JP2002283698A - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JP2002283698A
JP2002283698A JP2001082388A JP2001082388A JP2002283698A JP 2002283698 A JP2002283698 A JP 2002283698A JP 2001082388 A JP2001082388 A JP 2001082388A JP 2001082388 A JP2001082388 A JP 2001082388A JP 2002283698 A JP2002283698 A JP 2002283698A
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Japan
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jet recording
polyvinyl alcohol
ink
modified polyvinyl
ink jet
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Application number
JP2001082388A
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English (en)
Inventor
Ritsuo Mando
律雄 萬道
Hideyuki Suzuki
英之 鈴木
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録濃度、画質にすぐれ、ま
た記録画像の水濡れ耐久性にも優れたインクジェット記
録用を提供することにある。 【解決手段】 支持体の少なくとも一方の面に、顔料と
接着剤を主成分とするインキ受容層を設けたインクジェ
ット記録用シートにおいて、顔料の少なくとも一種にそ
の粒子の外観が明確な球状を示しており、該粒子の長径
(DL)と短径(DS)の比(DL/DS)で表される
真球度が0.8〜1.0であり、且つ該顔料が非晶質シ
リカと二価の金属(M)の水酸化物または塩とを、Si
2:MO=99:1〜70:30の重量比で反応させ
たものを用い、更に接着剤に変性ポリビニルアルコール
を使用するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用シートに関し、特に耐水性に優れたインクジェット
記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】可変情報を安易にしかも高速記録する方
法として、感熱記録方式が広く利用されている。しか
し、この方式では記録情報が可塑剤や油等の薬品との接
触によって消失してしまったり、熱源との不測の接触に
より情報判読が不可となってしまう恐れもあるため、高
い信頼性は未だ得られていないのが現状である。
【0003】ところで、インクジェット記録方式によっ
て記録された情報は薬品や熱源との接触によっても情報
が失われることはないが、記録速度が低いため主に画像
用としての用途が発展してきたが、近年その速度も向上
することにより、可変情報記録にも応用されているが、
その記録に水性インキを使用する場合が多く、記録部の
耐水性を高めることが課題となっている。
【0004】記録部の耐水性を向上させるためにカチオ
ン樹脂を添加する方法が提案させている。この方法では
記録の水濡れに対するインキの流出(ニジミ)を防止す
る効果は有するが、例えば全天候仕様のラベルのように
雨に濡れた状態で荷物同士が接触する場合などウェット
状態での擦れによる記録保存性は不十分なものであっ
た。また、インキ受容層に球状シリカを用いることも特
開昭62−183382号報、特開平9−309265
号報に提案されているが、ウェット状態での擦れに対す
る記録保存性が不十分である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、イン
クジェット記録濃度、記録画質に優れ、また記録部の水
濡れ耐久性にも優れたインクジェット記録用シートを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】支持体の少なくとも一方
の面に、顔料と接着剤を主成分とするインキ受容層を設
けたインクジェット記録用シートにおいて、本発明は、
顔料として非晶質シリカと二価の金属(M)の水酸化物
または塩とを、SiO2:MO=99:1〜70:30
の重量比で反応させて得られる球状粒子を用い、接着剤
として変性ポリビニルアルコールを用いるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】非晶質シリカと二価の金属(M)
の水酸化物または塩とを、SiO2:MO=99:1〜
70:30の重量比で反応させて得られる特定の球状粒
子は、特に特定の球状粒子を構成する非晶質シリカの表
面が二価の金属のケイ酸塩で被覆されているものが好ま
しい。
【0008】SiO2の重量比が70未満となると、イ
ンクジェット記録の記録濃度と記録画質が低下し、また
99を超えると水濡れ耐久性が低下する恐れがあり、9
7:3〜75:25程度がより好ましい。
【0009】特定の球状粒子は、二価の金属のケイ酸塩
の被覆層により、インキ保持能力と同時に水濡れ耐久性
に優れた効果が得られる。二価の金属のケイ酸塩による
被覆層がない場合は、インキ保持力は有するが、水濡れ
耐久性は得られない。また、ケイ酸マグネシウム、ケイ
酸カルシウム等の二価の金属のケイ酸塩からなる球状粒
子の場合は十分なインキ保持能力は得られない。
【0010】特定の球状粒子は、種々の製造方法が提案
されている。例えば、ケイ酸アルカリ水溶液、水溶性高
分子化合物および部分中和量の酸水溶液を混合し、この
混合液を放置してケイ酸アルカリの部分中和物からなる
粒状物を生成させ、この粒状物を分離した後、酸で中和
することによって非晶質シリカの一次粒子が球状に凝集
した非晶質球状シリカが得られ、この非晶質球状シリカ
にカルシウム、マグネシウム、バリウム、ストロンチウ
ム等の二価の金属の水酸化物または塩類で処理を行うこ
とにより得られる。
【0011】微粒子シリカの凝集成長剤としては、水溶
性高分子化合物であるカルボキシメチルセルロースやア
クリルアミド系重合体等が挙げられる。
【0012】二価の金属成分は、ケイ酸塩の形で非晶質
シリカ表面に存在することが好ましいが、部分的には粒
子の細孔内に存在したり、また一部が酸化物或いは炭酸
塩の形で存在していてもよい。
【0013】球状非晶質シリカ粒子の長径(DL)と短
径(DS)の比(DS/DL)で表される真球度が0.
8以上であることが望ましい。真球度が0.8未満の場
合、本発明の効果である記録画像の水濡れ耐久性が得ら
れない。
【0014】特定の球状粒子の他の物性値としては、特
に限定されないが、例えば吸油量(JIS K 5101
に基づく)としてしは80〜300ml/100g程度
が好ましく、平均粒子径としては0.3〜20μm程度
が好ましく、1.0〜10μm程度がより好ましい。
【0015】また、BET比表面積としては50〜80
0m/g程度が好ましく、細孔容積は0.5〜1.5
ml/g程度が好ましい。更に、見掛け比重としては
0.1〜0.8程度が好まし、屈折率としては1.45
〜1.55程度が好ましい。
【0016】本発明ではその効果を損なわない限りにお
いて、その他の顔料を併用することも可能である。かか
る他の顔料としては、例えば球状非晶質シリカ、非球状
非晶質シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウ
ム、アルミナゲル、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カル
シウム、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ゼオ
ライト、焼成クレー、カオリンクレー、タルク、酸化亜
鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、硫酸バリウム等
の無機顔料、およびスチレン樹脂フィラー、ナイロン樹
脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプ
ン等の有機顔料が挙げられる。
【0017】特定の球状粒子および他の顔料の使用比率
としては、特に限定されるものではないが、インキ受容
層の全固形分に対して、特定の球状粒子は30〜90重
量%程度、特定の球状粒子と他の顔料の合計比率として
は、50〜90重量%程度が好ましい。
【0018】インキ受容層に接着剤として含有される変
性ポリビニルアルコールとしては、各種公知の変性ポリ
ビニルアルコールが使用できる。かかる変性ポリビニル
アルコールとしては、例えばアセトアセチル変性ポリビ
ニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジ
アセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコール、カ
ルボキシ変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリ
ビニルアルコールが挙げられる。特に、ケイ素変性ポリ
ビニルアルコールはインクジェット記録濃度、画質が優
れるため好ましい。
【0019】変性ポリビニルアルコール使用量について
は、特に限定するものではないが、インキ受容層の全固
形分に対して5〜40重量%である。
【0020】本発の所望の効果を阻害しない範囲におい
て、他の接着剤を併用することも可能である。他の接着
剤の具体例としては、デンプン、酸化デンプン、カチオ
ン変性デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、
カゼイン、アラビアガム、アクリル系のカチオン性ラテ
ックス、酢酸ビニル系のカチオン性ラテックス等が挙げ
られる。
【0021】インキ受容層用塗液中には、さらにカチオ
ン性樹脂を添加することにより、イングジェット記録部
の水濡れに対するインキの耐流出性(耐水ニジミ性)を
より高める効果が得られる。カチオン性樹脂の使用量に
ついては、特に限定するものではないが、インキ受容層
の全固形分中に1〜30重量%程度である。
【0022】かかるカチオン性樹脂の具体例としては、
ジアルキルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ポリ
エチレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリジアルキル
アミノエチルメタクリレート、ポリジアルキルアミノエ
チルアクリレート、ポリジアルキルアミノエチルメタク
リルアミド、ポリジアルキルアミノエチルアクリルアミ
ド、ポリエポキシアミン、ポリアミドアミン、ジシアン
ジアミド・ホルマリン縮合物、ジシアンジアミドポリア
ルキル・ポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリジアリ
ルジメチルアンモニウムクロライド、ポリビニルアミ
ン、ポリアリルアミン、アクリルアミド・ジアリルアミ
ン塩酸塩共重合体およびこれらの変性物、ポリジアリル
ジメチルアンモニウムの塩等の4級アンモニウム塩基を
有するアクリレート、メタクリレート、アクリルアミド
等のポリマーまたはコポリマー等が挙げられる。
【0023】なかでも、ポリジアリルジメチルアンモニ
ウムの塩等の4級アンモニウム塩基を有するアクリレー
ト、メタクリレート、アクリルアミド等のポリマーまた
はコポリマーがインキ定着性に優れているため好まし
い。4級アンモニウム塩の対イオンとしては塩素イオ
ン、臭素イオン、ヨウ素イオン、メチル硫酸イオン等の
陰イオンが挙げられるが、例えばインキ受容層の反対の
面に感熱記録層を設けた場合はハロゲンイオンによって
サーマルヘッド腐食の発生等が懸念されるため、なかで
もジメチル硫酸イオンが好ましい。
【0024】インキ受容層中にはさらに顔料分散剤、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオ
キシエチレンアルキルエーテルなどの濡れ剤、消泡剤、
着色染料、蛍光染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、グリ
オキサール、ジメチロール尿素、アジピン酸ジヒドラジ
ド、ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂などの
耐水化剤等が適宜添加される。
【0025】インキ受容層は、一般に水を媒体とし、例
えば特定の球状粒子、変性ポリビニルアルコール水溶
液、および必要によりカチオン性樹脂とを混合攪拌して
得られたインキ受容層用塗液をエアーナイフコーティン
グ、バリバーブレードコーティング、ピュアーブレード
コーティング、ビルブレードコーティング、ロッドブレ
ードコーティング、ショートドウェルコーティング、カ
ーテンコーティング、ダイコーティング等のコーティン
グ方法により支持体の一方の面に乾燥後の塗布量が1〜
20g/m2程度、好ましくは2〜15g/m2程度とな
るように塗布乾燥して形成される。
【0026】インキ受容層の塗布量が1g/m2未満に
なると、インクジェット記録部の記録画質と耐水性が低
下し、20g/m2を超えるとインキ受容層が容易には
がれ落ちたり、インクジェット記録時にヘッドノズルに
目づまりが発生する恐れがある。
【0027】支持体としては、厚さ40〜300μm程
度の、酸性または中性の上質紙、合成紙、フィルム等が
挙げられる。支持体の他方の面に、粘着加工を施し、ラ
ベルとして使用することも可能である。
【0028】また、支持体の他方の面に、電子供与性化
合物、電子供与性化合物および接着剤を含有する感熱記
録層を設けても感熱記録面とインキ受容層面との貼り付
き、或いは感熱記録層に対する減感作用のない効果が得
られる。
【0029】感熱記録層には各種公知の記録方式が応用
できるが、一般に電子供与性化合物であるロイコ染料と
電子供与性化合物である呈色剤との反応を利用したもの
が好ましい。感熱記録層には、更に必要により各種公知
の増感剤、保存性改良剤、顔料、接着剤等を含有させる
ことができる。
【0030】また、支持体と感熱記録層との間に記録感
度、画質を向上させる目的で中間層を設けたり、感熱記
録層上に保護層を一層以上設けて記録画像の保存性を向
上させたり、捺印性を付与させることもできる。
【0031】更に、各層塗抹後にスーパーカレンダー掛
け等の平滑化処理を施す等その他の情報記録用紙製造分
野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るも
のである。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限りそれ
ぞれ「重量部」、「重量%」を示す。
【0033】〔実施例1〜7、および比較例1〜2〕 ・インキ受容層用塗液の調製 表1に記載の顔料の20%水分散液500部、ケイ素変
性ポリビニルアルコール〔商品名:R−1130、クラ
レ社製〕の10%水溶液350部、カチオン性樹脂とし
てジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物〔商品
名:ジェットフィックス36、里田化工社製〕の50%
水溶液30部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル
〔商品名:エマルゲン109P、花王社製〕2部、水1
30部からなる組成物を混合攪拌してインキ受容層用塗
液を得た。
【0034】・インクジェット記録用シートの作成 85g/m2の中性の上質紙の片面に、エアーナイフコ
ーティング方法によりインキ受容層用塗液を乾燥後の塗
布量が5g/m2となるように塗布乾燥した後スーパー
カレンダーによる平滑化処理を行ってインキ受容層を形
成し、インクジェット記録用シートを得た。
【0035】〔実施例8〕実施例1のインキ受容層用塗
液の調製において、ケイ素変性ポリビニルアルコールの
10%水溶液350部の代わりに、カルボキシ変性ポリ
ビニルアルコール〔商品名:T−215、日本合成化学
工業社製〕の10%水溶液350部を用い、さらにポリ
アミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂の25%水溶液
〔商品名:WS−547、日本PMC社製〕28部を添
加した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記
録用シートを得た。
【0036】〔実施例9〕実施例1のインキ受容層用塗
液の調製において、ケイ素変性ポリビニルアルコールの
10%水溶液350部の代わりに、アセトアセチル変性
ポリビニルアルコール〔商品名:ゴーセファイマーZ−
200、日本合成化学工業社製〕の10%水溶液350
部を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェッ
ト記録用シートを得た。
【0037】〔実施例10〕実施例1のインキ受容層用
塗液の調製において、ケイ素変性ポリビニルアルコール
の10%水溶液350部の代わりに、ジアセトンアクリ
ルアミド変性ポリビニルアルコール〔商品名:D−70
0、ユニチカ製〕の10%水溶液350部を用い、さら
に、アジピン酸ジヒドラジドの5%水溶液6部を添加し
た以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用
シートを得た。
【0038】〔実施例11〕実施例1のインキ受容層用
塗液の調製において、特定の球状粒子の20%水分散液
500部の代わりに、同水分散液250部、および非晶
質シリカの非球状凝集粒子〔凝集粒子の平均粒子径:
1.6μm、BET比表面積:55m2/g、吸油量:
168ml/100g、見掛け比重:0.19g/cm
3〕の20%水分散液250部を用いた以外は、実施例
1と同様にしてインクジェット記録用シートを得た。
【0039】〔比較例3〕実施例1のインキ受容層用塗
液の調製において、特定の球状粒子の20%水分散液5
00部の代わりに、球状の炭酸マグネシウム粒子〔平均
粒子径:5.8μm、BET比表面積:28m2/g、
吸油量:90ml/100g、真球度:0.9、見掛け
比重:0.42g/cm3〕の20%水分散液500部
を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット
記録用シートを得た。
【0040】〔比較例4〕実施例1のインキ受容層用塗
液の調製において、特定の球状粒子の20%水分散液5
00部の代わりに、非晶質シリカの非球状凝集粒子〔凝
集粒子の平均粒子径:1.6μm、BET比表面積:5
5m2/g、吸油量:168ml/100g、見掛け比
重:0.19g/cm3〕の20%水分散液500部を
用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記
録用シートを得た。
【0041】〔比較例5〕実施例1のインキ受容層用塗
液の調製において、ケイ素変性ポリビニルアルコールを
使用しなかった以外は、実施例1と同様にしてインクジ
ェット記録用シートを得た。
【0042】〔比較例6〕実施例1のインキ受容層用塗
液の調製において、ケイ素変性ポリビニルアルコールの
10%水溶液350部の代わりに、非変性完全鹸化ポリ
ビニルアルコール〔商品名:PVA−117、クラレ社
製〕の10%水溶液350部を使用した以外は、実施例
1と同様にしてインクジェット記録用シートを得た。
【0043】かくして得られたインクジェット記録用シ
ートについて、下記の評価試験を行い、その評価結果を
表1に示す。
【0044】〔インクジェット記録適性〕インクジェッ
ト記録機〔商品名:カラーイメージジェットIO735
X、シャープ社製〕に黒色インキ〔商品番号:#100
7、サイテックスジャパン社製〕を装填して、インキ受
容層上にベタ黒と文字、バーコードを記録して、ベタ黒
部分の光学濃度をマクベス濃度計〔型番:RD−91
4、マクベス社製〕でビジュアルモードにて測定した。
【0045】〔インクジェット記録画像の耐ニジミ性〕
記録適性試験と同様にして、各インクジェット記録用シ
ートに記録を行い、バーコード記録部のエッジのニジミ
とバーのドットのつながりをズームステレオスコープ
(セナー社製)を用いて、倍率50倍で観察し、下記の
ように評価した。
【0046】 ◎ :エッジがシャープである。またバーコードに途切
れた部分は見られない。 ○ :エッジは若干乱れている。バーコードに途切れた
部分は見られない。 △ :エッジ部分にヒゲが見られる。 × :バーがニジミ、白バーがつぶれている部分がみら
れる。
【0047】〔インクジェット記録画像の水濡れ耐久
性〕記録適性試験と同様にして、各インクジェット記録
用シートに記録を行い、20℃の水道水中に1時間浸漬
させた後取り出し、濡れた状態でバーコード部分および
文字部分を指で10往復こすり、記録部分の状態を下記
のように評価した。
【0048】 ◎:インキ受容層が殆ど剥がれず、記録に損傷が認めら
れない。 ○:インキ受容層が少し剥がれるが、記録の判読には支
障がない。 △:インキ受容層が剥がれ、記録が判読できない部分が
ある。 ×:インキ受容層が全面的に剥がれ、記録が判読できな
い。
【0049】
【表1】
【0050】〔実施例12〕 ・下塗り層用塗液の調製 焼成クレー〔吸油量:90ml/100g〕100部、
ポリビニルアルコール〔鹸化度:98mol%、重合
度:1000〕の10%水溶液200部および水100
部からなる組成物を混合攪拌して下塗り層用塗液を得
た。
【0051】・A液調製 3−ジ−(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液
5部および水40部からなる組成物をサンドミルで平均
粒子径が1.0μmになるまで粉砕してA液を得た。
【0052】・B液調製 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン34部、メチルセルロースの5%水溶液5部お
よび水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径
が1.0μmになるまで粉砕してB液を得た。
【0053】・C液調製 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、メ
チルセルロースの5%水溶液5部および水55部からな
る組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになる
まで粉砕してC液を得た。
【0054】・感熱記録層用塗液の調製 A液55部、B液115部、C液80部、ポリビニルア
ルコール〔鹸化度:98mol%、重合度:1000〕
の10%水溶液160部、アジピン酸ジヒドラジドの5
%水溶液80部、固形濃度50%のスチレン・ブタジエ
ン系ラテックス20部および水酸化アルミニウム〔商品
名:ハイジライトH−42M、昭和電工社製〕17部を
混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
【0055】・保護層用塗液の調製 アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール〔商品名:
ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学工業社製〕
の10%水溶液250部、カオリン〔商品名:UW−9
0、EC社製〕の50%水分散液140部、ステアリン
酸亜鉛の30%水分散液6部、アジピン酸ジヒドラジド
の5%水溶液5部および水100部からなる組成物を混
合攪拌して保護層用塗液を得た。
【0056】・感熱記録面の作成 実施例1で作成したインクジェット記録用シートのイン
キ受容層と反対の上質紙面に下塗り層用塗液、感熱記録
層用塗液および保護層用塗液を乾燥後の塗布量がそれぞ
れ9g/m2、6g/m2、3g/m2となるように塗布
乾燥して下塗り層、感熱記録層、保護層を順次設けた
後、スーパーカレンダー処理して感熱記録体を作成し、
裏面に感熱記録面を有するインクジェット記録用シート
を得た。
【0057】〔比較例7〕実施例12の感熱記録面の作
成において、実施例1で作成したインクジェット記録用
シートの代わりに比較例6ので作成したインクジェット
記録用シートを用いた以外は、実施例12と同様にして
インクジェット記録用シートを得た。
【0058】実施例12と比較例7で得られた記録用シ
ートについて以下の評価を行い、その結果を表2に示
す。
【0059】〔感熱記録面の発色性〕感熱記録評価機
〔型番:TH−PMD、大倉電機社製〕を用い、印加エ
ネルギー:0.45mJ/dotにて感熱記録面に記録
し、記録部と未記録部の光学濃度をマクベス濃度計〔型
番:RD−914、マクベス社製〕でビジュアルモード
にて測定した。
【0060】〔耐湿性〕各記録シートをそれぞれ表裏が
接触するように重ね合わせて、0.1kg/cmの圧
をかけた状態で40℃90%RHの環境下で24時間放
置した後、発色性試験と同様にして、感熱記録能力と未
記録部の耐湿性を評価した。
【0061】〔耐ブロッキング性〕耐湿性試験と同様に
して、各シートの貼り付き具合で耐ブロッキング性を評
価した。 ○:記録面が貼り付いていない。 ×:記録面が貼り付いており、無理に剥がすと敗れてし
まう。
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】上記の結果から明らかなように、本発明
のインクジェット記録用シートはインクジェット記録適
性、画質発色性に優れ、且つ水濡れ耐久性にも優れた記
録シートであった。また、裏面に感熱記録層を設けた場
合、高温高湿環境下で保管されても、感熱発色能や未記
録部の安定性を損なうことなく、ブロッキングも起こさ
ない、優れた記録シートであった。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA15 BA24 BA33 BA35 BA37 BA45 4J038 CE021 CE022 CG141 CG142 CG171 CG172 CH201 CH202 CH211 CH212 CK041 CK042 CR071 CR072 DA111 DA112 DB151 DB152 DF021 DF022 DH001 DH002 DJ011 DJ012 GA02 GA06 GA07 GA09 GA15 HA186 HA446 KA08 KA20 NA04 PB11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の面に、顔料と
    接着剤を主成分とするインキ受容層を設けたインクジェ
    ット記録用シートにおいて、顔料が非晶質シリカと二価
    の金属(M)の水酸化物または塩とを、SiO2:MO
    =99:1〜70:30の重量比で反応させて得られる
    球状粒子であり、接着剤が変性ポリビニルアルコールで
    あることを特徴とするインクジェット用記録シート。
  2. 【請求項2】 球状粒子の短径(DS)と長径(DL)
    の比(DS/DL)が0.8以上である請求項1記載の
    インクジェット用記録シート。
  3. 【請求項3】 変性ポリビニルアルコールが、アセトア
    セチル変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニ
    ルアルコール、ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニ
    ルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコールか
    ら選ばれる少なくとも一種である請求項1または2記載
    のインクジェット用記録シート。
  4. 【請求項4】 変性ポリビニルアルコールがケイ素変性
    ポリビニルアルコールである請求項3記載のインクジェ
    ット用記録シート。
  5. 【請求項5】 二価の金属(M)がマグネシウムである
    請求項1〜4のいずれか一項記載のインクジェット用記
    録シート。
  6. 【請求項6】 インキ受容層中にカチオン性樹脂を含有
    させた請求項1〜5のいずれか一項記載のインクジェッ
    ト用記録シート。
  7. 【請求項7】 支持体の他方の面に、感熱記録層を有す
    る請求項1〜6のいずれか一項記載のインクジェット用
    記録シート。
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