JP2002286093A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JP2002286093A
JP2002286093A JP2001090910A JP2001090910A JP2002286093A JP 2002286093 A JP2002286093 A JP 2002286093A JP 2001090910 A JP2001090910 A JP 2001090910A JP 2001090910 A JP2001090910 A JP 2001090910A JP 2002286093 A JP2002286093 A JP 2002286093A
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JP
Japan
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viscoelastic body
vibration
movable member
movable
viscoelastic
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Application number
JP2001090910A
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English (en)
Inventor
Toru Maeda
前田  徹
Yasunori Yagisawa
康範 八木沢
Noboru Itakura
昇 板倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘弾性体を使用する防振装置において振動の
カップリングを防止することを目的とする。 【解決手段】 防振装置は、固定部材と、該固定部材に
対して可動な可動部材と、上記固定部材と可動部材の間
に配置されせん断力によって上記固定部材に対する上記
可動部材の運動を減衰させるための粘弾性体と、を有
し、上記粘弾性体は上記せん断力の方向に対して垂直な
方向に予め圧縮して配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動を減衰させ機器
類を保護するための防振装置に関し、特に、粘弾性体を
用いた防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】振動を減衰させるための減衰装置に高分
子材料よりなる粘弾性体が使用される。粘弾性体を使用
した振動防止装置として国際公開WO97/21046
号、特開平11−173377号等に記載された例があ
る。
【0003】粘弾性体には天然ゴム、合成ゴム、エチレ
ン系重合体、シリコーンゴム、シリコーンゲル等があ
る。粘弾性体の振動減衰の大きさを示す指標として損失
係数が用いられる。損失係数は温度、振幅、振動数等に
依存する。シリコーンゴム及びシリコーンゲルはこれら
のパラメータに対する依存性が低い利点があるが、減衰
性能が低いという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】粘弾性体を使用した防
振装置は比較的共振点が高く、特に被防振体の安定性を
考慮した場合、共振点が高くなり、防振性能を確保でき
る周波数帯域が限定され易い。また、一般的に、防振ゴ
ム等の粘弾性体を適用したときには、共振倍率を2倍以
下にすることは困難である。更に、粘弾性体は比較的弾
性的等方性があり、振動の回り込み(1方向の振動によ
ってそれに垂直な方向の振動が誘発される現象:カップ
リング)が生じ易い。振動の回り込みによって被防振体
の姿勢が不安定となる。
【0005】本発明は、粘弾性体を用いた防振装置にお
いて、振動のカップリングを防止し、防振性能を確保す
ることができる周波数帯域を広くとることができるよう
にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によると、防振装
置は、固定部材と、該固定部材に対して可動な可動部材
と、上記固定部材と可動部材の間に配置されせん断方向
に働く減衰力によって上記固定部材に対する上記可動部
材の運動を減衰させるための粘弾性体と、を有し、上記
粘弾性体は上記せん断力の方向に対して垂直な方向に予
め圧縮して配置されている。
【0007】本発明の例によると、上記可動部材は鉛直
方向に可動であり、上記可動部材の上端には上記可動部
材の重量を支持するためのばねが設けられている。本発
明の他の例によると、上記可動部材の移動範囲は上記粘
弾性体の無荷重状態での厚さより小さいように制限され
る。更に本発明の他の例によると、上記粘弾性体はシリ
コーンゴム又はシリコーンゲルである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明の防振装置
の例を説明する。本例の装置は、固定部材3と該固定部
材3の両側に配置された1対の可動部材2A、2Bと固
定部材3と可動部材2A、2Bの間に配置された粘弾性
体1A、1Bとを有する。可動部材2A、2Bは固定部
材3に対して水平方向に移動可能であり、固定部材3の
両端には可動部材2A、2Bの水平方向の移動を制限す
るためのストッパ4A、4Bが設けられている。
【0009】粘弾性体1A、1Bはせん断力によって可
動部材2A、2Bの振動を吸収し、減衰させる。粘弾性
体1A、1Bはせん断応力の方向に対して垂直方向に予
め圧縮されている。固定部材3に対する可動部材2A、
2Bの移動方向をX軸、X軸に垂直に且つ水平方向にY
軸、鉛直方向にZ軸をとる。粘弾性体1A、1BはZ軸
方向に圧縮されている。粘弾性体1A、1BをZ軸方向
に予め圧縮することによって、鎖状分子がZ軸方向に密
となり、内部減衰が増加する。それによってX軸方向の
せん断方向の振動減衰特性が向上し、更に、Z軸方向の
振動特性が改善される。
【0010】図2を参照して説明する。図2Aは組立て
前の防振装置のYZ方向の断面を示し、図2Bは組立て
後の防振装置のYZ方向の断面を示す。防振装置は中央
の固定部材3とその両側の可動部材2A、2Bを有し、
両者の間に粘弾性体1A、1Bが配置されている。可動
部材2A、2Bの両端はねじ4によって固定されてい
る。
【0011】図3を参照して説明する。図3Aは、粘弾
性体1A、1BをZX平面にて切断した断面を示す。固
定部材3に対する可動部材2A、2Bの移動方向をX
軸、それに垂直な方向をZ軸とする。予圧縮をする前の
粘弾性体のZ軸方向の厚さをtとし、予圧縮をした後の
粘弾性体のZ軸方向の厚さをt’とすると、予圧縮によ
る粘弾性体の圧縮歪みは、δt=t−t’となる。
【0012】図3Bに示すように、粘弾性体のX軸方向
のせん断力の共振点の周波数をωnx、予圧縮がされて
いない場合の粘弾性体のZ軸方向の圧縮力の共振点の周
波数をωnz1、予圧縮がされている場合の粘弾性体の
Z軸方向の圧縮力の共振点の周波数をωnz2とする。
【0013】粘弾性体1A、1BをZ軸方向に予圧縮し
ても、粘弾性体のX軸方向のせん断力の共振点の周波数
ωnxはさほど変化しないが、粘弾性体のZ軸方向の圧
縮力の共振点の周波数はωnz1からωnz2に増加す
る。粘弾性体1A、1BをZ軸方向に予圧縮することに
よって、X軸方向のせん断応力による振動減衰特性を向
上させることができ、更に、Z軸方向の振動特性が改善
されることがわかる。
【0014】粘弾性体が予圧縮されていない場合、X軸
方向のせん断力の共振点の周波数ωnxとZ軸方向の圧
縮力の共振点の周波数ωnz1の差は比較的小さく、一
方の振動によって他方の振動を誘発する現象、即ち、カ
ップリングが生じ易く、減衰装置の利用可能な周波数帯
域は比較的狭い。粘弾性体が予圧縮されていると、X軸
方向のせん断力の共振点の周波数ωnxとZ軸方向の圧
縮力の共振点の周波数ωnz1の差は比較的大きく、カ
ップリングが発生する可能性は小さいため、減衰特性を
維持することができる周波数帯域を大きくすることがで
きる。
【0015】図3Aに示すように、粘弾性体のZ軸方向
の初期厚さをt、粘弾性体のX軸方向のせん断歪みをδ
xとすると、歪み量は(δx/t)×100%によって
表わされる。本例によると、せん断歪みδxが粘弾性体
のZ軸方向の初期厚さtを超えないように、即ち、最大
歪み量が100%、又は、最大せん断歪みδxが初期厚
さtに等しくなるように、ストッパ4A、4Bの位置を
設定してもよい。
【0016】図4及び図5を参照して本発明の第2の例
について説明する。本例の防振装置は、垂直なシャフト
状の可動部材12と該可動部材12の外周を囲むように
配置された1対の固定部材13A、13Bと可動部材1
2と固定部材13A、13Bの間に配置された粘弾性体
11とを有する。可動部材12は固定部材13A、13
Bに対して垂直方向に移動可能であり、可動部材12の
両端には可動部材12の垂直方向の移動を制限するため
のストッパ14A、14Bが設けられている。固定部材
13A、13Bの上側にはばね15が設けられており、
このばね15によって可動部材12が支持されている。
従って、可動部材12に軸線方向の力が付加されていな
い場合には粘弾性体11にせん断力が作用しない。
【0017】粘弾性体11は固定部材13A、13Bと
可動部材12の間に形成された円筒状の空間にて半径方
向に圧縮された状態にて配置されている。粘弾性体11
の形状及び個数は適当に選択される。粘弾性体11の形
状は、例えば、リング状又は矩形であってよい。固定部
材13A、13Bは図示のように、2つの部材より構成
され、両者の突起部に装着されたねじによって固定され
てよい。
【0018】粘弾性体は従来例にて説明したように、適
当な高分子材より選択されるが、シリコーンゴム又はシ
リコーンゲルであってよい。
【0019】以上本発明の例について説明したが、本発
明は上述の例に限定されることなく、特許請求の範囲に
記載された発明の範囲にて様々な変形、修正等が可能で
あることは当業者にとって理解されよう。
【0020】
【発明の効果】本発明によると、粘弾性体はせん断力方
向に垂直な方向に予圧縮されているから、粘弾性体の初
期歪みによって粘弾性体の内部の鎖状分子が圧縮方向に
密になり、内部減衰が増加し、エネルギ散逸量が増加
し、減衰特性が向上する効果がある。
【0021】本発明によると、粘弾性体はせん断力方向
に垂直な方向に予圧縮されているから、せん断方向の振
動と予圧縮方向の振動の共振周波数の差が大きくなり、
振動のカップリングが起きる可能性が小さくなり、安定
的な防振性能を得ることができる効果がある。
【0022】本発明によると、粘弾性体はせん断力方向
に垂直な方向に予圧縮されているから、せん断方向の振
動と予圧縮方向の振動の共振周波数の差が大きくなり、
振動のカップリングが起きる可能性が小さくなり、安定
的な防振性能を得ることができる効果がある。
【0023】本発明によると、粘弾性体はせん断力方向
に垂直な方向に予圧縮されているから、せん断方向の振
動と予圧縮方向の振動の共振周波数の差が大きくなり、
安定的な防振性能を得ることができる周波数帯域が広く
なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防振装置の第1の例の部分分解斜視図
である。
【図2】本発明の防振装置の第1の例の断面図である。
【図3】本発明の防振装置の粘弾性体の機能を説明する
ための説明図である。
【図4】本発明の防振装置の第2の例を示す図である。
【図5】本発明の防振装置の第2の例の一部を示す図で
ある。
【符号の説明】
1A、1B・・・ 粘弾性体、 2A、2B・・・ 可動部材、
3・・・ 固定部材、 4A、4B・・・ ストッパ、 11
・・・ 粘弾性体、 12・・・ 可動部材、 13A、13B
・・・ 固定部材、 14A、14B・・・ ストッパ、 15
・・・ ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板倉 昇 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 Fターム(参考) 3J048 AA06 AC05 AD05 BD08 DA03 EA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材と、該固定部材に対して可動な
    可動部材と、上記固定部材と可動部材の間に配置されせ
    ん断方向に働く減衰力によって上記固定部材に対する上
    記可動部材の運動を減衰させるための粘弾性体と、を有
    し、上記粘弾性体は上記せん断力の方向に対して垂直な
    方向に予め圧縮して配置されている防振装置。
  2. 【請求項2】 上記可動部材は鉛直方向に可動であり、
    上記可動部材の上端には上記可動部材の重量を支持する
    ためのばねが設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の防振装置。
  3. 【請求項3】 上記可動部材の移動範囲は上記粘弾性体
    の無荷重状態での厚さより小さいように制限されること
    を特徴とする請求項1記載の防振装置。
  4. 【請求項4】 上記粘弾性体はシリコーンゴム又はシリ
    コーンゲルであることを特徴とする請求項1記載の防振
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170698A (ja) * 2012-02-23 2013-09-02 Asahi Kasei Homes Co 制振装置及び建物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013170698A (ja) * 2012-02-23 2013-09-02 Asahi Kasei Homes Co 制振装置及び建物

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