JP2002275738A - カバリング糸、その製造方法及びその製品 - Google Patents
カバリング糸、その製造方法及びその製品Info
- Publication number
- JP2002275738A JP2002275738A JP2002003772A JP2002003772A JP2002275738A JP 2002275738 A JP2002275738 A JP 2002275738A JP 2002003772 A JP2002003772 A JP 2002003772A JP 2002003772 A JP2002003772 A JP 2002003772A JP 2002275738 A JP2002275738 A JP 2002275738A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- covering
- elastic
- area
- covering yarn
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Socks And Pantyhose (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】薄地の伸縮性織編物において横縞の発現が見ら
れず外観が美しく、かつ十分な伸縮力を有する織編物に
好適なカバリング糸を提供する。 【解決手段】弾性糸を芯糸として非弾性糸により被覆し
てなるカバリング糸において、該弾性糸の繊度が50dt
ex以上であって、かつ編成後におけるカバリング糸内で
の該弾性糸の断面の略面積と該断面積の略最小外接円面
積の比(断面積 /外接円面積)が 0.15〜1.00
、好ましくは0.4〜1.0とすることにより、高い
伸縮力を示し、且つ高品位の布帛をえることができる。
れず外観が美しく、かつ十分な伸縮力を有する織編物に
好適なカバリング糸を提供する。 【解決手段】弾性糸を芯糸として非弾性糸により被覆し
てなるカバリング糸において、該弾性糸の繊度が50dt
ex以上であって、かつ編成後におけるカバリング糸内で
の該弾性糸の断面の略面積と該断面積の略最小外接円面
積の比(断面積 /外接円面積)が 0.15〜1.00
、好ましくは0.4〜1.0とすることにより、高い
伸縮力を示し、且つ高品位の布帛をえることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮性のある織編
物等に用いて好適なカバリング糸に関し、更に詳しく
は、織編物の外観品位を損なう横縞等を解消するカバリ
ング糸およびその製造方法に関する。
物等に用いて好適なカバリング糸に関し、更に詳しく
は、織編物の外観品位を損なう横縞等を解消するカバリ
ング糸およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性糸を芯糸に用い、ポリアミド等の非
弾性糸マルチフィラメントに代表される非弾性糸をその
まわりに被覆したカバリング糸を用いた織編物は伸縮性
に優れていることから、パンティストッキングやソック
ス等の脚廻り、ブラジャー、ガードルなどのファンデー
ションや肌着、ストレッチデニムなどの外衣、ストレッ
チテープの基布、サポーター類、包帯などの医療用途等
多岐に使用されている。
弾性糸マルチフィラメントに代表される非弾性糸をその
まわりに被覆したカバリング糸を用いた織編物は伸縮性
に優れていることから、パンティストッキングやソック
ス等の脚廻り、ブラジャー、ガードルなどのファンデー
ションや肌着、ストレッチデニムなどの外衣、ストレッ
チテープの基布、サポーター類、包帯などの医療用途等
多岐に使用されている。
【0003】こうした伸縮性を特徴とした織編物は、特
に衣料用途においては軽さやソフトさなどの要求に伴な
って薄地化の傾向にあり、使用されるカバリング糸にお
いても細繊度への要求が高まってきている。
に衣料用途においては軽さやソフトさなどの要求に伴な
って薄地化の傾向にあり、使用されるカバリング糸にお
いても細繊度への要求が高まってきている。
【0004】しかしながら、細繊度化することで伸縮力
が不足するため、弾性糸は一定以上の繊度が要求され、
被覆糸を細繊度化することで対応してきた。しかし被覆
糸の細繊度化は被覆率が低くなるため、芯糸に均一に被
覆することが困難となり、また芯糸の弾性糸の繊度が大
きくなると同じ被覆糸の巻き数でも均一被覆が一層困難
となり、カバリング糸の欠点が織編物の外観に影響しや
すく、横縞などの欠点を有することが問題となってい
る。
が不足するため、弾性糸は一定以上の繊度が要求され、
被覆糸を細繊度化することで対応してきた。しかし被覆
糸の細繊度化は被覆率が低くなるため、芯糸に均一に被
覆することが困難となり、また芯糸の弾性糸の繊度が大
きくなると同じ被覆糸の巻き数でも均一被覆が一層困難
となり、カバリング糸の欠点が織編物の外観に影響しや
すく、横縞などの欠点を有することが問題となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するカバリング糸、すなわち薄地の伸縮性織編物に
おいて横縞の発現が見られず外観が美しく、かつ十分な
伸縮力を有する織編物に好適なカバリング糸を提供する
ことにある。
解決するカバリング糸、すなわち薄地の伸縮性織編物に
おいて横縞の発現が見られず外観が美しく、かつ十分な
伸縮力を有する織編物に好適なカバリング糸を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、太繊度の
1本の弾性糸を芯糸に使用したカバリング糸を用いて作
成された織編物において、外観品位が悪い原因を調査し
た結果、太繊度タイプの弾性糸糸断面の形状(集束状
態)が糸の長手方向に均一ではなく、また撚の斑が大き
いことが原因であることをつきとめ、本発明に至った。
すなわち、弾性糸を芯糸として非弾性糸により被覆して
なるカバリング糸において、該弾性糸の繊度が50dtex
以上であって、かつ編成後におけるカバリング糸内での
該弾性糸の断面の略面積と該断面積の略最小外接円面積
の比(断面積 /外接円面積)が 0.15〜1.00 、
好ましくは0.4〜1.0とすることにより、高い伸縮
力を示し、且つ高品位の布帛をえることができる。ここ
で言う編成後におけるカバリング糸内での該弾性糸の断
面の略面積と該断面積の略最小外接円面積の比(断面積
/ 外接円面積)とは、図1に示されるようにカバリング
糸の断面において、一番長い径を最長軸とし、この最長
軸の半分の長さを半径とした円をS2として、カバリン
グ糸の断面積の合計S1との比:S1/S2を意味す
る。
1本の弾性糸を芯糸に使用したカバリング糸を用いて作
成された織編物において、外観品位が悪い原因を調査し
た結果、太繊度タイプの弾性糸糸断面の形状(集束状
態)が糸の長手方向に均一ではなく、また撚の斑が大き
いことが原因であることをつきとめ、本発明に至った。
すなわち、弾性糸を芯糸として非弾性糸により被覆して
なるカバリング糸において、該弾性糸の繊度が50dtex
以上であって、かつ編成後におけるカバリング糸内での
該弾性糸の断面の略面積と該断面積の略最小外接円面積
の比(断面積 /外接円面積)が 0.15〜1.00 、
好ましくは0.4〜1.0とすることにより、高い伸縮
力を示し、且つ高品位の布帛をえることができる。ここ
で言う編成後におけるカバリング糸内での該弾性糸の断
面の略面積と該断面積の略最小外接円面積の比(断面積
/ 外接円面積)とは、図1に示されるようにカバリング
糸の断面において、一番長い径を最長軸とし、この最長
軸の半分の長さを半径とした円をS2として、カバリン
グ糸の断面積の合計S1との比:S1/S2を意味す
る。
【0007】上記収束性の良い、すなわち弾性糸の繊度
と該弾性繊維の最小外接円面積の比が大きいカバリング
糸は、以下の方法で製造されるものであってもよい。
すなわち、要求される伸縮力を得るために必要な弾性繊
維の本数を引きそろえてカバリング機に供給し、その芯
糸の周りを非弾性糸で被覆して製造されたカバリング糸
であって、少なくとも2本以上の弾性繊維をカバリング
工程で1つの糸条とすることにより製造されるカバリン
グ糸である。
と該弾性繊維の最小外接円面積の比が大きいカバリング
糸は、以下の方法で製造されるものであってもよい。
すなわち、要求される伸縮力を得るために必要な弾性繊
維の本数を引きそろえてカバリング機に供給し、その芯
糸の周りを非弾性糸で被覆して製造されたカバリング糸
であって、少なくとも2本以上の弾性繊維をカバリング
工程で1つの糸条とすることにより製造されるカバリン
グ糸である。
【0008】これにより弾性繊維が実質的に粘着する部
分が無く、カバリング糸内で該弾性糸が相互に自由に移
動できるため、自発的に安定した状態すなわち収束性が
良好な状態となり品位が向上する。
分が無く、カバリング糸内で該弾性糸が相互に自由に移
動できるため、自発的に安定した状態すなわち収束性が
良好な状態となり品位が向上する。
【0009】本発明で用いる弾性糸にポリウレタン繊維
を用いてもよい。ポリウレタン弾性糸は、伸縮特性、熱
セット特性に優れ、布帛に用いるのに適しているからで
ある。 なお本発明で言うポリウレタン弾性繊維とは同
一ノズルより押し出された特定数のフィラメント同士を
紡糸工程中の乾燥工程で粘着した糸の最小単位もしくは
モノフィラメントのことを言う。
を用いてもよい。ポリウレタン弾性糸は、伸縮特性、熱
セット特性に優れ、布帛に用いるのに適しているからで
ある。 なお本発明で言うポリウレタン弾性繊維とは同
一ノズルより押し出された特定数のフィラメント同士を
紡糸工程中の乾燥工程で粘着した糸の最小単位もしくは
モノフィラメントのことを言う。
【0010】一般に、乾式紡糸により得られるポリウレ
タン弾性糸は、繊度の低いモノフィラメントを、紡糸工
程で仮撚をかけて複数本を粘着させることにより1本の
糸(ヤーン)として得られる。この粘着工程の後に油剤
が付与される。本発明における油剤付着率は、0.1〜
10重量%と、好ましくは、4〜9重量%に設定でき
る。カバリング工程で引き揃える時の弾性糸同志の接触
時の摩擦をカバーできればよい。0.1重量%以下なら
うまく引き揃えができず、逆に10重量%以上なら、で
きたカバリング糸より油剤が染み出しカバリング糸の品
位が悪くなる。この範囲の油剤付着量なら、S1/S2
はより1に近づく。
タン弾性糸は、繊度の低いモノフィラメントを、紡糸工
程で仮撚をかけて複数本を粘着させることにより1本の
糸(ヤーン)として得られる。この粘着工程の後に油剤
が付与される。本発明における油剤付着率は、0.1〜
10重量%と、好ましくは、4〜9重量%に設定でき
る。カバリング工程で引き揃える時の弾性糸同志の接触
時の摩擦をカバーできればよい。0.1重量%以下なら
うまく引き揃えができず、逆に10重量%以上なら、で
きたカバリング糸より油剤が染み出しカバリング糸の品
位が悪くなる。この範囲の油剤付着量なら、S1/S2
はより1に近づく。
【0011】一方、太繊度のポリウレタン弾性糸は、粘
着させるモノフィラメントの本数が多くなるため、紡糸
工程で仮撚をかけて粘着させる場合に該モノフィラメン
トの集束性が不十分となり、この結果糸の長手方向に一
定になりにくく、したがって糸断面の不均一性が大きく
なり、また仮撚の不均一性も大きくなる。
着させるモノフィラメントの本数が多くなるため、紡糸
工程で仮撚をかけて粘着させる場合に該モノフィラメン
トの集束性が不十分となり、この結果糸の長手方向に一
定になりにくく、したがって糸断面の不均一性が大きく
なり、また仮撚の不均一性も大きくなる。
【0012】かかる不具合を解消する手段としては、太
繊度のポリウレタン弾性糸が紡糸工程の初めからモノフ
ィラメントで製造できれば、織編物に用いたときに外観
が良く且つ十分な伸縮力も得られるが、ポリウレタン弾
性糸中に含まれる溶媒の乾燥を十分に行おうとすると、
極めて低い紡糸速度での生産が必要となり、コスト高と
なって実現するのは非常に困難である。
繊度のポリウレタン弾性糸が紡糸工程の初めからモノフ
ィラメントで製造できれば、織編物に用いたときに外観
が良く且つ十分な伸縮力も得られるが、ポリウレタン弾
性糸中に含まれる溶媒の乾燥を十分に行おうとすると、
極めて低い紡糸速度での生産が必要となり、コスト高と
なって実現するのは非常に困難である。
【0013】以上の理由により、本発明の通り細繊度の
ポリウレタン弾性糸を要求される伸縮力を得るために通
常の低繊度ポリウレタン弾性糸を必要な本数を引きそろ
えてカバリング機に供給し、その周りを非弾性糸で被覆
することにより、カバリング糸中のポリウレタン弾性糸
の仮撚不均一性が消去され、また集束状態も保たれた状
態で被覆される。通常、ポリウレタン弾性糸を少なくと
も2本を芯糸として用いることで収束状態、概観も良好
である。また2本引き揃えてカバリング機に供給する時
のドラフトは2倍以上であれば好ましい。ドラフトが2
倍(100%)以下では2本以上の引き揃える時、張力斑が生
じ均一な芯糸ができず、カバリング糸の長手方向の品位
が悪くなる。
ポリウレタン弾性糸を要求される伸縮力を得るために通
常の低繊度ポリウレタン弾性糸を必要な本数を引きそろ
えてカバリング機に供給し、その周りを非弾性糸で被覆
することにより、カバリング糸中のポリウレタン弾性糸
の仮撚不均一性が消去され、また集束状態も保たれた状
態で被覆される。通常、ポリウレタン弾性糸を少なくと
も2本を芯糸として用いることで収束状態、概観も良好
である。また2本引き揃えてカバリング機に供給する時
のドラフトは2倍以上であれば好ましい。ドラフトが2
倍(100%)以下では2本以上の引き揃える時、張力斑が生
じ均一な芯糸ができず、カバリング糸の長手方向の品位
が悪くなる。
【0014】この結果、本発明のカバリング糸を用いた
織編物は、従来の1本の太繊度のポリウレタン弾性糸を
用いたカバリング糸を用いた織編物に比べ、横縞等がな
く外観品位が良い、かつ伸縮性にも優れたものが得ら
れ、特に、薄地のインナー生地やパンティストッキング
などに好適である。
織編物は、従来の1本の太繊度のポリウレタン弾性糸を
用いたカバリング糸を用いた織編物に比べ、横縞等がな
く外観品位が良い、かつ伸縮性にも優れたものが得ら
れ、特に、薄地のインナー生地やパンティストッキング
などに好適である。
【0015】本発明におけるポリウレタン弾性糸とは、
末端に水酸基を有するポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオールの如きポリオール類と過剰モル量のジ
イソシアネート化合物とを反応させて末端イソシアネー
ト基を有する中間重合体を得、得られた中間重合体に、
有機ジアミノ化合物等と有機モノアミン化合物を反応さ
せてポリウレタンウレア弾性体としたものを通常の乾式
紡糸により得る。
末端に水酸基を有するポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオールの如きポリオール類と過剰モル量のジ
イソシアネート化合物とを反応させて末端イソシアネー
ト基を有する中間重合体を得、得られた中間重合体に、
有機ジアミノ化合物等と有機モノアミン化合物を反応さ
せてポリウレタンウレア弾性体としたものを通常の乾式
紡糸により得る。
【0016】本発明で言う非弾性糸とはナイロン6、ナ
イロン66などのポリアミド類、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル類等の熱可塑性合成
繊維、さらにポリオレフィン系繊維、天然繊維、再生繊
維類、半合成繊維類も含むものである。
イロン66などのポリアミド類、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル類等の熱可塑性合成
繊維、さらにポリオレフィン系繊維、天然繊維、再生繊
維類、半合成繊維類も含むものである。
【0017】また、本発明のカバリング糸は、シングル
カバリング糸及びダブルカバリング糸のいずれにおいて
も適用できるものであるが、非弾性糸の被覆率の小さい
シングルカバリング糸においてその効果が顕著である。
つまり22Tの2フィラだと2本が2段に重なって収束性が
良い4フィラ糸条ができ、33Tの3フィラだと3本が3段に
重なって収束性が良い9フィラ糸条ができる。
カバリング糸及びダブルカバリング糸のいずれにおいて
も適用できるものであるが、非弾性糸の被覆率の小さい
シングルカバリング糸においてその効果が顕著である。
つまり22Tの2フィラだと2本が2段に重なって収束性が
良い4フィラ糸条ができ、33Tの3フィラだと3本が3段に
重なって収束性が良い9フィラ糸条ができる。
【0018】以下、本発明を実施例及び比較例を用いて
具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例によって
限定されるものではない。
具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例によって
限定されるものではない。
【0019】実施例1 分子量1800のポリオキシテトラメチレングリコール200
部とメチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)45部を8
0℃で3時間反応させて、両末端イソシアネート基の中間
重合体を得た。中間重合体を40℃まで冷却した後、N,N-
ジメチルアセトアミド375部を加えて中間重合体を溶解
し、10℃まで冷却した。エチレンジアミン4.0部、ジエ
チルアミン0.4部をN,N-ジメチルアセトアミド147.6部に
溶解した溶液を用意し、中間重合体の溶液を高速攪拌し
ている所へこのアミン溶液を一気に添加し、ポリウレタ
ン溶液を得た。更に種々の安定剤を添加し、粘度2500ポ
イズ、ポリマー濃度30.0重量%のポリウレタン溶液を得
た。こうして得られたポリウレタン重合体のジメチルア
セトアミド溶液を、2ホールの紡糸孔を備えたノズルか
ら加熱紡糸筒内に吐出して溶媒を除去して紡糸速度50
0m/minで巻き取り、22dtexのポリウレタン
弾性繊維を得た。該22dtexのポリウレタン弾性糸
2本を引きそろえて用い、巻き糸にナイロン6の通常延
伸糸11dtex、5フィラメントの糸条を用い、カバリン
グの際の芯糸ドラフトを3.3、撚り数1500回/m
にそれぞれ設定し、シングルカバリング糸を製造した。
上記のカバリング糸を用いて筒編を作成し、通常の仕上
げ条件で加工し、評価用編地とした。
部とメチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)45部を8
0℃で3時間反応させて、両末端イソシアネート基の中間
重合体を得た。中間重合体を40℃まで冷却した後、N,N-
ジメチルアセトアミド375部を加えて中間重合体を溶解
し、10℃まで冷却した。エチレンジアミン4.0部、ジエ
チルアミン0.4部をN,N-ジメチルアセトアミド147.6部に
溶解した溶液を用意し、中間重合体の溶液を高速攪拌し
ている所へこのアミン溶液を一気に添加し、ポリウレタ
ン溶液を得た。更に種々の安定剤を添加し、粘度2500ポ
イズ、ポリマー濃度30.0重量%のポリウレタン溶液を得
た。こうして得られたポリウレタン重合体のジメチルア
セトアミド溶液を、2ホールの紡糸孔を備えたノズルか
ら加熱紡糸筒内に吐出して溶媒を除去して紡糸速度50
0m/minで巻き取り、22dtexのポリウレタン
弾性繊維を得た。該22dtexのポリウレタン弾性糸
2本を引きそろえて用い、巻き糸にナイロン6の通常延
伸糸11dtex、5フィラメントの糸条を用い、カバリン
グの際の芯糸ドラフトを3.3、撚り数1500回/m
にそれぞれ設定し、シングルカバリング糸を製造した。
上記のカバリング糸を用いて筒編を作成し、通常の仕上
げ条件で加工し、評価用編地とした。
【0020】(比較例1)芯糸に4フィラメント、56d
texのポリウレタン弾性糸1本を用いてカバリング糸
を製造した以外は実施例1と同様の方法で評価用編地を
得た。
texのポリウレタン弾性糸1本を用いてカバリング糸
を製造した以外は実施例1と同様の方法で評価用編地を
得た。
【0021】(比較例2)芯糸に4フィラメント44dtex
のポリウレタン弾性糸1本を用いてカバリング糸を製造
した以外は実施例1と同様の方法で評価用編地を得た。
のポリウレタン弾性糸1本を用いてカバリング糸を製造
した以外は実施例1と同様の方法で評価用編地を得た。
【0022】上記の実施例1,比較例1,2の評価用編
み地内の弾性糸の収束性評価は以下の手順でおこなっ
た。 評価用編み地を切断し、弾性糸の断面写真を顕微鏡に
より300倍に拡大して札遺影した。 撮影された弾性糸の最長軸を最小外接円の直径として
最小外接円の面積を計算した。 続いて撮影された弾性糸を構成する各フィラメントの
直径を測定して面積を計算し、これらを加算した値を弾
性糸の断面積とし、上記で計算した最小外接円の面積
で割り返した値を弾性繊維面積と最小外接円面積の比を
求めた。 上記の操作を同一編み地につき5回繰り返し行い、そ
の平均値を当該編み地を構成するカバリング糸内の弾性
糸の面積と最小外接円面積の比の値とした。
み地内の弾性糸の収束性評価は以下の手順でおこなっ
た。 評価用編み地を切断し、弾性糸の断面写真を顕微鏡に
より300倍に拡大して札遺影した。 撮影された弾性糸の最長軸を最小外接円の直径として
最小外接円の面積を計算した。 続いて撮影された弾性糸を構成する各フィラメントの
直径を測定して面積を計算し、これらを加算した値を弾
性糸の断面積とし、上記で計算した最小外接円の面積
で割り返した値を弾性繊維面積と最小外接円面積の比を
求めた。 上記の操作を同一編み地につき5回繰り返し行い、そ
の平均値を当該編み地を構成するカバリング糸内の弾性
糸の面積と最小外接円面積の比の値とした。
【0023】上記の実施例1、比較例1、2の評価用編地
を官能検査により外観品位及び伸縮力の評価をおこなっ
た。その結果をカバリング糸の構成と共に表1に示し
た。評価基準は下記に従って3段階とした。 ◎:非常に良い ○:良い普通 △:不良 ×:非常に悪い
を官能検査により外観品位及び伸縮力の評価をおこなっ
た。その結果をカバリング糸の構成と共に表1に示し
た。評価基準は下記に従って3段階とした。 ◎:非常に良い ○:良い普通 △:不良 ×:非常に悪い
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】比較例に示すように従来方法で得られる
カバリング糸内に存在するポリウレタン弾性糸の集束状
態は悪く、色々な断面が混在し、これによって仮撚も不
均一になり、外観不良が発生する。しかし本発明により
得られるカバリング糸は、ポリウレタン弾性糸が収束し
た状態で均一に存在し、横縞は解消され、外観の良い高
品位な織編物を得ることができる。
カバリング糸内に存在するポリウレタン弾性糸の集束状
態は悪く、色々な断面が混在し、これによって仮撚も不
均一になり、外観不良が発生する。しかし本発明により
得られるカバリング糸は、ポリウレタン弾性糸が収束し
た状態で均一に存在し、横縞は解消され、外観の良い高
品位な織編物を得ることができる。
【図1】カバリング糸の断面例
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 清秀 大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡績株式会社本社内 Fターム(参考) 3B018 AC01 AD02 HB01 4L036 MA04 MA06 MA33 MA39 PA21 PA33 PA46 RA24
Claims (5)
- 【請求項1】弾性糸を芯糸として非弾性糸により被覆し
てなるカバリング糸において、該弾性糸の繊度が50dt
ex以上であって、かつ編成後におけるカバリング糸内で
の該弾性糸の断面の略面積と該弾性糸の最小外接円略面
積の略比(断面積/ 外接円面積)が 0.4〜1.0 と
なることを特徴とするカバリング糸。 - 【請求項2】少なくとも2本以上の該弾性糸をドラフト
が2倍(100%以上)で引きそろえてカバリング機に供
給し、これに少なくとも1本以上の非弾性糸で被覆する
ことを特徴とする高品位布帛用の請求項1に記載のカバ
リング糸の製造方法。 - 【請求項3】芯糸がポリウレタン弾性繊維で構成される
ことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のカ
バリング糸。 - 【請求項4】芯糸が、ポリウレタン弾性繊維で構成され
ることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の
カバリング糸の製造方法。 - 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のカバリ
ング糸を用いることを特徴とするパンティストッキン
グ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002003772A JP2002275738A (ja) | 2001-01-11 | 2002-01-10 | カバリング糸、その製造方法及びその製品 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001003904 | 2001-01-11 | ||
JP2001-3904 | 2001-01-11 | ||
JP2002003772A JP2002275738A (ja) | 2001-01-11 | 2002-01-10 | カバリング糸、その製造方法及びその製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002275738A true JP2002275738A (ja) | 2002-09-25 |
Family
ID=26607547
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002003772A Pending JP2002275738A (ja) | 2001-01-11 | 2002-01-10 | カバリング糸、その製造方法及びその製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002275738A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9278032B2 (en) | 2011-11-30 | 2016-03-08 | The Procter & Gamble Company | Small-sized disposable pull-on diaper |
-
2002
- 2002-01-10 JP JP2002003772A patent/JP2002275738A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9278032B2 (en) | 2011-11-30 | 2016-03-08 | The Procter & Gamble Company | Small-sized disposable pull-on diaper |
US9592163B2 (en) | 2011-11-30 | 2017-03-14 | The Procter & Gamble Company | Disposable pull-on diaper |
US10265221B2 (en) | 2011-11-30 | 2019-04-23 | The Procter & Gamble Company | Disposable pull-on diaper |
US11154432B2 (en) | 2011-11-30 | 2021-10-26 | The Procter & Gamble Company | Disposable pull-on diaper |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI761538B (zh) | 聚胺基甲酸酯.尼龍6偏心芯鞘複合纖維、使用其之編織物及襪子 | |
JPWO2013129370A1 (ja) | ポリアミド繊維およびその製造方法 | |
JP2015166511A (ja) | 均一なモジュラスを有する溶融紡糸弾性繊維 | |
WO2021128749A1 (zh) | 用于针织的自卷曲弹性混纤丝的制备方法 | |
JP3391789B2 (ja) | 心・外被フイラメントから成るヤーンの製法 | |
KR101458293B1 (ko) | 양이온 염료 가염성 폴리에스테르/나일론 복합섬유의 제조방법 및 그에 의해서 제조된 양이온 염료 가염성 폴리에스테르/나일론 복합섬유 | |
JP3507907B2 (ja) | ポリジメチルシロキサンおよびエトキシル化ポリジメチルシロキサンの組み合わせを紡糸溶液の中に含めることによるエラスタン繊維の製造法 | |
JP4974086B2 (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP3140082B2 (ja) | 新規な弾性布帛 | |
KR20150070865A (ko) | 신축성이 우수한 폴리에스테르 복합섬유, 그 제조방법 및 이를 이용한 복합가공사 | |
JP2002275738A (ja) | カバリング糸、その製造方法及びその製品 | |
JP4867907B2 (ja) | ポリウレタン糸およびその製造方法 | |
US6214145B1 (en) | Coalesced multifilament spandex and method for its preparation | |
US3402097A (en) | Bi-component non-elastic filament capable of partial separation | |
JP4604797B2 (ja) | ポリ乳酸繊維パッケージ、および製造方法 | |
JPS6290345A (ja) | 異繊度異収縮混繊糸 | |
JPH1046432A (ja) | ポリウレタン糸の乾式紡糸法 | |
JP3280542B2 (ja) | ストッキング用カバリング糸およびその製造方法 | |
JP2004060119A (ja) | 弾性複合紡績糸及びその製法 | |
JP3224887B2 (ja) | ストッキング用原糸の捲糸体及びその製造方法 | |
JP2000303288A (ja) | 被覆弾性糸の製造方法及び被覆弾性糸とその繊維製品ならびに繊維製品の製造方法 | |
JP2022083999A (ja) | ポリウレタン弾性糸およびその製造方法 | |
JP2001279561A (ja) | 快適性編物 | |
JP2003119649A (ja) | 快適性布帛 | |
JP2001146640A (ja) | ポリウレタン糸およびその製造方法 |