JP2002277672A - 光ファイバー結合体 - Google Patents
光ファイバー結合体Info
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Abstract
が異なる二つの異種シングルモード光ファイバー間の光
ファイバーの溶融結合を形成する方法を開示する。 【解決手段】一つのファイバーがコア径が9μmで開口
数(NA)が約0.1の標準ステップ型通信ファイバーで
あり、もう一つのファイバーが多層屈折率プロファイル
を有する分散補償ファイバー(DCF)で、コア径が小
さく、約0.3を上限とする高NAを有する。この2つの
光ファイバを溶融結合させると、不純物拡散領域には、
拡散が軸方向に徐々に変化するが、結合付近が含まれ
る。通信ファイバーのコア径は、結合がファイバーで進
むにつれて、拡散領域内で徐々に増大する。第2のファ
イバーの様々な不純物の拡散により、屈折率プロファイ
ルが拡散ステップ型通信ファイバーの屈折率プロファイ
ルと光学的に収束する。
Description
む光ファイバーシステム分野に関するものである。
の新しい光ファイバーが、光ファイバーをベースとした
通信システムに導入されてきている。新しいファイバー
は、屈折率プロファイル(特性)から2種類に分類する
ことができる。一種類は、多層屈折率プロファイルを持
つ分散制御ファイバーであり、もう一種類は、標準通信
ファイバーと比べるとコア径は小さいが開口数(NA)
が大きいファイバーである。NAは、コア(中心部)の
屈折率の2乗とクラッド(周辺部)の屈折率の2乗との
差の平方根で定義される。
ング社製品SMF28のステップ型単一モードファイバーで
実現されており、ファイバーは、屈折率が略均一で高い
環状のコア領域と屈折率が均一でコアを取り囲むクラッ
ド領域とから構成される。ファイバーは、屈折率を高め
るためにゲルマニウムを添加したコアと共に石英ガラス
から構成され、クラッドは一般的に不純物を添加しない
純粋な石英である。コア径は約9.0μm、モードフィー
ルド径(MFD)は波長が1.55μmで約10μm、NAは
約0.1である。
償に使用されるルーセントテクノロジー社製のDCFファ
イバーで実現されている。このファイバーは多層屈折率
プロファイルを有し、高い屈折率のコア(ゲルマニウム
を添加)とコアを取り囲む低い屈折率の環状層(フッ素
を添加)とさらに外側を取り囲むやや屈折率の高い層
(ゲルマニウムを添加)とから構成される。DCFファ
イバーのMFDは、1.55μmの波長で約5.0μmであ
る。屈折率の高低は、全体を取り囲む均一な石英クラッ
ドと関係がある。
たファイバー(例えば、ファイバーコア社製のDF1500
F)、ブラッググレーティング用の感光性ファイバー
(ファイバーコア社製のPS1500)およびピグテール光電
子部品用のスモールコアファイバー(ファイバーコア社
製のSM1500)で実現されている。
定の光ファイバーを標準通信ファイバーに恒久的に接続
することが考えられる。
的な方法は、溶融結合と呼ばれている。この方法では、
ファイバーの端が溶けて融着するように、炎や電気アー
クなどの熱源で調製された二つのファイバーの端を接触
させる。溶融結合は、全体として“結合損失”と呼ばれ
る2以上の光学損失を受ける。結合損失の要因としては
様々なものがあり、コアの横方向のずれ、結合ファイバ
ーの光学特性差や溶融中に起こる屈折率プロファイルの
変化を含む。
Ds)を持つファイバーとモードフィールド形(MFS
s)を持つファイバーがそれぞれ結合される時、結合位
置でのモードフィールドのずれにより、高い結合損失を
生じる。
えば、D.B.Mortimore and J.V.Wright,"Low-Loss Joint
s between Dissimilar Fibers by Tapering Fusion Spl
ices" Electronics Letters,22 (13 Mar.1986), pp.318
-319 にて示されている。このテーパー技術は、最初に
一般的な溶融結合を行い、続いて結合部付近に柔らかい
ガラスを伸ばして成形し、ガラスを収縮させて結合付近
のコアとクラッドの両方の直径を縮小する。このテーパ
ー領域は、低い光学損失にて一方のファイバーの光学モ
ードフィールドを他方のファイバーの光学モードフィー
ルドに変換するモード変換として機能すると言われてい
る。標準通信ファイバーは、全結合損失が0.56dBにて、
コア径が3.8μmでMFDが4.34μmのファイバーと結
合すると言われてきた。この成形手法によるテーパリン
グは、研究室以外ではほとんど行われていない。
く、ファイバーの溶融結合に対する代替手法は、例え
ば、W.Zell,et al.,"Low-Loss Fusion Splicing of PCV
D-DFSMFibers," Journal of Lightwave Technology, LT
-5, (September 1987), pp.1192-1195で報告されてい
る。Zell等の手法は、結合部が成形された後のアニーリ
ング中に屈折率を上げる不純物を拡散することにより、
(それほど異種ではない)結合ファイバーのコアの小さ
い方を拡大する。(クラッドの屈折率を下げる不純物を
加熱中に拡散することも見出されている。)Zell等は、
拡散テーパリングは、抑圧されたクラッドシングルモー
ド(DCSM)ファイバーとDCSMファイバーよりも
MFDが小さい分散平坦シングルモード(DFSM)フ
ァイバーとの間の溶融結合における光学損失を低減する
効果があると報告している。
されていることであるが、熱処理により、ゲルマニウム
不純物やフッ素不純物の濃度はそれぞれ結合地点から軸
方向に広がる拡散特性を示す。Zell等によって、1.3μ
mの波長で、0.30dBの結合損失が達成された。この結合
損失は、二つのファイバー間のステップ結合の理論的な
損失よりも小さいものであり、その差は拡散テーパリン
グに寄与している。しかし、1.55μmの波長では、やや
大きい損失の0.35dBという結果が得られ、拡散テーパー
リングによる損失低減は見出されなかった。
ー間の結合においてさらに損失が小さい、例えば、0.3d
Bよりもっと損失が小さいことが望ましい。Zell等の報
告では、コアサイズ、屈折率プロファイル、MFDsや
MFSsがかなり異なるファイバー間の低損失の結合の
ための技術は明示されていない。実際、エルビウム増幅
器の動作波長にほぼ対応する1.55μmでは、Zell等は拡
散テーパリングによる結合損失の改善を示すには至らな
かった。さらに、その時に報告された改良された結合
は、比較的大きいコアを持つさほど異ならない一対のフ
ァイバー、すなわち、波長が1.55μmでMFDsがそれ
ぞれ10.1μmと7.6μmのファイバーに関するものであ
った。
ications system comprising a fiber amplifier' US P
atent 5,074,633 Dec 24, 1991)により拡張されてき
た。Cohen等は、MFDが4μm以下であるエルビウム
を添加したファイバーとMFDが約10μmの通信ファ
イバーとの間で、1.55μmの波長にて損失が0.15dBより
小さい結合について述べている。この結果は、熱源が約
0.6mmの長さの酸水素炎を用いて結合部を形成した後に
アニーリング処理を行って達成された。
ング段階でコアの小さい方を優先的に拡散し、コア径が
一様になるように、コアの大きい方の拡散を最小限にと
どめて、拡散テーパリングを限られた範囲内で使用す
る。従って、拡散は主として一つのファイバーでのみ起
こる。Cohenは、2000℃にて最大拡散時間を200秒だけ使
用している。
DとMFSの差は、従来技術を用いて結合されたファイ
バー間の差と比較するととても大きい。従って、従来の
研究者は今日まで、約1.55μmでの動作においてはMF
DsとMFSsが根本的に異なる通信ファイバーと多層
ファイバーを結合することができる溶融結合を提案でき
なかった。その結合時の全結合損失は、広い波長領域で
0.2dBより小さい。同様に、標準通信ファイバーと高N
Aファイバーとの間の結合損失は、約0.13dB以下になる
ことも示されていない。
ルが異なる、不純物が添加された第1の光ファイバーと
第2の光ファイバーとを溶融結合して成るアニーリング
光ファイバー結合体を提供することにある。本発明によ
れば、軸方向拡散領域は、溶融結合と関連して、第1お
よび第2のファイバー長にまたがって形成され、溶融結
合が各々のファイバーで進行すると拡散量は増加し、そ
れぞれのファイバーの拡散領域の長さは3mmかそれより
長くなる。溶融結合の全結合損失は、単波長領域におい
て0.2dBより小さい。
そ5mmとしてもよく、双方のファイバーに実質的な拡散
領域を設けることにより、本発明による結合損失を低減
することができる。
おいて、溶融結合される第1の光ファイバーと第2の光
ファイバー間での光ファイバー結合のアニーリング方法
も含む。第2のファイバーのコアサイズと屈折率プロフ
ァイルは、第1のファイバーとは異なる。本発明による
アニーリング方法は、溶融結合領域においてファイバー
を熱することに特徴がある。この加熱により、その溶融
結合領域において双方のファイバーにまたがる軸方向拡
散領域を形成するために、不純物を拡散させる。その拡
散領域では、溶融結合が各々のファイバーで進行するほ
ど拡散量は増加する。それぞれのファイバーの拡散領域
の長さは3mmかそれより大きくなる。また、溶融結合部
の全結合損失は単波長領域において0.2dBより小さい。
は、結合損失を減少させるためにそれぞれ実質的に拡散
される。それぞれのファイバーの拡散量は、前述した従
来技術の場合よりはるかに多い。拡散時間ははるかに長
く、例えば、2000℃のピーク温度にて3分から30分で
ある。本発明による方法によって、双方のファイバーに
て不純物拡散が生じる。しかし、結合部分で光学的な結
合を良くするためには、拡散範囲が全体に渡る必要はな
い。実際、従来技術で示されている拡散範囲を適度に増
加させることにより、双方のファイバーが拡散熱源にほ
とんど同一にさらされていれば、従来技術の場合に比べ
て結合損失が相当改善される。
標準ステップ型通信ファイバーであり、もう一つのファ
イバーが多層分散補償光ファイバー(DCF)である場
合を考える。拡散不純物領域には、接合付近が含まれ
る。通信ファイバーのコア径は、このファイバーで結合
が進むにつれて拡散領域内で徐々に大きくなる。DCF
ファイバーの様々な不純物の拡散も、このファイバーで
結合が進むにつれて徐々に増大する。接合部分ではこれ
らの不純物の拡散により、屈折率プロファイルが拡散ス
テップ型通信ファイバーの屈折率プロファイルと光学的
に収束する傾向がある。それぞれのファイバーのモード
フィールド径とモードフィールド形(単一波長におい
て)の不整合性が比較的高くても、拡散領域とその軸方
向の漸次の変化により、結合に伴う光学損失は比較的に
低い、すなわち、実行波長にて0.2dBより低い。
は標準ステップ型通信ファイバーであり、もう一つのフ
ァイバーはNAが0.3である高NAファイバーである。
不純物拡散領域には、接合付近が含まれる。双方のファ
イバーのコア径は、結合がファイバーで進むにつれて拡
散領域内で徐々に大きくなる。高NAファイバーのコア
の拡散により、屈折率プロファイルは拡散ステップ型通
信ファイバーの屈折率プロファイルに光学的に収束する
傾向がある。それぞれのファイバーのモードフィールド
径(単一波長における)の不整合性が比較的高くても、
拡散領域とその軸方向の漸次の変化により、結合に伴う
光学損失は比較的低い、すなわち0.1dBより低い。
用いた例により以下で説明する。異種ファイバーの結合
部分は光路において急激に変化し、伝搬光の大きな損失
要因になりうる。コア領域から拡がる径方向と軸方向の
不純物の拡散は、光信号の観点からすると、変動をなめ
らかにし結合部での損失を減少させる。拡散の範囲が広
がれば光学変動がなめらかになり、結合部での損失は減
少する。しかし、各々のファイバーの拡散領域と非拡散
領域との境界では、光路における急激な変動が生じない
ことを保証するように注意しなければならない。
通過する光の低損失を補償する許容遷移率(transition
rate)がある。この遷移率は、いわゆる断熱標準(Adi
abatic Criterion)によって決定され、当業者により知
られているものである(例えば、W.J.Stewart and J.D.
Love, "Design limitations on tapers and couplesin
single mode fibres" ECOC 1985 pp. 559-562)。本目
的のためには、各々のファイバーが適度な遷移率となる
ように、拡散コア領域の軸方向特性を拡散中に制御する
必要があることに言及するだけで十分である。
熱することにより行われる。拡散範囲は加熱温度と加熱
時間に比例する。
やかに遷移するための最も簡単な手段は、ガス炎の温度
勾配を活用すること、そして、結合部分で適切な遷移率
になるようにガス炎を確実に十分長くすることである。
ファイバーが最も熱くなる炎の中心部では拡散がより多
く起こり、炎の端へ行くに従って拡散が起こらなくな
る。そのような拡散方法のさらに詳細な手法は、拡散さ
せるための炎に対して軸方向の前後の動きを導入する、
すなわち、炎がファイバーの長さ部分にわたって振動す
ることである。拡散処理中に振動振幅を変化させること
ができ、それによりファイバーの異なる領域は、炎に熱
せられる時間が異なる。拡散量は熱する時間に依存する
ので、ファイバーが最も長い時間熱せられる場合に拡散
がより多く起こる。
る従来技術では、熱せられる領域の範囲は約1mmから2mm
である。そのようなアークによるファイバーコアの拡散
は、比較的急激に変化する。これは、拡散の範囲が低い
ことが必要とされるファイバー結合においては妥当であ
るが、二つのファイバーの差が無視できない結合におい
ては適切ではない。本発明によれば、熱せられる領域
(ホットゾーン)の長さは増大し、そのホットゾーン内
でファイバー温度は適当に勾配し、それにより適切な拡
散プロファイルが得られる。
し、その拡散の勾配を緩和することにより、二つのファ
イバーの結合損失を改善することができる。種々のファ
イバータイプにおける断熱標準を調べると、異なるファ
イバーでは低損失を実現するには異なる拡散勾配が必要
であることが知られている。高NA適合クラッドファイ
バーは、最も早い拡散遷移率を許容し、標準低NA適合
クラッド通信ファイバーは、遅い遷移率が必要であり、
抑圧クラッド層(depressed cladding layer)を有する
多層ファイバーは、全てのファイバーの内最も遅い遷移
率が必要である。理想的には、結合する両方のファイバ
ーは、可能な最短の長さで最も低損失となるように、異
なる熱処理が施されるべきである。しかし、実際には、
遅いファイバータイプに応じて双方のファイバーを熱処
理するのが適切である。中心からゆるやかな勾配をもつ
温度分布の単一炎が、この実施例であり、上述したCohe
nの方法に比べて、より長い範囲にて双方のファイバー
の拡散を拡げるのに使用される。
ーに適用される本発明の好ましい実施例を以下で説明す
るが、本発明の原理は他の種類のファイバーに適用する
こともできる。
ーが示されている。結合は、第1のファイバー10と第
2のファイバー40とで行われる。ファイバー10はD
CFファイバーである。ファイバー10は、均一なクラ
ッド20と屈折率が高い内側のコア30とともに屈折率
プロファイル(特性)を形成する連続層(series oflay
ers)とを含む。第2のファイバー40はDCFファイ
バーではなく、一般的には光通信ファイバーである。フ
ァイバー40は、クラッド50とコア60とを含む。フ
ァイバー10と40は、一般的には単一モードファイバ
ーである。
としては、内側のコアの屈折率を高くするために、ゲル
マニウムを添加した石英ガラスから構成される。コアを
取り囲む屈折率の低いリング70は典型例としてフッ素
が添加され、リング70を取り囲む形でやや屈折率の高
いゲルマニウムを添加した別のリング80があり、一番
外側には屈折率の均一なクラッド20がある。都合の良
いことに、クラッド20の外径は、クラッド50の外径
と同じである。ファイバー40が標準光通信ファイバー
であれば、この外径は一般的に約125μmである。
合部90で結合されている。結合90による全結合損失
は、1.55μmを中心とする広い波長帯(160nm)におい
て0.3dBより小さいことが望ましい。
リング手順とそれによる溶融拡散結合の手順が以下で示
されている。標準通信ファイバー(SMF28)とルー
セント社のDCFファイバーとを結合するためにこの手
順を用いることによって、結合損失は0.2dBより小さ
く、約0.15dBと同等に低くなった。
バー10と40のそれぞれの端部が最初に調製され、従
来の溶融結合装置により結合される。熱源として、例え
ば炎、電気アーク、タングステンフィラメントなどを使
用する溶融結合装置は、従来からよく知られており、簡
単に入手することができる。溶融結合装置の一つの適例
としては、フジクラ社のModel 30Sがある。
ている。そのような技術を用いることにより、結合され
るそれぞれの端部は好ましい形でくっつき、ファイバー
の長手軸に直交する面から1°以上傾くことはない。端
部が調製されると、ファイバーが結合装置に取り付けら
れて位置合わせが行われ、使用される装置における最善
の方法で結合される。
れ、熱処理装置に取り付けられて、図3に示すように、
整列された二つのプラットフォーム100の中間点に位
置する結合点90と共にプラットフォーム100の間に
吊持される。続いて水素トーチが結合領域に導入され
る。トーチのヘッド110は、一般的にはセラミックや
ステンレス鋼から造られているが、ガスがファイバーに
対して垂直下方に流れるように導入される。図4を参照
すると、バーナーのノズルは直径が約8mmで、縁の厚さ
は約1mmである。ガス炎の先端形状は逆さになったドー
ム形状120である。トーチの高さとガス流量が調整さ
れて、ファイバーが炎に接し、ファイバーの約10mmの長
さが炎に熱せられ、結合点90を基準に対称に、例えば
ファイバー10と40のそれぞれが約5mmなるように炎
にさらされる。ガス流量は100〜400ccm/分の範囲にする
ことができ、一般的には300ccm/分である。
と温度勾配になるまで、例えば約10mmの長さの結合領域
を加熱すること、結合領域を温度依存時間の間だけその
温度分布に維持することとが含まれる。不純物の拡散は
熱処理中に起こり、拡散の長手方向の勾配は炎の熱勾配
に反映する。その結果、図2を参照して、ファイバー4
0のコア部とファイバー10の屈折率分布部の双方が徐
々に拡散していき、不純物拡散領域75が熱せられた領
域に沿って、結合点90におけるファイバー間の光学的
な差がぼやけるまで形成される。光誘導が拡散領域で維
持されるならば、伝搬光は多かれ少なかれ結合部分を横
切ることになる。
が見出された。すなわち、結合領域で熱せられるそれぞ
れのファイバーの少なくとも3mmの長さを含む6〜20mm
の長さのファイバー部分を炎を用いてアニーリングする
時に、改良された標準ファイバー/DCFファイバー結
合が得られる。このように、それぞれのファイバーの3
〜10mm間が炎にさらされ、図2に示す軸方向の不純物拡
散領域75が形成される。そこでは、結合がそれぞれの
ファイバーに沿って近づくにつれて拡散量が増加する。
都合のよいことに、拡散領域はファイバー10と40の
それぞれでおよそ5mmである。結合箇所は、3,4,5
分から30分の範囲の時間にて、1700〜2000℃の範囲内
の温度で熱せられる。その結果生じるファイバー間のア
ニーリング結合では、0.2dBより低く一般的には0.15〜
0.2dBの範囲内の向上した損失特性を示す。結合したフ
ァイバーのコア間の遷移部で前述の断熱標準を生じて、
ファイバーの拡散が行われるように、使用される実際の
ファイバーの種類によって経験的にこれらの条件が定め
られる。
通信単一モードファイバーと高NAファイバーとの間の
溶融結合においても有効に使用することができる。改良
標準ファイバー/DCFファイバー結合での前述した条
件を用いると、結合箇所を加熱することにより、結合が
それぞれのファイバーで進むにつれて拡散量が増加する
軸方向の不純物拡散領域が同様に生じる。これによる結
合損失は、0.1dBより低い。高NAファイバーは、0.1よ
り大きく、0.4と同等であるNA値を持つようにしても
よい。一般的なNA値は0.3である。
プット(出力)を、図4に示す光源130と光パワーメ
ーター140とを備える光損失検査セットなどの従来技
術により測定することができる。一般には、光パワーメ
ーターにより検出される光パワーは増加し続けて最大値
で飽和状態に達する。従って、最適な加熱時間はある温
度にて容易に特定され、最高温度が最適時間の間維持さ
れる時に、与えられた光パワーは最大となる。加熱条件
が一旦設定されると、光測定の必要がなくなる。
ードファイバー(ファイバータイプ DK-SM)と単一モー
ド通信ファイバー(コーニング社のSMF28)は、拡
散を生じさせるための広範な熱処理で溶融結合された。
FDは約5.0μmである。通信ファイバーは外径が125μ
m、MFDは約10μmである。結合されるファイバー端
は、上述したように調製され、整列され、従来の溶融結
合装置で結合される。
は、ファイバー40と連結されているレーザー光源13
0とファイバー10と連結されている光検出器140に
よって測定される。結合点90の中心に位置する約10mm
の結合長は、水素炎により熱せられる。トーチは8mmの
開口を持つセラミックヘッドを有する。1700〜2000℃の
最大温度でファイバー上に10mmの加熱域長を作るよう
に、トーチの高さが調整される。水素ガスは、約300cc/
分で開口を通過する割合で流れる。
れ、その温度に約10分間保たれる。この時に最大伝達
光パワーが観測される。1.55μmの波長にて、10個の
サンプルの結合損失の平均は0.17dBであり、標準偏差は
0.03dBである。
ンにあるファイバーコア社のファイバーコア高NA(N
A=0.3)シングルモードファイバー(PS1500)
と単一モード通信ファイバー(コーニング社のSMF2
8)は、拡散を生じさせるための広範な熱処理で溶融結
合された。
FDは約4.0μmである。通信ファイバーは外径が125μ
m、MFDは約10μmである。
に調製され、整列され、従来の溶融結合装置で結合され
る。
は、従来の技術によって測定される。約10mmの結合長
は、接触点の中心に位置しているのだが、水素炎により
熱せられる。トーチは8mmの開口を持つセラミックヘッ
ドを有する。ファイバー上に10mmの加熱域長を作るよう
に、トーチの高さが調整される。水素ガスは、約200cc/
分で開口を通過する割合で流れる。
るまで熱せられ、その温度に約5分間保たれる。この時
に最大伝達光パワーが観測される。1.55μmの波長に
て、10個のサンプルの結合損失の平均は0.05dBであ
り、標準偏差は0.01dBである。
である。例えば、上述したルーセント社のファイバーの
代わりに異なるタイプのDCFファイバーを用いてもよ
く、異なるタイプの高NAファイバーを用いることがで
きる。また、本発明は、結合損失を減少させるために他
の異種ファイバー間の結合に適用できる。
る一対の異種ファイバーの概略図である。図1(b)
は、二つのファイバーの屈折率プロファイルの概略図で
ある。
での屈折率の拡散とともに溶融結合によって結合された
一対の異種ファイバーの概略図である。
略図である。
ストするための配置図である。
0,60…コア、分70,80…散補償領域、90…溶
融結合部、100…プラットフォーム、110…トーチ
のヘッド、120…ガス炎の先端、130…光源、14
0…光パワーメーター
Claims (22)
- 【請求項1】所定の波長域にて用いられる互いに溶融結
合された第1と第2の不純物添加光ファイバー(10,
40)を備え、第2のファイバーが第1のファイバーと
異なるコアサイズと屈折率プロファイルを有するアニー
リング光ファイバー結合体において、 双方のファイバーにまたがる軸方向拡散領域(75)は
溶融結合部(90)に関連するものであり、その拡散領
域の不純物拡散量は溶融結合がそれぞれのファイバーで
進むにつれて増加しており、それぞれのファイバーの拡
散領域長は3mmもしくはそれより長く、溶融結合部のは
全結合損失が単一波長域で0.2dBより小さいことを特徴
とするアニーリング光ファイバー結合体。 - 【請求項2】請求項1に記載の結合体において、 第1のファイバーは標準遠距離通信単一モードファイバ
ー(40)であり、第2のファイバーはDCFファイバ
ー(10)であることを特徴とするアニーリング光ファ
イバー結合体。 - 【請求項3】請求項2に記載の結合体において、 DCFファイバーは外側のクラッドに覆われ、クラッド
よりも屈折率が高いコア(30)と、コアと外側のクラ
ッドの間の分散補償領域(70,80)とを含むことを
特徴とするアニーリング光ファイバー結合体。 - 【請求項4】請求項1に記載の結合体において、 第1のファイバーは標準遠距離通信単一モードファイバ
ーであり、第2のファイバーは第1のファイバーよりも
NA値が高いことを特徴とするアニーリング光ファイバ
ー結合体。 - 【請求項5】請求項3に記載の結合体において、 第2のファイバーのNA値は0.3と略同一であることを
特徴とするアニーリング光ファイバー結合体。 - 【請求項6】請求項4または5に記載の結合体におい
て、 第2のファイバーはエルビウムを添加したコアを有する
ことを特徴とするアニーリング光ファイバー結合体。 - 【請求項7】請求項3から6のいずれかに記載の結合体
において、 結合損失は0.1dBより小さいことを特徴とするアニーリ
ング光ファイバー結合体。 - 【請求項8】請求項1から7のいずれかに記載の結合体
において、 第1のファイバーのコア径は8〜11μmの範囲内であ
り、第2のファイバーのコア径は2〜8μmの範囲内であ
ることを特徴とするアニーリング光ファイバー結合体。 - 【請求項9】請求項1から8のいずれかに記載の結合体
において、 それぞれのファイバーの拡散領域長は10mmより短いこと
を特徴とするアニーリング光ファイバー結合体。 - 【請求項10】請求項1から9のいずれかに記載の結合
体において、 それぞれのファイバーの拡散領域長は略5mmであること
を特徴とするアニーリング光ファイバー結合体。 - 【請求項11】所定の波長にて用いられる、互いに溶融
結合される第1と第2の不純物添加光ファイバー(1
0,40)間の光ファイバー結合体のアニーリング方法
であって、第2のファイバーが第1のファイバーと異な
るコアサイズと屈折率プロファイルを有する光ファイバ
ー結合体のアニーリング方法において、 溶融結合領域においてファイバーを熱し、双方のファイ
バーにまたがり、結合がそれぞれのファイバーで進むに
つれて拡散量が増加する軸方向拡散領域(75)を形成
し、不純物を拡散させて、それぞれのファイバーの拡散
領域長は3mmかそれよりも長く、溶融結合の全結合損失
は単一波長域にて、0.2dBより小さいことを特徴とする
光ファイバー結合体のアニーリング方法。 - 【請求項12】請求項11に記載の方法において、 ガス炎でファイバーを加熱することを含むことを特徴と
する光ファイバー結合体のアニーリング方法。 - 【請求項13】請求項11または12に記載の方法にお
いて、 ファイバーの加熱は1700℃から2000℃の間のピーク温度
にて行われることを特徴とする光ファイバー結合体のア
ニーリング方法。 - 【請求項14】請求項11から13に記載の方法におい
て、 加熱は3分から30分間行われることを特徴とする光フ
ァイバー結合のアニーリング方法。 - 【請求項15】請求項11から14のいずれかに記載の
方法において、 加熱中は溶融結合部の光学結合損失を測定し、結合損失
が所定のレベルまで減少すると、加熱を終了することを
含むことを特徴とする光ファイバー結合体のアニーリン
グ方法。 - 【請求項16】請求項11から15のいずれかに記載の
方法において、 加熱はガストーチを用いて行われることを特徴とする光
ファイバー結合体のアニーリング方法。 - 【請求項17】請求項16に記載の方法において、 トーチは水素を燃焼し、トーチに対する水素の流量を10
0〜400cc/分の間で制御することを含むことを特徴とす
る光ファイバー結合体のアニーリング方法。 - 【請求項18】請求項16または17に記載の方法にお
いて、 結合部分にて最大温度となり、ファイバーに沿って結合
部分から温度勾配が生じるようにファイバーに沿ってト
ーチを振動させることを含むことを特徴とする光ファイ
バー結合体のアニーリング方法。 - 【請求項19】請求項11から18のいずれかに記載の
方法において、 標準遠距離通信ファイバーとDCFファイバーとの間に
結合体を形成することを含むことを特徴とする光ファイ
バー結合のアニーリング方法。 - 【請求項20】請求項11から18のいずれかに記載の
方法において、 標準遠距離通信ファイバーと高NAファイバーとの間に
結合体を形成することを含むことを特徴とする光ファイ
バー結合体のアニーリング方法。 - 【請求項21】請求項11から20のいずれかに記載の
方法により製造されたアニーリング光ファイバー結合
体。 - 【請求項22】請求項1から10のいずれかまたは21
に記載のアニーリング光ファイバー結合体は、1.55μm
を中心とする波長域で動作する構造とされる。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001070941A JP2002277672A (ja) | 2001-03-13 | 2001-03-13 | 光ファイバー結合体 |
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JP2001070941A JP2002277672A (ja) | 2001-03-13 | 2001-03-13 | 光ファイバー結合体 |
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2001
- 2001-03-13 JP JP2001070941A patent/JP2002277672A/ja active Pending
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