JP2002285172A - 固形バイオマス燃料のガス化方法及び装置 - Google Patents

固形バイオマス燃料のガス化方法及び装置

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JP2002285172A JP2001089854A JP2001089854A JP2002285172A JP 2002285172 A JP2002285172 A JP 2002285172A JP 2001089854 A JP2001089854 A JP 2001089854A JP 2001089854 A JP2001089854 A JP 2001089854A JP 2002285172 A JP2002285172 A JP 2002285172A
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fuel
furnace
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幸造 塩ノ谷
Yasuyuki Nemoto
泰行 根本
Banryu Hosokawa
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Seiji Kitao
▲斉▼治 北尾
Mikiro Kurosaki
幹郎 黒崎
Kazuaki Koshi
一昭 腰
Sueo Shudo
末男 首藤
Tetsuichiro Hosokawa
哲一郎 細川
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生ガスにタール分を含まず起動停止が容易
であって、かつ、高CO濃度の安定した組成のガスが得
られ、さらに安定組成までの立ち上がり時間が短い固形
バイオマス燃料のガス化方法及び装置を提供する。 【解決手段】 ガス発生炉の上部に固形バイオマス燃料
4の導入部を設け、中央部に空気の取り入れ口17を設
け、下部に火格子14を設け、さらに火格子の下方に、
発生ガスの導出部を設けた下向通風式ガス化装置におい
て、火格子上に複数個の金属球15を層状かつ略均一に
配設した耐火球敷設層と、耐火球の予備加熱手段(例え
ば、バーナ)とを備えるものとし、前記金属球15を、
固形バイオマス燃料導入前に予め500〜800℃の範
囲の所定温度に予備加熱し、その後、固形バイオマス燃
料4を炉内に導入して炉内で発生したガスを火格子の下
方から導出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固形バイオマス
燃料のガス化方法及び装置、特に、固形バイオマスを燃
料とする分散型電源に使用されるガス発生炉及びガス発
生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽エネルギーが植物の光合成によって
生体内に固定,蓄積された生体量(バイオマス)には、
炭素や水素が含まれるため、バイオマスは、代替エネル
ギー源として注目されている。
【0003】従来のバイオマスを燃料とした発電の方式
としては、バイオマス燃料を直接ボイラーで燃焼さ
せ、例えば、蒸気タービンにより発電する方式、微生
物を利用して、バイオマス燃料を発酵させてメタンガス
を取出し、例えば、燃料電池に供給して発電する方式、
バイオマス燃料を、ガス発生炉においてガス化して可
燃ガスを発生し、このガスを、例えばガスエンジンやデ
ィーゼルエンジンに供給して発電する方式等がある。
【0004】上記のボイラー用燃料として利用する場
合、薪やおが屑,もみがらなどをそのまま燃料として利
用できるが、効率の観点から、中型(500kW)以上
の発電用ボイラーが適当であり、特に、300kW以下
の分散型電源に使用されることは殆んどない。また、ボ
イラーの性格上、熱慣性が大きく起動停止に長時間を要
するため、長時間連続運転が望ましく、短時間起動停止
が行なわれる分散型電源には不向きである。
【0005】また、上記のメタンガスを発生させる方
式は、メタンガス発生装置等の設備が大掛かりとなって
設備費が高く、また、メタンガス発生後の残渣の処理コ
ストも必要となり、全体としてコスト高となる欠点を有
する。
【0006】上記のバイオマス燃料をガス化する方式
としては、既に、昭和58年に、おが屑をガス化し、発
生ガスをガス清浄化装置を介してエンジンに供給し、数
十kVAの発電を行なう、所謂、おが屑発電が実施され
ている(塩ノ谷幸造著「木炭自動車」,1996年,パ
ワー社発行,第17〜18頁参照)。この場合、おが屑
が粉状であるため、燃焼効率が低い問題がある。
【0007】この場合、おが屑を固形チップ化し、この
固形バイオマス燃料をガス化し、このガスを使用して発
電を行なうことが考えられる。上記固形化したバイオマ
ス燃料を利用することにより、燃料の取り扱いが容易と
なる。
【0008】しかしながら、上記固形バイオマス燃料の
場合、木炭等の炭化された燃料と異なり、発生するガス
中にタール分が多く含まれ、このタールがエンジンの吸
入弁や配管に付着し、長期連続運転が困難となる問題が
ある。この問題を解消するためには、特殊フィルターや
噴霧シャワーを用いてタール分を取り除く必要がある
(前記「木炭自動車」第126〜127頁参照)。もし
くは、ガス発生炉を下向通風式として、タールを燃焼さ
せて除去する方法がある。
【0009】上記下向通風式ガス発生炉に関しては、特
許の提案もなされている(例えば、特表2000−50
5123号公報参照)。この特表2000−50512
3号に記載されたガス発生炉は、主に、スラグを形成し
がちな有機固形物をガス化するための装置ではあるもの
の、同公報には、木材や堆肥などを小片に成形してこれ
を燃料とし、炉の上部に燃料の導入部を設け、中央部に
空気の取り入れ口を設け、下部に火格子を設け、さらに
前記火格子の下方に、発生ガスの導出部を設けてなる下
向通風式ガス化装置が開示されている。しかしながら、
このガス発生炉は、下向通風式ガス発生炉であるが、ス
ラグの排出を目的とするもので、下向通風によりタール
を燃焼除去させるものではない。タール燃焼除去のため
には、燃焼メカニズムに立脚した炉構造と運転が必要で
ある。
【0010】次に、ガス発生炉の燃焼のメカニズム(前
記「木炭自動車」第30〜35頁参照)ならびに固形バ
イオマスを燃料とする分散型電源システムについて、以
下に詳述する。
【0011】一般に、高温のもとで炭素(C)と酸素
(O2),または炭素と水蒸気の反応を主として、ガス
を製造する方法がガス化法である。炉の中に空気のみを
送入する場合には、下記の反応が関係する。
【0012】 C+O2 =CO2 (1) C+(1/2)O2 =CO (2) CO+(1/2)O2 =CO2 (3) CO2 +C=2CO (4) 上記において、(1)ないし(3)は、燃焼または酸化
反応であり、発熱反応である。また、(4)は、還元反
応であり、吸熱反応である。
【0013】上記還元反応は、発生炉ガス反応ともいわ
れ、ガス発生炉の中では、(1)または(3)の反応で
生じた二酸化炭素(CO2)が、還元層の赤熱炭素に触
れて、還元作用により(CO)が生ずると考えられてい
る。下向通風式ガス発生炉においては、酸素に富む空気
が炭素粒子に触れて酸化反応を行い、酸素がなくなると
二酸化炭素(CO2)のみとなるので、ガス発生炉下段
において赤熱炭素に触れることにより(CO)が生ず
る。従って、下向通風式ガス発生炉内における燃料層に
おいては、下方に設けられた火格子側から上方に向かっ
て、概ね、還元層,酸化層(または燃焼層),乾留層
(または予熱層)が順次形成される。
【0014】次に、固形バイオマスを燃料とする分散型
電源システムについて、図5に基づき、その概要を述べ
る。図5は、システムの模式的構成のブロック図を示
す。図5において、ガス化装置50は、ガス発生炉51
と、発生ガスのガス浄化器52と、ガス冷却器53とか
らなり、ガス発生炉51には、固形バイオマス燃料と空
気とが導入される。
【0015】ガス化装置50から排出されたガスは、空
気とのガス混合器61を介して、エンジン62に供給さ
れてエンジンの燃料ガスとして使用され、エンジンに結
合された発電機63により電力を発生する。なお、ガス
混合器61は、エンジン62と一体的に設けることもあ
り、また、ガス浄化器52とガス冷却器53とを一体的
に構成することもある。さらに、ガス化装置50やエン
ジン62等における排熱を、必要に応じ有効利用して、
コジェネレーション(電熱併給)システムとすることも
ある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の従来
の下向通風式ガス化炉においては、タールを含むガス
が、再度、高温の燃焼層を通過する際に、タール分が燃
焼して除去される利点があるものの、以下のような問題
点がある。
【0017】タール分の燃焼層は、燃焼層と還元層とが
混合した状態となっていると考えられ、そのために、安
定した燃焼状態を維持することが困難で、詳細は後述す
るように、還元ガスとしてのCO濃度割合が安定したガ
スが得られない問題がある。さらに、ガス発生炉の起動
時にはCO濃度が徐々に上昇するが、エンジンガスとし
て好適な高いCO濃度値となるまでの立ち上がり時間が
長い問題もある。
【0018】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、本発明の課題は、発生ガスに
タール分を含まず起動停止が容易であって、さらに、安
定した組成のガスが得られ、かつ安定組成までの立ち上
がり時間が短い固形バイオマス燃料のガス化方法及び装
置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、この発明は、ガス発生炉の上部に固形バイオマス燃
料の導入部を設け、中央部に空気の取り入れ口を設け、
下部に火格子を設け、さらに前記火格子の下方に、発生
ガスの導出部を設けた下向通風式ガス化装置において、
前記火格子上に複数個の金属球またはセラミックス球等
の耐火球を層状かつ略均一に配設した耐火球敷設層と、
前記耐火球の予備加熱手段とを備えるものとする(請求
項1の発明)。
【0020】上記によれば、火格子上に安定した高温の
還元層を形成維持でき、後に詳述するように、COガス
濃度が高位になるまでの立ち上がり時間が短く、かつ同
濃度を高位で安定させることができる。
【0021】また、前記発明の実施態様として、下記請
求項2ないし3の発明が好適である。即ち、前記請求項
1に記載のガス化装置において、前記予備加熱手段は、
燃焼熱により耐火球を予熱するための着脱可能なバーナ
とする(請求項2の発明)。これにより、予熱構造かつ
予熱操作が簡単となる。
【0022】さらに、上記請求項1または2に記載のガ
ス化装置において、前記発生ガスを浄化しかつ冷却する
装置を備えるものとする(請求項3の発明)。上記によ
り、高品質のガスが得られる。浄化装置としては、サイ
クロンやオイルフィルタを用いることができる。オイル
フィルタは、冷却器と一体化することもできる。
【0023】また、ガス発生方法としては、下記請求項
4の発明が好ましい。即ち、炉の上部から固形バイオマ
ス燃料を導入し、中央部から燃焼用の空気を導入し、下
部に設けた火格子の下方から発生ガスを導出する下向通
風式ガス化方法において、前記火格子上に層状かつ略均
一に配設した複数個の金属球またはセラミックス球等の
耐火球を、前記固形バイオマス燃料を導入前に予め所定
温度に予備加熱し、その後、固形バイオマス燃料を炉内
に導入して炉内で発生したガスを火格子の下方から導出
することとする。これにより、前述のように、合目的な
燃焼,還元作用が得られ、上質な発生ガスが安定して得
られる。
【0024】さらに、前記発明の実施態様として、下記
請求項5ないし6の発明が好適である。即ち、請求項4
に記載のガス化方法において、前記耐火球の予備加熱温
度は、500〜800℃とする(請求項5の発明)。5
00℃未満の場合には、前記作用効果が十分に得られな
い。また、800℃より高い場合でも、前記作用効果は
同等であるものの、不必要な予熱は、全体の熱効率低下
の観点から好ましくない。
【0025】また、請求項4または5に記載のガス化方
法において、前記炉の上部に設けた固形バイオマス燃料
供給用ホッパーから燃料供給ゲートを介して固形バイオ
マス燃料を導入した後、燃料供給ゲートを閉じて燃料供
給を停止し、炉内で燃料が消費されて炉内の燃料レベル
が所定のレベルに到達した際に、燃料供給ゲートを開と
して、再度、燃料供給を行なうこととする(請求項6の
発明)。これにより、連続的に安定して、ガスを発生さ
せることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】図面に基づき、本発明の実施例に
ついて以下に述べる。
【0027】図1は、本発明に関わる固形バイオマス燃
料のガス化装置の模式的構成図を示し、図1(a)は、
定常運転時の模式的状態を示し、図1(b)は、図1
(a)における燃料供給ゲート12の概略構造の説明図
を示す。また、図2は、同上装置の起動時における模式
的状態を示す。図1および図2において、同一構成部材
には同一番号を付しており、ガス化装置の構成に関して
は、図1に基づいて以下に説明する。
【0028】図1において、1はガス発生炉本体、2は
サイクロン、3は吸込みファン、4は固形バイオマス燃
料を示す。ガス発生炉本体1において発生したガスは、
吸込みファン3によって吸引され、ガス導出パイプ2
1,サイクロン2,ガス排出パイプ22を経由し、さら
に、例えば図示しないオイルフィルタ兼冷却器を経由し
て、エンジン側に供給される。前記サイクロン2におい
ては、その遠心作用により、固形不純物が除去される。
【0029】ガス発生炉本体1は、燃料供給用ホッパー
11、燃料供給ゲート12、炉燃焼部13、火格子1
4、金属球(金属ボール)15、バーナポート16、空
気取り入れパイプ17とからなり、起動時には、図2の
部材18により簡略化して示すバーナの棒状部材が、バ
ーナポート16に挿入される。
【0030】上記において、金属球15は層状かつ略均
一に配設され、例えば、ステンレスや鋳鉄のボールを使
用することができる。また、ボールの材質としては金属
に限らず、セラミックスボール等の耐火材でもよい。ボ
ールの直径は、目詰まり防止や均熱作用等の観点から、
30〜60mm程度が好ましい。
【0031】燃料供給ゲート12は、燃料供給用ホッパ
ー11から固形バイオマス燃料4を、炉燃焼部13の半
径方向に対して、できる限り均一に供給可能な構造とす
ることが好ましく、例えば、図1(b)に示す回転ゲー
ト構造が好適である。
【0032】図1(b)において、12aは、回転ゲー
トを示し、11aは、回転ゲートの上部に配設されるホ
ッパー底面を示す。回転ゲート12aは、例えば、回転
円板の一部を、円板中心から例えば約30°の角度に切
り欠き、この切り欠き部12bを、固形バイオマス燃料
4の供給口とする。一方、ホッパー底面11aには、前
記切り欠き部をカバーする遮蔽部11bを設ける。
【0033】上記構成において、前記回転ゲート12a
を回転することにより、切り欠き部12bが円周方向に
順次移動し、これにより、固形バイオマス燃料4が略均
一に供給可能となる。なお、ホッパー底面の遮蔽部11
bと回転ゲートの切り欠き部12bとが重なった位置
が、燃料供給ゲート12が閉のモードとなる。
【0034】次に、ガス発生炉本体1における動作につ
いて以下に述べる。
【0035】固形バイオマス燃料4投入前の起動時に
は、図2に示すように、バーナ18により、金属球15
を500〜800℃に予熱する。この際、バーナの燃焼
排ガスが金属球の間の隙間を経て、火格子14の下方か
ら排出されるので、複数個の金属球は、略均等に加熱さ
れる。金属球15の予熱が完了すると、バーナ18をバ
ーナポート16から取出し、バーナポート16を閉じた
後に、固形バイオマス燃料4を投入する。燃料の投入完
了後、燃料供給ゲート12を閉じる。
【0036】炉燃焼部13内の燃料は、予熱された金属
球15の上層部から燃焼を開始する。空気取り入れ口
が、炉燃焼部13の中央部に設けてあるので、上方に向
けて、次第に燃焼層(酸化層)が移動する。これによ
り、金属球15の直上の層は、還元層となり、空気取り
入れ口付近の中央部の層は、燃焼層(酸化層)となる。
燃焼層(酸化層)の上層は、予熱層(乾留層)となる。
なお、ガス中に含まれるタール分は、還元層を通過する
間に燃焼し、かつ還元されて可燃性ガスとなる。
【0037】炉燃焼部13の固形バイオマス燃料が消費
されて、燃料レベルが低下すると、図示しないレベルセ
ンサにより、燃料レベルが所定のレベルに到達したこと
を検知し、この検知信号に基づき、燃料供給ゲート12
を開として、再度、燃料供給を行なう。レベルセンサと
しては、例えば、公知の光学的センサを用いることがで
きる。また、金属球15の温度変化と燃料レベルとの相
関に基づいて、燃料レベルを検知することもできる。
【0038】次に、前記構成の固形バイオマス燃料のガ
ス化装置により、もみがらチップを燃焼ガス化した際の
実験結果の一例について、金属球等による耐火球敷設層
のない従来装置による実験結果と比較して以下に述べ
る。
【0039】図3は本件発明に係る実験結果で、金属球
(ステンレス鋼球)の予熱温度を約600℃とした時の
結果を示し、図4は従来装置による実験結果を示す。図
3および図4共に、横軸には、燃焼開始時点からの経過
時間を示し、縦軸には、酸化層および還元層の温度なら
びに発生ガスのCO濃度(体積%)を示す。なお、図3
においては、金属球の温度(ボール層温度)も示す。
【0040】まず、図4について先に述べる。従来装置
においては、起動時に、火格子上に加熱された木炭を置
き燃焼を開始した。燃焼開始により、空気取り入れ口付
近の温度(酸化層温度)が一気に約1400℃程度に上
昇し、略前記温度を維持する。還元層は、約400℃程
度から徐々に温度上昇する。CO濃度は、燃焼開始時点
から徐々に上昇するが、約1時間は低濃度値を示す。1
時間経過後においては、比較的濃度が高くなるが、CO
濃度は安定せず、上昇および下降を繰り返す。
【0041】従来装置の場合、小型炉では燃料層(予熱
層,酸化層,還元層を含む)の厚さが変化しやすく、酸
化層(燃焼層)と還元層とが同一断面(炉を横方向に切
断したとき)の直径方向に混合した状態となっており、
そのために、安定した燃焼状態を維持することが困難
で、CO濃度が安定しないと考えられる。
【0042】これに対し、本発明に係る図3の実験結果
によれば、金属球により点火した燃焼開始当初は、還元
層の温度の方が高く、約12分経過時点で酸化層温度と
還元層温度が交錯して逆転する。また、この時点におい
て、CO濃度が急激に上昇し、安定化する。CO濃度
は、50%で頭打ちとなっているが、その理由は、計測
器がスケールオーバーしたためである。現実には、図3
に示す数値以上のCO濃度が得られる。経過時間30分
付近でCO濃度の変動が生じているが、この時点で、燃
料の再投入をしたためであり、再投入後の短時間を除け
ば、再びCO濃度は安定化する。ボール層温度も大幅な
変動はない。なお、発生ガスにおけるCO以外は、主
に、空気中の窒素(N2 )である。
【0043】上記図3と図4との比較から明らかなよう
に、金属球の敷設層を設け、これを予熱して固形バイオ
マス燃料を燃焼させることにより、理想的な燃焼状態が
実現する。これにより、火格子上に安定した高温の還元
層を形成維持でき、COガス濃度が高位になるまでの立
ち上がり時間が短く、かつ同濃度を高位で安定させるこ
とができる。
【0044】
【発明の効果】上記のとおり、この発明によれば、ガス
発生炉の上部に固形バイオマス燃料の導入部を設け、中
央部に空気の取り入れ口を設け、下部に火格子を設け、
さらに前記火格子の下方に、発生ガスの導出部を設けた
下向通風式ガス化装置において、前記火格子上に複数個
の金属球またはセラミックス球等の耐火球を層状かつ略
均一に配設した耐火球敷設層と、前記耐火球の予備加熱
手段とを備えるものとし、前記耐火球を、前記固形バイ
オマス燃料を導入前に予め500〜800℃の範囲の所
定温度に予備加熱し、その後、固形バイオマス燃料を炉
内に導入して炉内で発生したガスを火格子の下方から導
出することとしたので、固形バイオマス燃料のガス化に
おいて、発生ガスにタール分を含まず起動停止が容易で
あって、かつ、CO濃度が高く安定した組成のガスが得
られる。さらに、安定組成までの立ち上がり時間を短く
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に関わるガス化装置の模式的
構成図
【図2】図1に示すガス化装置の起動時における模式的
状態を示す図
【図3】この発明の実施例に関わる燃焼状況の実験結果
を示す図
【図4】従来のガス化装置の燃焼状況の実験結果を示す
【図5】固形バイオマスを燃料とする分散型電源システ
ムの模式的構成のブロック図
【符号の説明】
1:ガス発生炉本体、2:サイクロン、3:吸込みファ
ン、4:固形バイオマス燃料、11:燃料供給用ホッパ
ー、12:燃料供給ゲート、13:炉燃焼部、14:火
格子、15:金属球、16:バーナポート、17:空気
取り入れパイプ、18:バーナ、21:ガス導出パイ
プ、22:ガス排出パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (74)上記4名の代理人 100075166 弁理士 山口 巖 (外2名) (71)出願人 502028692 有限会社 クロサキエンジニアリング 神奈川県横浜市栄区若竹町2番10号 (74)上記1名の代理人 100075166 弁理士 山口 巖 (72)発明者 塩ノ谷 幸造 栃木県足利市大前町268−1 足利工業大 学総合研究センター内 (72)発明者 根本 泰行 栃木県足利市大前町268−1 足利工業大 学総合研究センター内 (72)発明者 細川 ▲番▼龍 東京都杉並区天沼二丁目23番5号 (72)発明者 北尾 ▲斉▼治 東京都中央区日本橋一丁目5番3号 富士 電機商事株式会社内 (72)発明者 黒崎 幹郎 神奈川県横浜市栄区若竹町2番10号 (72)発明者 腰 一昭 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 首藤 末男 岡山県倉敷市松江二丁目13番15号 山陽重 工株式会社内 (72)発明者 細川 哲一郎 東京都豊島区高田一丁目30番4号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス発生炉の上部に固形バイオマス燃料
    の導入部を設け、中央部に空気の取り入れ口を設け、下
    部に火格子を設け、さらに前記火格子の下方に、発生ガ
    スの導出部を設けた下向通風式ガス化装置において、 前記火格子上に複数個の金属球またはセラミックス球等
    の耐火球を層状かつ略均一に配設した耐火球敷設層と、
    前記耐火球の予備加熱手段とを備えることを特徴とする
    固形バイオマス燃料のガス化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガス化装置において、
    前記予備加熱手段は、燃焼熱により耐火球を予熱するた
    めの着脱可能なバーナとすることを特徴とする固形バイ
    オマス燃料のガス化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のガス化装置に
    おいて、前記発生ガスを浄化しかつ冷却する装置を備え
    ることを特徴とする固形バイオマス燃料のガス化装置。
  4. 【請求項4】 炉の上部から固形バイオマス燃料を導入
    し、中央部から燃焼用の空気を導入し、下部に設けた火
    格子の下方から発生ガスを導出する下向通風式ガス化方
    法において、 前記火格子上に層状かつ略均一に配設した複数個の金属
    球またはセラミックス球等の耐火球を、前記固形バイオ
    マス燃料を導入前に予め所定温度に予備加熱し、その
    後、固形バイオマス燃料を炉内に導入して炉内で発生し
    たガスを火格子の下方から導出することを特徴とする固
    形バイオマス燃料のガス化方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のガス化方法において、
    前記耐火球の予備加熱温度は、500〜800℃とする
    ことを特徴とする固形バイオマス燃料のガス化方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載のガス化方法に
    おいて、前記炉の上部に設けた固形バイオマス燃料供給
    用ホッパーから燃料供給ゲートを介して固形バイオマス
    燃料を導入した後、燃料供給ゲートを閉じて燃料供給を
    停止し、炉内で燃料が消費されて炉内の燃料レベルが所
    定のレベルに到達した際に、燃料供給ゲートを開とし
    て、再度、燃料供給を行なうことを特徴とする固形バイ
    オマス燃料のガス化方法。
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