JP2002278015A - 光熱写真画像形成材料およびその光熱写真画像形成方法 - Google Patents

光熱写真画像形成材料およびその光熱写真画像形成方法

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JP2002278015A
JP2002278015A JP2001078043A JP2001078043A JP2002278015A JP 2002278015 A JP2002278015 A JP 2002278015A JP 2001078043 A JP2001078043 A JP 2001078043A JP 2001078043 A JP2001078043 A JP 2001078043A JP 2002278015 A JP2002278015 A JP 2002278015A
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Takeshi Haniyu
武 羽生
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Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低カブリ、高感度、高濃度が得られ、画像保
存性に優れる光熱写真画像形成材料を提供する。また画
像形成において干渉ムラが生じにくく、均一な現像仕上
がりを有する光熱写真画像形成方法を提供する。 【解決手段】 支持体上に平均粒子径が20nm〜80
nmである感光性ハロゲン化銀粒子、フタラジン化合
物、有機銀塩、還元剤及び結合剤を含有する感光層を有
する光熱写真画像形成材料において、該感光層が支持体
により近い位置の第1感光層と支持体からより遠い位置
の第2感光層を有し、感光性ハロゲン化銀粒子の含有量
(g/m2)が第1感光層の含有量<第2感光層の含有
量であり、フタラジン化合物の含有量(g/m2)が第
1感光層の含有量>第2感光層の含有量であることを特
徴とする光熱写真画像形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光熱写真画像形成材
料およびその光熱写真画像形成方法に関し、特には医療
分野に好適な光熱写真画像形成材料、およびその光熱写
真画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療分野で環境保護や作業性の面
から湿式処理に伴う廃液の出ない光または熱処理で画像
を形成する写真材料が強く望まれており、特に光と熱の
両者を利用した現像により、高解像度で鮮明な黒色画像
を形成することができる写真技術用途の光熱写真材料に
関する技術が商品化され急速に普及している。これらの
光熱写真材料は通常80℃以上の温度で現像が行われる
ので、25℃〜45℃の範囲で液現像される従来の湿式
感光材料と区別され光熱写真画像形成材料と呼ばれる。
この光熱写真画像形成材料は感光層中に、ハロゲン化銀
粒子、有機銀塩および還元剤等を含むことにより、熱現
像を可能にしている。しかし、熱現像後に未露光部にお
いては感光性のハロゲン化銀と還元剤が同時に残存する
ため、カブリが増大したり、濃度2.5以上の高濃度部
の濃度の低下等が進行したりして画像保存性が劣化する
という課題を解決する必要があった。
【0003】一つの解決方法は、光や熱で酸や酸化剤を
発生する化合物を存在させることである。この方法とし
ては、米国特許第3,874,946号、同4,45
2,885号、同4,546,075号、同4,75
6,999号、同5,340,712号、特公昭54−
165号、特開昭50−137126号、特開平7−2
781号、特開平9−265150号等に開示されてい
るようにポリハロメタン化合物を使用するという技術が
知られている。しかし、ポリハロメタン化合物は、画像
部の現像進行を抑制するという副作用があり高い感度を
得にくいという問題があった。
【0004】高い感度を得る方法としては、効率のよい
化学増感や分光増感剤を使用する技術や、また他に現像
を連鎖的に加速する作用のあるヒドラジド化合物を使用
する技術が、例えば特開平8−234393号および特
開平11−65020号に開示されている。ヒドラジド
は、濃度2.5以上のような高い濃度部の現像を特に促
進する作用があるのでコントラストを高めることもでき
る。
【0005】また別の高い感度を得る方法としては、現
像促進化合物としてフタラジン化合物を使用することが
米国特許第3,152,904号および同3,457,
075号に記載されている。
【0006】しかしながら、これら上記の高い感度を得
る方法を併用してもポリハロメタン化合物を用いること
による感度、画像濃度の劣化の改良は困難であった。
【0007】更にまた別の高い感度を得る方法として、
熱現像方式でない湿式処理方式のハロゲン化銀写真感光
材料における方法であるが、感光層を2層設ける技術が
知られている。この技術は感光層の支持体に近い部分は
表面部分よりも感光させるための入射光が少なくなるの
で、下層を高感度にすることによって支持体に近い部分
ハロゲン化銀粒子の現像効率を高めることで実質的に高
感度を得るという技術である。下層の感光層の高感度化
には、化学増感剤、分光増感剤あるいはヒドラジド化合
物のような現像促進性の増感剤を使用することにより下
層の感光層のハロゲン化銀粒子の感度を高めたり、硬調
化を促進する技術であった。しかし、ハロゲン化銀粒
子、有機銀塩および還元剤が存在する光熱写真画像形成
材料の場合には、感光層を2層に分け下側の感光層を上
記の如く高感度化するだけでは画像保存性(低カブリ)
を満足させながら、しかも感度、画像濃度をも満足すべ
きレベルにまで改良することはまだ困難であり問題であ
った。
【0008】また、近年光熱写真画像形成材料の画像形
成はレーザーで露光する方法が普及している。レーザー
光はそのコヒーレント特性のためレーザー入射光が、支
持体の表および裏の界面で反射した2光束が干渉しあい
露光の干渉ムラを生じ、結果として画像にムラを生じさ
せる干渉ムラの問題も発生している。この干渉を回避す
る方法としては、レーザーのコヒーレントな特性を無く
すようにする方法として、波長の異なるレーザー光を重
畳して多重波にする縦マルチ法、波長の異なる複数のレ
ーザー光を照射する2光束照射法、所謂二重ビーム露光
法等がある。これらの方法はいずれもコヒーレント特性
を減じる方法であり、過度に行うと画質を損なう問題が
あった。一方別法として、光熱写真画像形成材料につい
て反射光を抑えるハレーション防止層を塗設する方法が
あるが、過度のハレーション防止は感度を低下させると
いう問題があった。また別法として、ハロゲン化銀粒子
での光散乱を利用して反射を抑える方法として、感光層
を2層に分けて感度の低いハロゲン化銀粒子を支持体に
近い感光層に含有させる方法があるが、この方法は光熱
写真画像形成材料の感度を低下せてしまうという問題が
あった。従って入射光の反射による干渉を防ぐ方法につ
いては未だ満足する方法が見つかっていないのが現状で
あり問題であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、その目的は、低カブリ、高感
度、高濃度が得られ、画像保存性に優れる光熱写真画像
形成材料を提供することにある。また画像形成において
干渉ムラが生じにくく、均一な現像仕上がりを有する光
熱写真画像形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0011】1.支持体上に平均粒子径が20nm〜8
0nmである感光性ハロゲン化銀粒子、フタラジン化合
物、有機銀塩、還元剤及び結合剤を含有する感光層を有
する光熱写真画像形成材料において、該感光層が支持体
により近い位置の第1感光層と支持体からより遠い位置
の第2感光層を有し、感光性ハロゲン化銀粒子の含有量
(g/m2)が第1感光層の含有量<第2感光層の含有
量であり、フタラジン化合物の含有量(g/m2)が第
1感光層の含有量>第2感光層の含有量であることを特
徴とする光熱写真画像形成材料。
【0012】2.第2感光層の感光性ハロゲン化銀粒子
が不安定硫黄またはセレン化合物で化学増感されている
ことを特徴とする1に記載の光熱写真画像形成材料。
【0013】3.第1感光層または第2感光層の感光性
ハロゲン化銀粒子が酸化剤存在下に熱処理されているこ
とを特徴とする1または2に記載の光熱写真画像形成材
料。
【0014】4.フタラジン化合物のフタラジン核の6
および7位が脂肪族基または5あるいは6員環基で置換
されていることを特徴とする1〜3のいずれか1項に記
載の光熱写真画像形成材料。
【0015】5.フタラジン化合物が陰イオン性の基を
有することを特徴とする1〜4のいずれか1項に記載の
光熱写真画像形成材料。
【0016】6.1〜5のいずれか1項に記載の光熱写
真画像形成材料に画像露光し熱現像して画像を形成させ
る際のレーザー光走査露光機による画像露光の走査レー
ザー光が、同一波長の入射角の異なる二重ビームのレー
ザー光であることを特徴とする光熱写真画像形成材料の
光熱写真画像形成方法。
【0017】7.1〜5のいずれか1項に記載の光熱写
真画像形成材料に画像露光し熱現像して画像を形成させ
る際のレーザー光走査露光機による画像露光の走査レー
ザー光が、縦マルチのレーザー光であることを特徴とす
る光熱写真画像形成材料の光熱写真画像形成方法。
【0018】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
光熱写真画像形成材料は、少なくとも下塗りした支持体
上に感光性ハロゲン化銀粒子、有機銀塩、還元剤および
結合剤を含有する異なる感光層2層を塗設することによ
り製造できる。感光層中には以下に説明する感光性ハロ
ゲン化銀粒子とフタラジン化合物を異なった量で含有さ
せることが特徴である。即ち、支持体上に支持体に最も
近い第1感光層とこの感光層の上に隣接する第2感光層
を設けるが、必要によっては、中間層を介して第2感光
層を設けてもよい。第2感光層の感光性ハロゲン化銀粒
子の含有量(g/m2)は第1感光層のハロゲン化銀粒
子の含有量(g/m2)よりも多く添加することが必要
である。また、このとき、第1感光層のフタラジン化合
物の含有量(g/m2)は、第2感光層のフタラジン化
合物の含有量(g/m2)よりも多いことを特徴とする
(このときの量は必ずしも質量でなく、モル数換算であ
ってもよい)。感光層の上には通常保護層が設けられ
る。また、支持体に対して感光層の裏側には、バッキン
グ層やバッキング保護層を設けてもよいし、両面に感光
層を設けることもできる。以下、感光層に添加されるフ
タラジン化合物、有機銀塩、還元剤、感光性ハロゲン化
銀粒子、ハロゲン化銀粒子の感度を高めるための化学増
感剤、酸化処理剤、分光増感剤、結合剤、結合剤を架橋
する架橋剤、色調剤(色調剤であり現像促進剤でもある
フタラジン化合物)等について順次詳述する。
【0019】(フタラジン化合物)本発明において、フ
タラジン化合物は、現像促進剤または色調剤として使用
することが好ましく、下記一般式(1)で表されるフタ
ラジン化合物が好ましく用いられる。
【0020】
【化1】
【0021】(式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞ
れ独立に水素原子、または互いに結合して環を形成して
もよい一価の置換基を表す。)一般式(1)において、
1、R2、R3およびR4で表される互いに結合して環を
形成してもよい一価の置換基としては、炭素数1〜26
の置換されてもよいアルキル基(例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、iso−プロピル基、ブチル基、
オクチル基、ドデシル基等)、炭素数1〜26の置換さ
れてもよいアルケニル基(例えば、エテニル基、ブテニ
ル基、オクテニル基、ノネニル基等)、アルコキシ基
(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、
芳香族基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、ヘテ
ロ環基(例えば、ピリジル基、フリル基、ピリミジル
基、イミダゾール基、チオフェニル基等)等が好ましい
ものとして挙げられる。該芳香族基やヘテロ環基は、環
上に電子求引性や電子供与性の置換基を導入することが
できる。該置換基としては、1940年にマックグロー
ヒル ブック社(McGrawHill Book C
o.,N.Y.,1940)から出版されたフィジカル
オーガニック ケミストリー(Physical O
rganic Chemistry)の78頁に記載の
L.P.Hammett(L.P.ハメット)の置換基
定数が−1.0〜+1.0の範囲内にある任意の置換基
を選択することができる。更に1958年にD.H.M
cDaniel(D.H.マックダニエル)、H.C.
Brown(H.C.ブラウン)等により追加修正され
た置換基(ジャーナル オブ オーガニック ケミスト
リー(J.Org.Chem.1958,23,42
0))も挙げることができる。
【0022】フタラジン化合物のうち、フタラジン核の
6および7位が脂肪族基または5あるいは6員環基で置
換されているもの、またフタラジン化合物が陰イオン性
の基(例えば、カルボキシル基、スルホ基等)を有する
ものが好ましいものとして挙げられる。
【0023】本発明に用いられる好ましいフタラジン化
合物の具体例を下記に示す。
【0024】
【化2】
【0025】上記本発明に用いられるフタラジン化合物
は、特開平2001−19679号に記載のフタラジン
化合物の製造方法を参考にして合成することができる。
また、市販品を使用することもできる。
【0026】フタラジン化合物の塗布液への添加方法
は、エチルケトンやアセトン等のケトン類、トルエンや
キシレン等の芳香族系やノルマルヘキサンやデカン等の
非芳香族系等の有機溶媒に溶解または分散して添加して
もよいし、水に分散して感光層や保護層、バッキング層
やバッキング保護層に添加してもよい。使用量は感光層
または感光層の保護層への使用量の合計が1mg/m2
〜10g/m2であることが好ましい。この範囲未満で
は、フタラジン化合物の現像促進性や色調改良効果が得
られず、またこの範囲を越えると塗布性やカブリが増大
するので好ましくない。
【0027】(有機銀塩)本発明の光熱写真画像形成材
料に含有される有機銀塩は還元可能な銀源であり、還元
可能な銀イオン源を含有する有機酸の銀塩、ヘテロ有機
酸の銀塩及び酸ポリマーの銀塩などが用いられる。ま
た、配位子が、4.0〜10.0の銀イオンに対する総
安定定数を有する有機又は無機の銀塩錯体も有用であ
る。有機銀塩を形成するのに好ましい有機酸としては、
没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、ステアリン酸、パルミ
チン酸、ラウリン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ド
コサン酸等を挙げることができる。
【0028】(還元剤)本発明の光熱写真画像形成材料
に含有される好ましい還元剤の例は、米国特許第3,7
70,448号、同3,773,512号、同3,59
3,863号等に記載されており、代表的には次のもの
を挙げることができる。 (K1)1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン (K2)ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−
メチルフェニル)メタン(K3)2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン (K4)4,4−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−
6−メチルフェノール) (K5)2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 上記還元剤は、水に分散したり、有機溶媒に溶解して使
用する。有機溶媒は、メタノールやエタノール等のアル
コール類やアセトンやメチルエチルケトン等のケトン
類、トルエンやキシレン等の芳香族類から任意に選択す
ることができる。還元剤の使用量は、銀1モル当り好ま
しくは1×10-2〜10モルであり、より好ましくは1
×10-1〜1.5モルである。
【0029】(感光性ハロゲン化銀粒子)本発明の光熱
写真画像形成材料の感光層中に含有される感光性ハロゲ
ン化銀は、シングルジェット若しくはダブルジェット法
などの写真技術の分野で公知の任意の方法により、例え
ばアンモニア法乳剤、中性法乳剤、酸性法乳剤等として
予め調製し、次いで本発明の他の成分(有機銀塩)と混
合して本発明に用いるハロゲン化銀乳剤入り有機銀塩組
成物とすることができる。この場合、感光性ハロゲン化
銀と有機銀塩の接触を充分に行わせるために、例えば感
光性ハロゲン化銀を調製するときの保護ポリマーとして
米国特許第3,706,564号、同第3,706,5
65号、同第3,713,833号、同第3,748,
143号、英国特許第1,362,970号に記載され
ているようなポリビニルアセタール類などのゼラチン以
外のポリマーを用いる手段、英国特許第1,354,1
86号に記載されているような感光性ハロゲン化銀乳剤
のゼラチンを酵素分解する手段、米国特許第4,07
6,539号に記載されているような感光性ハロゲン化
銀粒子を界面活性剤の存在下で調製することによって保
護ポリマーの使用を省略する手段等の各手段を適用する
ことができる。
【0030】感光性ハロゲン化銀は、画像形成後のヘイ
ズを低く抑えるために、また良好な画質を得るために粒
子サイズが小さいものが好ましい。平均粒子サイズで2
0nm〜80nmであることが好ましく、より好ましく
は30nm〜60nm、特に好ましくは35nm〜55
nmである。又、ハロゲン化銀の形状としては特に制限
はなく、立方体、八面体の所謂正常晶や正常晶でない球
状、棒状、平板状等の粒子が挙げられる。又ハロゲン化
銀組成としても特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、塩
沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化銀のいずれであって
もよい。
【0031】上記ハロゲン化銀の使用量はハロゲン化銀
及び後述の有機銀塩の総量に対し通常50質量%以下で
あり、好ましくは25〜0.1質量%、より好ましくは
15〜0.1質量%である。また、有機銀塩の一部をハ
ロゲン化銀に変換させる工程の反応温度、反応時間、反
応圧力等の諸条件は作製の目的にあわせ適宜設定するこ
とができる。
【0032】(化学増感剤)上記した各種の方法によっ
て調製される感光性ハロゲン化銀は、例えば含硫黄化合
物、金化合物、白金化合物、パラジウム化合物、銀化合
物、又はこれらの組み合わせによって化学増感すること
ができる。この化学増感の方法及び手順については、例
えば米国特許第4,036,650号、英国特許第1,
518,850号、特開昭51−22430号、同51
−78319号、同51−81124号等に記載されて
いる方法を参考にすることができる。
【0033】特に本発明に好ましく用いられる化学増感
剤としては、不安定硫黄化合物またはセレン化合物が挙
げられ、ハロゲン化銀粒子の存在下に熱を加えると硫化
銀やセレン化銀を生成させることのできる化合物であ
る。例えば好ましい化合物として、チオ尿素またはセレ
ノ尿素を基本構造にしてそれぞれの基本構造のアミノ基
に炭素数1〜12のアルキル、電子求引牲や電子供与性
の置換基を有するフェニル基等が置換している化合物が
挙げられる。また別にホスホセレナイドまたはホスホサ
ルファイドを基本構造とする化合物であり、燐原子に硫
黄またはセレンが結合しており、同時にこの燐得原子に
炭素数1〜12のアルキル基(例えば、メチル基、エチ
ル基、ブチル基、オクチル基等)、芳香族基(フェニル
基、ナフチル基、p−クロロフェニル基、2,3,4,
5,6−ペンタクロロフェニル基等)等が結合している
化合物が挙げられる。以下に、好ましい具体例を示す。
【0034】
【化3】
【0035】(酸化剤)本発明に用いられる酸化剤は、
過酸化水素、クロラミン化合物、テトラゾリウム化合物
等が好ましい。テトラゾリウム化合物は、1,3,5−
トリフェニルテトラゾリウム化合物やこれらのフェニル
基に少なくとも1つのアルキル基(例えば、メチル基、
エチル基、ブチル基およびオクチル基等)、アルコキシ
基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基およ
びオクトキシ基等)、スルホン酸基、カルボキシル基、
ヒドロキシ基、ヒドロキシエトキシ基、シアノ基、ニト
ロ基等を導入したものが好ましい。
【0036】酸化剤の好ましい添加量は、ハロゲン化銀
1モルに対して1×10-8モル〜1×10-2モルが好ま
しい。酸化剤の添加方法は、後述する化学増感剤である
不安定硫黄化合物と併用することが好ましい。酸化剤と
して特に下記の化合物が好ましいが、本発明はこれらに
限定されない。 (SK1)過酸化水素 (SK2)クロラミン−B(N−クロロベンゼンスルホ
ンアミドナトリウム塩) (SK3)クロラミン−T(N−クロロ−4−メチルル
ベンゼンスルホンアミドナトリウム塩) (SK4)1,3,5−トリメトキシフェニルテトラゾ
リウムクロライド (SK5)1,3,5−トリメチルフェニルテトラゾリ
ウムクロライド (SK6)1,3,5−トリフェニルテトラゾリウムク
ロライド 上記酸化剤は、ハロゲン化銀粒子の形成後に上記の化合
物を水や有機溶媒に溶解してハロゲン化銀粒子1モル当
たり、通常1×10-8モル〜1モル、好ましくは1×1
-7モル〜10-2モル、より好ましくは1×10-6モル
〜1×10-3モルの範囲で添加するのが好ましい。添加
してから、通常温度を30℃〜97℃の範囲で1分〜8
時間、好ましくは1〜5時間酸化処理することが好まし
い。酸化剤と化学増感剤の添加方法は、酸化剤を添加し
酸化処理した後、化学増感をすることが好ましいが、酸
化処理の途中から化学増感をしてもよいし、化学増感後
に酸化処理をしてもよい。また、酸化処理を化学増感の
前後の両方に実施してもよい。その場合の温度、添加等
の条件は同一でもよいし、異なってもよい。
【0037】(ハロゲン化銀粒子の分光増感)本発明に
用いられるハロゲン化銀粒子は、必要により分光増感色
素で増感することができ、例えば特開昭63−1598
41号、同60−140335号、同63−23143
7号、同63−259651号、同63−304242
号、同63−15245号、米国特許第4,639,4
14号、同第4,740,455号、同第4,741,
966号、同第4,751,175号、同第4,83
5,096号等に記載された増感色素を使用することが
できる。
【0038】(結合剤)本発明の光熱写真画像形成材料
の感光層又は非感光層に用いられる高分子結合剤として
は、ポリビニルブチラール、ポリアクリルアミド、ポリ
スチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリ
ル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル共重合
体などが挙げられる。更に塗布、乾燥して塗膜を形成し
たのち、その塗膜の平衡含水率の低いものが好ましく、
特に平衡含水率の低いものとして、例えば、有機溶媒系
に可溶のセルロースアセテート、セルロースアセテート
ブチレートおよびポリアセタールを挙げることができ
る。ポリアセタールは、ポリ酢酸ビニルを鹸化すること
によりポリビニルアルコールを製造し、このポリビニル
アルコールをアルデヒド化合物で反応させて得られるポ
リマーを意味するが、本発明に好ましいポリアセタール
としては、ブチルアルデヒドでアセタール化をしたポリ
ブチラール、アセトアルデヒドでアセタール化したポリ
アセタール(狭義でのポリアセタール)等が挙げられ
る。アセタール化度は、1%〜100%まで理論的には
存在するが、実用的には20%〜95%が好ましい。
【0039】(架橋剤)結合剤は、単独で造膜すること
により、下層や上層との接着を保持し、傷の付きにくい
膜強度を得ることができるが、架橋剤を使用することに
より膜接着や膜強度を更に高めることができる。本発明
に好ましい架橋剤としては、イソシアナート基、ビニル
スルホニル基またはエポキシ基を有する架橋剤が挙げら
れる。特に好ましい架橋剤としてイソシアナート基、ビ
ニルスルホニル基またはエポキシ基を少なくとも2個有
する多官能型架橋剤を挙げることができる。好ましい架
橋剤を下記に示す。
【0040】(H1) ヘキサメチレンジイソシアナー
ト (H2) ヘキサメチレンジイソシアナートの3量体 (H3) トリレンジイソシアナート (H4) フェニレンジイソシアナート (H5) キシリレンジイソシアナート (H6) 1,3−ビス(イソシアナートメチル)シク
ロヘキサン (H7) テトラメチレンキシリレンジイソシアナート (H8) m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベン
ジルイソシアナート
【0041】
【化4】
【0042】上記架橋剤は、水、アルコール類、ケトン
類、非極性の有機溶媒類に溶解して添加してもよいし、
塗布液中に固形のまま添加してもよい。添加量は、架橋
する基と当量が好ましいが10倍まで増量してもよい
し、10分の1以下まで減量してもよい。少なすぎると
架橋反応が進まないし、多すぎると未反応の架橋剤が写
真性を劣化させるので好ましくない。
【0043】(必要によってAH層又はBC層に使用さ
れる染料)本発明の光熱写真画像形成材料には、必要に
より該光熱写真画像形成材料のハレーション防止用のA
H層(ハレーション防止層)又はBC層(バックコート
層)が設けられ、該AH層又はBC層に用いられる染料
としては画像露光光を吸収する染料であればよく、好ま
しい例として特開平2−216140号、同7−132
95号、同7−11432号、米国特許第5,380,
635号等に記載される染料を挙げることができる。
【0044】(支持体)支持体としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレートまたはシン
ジオタクチックポリスチレン等の支持体が好ましく、2
軸延伸や熱固定した光学的に等方性が高く、寸法安定性
のよい50μm〜400μm厚のものが好ましい。
【0045】(画像露光)露光方法としては、特開平9
−304869号、同9−311403号および特開2
000−10230号に記載の方法によりレーザー露光
することができる。本発明の光熱写真画像形成材料に画
像露光を行う光源としては、当該光熱写真画像形成材料
に付与した感色性に対して適切な光源を用いることが望
ましい。例えば、当該光熱写真画像形成材料を赤外光に
感光し得るものとした場合は、赤外光域ならば如何なる
光源にも適用可能であるが、中でもそのレーザーパワー
がハイパワーであることや、感光材料を透明にできるこ
と等の点から、赤外半導体レーザー(780nm、81
0nm)がより好ましく用いられる。
【0046】本発明において、露光はレーザー走査露光
により行うことが好ましいが、その露光方法には種々の
方法が採用できる。例えば、第1の好ましい方法とし
て、感光材料の露光面と走査レーザー光のなす角が実質
的に垂直になることがないレーザー走査露光機を用いる
方法が挙げられる。
【0047】ここで、「実質的に垂直になることがな
い」とはレーザー走査中に最も垂直に近い角度として好
ましくは55度以上88度以下、より好ましくは60度
以上86度以下、更に好ましくは65度以上84度以
下、最も好ましくは70度以上82度以下であることを
いう。
【0048】レーザー光が、感光材料に走査されるとき
の感光材料露光面でのビームスポット直径は、好ましく
は200μm以下、より好ましくは100μm以下であ
る。これは、スポット径が小さい方がレーザー入射角度
の垂直からのずらし角度を減らせる点で好ましい。な
お、ビームスポット直径の下限は通常10μm程度であ
る。このようなレーザー走査露光を行うことにより干渉
縞様のムラの発生等の反射光に係る画質劣化を減じるこ
とができる。
【0049】また、別の方法として、本発明における露
光は縦マルチである走査レーザー光を発するレーザー走
査露光機を用いて行うことも好ましい。縦単一モードの
走査レーザー光に比べて干渉縞様のムラの発生等の画質
劣化が減少する。
【0050】縦マルチ化するには、合波による方法、戻
り光を利用する方法、高周波重畳をかける方法等が好ま
しい。なお、縦マルチとは、露光波長が単一でないこと
を意味し、露光波長の分布が5nm以上であることが好
ましく、10nm以上であることがより好ましい。露光
波長の分布の上限には特に制限はないが、通常60nm
程度である。
【0051】更に、別の態様として、2本以上のレーザ
ーを用いて走査露光することにより画像露光することも
好ましい。
【0052】このような複数本のレーザーをもちいる画
像露光を利用した画像書込み手段は、高解像度化、高速
化の要求から1回の走査で複数ラインずつ画像を書き込
むレーザープリンタやデジタル複写機の画像書込み手段
として使用されている技術であり、例えば特開昭60−
166916号等により知られている。これは、光源ユ
ニットから放射されたレーザー光をポリゴンミラーで偏
向走査し、fθレンズ等を介して感光体上に結像して画
像露光する方法であり、レーザーイメ−ジャなどと原理
的に同じレーザー走査光学装置である。
【0053】(熱現像装置)光熱写真画像形成材料を現
像する装置は、特開平11−65067号、同11−7
2897号および同84619号記載の装置を使用する
ことができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する
が、本発明の実施態様はこれらにより限定されるもので
はない。
【0055】実施例1 〈下引済み支持体の作製〉厚さ175μmのポリエチレ
ンテレフタレート支持体の両面に12W/m2・分のコ
ロナ放電処理を施し、一方の面に下記下引塗布液a−1
を乾燥膜厚0.6μmになるように塗設し乾燥させて下
引層A−1を設け、また反対側の面に下記下引塗布液b
−1を乾燥膜厚0.6μmになるように塗設し乾燥させ
て下引層B−1を設けた。
【0056】(下引塗布液a−1)ブチルアクリレート
(30質量%)、t−ブチルアクリレート(20質量
%)、スチレン(25質量%)、2−ヒドロキシエチル
アクリレート(25質量%)の共重合体ラテックス液
(固形分30質量/vol%)を15倍に希釈する。
【0057】(下引塗布液b−1)ブチルアクリレート
(40質量%)、スチレン(20質量%)、グリシジル
アクリレート(40質量%)の共重合体ラテックス液
(固形分30%)を15倍に希釈する。
【0058】引き続き、下引層A−1及び下引層B−1
の上表面に、12W/m2・分のコロナ放電を施し、下
引層A−1の上には、下記下引上層塗布液a−2を塗布
乾燥して下引上層A−2(感光層側用)を設け、下引層
B−1の上には下記下引上層塗布液b−2を塗布乾燥し
て帯電防止機能をもつ下引上層B−2(BC層用)を設
けた。
【0059】 (下引上層塗布液a−2) スチレンとブタジエンの1:2共重合体 0.4g/m2 ブチルアクリレート(30質量%) t−ブチルアクリレート(20質量%) スチレン(25質量%) 2−ヒドロキシエチルアクリレート(20質量%) メタクリル酸(5質量%) の共重合体ラテックス液(固形分30質量/vol%) 3g/m2 (下引上層塗布液b−2) スチレンとブタジエンの1:2共重合体 0.4g/m2 導電性酸化錫微粒子(平均粒子径16nm) 0.023g/m2 ブチルアクリレート(30質量%) t−ブチルアクリレート(20質量%) スチレン(25質量%) 2−ヒドロキシエチルアクリレート(20質量%) メタクリル酸(5質量%) の共重合体ラテックス液(固形分30質量/vol%) 0.3g/m2 〈ハロゲン化銀粒子の調製〉 (平均粒子径38nmのハロゲン化銀粒子の調製)水9
00ml中にイナートゼラチン7.5g及び臭化カリウ
ム10mgを溶解して温度12℃、pHを3.0に調整
した溶液に、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと、
(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを
含む水溶液とをpAg7.7に保ちながらコントロール
ドダブルジェット法で10分間かけて添加した。硝酸銀
の添加と同期してヘキサクロロイリジウムのナトリウム
塩を1×10-6モル/銀1モル添加した。その後4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイ
ンデン(以下HMTと略す)0.3gを添加しNaOH
でpHを5に調整して、平均粒子径38nm、投影直径
面積の変動係数8%、〔100〕面比率87%の立方体
沃臭化銀粒子を含む乳剤を得た。この乳剤をゼラチン凝
集剤にて凝集沈降させて脱塩処理後乾燥し56gの粉末
体を得た。
【0060】(平均粒子径10nmのハロゲン化銀粒子
の調製)硝酸銀水溶液と、臭化カリウム/沃化カリウム
水溶液とのコントロールドダブルジェット法での添加を
するときの温度を5℃に変更設定し、且つHMT0.2
gを予めイナートゼラチン溶液に添加し溶解しておいた
他は上記平均粒子径38nmのハロゲン化銀粒子の調製
と同様にして平均粒子径10nmのハロゲン化銀粒子を
調製した。
【0061】(平均粒子径100nmのハロゲン化銀粒
子の調製)硝酸銀水溶液と、臭化カリウム/沃化カリウ
ム水溶液とのコントロールドダブルジェット法での添加
をするときの温度を36℃、添加時間を16分間にそれ
ぞれ変更設定した他は上記平均粒子径38nmのハロゲ
ン化銀粒子の調製と同様にして平均粒子径100nmの
ハロゲン化銀粒子を調製した。
【0062】尚、上記各々のハロゲン化銀粒子の調製時
に、上記各々のハロゲン化銀粒子について酸化処理およ
び化学増感を下記のようにして施した。
【0063】酸化処理は、硝酸銀水溶液と、臭化カリウ
ム/沃化カリウム水溶液とのコントロールドダブルジェ
ット法での添加が終了したあと、かつ化学増感を行う前
に、温度を48℃に設定し,表1記載のように酸化処理
剤をハロゲン化銀1モル当たり10-5モル添加し、後、
48℃46分間攪拌して処理を行った。
【0064】化学増感は、硝酸銀水溶液と、臭化カリウ
ム/沃化カリウム水溶液とのコントロールドダブルジェ
ット法での添加が終了したあと、温度を52℃に設定
し、表1記載のように本発明の化学増感剤をハロゲン化
銀1モル当たり10-5モル添加して60分間化学熟成を
行った。
【0065】〈有機銀塩の調製〉3980mlの純水に
ベヘン酸111.4g、アラキジン酸83.8g、ステ
アリン酸54.9gを80℃で溶解した。次に高速で攪
拌しながら1.5モルの水酸化ナトリウム水溶液54
0.2mlを添加し濃硝酸6.9mlを加えた後、55
℃に冷却して有機酸ナトリウム塩溶液を得た。上記の有
機酸ナトリウム塩溶液の温度を55℃に保ったまま、5
分間攪拌した。次に1モルの硝酸銀溶液760.6ml
を2分間かけて添加し、さらに20分攪拌し、後、濾過
により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の電導度が
2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、濾過を
繰り返し、最後に円心脱水後乾燥し、有機銀塩358g
のフレークを得た。
【0066】〈光熱写真画像形成材料の作製〉前記の下
引済み支持体の上に、BC層側塗布として下記組成のB
C層とBC保護層を同時重層塗布し、45℃,1分間乾
燥を行い乾燥した。次に、感光層側塗布として下記組成
のAH層、第1感光層、第2感光層、表面保護層を同時
重層塗布し、45℃,1分間乾燥を行い乾燥して、光熱
写真画像形成材料を作製した。 (BC層側塗布) (BC層の塗布)以下の組成物をメチルエチルケトン溶
媒に添加した塗布液を調製し、以下の付き量になるよう
に塗布する。
【0067】 結合剤:PVB−1 1.8g/m2 架橋剤:(H2) 1×10-4モル/m2 染料:C1 2.2×10-5モル/m2 (BC保護層の塗布) セルロースアセテートブチレート 1.1g/m2 マット剤:平均粒子径6μmのシリカ微粒子 0.1g/m2 (感光層側の塗布) (AH層の塗布)以下の組成物をメチルエチルケトン溶
媒に添加した塗布液を調製し、以下の付き量になるよう
に塗布する。
【0068】 結合剤:セルロースアセテートブチレート 0.4g/m2 染料:C1 1.3×10-5モル/m2 (感光層の塗布) 第1感光層 以下の組成物をメチルエチルケトン溶媒に添加した塗布
液を調製し、以下の付き量になるように塗布する。
【0069】 ハロゲン化銀粒子粉末(表1記載) (表1記載の量) 有機銀塩フレーク(表1記載) (表1記載の量) フタラジン化合物(表1記載) (表1記載の量) 結合剤:PVB−1 2.6g/m2 分光増感色素A1 2×10-5モル/m2 カブリ防止剤−1:ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド 0.3mg/m2 カブリ防止剤−2:イソチアゾロン 1.2mg/m2 還元剤:(K1) 3×10-4モル/m2 第2感光層 以下の組成物をメチルエチルケトン溶媒に添加した塗布
液を調製し、以下の付き量になるように塗布する。
【0070】 ハロゲン化銀粒子(表2記載) (表2記載の量) 有機銀塩(表2記載) (表2記載の量) フタラジン化合物(表2記載) (表2記載の量) 結合剤:PVB−1 2.6g/m2 分光増感色素A1 2×10-5モル/m2 カブリ防止剤−1:ピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド 0.3mg/m2 カブリ防止剤−2:イソチアゾロン 1.2mg/m2 還元剤:(K1) 3×10-4モル/m2 (表面保護層の塗布)以下の組成物をメチルエチルケト
ン溶媒に添加した塗布液を調製し、以下の付き量になる
ように塗布する。
【0071】 セルロースアセテートブチレート 1.2g/m2 テトラクロロフタル酸 0.2g/m2 テトラクロロフタル酸無水物 0.5g/m2
【0072】
【化5】
【0073】(写真性能の評価)上記で作製した試料を
25℃で48%相対湿度の雰囲気下に3日間保存した
後、810nmの半導体レーザー露光用の感光計で露光
し(尚、レーザー露光は入射角を90度のシングルモー
ドに設定した)、露光後120℃で8秒間加熱現像後、
得られた試料のカブリと感度、最高濃度を求めた。感度
は濃度0.3を与える露光量の逆数として求め、試料1
01の感度を100とする相対感度で表す。
【0074】また、画像保存性は、相対湿度48%40
℃の部屋に30日間放置したときのカブリ値を評価し
た。
【0075】以上の経過と結果を表1、表2、表3に示
す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】*:ハロゲン化銀粒子比率=〔第2感光層
のハロゲン化銀粒子の含有量(g/m2)〕/〔第1感
光層のハロゲン化銀粒子の含有量(g/m2)〕 **:フタラジン化合物比率=〔第1感光層のフタラジ
ン化合物の含有量(g/m2)〕/〔第2感光層のフタ
ラジン化合物の含有量(g/m2)〕 表1、表2、表3から、本発明の請求項1の発明の構成
(特定の平均粒子径の感光性ハロゲン化銀粒子を使用
し、第2感光層のハロゲン化銀粒子の含有量を第1感光
層の含有量よりも多くし、第1感光層のフタラジン化合
物の含有量を第2感光層の含有量より多くすること)に
より、カブリ、感度、最高濃度、画像保存性に優れる光
熱写真画像形成材料が得られることがわかる。
【0080】更にまた、ハロゲン化銀粒子を本発明の化
学増感剤で増感する(本発明の請求項2の発明の構成)
と高感度が得られ、最高濃度も高く、画像保存性も良い
ことがわかる。
【0081】また、ハロゲン化銀粒子を酸化処理する
(本発明の請求項3の発明の構成)とカブリがより改善
され、より高感度が得られ、最高濃度もより高いことが
わかる。
【0082】実施例2 画像露光方法を下記(1)、(2)のように変えた他は
実施例1と同様に実験を行い、得られた画像について干
渉ムラを評価した。
【0083】(1).レーザー露光の入射角を表4記載
のように変化させて二重ビーム露光露光する。
【0084】(2).1MHzの高周波を重畳した縦マ
ルチ重畳波露光をする。 (干渉ムラの評価)干渉ムラの評価は、干渉ムラによっ
て生じた光学濃度1.0における干渉ムラによって生じ
た画像のムラを目視で評価した。下記を目安にして評価
した結果を表4に示す。
【0085】 5:ムラのないレベル 4:ムラが僅かに見えるレベル 3:ムラが見えるが実用上問題のないレベル 2:ムラがかなり強く見え実用上問題のあるレベル 1:ムラが強く見えるレベル
【0086】
【表4】
【0087】表4から、本発明の光熱写真画像形成材料
を用い、かつ露光する際に、二重ビーム露光や高周波縦
マルチ重畳波露光を行うこと(本発明の請求項6または
7の発明の構成)により、干渉ムラが改善されているこ
とがわかる。
【0088】
【発明の効果】本発明により、低カブリ、高感度、高濃
度が得られ、画像保存性に優れる光熱写真画像形成材料
を提供できる。また画像形成において干渉ムラが生じに
くく、均一な現像仕上がりを有する光熱写真画像形成方
法を提供できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に平均粒子径が20nm〜80
    nmである感光性ハロゲン化銀粒子、フタラジン化合
    物、有機銀塩、還元剤及び結合剤を含有する感光層を有
    する光熱写真画像形成材料において、該感光層が支持体
    により近い位置の第1感光層と支持体からより遠い位置
    の第2感光層を有し、感光性ハロゲン化銀粒子の含有量
    (g/m2)が第1感光層の含有量<第2感光層の含有
    量であり、フタラジン化合物の含有量(g/m2)が第
    1感光層の含有量>第2感光層の含有量であることを特
    徴とする光熱写真画像形成材料。
  2. 【請求項2】 第2感光層の感光性ハロゲン化銀粒子が
    不安定硫黄またはセレン化合物で化学増感されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光熱写真画像形成材
    料。
  3. 【請求項3】 第1感光層または第2感光層の感光性ハ
    ロゲン化銀粒子が酸化剤存在下に熱処理されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の光熱写真画像形
    成材料。
  4. 【請求項4】 フタラジン化合物のフタラジン核の6お
    よび7位が脂肪族基または5あるいは6員環基で置換さ
    れていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の光熱写真画像形成材料。
  5. 【請求項5】 フタラジン化合物が陰イオン性の基を有
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の光熱写真画像形成材料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光
    熱写真画像形成材料に画像露光し熱現像して画像を形成
    させる際のレーザー光走査露光機による画像露光の走査
    レーザー光が、同一波長の入射角の異なる二重ビームの
    レーザー光であることを特徴とする光熱写真画像形成材
    料の光熱写真画像形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光
    熱写真画像形成材料に画像露光し熱現像して画像を形成
    させる際のレーザー光走査露光機による画像露光の走査
    レーザー光が、縦マルチのレーザー光であることを特徴
    とする光熱写真画像形成材料の光熱写真画像形成方法。
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