JP2002278555A - 鍵盤装置 - Google Patents
鍵盤装置Info
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Abstract
の輪郭が明瞭に浮かび上がることなく高品位で、高級感
のある鍵盤装置を提供する。 【解決手段】 ポリメチルメタクリレートと二酸化チタ
ンを含む白色系着色剤とポリスチレン架橋体または硫酸
バリウムからなる光拡散剤とを含む白鍵用組成物から白
鍵20を形成する。ポリメチルメタクリレートとポリス
チレン架橋体からなる光拡散剤とカーボンブラックを含
む黒色系着色剤とを含む黒鍵用組成物から黒鍵30を形
成する。白鍵20及び黒鍵30の照光部P、Qまでの光
源からの距離は、白鍵20では8mm以上27mm以下
であり、黒鍵30では8mm以上29mm以下であり、
照光部Pの板厚は1mm以上6.0mm以下であり、照
光部Qの板厚は1mm以上3.0mm以下で、照光部P
を照らす光源の照度は228ルクス以上で、照光部Qを
照らす光源の照度は188ルクス以上である。
Description
鍵用組成物から形成された白鍵、黒鍵を備える鍵盤装置
に関する。
機能を有する鍵盤楽器が開発されている。このような鍵
盤楽器では、たとえば、各鍵盤の根本付近に発光ダイオ
ード等の光源を配置し、予めメモリに記憶された演奏曲
に応じて、各光源を点灯させることにより、押すべき鍵
盤を指示するように構成されている。
ような鍵盤楽器では、演奏中鍵盤の押される位置に対し
て、光源が離れているので、1つの音を押した後、次の
押すべき音を確認するためにいちいち鍵盤から目を離さ
なければならず、初心者にとって使いやすいナビゲート
機能と言えるものではなかった。
た鍵盤楽器も知られている。このような鍵盤楽器では、
白鍵および黒鍵を光が透過する樹脂から形成し、各鍵の
下方に光源を配置し、光源が発光すると鍵そのものが光
って見えるように構成されている。鍵盤楽器の白鍵、黒
鍵は、それぞれ、透明性を有する樹脂に対して着色剤を
添加した材料からなるが、上記のように光を透過させる
ために、一般的な鍵盤より着色剤の量を減らした材料を
使用していた。しかし、着色剤の量を減らすと、白鍵の
白さ、黒鍵の黒さが低下し、つまり色調品質が低下する
上に、光源の輪郭が鍵盤表面に浮かび上がってしまい、
ある程度以上の高い品質を好む使用者には好まれない鍵
盤になってしまっていた。逆に、白鍵、黒鍵の色調を強
調するために着色剤の配合量を増加させると、当然のこ
とながら光透過率が低下してしまい、鍵盤を光らせるこ
とができなくなってしまう。以上のように、従来の光る
鍵盤を備えた鍵盤楽器では、ナビゲート機能と鍵盤の品
質の両方を十分に満たしたものは開発されていなかっ
た。
く使いやすいナビゲート機能を実現でき、光源の輪郭が
明瞭に浮かび上がることなく高品位な押鍵指示ができる
と共に、高級感のある色調をもつ白鍵および黒鍵を備え
た鍵盤装置を提供することである。
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1〜図6、図1
2に示すように、透明性を有するベースポリマー100
重量部と、白色系着色剤0.10〜1.50重量部と、
光を拡散させる光拡散剤0〜3重量部とを含み、前記ベ
ースポリマーはポリメチルメタクリレートであり、前記
白色系着色剤は二酸化チタンを含み、前記光拡散剤はポ
リスチレン架橋体および硫酸バリウムのいずれかを用い
た白鍵用組成物から形成され、押鍵指示のために照光さ
れる照光部(P)を有するとともに、演奏前の初期位置
からほぼ基端部を中心として水平な軸まわりに回動自在
に設けられた白鍵(20)と、前記照光部を前記白鍵の
押鍵操作面の背面側から照光する光源(黄色LED18
b、赤色LED18c、2色LED18d)と、前記白
鍵が通常は前記初期位置に保持されるように付勢すると
共に、演奏時に押圧されて回動した前記白鍵を前記初期
位置に戻す付勢手段(ハンマーアーム40)とを備え、
前記白鍵が初期位置にあるときの前記光源から前記照光
部の表面までの距離は、8mm以上27mm以下であ
り、前記白鍵の前記照光部における板厚は、1mm以上
6.0mm以下であり、前記光源の照度は、228ルク
ス以上であることを特徴とする鍵盤装置(1)である。
成を各成分の重量比で示したものである。
するベースポリマーとなるポリメチルメタクリレート1
00重量部に対して、二酸化チタンを含む白色系着色剤
0.10〜1.50重量部の他に、ポリスチレン架橋体
および硫酸バリウムのいずれかからなる光拡散剤0〜3
重量部とから白鍵用組成物が得られる。この白鍵用組成
物により白鍵を作製しているので、高級感のある色調を
もたせられると共に、白鍵を背面側から照光する光源の
輪郭が明瞭に浮かび上がることなく高品位な押鍵指示が
できる品質の白鍵を有する鍵盤装置となる。
満であるとベースポリマーの透明感がでてしまい良好な
色調をもたせられず、1.50重量部を越えると充分な
光透過性が得られず好ましくない。また、光拡散剤が3
重量部を越えると光透過性が低下してしまい好ましくな
い。なお、白色系着色剤にも光拡散の作用があるため
に、白色系着色剤が0.10〜1.50重量部含まれて
いれば、光拡散剤を含めなくとも良好な品質をもつ白鍵
が得られる。
白鍵用組成物により白鍵が形成されているので、白鍵の
押鍵操作面の背面側から照光部を照光したとき、照光部
が光って見えるようになる。従って、メモリ等から呼び
出した練習曲に応じて選択的に各光源を点灯した際、照
光部が光って見えることから、アイポイントを鍵盤から
動かさなくても次に押すべき鍵盤が光る様子を見ること
ができ、初心者にとって分かり易く使いやすいナビゲー
ト機能となる。
わち押鍵していないときの前記光源から前記照光部の表
面までの距離は8mm以上27mm以下であり、前記白
鍵の前記照光部における板厚は、1mm以上6.0mm
以下であり、前記光源の照度は、228ルクス以上であ
ることから、光源からの光は演奏者が容易に視認できる
程度に白鍵を透過しナビゲート機能を発揮できるととも
に、白鍵表面に光源の輪郭が浮かび上がることなく高品
位な鍵盤となる。
表面までの距離が8mm未満であると、押鍵時のストロ
ークの都合上好ましくない。また、27mmを超える
と、暗くなり視認しにくくなる上に、鍵盤装置全体の高
さ方向が大きくなってしまうことからその点でも好まし
くない。板厚については、1mm未満の厚さは製造上困
難であり、仮に製造できたとしても強度などの点で好ま
しくない。また、6.0mmより厚い場合には、光が通
りにくくなり視認しにくくなる上に、鍵盤全体の重量も
重くなりその点でも好ましくない。なお、照光部以外の
板厚には何ら制限はなく、照光部を含む白鍵の押鍵操作
面全体が全て同じ板厚でもよいし、照光部とそれ以外の
部分が異なる厚さであってもよい。
あると、光量が少なすぎて暗くなる。なお、光源照度の
上限値について、本発明に係る白鍵組成物からなる白鍵
は、光を十分に拡散するので、かなり光源照度が大きく
ても光源の輪郭が浮かび上がったり、眩しいほどに鍵盤
が発光するようなことはない。よって、光源照度の上限
値は実質的にはなく、実用上、電気的な容量や大きさの
点で鍵盤装置に用いることが可能である市販の光源で決
まる。
盤装置において、前記白鍵用組成物における前記白色系
着色剤は、群青、チタンエロー系顔料をさらに含むこと
を特徴とする。
同様の効果を奏することができるとともに、さらに高級
感のある色調を白鍵にもたせられる白鍵用組成物が得ら
れる。
に記載の鍵盤装置において、前記付勢手段は、前記白鍵
の下方で水平な軸(ハンマーアーム回動支持軸43)ま
わりに回動自在に設けられるハンマーアーム(40)で
あり、該ハンマーアームは、前記白鍵の下部側において
摺動自在に当接する鍵当接部(42)と、該鍵当接部を
通常は上方に付勢して前記白鍵の下部側に当接させる自
重をもつハンマー部(44)とを備えることを特徴とす
る。
たは2と同様の効果を奏することができるとともに、ハ
ンマーアームを備える鍵盤装置において、高級感のある
色調を有し、ナビゲートのときに光源の輪郭が明瞭に見
えることがない良好な品質をもつ白鍵を備えた鍵盤装置
が得られる。
6、図12に示すように、透明性を有するベースポリマ
ー100重量部と、光を拡散させる光拡散剤0.30〜
3.0重量部と、黒色系着色剤0.01〜0.04重量
部とを含み、前記ベースポリマーはポリメチルメタクリ
レートであり、前記光拡散剤はポリスチレン架橋体であ
り、前記黒色系着色剤はカーボンブラックを含む黒鍵用
組成物から形成され、押鍵指示のために照光される照光
部(Q)を有するとともに、演奏前の初期位置からほぼ
基端部を中心として水平な軸まわりに回動自在に設けら
れた黒鍵(30)と、前記照光部を前記黒鍵の押鍵操作
面の背面側から照光する光源(2色LED18d)と、
前記黒鍵が通常は前記初期位置に保持されるように付勢
すると共に、演奏時に押圧されて回動した前記黒鍵を前
記初期位置に戻す付勢手段(ハンマーアーム40)とを
備え、前記黒鍵が初期位置にあるときの前記光源から前
記照光部の上面までの距離は、8mm以上29mm以下
であり、前記黒鍵の前記照光部における板厚は、1mm
以上3.0mm以下であり、前記光源の照度は、188
ルクス以上であることを特徴とする鍵盤装置である。
同様である。
するベースポリマーとなるポリメチルメタクリレート1
00重量部に対して、カーボンブラックを含む黒色系着
色剤0.01〜0.04重量部の他に、光拡散剤となる
ポリスチレン架橋体0.30〜3.0重量部とから黒鍵
用組成物が得られる。この黒鍵用組成物により黒鍵を作
製しているので、高級感のある色調をもたせられると共
に、黒鍵を背面側から照光する光源の輪郭が明瞭に浮か
び上がることなく高品位な押鍵指示ができる品質の黒鍵
を有する鍵盤装置となる。光拡散剤が0.30重量部未
満では充分な拡散効果が得られず、3.0重量部を越え
ると光透過性が低下してしまうために好ましくない。黒
色系着色剤が0.01重量部未満であるとダークブラウ
ンのような色合いとなり、黒鍵として良好な色調をもた
せられず、0.04重量部を越えると充分な光透過性が
得られず好ましくない。
置にあるとき、すなわち押鍵していないときの前記光源
から前記照光部の表面までの距離は、8mm以上29m
m以下で、前記黒鍵の前記照光部における板厚は、1m
m以上3.0mm以下であり、前記光源の照度は、18
8ルクス以上であることから、光源からの光は演奏者が
容易に視認できる程度に黒鍵を透過しナビゲート機能を
発揮するとともに、黒鍵表面に光源の輪郭が浮かび上が
ることなく高品位な鍵盤となる。
が8mm未満であると押鍵時のストロークの都合上好ま
しくない。また、29mmを超えると、暗くなり視認し
にくくなる上に、鍵盤装置全体の高さ方向が大きくなっ
てしまうことからその点でも好ましくない。また板厚に
ついては、1mm未満の厚さは製造上困難であり、仮に
製造できたとしても強度の点で好ましくない。また、
3.0mmより厚い場合には、光が通りにくく視認しず
らくなる。なお、照光部以外の板厚には何ら制限はな
く、照光部を含む押鍵操作面全体が全て同じ板厚でもよ
いし、照光部とそれ以外の部分が異なる厚さであっても
よい。光源照度については、188ルクス未満である
と、光量が少なすぎて暗くなる。なお、上限値について
は、白鍵の場合同様に実質的に上限値はなく、実用上設
定すればよい。
盤装置において、前記黒鍵用組成物における前記黒色系
着色剤は、色調を調整する染料若しくは顔料をさらに含
むことを特徴とする。
同様の効果を奏することができるとともに、染料若しく
は顔料により黒鍵の色味を調整でき、さらに高級感のあ
る色調をもつ黒鍵が得られる。
記載の鍵盤装置において、前記付勢手段は、前記黒鍵の
下方で水平な軸(ハンマーアーム回動支持軸43)まわ
りに回動自在に設けられるハンマーアーム(40)であ
り、該ハンマーアームは、前記黒鍵の下部側において摺
動自在に当接する鍵当接部(42)と、該鍵当接部を通
常は上方に付勢して前記黒鍵の下部側に当接させる自重
をもつハンマー部(44)とを備えることを特徴とす
る。
たは5と同様の効果を奏することができるとともに、請
求項4と同様に、ハンマーアームを備える鍵盤装置にお
いて、高級感のある色調を有し、ナビゲートのときに光
源の輪郭が明瞭に見えることがない良好な品質をもつ黒
鍵を備えた鍵盤装置が得られる。
装置について詳細に説明する。まず、図1〜図11を参
照して、本発明の実施の形態としての鍵盤装置1を説明
する。図1、2に示すように、鍵盤装置1は、楽器ケー
ス2に組み込まれる合成樹脂製の鍵盤シャーシ10と、
鍵盤シャーシ10上に並列に配置され、押鍵指示のため
に照光される照光部P、Q(図4に図示)を有する複数
の白鍵20および黒鍵30と、押鍵指示のために照光部
P、Qを押鍵操作面の背面側から照光するLED18
b、18c、18d(光源)と、複数の白鍵20および
黒鍵30の押鍵動作に伴ってそれぞれ上下方向に回動し
て各鍵にアクション荷重を付与する複数のハンマーアー
ム40(付勢手段)と、前記押鍵動作に応じてスイッチ
動作してオン信号を出力するスイッチ部材50とを備え
ている。
20よりも短く、かつ、高さが白鍵20よりも高く形成
されることを除いて、白鍵20とほぼ同様に構成され
る。従って、以下の説明においては白鍵20の周辺の構
成を主体に説明するものとし、黒鍵30については白鍵
20と異なる部分を主体に説明して、同様の構成要素に
ついては同一の符号を付してその説明を省略する。な
お、図1は鍵盤装置1の全体構成を示し、図2は白鍵2
0の長手方向に沿う断面図である。
鍵盤シャーシ10の後方で起立して列設された1対の垂
直リブ16と、押鍵された白鍵20が横振れせずに下方
に回動するようにガイドする鍵ガイド15とを備える。
また、鍵盤シャーシ10には、ハンマーアーム40が干
渉しないように回動する領域が切り欠かれた開口部17
が形成される。鍵盤シャーシ10は、回動する白鍵20
の上限位置および下限位置を規制する鍵上限ストッパ1
1および鍵下限ストッパ12と、回動するハンマーアー
ム40の上限位置および下限位置を規制するハンマー部
上限ストッパ13およびハンマー部下限ストッパ14と
が設けられる。鍵上限ストッパ11、鍵下限ストッパ1
2、ハンマー部上限ストッパ13、ハンマー部下限スト
ッパ14、はフェルト等からなる。
側面視L字状のストッパ片21と、白鍵20の長手方向
のほぼ中間部で下方に突出して一体に形成されたスイッ
チ押圧部材22と、後端部に設けられ、ほぼ水平に配設
される鍵回動支持軸23とを備える。スイッチ押圧部材
22の下面は、後方から前方に向けて斜め下方に傾斜す
るスイッチ当接部22aが形成される。鍵回動支持軸2
3が垂直リブ16に回動自在に軸支されることで、白鍵
20が演奏前の初期位置からほぼ基端部を中心に上下方
向に回動自在に設けられる。図3に示すように、黒鍵3
0についても同様であり、演奏前の初期位置からほぼ基
端部を中心に上下方向に回動自在に設けられる。図4に
互いに隣り合う白鍵20および黒鍵30を示す。図5は
白鍵20および黒鍵30のA−A'線(図4に図示)に
沿う断面図である。
ム本体41と、アーム本体41のほぼ前端部に設けられ
た鍵当接部42と、ほぼ水平に配設されるハンマーアー
ム回動支持軸43と、アーム本体41の後端部に取り付
けられたハンマー部(錘)44とを備える。ハンマーア
ーム40は、アーム本体41が開口部17を貫通した状
態で、アーム本体41の長手方向が白鍵20と略平行に
配設される。ハンマーアーム回動支持軸43が鍵盤シャ
ーシ10に回動自在に軸支され、ハンマーアーム40
が、白鍵20の下方でハンマーアーム回動支持軸43の
まわりに回動自在に軸支される。
弾性変形可能な膨出部52を備える。スイッチ部材50
はスイッチ基盤51に固定的に設けられ、白鍵20およ
び黒鍵30の配列方向に連続する帯状に形成される。図
示はしないが、膨出部52の内部には、膨出部52が押
圧されるとスイッチ基板51に設けられた固定接点と接
触してオン信号を出力する可動接点が設けられる。鍵盤
シャーシ10の貫通孔1Aに膨出部52が下方から挿入
された状態で、スイッチ基盤51が鍵盤シャーシ10の
下面にボルト51aにより固定される。また、貫通孔1
Aから上方に突出する膨出部52が、白鍵20および黒
鍵30のスイッチ押圧部材22に対応する個所に位置す
るように配設される。
には、白鍵LEDホルダ18が設けられる。白鍵LED
ホルダ18には、単体の黄色LED18bと、単体の赤
色LED18cと、黄色もしくは赤色のいずれかに発光
可能な2色LED18dと、からなる3個のLEDが、
後方からこの順番で一組となって配列されたLED基板
18aが設けられる。黒鍵30の照光部Q(図4に図
示)の下方にも、黒鍵LEDホルダ19が設けられる
(図3参照)。黒鍵LEDホルダ19には、黄色もしく
は赤色のいずれかに発光可能な1個の2色LED18d
を有するLED基板18eが設けられる。
P、Qを、赤色もしくは黄色いずれか異なる色で押鍵操
作面の背面側から照光できる。これにより、演奏のとき
に右手と左手とのいずれで押鍵するかを異なる色で指示
できる。白鍵20では、右手指の押鍵指示のときは、単
体の赤色LED18cと2色LED18dの赤色を同時
に発光させ、左手指の押鍵指示のときは、単体の黄色L
ED18bと2色LED18dの黄色を同時に発光させ
る。黒鍵30では、2色LED18dを黄色もしくは赤
色のいずれかに発光させることで、白鍵20と同様に右
手と左手とのいずれで押鍵するかを指示する。
積が広く長さ寸法も長いために、白鍵20を照光するに
はより多くの発光量が必要となるが、3個のLED18
b、18c、18dを併用することにより充分な光量が
確保される。また、黒鍵30は白鍵20より鍵表面の面
積が狭いと共に長さ寸法も短く、さらに黒色であり光吸
収率が高いために、照光部Qが照光されたときの視認性
が良い。このために、白鍵20の照光部Pを照光したと
きとの発光バランスを考慮すると1個の2色LED18
dで充分である。
る。演奏前の通常の状態では、ハンマー部44の自重に
よりハンマーアーム40が図2、3、5における時計方
向に回動するように付勢される。これにより、鍵当接部
42が白鍵20および黒鍵30を上方に付勢している。
すなわち、ハンマー部44がハンマー部下限ストッパ1
4に当接し、かつ、鍵当接部42が白鍵20および黒鍵
30の下部側において摺動自在に当接すると共に、スト
ッパ片22が白鍵上限ストッパ11に当接することで、
演奏前の所定の初期位置(上限位置)に位置規制され
る。この状態で、押鍵操作される白鍵20および黒鍵3
0は、鍵ガイド15によりガイドされながら鍵回動支持
軸23を中心に下方に回動すると共に、ハンマーアーム
40がハンマー部44の重量に抗して反時計回りに回動
する。こうして回動されたハンマーアーム40は、ハン
マー部44がハンマー部上限ストッパ13に当接して上
限位置に規制されると共に、白鍵20および黒鍵30
は、ストッパ片22が白鍵下限ストッパ12に当接して
下限位置に位置規制される。この過程で、スイッチ当接
部22aがスイッチ部材50の膨出部52に当接して押
圧することにより、スイッチ部材50内部の可動接点が
固定接点に接触してオン信号を出力し、押鍵された白鍵
20および黒鍵30に応じた楽音を発生させる。
0や黒鍵30を形成するための組成物について限定する
ことに加えて、白鍵20や黒鍵30について構造や配置
上の適切な値を設定することで、本発明の目的である鍵
盤の品質や高級感と確実なナビゲート機能を確保してい
る。
20及び黒鍵30それぞれの構造や配置上の条件につい
て以下のように検討した。ここでの実験では、鍵盤装置
1の一例として88鍵の電子ピアノを用いた。図6には
白鍵20を、図7には黒鍵30それぞれの先端部分の概
略構造を示した。符号20aは、白鍵20の天井を構成
する照明部Pを含む天面部、30aは黒鍵30の照明部
Qを含む天面部である。
〜(3)それぞれのパラメータについて変化させ、好適
な値を求めた。 (1)白鍵20、黒鍵30が初期位置にあるときの光源
から照光部P、Q表面までの距離 ここで、白鍵20と黒鍵30とでは、形状が若干異なる
ので距離について次のように規定した。白鍵20につい
ては、光源R1から、その真上の表面までの距離H1
を、黒鍵30については、光源R2から黒鍵20の頂点
までの距離H2を、「光源から照光部P、Q表面までの
距離」とした。なお、光源からの光は、光源の真上だけ
でなく光源の真上を中心に、白鍵20、黒鍵30それぞ
れの先端部全体に届き、すなわち白鍵20、黒鍵30そ
れぞれの先端部全体が照光部P、Qとなる。 (2)白鍵20と黒鍵30の照光部P、Qの板厚T1、
T2 なお、図2、図3、図6(b)、図7(b)から分かる
ように、白鍵20、黒鍵30ともに、照光部P、Qを含
む押鍵操作面全体がほぼ均一な厚さで形成されている。 (3)光源の照度 ここでは、光源として、各白鍵20、黒鍵30それぞれ
について赤色LEDからなる光源R1、R2を1個ずつ
用い、光源R1、R2の1つ1つに直流電流を流した。
タを変化させながら、次のA〜Dの4点をクリアしてい
るかを目視で観察し、「○(良い)」「×(悪い)」を判断
した。 A.光源を点灯したとき、鍵表面側から光源の輪郭像が
映し出されないこと。点灯したときに光源の輪郭像が鍵
表面側から見えてしまうと、高級感が損なわれるからで
ある。 B.白昼下でも、点灯状態が鮮明に視認可能であるこ
と。特に白鍵は、黒鍵よりもコントラストの点で分かり
にくい。 C.88個の鍵盤の左右両端は演奏者からかなり遠い。
そこで、鍵盤の左右両サイドなどの演奏者から遠い位置
であっても、鍵の発光状態が明確に視認可能であるこ
と。 D.鍵の色合いが高品位であること。なお、黒鍵30
は、白鍵20よりも減衰率が大きく光は通りにくいの
で、同じ板厚でも天面照度は低くなる。ただし、黒鍵3
0は白鍵20と比較して少しでも光れば認識しやすい。
具体的には、白鍵20の場合、照光部Pの照度が40ル
クス以上、黒鍵30の場合、照光部Qの照度が11ルク
ス以上であれば認識しやすく、好ましい。
1、H2の好適な値を次のように求めた。白鍵20、黒
鍵30いずれについても、板厚は2mm、光源照度は7
60ルクスに固定し、光源R1、R2に対して鍵の高さ
を徐々に上げていき、天面部20a、30aの照光部
P、Q表面の照度を測定するとともに、前記A〜Dの観
点から○×評価した。距離H1、H2は共に押鍵してい
ない初期位置における距離であるが、評価は初期位置に
加えて押鍵したときにも光源の像が見えないかなどを考
慮している。
(a)には、図8(a)の図表をグラフ化した表示し
た。下限値として8mmであるのは演奏時の鍵のストロ
ークの関係上、設計的に決まっている。また、8mmで
あっても光源R1、R2の像が見えてしまうということ
はない。図8(b)から分かるように、距離が大きくな
るほど天面照度は比例して小さくなる(暗くなる)。ま
た。前述のように黒鍵30は減衰率が大きく光は通りに
くいので、同じ距離でも天面照度は低くなる一方、白鍵
20と比較して認識しやすいので、天面照度が低くても
評価は「○」になる。図8(a)の評価結果から分かるよ
うに、白鍵20についてH1=28mmであると、天面
照度が32ルクスになり視認しにくくなる。また、黒鍵
30について、H2=30mmで照度が8.8ルクスに
なり視認しにくくなる。よって、白鍵20では距離H1
が8mm以上27mm以下、黒鍵30では距離H2が8
mm以上29mm以下であれば、前記A〜Dの点で好ま
しい。
厚T2の好適な値を次のように求めた。白鍵20につい
て、前記距離H1=17mm、光源R1の照度=760
ルクス(lx)に固定し、天面部20a表面に白鍵20
と同じ材料の薄板(0.5mm厚)を張り合わせてい
き、天面部20aの照光部P表面の照度を測定するとと
もに、前記A〜Dの観点から○×評価した。黒鍵30に
ついて、前記距離H2=20mm、光源R2の照度=7
60ルクスに固定し、天面部30a表面に黒鍵30と同
じ材料の薄板(0.5mm厚)を張り合わせていき、天
面部30aの照光部Q表面の照度を測定するとともに、
白鍵同様に評価した。
(b)には、図9(a)の図表をグラフ化して表示し
た。下限値が1mmであるのは、1mm未満は成形が困
難であるからである。また、仮に1mm未満の成形が可
能になったとしても、薄っぺらな安価な雰囲気の鍵盤に
なってしまったり、強度が弱く鍵盤の寿命が短いといっ
た問題も予想され、使用できないと思われる。図9
(b)から分かるように、板厚が厚くなるほど光が透過
しにくいので、天面照度は下がっていき、板厚の二乗に
反比例して照度は下がった。図9(a)の評価結果から
分かるように、白鍵20では、板厚が6.5mmにて照
度39ルクスになり、黒鍵30では、板厚が3.5mm
で照度5.3ルクスになり、いずれも視認しにくくな
る。よって、白鍵20では板厚が1mm以上6.0mm
以下、黒鍵30では板厚が1mm以上3.0mm以下で
あれば、前記A〜Dの点で好ましいという結果が得られ
た。
を次のように求めた。白鍵20について、前記距離H1
=17mm、板厚2mmに、黒鍵30について、距離H
2=20mm、板厚2mmに固定した状態で、光源R
1、R2それぞれに流す電流値を上げていき、光源R
1、R2の照度と、天面部20a、30aの照光部P、
Q表面の照度を測定するとともに、前記A〜Dの観点か
ら○×評価した。
0(b)には図10(a)から得られた電流値と光源照
度の関係を示し、図10(c)には図10(a)から得
られた電流値と天面照度の関係を示した。図10
(b)、(c)から分かるように、電流値が上がれば、
光源照度も天面照度もほぼ比例して上昇する。よって、
光源照度と天面照度はほぼ比例する。図10(a)の結
果から分かるように、白鍵20では、電流値5mA、光
源照度188ルクスのときに天面照度が36ルクスにな
り暗く認識しにくい。黒鍵30では、電流値4mA、光
源照度145ルクスのときに天面照度が9.3ルクスに
なり視認しにくい。結果として、白鍵20では228ル
クス以上、黒鍵30では188ルクス以上であれば、前
記A〜Dの点で好ましい。上限値についてであるが、こ
の実験で使用した光源R1、R2に対し、限界まで(定
格35mA)電流値を上げて光源照度を最高値にして
も、光源R1、R2の像が表面から見えてしまうといっ
たことは起こらず、求めることはできなかった。この実
験からは上限値1200ルクスまでは可能であることが
分かった。
た。より容量が大きく100mAまで流すことができる
赤色LEDを用いて、電流値を上げていきながら、光源
の照度を測定し、電流値と光源照度の関係を調べた。前
述のように、実際の鍵盤装置1では、黒鍵30ではLE
Dを1個、白鍵20ではLEDを複数個設置するための
スペースがあることから、1個使用の場合と2個使用の
場合のそれぞれについて調べた。結果を図11に示し
た。図11において、「×」が付いているものは、図10
(a)の結果から光量が足りず使用できない照度であ
る。LEDを1個設けた場合の最高値である1900ル
クスであっても黒鍵30の下の光源の像が見えるという
ことはなかった。また、LEDを2個設けた最高値であ
る3670ルクスであっても白鍵20の下の光源の像が
見えるということはなく、使用可能であった。いずれで
も、眩しすぎるといったこともなく、十分本発明の鍵盤
装置に利用できる明るさであった。
みると光源照度の上限値は実質的に限定することはでき
ない。実際には、鍵盤装置1内の光源設置スペースに設
置可能な大きさを有し、LED基板18eで決まる使用
可能な電流の定格値や、電力量の節減、コストなどを考
慮して、使用可能な光源を選択すればよい。
1にまとめた。
めるにあたって、便宜的に他の条件を固定した。例え
ば、照光部の板厚を求める場合でも、光源照度と光源か
らの距離を固定したが、複数種類の光源照度や光源から
の距離に対して実験すれば理想的ではある。しかしなが
ら、このような理想的な実験を行おうとすれば、その作
業量は膨大なものとなり現実的ではない。そこで、本実
施の形態では、上記で説明したように他の条件を固定し
て1つの条件についての適切な値の範囲を定めた。ただ
し、このような求めた値が、固定した条件の元でのみ有
効であると言うことではない。例えば照光部P、Qの板
厚は、前述のように下限値(1mm)は製造上の限界、
質感、製品寿命で決まる。光源までの距離も押鍵時のス
トロークから下限値は決まり、また、現実の製品の大き
さから白鍵20・黒鍵30について表1の上限値を超え
る上限値は現実的ではない。光源照度の下限値につい
て、板厚や光源までの距離に多少左右されるかもしれな
いが、上記のように板厚や距離が光の見え方以外のファ
クターでも限定されてしまうことと、図8〜図10に示
すように鍵盤を透過する光の減衰率は非常に大きいこと
を考慮すると、光源照度の下限値は表1の下限値とさほ
ど変わらないと考えるのが現実的である。
び黒鍵30は特定の材料から形成され、白鍵20は白鍵
用組成物からなり、黒鍵30は黒鍵用組成物からなる。
以下これら組成物について説明する。
は、それぞれ、透明性を有するベ−スポリマ−であるポ
リメチルメタクリレ−ト(PMMA)に対して、光拡散
剤および着色剤を混合してなる。光拡散剤は、入射した
光をその表面で反射させたり、光拡散剤の粒子内に入り
込んだ光の進行方向を変えることで拡散させる働きをす
る。着色剤は、白鍵20および黒鍵30に好ましい色調
を施すために含められる。なお、ベースポリマーは、適
宜、可塑剤、離型剤などの各種微量成分を含んでいても
良い。さらに、着色剤を均一に分散させるために含めら
れる分散剤のような他の成分を含んでいてもよい。分散
剤としては、エチレンビスアマイド系のワックス或は金
属石鹸が用いられる。図12に示す図表1に、白鍵用組
成物に含まれる各成分の組成比と、黒鍵用組成物に含ま
れる各成分の組成比とを示した。図表1では、各成分の
重量比となる重量部で組成を表している。
化チタンを必須の成分とし、群青、およびチタンエロー
系顔料を含ませた白色系着色剤を好ましく用いることが
できる。混合量は、PMMA100重量部に対して0.
1〜1.50重量部で、この範囲の量であれば、白鍵と
して十分な白さをもつ高級感のある色調と、押鍵指示の
ために光透過性と、を両立させることができる。着色剤
が0.1重量部未満であると、ベースポリマーの透明感
が出てしまい白鍵20として十分な色調を満たすことが
できず、1.50重量部を超えると望ましい光透過性を
得ることができない。二酸化チタンは白色の顔料であ
り、白鍵用組成物の白さを出すために必須な成分であ
る。群青は青色系無機顔料であり、青みを出すために添
加されるものであるが、逆に言えば黄色を吸収すること
から、組成物の黄色の程度を微調整するための成分であ
るとも言える。チタンエロー系顔料は黄色の顔料であ
り、黄色みを出すために添加されるものである。
ライカラーのカーボンブラックを用いる。黒鍵30に艶
を出すため粒子径は小さい方がよく、平均粒子径は15
〜40nm程度のものが好ましく、16〜22nmのも
のがさらに好ましい。カーボンブラックの組成量は、P
MMA100重量部に対して0.01〜0.04重量部
であり、この範囲の量であれば、黒鍵として十分な黒さ
をもつ高級感のある色調と光透過性とを両立させること
ができる。0.01重量部未満であると十分な黒色が得
られずダークブラウンになってしまい、0.04重量部
を超えると望ましい光透過度が得られない。なお、黒色
系着色剤としては、カーボンブラックの他にも黒鍵30
の色調を調整するために、アニリンブラック(CI.P
igment Black 1)などの顔料、或はC
I.Solvent Black 7及び/又はアンス
ラキノン系などの染料を含ませても良い。
で、PMMAと異なる屈折率を有し、表面が滑らかであ
り、光透過性を有する微小粒子が好ましい。白鍵用組成
物ではポリスチレン架橋体または硫酸バリウムが好まし
く、黒鍵用組成物ではポリスチレン架橋体が好ましい。
黒鍵用組成物において硫酸バリウムを使用しない理由
は、粒子表面の反射光による散乱光が多く、黒鍵30が
濁ったような色調になることがある為である。
硫酸バリウムの混合量は、照光部P、Qを照光するLE
D18b、18c、18dからの光が適度に拡散され、
白鍵20や黒鍵30の上方からLED18b、18c、
18dの輪郭が明瞭に浮かび上がることがなく高品位に
照光される最小限の量でよい。すなわち、白鍵用組成物
ではPMMA100重量部に対して0〜3重量部であ
り、黒鍵用組成物ではPMMA100重量部に対して
0.3〜3重量部である。白鍵用組成物および黒鍵用組
成物のいずれにおいても、3重量部を超える量を添加す
ると色調に影響して好ましい色合いが得られない。白鍵
用組成物では、上述の混合量で着色剤(すなわち二酸化
チタンを必須の成分とする上述の着色剤)が含まれてい
れば、光拡散剤を含ませなくても良好な光拡散が得られ
る。黒鍵用組成物では、着色剤を含める量の如何にかか
わらず、0.3重量部以下では充分な光拡散効果が得ら
れない。
有し熱を加えても溶けにくい性質を有するもので、ほぼ
真球に近い形状のものを用いると良好な手触り感が得ら
れるために好ましい。ポリスチレン架橋体の平均粒子径
は、コールターカウンター法で測定して0.5〜17μ
m程度であれば良く、好ましくは4.0〜8.0μmで
ある。硫酸バリウムは、ポリスチレン架橋体と比べて粒
子表面が滑らかではなく、白鍵用組成物に若干ザラツキ
が出やすい傾向があるが、低コストである他、耐候性、
化学的・熱的安定性に優れている。本発明においては、
硫酸バリウムの中でも、沈降現象を利用して得られた角
の少ない微粒子である沈降性硫酸バリウムが特に好まし
い。
次のような方法により加工され白鍵20および黒鍵30
に形成される。たとえば、加熱等により軟化させたベー
スポリマー(PMMA)に対して、光拡散剤、着色剤等
を添加し、押し出し機内においてせん断力をかけながら
混練し、光拡散剤、着色剤等をベースポリマーにミクロ
に分散させることによって、白鍵用組成物や黒鍵用組成
物を得る。他に、ベースポリマーを溶媒に溶解させた溶
液に光拡散剤、着色剤等を組成し十分に撹拌する方法で
組成物を得てもよい。なお、上記のように、ベースポリ
マーを加熱したりあるいは溶媒に溶解し、光拡散剤等を
混合する工程は、光拡散剤そのものが実質的に溶解ある
いは軟化することがないような条件で行われる。このよ
うにして得られた組成物は、押し出し工程、カッティン
グ工程を経て、白あるいは黒に着色された着色ペレット
に成形される。この着色ペレットを型成形することによ
って白鍵20および黒鍵30が形成される。
して、ベースポリマー(PMMA)に対する光拡散剤と
着色剤との組成を変量して作成した多数の着色ペレット
をサンプルとして行った比較実験の結果を説明する。比
較実験は、着色ペレットを透過した光の照度を測定する
と共に、官能検査により見た目の観察による色合いと光
拡散の評価と手触り感とを確認した。本発明の好適な例
として、白色系着色剤では二酸化チタン・群青・チタン
エロー系顔料を用い、黒色系着色剤ではカーボンブラッ
ク(黒色系ドライカラー)を用いた。照度測定は、図示
はしないが、光源となるLEDを内蔵した簡単な箱体を
作製し、その上に着色ペレットを載置し、LEDを点灯
させて着色ペレットを透過する光の照度を測定した。こ
こで用いたLEDは、実際に本発明の鍵盤装置1におい
て組み込まれるものと同程度の輝度を有し、白鍵用組成
物については1750(lx)の照度をもつ単体の赤色
LEDを用い、黒鍵用組成物については1300(l
x)の照度をもつ単体の赤色LEDを用いた。また、L
EDから着色ペレットまでの距離も、鍵盤装置1におけ
るLED18b、18c、18dと白鍵20・黒鍵30
との距離と同程度に設定した。なお、着色ペレットは実
際の鍵盤を想定し板厚1.6mmで試作した。以上の条
件で行った照度測定では、好ましい組成であるか否かの
基準値は、白鍵用組成物では40(lx)以上、黒鍵用
組成物では11(lx)以上であった。
2に示す。
実験結果を説明する。図13は、表1に示す実験結果を
プロットしたグラフであり、横軸は光拡散剤の量を、縦
軸は二酸化チタンの量を、いずれもベースポリマー10
0重量部に対して示している。各着色ペレットを比較し
た結果、図13のA−A線より着色剤の量が多いと、着
色ペレットの透明度が低下し、LEDの光が十分に透過
できず好ましくない。1.5重量部よりも多く添加した
サンプル(NO15、16)では、基準となる70(l
x)以上の照度が得られなかった。また、図13のB−
B線より着色剤の量が少ないと、白鍵として良好な白度
をもつ表面色が得られず好ましくない。また、C−C線
より光拡散剤の量が少ないと、LEDからの光線があま
り拡散せず、ペレット表面にLEDの輪郭が明瞭に見え
てしまい好ましくないが、B−B線よりも多い量の着色
剤が含まれる場合には、光拡散剤を全く含めなくとも適
度な拡散効果が得られ、LEDの輪郭が明瞭に見えるこ
とはなかった。すなわち、着色剤として含めた二酸化チ
タンにも光拡散の効果があり、本発明の白色用組成物で
はB−B線よりも多くの量の着色剤を含めれば、光拡散
剤の添加は必ずしも必要ではないことが解った。さら
に、光拡散剤にもペレットを着色する作用があり、D−
D線より多い量の光拡散剤が含まれていると、白鍵とし
て良好な高級感のある色味が得られず好ましくない。
物として良好な組成比の範囲は、図13に示す網掛けを
付した領域であり、具体的な数字で言えば、着色剤0.
10〜1.50重量部程度、光拡散剤0〜3.0重量部
程度が好ましいことが分かった。
実験結果を説明する。図14は、表3に示す実験結果を
プロットしたグラフであり、横軸は光拡散剤の量を、縦
軸はカーボンブラック(黒色系ドライカラー)の量を、
いずれもベースポリマー100重量部に対して示してい
る。各着色ペレットを比較した結果、図14のA−A線
より着色剤の量が多いと、LEDの光が着色ペレットを
十分に透過できず好ましくない。0.045重量部の着
色剤を添加したサンプル(NO6)では、光透過性が極
端に低下して0.8(lx)であった。また、図14の
B−B線より着色剤の量が少ないと、黒度が低く黒鍵と
して良好な表面色が得られず好ましくない。光拡散剤に
ついては、C−C線より少ないとLEDからの光線があ
まり拡散せず、LEDの輪郭が明瞭に見えるようになり
好ましくない。3.0重量部よりも少ない量を添加した
サンプル(NO11、12)では充分な光拡散効果が得
られなかった。また、D−D線より多い量の光拡散剤を
含めると、白濁した色合いとなり好ましくない。上記の
ことを全て考慮すると、黒鍵用組成物として良好な組成
比の範囲は、図14に示す網掛けを付した領域であり、
具体的な数字で言えば、着色剤0.01〜0.04重量
部程度、光拡散剤0.30〜3.0重量部程度が好まし
いことが分かった。
よれば、上述の白鍵用組成物や黒鍵用組成物からなる白
鍵20や黒鍵30の照光部P、Qに背面側から照射され
る光は、適度に拡散された状態で透過して表面から出射
する。また、光源から照光部P、Qまでの距離、照光部
P、Qの板厚、及び光源照度は、図8〜図10に示した
データに基づいて所定範囲に限定している。これによ
り、演奏者には照光部P、Qそのものがほぼ均一に光っ
て見え、光を発したLED18b、18c、18dの輪
郭が明瞭に浮かび上がることなく高品位な押鍵指示がで
き、しかも、白鍵20および黒鍵30として高級感のあ
る色調を両立させることができる。
るものではない。例えば、本実施の形態では、白鍵20
および黒鍵30に対応させてハンマーアーム40をそれ
ぞれ設け、ハンマーアーム40により押鍵時にアクショ
ン荷重を付与する鍵盤装置1について述べたがこの構成
に限定されない。例えば、白鍵20および黒鍵30と鍵
盤シャーシ10との間にコイルばねなどのばね部材(図
示しない)をそれぞれ設け、これらばね部材により白鍵
20および黒鍵30を初期位置に付勢させるようにした
鍵盤装置にも適用することができる。この場合には、ば
ね部材が付勢手段となり、ハンマーアーム40とその周
辺の構成が不要であり、構成の簡易化が図られる。その
他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜に変
更可能であることは勿論である。
よれば、透明性を有するベースポリマーとなるポリメチ
ルメタクリレート100重量部に対して、二酸化チタン
を含む白色系着色剤0.10〜1.50重量部の他に、
ポリスチレン架橋体および硫酸バリウムのいずれかから
なる光拡散剤0〜3重量部とから白鍵用組成物が得られ
る。この白鍵用組成物により白鍵を作製しているので、
高級感のある色調をもたせられると共に、白鍵を背面側
から照光する光源の輪郭が明瞭に浮かび上がることなく
高品位な押鍵指示ができる品質の白鍵を有する鍵盤装置
となる。
成されているので、白鍵の押鍵操作面の背面側から照光
部を照光したとき、照光部が光って見えるようになる。
従って、メモリ等から呼び出した練習曲に応じて選択的
に各光源を点灯した際、照光部が光って見えることか
ら、アイポイントを鍵盤から動かさなくても次に押すべ
き鍵盤が光る様子を見ることができ、初心者にとって分
かり易く使いやすいナビゲート機能となる。
わち押鍵していないときの前記光源から前記照光部の表
面までの距離は8mm以上27mm以下であり、前記白
鍵の前記照光部における板厚は、1mm以上6.0mm
以下であり、前記光源の照度は、228ルクス以上であ
ることから、光源からの光は演奏者が容易に視認できる
程度に白鍵を透過しナビゲート機能を発揮できるととも
に、白鍵表面に光源の輪郭が浮かび上がることなく高品
位な鍵盤となる。
れば、透明性を有するベースポリマーとなるポリメチル
メタクリレート100重量部に対して、カーボンブラッ
クを含む黒色系着色剤0.01〜0.04重量部の他
に、光拡散剤となるポリスチレン架橋体0.30〜3.
0重量部とから黒鍵用組成物が得られる。この黒鍵用組
成物により黒鍵を作製しているので、高級感のある色調
をもたせられると共に、黒鍵を背面側から照光する光源
の輪郭が明瞭に浮かび上がることなく高品位な押鍵指示
ができる品質の黒鍵を有する鍵盤装置となる。
わち押鍵していないときの前記光源から前記照光部の表
面までの距離は、8mm以上29mm以下で、前記黒鍵
の前記照光部における板厚は、1mm以上3.0mm以
下であり、前記光源の照度は、188ルクス以上である
ことから、光源からの光は演奏者が容易に視認できる程
度に黒鍵を透過しナビゲート機能を発揮するとともに、
黒鍵表面に光源の輪郭が浮かび上がることなく高品位な
鍵盤となる。
示す図である。
る。
る。
る。
る。
(a)は光源から照光部までの距離H1を示し、(b)
は白鍵20の板厚T1を示す。
(a)は光源から照光部までの距離H2を示し、(b)
は黒鍵30の板厚T2を示す。
面照度の関係を調べた結果を示したもので、(a)は得
られたデータをまとめた図表であり、(b)は(a)を
グラフ化したものである。
を調べた結果を示したもので、(a)は得られたデータ
をまとめた図表であり、(b)は(a)をグラフ化した
ものである。
0及び黒鍵30の天面照度の変化を調べた結果を示した
もので、(a)は得られたデータをまとめた図表であ
り、(b)、(c)は(a)をグラフ化したものであ
る。
いて電流値と光源照度の関係を調べた結果をまとめた図
表である。
す図表である。
グラフである。
グラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 透明性を有するベースポリマー100重
量部と、白色系着色剤0.10〜1.50重量部と、光
を拡散させる光拡散剤0〜3重量部とを含み、前記ベー
スポリマーはポリメチルメタクリレートであり、前記白
色系着色剤は二酸化チタンを含み、前記光拡散剤はポリ
スチレン架橋体および硫酸バリウムのいずれかを用いた
白鍵用組成物から形成され、押鍵指示のために照光され
る照光部を有するとともに、演奏前の初期位置からほぼ
基端部を中心として水平な軸まわりに回動自在に設けら
れた白鍵と、 前記照光部を前記白鍵の押鍵操作面の背面側から照光す
る光源と、 前記白鍵が通常は前記初期位置に保持されるように付勢
すると共に、演奏時に押圧されて回動した前記白鍵を前
記初期位置に戻す付勢手段とを備え、 前記白鍵が初期位置にあるときの前記光源から前記照光
部の表面までの距離は、8mm以上27mm以下であ
り、 前記白鍵の前記照光部における板厚は、1mm以上6.
0mm以下であり、 前記光源の照度は、228ルクス以上であることを特徴
とする鍵盤装置。 - 【請求項2】 前記白鍵用組成物における前記白色系着
色剤は、群青、チタンエロー系顔料をさらに含むことを
特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置。 - 【請求項3】 前記付勢手段は、前記白鍵の下方で水平
な軸まわりに回動自在に設けられるハンマーアームであ
り、 該ハンマーアームは、前記白鍵の下部側において摺動自
在に当接する鍵当接部と、該鍵当接部を通常は上方に付
勢して前記白鍵の下部側に当接させる自重をもつハンマ
ー部とを備えることを特徴とする請求項1または2に記
載の鍵盤装置。 - 【請求項4】 透明性を有するベースポリマー100重
量部と、光を拡散させる光拡散剤0.30〜3.0重量
部と、黒色系着色剤0.01〜0.04重量部とを含
み、前記ベースポリマーはポリメチルメタクリレートで
あり、前記光拡散剤はポリスチレン架橋体であり、前記
黒色系着色剤はカーボンブラックを含む黒鍵用組成物か
ら形成され、押鍵指示のために照光される照光部を有す
るとともに、演奏前の初期位置からほぼ基端部を中心と
して水平な軸まわりに回動自在に設けられた黒鍵と、 前記照光部を前記黒鍵の押鍵操作面の背面側から照光す
る光源と、 前記黒鍵が通常は前記初期位置に保持されるように付勢
すると共に、演奏時に押圧されて回動した前記黒鍵を前
記初期位置に戻す付勢手段とを備え、 前記黒鍵が初期位置にあるときの前記光源から前記照光
部の上面までの距離は、8mm以上29mm以下であ
り、 前記黒鍵の前記照光部における板厚は、1mm以上3.
0mm以下であり、 前記光源の照度は、188ルクス以上であることを特徴
とする鍵盤装置。 - 【請求項5】 前記黒鍵用組成物における前記黒色系着
色剤は、色調を調整する染料若しくは顔料をさらに含む
ことを特徴とする請求項4に記載の鍵盤装置。 - 【請求項6】 前記付勢手段は、前記黒鍵の下方で水平
な軸まわりに回動自在に設けられるハンマーアームであ
り、 該ハンマーアームは、前記黒鍵の下部側において摺動自
在に当接する鍵当接部と、該鍵当接部を通常は上方に付
勢して前記黒鍵の下部側に当接させる自重をもつハンマ
ー部とを備えることを特徴とする請求項4または5に記
載の鍵盤装置。
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