JP5182489B2 - 電子鍵盤楽器用黒鍵 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ピアノ、電子オルガン、シンセサイザー等の電子鍵盤楽器に用いる鍵盤装置のための黒鍵に関する。
電子ピアノや電子オルガン等においては、各鍵の下方に発光手段を置き、制御部から送られる信号に基づいて発光手段により次々と所定の鍵を光らせる機能を備えたものがある。この機能によれば、楽曲に従ったプログラムに基づいて鍵を順次発光させることにより、演奏者に押すべき鍵を教えて誘導することができる。また、押鍵した鍵を発光させることにより、押鍵状態を目で確認できるようにして確実な押鍵動作を促すようにしたものもある。
これらの場合、鍵の一部を光らせたのでは演奏する手や指で発光部分が隠れてしまい、演奏者が判別し難いことがある。一方、鍵の下方に置く発光手段としては、コストや発熱の問題から光源の数や発光量に制限が伴う。したがって、限られた発光手段からの光で鍵の広い範囲を光らせるための提案が種々行なわれている。
たとえば、特許文献1に記載された鍵盤装置では、半透明材料で形成された鍵の下方にLEDを配置し、その下方に反射板を置いている。これは、LEDから発せられた光の内、上方へ向かうものは鍵を直接照射し、下方へ向かうものは反射板で反射されて鍵を照射することにより、照射範囲が広げようとするものである。
特許文献2に記載されたものは、鍵の後端面に光ファイバの出射端を配置し、押鍵面の左右両端部に設けた段部の下面を粗面した構造を有する。これは、鍵の後端面から入射した光を、鍵の壁部自体で全反射により伝搬させながら、粗面での乱反射により上方へ漏出させて外部から見えるようにしたものである。
特許文献3に記載の鍵盤装置は、鍵の壁部を形成する材料として、ベースポリマーに光拡散剤と着色剤を加えたものを使用しおり、鍵下方の光源からの光を鍵の壁部で拡散することにより、光源が直視されるのを防止し色調を整えようとするものである。
特開平8−83073号公報 特開2003−150159号公報(段落番号0100〜0114) 特開2001−34268号公報
しかしながら、特許文献1に記載の鍵盤では、発光時に明るくなる部分が、鍵における光源と反射板との付近に限られてしまい、広い範囲が光るようには見えない。特許文献2の構造では、明るくなるのが、粗面化された鍵の左右両端部に限られ、やはり鍵の広い範囲が光るようには見えない。特許文献3の鍵盤装置は、鍵の壁部で光を拡散するので、白鍵の場合には有利であるが、黒鍵の場合は、黒色着色剤による光の吸収が強いので後端部から入射した光を鍵の広い範囲(特に鍵上面)に十分に到達させることはできない。
このように、従来の技術によっては発光手段の発光時に鍵の広い範囲を明るくすることは困難であり、特に黒鍵は、黒色着色剤を使用するので、この問題は解決されていない。
本発明は、この従来技術の問題を解決し、発光手段からの光を受けて広い範囲に亘って光るように見える電子鍵盤楽器用黒鍵を提供することを目的とする。
(1)本発明は、前記目的を達成するために、鍵フレームに対し回動支点部を介して自由端側を上下動自在に支持された黒鍵であって、黒色系の半透明材料で形成された上壁、側壁及び自由端側の前壁を有し内部に中空部を形成した鍵本体と、該鍵本体の上壁の内面に沿って設けられ光を鍵の内側に向かって拡散すると共に外側に向かって拡散しつつ透過させる拡散層と、前記中空部に配置され前記鍵本体に沿って延びる透光性の導光体と、前記鍵本体の下部に設けられた光導入部とを備え、前記導光体は、前記光導入部に入射した光が該導光体を通過し少なくとも一部が前記拡散層を介して前記鍵本体から放出されるように前記中空部に配置されていることを特徴とする電子鍵盤楽器用黒鍵を提供するものである。
この黒鍵においては、光導入部から入射した光は導光体内で一部が全反射しながら進行して該導光体から放出されることになり、光導入部から離れた位置まで多量の光が到達する。導光体から出た光は、鍵本体を経て外部へ放射されるが、内側に拡散層が設けられている箇所では、光が拡散層に入射し、そこで拡散された光が鍵本体を内側から照らす。その結果、外部から見ると黒鍵の広い範囲が光って見える。
なお、本明細書及び特許請求の範囲においては、電子楽器及びその鍵盤における演奏者に近い方を前方、遠い方を後方と称することとする。
(2)本発明はまた、前記目的を達成するために、鍵フレームに対し回動支点部を介して自由端側を上下動自在に支持された黒鍵であって、黒色系の半透明材料で形成された上壁、側壁及び自由端側の前壁を有し内部に中空部を形成した鍵本体と、該鍵本体の上壁の内面に沿って設けられ光を鍵の内側に向かって拡散すると共に外側に向かって拡散しつつ透過させる拡散層と、前記中空部に配置され前記鍵本体に沿って延びる透光性の導光体と、該導光体の下面に沿って延びる反射体と、前記導光体における前記反射体に覆われない面に臨むようにして前記鍵本体の下部に設けられた光導入部とを備え、前記導光体は、前記光導入部に入射した光が該導光体を通過し少なくとも一部が前記拡散層を介して前記鍵本体から放出されるように前記中空部に配置されていることを特徴とする電子鍵盤楽器用黒鍵を提供するものである。
この黒鍵においては、光導入部から入射した光は、導光体内で一部が全反射しながら進行して該導光体から放出されることになり、光導入部から離れた位置まで多量の光が到達する。導光体から出た光は、鍵本体を経て外部へ放射されるが、内側に拡散層が設けられている箇所では、光が拡散層に入射し、そこで拡散された光が鍵本体を内側から照らす。また、導光体から下方へ放出される光は、前記反射体に反射して上方へ向きを変え、再び導光体や拡散層側へと進行する。これにより、入射した光は黒鍵を光らせるのに有効に利用され、黒鍵はより明るく光るように見える。その結果、外部から見ると黒鍵のより広い範囲が光って見える。
(3)前記(1)及び(2)の黒鍵は、前記光導入部が、前記鍵本体の後端部であって、白鍵の上面が位置する高さより下方に位置しているものとすることができる。
(4)前記(1)及び(2)の黒鍵は、前記側壁の内面に係止部が設けられ、該係止部により前記中空部内に位置する部材が保持されているものとすることができる。
)前記()及び()の黒鍵は、前記拡散層が前記上壁、側壁及び前壁の内面に沿って設けられているものとすることができる。
(6)前記(5)の黒鍵は、前記光導入部が前記鍵本体の後部に設けられ、前記拡散層における前記前壁内面に沿う部分が他の部分より厚くなっているものとすることができる。
)前記(2)の黒鍵は、前記光導入部が前記鍵本体の後部に設けられ、前記反射体が、前記前壁に近づくほど上昇するように傾斜したものとすることができる。
)前記()の黒鍵は、前記前壁が前記自由端から後方へ上昇して前記上壁に達する傾斜壁を有しており、前記光導入部が前記鍵本体の後部に設けられ、前記反射体は、前記前壁に近づくほど前記上壁に接近するように傾斜し且つ前端が前記傾斜壁の下端又は該下端より下方に位置しているものとすることができる。
)前記(2)の黒鍵は、前記反射体における前記上壁に向く面が、黒鍵の長手方向に垂直な断面において下方へ凸をなす形状となっているものとすることができる。
10)前記(2)の黒鍵は、前記光導入部が前記鍵本体の後端部に設けられ、前記反射体における前記導光体に向く面が、後方へ行くほど下方へ傾斜する後傾面を一部に備えているものとすることができる。
以上のように、本発明によれば、発光手段からの光を受けて広い範囲に亘って光るように見える電子鍵盤楽器用黒鍵を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図面中の同一又は同種の部分については、同じ番号を付して説明を省略することがある。
図1は本発明の一実施形態に係る電子鍵盤楽器用黒鍵を備えた鍵盤装置の一部を示す斜視図であり、鍵盤の後部を中心に示している。この鍵盤装置は、樹脂製の複数の白鍵及び複数の黒鍵を後端部で結合してユニット化したものを組み合わせた構造を有している。図に示された黒鍵1a,1bは、各々鍵本体10a,10bの後端部から後方へ延びる支持板101a,101bを備えており、その後端部は複数の黒鍵を鍵並び方向に連結する連結バー5に結合されている。
図の手前側の黒鍵1aについて説明すると、支持板101aは、鍵本体10aの後端から、隣の黒鍵の同様の部材と干渉しない範囲で左右方向へ広がって延び、その左右両端の2箇所からさらに後方へばね板部102,103が延び、連結バー5に達している。ばね板部102,103は、黒鍵が押鍵及び離鍵されたときに弾性変形して自由端側を上下動させるように薄肉化され、回動支点部を形成している。図の奥側の黒鍵1bも同様の拡幅部及びばね板部を備え、ばね板部の後端が連結バー5に結合されている。黒鍵1aのさらに手前側、及び黒鍵1bのさらに奥側には、図外の黒鍵があり、各々同様にして連結バー5に結合されている。こうして並ぶ黒鍵は、例えば、5〜10個とすることができ、これにより1つの鍵ユニットを構成する。
白鍵も同様の構造を備えて連結されている。すなわち、図の手前側の白鍵2aは、支持板201を備え、ばね板部202,203の後端が連結バー6に結合されている。奥側の白鍵2bも同様である。連結バー6は、連結バー5の下に重なって位置している。白鍵は、間に黒鍵を置かずに隣接して並ぶものがあるので、そのためにさらに下方に連結バー7が重ねられ、隣接する白鍵の支持板を連結バー6,7に振り分けて設け、相互に干渉しないようにされている。最も上に位置する連結バー5の後端部からは下方へフック501が延びている。連結バー5,6,7は前後左右にずれないように係合した状態で重ねられた後、フック501が図外の鍵フレームに係止され、さらに鍵フレームにねじ止めして固定される。これにより、3個の鍵ユニットがまとめて鍵フレームに固定されることとなる。
この実施形態では、黒鍵1aのばね板部102,103の下に白鍵2aのばね板部202,203が位置するというようにして、各黒鍵の2本のばね板部の間に空所が形成されている。ばね板部の下方には、鍵並び方向に光ファイバ束F0(図にはファイバのケースが示されている。以下同じ。)が延びており、光ファイバ束F0から引き出された光ファイバF1が鍵本体10aの後端部、光ファイバF2が鍵本体10bの後端部に配置されるというようにして、各々1本の光ファイバが1つの黒鍵の鍵本体の後端部に出射端を向けて配設されている。白鍵については、ばね板部の下方の位置で、各白鍵の鍵本体の後端部に1本の光ファイバが出射端を向けて配設されている(図示せず)。
次に、本発明に係る黒鍵の具体的構造について、図1に示した鍵盤装置に用いられる黒鍵を例にとって説明する。以下の図では、黒鍵等の構造を模式的に示す。また、光照射は、図1のように光ファイバの出射端から行なうほか、LED等の発光体を鍵本体の後端部に配置して行なうことができるので、以下の図では、LEDと光ファイバ出射端のいずれかを適宜示し、これらを発光手段として記載する。
図2は、第1実施形態に係る黒鍵1を発光手段Cと共に示す縦断側面図である。黒鍵1は、上壁11、側壁(図示せず)、自由端側の前壁13、回動支点部側の後壁14を有し、内部に中空部15を形成している鍵本体10を備え、後壁14の下部は切欠かれて光導入部30とされている。また、中空部15には、ほぼ全体を埋める大きさの導光体40が嵌められ、上壁11の内面に沿って導光体40との間に拡散層50が設けられている。
鍵本体10は、黒色系の半透明材料で形成されている。このような半透明材料は、基材として、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等を用いることができ、黒色系着色剤として、カーボンブラック、アニリンブラック等の顔料、染料等を用いることができる。
導光体40は、透明なブロックで形成され、例えば、アクリル、ポリスチレン、AS樹脂、ABS等の樹脂製とすることができる。
拡散層50は、光を拡散しつつ透過させる層であり、例えば、該層を構成する基材樹脂中に屈折率の異なる微粒子を拡散剤として含んだものとすることができ、基材としてポリスチレン、ABS、AS等を用い、拡散剤としてポリメチルメタクリレート架橋体や硫酸バリウム等の微粒子を含有したものとするなど、従来公知の光拡散性素材を用いることができる。その形態は、フィルムとして鍵本体10と導光体40との間に介在させ、或いは、塗膜として鍵本体10又は導光体40に塗布したものとすることができる。拡散層50はまた、鍵本体10又は導光体40の面を粗面化することによっても形成することができる。さらに、上記フィルム、塗膜、粗面化を適宜組み合わせて拡散層50を形成してもよい。拡散層50は、導光体40を伝搬する光が、拡散層50に臨む面で全反射することなく拡散層50側に漏出するように導光体40に密着しているのが望ましい。
光導入部30は、発光手段Cを導光体40の端面に近接して配置できるように後壁14の下部を切欠いて形成される。発光手段Cは、この実施形態では、図1に示した光ファイバFの出射端とされているが、LED等の発光体を用いてもよい。また、発光手段Cからの光を導光体40に効率よく導くために、図示のように導光体40の下部に発光手段Cを受け入れる切欠き部41を形成するのが望ましい。
黒鍵1は、このように構成されているので、鍵盤装置に組み込まれた状態で、発光手段Cから導光体40に光が導入されると、光は導光体40内を進行し、上方へ向く光は拡散層50を経て上壁11に達し、前方へ向く光は前壁13に達する。下方及び側方へ向く光は一部が導光体から漏出するが、下面及び側面に対する光の角度によってかなりの部分が全反射され上方又は前方へ向きを変えた光は拡散層50又は前壁13に達する。前壁13に到達した光及び拡散層50で拡散された光は、前壁13及び上壁11を内側から照らす。その結果、外部から見ると前壁13及び上壁11のほぼ全域に亘る広い範囲(図中にRで示す範囲)が光って見える。特に、微粒子を拡散剤として含有した拡散層においては、該層に到達した光は、微粒子で反射して散乱し、散乱した光が他の微粒子で反射して散乱するというように連鎖的に反射による散乱を繰り返しながら進行して拡散層外へと放出される。したがって、拡散層に入射する光の強度分布にムラがあっても、出射時にはより均質化された強度分布となって拡散層の面から放出される。その結果、拡散層を経た光で照らされる鍵本体の壁部は、広い範囲に亘って均質的に光って見える。
図3は、本発明の第2実施形態に係る黒鍵を示しており、(a) は縦断側面図、(b) は縦断正面図である。この黒鍵1は、第1実施形態のものと同様に上壁11、側壁12、前壁13、後壁14を有した鍵本体10を備えているが、第1実施形態のものと拡散層の配置が異なっている。その他は、同じ構成である。以下の他の実施形態においても、その前の実施形態と異なる部分を中心に説明する。この実施形態では、拡散層50は、上壁11、側壁12及び前壁13の内面に沿って設けられており、前壁13より後方での縦断正面図(b) が示すように、断面形状がほぼ逆U字形をなしている。
したがって、前述のように光導入部30から導光体40内を後方から前方に向けて進行する光は、上壁11、側壁12及び前壁13の内面に沿って設けられた拡散層50に到達し、該拡散層で拡散されてこれらの壁部を内側から照らす。その結果、黒鍵1の上壁11、側壁12及び前壁13は、より均一化された状態で、ほぼ全域に亘る広い範囲(図中にRで示す範囲)が光って見える。特に、上壁11、側壁12及び前壁13の内面に沿って設けられた拡散層50で拡散される光は、これらの壁部から外へ放出される他、鍵本体の内側へも向かうが、内側へ向かった光はさらに他の壁部の拡散層に到達しそこで拡散される。したがって、複数の壁部の拡散層間で光の拡散が繰り返されることにより、鍵本体の発光度合いが強められることになる。また、演奏者は、斜め上から鍵盤を見る結果、遠くにある黒鍵については、上壁を見る視野角が小さくなりその光を感知し難い場合があるが、上記のように側壁についても広い範囲が光るように見えることにより、遠くにある黒鍵についても光る状態を明確に感知することができる。
図4は、本発明の第3実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、導光体40の下面に沿って反射体60が設けられている。反射体60は導光体40に向く面が粗面又は鏡面とされる。該面を粗面とした場合は、導光体40から出た光が乱反射され、鏡面とした場合は、導光体40から出た光が鏡面反射される。いずれの場合も、反射された光は導光体側へに向かうが、その反射形態により鍵本体10に到達する光の強度分布が異なる。到達光は、反射体が粗面の場合にはより均一化され、鏡面の場合には均一性は高くないが部分的に強い強度が得られる。したがって、反射体60の面状態は、これらの強度分布が黒鍵面で最適となるように選択されるのが望ましく、粗面部分と鏡面部分とを混在させてもよい。図4は、反射体60が粗面の場合の反射光の状態を示している。なお、反射体60の形態は、フィルムとして導光体40に付着させ、或いは、導光体40に塗布した塗膜とすることができる。また、反射体60は、導光体40を伝搬する光が、該反射体に臨む面で全反射することなく反射体側に漏出するように導光体40に密着しているのが望ましい。
このように、導光体40の下面に沿って反射体60を設けることにより、導光体40から下方へ漏出する光を鍵本体の照明に有効に利用することができるので、黒鍵1はより明るく光るように見える。
図5は、本発明の第4実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、導光体40の下面に沿って設けられた反射体60が、前壁13に近づくほど上昇するように傾斜して設けられている。黒鍵の上壁11は前方へ向けて僅かに上昇するように傾斜している。したがって、このように反射体60を同じ向きに傾斜させることにより、上壁11と反射体60との距離が鍵前方で広がることがなく、光導入部30から前方へ伝搬する光は、反射体60により効率よく前方へ伝搬される。鍵後部の光導入部30から導入される光は鍵前部に到達し難いので、このように伝搬を効率化することにより、黒鍵1はより広い範囲に亘って明るく光るように見える。
図6は、本発明の第5実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、反射体60が、前壁13に近づくほど上壁11に接近するように傾斜している。したがって、図5に示したものより傾斜が強くなっており、光伝搬がより効率化されることにより、黒鍵1はさらに広い範囲に亘って明るく光るように見える。なお、前壁13は、自由端から後方へ上昇して上壁11に達する傾斜壁131を有しており、反射体60の前端は、傾斜壁131の下端に位置している。黒鍵は、傾斜壁131の部分が白鍵より上に突出するので、この傾斜壁131に多量の光が到達することは、黒鍵1が広範囲に亘って光るように見える上で効果的である。このためには、反射体60の前端は、傾斜壁131の下端より下方に位置していればよい。
図7は、本発明の第6実施形態に係る黒鍵を示しており、(a) は縦断側面図、(b) は縦断正面図である。この黒鍵1は、反射体60における導光体40に向く面が、黒鍵1の長手方向に垂直な断面において下方へ凸をなす形状となっている。すなわち、図7(b) に示すように、反射体60は、中央の水平部61と、側壁側の傾斜部62とを備えており、水平部61の両側に位置する傾斜部62は、光導入部30から水平乃至下方へ導入された光を上方に向けて反射する。これは、反射体60の反射面が鏡面の場合には鏡面反射として上方へ方向付けられ、粗面の場合には乱反射された光がより多く上方へ向かうように方向付けられる。これにより、光導入部30から導入された光は、より効率よく上方へ向けられ、黒鍵はより広い範囲に亘って明るく光るように見える。
図8は、本発明の第7実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、反射体60における導光体に向く面が、後方へ行くほど下方へ傾斜する後傾面63を一部に備えている。この実施形態では、後傾面63は、黒鍵1の後部寄りに設けられている。発光手段Cは、鍵前方まで多量の光が到達するように前方へ向く指向性を持つのが望ましい。一方、これに伴って鍵後部には光が到達し難くなり、鍵後部が暗く見える傾向を示す。これに対し、後傾面63を設けることにより、発光手段Cからの光は、一部が後方へも反射されるので、黒鍵1は、後部も含めて、より広い範囲に亘って明るく光るように見える。
図9は、本発明の第8実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、拡散層50における前壁内面に沿う部分51が他の部分より厚くされている。光導入部30が鍵本体の後部に設けられている場合は、鍵前方の上壁及び側壁まで多量の光が到達するように指向性を持つのが望ましいが、これに伴って前壁13の受光量が特に多くなり他の壁部に比べて特に明るくなる。これに対し、前壁内面に沿う拡散層部分51を厚くすることにより、前壁13からの光の透過量を減少させ、他の壁部とバランスのとれた明るさにすることができる。
図10は、本発明の第9実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、光導入部30が、鍵本体10の後端部であって、白鍵の上面が位置する高さより下方に位置している。黒鍵1の後方には、楽器本体のカバー部材(パネル部)Sが、後壁14に接近した位置に設けられる。鍵盤楽器にくみ込まれた状態で、黒鍵1の後端部は、白鍵上面の高さHから上方へ延びるカバー部材Sにより覆われる。したがって、光導入部を上記の位置に設けることにより、上方から発光手段が直接見えるのを防止することができる。これ以外の位置、例えば、図10のP1及びP2で示す位置に光導入部を設けることも可能ではあるが、その場合は発光手段から主として上方へ向く光が導入されることになり、鍵本体10を透して発光手段の直上部分が特に明るく見えてしまいがちになるので望ましくない。P3のように前壁13の前に発光手段を置くと白鍵の位置と干渉する。また、鍵本体10の後端部であっても、白鍵上面の高さHより上方に光導入部30を設けると、その後方の位置P4に設けた発光手段からの光がカバー部材Sと黒鍵の後壁14との隙間から直接見える場合がある。
図11は、本発明の第10実施形態に係る黒鍵を示す縦断正面図である。この黒鍵1は、側壁12の内面に係止部121が設けられ、該係止部により中空部15内に位置する部材が保持されている。この実施形態では、係止部121は側壁12の下部から内側へ突出した爪状に形成されている。この係止部121に反射体60の下面が係止し、該反射面より上の部材が中空部15内に保持されている。
これにより、中空部15内に位置する部材(拡散層、導光体及び/又は反射体)を黒鍵に取り付ける際には、側壁12及び係止部121のいずれか又は双方を弾性変形させながら部材を中空部15内へ係止部121の上方まで押し込めば、係止部121に係止させることができ、作業が容易となる。特に、黒鍵は白鍵と比べて幅が狭いので、中空部への取り付け作業が困難となりがちであるので、これによる作業能率の効果は大きい。
なお、この構造によって中空部15内に保持される部材は、部材の構成によって異なる。すなわち、拡散層50が導光体40に付着している場合は、拡散層50、導光体40及び反射体60が保持されることになる。一方、拡散層50が鍵本体10に付着されている場合は、導光体40及び反射体60が保持され、反射体60がない場合は導光体40(拡散層50が導光体40に付着している場合は拡散層50及び導光体40)が保持されることになる。
係止部121は、中空部15内の部材を保持し得る種々の形状とすることができ、係止部を凹形状とし、保持される部材に凸部を設けて係合するようにしてもよい。
図12は、本発明の第11実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、反射体60の下部に、押鍵に応じて発音制御信号を発するスイッチSWを駆動するためのアクチュエータ70が設けられている。これにより、反射体60の下部に予めアクチュエータ70を取り付けておけば、その反射体を鍵本体に取り付ける作業でアクチュエータを適切な位置に設けることができ、作業の効率化とアクチュエータの正確な位置決めが実現される。特に、アクチュエータは小さいスイッチを駆動するために小型のものが使用されるので単独では扱い難く、反射体に取り付けることにより、取付け作業や部品管理が簡易になる。
図13は、本発明の第12実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。この黒鍵1は、中空部15において鍵本体10に沿って配置され光を拡散しつつ透過させる拡散性導光体45を備えている。すなわち、図2に示した黒鍵における導光体40及び拡散層50を拡散性導光体45に置き換えたものである。この拡散性導光体45は、透明な基材樹脂に前述の拡散層50に用いられたような拡散剤を分散させたものとすることができ、光導入部30から導入された光が黒鍵1の前端まで達して外部から光るように見える程度に透光性を有したものとされる。これにより、導光体及び拡散層を別個に設ける場合に比し、部品点数を減らし、コストの低減及び組立て作業の効率化を図ることができる。
また、この拡散性導光体45の下面に沿わせて反射体を設けることもでき、反射体の構造として図4〜図8に記載したもの等を採用することができる。また、図10〜図12に示した構造を拡散性導光体45を有した黒鍵に適用することも可能である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。また、一つの実施形態の特徴部分は、機能を損ねない限り他の実施形態に適用することもできる。
図1は本発明の一実施形態に係る電子鍵盤楽器用黒鍵を備えた鍵盤装置の一部を示す斜視図である。 図1の鍵盤装置に使用し得る本発明に係る黒鍵の具体的構造についての第1実施形態を示す縦断側面図である。 本発明の第2実施形態に係る黒鍵を示しており、(a) は縦断側面図、(b) は縦断正面図である。 本発明の第3実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。 本発明の第4実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。 本発明の第5実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。 本発明の第6実施形態に係る黒鍵を示しており、(a) は縦断側面図、(b) は縦断正面図である。 本発明の第7実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。 本発明の第8実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。 本発明の第9実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。 本発明の第10実施形態に係る黒鍵を示す縦断正面図である。 本発明の第11実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。 本発明の第12実施形態に係る黒鍵を示す縦断側面図である。
符号の説明
1,1a,1b:黒鍵、 10,10a,10b:鍵本体、 11:上壁、 12:側壁、 13:前壁、 15:中空部、 30:光導入部、 40:導光体、 45:拡散性導光体、 50:拡散層、 60:反射体、 63:後傾面、 70:アクチュエータ、 121:係止部、 131:傾斜壁、 51:前壁内面に沿う拡散層部分、 C:発光手段、 SW:スイッチ

Claims (10)

  1. 鍵フレームに対し回動支点部を介して自由端側を上下動自在に支持された黒鍵であって、黒色系の半透明材料で形成された上壁、側壁及び自由端側の前壁を有し内部に中空部を形成した鍵本体と、該鍵本体の上壁の内面に沿って設けられ光を鍵の内側に向かって拡散すると共に外側に向かって拡散しつつ透過させる拡散層と、前記中空部に配置され前記鍵本体に沿って延びる透光性の導光体と、前記鍵本体の下部に設けられた光導入部とを備え、前記導光体は、前記光導入部に入射した光が該導光体を通過し少なくとも一部が前記拡散層を介して前記鍵本体から放出されるように前記中空部に配置されていることを特徴とする電子鍵盤楽器用黒鍵。
  2. 鍵フレームに対し回動支点部を介して自由端側を上下動自在に支持された黒鍵であって、黒色系の半透明材料で形成された上壁、側壁及び自由端側の前壁を有し内部に中空部を形成した鍵本体と、該鍵本体の上壁の内面に沿って設けられ光を鍵の内側に向かって拡散すると共に外側に向かって拡散しつつ透過させる拡散層と、前記中空部に配置され前記鍵本体に沿って延びる透光性の導光体と、該導光体の下面に沿って延びる反射体と、前記導光体における前記反射体に覆われない面に臨むようにして前記鍵本体の下部に設けられた光導入部とを備え、前記導光体は、前記光導入部に入射した光が該導光体を通過し少なくとも一部が前記拡散層を介して前記鍵本体から放出されるように前記中空部に配置されていることを特徴とする電子鍵盤楽器用黒鍵。
  3. 前記光導入部が、前記鍵本体の後端部であって、白鍵の上面が位置する高さより下方に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
  4. 前記側壁の内面に係止部が設けられ、該係止部により前記中空部内に位置する部材が保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
  5. 前記拡散層が前記上壁、側壁及び前壁の内面に沿って設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
  6. 前記光導入部が前記鍵本体の後部に設けられ、前記拡散層における前記前壁内面に沿う部分が他の部分より厚くなっていることを特徴とする請求項に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
  7. 前記光導入部が前記鍵本体の後部に設けられ、前記反射体が、前記前壁に近づくほど上昇するように傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
  8. 前記前壁が前記自由端から後方へ上昇して前記上壁に達する傾斜壁を有しており、前記光導入部が前記鍵本体の後部に設けられ、前記反射体は、前記前壁に近づくほど前記上壁に接近するように傾斜し且つ前端が前記傾斜壁の下端又は該下端より下方に位置していることを特徴とする請求項に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
  9. 前記反射体における前記上壁に向く面が、黒鍵の長手方向に垂直な断面において下方へ凸をなす形状となっていることを特徴とする請求項に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
  10. 前記光導入部が前記鍵本体の後端部に設けられ、前記反射体における前記導光体に向く面が、後方へ行くほど下方へ傾斜する後傾面を一部に備えていることを特徴とする請求項に記載の電子鍵盤楽器用黒鍵。
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