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に
係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等
は許容される。
【0076】例えば、第1実施例では、パワーローラ支
持軸92とパワーローラ外輪(パワーローラ外輪部92
a)とが一体に形成された例を示したが、パワーローラ
支持軸とパワーローラ外輪とを別体に形成し、パワーロ
ーラ支持軸の外径よりもパワーローラ外輪のパワーロー
ラ支持軸貫通穴の径を大きくとることにより、左右方向
の移動を許容するクリアランスを確保しても良く、その
場合、パワーローラ支持軸が左右方向荷重により変位し
てもパワーローラ外輪が動かずに済むので、ニードルベ
アリングや低摩擦材が必要なくなり、この場合には、部
品点数が減り、コストが低くなる。
【0077】また、第1,2実施例では、介在部材97
とパワーローラ支持軸92とを別体とする例を示した
が、図11に示すように、介在部材97とパワーローラ
支持軸92とを一体に形成しても良く、この場合も部品
点数が減り、コスト的に有利となる。
【0078】さらに、第1,2実施例では、介在部材9
7がトラニオン17aとは別体に形成された例を示した
が、図12に示すように、トラニオン17aにクリアラ
ンスとなるスリット109,109とパワーローラ支持
軸を装着する穴110を開口することで、介在部材9
7’をトラニオン17aに一体に形成するようにしても
良く、この場合も部品点数が減り、コスト的に有利とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のトロイダル型無段変速機を示す全
体システム図である。
【図2】第1実施例のトロイダル型無段変速機を示す変
速制御系システム図である。
【図3】第1実施例のトロイダル型無段変速機における
パワーローラ支持構造を示すトラニオン正面図である。
【図4】第1実施例のパワーローラ支持構造における潤
滑油の連結パイプとパワーローラ支持軸を示す図であ
る。
【図5】第1実施例のトロイダル型無段変速機における
パワーローラ支持構造を示す縦断面図である。
【図6】第1実施例のパワーローラ支持構造における図
5のX−X線断面図である。
【図7】第1実施例のトロイダル型無段変速機における
パワーローラのスライド作用説明図である。
【図8】第2実施例のトロイダル型無段変速機における
パワーローラ支持構造を示すトラニオン正面図である。
【図9】第2実施例のトロイダル型無段変速機における
パワーローラのスライド作用説明図である。
【図10】介在部材の支持点が固定点であるパワーロー
ラ支持構造において組み付け時に位置ずれがあった場合
のパワーローラのスライド作用説明図である。
【図11】介在部材とパワーローラ支持軸とが一体に形
成された例を示す斜視図である。
【図12】介在部材がトラニオンに一体形成された例
と、パワーローラ支持軸とパワーローラ外輪とが一体に
形成された例を示す斜視図である。
【図13】従来のトロイダル型無段変速機におけるスウ
ィング機構によるパワーローラ支持構造を示す断面図で
ある。
【図14】従来のトロイダル型無段変速機におけるスラ
イド機構によるパワーローラ支持構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
15a パワーローラ回転軸 17a トラニオン 18a 入力ディスク 18b 出力ディスク 18c パワーローラ 19a トラニオン傾転軸 90 パワーローラ収納部 91 パワーローラ内輪 92 パワーローラ支持軸 92a パワーローラ外輪部 93 パワーローラ軸受 94 ラジアル軸受 95 ストッパプレート 96 スナップリング 97 介在部材 97a 軸支持部 97b 部材支持部 98 クリアランス 99 介在部材収納空間 99a 有底穴部 99b 溝部 100 ニードルベアリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸に対向配置された入力ディスク及び
    出力ディスクと、 前記入出力ディスク間に動力伝達可能に挟圧されたパワ
    ーローラと、 変速機ケースに傾転可能に取り付けられ、前記パワーロ
    ーラを回転可能に支持するトラニオンと、 前記入出力ディスクのうち、一方のディスクの背面に配
    置されたローディングカムと、 前記パワーローラのトラニオン支持部に設けられ、トラ
    ニオン傾転軸とパワーローラ回転軸とに対し直交する左
    右方向の荷重をパワーローラ内輪が入出力ディスクから
    受けたとき、トラニオンに対してパワーローラの左右方
    向移動を許容するスライド機構と、 を備えたトロイダル型無段変速機において、 前記スライド機構を、パワーローラ支持軸とトラニオン
    との間に介在させ、上下方向剛性を高く設定し、左右方
    向剛性を低く設定すると共に、少なくとも左右方向のう
    ち、ローディングカムが配置されていないディスク側に
    はトラニオンとの間にクリアランスを有する介在部材と
    したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトロイダル型無段変速
    機において、 前記トラニオンのパワーローラ収納部に、有底穴部と、
    該有底穴部の上下位置からそれぞれ径方向に延びる溝部
    による介在部材収納空間を形成し、 前記介在部材は、内面にパワーローラ支持軸が支持さ
    れ、外面は前記有底穴部の内壁面とクリアランスを介し
    て配置される軸支持部と、該軸支持部の上下位置からそ
    れぞれ径方向に一体に突出形成され、その端部が前記溝
    部との嵌合によりトラニオンに支持される部材支持部に
    より構成された部材であることを特徴とするトロイダル
    型無段変速機。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のトロイダル型無段変速
    機において、 前記介在部材は、軸支持部と部材支持部の左右方向幅を
    狭く、奥行き方向幅を広くとることにより、上下方向剛
    性を高く設定し、左右方向剛性を低く設定した部材であ
    ることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載のトロイ
    ダル型無段変速機において、 前記介在部材と介在部材収納空間との間には、左右方向
    にクリアランスを持たせると共に、上下方向にも微少の
    クリアランスを持たせたことを特徴とするトロイダル型
    無段変速機。
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