JP2002278145A - Micr用トナー - Google Patents

Micr用トナー

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JP2002278145A JP2001079680A JP2001079680A JP2002278145A JP 2002278145 A JP2002278145 A JP 2002278145A JP 2001079680 A JP2001079680 A JP 2001079680A JP 2001079680 A JP2001079680 A JP 2001079680A JP 2002278145 A JP2002278145 A JP 2002278145A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、トナーの帯電性を安定させ
て磁気ヘッドで読取り可能な適正なトナー画像を持続
し、また磁気ヘッドに対する耐摺擦性を有し、読取りエ
ラーを発生するすることなく、しかも、画像濃度やカブ
リなどの画質の点でも問題ないというというMICR用
トナーを提供することである。 【解決手段】 本発明のMICR用トナーは、結着樹
脂、粒状マグネタイト及び針状マグネタイトの混合物か
らなるマグネタイト粒子、及び帯電制御剤を含有するト
ナーであって、該マグネタイト粒子が、トナー中に15
〜50重量%含有され、且つ該帯電制御剤が少なくとも
クロムアゾ染料を含む2種類以上からなることを特徴と
するMICR用トナーである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性一成分現像方
式のプリンターや複写機で、磁気読み取りの印刷に用い
られるMICR(Magnetic Ink Char
acter Recognition)用トナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】 近年、磁気インキ文字認識(MIC
R)が可能な書類を、特に小切手、手形を磁性トナーを
用いて磁性一成分現像方式で非常に簡単に作成すること
が行われるようになってきた。MICRは、画像を磁化
し磁気ヘッドにより読み出す方式であり、通常、磁性イ
ンキを用いてオフセット印刷などで画像を作成するので
簡便ではない。また、二成分現像方式を用いて印刷する
方式も実用化されてきているが、一成分に比べ機械が大
型になるので簡便とは言えない。小型の印刷機として感
熱転写方式のものがあるがMICR文字のみの印字を行
う単機能機がほとんどである。よって、MICR文字以
外の文字やグラフィックスの印字も同時に可能な小型プ
リンターが要望されている。その点、磁性一成分現像方
式は、機械はコンパクトでメンテナンスも簡単で、MI
CR文字以外の印字も容易に出来るのでMICR用とし
ての用途展開がされてきた。
【0003】従来技術によるMICR用トナーには、磁
化そのものの大きな磁性体を用いることが試みられ、特
開平6−282100号、特開平7−271085号に
針状マグネタイトを用いることが開示されている。しか
し、針状マグネタイトはトナー表面に露出しやすく、磁
気ヘッドとの摺擦で擦り取られ易いという問題がある。
また磁性一成分方式の現像には適正な飽和磁化が必要だ
が、針状マグネタイトを現像に必要な量含有させると信
号強度が高くなりすぎてしまう。また、針状マグネタイ
トは、分散性が悪いので使用量が制限され、現像に必要
な飽和磁化と、信号強度に必要な残留磁化の両方を満た
すことは困難であった。他の形状のマグネタイト併用し
ても、あらゆる条件を満たすには至らなかった。
【0004】また、信号強度には画像へのトナーの付着
量が影響し、付着量にはトナーの帯電性が影響する。従
って、安定した帯電性を維持することがMICR用トナ
ーにとって極めて重要である。帯電性の制御には、従来
から帯電制御剤を使用することも行われてきたが、帯電
性には磁性体の影響もあり、帯電制御剤の選択は容易で
はなかった。
【0005】また、前記耐摺擦性を改善するために、各
種のワックス類を添加することが、特開平6−2821
00号、特開平6−43689号、特開平7−2710
85号に開示されているが、ワックスの選択だけでトナ
ーの保存安定性、低温定着性、耐オフセット性などを含
めた要求を満たすのは困難であった。
【0006】以上のように、従来のMICR用のトナー
には、磁気ヘッドに対する耐摺擦性と適正な信号強度
を、画像濃度やカブリなどの画質の点で問題を起すこと
なく、満たすものはなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トナ
ーの帯電性を安定させて磁気ヘッドで読取り可能な適正
なトナー画像を持続し、また磁気ヘッドに対する耐摺擦
性を有し、読取りエラーを発生するすることなく、しか
も、画像濃度やカブリなどの画質の点でも問題ないMI
CR用トナーを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のMICR用トナ
ーは、結着樹脂、粒状マグネタイト及び針状マグネタイ
トの混合物からなるマグネタイト粒子、及び帯電制御剤
を含有するトナーであって、該マグネタイト粒子が、ト
ナー中に15〜50重量%含有され、且つ該帯電制御剤
が少なくともクロムアゾ染料を含む2種類以上からなる
ことを特徴とするMICR用トナーである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるトナーは、結着樹
脂、磁性体、帯電制御剤を主成分とするものである。ま
た、必要に応じて、着色剤、離型剤、その他の添加剤を
含有させ、流動化剤を表面に付着させてもよい。本発明
のトナー粒子の結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリ
−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン
−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトル
エン共重合体等のスチレン並びにその置換体の単独重合
体及びそれらの共重合体、;スチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸−n−ブチル共重合体等のスチレン
とアクリル酸エステルとの共重合体;スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル
共重合体、スチレン−メタクリル酸−n−ブチル共重合
体等のスチレンとメタクリル酸エステルとの共重合体;
スチレンとアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステ
ルとの多元共重合体;その他スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ビニル
メチルケトン共重合体、スチレン−アクリルニトリルイ
ンデン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合
体等のスチレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系
共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタ
クリレート、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸フェノ
ール樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素
樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、等が単独又は混合して使用でき
る。本発明は、これらの中でもスチレンーアクリル酸エ
ステル共重合体樹脂及びポリエステル樹脂が好ましく使
用される。
【0010】本発明のMICR用トナーに配合するマグ
ネタイト粒子は、その含有量がトナー中に15〜50重
量%であることが必要である。また、その含有量は好ま
しくは20〜45重量%である。この場合、マグネタイ
ト粒子の含有量15重量%以下では現像に必要な飽和磁
化と、信号強度に必要な残留磁化が得られず、適正な信
号強度が得られない。一方、50重量%を越えると定着
強度が低下して耐摺擦性が低下したり、現像に必要な飽
和磁化を越えたり、信号強度が適正レベルを越えるなど
の問題を生じる。さらにまた、本発明のMICR用トナ
ーに配合するマグネタイト粒子は、少なくとも粒状マグ
ネタイトと針状マグネタイトの混合物から構成される。
この場合、両者の重量比は粒状マグネタイト1.0に対
して針状マグネタイト0.10〜0.50が好ましい。
さらに好ましくは、前者1.0に対して後者0.20〜
0.45である。両者の重量比において、粒状マグネタ
イト1.0に対する針状マグネタイトの割合が0.50
を越えて大きいと信号強度が適正範囲を越え、0.10
未満では残留磁化が不足して信号強度が適正範囲以下に
なり、MICRシステムの読取機のリーダーソーターで
読取りエラーを生じる。本発明で使用する粒状マグネタ
イトの残留磁化は、5〜15emu/gが好ましく、8
〜13emu/gがより好ましい。飽和磁化は70〜9
5emu/gが好ましく、75〜85emu/gがより
好ましい。残留磁化が5emu/g未満ではトナーの残
留磁化が少なく信号強度が不足傾向になり、15emu
/gを越えると磁化や信号強度が過剰になり、いずれも
読取りエラーの原因となる。また、飽和磁化が70em
u/g未満では、現像に必要な飽和磁化が得られず、9
5emu/gを越えると現像に必要な飽和磁化を越える
傾向となる。粒子径は0.2〜0.3μm程度、アスペ
クト比は2.0以下の一般的なものが本発明に適用でき
る。なお、本発明でいう粒状マグネタイトとは、不定
形、球形、六面体、八面体などを包含する。本発明で使
用する針状マグネタイトの残留磁化は、20〜50em
u/gが好ましく、25〜40emu/gがより好まし
い。飽和磁化は70〜95emu/gが好ましく、75
〜85emu/gがより好ましい。残留磁化が20em
u/g未満では信号強度が不足し、50emu/gを越
えると信号強度が過剰になる。飽和磁化が70emu/
g未満では、現像に必要な飽和磁化が得られず、95e
mu/gを越えると現像に必要な飽和磁化を越える傾向
となる。粒子径は0.6μm程度、アスペクト比は2.
0以上の一般的なものが本発明に適用できる。
【0011】また、本発明のトナーは、クロムアゾ染料
を含む2種類以上の帯電制御剤を含有することが必要で
ある。すなわち、実施例1,2及び比較例6,7,8に
例示しているように、下記2つの条件を満たすことが必
要である・・帯電制御剤を2種類以上含有すること、
帯電制御剤としてクロムアゾ染料を1種類以上含有す
ること。帯電制御剤は環境条件の変化や多数枚連続プリ
ントの影響を受け、トナーの帯電量を変化させて、トナ
ーの付着量を変化させる、そしてその結果、画像濃度を
変化させ、カブリを生じさせたりする。この場合、例え
ば一般書類としては実用上問題ない画像濃度であって
も、MICRの場合、トナー付着量の僅かな変化によ
り、信号強度が適正範囲を外れることが多々ありMIC
Rシステムの読取機のリーダーソーターで読取りエラー
を起す。従って帯電制御剤の選択は、一般のコピーに供
するトナーに比べて極めて厳しい。本発明者は、帯電制
御剤について鋭意検討し本発明を成すに至った。ちなみ
に、実施例1,2は上記2つの条件を満たしているが、
比較例6は、条件を満たさず、比較例7は条件を満
たさず、比較例8は条件、を満たず、2万枚コピー
後の画像濃度が変化し、信号強度が適正範囲から外れ
た。帯電制御剤には、トナーに正帯電性を付与するもの
と、負帯電性を付与するものとがある。正帯電性の帯電
制御剤としては、例えばニグロシン及び脂肪酸金属塩等
による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−
ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチル
アンモニウムテトラフルオロボレート等の第四級アンモ
ニウム塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオ
キサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオル
ガノスズオキサイド、ジブチルスズボレート、ジオクチ
ルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジ
オルガノスズボレートを単独あるいは2種類以上組み合
わせて用いることができる。この中でも特にニグロシン
系化合物、第四級アンモニウム塩が好ましく用いられ
る。負帯電性の帯電制御剤としては、例えばアセチルア
セトン金属錯体、モノアゾ金属錯体、ナフトエ酸あるい
はサリチル酸系の金属錯体または塩等の有機金属化合
物、キレート化合物、カリックスアレーン化合物、ホウ
素含有有機物等を単独あるいは2種類以上組み合わせて
用いることができる。この中でも特にサリチル酸系金属
錯体、モノアゾ金属錯体が好ましく用いられる。本発明
で必要とされるクロムアゾ染料は、モノアゾ金属錯体に
属する。帯電制御剤の好ましい添加量はトナーに対し
0.1〜10重量%、好ましくは1.0〜5.0重量%
である
【0012】本発明のトナーには、定着用熱ロールに対
する離型性と、磁気ヘッドに対する耐摺擦性を確保する
ために離型剤を含有することが好ましい。離型剤として
ワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、硬化ひま
し油等がある。ワックスとしては、低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン系ワッ
クス、パラフィンワックス、フィッシャトロプシュワッ
クス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライ
スワックスなどがあげられる。そして、これら離型剤を
単独又は混合して使用することができる。本発明の離型
剤としては、耐オフセット性に優れるポリオレフィン系
ワックスが好ましい。プリント画像が視覚的には問題な
くても、オフセットのためにMICRとして読取りエラ
ーを起すことがあるからである。離型剤の含有量は、ト
ナーに対し、1.5〜15重量%が好ましく、2〜10
重量%がより好ましい。
【0013】本発明のMICR用トナーは、黒色のマグ
ネタイトを含有しているので、通常は着色剤を使わなく
ても支障ないが、必要に応じて着色剤を使用できる。着
色剤としては、カーボンブラック、アニリンブルー、カ
ルコオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブ
ルー、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、
フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル、ローダミン系染
料、アントラキノン染料、モノアゾ及びジスアゾ系顔
料、これらの混合物及びその他を挙げることができる。
これらの着色剤は、十分な画像濃度の可視像が形成され
る割合で含有されることが必要であり、通常結着樹脂1
00重量部に対して20重量部以下の割合が好ましい。
【0014】また、本発明のトナーには、感光体を保護
すると共に、現像特性を劣化させることなく、高品質の
画像を得るために、高級脂肪酸、オレフィンー無水マレ
イン酸共重合体類などを適宜添加してもよい。さらに、
本発明のトナーは、流動化剤をトナー表面に付着させる
ことが好ましい。流動化剤としてはシリカや酸化チタン
などに代表されるが、疎水性シリカが好ましい。なお、
本発明は、溶融混練・粉砕法に限らず、重合法にて作製
するトナーにも適用できる。また、本発明のトナーは、
MICR用に限らず、一般のプリント用にも使用可能で
ある。
【0015】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
説明する。なお、配合部数は全て重量部を意味する。 <実施例1> ・ スチレンーアクリル酸エステル共重合体樹脂 56.0部 (三井化学社製 商品名:CPR−100) ・ 負帯電性電荷制御剤 カリックスアレーン化合物 0.5部 (オリエント化学工業社製 商品名:E−89) ・ 負帯電性電荷制御剤 クロムアゾ染料 1.0部 (保土谷化学工業社製 商品名:TRH) ・ 粒状マグネタイト 28.0部 (チタン工業社製 商品名:BL−100、残留磁化8.5emu/g、 飽和磁化85emu/g) ・ 針状マグネタイト 12.0部 (戸田工業社製 商品名:MAT−230、残留磁化30emu/g、 飽和磁化81.8emu/g ) ・ ポリプロピレンワックス 2.5部 (三洋化成工業社製 商品名:ビスコール550P) 上記原料をスーパーミキサーで乾式混合し、二軸押出混
練機で熱溶融混練して混練物を得た後、ジェットミルで
粉砕、乾式気流分級機で分級して体積平均粒子径が8μ
mのトナーを得た。上記トナー100部に対し、疎水性
シリカ(日本アエロジル社製 商品名:R972)1.
5部を添加し、ヘンシェルミキサー内で5分間攪拌し、
該粒子表面に付着させ本発明のMICR用トナーを作製
した。 <実施例2> ・ ポリエステル系樹脂 55.5部 (三菱レイヨン社製 商品名:FC―1198) ・ 負帯電性電荷制御剤 クロムアゾ染料 1.0部 (保土谷化学工業社製 商品名:TRH) ・ 負帯電性電荷制御剤 クロムアゾ染料 1.0部 (オリエント化学工業社製 商品名:ボントロンS−34) ・ 粒状マグネタイト 28.0部 (チタン工業社製 商品名:EPT−500、 残留磁化11.6emu/g、飽和磁化83.0emu/g) ・ 針状マグネタイト 12.0部 (関東電化工業社製 商品名:CJ3000B、 残留磁化34.3emu/g、飽和磁化83.2emu/g) ・ ポリエチレン系ワックス 2.5部 (ヘキスト社製 商品名:PE−130) 上記原料をスーパーミキサーで乾式混合し、二軸押出混
練機で熱溶融混練して混練物を得た後、ジェットミルで
粉砕後、乾式気流分級機で分級し体積平均粒子径が8μ
mの負帯電性のトナーを得た。上記トナー100部に対
し、疎水性シリカ(日本アエロジル社製 商品名:R9
72)2.5部を添加し、ヘンシェルミキサー内で5分
間攪拌し、該粒子表面に付着させ本発明のMICR用ト
ナーと作製した。
【0016】<比較例1>実施例1の粒状マグネタイト
BL−100を37部、針状マグネタイトMAT−23
0を15部、結着樹脂を44部とした以外は実施例1と
同様にして比較用のトナーを作製した。 <比較例2>実施例1の粒状マグネタイトBL−100
を35部、針状マグネタイトMAT−230を17部、
結着樹脂を44部とした以外は実施例1と同様にして比
較用のトナーを作製した。 <比較例3>実施例1の粒状マグネタイトBL−100
を7.5部、針状マグネタイトMAT−230を3.0
部、結着樹脂を85.5部とした以外は実施例1と同様
にして比較用のトナーを作製した。 <比較例4>実施例1のマグネタイトを粒状マグネタイ
トBL−100単独で40部とした以外は実施例1と同
様にして比較用のトナーを作製した。 <比較例5>実施例1のマグネタイトを針状マグネタイ
トMAT−230単独で40部とした以外は実施例1と
同様にして比較用のトナーを作製した。 <比較例6>実施例1の帯電制御剤をTRH単独で1.
5部とし、クロムアゾ染料1種のみとした以外は実施例
1と同様にして比較用のトナーを作製した。 <比較例7>実施例1の帯電制御剤のうち、TRHをL
R147(日本カーリット社製 ホウ素含有有機物 )
とし、クロムアゾ染料を含有しないこととした以外は実
施例1と同様にして比較用のトナーを作製した。 <比較例8>実施例1の帯電制御剤をE−89単独で
1.5部とし、クロムアゾ染料以外の1種類のみを含有
した以外は実施例1と同様にして比較用のトナーを作製
した。
【0017】<評価試験>市販の磁性一成分方式のプリ
ンター(プリント速度 A4:16枚/分)を用いて実
施例、比較例のトナーでプリントし、画像濃度、カブ
リ、擦り定着強度、テープ剥離強度、及び信号強度を評
価した。 *評価方法は下記のとおりである。 1) 画像濃度:マクベス社の反射濃度計(RD91
4)で25mm×25mmのベタ画像の初期と2万枚後
の濃度を測定した。 2) カブリ:日本電色社製色差計ZE2000で非画
像部の初期と2万枚後の白色度を測定し、(プリント前
の白色度−プリント後の白色度)をカブリの値とした。 3) 擦り定着強度(残存率%):25mm×25mm
のベタ画像を500g/cmの加圧で砂消しゴムで3
往復擦り、擦る前の画像濃度Xと後の画像濃度Yから下
記式により算出した。磁気ヘッドの摺擦に対する強さの
代用特性とした。 擦り定着強度(%)=Y/X×100 4) テープ剥離強度(残存率%):セロハンテープを
25mm×25mmベタ画像に貼って剥がし、剥がす前
の画像濃度Pと後の画像濃度Qとから下記式により算出
した。他のものに触れたり、テープを貼られたときの定
着強度の代用特性とした。 テープ剥離強度(%)=Q/P×100 5) 信号強度(%) :MICR文字のリーダーにM
agtek社MINIMICR RS232を使用し
て、初期と2万枚後の信号強度を測定した。この信号強
度は70〜200%であれば、MICRシステムの読取
機のリーダーソーターで読取りエラーを生じないとされ
ている。
【0018】評価結果を表1に示した。
【表1】 表1から明らかなとおり本発明による実施例1及び2の
MICR用トナーは、連続プリントの初期から2万枚後
にわたって、画像濃度、カブリ、擦り定着強度、テープ
剥離強度、及び信号強度の各々の特性においても、MI
CR用として実用上満足できるものであることを確認し
た。比較例1及び2は、マグネタイトの含有量が多いた
め、定着強度が弱く、かつ信号強度が連続プリントの初
期から2万枚後にわたって、適正範囲上限の200%を
越えた。比較例3は、マグネタイトの含有量が少ないた
め、信号強度が連続プリントの初期から2万枚後にわた
って、適正範囲下限の70%以下であった。比較例4
は、粒状マグネタイトのみ使用のため、信号強度が連続
プリントの初期から2万枚後の間で適正範囲下限の70
%以下があった。比較例5は、針状マグネタイトのみ使
用のため、トナーの定着が弱く、かつ信号強度が連続プ
リントの初期から2万枚後にわたって、適正範囲の上限
の200%を大幅に越えた。比較例6は、帯電制御剤が
クロムアゾ染料1種類のみであったため、2万枚後の画
像濃度が上がり、トナーの付着量が多くなり信号強度が
適正範囲の上限の200%を越えた。比較例7は、帯電
制御剤がクロムアゾ染料以外の2種類であったため、2
万枚後の画像濃度が下がり、トナーの付着量が少なくな
ったため信号強度が適正範囲下限の70%以下となっ
た。比較例8は、帯電制御剤がクロムアゾ染料以外の1
種類であったため、2万枚後の画像濃度が下がり、トナ
ーの付着量が少なくなったため信号強度が適正範囲下限
の70%以下となった。
【0019】
【発明の効果】本発明の効果は、トナーの帯電性を安定
させて磁気ヘッドで読取り可能な適正なトナー画像を持
続し、また磁気ヘッドに対する耐摺擦性を有し、読取り
エラーを発生するすることなく、しかも、画像濃度やカ
ブリなどの画質も問題ないというというMICR用トナ
ーを提供できることにある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、粒状マグネタイト及び針状マ
    グネタイトの混合物からなるマグネタイト粒子、及び帯
    電制御剤を含有するトナーであって、該マグネタイト粒
    子が、トナー中に15〜50重量%含有され、且つ該帯
    電制御剤が少なくともクロムアゾ染料を含む2種類以上
    からなることを特徴とするMICR用トナー。
  2. 【請求項2】 粒状マグネタイトと針状マグネタイトと
    の重量比率が、前者1.0対し後者0.10〜0.50
    であることを特徴とする請求項1記載のMICR用トナ
    ー。
  3. 【請求項3】 粒状マグネタイトの残留磁化が5〜15
    emu/g、飽和磁化が70〜95emu/g、針状マ
    グネタイトの残留磁化が20〜50emu/g、飽和磁
    化が70〜95emu/gであることを特徴とする請求
    項1記載のMICR用トナー。
JP2001079680A 2001-03-12 2001-03-21 Micr用トナー Expired - Fee Related JP3735264B2 (ja)

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