JP3242030B2 - カラートナー - Google Patents

カラートナー

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JP3242030B2 JP16943797A JP16943797A JP3242030B2 JP 3242030 B2 JP3242030 B2 JP 3242030B2 JP 16943797 A JP16943797 A JP 16943797A JP 16943797 A JP16943797 A JP 16943797A JP 3242030 B2 JP3242030 B2 JP 3242030B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用の二成分現
像剤用カラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用現像剤は、トナー及びキャリ
アから成る二成分現像剤とトナーのみから成る一成分現
像剤に大別される。複写機のような電子写真方式を用い
た画像形成装置では、一般に二成分現像剤が用いられて
いるが、二成分現像剤は使用環境特に湿度条件によって
現像剤の帯電特性が大きく変化し、安定した画像が得ら
れず、また現像剤の寿命が短い、複写時のトナー飛散等
の問題がある。このような従来の問題を解決するため、
トナー表面にマグネタイト等の磁性粒子を表面に付着す
る、いわゆる外添しトナーとキャリアとの摩擦帯電性を
向上させることが行われていた。しかしながら、従来用
いられていた磁性粒子は黒色又は濃褐色であり、カラー
トナーに使用した場合、鮮明なカラーの着色性を有する
複写画像が得られないという問題を有するものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鮮明なカラ
ーの着色性を有する複写画像を有し、使用環境によって
帯電特性が変化せず、トナーの飛散等の問題ない二成分
現像剤用カラートナーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニッケル、亜
鉛、マンガン、マグネシウム、銅、リチウム、バナジウ
ム、クローム、カルシウムの酸化物と鉄酸化物との焼結
体である体積平均粒子径が0.05〜3μmのフェライ
ト、マグネタイトであり、表面色が下記条件(A)、
(B)及び(C)を満足する磁性粒子をトナー粒子の表
面に、トナー粒子に対して0.4〜1重量%付着したこ
とを特徴とする二成分現像剤用カラートナーである。 (A)L*≧30 (B)40≧a*≧10 (C)40≧b*≧10
【0005】本発明における磁性粒子は、ニッケル、亜
鉛、マンガン、マグネシウム、銅、リチウム、バナジウ
ム、クローム、カルシウムの酸化物と鉄酸化物との焼結
体である体積平均粒子径が0.05〜3μmのフェライ
ト、マグネタイトであることが必要である。上記磁性粒
子の表面色は(A)L*≧30、(B)40≧a*≧1
0及び(C)40≧b*≧10でなければならない。L
*が30より小さい場合は、磁性粒子の表面色が暗色で
あるため複写画像の色目に影響を及ぼし所望の色合いの
複写画像を得ることができない。また、a*又はb*が
40より大きい場合は、磁性粒子の表面色が鮮明となる
ため複写画像の色目には問題がないが、十分な磁性特性
が得られないためトナー飛散の問題が生じる。また、a
*又はb*が10より小さい場合は、磁性粒子の表面色
が黒色に近いため複写画像の色目に影響を及ぼし所望の
色合いの複写画像を得ることができない。この場合の磁
性粒子の表面色は、日本電色社製の粉体表面測定装置
商品名:SZ―Σ90で測定した数値であり、粉体表面
色測定用試料台(直径:30mm)に磁性粒子を置いて
表面色を測定したものである。このような表面色を有す
る磁性粒子としては、戸田工業社製 商品名:WAT―
305等を挙げることができる。また、トナー粒子の表
面に付着させる磁性粒子の形状としては、針状、球状、
粒状、立方状、八面体等のものが用いられる。また、磁
性粒子のトナー粒子に対する付着量は、トナー粒子に対
して0.4〜1重量%であることが必要で、0.4重量
%より少ない場合は、本願発明の目的が達成できずトナ
ー飛散等が発生しやすい。また1重量%より多いと鮮明
なカラーの着色性を有する複写画像を得にくくなる。
【0006】前記磁性粒子を付着させるためのトナー粒
子としては、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤等を含有す
るトナー粒子を用いることができる。結着樹脂としては
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニル
トルエン、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、ス
チレンビニルトルエン共重合体等のスチレン系(共)重合
体;スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸−n
−ブチル共重合体等のスチレンとアクリル酸エステルと
の共重合体;スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸−n−ブチル共重合体等のスチレンとメタク
リル酸エステルとの共重合体;スチレンとアクリル酸エ
ステル及びメタクリル酸エステルとの多元共重合体;ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレンビニルメ
チルエーブル共重合体、スチレンブタジェン共重合体、
スチレンビニルメチルケトン共重合体、スチレンアクリ
ルニトリルインデン共重合体、スチレン−マレイン酸エ
ステル共重合体等のスチレンと他のビニル系モノマーと
の共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメ
タクリレート、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニルポリ
エステル、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル
ブチラール、ポリアクリル酸フェノール樹脂、脂肪族又
は脂肪族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィン等
が単独または混合して使用できる。着色剤としては例え
ば下記の顔料又は染料を用いることができる。アニリン
ブルー(C.I. No.50405)、カルコオイルブルー(C.I.
No.axoec Blue 3)、クロームイエロー(C.I. No.1409
0)、ウルトラマリンブルー(C.I. No.77103)、デュポ
ンオイルレッド(C.I. No.26105)、オリエントオイル
レッド#330(C.I. No.47005)、メチレンブルークロラ
イド(C.I. No.52015)、フタロシアニンブルー(C.I.
No.74160)、マラカイトグリーンオキザレート(C.I. N
o.42000)、ランプブラック(C.I. No.77266)、ローズ
ベンガル(C.I. No.45435)等。
【0007】そのほか電荷制御剤として、正帯電性トナ
ーにはナフテン酸や高級脂肪酸の金属塩、アルコキシ化
アミン、四級アンモニウム塩、アルキッドアミド、リン
タングステン、モリブデン酸レーキ顔料、弗素処理活性
剤等が用いられる。また負帯電性トナーには、電子受容
性の有機錯体、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステ
ル、酸基過剰のポリエステル等が用いられる。本発明に
おけるトナー粒子を製造するに際しては、まず結着樹
脂、着色剤、電荷制御剤等を溶融混合したのち、粉砕分
級することにより調製する。次いで、混合撹拌機例えば
ボールミル、V形混合機、ナウターミキサー、スパーミ
キサー、ヘンシェルミキサーなどを用いてトナー粒子表
面に磁性粒子を付着させ本発明のカラートナーを得るこ
とができる。トナー粒子と磁性粒子の混合温度は、トナ
ー粒子のガラス転移温度以下とすることが必要である。
混合温度がこれより高いと磁性粒子がトナー粒子表面に
埋没するため磁性粒子をトナー表面に付着させた効果が
発揮されないことがある。次いで必要に応じて流動化剤
を加えて混合する。流動化剤としては、例えばシリカ、
チタン、アルミナ等の酸化物、小粒径のポリマービーズ
等が用いられる。前記のカラートナーは、磁性キャリア
と混合することにより現像剤として用いられる。キャリ
アとしては鉄粉、フェライト、マグネタイト、樹脂キャ
リア等が用いられる。
【0008】
【実施例】下記実施例中の部は重量部を意味する。 実施例1 上記材料をスーパーミキサーにて混合した後、連続押し
出し混練機にて140℃の温度で混練した。その後、ジ
ェットミル粉砕機で微粉砕し分級機にて体積平均粒子径
が12μmのトナー粒子を得た。次に上記トナー粒子に
磁性粒子(戸田工業社製 商品名:WAT−305、L
*=38.7、a*=20.2、b*=21.6)を
0.4重量%添加してへンシェルミキサーで15秒間混
合し、更にシリカ(日本アエロジル社製 商品名:R−
972)を0.1重量%添加してへンシェルミキサーで
1分間混合し本発明のカラートナーを得た。 実施例2 磁性粒子の付着量を0.6重量%にした以外は実施例1
と同様にして本発明のカラートナーを得た。 実施例3 磁性粒子の付着量を1.0重量%にした以外は実施例1
と同様にして本発明のカラートナーを得た。
【0009】比較例1 磁性粒子を戸田工業社製 商品名:EPT−1000
(L*=20.8、a*=1.0、b*=−0.8)
0.4重量%に代えた以外は実施例1と同様にして比較
用のカラートナーを得た。 比較例2 磁性粒子を戸田工業社製 商品名:Y−48(L*=6
5.5、a*=10.5、b*=55.7)0.4重量
%に代えた以外は実施例1と同様にして比較用のカラー
トナーを得た。 比較例3 実施例1のトナー粒子にシリカ(日本アエロジル社製
商品名:R−972)のみ0.1重量%添加してへンシ
ェルミキサーで1分間混合し比較用のカラートナーとし
た。
【0010】次に前記実施例及び比較例のカラートナー
4部をそれぞれ平均粒子径が100μmのCu−Znフ
ェライト(関東電化社製)96部と混合し現像剤を調製
した。そして、これらの現像剤を用いて市販のPOPプ
リンター(寺岡精工社製 商品名:CLS−1000)
に供給して常温常湿環境下(N/N、温度25℃、湿度
50%RH)に24時間放置した。次に放置後の該プリ
ンター及び現像剤を用いて上記環境下内で5000枚の
連続印字を行った。また、同様に高温高湿環境下(H/
H、温度35℃、湿度85%RH)及び低温低湿環境下
(L/L、温度10℃、湿度20%RH)に24時間放
置後印字を行った。上記印字した結果を表1に示す。な
お、連続印字に用いた原稿はA4の黒色比率6%のもの
であって、摩擦帯電量は東芝ケミカル社製のブローオフ
摩擦帯電量測定装置で測定した値であり、画像濃度は黒
ベタ部をマクベス社製反射濃度計RD−914で測定し
た値であり、地カブリは非画像部を日本電色工業社製色
差計Z−1001DPで測定した値である。また、初期
の色合い及び5000枚後のトナー飛散は下記基準によ
った。 <初期の色合い>印字1枚目における画像の色合いが磁
性粒子を付着していないトナー粒子の印字画像に対して
どれだけ再現しているかを示すものである。 ○・・・・・磁性粒子を付着していないトナー粒子とほ
ぼ同じ色合いの印字画像が得られる。 ×・・・・・磁性粒子を付着していないトナー粒子と異
なる色合いの印字画像である。 <5000枚後のトナー飛散>印字5000枚目のトナ
ー飛散状況を視覚判定したものである。 ○・・・・・現像機周辺にトナー汚れが生じない。 ×・・・・・現像機周辺にトナー汚れが生じ、トナー転
写時印字画像上にトナー汚れが生じる。
【0011】
【表1】
【0012】表1から明らかなように本発明のカラート
ナーは、磁性粒子を付着していないトナー粒子とほぼ同
じ色合いで鮮明なカラー画像を得ることができ、常温常
湿環境下(N/N)、高温高湿環境下(H/H)及び低
温低湿環境下(L/L)において、初期から5000枚
後まで画像濃度が1.3以上あり地カブリの問題もな
く、トナー飛散も全く生じなかった。一方、比較例1
は、磁性粒子を付着していないトナー粒子の印字画像の
色合いを再現できなかった。比較例2は常温常湿環境下
(N/N)及び高温高湿環境下(H/H)でトナー飛散
が生じて複写画像上にトナー汚れが生じた。比較例3は
環境条件によって摩擦帯電量の変化が著しくて常温常湿
環境下(N/N)及び低温低湿環境下(L/L)におけ
る5000枚後の画像濃度が低く、地カブリも多く、ト
ナー飛散も生じた。
【0013】
【発明の効果】本発明は、鮮明なカラーの着色性を有す
る印字画像を有し、使用環境によって帯電特性が変化せ
ず、トナー飛散等の問題のない二成分現像剤用カラート
ナーを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−60645(JP,A) 特開 平1−231063(JP,A) 特開 平4−268570(JP,A) 特開 昭53−118051(JP,A) 特開 平7−114205(JP,A) 特開 平4−124683(JP,A) 特開 平3−257461(JP,A) 特開 平2−297561(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル、亜鉛、マンガン、マグネシウ
    ム、銅、リチウム、バナジウム、クローム、カルシウム
    の酸化物と鉄酸化物との焼結体である体積平均粒子径が
    0.05〜3μmのフェライト、マグネタイトであり、
    表面色が下記条件(A)、(B)及び(C)を満足する
    磁性粒子をトナー粒子の表面に、トナー粒子に対して
    0.4〜1重量%付着したことを特徴とする二成分現像
    剤用カラートナー。 (A)L*≧30 (B)40≧a*≧10 (C)40≧b*≧10
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