JP2002275798A - 複合硬化体 - Google Patents

複合硬化体

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JP2002275798A
JP2002275798A JP2001081287A JP2001081287A JP2002275798A JP 2002275798 A JP2002275798 A JP 2002275798A JP 2001081287 A JP2001081287 A JP 2001081287A JP 2001081287 A JP2001081287 A JP 2001081287A JP 2002275798 A JP2002275798 A JP 2002275798A
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calcium carbonate
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JP2001081287A
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Kichiya Matsuno
吉弥 松野
Tetsuji Ogawa
哲司 小川
Kenji Sato
健司 佐藤
Toshihiro Nomura
敏弘 野村
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B30/00Compositions for artificial stone, not containing binders
    • C04B30/02Compositions for artificial stone, not containing binders containing fibrous materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製紙スラッジ硬化物の加工性を改善すること
にある。 【解決手段】 製紙スラッジを乾燥させて硬化させてな
り、Si、Al、Caのそれぞれの酸化物からなる無機
非晶質体中に多糖類からなる有機質繊維状物および炭酸
カルシウムを含有してなる複合硬化体であって、前記複
合硬化体中のCaの量が、CaO換算で複合硬化体の全
重量に対して3重量%以上6重量%未満または、6重量
%以上で63重量%以下に調整されており、かつ複合硬
化体中の炭酸カルシウムの量が、複合硬化体の全重量に
対して3重量%以上で9.0重量%以下であることを特
徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種産業用材料
として使用できる複合硬化体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の観点から、種々の
産業廃棄物の有効利用が検討されている。例えば、これ
まで森林資源を大量に消費してきた建築産業において
は、建築資材を新たに産業廃棄物に求めることにより、
森林資源の消費量を抑えるとともに、従来使用していた
無機ボード、例えば、珪酸カルシウム板、パーライト
板、スラグ石膏板、木片セメント板および石膏ボード等
について、その低コスト化並びに高機能化を実現するた
めの提案がなされている。
【0003】例えば、紙の製造後に発生するパルプかす
(スカム)を建築用パネルとして有効に利用すること
が、特開平7−41350号公報に開示されている。こ
の技術は、スカムを焼成して得られるシリカ、アルミナ
などの無機物をセメント、繊維および水と混合し、多孔
の鉄板に圧接するものである。また、特開平10−21
8643号公報には、廃棄物溶融スラグを含むセメント
混和材が開示されている。
【0004】しかしながら、特開平7−41350号公
報記載の技術では、鉄板とセメントを使用するために加
工性に乏しく、さらにセメントは養生が必要となるから
生産性が低下することが問題であった。また、特開平1
0−218643号公報記載の技術は、圧縮強度に優れ
るが曲げ強度が低いことが問題であり、この技術を建築
材料用の柱材や板材等に利用するには、曲げ強度を高く
する必要がある。
【0005】さらに、いずれの技術でもセメントを使用
するため、釘などを打ちつけることができず、無理に打
ちつけるとクラックの発生をまねく不利がある。そこ
で、本願発明者は、上記した諸問題を解消し、産業廃棄
物を使用するにあたり、加工性および生産性を損なうこ
となく、曲げ強度を向上させた複合硬化体および、この
複合硬化体を用いた建築材料について研究を進めた。
【0006】ところで、特開昭55−12853号に
は、製紙スラッジをワイヤープレスして、脱水し、ホッ
トプレスして複合硬化体を形成する技術が開示されてい
る。しかしながら、この当時の製紙スラッジは、197
9年(昭和54年)発行の「静岡県製紙工業試験場報
告」によれば、Ca成分がCaO換算で2.6重量%程
度しかなく、それゆえ複合硬化体の強度が十分ではな
い。また、特公昭57−19019号には、製紙スラッ
ジと、モンモリロナイトとの混合物をプレス成形したも
のが開示されているが、当時の製紙スラッジは上記のよ
うにCa成分が少なく、またCa系結晶がなく、圧縮強
度などが劣る。
【0007】さらに、特開昭50−101604号に
は、製紙スラッジと疎水性繊維とを混合し、結合剤を加
えたボードが開示されている。しかしながら、当時の製
紙スラッジは上記のようにCa成分が少なく、また、そ
のボードの強度も、曲げ強度で2.5kg/cmであ
り、複合化した強度の高いボードでも15kg/cm
程度しかない。そして、特開昭52−90585号に
は、製紙スラッジの表面をパラフィン処理したものが開
示されているが、当時の製紙スラッジは上記のようにC
a成分が少ないため、強度に劣ると考えられる。
【0008】そこで、本願発明者らは、先に、WO00
/36242号、WO00/36218号、WO00/
35820号、特開2000−302415号、特開2
000−302416号、特開2000−303395
号、特開2000−303392号、特開2000−3
02414号、特開2000−282399号、特開2
000−303394号、特開2000−303396
号、特開2000−303393号、特開2000−2
96576号、特開2000−297495号、特開2
000−301651号および特開2000−2974
96号により、建築材料に好適な、Ca成分の多い複合
硬化体を提案した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願発
明者の研究によると、このような複合硬化体は強度的に
は十分であるものの、量産加工すると、加工機械の切削
刃などの摩耗が激しいという不都合があり、さらに改良
の余地があるということが判明した。それゆえ本発明
は、製紙スラッジ硬化物の加工性を改善し、切削刃の寿
命を長くすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明の要旨構成は、次のとおりである。 1.製紙スラッジを乾燥させて硬化させてなり、少なく
ともSi、AlおよびCaの酸化物からなる無機非晶質
体中に多糖類からなる有機質繊維状物および炭酸カルシ
ウムを含有してなる複合硬化体であって、前記複合硬化
体中のCaの量が、CaO換算で複合硬化体の全重量に
対して3重量%以上6重量%未満に調整されており、か
つ複合硬化体中の炭酸カルシウムの量が、複合硬化体の
全重量に対して3重量%以上で9.0重量%以下である
ことを特徴とする、複合硬化体。
【0011】2.製紙スラッジを乾燥させて硬化させて
なり、少なくともSi、AlおよびCaの酸化物からな
る無機非晶質体中に多糖類からなる有機質繊維状物およ
び炭酸カルシウムを含有してなる複合硬化体であって、
前記複合硬化体中のCaの量が、CaO換算で複合硬化
体の全重量に対して6重量%以上で63重量%以下に調
整されており、かつ複合硬化体中の炭酸カルシウムの量
が、複合硬化体の全重量に対して3重量%以上で9.0
重量%以下であることを特徴とする、複合硬化体。
【0012】3.前記複合硬化体中のCa、Alの量
は、それぞれCaO、Al2 3 に換算してCaO/A
2 3 の比率で0.2を越えることを特徴とする、上
記1または2に記載の複合硬化体。 4.前記炭酸カルシウムは、その結晶習癖が、紡錘状、
角状、薄卓状、立方体状および柱状から選ばれる少なく
とも1種以上の形態であることを特徴とする、上記1か
ら3までのいずれかに記載の複合硬化体。 5.前記複合硬化体は、建築材料に使用されるものであ
ることを特徴とする、上記1から4までのいずれかに記
載の複合硬化体。
【0013】本発明では、製紙スラッジを乾燥させて硬
化させてなり、少なくともSi、AlおよびCaの酸化
物からなる無機非晶質体中に多糖類からなる有機質繊維
状物および炭酸カルシウムを含有してなる前記複合硬化
体中のCaの量を、強度を確保するためには、CaO換
算で複合硬化体の全重量に対して6重量%以上で63重
量%以下(すなわち6〜63重量%)に調整する。Ca
量が6重量%未満では、強度が充分得られず、逆に63
重量%を超えると、もろくなり、やはり強度を充分得る
ことができないからである。その一方、強度よりも破壊
靱性値を改善するためには、Caの量は、CaO換算で
複合硬化体の全重量に対して3重量%以上で6重量%未
満に調製する。
【0014】ここにおけるCaの量は、無機非晶質体お
よび炭酸カルシウム、そして無機添加物を添加した場合
にはそのすべてを含んだ複合硬化体中のCa成分の割合
である。Ca量はCaO換算であり、複合硬化体全重量
に対してどれだけCaOが存在するかを標記している。
一方、後述する炭酸カルシウムの量は、炭酸カルシウム
が全複合硬化体中にどれだけ存在するかを標記してい
る。また後述のSi、Al量も、無機非晶質体および結
晶、そして無機添加物を添加した場合にはそのすべてを
含んだ複合硬化体中のSi,Al成分の割合をSi
、Alに換算して標記したものである。な
お、炭酸カルシウムは、CaOよりも1分子あたり約
1.7倍重い。したがって、CaOの含有量が、炭酸カ
ルシウムより少ない場合もありえる。
【0015】前記複合硬化体中の炭酸カルシウムの量
は、複合硬化体に対して3重量%以上で9重量%以下
(3〜9重量%)であることが必要である。3重量%未
満では、製紙スラッジが硬化する際に、Hydrogen Alumi
nium Silicate、kaolinite、ZeoliteがAl23−Si
2系のような結晶性化合物を生成させて、切削刃が摩
耗しやすくなるのではないかと考えられる。また、9重
量%を超えると、炭酸カルシウムにより切削刃が摩耗す
ると考えられる。
【0016】Ca系結晶は、石膏ボードや珪酸カルシウ
ム板を見ても容易に理解されるように、強度、耐磨耗性
が著しく低い。炭酸カルシウムもまた、それ自体は強度
や耐磨耗性に劣る材料である。ところが、このような炭
酸カルシウムを、無機非晶質体および多糖類からなる有
機質繊維状物(以下「紙繊維」と呼ぶ)と複合化させて
一体化させることで、耐磨耗性を向上させることができ
る。おそらく無機非晶質体と紙繊維により、炭酸カルシ
ウム結晶を強く保持できるマトリックスが形成され、こ
のマトリックス中に炭酸カルシウムが分散し、炭酸カル
シウムの結晶の角が切削刃を削り、複合硬化体が磨耗す
ることを防止しているのではないかと推定される。
【0017】前記炭酸カルシウムは、軽質炭酸カルシウ
ムであることが望ましい。結晶に角がある場合が多いた
め、無機非晶質体との密着性に優れるからである。結晶
に角がない方が、切削刃が磨耗しにくいため望ましいと
一般には考えるであろうが、9重量%以下ではそうでは
なく、実際に試験してみると、球状の炭酸カルシウム結
晶の方が切削刃の寿命が短くなる。球状の炭酸カルシウ
ムの粒子は、非晶質体から脱粒しやすく、これが切削
刃、特にのこぎりの刃の間につまって切削力を低下させ
てしまう。炭酸カルシウムの磨耗力は9重量%を超えな
いと顕著には現れないため、9重量%以下では、むしろ
無機非晶質体との密着性に優れる角がある結晶の方が切
削刃の寿命が長くなると考えられる。
【0018】軽質炭酸カルシウムには、結晶構造として
カルサイト、バテライト、アラゴナイトがある。この中
で特にカルサイトが望ましい。安定しており、結晶に角
があるものが多いからである。カルサイトには多数の結
晶習癖(結晶形態)があり、具体的には、角状、薄卓状
(図6参照)、紡錘状(図7参照)、立方体状(図8参
照)、柱状(図9参照)および球状(図10参照)と種
々である。この中で特に角状、薄卓状、紡錘状、立方体
状および柱状のうち何れか一種以上であることが望まし
い。その理由は、これらは結晶に角があり、無機非晶質
体との密着性に優れるからである。
【0019】球状は、角がある形状と比較すると望まし
くない。非晶質マトリックスとの密着性に劣るからであ
る。なお、一般的に、紙の添料としては球状のものが使
用されている。紙を抄造するときに金網が摩耗しないよ
うにするためおよび、鉛筆などの摩耗防止のためであ
る。
【0020】複合硬化体中に炭酸カルシウムを含有させ
る手段としては、角のある結晶の炭酸カルシウムを原料
に添加する他、まれにOA機器用の低質紙や上質紙には
紡錘状の炭酸カルシウムを使用する場合もあるため、本
発明の実施例1のように、そのようなOA機器用の低質
紙や上質紙の製紙スラッジを原料として選択するように
してもよい。
【0021】前記炭酸カルシウムの平均粒子径は、0.
05μmから50μmまでが望ましい。大きすぎても小
さすぎても耐摩耗性に劣るからである。なお、本発明で
は、球状の結晶の炭酸カルシウムを使用しない場合、平
均粒子径を、粒子の最も長い直径と最も短い直径との平
均で表す。本発明の複合硬化体の平均比重は、強度を重
視する場合には、1.0以上で1.5以下であることが
望ましい。また、施工性を重視する場合は、平均比重
は、0.7以上で1.0未満であることが望ましい。い
ずれを選択するかは、用途によって決定される。なお、
比重とは4℃の水の密度を1とした場合の物質の密度を
いう。比重の値は、複合硬化体の体積および重量を測定
し、(重量/体積)/0.999973で計算したもの
である。
【0022】本発明の複合硬化体は、前記無機非晶質体
中に、炭酸カルシウム以外のCaを含む無機結晶を有
し、かつ繊維状物が混在してなることが望ましい。Ca
を含む無機結晶が、クラックの進展を阻止したり、硬度
および密度を高くして圧縮強度を改善したりすること
で、強度を向上させることができるからである。炭酸カ
ルシウム以外の、Caを含む無機結晶の含有量は、複合
硬化体に対して0.1重量%以上で30重量%以下であ
ることが望ましい。強度を高くすることができるからで
ある。
【0023】本発明では、少なくともSi、Alおよび
Caの酸化物からなる無機非晶質体中に、多糖類からな
る有機質繊維状物および炭酸カルシウムを含有してなる
複合硬化体中におけるCa、Alの量が、それぞれCa
O、Al2 3 に換算してCaO/Al2 3 の比率で
0.2を越えることが望ましい。0.2以下では、Ca
系結晶が形成されず、また破壊靱性、強度とも十分では
ないからである。CaO/Al2 3 の比率は0.2を
越え、12.5以下が最適である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複合硬化体を実施
形態に則して説明する。この発明の複合硬化体の構造
を、図1に模式的に示す。この複合硬化体1は、無機非
晶質体2中に炭酸カルシウムおよび他の無機結晶体が存
在し、さらに無機非晶質体2中に繊維状物3が混在する
ものであることを特徴とする。この無機結晶体の存在に
より、圧縮強度、曲げ強度、耐クラック性が向上する。
この理由は明確ではないが、結晶体がクラックの進展を
阻害し、また、硬度、密度を向上させてクラックそのも
のを発生しにくくするとともに、圧縮の力に対する支柱
の役割を奏するのではないかと推定される。
【0025】このような結晶体としては、Hydrogen Alu
minium Silicate、Kaolinite、Zeolite、Gehlenite, sy
n、Anorthite、Melitite、Gehlenite-synthetic、tober
morite、xonotlite、ettringiteなどがあり、その他に
もSiO2 、Al 2 3 、CaO、Na2 O、MgO、
2 5 、SO3 、K2 O、TiO2 、MnO、Fe 2
3 およびZnOなどの酸化物、そして本発明で必須の
CaCO3 (Calcite)などの結晶体がある。
【0026】ちなみに、上記Al2 3 −SiO2 系の
結晶性化合物がHydrogen AluminiumSilicate、Kaolinit
e、Zeolite、Al2 3 −CaO系の結晶性化合物がCa
lcium Aluminate、CaO−SiO2 系の結晶性化合物
がCalcium Silicate、Al23 −SiO2 −CaO系
の結晶性化合物がGehlenite, syn、Anorthiteであり、
またAl2 3 −SiO2 −CaO−MgO系の結晶性
化合物がMelitite、Gehlenite-syntheticである。さら
に、結晶体としてCaを含むものが望ましく、Gehlenit
e, syn(Ca2 Al 2 7 )、Melitite-synthetic(C
2 (Mg0.5 Al0.5 )(Si1.5 Al0. 5
7 ))、Gehlenite-synthetic(Ca2 (Mg0.25Al
0.75)(Si1.25Al0.757 ))、Anorthite,ordere
d(Ca2 Al2 Si2 8 )を含有していても良い。
【0027】さらに、結晶体として炭酸カルシウム(Ca
lcite)は必須である。炭酸カルシウムそれ自体は強度
発現物質ではないが、炭酸カルシウムの周囲を無機非晶
質体が取り囲むことにより、クラックの進展を阻止する
などの作用により強度向上に寄与すると考えられ、ま
た、圧縮の力に対する支柱の役割を奏するのではないか
と推定される。この炭酸カルシウムの含有量は、複合硬
化体の全重量に対して、3重量%以上で9重量%以下で
あることが必要である。この範囲で特に加工性に優れ、
切削刃を磨耗させないからである。
【0028】この発明で使用される無機非晶質体につい
ては、Al23−SiO2−CaO系混合非晶質、Al2
3−SiO2−CaO−酸化物系混合非晶質、またはこ
れらの複合体がより好ましい。酸化物は、Al23、S
iO2及びCaOを除く金属及び/又は非金属の酸化物
の1種以上である。Al23−SiO2−CaO系の無
機非晶質体2は、Al23、SiO2及びCaOが少な
くとも部分的に固溶または水和した非晶質構造を有す
る。詳しくは、Al23とSiO2、SiO2とCaO、
Al23とCaO、及びAl23とSiO2とCaOと
が固溶した化合物または水和した化合物のいずれかを含
むと推定される。このような無機非晶質体2は、蛍光X
線分析の結果から、Al、Si、Caの存在が確認さ
れ、また、X線回折チャートにおいて、2θ:15°〜
40°の範囲にハローが見られる。
【0029】無機非晶質体2は、さらに、Al23と他
の酸化物(Na、Mg、P、S、K、Ti、Mn、F
e、Znから選ばれる少なくとも1種以上の酸化物)、
SiO 2と他の酸化物、CaOと他の酸化物、Al23
とSiO2と他の酸化物、SiO 2とCaOと他の酸化
物、Al23とCaOと他の酸化物の組合せを含む。こ
のような無機非晶質体2は、蛍光X線分析では、Al、
Si、Ca、及び他の酸化物中の元素(Na、Mg、
P、S、K、Ti、Mn、Fe、Znから選ばれる少な
くとも1種以上)の存在が確認され、また、そのX線回
折チャートにおいて、2θ:15°〜40°の範囲にハ
ローが見られる。
【0030】複合硬化体1は、少なくともSi、Ca及
びAlの酸化物を無機成分としてその組成中に含んでい
る。ここで、Alの量は、Al23に換算して、複合硬
化体1の全重量に対して3重量%〜51重量%の範囲に
設定されており、Siの量は、SiO2に換算して、複
合硬化体1の全重量に対して5重量%〜53重量%とな
っている。そしてCaの量は、CaOに換算して、複合
硬化体1の全重量に対して3重量%以上で6重量%未
満、または6重量%以上で63重量%以下となってい
る。ただし、Al、Si及びCaの換算値の合計が複合
硬化体1の全重量に対して100重量%未満となるよう
に、複合硬化体1中にSi、Ca及びAlを含有させる
ことが好ましい。また、これらの組成範囲は、Ca系結
晶を含む場合は、それらを含めた組成であり、また、製
紙スラッジ以外の無機粉末を含む場合は、それらを含め
た複合硬化体中でのCa、Si、Alの組成である。
【0031】ここで、Al23 、SiO2 およびCa
Oと組み合わせる他の酸化物は、1種または2種以上で
あり、Al23 、SiO2 、CaOを除く金属および
/または非金属の酸化物を使用でき、例えばNa2 O、
MgO、P2 5 、SO3 、K2 O、TiO2 、Mn
O、Fe2 O3 およびZnOから選ぶことができる。こ
の選択は、複合硬化体に期待する特性を基準に行うこと
ができる。
【0032】例えば、Na2 OおよびK2 Oは、アルカ
リなどで除去できるため、めっき処理に先立って除去処
理を行えば、複合硬化体表面の被めっき面が粗くなって
めっきのアンカーとして作用させることができる。Mg
Oは、Al2 3 、SiO2 、CaOと固溶して強度発
現に寄与し、曲げ強度や耐衝撃性を大きく改善する。P
2 5 は、骨との癒着を助けるため、生体材料(人工歯
根、人工骨)に使用する場合は特に有利である。またS
3 は、殺菌作用があり抗菌建築材料に適している。T
iO2 は、白系着色材であるとともに、光酸化触媒とし
て作用するので、付着した有機汚染物質を強制的に酸化
でき、光を照射しただけで洗浄できるという自浄力のあ
る建築材料、あるいは各種フィルター、反応触媒として
使用できるという特異な効果を有する。MnOは暗色系
の着色材、Fe2 3 は明色系の着色材、ZnOは白系
の着色材として有用である。なお、これらの酸化物は、
無機非晶質体中にそれぞれ単独で存在していてもよい。
【0033】さらに、酸化物に換算して、CaO/Si
2 の比率およびCaO/Al2 3 の比率をそれぞれ
0.2以上、望ましくは0.2を越えるものとすること
が好ましい。Caの量が多いほど、結晶を形成しやすく
強度、靱性を向上させやすいからである。また、CaO
/SiO2 の比率を0.2〜7.9、望ましくは、0.
2を越え7.9以下とすることが、そして、CaO/A
2 3 の比率を0.2〜12.5、望ましくは0.2
を越え12.5以下に調整することが、靱性、強度の大
きい硬化体を得るのに有利である。
【0034】また、Al2 3 、SiO2 およびCaO
以外の酸化物として、Na2 O、MgO、P2 5 、S
3 、K2 O、TiO2 、MnO、Fe2 3 およびZ
nOを含有する場合、各成分の好適含有量は次のとおり
である。なお、これら酸化物の合計量は、100重量%
を越えないことはいうまでもない。 Na2 O :複合硬化体の全重量に対して0.1〜2.4重量% MgO :複合硬化体の全重量に対して0.3〜22.0重量% P2 5 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜14.6重量% SO3 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜7.0重量% K2 O :複合硬化体の全重量に対して0.1〜2.4重量% TiO2 :複合硬化体の全重量に対して0.1〜17.4重量% MnO :複合硬化体の全重量に対して0.1〜3.0重量% Fe2 3 :複合硬化体の全重量に対して0.2〜35.6重量% ZnO :複合硬化体の全重量に対して0.1〜3.6重量% これら酸化物の含有量を上記範囲に限定した理由は、上
記範囲を逸脱すると複合硬化体の強度が低下するからで
ある。
【0035】また、この発明の複合硬化体では、少なく
とも2種以上の酸化物の系からなる無機非晶質体中に、
ハロゲンを添加してもよい。このハロゲンは、固溶体、
水和物の生成反応の触媒となり、また燃焼抑制物質とし
て作用する。その含有量は、0.1〜1.2重量%が望
ましい。なぜなら0.1重量%未満では強度が低く、
1.2重量%を越えると燃焼により有害物質を発生する
からである。ハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素が
望ましい。
【0036】さらに、無機非晶質体中に結合剤を添加す
ることも、強度のさらなる向上や、耐水性、耐薬品性お
よび耐火性の向上に有利である。この結合剤としては、
熱硬化性樹脂および無機結合剤のいずれか一方または両
方からなることが望ましい。熱硬化性樹脂としては、フ
ェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂およびユリ
ア樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂が望ましい。
無機結合剤としては、珪酸ソーダ、シリカゲル及びアル
ミナゾルの群から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
なお、熱硬化性樹脂、例えばフェノール樹脂、メラミン
樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂およびウレタン樹脂か
ら選ばれる少なくとも1種の熱硬化性樹脂は、表面に塗
布してもよい。
【0037】次に、この発明において無機非晶質体中に
混在させる繊維状物は、多糖類からなる有機質繊維状物
とする。なぜなら、多糖類にはOH基が存在し、水素結
合によりAl2 3 、SiO2 またはCaOの各種化合
物と結合しやすいからである。
【0038】この多糖類は、アミノ糖、ウロン酸、デン
プン、グリコーゲン、イヌリン、リケニン、セルロー
ス、キチン、キトサン、ヘミセルロースおよびペクチン
から選ばれる少なくとも1種以上の化合物であることが
望ましい。これら多糖類からなる有機質繊維状物として
は、パルプ、パルプかす、新聞や雑誌などの古紙の粉砕
物が有利に適合する。なお、パルプは、セルロースの他
にリグニンを10〜30重量%程度含んでいる。
【0039】上記繊維状物の含有率は、複合硬化体の全
重量に対して2〜75重量%であることが望ましい。こ
の理由は、2重量%未満では複合硬化体の強度が低下
し、一方、75重量%を越えると防火性能、耐水性、寸
法安定性などが低下するおそれがあるからである。さら
に、繊維状物の平均長さは、10〜3000μmが望ま
しい。平均長さが短すぎると絡み合いが生じず、また長
すぎると空隙が生じて複合硬化体の強度が低下しやすい
からである。
【0040】以上の複合硬化体は、産業廃棄物の一種で
ある製紙スラッジを乾燥させて凝集硬化させて得る。製
紙スラッジは無機物を含むパルプかすであるので、そこ
から製造する複合硬化体は、産業廃棄物を原料として使
用するため低コストであり、環境問題の解決に寄与する
からである。しかも、この製紙スラッジは、それ自体が
バインダーとしての機能を有しており、他の産業廃棄物
と混練することによって所望の形状に成形できるという
利点を有する。
【0041】また、製紙スラッジ中には、パルプの他
に、Al、Si、Ca、Na、Mg、P、S、K、T
i、Mn、FeおよびZnの酸化物、水酸化物、炭酸塩
あるいはこれらの複合化合物、もしくはこれらの酸化物
の前駆体であるゾル状物、またはそれらの複合物、ハロ
ゲンおよび炭酸カルシウムから選ばれる少なくとも1
種、そして水を含むのが、一般的である。とりわけ、上
質紙の古紙はカオリンや炭酸カルシウムなどのカルシウ
ム系結晶を多く含むことから、製紙スラッジは古紙を多
く含むものが適している。
【0042】なお、製紙スラッジ中の含水率は、20〜
80重量%であることが望ましい。なぜなら、含水率が
20重量%未満では硬くなりすぎて成形が難しくなり、
一方80重量%をこえるとスラリー状になって成形が難
しくなるからである。
【0043】ここで、図2に示すように、複合硬化体1
中に無機粉末4を混在させると、防火性を向上させた
り、無機非晶質体と反応させて強度発現物質を形成させ
て強度を向上させたりするのに有利であり、この無機粉
末量を調整することにより、複合硬化体の比重を調整す
ることもできる。
【0044】無機粉末としては、炭酸カルシウム、水酸
化カルシウム、シラス、シラスバルーン、パーライト、
水酸化アルミニウム、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸
カルシウム、産業廃棄物粉末から選ばれる少なくとも1
種を使用できる。特に、産業廃棄物粉末としては、製紙
スラッジの焼成粉末、ガラスの研磨屑、および珪砂の粉
砕屑から選ばれる少なくとも1種の産業廃棄物粉末を用
いることが望ましい。なぜなら、これら産業廃棄物粉末
を使用することにより、低コスト化を実現でき、さらに
環境問題の解決に寄与できるからである。
【0045】なお、製紙スラッジを焼成した無機粉末
は、製紙スラッジを300〜1500℃で加熱処理する
ことによって得られる。かくして得られる無機粉末は、
非晶質であり、強度、靱性に優れ、かつ密度も小さいた
め、複合硬化体に分散させることにより軽量化を実現で
きる。また、製紙スラッジを300℃以上800℃未満
で焼成した場合および、300〜1500℃で加熱処理
後、急冷することによって得られる無機粉末は、確実に
無機非晶質体を含むため有利である。前記無機粉末は、
比表面積が1.6〜100m2 /gであることが望まし
い。1.6m2 /g未満では無機非晶質体と無機粉末と
の接触面積が小さくなって強度が低下してしまい、逆に
100m2 /gを越えるとクラック進展や硬度の向上と
いった効果が低下して結果的に強度が低下するからであ
る。
【0046】さらに、前記無機粉末中には、シリカ、ア
ルミナ、酸化鉄、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、
酸化カリウム、酸化ナトリウム、五酸化リンから選ばれ
る少なくとも1種以上の無機物が含まれていることが望
ましい。これらは、化学的に安定で耐候性に優れ、建築
材料などの産業材料として望ましい特性をそなえている
からである。
【0047】この無機粉末は、その平均粒子径が小さす
ぎても大きすぎても充分な強度が得られないため、1〜
100μmの範囲にあることが望ましい。また無機粉末
の含有量は、10〜90重量%であることが望ましい。
すなわち、無機粉末の量が少なすぎると強度が低下し、
逆に無機粉末の量が多すぎるともろくなり、いずれにし
ても強度が低下するからである。
【0048】また、本発明では複合硬化体1中に吸水防
止剤(撥水剤を含む)を添加してもよい。吸水防止剤を
添加すれば、複合硬化体の吸水性が抑制されるので、吸
水による強度低下を回避することができる。また、吸水
量を抑制することにより、吸水した水の凍結、溶解の繰
り返しによるひび割れを防止することができる。これら
の効果を得るためには、吸水防止剤(撥水剤を含む)を
0.1重量%以上添加することが好ましいが、10重量
%を越える場合は複合硬化体の強度低下を招くため0.
1〜10重量%が望ましく、0.2〜4重量%が最適で
ある。
【0049】ここで、吸水防止剤とは、複合硬化体内へ
の水の侵入を防止する役目や効果を奏するものであり、
具体的には、ロジン系、パラフィン(パラフィンワック
ス)、反応性サイズ剤、ステアリン酸系(ステアリン酸
カルシウム)、変性石油樹脂系、マイクロワックス、シ
ラン系、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル系、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系、メタクリル酸系、デ
ンプン系、ポリイミド系、ポリエステル系、フェノール
樹脂系、コハク酸系などを使用できる。
【0050】また、吸水防止剤は、複合硬化体中に均一
に分散させてもよいが、複合硬化体の表層に限定して添
加してもよい。すなわち、原料の配合時に所定量の吸水
防止剤を混合して均一に添加し、吸水防止剤を分散させ
て成形する。あるいは、複合硬化体表面にはけ、ロー
ル、スプレー等で所定量塗布し、乾燥、加熱硬化、養生
等を行い、塗膜を形成する。
【0051】本発明の複合硬化体は、各種産業において
利用でき、ケイ酸カルシウム板、パーライトボード、合
板、石膏ボードなどに代わる新たな建築材料を始めとし
て、義肢、人工骨、人工歯根用の医療材料、プリント配
線板のコア基板、層間樹脂絶縁層などの電子材料にも使
用することができる。
【0052】そして、本発明の複合硬化体は、各種建築
材料の特に摺動をうけやすい部材、例えばオフィス等の
フリーアクセスフロア、マンション等のフリーフロア、
耐力面材、外装材、防音壁、防音床、屋根下地、階段段
板、コンクリート型枠、家具面材、テーブル天板、キッ
チン扉、トイレブース、床下地、野縁、野縁受け、胴
縁、根太、防音ドア、体育館の壁、遮音材料、制振材
料、床根太などに使用できる。
【0053】そこで、この複合硬化体の一応用例とし
て、複合建築材料について以下に説明する。すなわち、
芯材の少なくとも片面に、補強層が形成された複合建築
材料において、該芯材に、この発明の複合硬化体を適用
する。芯材をこの発明の複合硬化体とすることによっ
て、この芯材に引っ張り力が加わった場合でも芯材自体
が曲げ強度に優れているため、しかも芯材の表面に補強
層が設けられていることとも相まって、容易に破壊が起
きない構成となっている。また、表面に局所的に圧力が
加わっても凹みや窪みが生じることもない。
【0054】さらに、本発明の複合硬化体を使用した複
合建築材料は、その使用に当たり補強層の上に通常、塗
装、化粧板および化粧単板などによる化粧層を設けるこ
とになるから、耐衝撃性が向上して、凹みなどのキズが
生じにくくなり、化粧面がキズにより歪んで意匠性を低
下させることもない。
【0055】前記補強層は、樹脂中に繊維基材を埋設し
た構造とすることが望ましい。そしてこの樹脂には、特
に熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。すなわち、熱
硬化性樹脂は熱可塑性樹脂と異なり、耐火性に優れ、高
温下でも軟化しないため補強層としての機能が失われな
いからである。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、尿
素樹脂などが適合する。そして、補強層に充分な剛性と
耐衝撃性、さらに高い耐火性を付与するには、補強層に
おける熱硬化性樹脂の含有量を10〜65重量%の範囲
にすることが望ましい。
【0056】一方、前記補強層の繊維基材には、無機質
繊維を用いることが望ましい。なぜなら、補強層の強度
を向上させ、かつ熱膨張率を小さくすることができるか
らである。無機質繊維には、ガラス繊維、ロックウール
およびセラミックファイバーのうち少なくとも1種を用
いることが、低価格でかつ耐熱性並びに強度に優れる点
で好ましい。この繊維基材には、非連続の繊維をマット
状に成形したもの、または連続した長繊維を3〜7cm
に切断してマット状にしたもの(いわゆるチョップドス
トランドマット)、水で分散させてシート状にすきあげ
たもの、連続した長繊維を渦巻き状に積層しマット状に
したもの、あるいは連続した長繊維を織りあげたものが
適用できる。
【0057】さらに、前記補強層の厚さは、0.2〜
3.5mmとすることが望ましい。この範囲に設定する
と、充分な剛性、耐衝撃性などが得られ、かつ高い加工
性を維持できるからである。なお、この補強層には、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの難燃化
剤、ならびにシリカゾル、アルミナゾル、水ガラスなど
一般に使用される無機質の結合剤を添加してもよい。ま
た、前記補強層は、弾性高分子を含むことが望ましい。
釘を打ちつけても釘を起点としてクラックが発生せず、
また、弾性高分子が釘表面との摩擦力を確保して釘の保
持力を向上させることができるからである。
【0058】かかる樹脂としては、熱硬化性樹脂および
弾性高分子からなる釘耐力付与のための樹脂組成物が望
ましい。すなわち、未硬化の熱硬化性樹脂液中に弾性高
分子のエマルジョンが分散したものである。このような
樹脂が硬化することにより、熱硬化性樹脂マトリックス
の“海”の中に弾性高分子の“島”が分散した構成にな
り、樹脂の強度を確保し、また靱性を付与できるのであ
る。前記弾性高分子は、ゴム系ラテックス、アクリル系
ラテックス、アクリレート系ラテックス、ウレタン系ラ
テックスであることが望ましい。これらは、未硬化の熱
硬化性樹脂液中に液状で分散させることができるからで
ある。熱硬化性樹脂、弾性高分子とも液状であるため、
多孔質基材や繊維質基材に含浸させやすい。
【0059】前記ゴム系ラテックスは、ニトリル−ブタ
ジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(S
BR)がよい。前記熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などがよ
い。前記熱硬化性樹脂と弾性高分子の固形分との重量比
は、95/5〜65/35であることが望ましい。この
理由は、熱硬化性樹脂量が多すぎると靱性が低下して、
クラックが発生しやすくなり、釘の保持力が低下し、逆
に弾性高分子が多すぎると樹脂強度が低下して、釘の保
持力が低下してしまうからである。このように、釘の保
持力は、熱硬化性樹脂と弾性高分子の固形分の重量比
が、95/5〜65/35が最適である。
【0060】本発明の複合硬化体を使用した複合建築材
料は、複合硬化体を芯材とし、その少なくとも片面に化
粧層を有していてもよい。ここにおける化粧層には、メ
ラミン樹脂塗料、メラミン樹脂含浸紙、ポリエステル樹
脂塗料、ジアリルフタレート樹脂含浸紙、紫外線硬化樹
脂塗料、塩化ビニル樹脂フィルム、ウレタン樹脂塗料、
ポリアクリルウレタン、ふっ化ビニル樹脂フィルム、化
粧板から選ばれる少なくとも1種の樹脂系化粧層、天然
木単板(ローズ、チーク、マツ、タモ、ナラ、スギ)、
天然石、人造石、カーペット、塩化ビニルタイル、布製
カーペット、化粧合板、畳などを使用することができ
る。
【0061】前記化粧板には、フェノール樹脂含浸コア
層、メラミン樹脂含浸パターン層からなる2層構造の化
粧板、フェノール樹脂含浸コア層、メラミン樹脂含浸パ
ターン層、メラミン樹脂含浸オーバーレイ層からなる3
層構造の化粧板や、メラミン樹脂含浸バッカー層、フェ
ノール樹脂含浸コア層、メラミン樹脂含浸パターン層、
メラミン樹脂含浸オーバーレイ層からなる4層構造の化
粧板を使用できる。特に、コア層としてフェノール樹脂
含浸コア層を持つ化粧板の場合は、表面強度が著しく高
くなるため、床材などへ応用することができる。この化
粧層の厚みは、0.1〜10mmであることが望まし
い。
【0062】なお、本発明においては、芯材と化粧層の
間に樹脂および繊維基材からなる補強層が形成されてな
ることが望ましい。耐衝撃性をさらに向上させることが
でき、過酷な耐久性が要求される床材への応用も可能だ
からである。この補強層を構成する樹脂は、熱硬化性樹
脂が望ましい。熱硬化性樹脂は熱可塑性樹脂と異なり、
耐火性に優れ、高温化でも軟化しないため補強層として
の機能が失われないからである。さらに、本発明の複合
硬化体は、耐水性、強度を向上させるために、少なくと
も片面に耐水紙などの紙を貼付して複合建築材料に供し
てもよい。
【0063】以下に、本発明の複合硬化体の製造方法の
例および、その複合硬化体を使用した複合建築材料の製
造方法の例について説明する。まず、複合硬化体の製造
方法は、例えば次のとおりである。すなわち、複合硬化
体の原料には、製紙スラッジを使用する。製紙スラッジ
としては、印刷・情報用紙、クラフト紙、チタン紙、テ
ィッシュペーパー、ちり紙、トイレットペーパー、生理
用品、タオル用紙、工業用雑種紙、家庭用雑種紙のうち
少なくとも1種類を抄造した際に排出される製紙スラッ
ジを使用することが望ましい。市販の製紙スラッジとし
ては、例えば丸東窯材社が取り扱う「生スラッジ」と呼
ばれる未硬化スラッジや「サイクロン灰」と呼ばれる焼
成したスラッジなどを使用できる。これらの製紙スラッ
ジは、カルシウム化合物量が多く、Ca系の結晶を得や
すいからである。
【0064】そして先ず、製紙スラッジ中のCa成分お
よび炭酸カルシウム量を調整する。Ca成分量が少ない
場合は、セメントや炭酸カルシウムなどを添加してCa
成分量を増やす。また、Ca成分量が多ければ、珪砂や
高炉スラグなどの非結晶質でSi成分やAl成分の多い
ものを添加して相対的に含有量を減らす。また、炭酸カ
ルシウムについては、所定量に足らなければ、軽質炭酸
カルシウムを添加する。一方、所定量以上である場合に
は、塩酸などで洗浄する。炭酸カルシウムは強酸で分解
するため、酸洗浄が有効である。なお、製紙スラッジを
乾燥させる際の反応でCa系結晶や炭酸カルシウムが生
じるため、このような増加分も考慮して調整を行う。
【0065】このようにして所定範囲に組成調整した製
紙スラッジを、所望の型枠に流し込んだり、フィルター
を配設した型枠に流し込んだ後、プレスして水分を除去
したり、あるいは製紙スラッジのスラリーを抄造するな
どの方法にて、所望の形状に成形する。そして、成形
後、加熱温度20〜160℃で乾燥、硬化させると、複
合硬化体が得られる。この加熱温度が高すぎると変形や
クラックなどが発生し、一方、低すぎると乾燥に長時間
を必要とし、生産性が低下してしまう。
【0066】特に、複合硬化体を板状の芯材に成形する
には、上記製紙スラッジをコンベアで搬送しながら、ロ
ールで押さえてシート状の成形体にし、このシート状成
形体を加熱温度80〜160℃で加熱しながら圧締し、
板状に成形する。その際の圧力は1〜400kgf/c
2 が適当である。圧力を適宜変えることにより、比重
を調整することができる。例えば、350kg/cm2
で、概ね比重が1.4となる。なお、圧締とは、圧力を
かけたまま保持することをいう。この圧締時に付与する
圧力によって、繊維状物が加圧方向を横切る向きに配向
される結果、芯材の曲げ強度を向上することができる。
また、加圧することにより水分が排除されて結晶化の進
行が抑制されるから、非晶質体の形成に有利である。
【0067】ところで従来、本願出願人は、前記加圧脱
水や圧締を、大きな面積を持つ量産用の複合硬化体であ
っても、押板を断面積の小さな押し棒を用いてプレスす
ることで行っていた。このため、押し板が傾いたりする
と比重にばらつきが発生してしまう。また、ロールも長
時間使用すると、すりへってしまい比重のばらつきの原
因となるという不都合があった。そこで、本発明の複合
硬化体を製造する際の一実施形態では、押し板を複数の
押し棒でプレスする方法を採用し、面内での圧力のばら
つきを防止した。その結果、比重のばらつきを±10%
以内に抑制することができた。
【0068】また、製紙スラッジに無機粉末を添加して
混合した後、加熱硬化させることにより、複合硬化体中
に無機粉末を分散させることができる。
【0069】ちなみに、製紙スラッジを使用した従来技
術が幾つか散見されるが、何れも本発明とは技術内容が
異なる。すなわち、特開昭49−86438号公報に
は、パルプかす(セルロース成分)と石灰かすとを混合
してホットプレスしたものが開示されているが、パルプ
かすはセルロースを意味しており、本発明のように製紙
スラッジ中の無機成分を利用するものではなく、無機非
晶質中に繊維が分散したものでもない。このため石灰か
すの粒界で破断したり、クラックの進展を防止できなか
ったりして、曲げ強度や圧縮強度に問題が残る。しか
も、石灰かすは、製紙パルプ液を燃焼させた結晶質体
(酸化カルシウム)であり、本発明の非晶質体とは明ら
かに区別されるものである。
【0070】また、特開平7−47537号、同7−6
9701号、同6−293546号および同5−270
872号各公報にはセメントと無機補強繊維とを複合し
た技術が、特開平10−15923号公報にはパルプス
ラッジと結晶質である石膏を混合する技術が、特開昭4
9−2880号公報にはパルプ廃棄物中の繊維のみに着
目した技術が、そして特開昭53−81388号公報に
はパルプかす中の繊維(繊維20%、土砂0.01%)
と木屑を混ぜて成形したものが、それぞれ記載されてい
るが、何れの技術も、本発明のような無機非晶質体中に
繊維状物質を分散させたものとは異なる。
【0071】さらに、特開昭51−30088号公報に
は、パルプ廃棄物の焼成灰と軽量無機材料を成形する技
術で記載されているが、焼成条件等が記載されておら
ず、非晶質の焼成灰を得ることできない。特開平8−2
46400号公報に記載されているのは、製紙スラッジ
ではなく古紙パルプそのものを使用する技術である。特
開昭48−44349号公報には、有機質と無機質を含
むパルプ廃棄物と高分子エマルジョンなどを混合した技
術が示されているが、ここでの無機質とは、酸化珪素、
酸化アルミニウムおよび酸化鉄をいい、実質的に各1種
類の金属酸化物を指しており、本発明のような2種以上
の金属酸化物が複雑な非晶質系を構成するものとは異な
っている。そして特開昭49−99524号公報には、
セラミック化(多結晶化した基材が示されているが、本
発明のような非晶質系とは異なる。
【0072】本発明の複合硬化体を使用した複合建築材
料は、例えば以下のようにして製造する。先ず、所定範
囲に組成調整した製紙スラッジをコンベアで搬送しなが
ら、ロールで押さえてシート状成形体とする。一方、繊
維基材に樹脂を含浸させ、25〜70℃で加熱処理し
て、乾燥させて補強シートとする。次いで、シート状成
形体と補強シートとを積層して、加熱しながら圧締し、
芯材(複合硬化体)と補強層とからなる複合建築材料に
成形する。ここでの加熱温度は、80〜200℃、圧力
は1〜400kgf/cm2 程度が適当である。
【0073】この圧締によって繊維状物が配向されて曲
げ強度を高くすることができ、また圧力をかけることに
より水分を除去できるので、水を取り込んで結晶化が進
行しすぎることを防止することができる。
【0074】なお、上記製法に代えて、無機質繊維のマ
ットに樹脂組成物を含浸させ、乾燥させた後、加熱プレ
スし、熱硬化性樹脂を硬化せしめて成形して補強層と
し、この補強層を接着剤にて、予め硬化させておいた芯
材に貼付する方法を採用してもよい。
【0075】また、ガラス繊維、ロックウール、セラミ
ックファイバーなどの繊維表面にフェノール樹脂などの
熱硬化性樹脂を別構成でコーティングしておき、これら
の繊維からなる繊維基材をシート状成形体上に積層して
加熱プレスする方法も採用できる。この繊維表面に熱硬
化性樹脂を別工程でコーティングしておく方法では、含
浸させた樹脂との密着性が向上し、また繊維同士を接着
しやすく、さらに樹脂の含浸率を改善できるため有利で
ある。このようなコーティングを行う方法としては、前
記繊維基材に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させ乾燥せし
める方法、あるいはガラス繊維、ロックウール、セラミ
ックファイバーの原料溶融物をノズルから流出させて、
ブローイング法あるいは遠心法により繊維化し、この繊
維化と同時にフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂の溶液
を吹きつける方法がある。
【0076】なお、繊維基材の構成材料として、ガラス
繊維、ロックウールまたはセラミックファイバーを使用
する場合は、シランカップリング剤をコーティングして
おくとよい。このようにして得られた複合建築材料の表
面、裏面には、塗装を施したり、化粧板、化粧単板を接
着剤等で貼りつけたりすることができる。塗装は、各種
顔料、インクなどを印刷、吹きつけすることにより行
う。また、化粧板は、フェノール樹脂含浸コア層、メラ
ミン樹脂含浸パターン層、メラミン樹脂含浸オーバーレ
イ層からなる3層構造の化粧板や、メラミン樹脂含浸バ
ッカー層、フェノール樹脂含浸コア層、メラミン樹脂含
浸パターン層、メラミン樹脂含浸オーバーレイ層からな
る4層構造の化粧板を使用できる。特に、コア層として
フェノール樹脂含浸コア層を持つ化粧板の場合は、表面
強度が著しく高くなるため、床材などへの応用が可能で
ある。そして化粧単板としては、スギ、ヒノキ等の高級
木材を使用できる。補強層を形成する代わりに、熱硬化
性樹脂、例えばフェノール樹脂,メラミン樹脂,エポキ
シ樹脂,ユリア樹脂から選ばれる少なくとも1種の熱硬
化性樹脂を複合硬化体の表面に塗布しておいてもよい。
【0077】本発明の複合硬化体は、表面または内部に
電磁波シールド層を形成しておいてもよい。この電磁波
シールド層としては、金属箔が有利である。金属箔は、
電磁波を効率良く吸収するだけでなく、高強度かつ軽量
で加工性にも優れているからである。この金属箔として
は、アルミニウム箔、銅箔、亜鉛箔、ステンレススチー
ル箔、金箔、銀箔から選ばれる少なくとも1種以上を用
いることができ、金属箔の厚さは、10〜500μmが
適当である。
【0078】また、導電性シールド層としては、導電性
フィラーと樹脂からなる複合シートを用いてもよい。こ
のようなシートは、音や振動も吸収するため有利であ
る。このシートに含ませる導電性フィラーは、例えば、
鉄、銅、アルミニウム、ステンレススチール、黄銅、亜
鉛、カーボンなどから選ばれる少なくとも1種以上の粉
体である。一方、樹脂にはフェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂から選ばれる1種
以上がよい。複合シートの厚さは、0.5〜5.0mm
がよい。さらに導電性シールド層としては、導電性塗料
を塗布したものでもよい。導電性シールド層は、複合硬
化体の表面または裏面の少なくとも一方に設けてもよ
く、複合硬化体の内部に埋設してもよい。なお、一般に
表(おもて)面には化粧層を形成するので、裏面に形成
することが最適である。
【0079】
【実施例】以下、本発明の複合硬化体の各種実施例につ
いて、比較例と対比しつつ説明する。 (実施例1)未焼成の製紙スラッジ(丸東窯材社が取り
扱う牧製紙株式会社のOA機器用低質紙の製紙スラッジ
「生スラッジ」:固形分51重量%、水分49重量%)
1500gを用意した。次にこの製紙スラッジをコンベ
アで搬送しながら145kgf/cm2の圧力を加え
て、厚さ10mmのシート状成形体を成形した。そして
このシート状成形体を100℃で加熱して板状の下地ボ
ード(複合硬化体)を得た。
【0080】この下地ボード(複合硬化体)の比重は
1.05であった。また、蛍光X線分析装置(Riga
ku株式会社製 商品名RIX2100)を用いてこの
下地ボードの組成を分析した。その下地ボードの組成
(酸化物換算)を以下に示す。パルプの量は1100℃
で焼成したときの重量減少量から算出した。X線では炭
酸カルシウムのピークが観察された。組成は炭酸カルシ
ウムも含めての量である。
【0081】炭酸カルシウムの含有量は、X線回折チャ
ートの2θ=29°付近の最大ピークの高さと炭酸カル
シウムの含有量とで図3に示す如き検量線を作成して測
定した。検量線は装置に対する依存性があるため、異な
る装置で回折試験を実施する場合には検量線を作成しな
おす必要がある。本実施例では、Rigaku株式会社
製 商品名miniFlexを使用した。その結果、炭
酸カルシウムの含有量は約5重量%であった。また、蛍
光X線のCaとOのマッピング映像から、炭酸カルシウ
ムの結晶習癖は、図7に示す如き紡錘状と推定された。
【0082】(実施例1の複合硬化体の組成) パルプ:51.2重量% MgO:1.6重量% SiO2:15.6重量% SO3:3.5重量% Al23:21.3重量% P25:0.3重量% CaO:5.0重量% Cl:0.1重量% TiO2:1.2重量% ZnO:0.2重量% その他:微量
【0083】(実施例2)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う牧製紙株式会社のOA機器用低質紙の
製紙スラッジ「生スラッジ」:固形分51重量%、水分
49重量%)1500gに、図7に示す如き紡錘状軽質
炭酸カルシウム(平均粒子径2μm、奥多摩工業株式会
社 商品名タマパール TP−121)を60g添加し
た。次に、この製紙スラッジをコンベアで搬送しながら
145kgf/cm2の圧力を加えて、厚さ10mmの
シート状成形体を成形した。そしてこのシート状成形体
を100℃で加熱して板状体を得た。
【0084】この板状体(複合硬化体)の比重は1.1
であった。また、蛍光X線分析装置(Rigaku株式
会社製 商品名RIX2100)を用いてこの板状体
(複合硬化体)の組成を分析した。その板状体の組成
(酸化物換算)を以下に示す。パルプの量は1100℃
で焼成したときの重量減少量から算出した。X線では炭
酸カルシウムのピークが観察された。組成は炭酸カルシ
ウムも含めての量である。炭酸カルシウムの含有量は、
X線回折チャートの2θ=29°付近の最大ピークの高
さと炭酸カルシウムの含有量とで図3に示す如き検量線
を作成して測定した。その結果、約7.8重量%であっ
た。
【0085】(実施例2の複合硬化体の組成) パルプ:49.0重量% MgO:1.5重量% SiO2:14.9重量% SO3:0.6重量% Al23:20.4重量% P25:0.6重量% CaO:9.0重量% Cl:0.2重量% TiO2:1.1重量% ZnO:0.5重量% FeO:0.2重量% その他:微量
【0086】(実施例3)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う牧製紙株式会社のOA機器用低質紙の
製紙スラッジ「生スラッジ」:固形分51重量%、水分
49重量%)1500gに、図8に示す如き立方体状軽
質炭酸カルシウム(平均粒子径0.5μm、奥多摩工業
株式会社 商品名タマパール TP−222)を60g
と、セメントを100g添加した。次に、この製紙スラ
ッジをコンベアで搬送しながら145kgf/cm2
圧力を加えて、厚さ10mmのシート状成形体を成形し
た。そしてこのシート状成形体を100℃で加熱して板
状体を得た。
【0087】この板状体(複合硬化体)の比重は1.1
であった。また、蛍光X線分析装置(Rigaku株式
会社製 商品名RIX2100)を用いてこの板状体
(複合硬化体)の組成を分析した。その板状体の組成
(酸化物換算)を以下に示す。パルプの量は1100℃
で焼成したときの重量減少量から算出した。X線では炭
酸カルシウムのピークが観察された。組成は炭酸カルシ
ウムも含めての量である。炭酸カルシウムの含有量は、
X線回折チャートの2θ=29°付近の最大ピークの高
さと炭酸カルシウムの含有量とで図3に示す如き検量線
を作成して測定した。その結果、7.0重量%であっ
た。
【0088】(実施例3に用いたセメントの組成) SiO2:22.2重量% SO3:1.6重量% Al23:5.1重量% MgO:1.4重量% CaO:65.1重量% FeO:3.2重量% その他:微量
【0089】(実施例3の複合硬化体の組成) パルプ:43.6重量% MgO:1.5重量% SiO2:15.7重量% SO3:1.5重量% Al23:18.6重量% P25:0.6重量% CaO:15.2重量% Cl:0.1重量% TiO2:1.0重量% ZnO:0.4重量% FeO:0.1重量% その他:微量
【0090】(実施例4)実施例2と同様であるが、未
焼成の製紙スラッジ(丸東窯材社が取り扱う牧製紙株式
会社のOA機器用低質紙の製紙スラッジ「生スラッ
ジ」:固形分51重量%、水分49重量%)1500g
に、図9に示す如き柱状軽質炭酸カルシウム(平均粒子
径2μm、奥多摩工業株式会社 商品名タマパール T
P−123)を60g添加した。炭酸カルシウムの含有
量および組成は実施例2に準じる。
【0091】(実施例5)実施例1の製紙スラッジを1
N塩酸で洗浄して炭酸カルシウムを除去し、次いで、図
10に示す如き球状の炭酸カルシウム(平均粒子径2μ
m、奥多摩工業株式会社 商品名C−90)を38.3
g添加し、実施例1と同様にして複合硬化体を得た。炭
酸カルシウムの含有量は、約5重量%であった。
【0092】(実施例6)製紙スラッジの焼成物(丸東
窯材社が取り扱う商品名「サイクロン灰」)103重量
部と、実施例1の未焼成の製紙スラッジ1209重量部
とを混練した。次いで、実施例1と同様にして複合硬化
体を製造した。なお、焼成スラッジの組成は、蛍光X線
分析装置(Rigaku株式会社製商品名RIX210
0)を用いて分析を行い、各酸化物に換算して次のとお
りであった。また、炭酸カルシウムの含有量は、約4.
2重量%であった。
【0093】(製紙スラッジの焼成物の組成) SiO2:34.1重量% MgO:6.0重量% Al23:20.7重量% P25:2.7重量% Fe23:12.4重量% TiO2:1.0重量% CaO:21.3重量% SO3:0.5重量% ZnO: 0.1 重量% Cl:0.2重量% その他:微量
【0094】(実施例6の複合硬化体の組成) パルプ:43.7重量% MgO:1.7重量% SiO2:18.2重量% SO3:3.7重量% Al23:21.2重量% P25:0.4重量% CaO:7.3重量% Cl:0.2重量% TiO2:1.1重量% ZnO:0.3重量% その他:微量
【0095】(実施例7)坪量80g/cmのクラフ
ト紙にフェノール樹脂を含浸させたコア紙を10枚積層
し、140℃、80kg/cmで加圧して、化粧板を
形成した。次いでこの化粧板を、実施例1の硬化体の両
面に酢酸ビニル系接着剤で接着した。
【0096】(比較例1)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う中村製紙株式会社のOA機器用紙の製
紙スラッジ「生スラッジ」:固形分34重量%、水分6
6重量%)1512gを用意した。次いで、この製紙ス
ラッジを、1800mm×1000mmの面積を持つ鋳
型に流し込んだ。次いで、ステンレス板、パンチングメ
タル板、不織布を順次に入れてから断面190mm□の
押し棒45本を挿入して、昇圧時間30分で60kgf
/cm2 の圧力を加えながら5分間圧締し、厚さ10m
mのシート状成形体とした。そしてこのシート状成形体
を100℃で加熱して板状の複合硬化体とした。
【0097】かくして得られた複合硬化体を、蛍光X線
分析装置(Rigaku株式会社製商品名RIX210
0)を用いて分析したところ、酸化物に換算して下記の
組成であることが判った。なお、パルプについては、1
100℃で焼成して重量減少量から測定した。炭酸カル
シウムの含有量は、約9.8重量%であった。
【0098】(比較例1の複合硬化体の組成) パルプ:51.4重量% MgO:1.4重量% SiO2 :24.2重量% SO3 :0.5重量% Al2 3 :14.0重量% P2 5 :0.2重量
% CaO:8.0重量% Cl:0.2重量% TiO2 :1.0重量% ZnO:0.1重量% その他:微量
【0099】(比較例2)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う牧製紙株式会社の低質紙の製紙スラッ
ジ「生スラッジ」:固形分51重量%、水分49重量
%)1500gに、図7に示す如き紡錘状軽質炭酸カル
シウム(平均粒子径2μm、奥多摩工業株式会社 商品
名タマパール TP−121)を550g添加した。次
に、この製紙スラッジをコンベアで搬送しながら145
kgf/cm2の圧力を加えて、厚さ10mmのシート
状成形体を成形した。そしてこのシート状成形体を10
0℃で加熱して板状体(複合硬化体)を得た。
【0100】この板状体(複合硬化体)の比重は1.1
であった。また、蛍光X線分析装置(Rigaku株式
会社製 商品名RIX2100)を用いてこの板状体
(複合硬化体)の組成を分析した。その板状体の組成
(酸化物換算)を以下に示す。パルプの量は1100℃
で焼成したときの重量減少量から算出した。X線では炭
酸カルシウムのピークが観察された。組成は炭酸カルシ
ウムも含めての量である。炭酸カルシウムの含有量は、
X線回折チャートの2θ=29°付近の最大ピークの高
さと炭酸カルシウムの含有量とで図3に示す如き検量線
を作成して測定した。その結果、約48.2重量%であ
った。
【0101】(比較例2の複合硬化体の組成) パルプ:37.8重量% MgO:1.1重量% SiO2:11.1重量% SO3:0.5重量% Al23:6.9重量% P25:0.5重量% CaO:40.4重量% Cl:0.2重量% TiO2:0.8重量% ZnO:0.5重量% FeO:0.2重量% その他:微量
【0102】(比較例3)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う中洲製紙株式会社のOA機器用上質紙
の製紙スラッジ「生スラッジ」:固形分34重量%、水
分66重量%)3020重量部を用意した。次に、この
製紙スラッジ中に図9に示す如き柱状軽質炭酸カルシウ
ム(平均粒子径2μm、奥多摩工業株式会社 商品名タ
マパールTP−123)を添加してカルシウム分の多い
製紙スラッジを得た。この製紙スラッジの組成を以下に
示す。炭酸カルシウムの含有量は、約55重量%であっ
た。この製紙スラッジをコンベアで搬送しながら35k
gf/cm2の圧力を加えて、厚さ20mmのシート状
成形体を成形した。そしてこのシート状成形体を100
℃で加熱して試験片を得た。
【0103】(比較例3に用いた製紙スラッジの組成) パルプ:21.8重量% SiO2:4.6重量% Al23:7.5重量% P25:0.1重量% CaO:64.5重量% NaO:0.2重量% TiO2:0.2重量% その他:微量
【0104】(比較例4)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う牧製紙株式会社のOA機器用低質紙の
製紙スラッジ「生スラッジ」:固形分34重量%、水分
66重量%)3020重量部を用意した。次に、1N塩
酸水溶液を用いて、この製紙スラッジ中の炭酸カルシウ
ムを除去してカルシウム分のきわめて少ない製紙スラッ
ジを得た。この製紙スラッジの組成を以下に示す。炭酸
カルシウムの含有量は、0.1重量%であった。この製
紙スラッジをコンベアで搬送しながら35kgf/cm
2の圧力を加えて、厚さ20mmのシート状成形体を成
形した。そしてこのシート状成形体を100℃で加熱し
て試験片を得た。
【0105】(比較例4に用いた製紙スラッジの組成) パルプ:51.2重量% MgO:1.6重量% SiO2:17.6重量% SO3:3.5重量% Al23:22.3重量% P25:0.3重量% CaO:1.0重量% Cl:0.1重量% TiO2:1.2重量% ZnO:0.2重量% その他:微量
【0106】(比較例5)未焼成の製紙スラッジ(丸東
窯材社が取り扱う藤田製紙株式会社のOA機器用上質紙
の製紙スラッジ「生スラッジ」:固形分34重量%、水
分66重量%)3020重量部を用意した。次に、1N
塩酸水溶液を用いて、この製紙スラッジ中の炭酸カルシ
ウムを一部分解除去して、カルシウム分のかなり少ない
製紙スラッジを得た。この製紙スラッジの組成を以下に
示す。この製紙スラッジをコンベアで搬送しながら35
kgf/cm2の圧力を加えて、厚さ20mmのシート
状成形体を成形した。シート状成形体を100℃で加熱
して試験片を得た。
【0107】(比較例5に用いた製紙スラッジの組成) パルプ:43.3重量% SiO2:31.6重量% Al23:13.0重量% P25:0.1重量% CaO:2.6重量% Cl:0.3重量% TiO2:1.5重量% NaO:0.1重量% SO3:7.0重量% その他:微量
【0108】以上の実施例および比較例で得られた複合
硬化体について曲げ強度、圧縮強度、加工性および釘打
ち性、破壊靭性、加工性について試験を行った。その結
果を表1に示すとともに、特に加工性については図11
および図12にも示す。具体的な調製方法としては、実
施例1の原料を1N塩酸で洗浄処理してそこから炭酸カ
ルシウムを除去した。これに、紡錘形状の場合は奥多摩
工業株式会社製の商品名タマパールTP−121を、ま
た立方体形状の場合は奥多摩工業株式会社製の商品名タ
マパールTP−222を、さらに柱形状の場合は奥多摩
工業株式会社製の商品名タマパールTP−123を、そ
して薄卓形状の場合は奥多摩工業株式会社製の商品名タ
マパールTP−222HSを、それぞれ適宜添加して、
実施例1と同様に複合硬化体を製造した。なお、試験方
法は、曲げ強度がJIS A6901に、また圧縮強度
がJISA5416に規定された方法に、それぞれ準じ
て測定した。また、加工性は、木工用糸のこぎりを使用
し、厚さ2cmの硬化体を切断加工できなくなるまでの
延べ切断長さを測定した。さらに、釘打ち性について
は、直径4mm、長さ50mmの釘を打ちつけ、クラッ
クの有無を調べた。破壊靭性値は、ビッカ−ス硬度計
(明石製作所製 商品名MVK−D)により圧子を圧入
して生じたクラックの長さから計算した。ヤング率は、
曲げ破壊試験のカーブから計算した結果、1.4から
2.7kgf/cmであり、この値を用いた。
【0109】
【表1】 曲げ強度 圧縮強度 切断長さ 釘うち性 破壊靭性 kg/cm2 kg/cm2 m MPa・m1/2 実施例1 270 790 1000 なし 3.5 実施例2 315 860 1000 なし 3.0 実施例3 300 810 1000 なし 3.0 実施例4 315 870 1000 なし 3.0 実施例5 310 855 500 なし 3.0 実施例6 290 800 1000 なし 3.0 実施例7 480 800 1000 なし 3.5 比較例1 300 850 300 なし 3.0 比較例2 300 810 350 なし 3.0 比較例3 250 680 200 クラック 2.6 比較例4 230 680 300 クラック 2.6 比較例5 230 690 300 クラック 2.6
【0110】また、実施例1および実施例4の複合硬化
体についてそれぞれ、X線回折により結晶構造を確認し
た。そのX線回折のチャートを、図4および図5に示
す。なお、X線回折は、Rigaku株式会社製 商品
名miniFlexを使用し、Cuをターゲットとし
た。2θ=15°〜40°の領域にゆるやかな起伏(ハ
ロー)が観察されるとともに、結晶構造を示すピークも
観察され、非晶質構造中に結晶構造が混在していること
が判る。また、ピークからは、炭酸カルシウムの結晶
(Calcite)が同定された。
【0111】以上の結果から、炭酸カルシウムの組成を
3重量%以上で9重量%以下調整すれば、切削刃(のこ
ぎり刃)の寿命を長くすることができるということが判
明した。また、実施例5と実施例1との対比から、球状
の炭酸カルシウムは、角を有する結晶形状の炭酸カルシ
ウムより、加工性を改善する効果が小さいということが
判明した
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の複合硬
化体は、加工性および生産性に優れ、かつ高い曲げ強
度、圧縮強度を有し、加工性にも優れている。しかも産
業廃棄物を使用するため、安価な材料となるので、様々
な分野での有利な適用が可能であり、とりわけ、釘の打
ち込みが可能であるところから、建築材料に最適な素材
を低コストで提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の複合硬化体の一実施形態の断面模
式図である。
【図2】 この発明の複合硬化体の他の一実施形態の断
面模式図である。
【図3】 実施例および比較例の複合硬化体における炭
酸カルシウム量測定のための検量線を示す説明図であ
る。
【図4】 実施例1の複合硬化体のX線回折のチャート
(炭酸カルシウム含有量11重量%)である。
【図5】 比較例3の複合硬化体のX線回折のチャート
(炭酸カルシウム含有量4.5重量%)である。
【図6】 炭酸カルシウムの結晶の薄卓状結晶形態を示
す説明図である。
【図7】 炭酸カルシウムの結晶の紡錘状結晶形態を示
す説明図である。
【図8】 炭酸カルシウムの結晶の立方体状結晶形態を
示す説明図である。
【図9】 炭酸カルシウムの結晶の柱状結晶形態を示す
説明図である。
【図10】 炭酸カルシウムの結晶の球状結晶形態を示
す説明図である。
【図11】 紡錘状および立方体状の炭酸カルシウム結
晶をそれぞれ有し、炭酸カルシウム含有量を調整した試
料から得られた複合硬化体について加工性試験をした結
果を示す特性線図である。
【図12】 薄卓状および柱状の炭酸カルシウム結晶を
それぞれ有し、炭酸カルシウム含有量を調整した試料か
ら得られた複合硬化体について加工性試験をした結果を
示す特性線図である。
【符号の説明】
1 複合硬化体 2 無機非晶質体 3 繊維状物 4 無機粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 21/50 D21H 21/50 A (72)発明者 佐藤 健司 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1の1 イビデ ン株式会社大垣北工場内 (72)発明者 野村 敏弘 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1の1 イビデ ン株式会社大垣北工場内 Fターム(参考) 4D004 AA02 AA12 AA18 AA19 AA36 BA02 CA14 CA42 CA45 CC11 CC17 4L055 AF09 AG11 AG12 AG16 AG17 AG18 AH01 BF02 BF04 EA32 FA30 GA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙スラッジを乾燥させて硬化させてな
    り、少なくともSi、AlおよびCaの酸化物からなる
    無機非晶質体中に多糖類からなる有機質繊維状物および
    炭酸カルシウムを含有してなる複合硬化体であって、 前記複合硬化体中のCaの量が、CaO換算で複合硬化
    体の全重量に対して3重量%以上6重量%未満に調整さ
    れており、 かつ複合硬化体中の炭酸カルシウムの量が、複合硬化体
    の全重量に対して3重量%以上で9.0重量%以下であ
    ることを特徴とする、複合硬化体。
  2. 【請求項2】 製紙スラッジを乾燥させて硬化させてな
    り、少なくともSi、AlおよびCaの酸化物からなる
    無機非晶質体中に多糖類からなる有機質繊維状物および
    炭酸カルシウムを含有してなる複合硬化体であって、 前記複合硬化体中のCaの量が、CaO換算で複合硬化
    体の全重量に対して6重量%以上で63重量%以下に調
    整されており、 かつ複合硬化体中の炭酸カルシウムの量が、複合硬化体
    の全重量に対して3重量%以上で9.0重量%以下であ
    ることを特徴とする、複合硬化体。
  3. 【請求項3】 前記複合硬化体中のCa、Alの量は、
    それぞれCaO、Al23 に換算してCaO/Al2
    3 の比率で0.2を越えることを特徴とする、請求項
    1または2に記載の複合硬化体。
  4. 【請求項4】 前記炭酸カルシウムは、その結晶習癖
    が、紡錘状、角状、薄卓状、立方体状および柱状から選
    ばれる少なくとも1種以上の形態であることを特徴とす
    る、請求項1から3までのいずれかに記載の複合硬化
    体。
  5. 【請求項5】 前記複合硬化体は、建築材料に使用され
    るものであることを特徴とする、請求項1から4までの
    いずれかに記載の複合硬化体。
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