JP2002286105A - 遊星ローラ式変速機 - Google Patents

遊星ローラ式変速機

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JP2002286105A
JP2002286105A JP2001087389A JP2001087389A JP2002286105A JP 2002286105 A JP2002286105 A JP 2002286105A JP 2001087389 A JP2001087389 A JP 2001087389A JP 2001087389 A JP2001087389 A JP 2001087389A JP 2002286105 A JP2002286105 A JP 2002286105A
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roller
carrier
sun roller
planetary
planetary roller
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Hayao Naito
甲矢雄 内藤
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反転運動を繰り返すような用途に用いても、
遊星ローラ、太陽ローラおよび固定輪の摩耗が殆どな
く、従ってこのような用途においても従来のように必要
以上に大容量の変速機を用いる必要がなくなり、装置の
小型化に寄与することのできる遊星ローラ式変速機を提
供する。 【解決手段】 太陽ローラ1とキャリア6のうち、出力
側の要素について、出力軸8を別部材とし、その出力軸
8と出力側の要素(例えばキャリア6)との間にダンパ
部材10を介在させることによって、起動直後もしくは
反転直後において、遊星ローラ5が転動を開始するもの
の、ダンパ部材10による回転の吸収によってキャリア
6の回転が出力軸8に伝達されずトルクの負荷は殆ど発
生せず、ある程度回転した後に実質的な回転動力の伝達
がなされる。その結果、起動直後または反転直後におい
ては、殆どトルク負荷のない状態で遊星ローラ5が転動
して流体膜を形成し、その流体膜の形成状態において実
質的な回転動力の伝達が行われるため、流体膜切れに起
因する各要素の摩耗が可及的に少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクションドラ
イブ式の変速機である遊星ローラ式変速機に関し、更に
詳しくは、太陽ローラとその周囲に配置された外輪との
間に形成された環状空間内に、これら双方にトラクショ
ンオイルを介し圧接状態で転がり接触する複数の遊星ロ
ーラを配置するとともに、その各遊星ローラを回転自在
に支承するキャリアを備えてなる遊星ローラ式変速機に
関する。
【0002】
【従来の技術】トラクションドライブ式の遊星ローラ式
変速機においては、一般に、太陽ローラと外輪との間に
形成された環状空間に複数の遊星ローラを配置し、その
各遊星ローラを共通のキャリアで回転自在に支承した構
造を採り、太陽ローラとキャリアのうち、いずれか一方
から入力された回転を変速したうえで他方から取り出す
ように構成されている。
【0003】図6に従来のトラクションドライブ式遊星
ローラ式変速機の構成例を軸平行断面図で示す。この例
は太陽ローラ61を入力側としたものであって、太陽ロ
ーラ61の周囲に、当該太陽ローラ61に対して同心状
に固定輪62がケーシング等の固定部材63に対して固
定され、この固定輪62と太陽ローラ61との間に環状
空間を形成している。この環状空間に、太陽ローラ61
の外周面および固定輪62の内周面の双方にトラクショ
ンオイルを介し圧接状態で転がり接触するように複数の
遊星ローラ65が配置されている。各遊星ローラ65
は、それぞれ共通のキャリア66にピン67を介して回
転自在に支承されており、そのキャリア66には出力軸
68が一体的に形成されるか、あるいは圧入等によって
固定されている。
【0004】以上の構成において、太陽ローラ61を回
転させることにより、各遊星ローラ65と太陽ローラ6
1並びに固定輪62との摩擦による接線力で各遊星ロー
ラ65が自転しつつ太陽ローラ61の回りを公転する。
各遊星ローラ65は共通のキャリア66にそれぞれピン
67を介して支持されているため、これらの公転によっ
てキャリア66が回転(自転)し、これによって太陽ロ
ーラ61の回転が変速されたうえで出力軸68に伝達さ
れる。
【0005】ここで、各遊星ローラ65と太陽ローラ6
1並びに固定輪62との間には、EHL流体膜(トラク
ション油膜)が形成され、この流体膜を介して動力を伝
達することによって、各遊星ローラ65と太陽ローラ6
1並びに固定輪62とが直接接触してこれらの各要素が
摩耗してしまうことを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
なトラクションドライブ式の遊星ローラ式変速機におい
ては、遊星ローラ65と太陽ローラ61並びに固定輪6
2との間にそれぞれ流体膜が形成されていることが、各
要素の摩耗を防止してその機能を全うするための条件で
ある。しかしながら、変速機が停止状態にあるときには
この流体膜は形成されず、よってトルク負荷状態での起
動は、遊星ローラ65の転動面である外周面、およびそ
の軌道面である太陽ローラ61の外周面並びに固定輪6
2の内周面の摩耗を生じさせる結果となる。
【0007】このようなことから、例えば洗濯機のロー
タのように、反転運動を頻繁に繰り返すような用途にト
ラクションドライブ式の遊星ローラ式変速機を採用する
場合、遊星ローラの転動面並びに太陽ローラ,固定輪の
軌道面の摩耗による短寿命の問題が生じ、この解決のた
めに、従来、実際に必要な容量の2倍以上の容量の変速
機を採用する必要があり、結果的に装置の大型化を招く
という問題があった。
【0008】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
もので、反転運動を繰り返すような用途に採用しても、
遊星ローラの転動面および太陽ローラ、固定輪の軌道面
の摩耗を可及的に少なくすることができ、もってこのよ
うな用途においても必要以上に大容量の変速機を用いる
必要のない遊星ローラ式変速機の提供を目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の遊星ローラ式変速機は、太陽
ローラと、その太陽ローラを囲むように設けられた固定
輪と、その固定輪および太陽ローラの間に配置されてこ
れら双方に対して転がり接触する複数の遊星ローラと、
その各遊星ローラを回転自在に支承するキャリアを備
え、上記太陽ローラおよびキャリアのうち、いずれか一
方から入力された回転を変速して他方から取り出す遊星
ローラ式変速機において、上記太陽ローラおよびキャリ
アのうち、出力側のものについて、出力軸が他部材によ
って形成され、その出力軸と太陽ローラもしくはキャリ
アとの間にダンパ部材が介在していることによって特徴
づけられる。
【0010】また、同じ目的を達成するため、請求項2
に係る発明の遊星ローラ式変速機は、上記と同様、太陽
ローラと、その太陽ローラを囲むように設けられた固定
輪と、その固定輪および太陽ローラの間に配置されてこ
れら双方に対して転がり接触する複数の遊星ローラと、
その各遊星ローラを回転自在に支承するキャリアを備
え、上記太陽ローラおよびキャリアのうち、いずれか一
方から入力された回転を変速して他方から取り出す遊星
ローラ式変速機において、上記固定輪と、当該固定輪が
固定される固定部材との間に、ダンパ部材が介在してい
ることによって特徴づけられる。
【0011】ここで、請求項1および請求項2に係る発
明におけるダンパ部材としては、ゴムを好適に用いるこ
と(請求項3)ができる。
【0012】本発明は、遊星ローラの転動面と太陽ロー
ラ並びに固定輪の軌道面との間に流体膜が形成されてい
ない起動直後ないしは反転直後において、入力された回
転動力をダンパ部材で吸収することによってトルクが負
荷されることを防止し、流体膜が形成された後に実質的
な動力伝達を行うようにすることで、所期の目的を達成
するものである。
【0013】すなわち、太陽ローラとキャリアのうち、
出力側要素と当該出力側要素とは別部材で形成された出
力軸の間にダンパを介在させる(請求項1)か、あるい
は、固定輪と当該固定輪が固定される固定部材との間に
ダンパ部材を介在させる(請求項2)ことによって、起
動直後ないしは反転直後においては、回転動力の入力に
より各遊星ローラが転動を開始して出力側要素が公転を
開始するものの、その回転はダンパ部材によって吸収さ
れる(請求項1)か、あるいは固定輪が逆方向に回る
(請求項2)ことによって動力の伝達は実質的になされ
ず、各遊星ローラがある程度転動した後に回転動力が出
力軸に伝達される。
【0014】従って、ダンパ部材が回転ないしは動力を
吸収している間はトルクの負荷は殆どなく、回転動力が
出力軸に伝達される状態に至って定常的なトルクが負荷
される。その結果、各遊星ローラの転動面と太陽ローラ
ないしは固定輪の軌道面との間に流体膜が形成されてい
ない起動直後または反転直後においては、トルクの負荷
が殆どない状態で各遊星ローラが転動し、これによって
その転動面と太陽ローラ並びに固定輪の軌道面に流体膜
が形成され、その流体膜が形成された後に動力の伝達に
よるトルク負荷が生じる。よって請求項1および請求項
2に係る発明によれば、反転頻度の高い用途に採用して
も、遊星ローラの転動面並びに太陽ローラおよび外輪の
軌道面の摩耗は可及的に少なくなり、必要以上の大容量
のものを用いる必要がなくなる。
【0015】また、以上のダンパ部材として、請求項3
に係る発明のようにゴムを採用すれば、変速機を特に大
型化することなく、かつ、安価な構成のもとに上記した
作用効果を奏することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は請求項1に係る発
明の実施の形態の軸平行断面図であり、図2はそのA−
A面で切断した軸直交断面図で、図3は同じく図1のB
−B断面図である。なお、図1は図2におけるC−C断
面図に相当する。
【0017】この例は、図6に示したものと同様に太陽
ローラ1を入力側とした例を示し、また、基本的な構成
についても図6のものと同等であり、太陽ローラ1と、
その太陽ローラ1を囲むように設けられ、固定部材であ
るケーシング3に対してボルト3aにより固定された固
定輪2、その固定輪2と太陽ローラ1の間に形成される
環状空間4内に配置された3個の遊星ローラ5、各遊星
ローラ5をピン7を介して回動自在に支持する共通のキ
ャリア6を主体として構成されている。なお、7aは遊
星ローラ5を転がり支持するためのニードルローラであ
り、9は側板である。そして、図示は省略するが、これ
らの各要素間には従来と同様の手段によって潤滑油(ト
ラクションオイル)が適宜に供給される。
【0018】この実施の形態における特徴は、出力側要
素であるキャリア6と、当該変速機の出力回転を外部に
伝達するための出力軸8が別部材によって形成され、こ
の出力軸8とキャリア6との間にゴムダンパ10が介挿
されている点である。このゴムダンパ10は、キャリア
6の中心部に形成された異形孔6aに対して周方向に相
対回転不能に嵌め込まれているとともに、当該ゴムダン
パ10の中心部に設けられた異形孔10aに、軸端部が
それと同様の断面形状に加工された出力軸8が同じく周
方向に相対回転不能に嵌め込まれている。
【0019】以上の構成において、入力要素である太陽
ローラ1が回転すると、その外周面並びに固定輪2の内
周面の双方に圧接状態で転がり接触している各遊星ロー
ラ5が転動を開始して自転並びに公転する。これによ
り、キャリア6が回転(自転)を開始するが、このキャ
リア6の回転の開始当初においては、その回転はゴムダ
ンパ10に吸収されるために、出力軸8には伝達されな
い。従って、キャリア6の回転開始当初、つまり太陽ロ
ーラ1の起動直後、あるいは反転直後においては、その
入力回転が出力軸8に伝達されず、従ってトルクの負荷
は殆どない。
【0020】そして、キャリア6がある程度回転した
後、つまり太陽ローラ1の起動ないしは反転からある程
度の時間が経過した後、ゴムダンパ10の変形が限度に
達することによってキャリア6の回転が出力軸8に伝達
され、ここに至って定常的なトルク負荷が生じる。
【0021】このような動作によると、太陽ローラ1の
起動直後または反転直後の、遊星ローラ5の外周面(転
動面)と太陽ローラ1の外周面(軌道面)並びに固定輪
2の内周面(軌道面)に潤滑油からなる流体膜が形成さ
れていない状態においては、トルクが殆ど負荷されるこ
とがなく、従って、この起動直後ないしは反転直後に流
体膜の非形成に起因する遊星ローラ5,太陽ローラ1お
よび固定輪1の摩耗は殆ど生じることがない。また、出
力軸8にキャリア6の回転が伝達されてトルク負荷が発
生する時点においては、既に遊星ローラ5がある程度転
動をした後であるため、その外周面と太陽ローラ1並び
に固定輪2の間には流体膜が形成されている状態となる
ため、トラクションドライブの本来の機能に基づいて遊
星ローラ5と太陽ローラ1並びに固定輪2とは直接接触
することなく動力の伝達が行われ、従って各要素の摩耗
の恐れはない。
【0022】以上の本発明の実施の形態によると、例え
ば洗濯機のロータ用等、反転頻度の高い用途に採用して
も、流体膜切れに起因する各要素の摩耗の恐れを可及的
に少なくすることができるため、従来のように実際に必
要な容量よりも大容量の変速機を用いる必要がなくな
り、小型のもので対応可能となり、装置の小型化に寄与
することができる。
【0023】ここで、以上の実施の形態は、太陽ローラ
1を入力側にした例を示したが、キャリア6を入力側に
して太陽ローラ1を出力側とする場合には、ゴムダンパ
10の配設位置を上記のようにキャリア6から太陽ロー
ラ1に変更することによって対処することができる。す
なわち、太陽ローラ1に対して別部材からなる出力軸を
設け、その出力軸と太陽ローラ1との間に、上記した例
におけるゴムダンパ10と同等のゴムダンパを、上記と
同等の構成のもとに介在させればよい。
【0024】次に、請求項2に係る発明の実施の形態に
ついて説明する。図4はその軸平行断面図であり、図5
はそのA−A断面図である。なお、図4は図5における
D−D断面図に相当する。この例は基本的構成は先の例
と同様であるが、その相違点は、キャリア6と出力軸8
とが一体に形成されている点と、固定輪2がケーシング
3に対してゴムダンパ11を介在させた状態で固定され
ている点である。
【0025】すなわち、固定輪2は4本のボルト3aに
よってケーシング3に取り付けられている点は先の例と
同様であるが、固定輪2の各ボルト3aの貫通位置に
は、ボルト3aよりも大径の貫通孔2aが形成されてお
り、その各貫通孔2aにそれぞれゴムダンパ11が挿入
され、ボルト3aはゴムダンパ11の中心部に設けられ
ている貫通孔11aを貫通してケーシング3にねじ込ま
れている。従って、この例における固定輪2は、ケーシ
ング3に対して実質的に固定されておらず、フローティ
ング構造となっている。
【0026】以上の実施の形態において、入力要素であ
る太陽ローラ1が回転すると、先の例と同様に、太陽ロ
ーラ1の外周面並びに固定輪2の内周面の双方に転がり
接触している各遊星ローラ5が転動を開始して自転並び
に公転する。これにより、キャリア6が回転(自転)を
開始しようとするが、各遊星ローラ5の転動開始当初に
おいては、固定輪2がゴムダンパ11を介在させた状態
でケーシング3に取り付けられているため、この固定輪
2が各遊星ローラ5と逆方向に回り、従って入出力軸間
で実質的に動力の伝達はなされない。よってキャリア6
の回転開始当初、つまり太陽ローラ1の起動直後、ある
いは反転直後においては、トルクの負荷は殆どない。
【0027】そして、太陽ローラ1の起動ないしは反転
からある程度の時間が経過した後、ゴムダンパ11の変
形が限度に達することによって固定輪2が回転を停止
し、ここに至って定常的なトルク負荷が生じる。
【0028】この図4,図5に示した例においても、先
の例と同様に、太陽ローラ1の起動直後または反転直後
の、遊星ローラ5の外周面(転動面)と太陽ローラ1の
外周面(軌道面)並びに固定輪2の内周面(軌道面)に
潤滑油(トラクションオイル)からなる流体膜が形成さ
れていない状態においては、トルクが殆ど負荷されるこ
とがなく、従って、この起動直後ないしは反転直後に流
体膜の非形成に起因する遊星ローラ5,太陽ローラ1お
よび固定輪1の摩耗は生じず、従来のように必要以上の
大容量の変速機を用いることなく、小型のもので対応可
能となる。
【0029】なお、この図4,図5に示す例において
は、キャリア6を入力側としても、全く同等の構成のも
とに上記した効果を奏することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、太陽ローラおよびキャリアのうち出力側の要素に
ついて、出力軸を別部材で形成し、その出力軸と出力側
要素である太陽ローラないしはキャリアとの間にダンパ
部材を介在させているので、入力側要素の起動直後もし
くは反転直後においては、その捩じりダンパで入力回転
が吸収されトルクの負荷が殆どない状態で遊星ローラが
転動し、ある程度転動した後にトルク負荷が発生するた
め、遊星ローラと太陽ローラ並びに固定輪の間に流体膜
が形成されていない起動直後もしくは反転直後において
トルクが殆ど負荷されることがなく、定常的なトルク負
荷が発生した状態では遊星ローラのある程度の転動によ
って既に当該遊星ローラと太陽ローラ並びに固定輪の間
に流体膜が形成されていることになり、流体膜切れに起
因する各要素の摩耗の恐れが可及的に少なくなる。その
結果、例えば洗濯機のロータ用など、反転頻度の高い用
途に用いても、従来のように必要以上に大容量の変速機
を用いる必要がなくなり、装置の小型化を達成すること
ができる。
【0031】また、請求項2に係る発明によれば、固定
輪と当該固定輪が固定される固定部材との間にダンパ部
材を介在させているので、入力要素の起動直後もしくは
反転直後において、各遊星ローラの転動に対して固定輪
が連れ回り、これによって入力された動力が吸収されて
出力軸側に実質的に伝達されず、従ってこの状態におい
ては入出力軸間で殆どトルクの発生はなく、かつ、その
間に遊星ローラと太陽ローラ並びに固定輪の間に流体膜
が形成される。そして、ある程度の経過してから動力が
伝達される。その結果、上記と同様に流体膜切れに起因
する各要素の摩耗の恐れが可及的に少なくなり、反転頻
度の高い用途に用いても必要以上に大容量の変速機を用
いる必要がなくなり、装置の小型化を達成することがで
きる。
【0032】そして、請求項3に係る発明のように、ダ
ンパ部材としてゴム材を採用すると、変速機自体を大型
化することなく、かつ、安価な構成のもとに上記した作
用効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の実施の形態の軸平行断面
図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】請求項2に係る発明の実施の形態の軸平行断面
図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】従来のトラクションドライブ式遊星ローラ式変
速機の構成例を軸平行断面図である。
【符号の説明】
1 太陽ローラ 2 固定輪 3 ケーシング 3a ボルト 4 環状空間 5 遊星ローラ 6 キャリア 6a 異形孔 7 ピン 8 出力軸 9 側板 10,11 ゴムダンパ 10a 異形孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽ローラと、その太陽ローラを囲むよ
    うに設けられた固定輪と、その固定輪および太陽ローラ
    の間に配置されてこれら双方に対して転がり接触する複
    数の遊星ローラと、その各遊星ローラを回転自在に支承
    するキャリアを備え、上記太陽ローラおよびキャリアの
    うち、いずれか一方から入力された回転を変速して他方
    から取り出す遊星ローラ式変速機において、 上記太陽ローラおよびキャリアのうち、出力側のものに
    ついて、出力軸が他部材によって形成され、その出力軸
    と太陽ローラもしくはキャリアとの間にダンパ部材が介
    在していることを特徴とする遊星ローラ式変速機。
  2. 【請求項2】 太陽ローラと、その太陽ローラを囲むよ
    うに設けられた固定輪と、その固定輪および太陽ローラ
    の間に配置されてこれら双方に対して転がり接触する複
    数の遊星ローラと、その各遊星ローラを回転自在に支承
    するキャリアを備え、上記太陽ローラおよびキャリアの
    うち、いずれか一方から入力された回転を変速して他方
    から取り出す遊星ローラ式変速機において、 上記固定輪と、当該固定輪が固定される固定部材との間
    に、ダンパ部材が介在していることを特徴とする遊星ロ
    ーラ式変速機。
  3. 【請求項3】 上記ダンパ部材がゴムであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の遊星ローラ式変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009209959A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 遊星ローラ減速装置

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