JP2002276960A - 温水シート、床暖房システム、及び壁暖房システム - Google Patents

温水シート、床暖房システム、及び壁暖房システム

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JP2002276960A
JP2002276960A JP2001075526A JP2001075526A JP2002276960A JP 2002276960 A JP2002276960 A JP 2002276960A JP 2001075526 A JP2001075526 A JP 2001075526A JP 2001075526 A JP2001075526 A JP 2001075526A JP 2002276960 A JP2002276960 A JP 2002276960A
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hot water
sheet
floor
water pipe
water sheet
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JP2001075526A
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Suketoshi Nishida
佐俊 西田
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工時において床下地材と床材の接着固定が
簡単に行える温水シートを提供する。 【解決手段】 根太6に支持されて床下地材5が床面に
設けられており、その上面には、予め、給湯配管の通路
に沿って、溝部7が加工されている。床暖房システムの
施工にあたっては、この溝部7に、温水シート1の温水
配管4による凸部が嵌まり込むようにして、温水シート
1を床下地材5の上に敷きつめる。その後、温水配管の
接続工事を行い、さらに、床材8を温水シート1の上に
敷きつめる。その際、温水シート1の貫通孔9を通し
て、床下地材5の上に接着剤を塗布し、その接着剤が貫
通孔9を埋め、温水シート1の表面に達するようにす
る。その後、床材8を温水シート1の上に敷きつめれ
ば、床下地材5と床材8が、貫通孔9内に充満した接着
剤により直接強固に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温水を用いた床暖
房システム又は壁暖房システムに用いるのに適当な温水
シート、及びそれを用いた床暖房システム、壁暖房シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家屋の暖房システムとして、温水
配管を床下又は壁内に敷設し、温水配管中に温水を供給
することにより暖房を行うシステムが普及しつつある。
これらの暖房システムにおいては、室内の空気を汚さ
ず、かつ、室内を一様に暖房できるという特徴がある。
【0003】これらの暖房システムのうち、床暖房シス
テムの1例を図8に示す。根太11に支持されて床下地
材12が床面に設けられており、その上に温水マット1
3が敷きつめられている。そして、温水マット12の上
面には床材14が設けられ、部屋の床を構成している。
温水マット13は、通常、発泡スチロール等の断熱性の
良い材料で形成され、その中には、所定の配管経路に従
って、温水配管15が、その表面近くに埋め込まれてい
る。温水配管の熱は、温水マット13の断熱性のため
に、下方(裏面方向)には伝達されず、床材14に伝達
されて床材14を加熱する。床材14は通常木材や木質
材からなり、適度な温度に加熱されて、室内全体を暖房
する。
【0004】床暖房システムの他の例を図9に示す。根
太11に支持されて床下地材12が床面に設けられてお
り、その上に床材14が直接に敷きつめられている。こ
の床材14は特殊なものであり、木材又は木質材の中に
温水配管15が内挿されているような構造をしている。
温水配管15中の温水は、直接床材14を加熱する。床
材14は適度な温度に加熱されて、室内全体を暖房す
る。
【0005】以上、床暖房システムについて説明した
が、壁暖房システムについても、ほぼ同様な構造が採用
されている。
【0006】しかしながら、前記のような従来の床暖房
システムには以下のような問題点がある。すなわち、図
8に示すようなシステムでは、温水マット13の厚さが
約12mmあるため、その分だけ床の高さが高くなってし
まう。よって、床暖房システムを有する部屋と有しない
部屋との床の高さが異なることになり、何らかの対策が
必要となるという問題点がある。
【0007】図9に示すようなシステムではこのような
問題点はないが、床材14の幅が限られてしまうため、
床材14同士の間で温水配管15を接続する必要があ
り、その接続スペースが必要となる他、接続工事が必要
であるという問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点を解
決するものとして、本発明者らは、新しい構造の温水シ
ート、及びそれを使用した床暖房システム、壁暖房シス
テムの発明を行い、特願2000−311445号とし
て特許出願した(以下、この発明を「先願発明」とい
う。) 先願発明の実施の形態の例を図5及び図6に示す。図5
は、先願発明の実施の形態の1例である温水シートの概
要を示す断面図である。図5において、1は温水シー
ト、2はシート部材、3は温水配管保持部材、4は温水
配管である。
【0009】温水配管保持部材3は、熱可塑性樹脂のシ
ートで構成され、温水配管4の通過経路に沿って熱変形
させることにより溝が形成されている。そして、その溝
中に温水配管4が嵌め込まれている。シート部材2はア
ルミニウム等の熱伝導の良い材料からなる薄膜で構成さ
れ、温水配管保持部材3と当接する部分は、接着剤によ
り温水配管保持部材3と接着されている。このような構
成により、シート部材2と温水配管保持部材3とで、温
水配管4を挟み込み、温水配管4が脱落しないように固
定している。
【0010】図6は、このような温水シートを使用し
た、先願発明の実施の形態の1例である床暖房システム
の概要を示す図である。図6において、図5に示された
構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその説
明を省略する。図6において、5は床下地材(床支持
材)、6は根太、7は溝部、8は床材である。
【0011】根太6に支持されて床下地材5が床面に設
けられており、その上面には、予め、給湯配管の通路に
沿って、溝部7が加工されている。床暖房システムの施
工にあたっては、この溝部7に、温水シート1の温水配
管4による凸部が嵌まり込むようにして、温水シート1
を床下地材5の上に敷きつめる。その際、床下地材5の
平坦部表面と、温水シート1の温水配管保持部材3の平
坦部の裏面を接着剤により接着することが好ましい。
【0012】このようにして、温水シート1を床下地材
5の上に敷きつめた後、温水配管の接続工事を行い、そ
の後、床材8を温水シート1の上に敷きつめ、シート部
材2と床材8を接着剤等により固定する。
【0013】シート部材1としては、アルミ薄板のよう
な熱伝導性が良く、ある程度強度のあるものが好まし
い。熱伝導性が良いものを使用することにより、温水配
管4から離れている床材8の部分にも熱を伝えることが
でき、伝熱効率を上げることができる。また、アルミ薄
板の厚さは0.1mm(例えば0.04mm)以下でよいので、温
水シート1の厚さを十分に薄くすることができる。
【0014】また、温水配管保持部材3としては、熱可
塑性樹脂シートのような、断熱性が良く、かつ、厚さが
薄くて加工のし易い物を使用することが好ましい。熱可
塑性樹脂シートを使用すれば、加熱した型枠を押し付け
ることにより、予め定められた温水配管の配管経路に沿
った形状をした凹部を容易に形成することができ、この
凹部を温水配管を保持する部分として使用することがで
きる。
【0015】また、断熱性が良いので、温水配管4の熱
が、床下地材5側に逃げることを防止することができ
る。さらに、熱可塑性樹脂シートは1mm以下(例えば0.
3mm)の厚さで十分な強度を有するので、温水シート1
の厚さを十分に薄くすることができる。
【0016】このように、先願発明は従来の技術に比べ
ると非常に有利な特長を有する。しかしながら、発明者
らの実験の結果、以下のような改良すべき点があること
が判明した。
【0017】すなわち、先願発明に係る温水シートを床
下に設置する場合、図7(a)に示すように、温水シー
ト1の裏面と床下地材5の上面に接着剤を塗布して温水
シート1を床下地材5に固着し、さらに温水シート1の
表面と床材8の裏面に接着剤を塗布して温水シート1と
床材8を固着させる必要がある。
【0018】床材8を温水シート1に固着しない施工方
法も考えられるが、この場合は、温水シート1の熱によ
り床材8が収縮して目隙の原因となるので、図7(b)
のように、床材8同士を接着剤で固定して目隙が発生し
ないようにする必要がある。
【0019】このように、先願発明に係る温水シートを
床下に設置する場合には、接着剤による固定を多数回行
わなければならず、その分施工費が高くなるという問題
点があった。又、温水シート1と床下地材5の全面、温
水シート1と床材8の全面を接着する場合は問題が無い
が、これらの1部を接着する場合は、温水シート1と床
下地材5の接着部分と、温水シート1と床材8の接着部
分とが一致しないと、床下地材5と床材8との固定が弱
くなるという問題点もあった。
【0020】このような問題点は、壁暖房システムにお
いても同様に発生する。本発明はこのような事情に鑑み
てなされたもので、先願発明に係る温水シートを改良す
ることにより、施工時において床下地材と床材の接着固
定が簡単に行える温水シート及びそれを利用した床暖房
システム、壁暖房システムを提供することを課題とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、温水配管と、当該温水配管を所定の配
管経路に沿って、裏面より保持する温水配管保持部材
と、当該温水配管保持部材との間で温水配管を挟み込む
ように、当該温水配管の表面側に設けられたシート部材
とを有し、前記温水配管保持部材と前記シート部材と
を、前記温水配管が設けられていない部分で貫通する貫
通部が設けられていることを特徴とする温水シート(請
求項1)である。
【0022】本手段においては、温水配管保持部材とシ
ート部材の間で温水配管を挟み込むようにしている。そ
して、シート部材は平面状をなしており、温水配管保持
部材は、温水配管の形状にならって温水配管を拘束し、
所定の配管経路に沿って保持するようになっている。
【0023】この温水シートを使用する場合は、床下地
材に温水配管保持部材の形状に合った溝を設け、そこに
温水配管保持部材ごと温水配管を埋め込んで使用する。
そして、シート部材の上に床材を敷設する。すると、シ
ート部材は、床下地材の表面に位置することになるが、
その厚さは、最大でもシート部材の厚さと温水配管保持
部材の厚さの合計であるので、従来の温水マットに比し
て非常に小さくすることができる。また、この温水シー
トの面積は大きくすることができるので、温水配管の接
続点が少なくて済み、配管の接続スペースや配管工事が
少なくて済む。
【0024】さらに、本手段においては、温水配管保持
部材とシート部材とを、前記温水配管が設けられていな
い部分で貫通する貫通部が設けられている。よって、こ
の貫通孔の部分に当接する床下地材の部分と床材を、こ
の貫通孔を通して直接接着剤で接着することにより、温
水シートを介さずに床下地材と床材を接着できる。よっ
て、床材が安定して設置できると共に、先願発明の場合
に比して接着剤を2回塗布する必要が無いので、施工が
簡単になる。又、先願発明と異なり、床下地材と温水シ
ートの接着面と、温水シートと床材の接着面がずれて、
床材が床下地材に強固に固定されないことが発生しなく
なる。
【0025】なお、本手段において「裏面」とは、温水
配管を収納する凹部が設けられている部材に対面する側
をいい、表面とはその反対側をいう。通常は床下地材に
温水配管を収納する凹部が設けられているので、これに
対面する面(下側の面)が裏面となり、床材に対面する
面(上側の面)が表面となるが、床材に温水配管を収納
する凹部が設けられている場合は、上側が裏面となり、
下側が表面となる。
【0026】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、前記貫通部が孔状であること
を特徴とするもの(請求項2)である。
【0027】本手段においては、貫通部が孔状となって
いるので、この孔を通して直接接着剤で接着することに
より、温水シートを介さずに床下地材と床材を接着でき
る。よって、床材が安定して設置できると共に、先願発
明の場合に比して接着剤を2回塗布する必要が無いの
で、施工が簡単になる。また、温水シートそのものは孔
が形成されているだけなので、全体の形が崩れることが
なく取り扱いやすい。
【0028】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第1の手段であって、前記貫通部が切り欠き状であ
ることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0029】本手段においては、前記第1の手段の貫通
部が切り欠き状に代わっているところのみが前記第2の
手段と異なる。この切り欠き部に当接する床下地材の部
分と床材を、この切り欠き部を通して直接接着剤で接着
することにより、温水シートを介さずに床下地材と床材
を接着できるので、床材が安定して設置できると共に、
先願発明の場合に比して接着剤を2回塗布する必要が無
いので、施工が簡単になる。又、先願発明と異なり、床
下地材と温水シートの接着面と、温水シートと床材の接
着面がずれて、床材が床下地材に強固に固定されないこ
とが発生しなくなる。
【0030】又、製造、施工時の寸法誤差により、床下
地材に設けられた凹部と温水シートの温水配管との位置
がずれて合わなくなる場合があるが、本手段において
は、切り欠き部がこの位置調整部としての役割を果たす
ので、位置合わせが容易である。
【0031】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から前記第3の手段のいずれかであっ
て、前記シート部材が、伝熱性の優れた部材で構成され
ていることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0032】本発明においては、シート部材が伝熱性の
優れた部材で構成されているので、温水配管の熱は、シ
ート部材を伝わって速やかに床材に伝達される。その
際、温水配管の近傍にない床材の面にも、シート部材を
伝わって熱が伝達されるので、伝熱効率がさらに高ま
る。
【0033】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、前
記温水配管保持部材が、断熱性の優れた部材で構成され
ていることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0034】本手段においては、温水配管保持部材が、
断熱性の優れた部材で構成されているので、温水配管か
らの熱が温水配管保持部材を伝わって裏面側(床下地材
側)に逃げるのを防止することができ、熱効率を良くす
ることができる。
【0035】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前
記温水配管保持部材が、シート状材であることを特徴と
するもの(請求項6)である。
【0036】温水配管保持部材をシート状とすることに
より、全体を軽量化することができると共に、温水配管
保持部材の厚さが薄くなることに伴い、温水シートが床
下地材と床材の間に挟まる部分の厚さを薄くすることが
でき、床の高さが高くなるのを避けることが容易にな
る。
【0037】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第6の手段であって、前記温水配管保持部材が、熱
可塑性樹脂からなるシート状材であることを特徴とする
もの(請求項7)である。
【0038】本手段においては、熱可塑性樹脂からなる
シート状材を熱変形させることにより、容易に温水配管
が通る部分に溝を作り、その溝の中に温水配管を通し
て、表面側からシート部材をかぶせ、温水配管保持部材
とシート部材を接着することにより、容易に温水シート
を製造することができる。
【0039】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第1の手段から第7の手段のうちいずれかの温水シ
ートを有してなることを特徴とする床暖房システム(請
求項8)である。
【0040】本手段においては、床の高さを高くする必
要がなく、かつ、温水配管の接続点を多くする必要がな
いので、接続スペースや接続工事費用を節約できる。
【0041】前記課題を解決するための第9の手段は、
前記第1の手段から第7の手段のうちいずれかの温水シ
ートを有してなることを特徴とする壁暖房システム(請
求項8)である。
【0042】本手段においては、壁の厚さを厚くする必
要がなく、かつ、温水配管の接続点を多くする必要がな
いので、接続スペースや接続工事費用を節約できる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本は発明の実施の形態の例
を図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の
1例である温水シートとその取り付け部分の概要を示す
断面図である。図2は、温水シートを、その裏面側から
見た図である。
【0044】図1、2において、1は温水シート、2は
シート部材、3は温水配管保持部材、4は温水配管、5
は床下地材(床保持部材)、6は根太、7は溝部、8は
床材、9は貫通孔である。
【0045】温水配管保持部材3は、熱可塑性樹脂のシ
ートで構成され、温水配管4の通過経路に沿って熱変形
させることにより溝が形成されている。そして、その溝
中に温水配管4が嵌め込まれている。シート部材2はア
ルミニウム等の熱伝導の良い材料からなる薄膜で構成さ
れ、温水配管保持部材3と当接する部分は、接着剤によ
り温水配管保持部材3と接着されている。このような構
成により、シート部材2と温水配管保持部材3とで、温
水配管4を挟み込み、温水配管4が脱落しないように固
定している。シート部材2と温水配管保持部材3の、温
水配管4の間の部分には、複数の貫通孔9が設けられて
いる。
【0046】根太6に支持されて床下地材5が床面に設
けられており、その上面には、予め、給湯配管の通路に
沿って、溝部7が加工されている。床暖房システムの施
工にあたっては、この溝部7に、温水シート1の温水配
管4による凸部が嵌まり込むようにして、温水シート1
を床下地材5の上に敷きつめる。
【0047】その後、温水配管の接続工事を行い、さら
に、床材8を温水シート1の上に敷きつめる。その際、
温水シート1の貫通孔9を通して、床下地材5の上に接
着剤を塗布し、その接着剤が貫通孔9を埋め、温水シー
ト1の表面に達するようにする。その後、床材8を温水
シート1の上に敷きつめれば、床下地材5と床材8が、
貫通孔9内に充満した接着剤により直接強固に固定され
る。
【0048】よって、先願発明のように、温水シート1
の表裏面に接着剤を塗布する必要が無いので施工工数が
少なくて済むと共に、温水シート1を介さない直接接着
が行われるので、床材8の固定がより強固なものとな
る。このようにして、温水シート1と床材8が床下地材
5に固定された様子を図3に示す。
【0049】図4は、本発明の他の実施の形態である温
水シートをその裏面から見た図である。図4に示す温水
シートと図1、図2に示した温水シートとの違いは、貫
通孔9の代わりに、切り欠き部10が設けられているこ
とである。切り欠き部10は、温水配管4とそれを結合
する導管を避けて、温水配管4と平行に設けられてい
る。図4においては、切り欠き部10の一端部は、温水
シート1の端部に達しているが、両端部を温水シート1
内にとどめて置くようにしてもよい。
【0050】図4に示す温水シート1の断面図は、図1
と同じであり、貫通孔9の部分に切り欠き部10が位置
することのみが異なる。図4に示す温水シート1を使用
した床暖房システムの施工にあたっては、図1の溝部7
に、温水シート1の温水配管4による凸部が嵌まり込む
ようにして、温水シート1を床下地材5の上に敷きつめ
る。
【0051】その後、温水配管の接続工事を行い、さら
に、床材8を温水シート1の上に敷きつめる。その際、
温水シート1の切り欠き部10を通して、床下地材5の
上に接着剤を塗布し、その接着剤が切り欠き部10を埋
め、温水シート1の表面に達するようにする。その後、
床材8を温水シート1の上に敷きつめれば、床下地材5
と床材8が、切り欠き部10内に充満した接着剤により
直接強固に固定される。
【0052】よって、先願発明のように、温水シート1
の表裏面に接着剤を塗布する必要が無いので施工工数が
少なくて済むと共に、温水シート1を介さない直接接着
が行われるので、床材8の固定がより強固なものとな
る。このようにして、温水シート1と床材8が床下地材
5に固定された様子も図3と同じである。
【0053】シート部材1としては、アルミ薄板のよう
な熱伝導性が良く、ある程度強度のあるものが好まし
い。熱伝導性が良いものを使用することにより、温水配
管4から離れている床材8の部分にも熱を伝えることが
でき、伝熱効率を上げることができる。また、アルミ薄
板の厚さは0.1mm(例えば0.04mm)以下でよいので、温
水シート1の厚さを十分に薄くすることができる。
【0054】また、温水配管保持部材3としては、熱可
塑性樹脂シートのような、断熱性が良く、かつ、厚さが
薄くて加工のし易い物を使用することが好ましい。熱可
塑性樹脂シートを使用すれば、加熱した型枠を押し付け
ることにより、予め定められた温水配管の配管経路に沿
った形状をした凹部を容易に形成することができ、この
凹部を温水配管を保持する部分として使用することがで
きる。
【0055】また、断熱性が良いので、温水配管4の熱
が、床下地材7側に逃げることを防止することができ
る。さらに、熱可塑性樹脂シートは1mm以下(例えば0.
3mm)の厚さで十分な強度を有するので、温水シート1
の厚さを十分に薄くすることができる。
【0056】以上、本発明の実施の形態の好ましい例を
説明したが、本発明は、このようなものに限定されるも
のではなく、請求項に記載された事項に基づいて定めら
れることは言うまでもない。また、以上の実施の形態
は、床暖房について説明したが、壁暖房の場合でも、同
じ考え方で温水シートを使用できることは、当業者には
説明の必要がないであろう。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明、請求項2に係る発明、請求項3にかかる発明におい
ては、従来の温水マットに比して厚さを薄くすることが
でき、かつ、配管の接続スペースや配管工事が少なくて
済む。又、床材が安定して設置できると共に、接着剤を
2回塗布する必要が無いので、施工が簡単になる。
【0058】請求項4に係る発明においては、床面への
伝熱効率を高めることができる。請求項5に係る発明に
おいては、温水配管からの熱が温水配管保持部材を伝わ
って裏面側(床下地材側)に逃げるのを防止することが
でき、熱効率を良くすることができる。
【0059】請求項6に係る発明においては、温水シー
トが床下地材と床材の間に挟まる部分の厚さを薄くする
ことができ、床の高さが高くなるのを避けることが容易
になる。請求項7に係る発明においては、温水シートの
製造が容易になる。
【0060】請求項8、請求項9に係る発明において
は、それぞれ、床や壁の厚さを厚くする必要がなく、か
つ、温水配管の接続スペースや接続工事費用を節約でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である温水シートと
その取り付け部分の概要を示す断面図である。
【図2】図1に示す温水シートを、その裏面側から見た
図である。
【図3】温水シート1と床材8が床下地材5に固定され
た様子を示す図である。
【図4】本発明の他の実施の形態である温水シートをそ
の裏面から見た図である。
【図5】本発明の実施の形態の1例である温水シートの
概要を示す断面図である。
【図6】先願発明の実施の形態の1例である床暖房シス
テムの概要を示す図である。
【図7】先願発明の問題点を説明するための図である。
【図8】従来の床暖房システムの第1の例を示す図であ
る。
【図9】従来の床暖房システムの第2の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…温水シート 2…シート部材 3…温水配管保持部材 4…温水配管 5…床下地材 6…根太 7…溝部 8…床材 9…貫通孔 10…切り欠き部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水配管と、当該温水配管を所定の配管
    経路に沿って、裏面より保持する温水配管保持部材と、
    当該温水配管保持部材との間で温水配管を挟み込むよう
    に、当該温水配管の表面側に設けられたシート部材とを
    有し、前記温水配管保持部材と前記シート部材とを、前
    記温水配管が設けられていない部分で貫通する貫通部が
    設けられていることを特徴とする温水シート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の温水シートであって、
    前記貫通部が孔状であることを特徴とする温水シート。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の温水シートであって、
    前記貫通部が切り欠き状であることを特徴とする温水シ
    ート。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載の温水シートであって、前記シート部材が、伝
    熱性の優れた部材で構成されていることを特徴とする温
    水シート。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のうちいずれか1
    項に記載の温水シートであって、前記温水配管保持部材
    が、断熱性の優れた部材で構成されていることを特徴と
    する温水シート。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のうちいずれか1
    項に記載の温水シートであって、前記温水配管保持部材
    が、シート状材であることを特徴とする温水シート。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の温水シートであって、
    前記温水配管保持部材が、熱可塑性樹脂からなるシート
    状材であることを特徴とする温水シート。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のうちいずれか1
    項に記載の温水シートを有することを特徴とする床暖房
    システム。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項7のうちいずれか1
    項に記載の温水シートを有することを特徴とする壁暖房
    システム。
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