JP2002275485A - すべりスライド及びその製造方法 - Google Patents

すべりスライド及びその製造方法

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JP2002275485A
JP2002275485A JP2001075313A JP2001075313A JP2002275485A JP 2002275485 A JP2002275485 A JP 2002275485A JP 2001075313 A JP2001075313 A JP 2001075313A JP 2001075313 A JP2001075313 A JP 2001075313A JP 2002275485 A JP2002275485 A JP 2002275485A
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Mizue Fukushima
福島  瑞惠
Masahiro Muramatsu
正博 村松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低摩擦係数で耐摩耗性に優れかつ加工性に優
れた高耐久性の自己潤滑性摺動部材を有するすべりスラ
イド提供すること。 【解決手段】 すべりスライドの一方が主剤の一部が特
定の変性シリコーンオイルからなる固体潤滑剤を含む常
温硬化型の硬化性樹脂からなる摺動用樹脂部材で、相手
摺動部材が金属か金属表面にコーティングを施した摺動
部材であるすべりスライド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂摺動部材を有
する自己潤滑性のすべりスライドとその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工作機械等に用いられる樹脂摺動部材を
用いるすべりスライドは、一般に対向する二つの基材
(金属、樹脂等)のいずれか一方の表面に樹脂摺動部材
を設け、その両基材を摺動させて精度の高いワーク加工
を行う為の重要な部品であり、樹脂摺動部材は、摺動特
性として、機械的強度、寸法精度、潤滑性等の特性が要
求される。
【0003】前記樹脂摺動部材を構成するための樹脂に
は、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、ポリイミド、エ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が多く用いられており、こ
れらの樹脂の中でも主剤と硬化剤とからなる二液性のエ
ポキシ樹脂を組み合わせることにより、各種特性を有す
る硬化物を得ることが出来る。これらは機械的特性が優
れている、成形収縮率が小さく寸法精度が良い等の優位
性からすべりスライドに応用されていた。
【0004】また、前記樹脂摺動部材に自己潤滑性を付
与する目的で、前記樹脂摺動材料にグラファイト、二硫
過モリブデン、フッ素樹脂等の固体潤滑剤を添加する場
合がある。
【0005】また、前記樹脂摺動部材の耐摩耗性を向上
する目的で、樹脂摺動材料中にガラス粉末、ガラス繊
維、グラファイト粉末、炭素繊維等のフィラー添加物を
賦与して樹脂自体を硬くしたり、樹脂中にゴム状成分の
添加物を賦与して可撓性のすべり面を形成して耐摩耗性
を向上させる方法もある。
【0006】これら自己潤滑性のすべりスライドの多く
は、前記熱硬化性樹脂、固体潤滑剤、必要に応じて前記
添加物を含む樹脂摺動材料を第一の基材表面に成型し、
更に該樹脂摺動材料を硬化させて、必要な場合は後加工
を施した樹脂摺動部材と、焼き入れ鋼やステンレスなど
の金属、あるいは金属表面にメッキやダイアモンドライ
クカーボンコーティングなどの潤滑性硬質薄膜のすべり
面が形成された金属摺動部材を組み合わせて構成されて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記二液性のエポキシ
樹脂を基材上に成型した後、硬化させるためには、通常
加熱装置が必要となる。一方、常温硬化型の二液性エポ
キシ樹脂を用いた場合には、加熱装置は必要ないもの
の、硬化には1週間程度を要する。この二液性エポキシ
樹脂を用いた場合は、硬化が充分でないと、樹脂摺動材
料自体が脆くなってしまい成型後に行う前記後加工であ
るバリ取りや穴開け加工時に樹脂摺動部材を破損してし
まったり、摺動特性に悪影響を与えてしまう。
【0008】また、すべりスライドの前記金属摺動部材
のすべり面と組み合わせる樹脂摺動部材中に摩擦係数を
低減化する目的で固体潤滑剤が添加されると、繰り返し
摺動による樹脂摺動部材の摩耗量がどうしても多くなっ
てしまっていた。その対策として、樹脂摺動材料中に前
記添加物を賦与して樹脂自体を硬くしたり、可撓性を増
す等の手法を採用していたが、前記添加物が摩擦係数を
上昇させてしまい、低摩擦性と耐摩耗性の両方を兼ね備
えた樹脂摺動部材を得ることができないという問題を生
じていた。
【0009】本発明は上記問題点を解決し、摩擦係数が
低く、かつ耐摩耗性が高く、更に常温短時間硬化条件で
も加工性に優れている樹脂摺動部材を用いたすべりスラ
イドとその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のすべりスライド
は、対向する基材の一方のすべり面が金属材料で構成さ
れた金属摺動部材と、他方のすべり面が樹脂摺動材料に
より構成された樹脂摺動部材を備え、前記樹脂摺動材料
は、硬化性樹脂と全体の40重量%以下の固体潤滑剤を
含む自己潤滑性の材料であり、該硬化性樹脂の20重量
%以下の変性シリコーンオイルを含んでおり、該変性シ
リコーンオイルが側鎖にエポキシ基とポリエーテル基を
有するエポキシ当量2000以上で構成されている事を
特徴とする。
【0011】本発明のすべりスライドは、前記硬化性樹
脂が、主剤と硬化剤を含む常温硬化型の熱硬化性樹脂で
ある事を特徴とする。
【0012】本発明のすべりスライドは、前記常温硬化
型の熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であり、硬化性樹脂中
の変性シリコーンオイルのエポキシ基が主剤の一部とし
て硬化剤と反応してなる樹脂摺動部材である事を特徴と
する。
【0013】本発明のすべりスライドは、自己潤滑性を
有し、且つ無潤滑下で使用する事を特徴とする。
【0014】本発明のすべりスライドの製造方法は、2
0重量%以下の側鎖にエポキシ基とポリエーテル基を有
するエポキシ当量2000以上の変性シリコーンオイル
を含む硬化性樹脂と全体の40重量%以下の固体潤滑剤
とを混合した未硬化の樹脂摺動材料を第一の基材に塗布
する工程と、該樹脂摺動材料に第二の基材のすべり面の
形状を転写する工程と、該形状が転写された該樹脂摺動
材料を常温、あるいは加熱硬化させ樹脂摺動部材とする
工程を有する事を特徴とする。
【0015】前記固体潤滑剤濃度が40重量%よりも高
い場合は樹脂摺動材料の機械的強度が低下してしまう。
更に、固体潤滑剤としてフッ素樹脂を用いた場合は樹脂
摺動材料と基板との密着性も低くなるので、前記固体潤
滑剤の濃度を40重量%以下とすることが重要である。
【0016】前記変性シリコーンオイルの硬化性樹脂全
体に対する濃度が20重量%よりも高い場合は、樹脂摺
動材料の硬度が大きく低下すると共に、シリコーンオイ
ルの特徴である離型性により樹脂摺動材料と基板との密
着性も低くなってしまうので、シリコーンオイルの硬化
性樹脂全体に対する濃度が20重量%以下とすることが
重要である。
【0017】さらに、エポキシ基を有する変性シリコー
ンオイルを用いることで、主剤と同様に硬化剤と反応
し、硬化反応後3次元の架橋構造の中に均一にシリコー
ンオイル骨格を取り込ませることができる。また、変性
シリコーンオイル中にポリエーテル基を有することで、
主剤と硬化剤に対する相溶性を向上させることができ
る。
【0018】また、側鎖にエポキシ基とポリエーテル基
を有するエポキシ当量が2000以上の変性シリコーン
オイルを用いることで、固体潤滑剤を含む樹脂摺動部材
の低摩擦性を阻害することなく樹脂摺動部材に適度な可
撓性を賦与し耐摩耗性を向上させることか可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の最適な実施の形態につい
て、図1を用いて説明する。本発明の第一の基材4上に
樹脂摺動部材5を形成するために、まず、第一の基材4
の表面に未硬化の樹脂摺動材料3を塗布し、第二の基材
1の表面に剥離剤2を薄く塗布した。次に、第一の基材
4と第二の基材1を密着させた状態で前記樹脂摺動材料
3を硬化させ、第二の基材1のすべり面の形状が忠実に
転写された樹脂摺動部材5を形成した。更に、第一の基
材4と第二の基材1を分離させ、第二の基材1上の剥離
剤2を除去して本発明のすべりスライドを形成した。
【0020】このように、第二の基材1の表面形状を忠
実に転写する事で、通常は手作業で行っていたキサゲ工
程を簡略化することが可能となる。
【0021】また、第二の基材1と第一の基材4のすべ
り面との間にスペーサーを設けることで、樹脂摺動部材
5の厚みを任意にコントロールする事が可能となる。
【0022】前記未硬化の樹脂摺動材料3の主剤は液状
のものを用い、例えばエピコート828やエピコート8
07(ジャパンエポキシレジン(株))等のビスフェノ
ールA系やビスフェノールF系のエポキシ樹脂、あるい
は多官能タイプのエピコート630(ジャパンエポキシ
レジン(株))等を用いることができる。
【0023】更に本発明は主剤の一部として側鎖にエポ
キシ基とポリエーテル基を有するエポキシ当量2000
以上の変性シリコーンオイルを用いる。変性シリコーン
オイルとしては例えば、信越化学工業(株)製のX−2
2−3667やX−22−4741を用いることができ
る。
【0024】常温硬化型の硬化剤であるアミン系の硬化
剤として、例えばDETA、DEAPAなどの鎖状脂肪
族アミンやエポメート(ジャパンエポキシレジン
(株))N−アミノエチルピペラジンなどの環状アミン
やポリマイド(三洋化成)などのポリアミノアミドを用
いることができる。
【0025】更に、本発明の未硬化の樹脂摺動材料3を
硬化させるために、DMP−30等の第三アミンやサリ
チル酸等の有機酸やフェノールなどの硬化促進剤や硬化
触媒を用いても良い。
【0026】更に、本発明のすべりスライドの樹脂摺動
部材5に、機械的特性、寸法安定性、熱的特性を向上す
る目的でカーボンブラック、タルク、マイカ、カオリ
ン、シリカ、ガラスビーズなどの無機フィラーを添加し
ても良い。
【0027】以下に、本発明の変性シリコーンオイルの
添加効果を調べるために、本発明の樹脂摺動材料5を用
いたすべりスライドのモデルを作製し、そのすべりスラ
イドの評価を行った。
【0028】(本発明のすべりスライドの評価1) (評価A;すべりスライドの摩擦係数測定) 常温硬化型エポキシ樹脂組成 主剤A;ビスフェノールA系エポキシ樹脂 エピコート828(ジャパンエポキシレジン(株) 主剤B;変性シリコーンオイル X−22−4741(信越化学工業(株)) 硬化剤;変性アミン硬化剤 エポメートB002(ジャパンエポキシレジン(株)) 固体潤滑剤;PTFE粉末
【0029】PTFE濃度が全体の30重量%となるよ
うにPTFE粉末と主剤A,Bを混合し、その後硬化剤
を添加混合し未硬化の樹脂摺動材料3を調製した。その
際、主剤Bを熱硬化性樹脂全体の10重量%となるよう
に調整した。この未硬化の樹脂摺動材料3の適量をS4
5Cの試験片母材(第一の基材4)(10mm×10m
m×5mm角)上にとり、予め表面に剥離剤2を塗布し
たサンプル成型治具(第二の基材1)(100mm×1
00mm×10mm平板冶具)に押しあてた。塗布膜厚
は6.5mm厚のスペーサーを設けることでエポキシ樹
脂の膜厚を1.5mmとなるように制御した。
【0030】その後、常温(25℃)で1日放置した
後、試験片母材(第一の基材4)上に形成された樹脂摺
動部材5をサンプル成型治具(第二の基材1)より取り
外した。
【0031】続いて、前記樹脂摺動部材5とダイヤモン
ドライクカーボンコートを施したS45Cの平板(剥離
剤2を除いた第二の基材1に相当する。)(50mm×
50mm×5mm)を摺動させた。その摺動条件は、荷
重9.8N、速度6m/min、往復移動距離40mm
で2万回繰り返し行なった。このようにして作成した本
発明のすべりスライドの摩擦係数測定を荷重9.8N,
速度0.1m/min、移動距離20mmにて行った結
果を以下に示す。 静摩擦係数・・・0.11 動摩擦係数・・・0.07
【0032】上記のように本発明の範囲であるエポキシ
樹脂を用いた樹脂摺動部材5と金属表面にコーティング
を施した金属摺動部材からなるすべりスライドは充分な
低摩擦性を有することが判った。
【0033】(評価B;樹脂摺動材料の加工性の評価)
評価Aと同組成の未硬化の樹脂摺動材料3を調整し、シ
リコーン型に流し込み、常温(25℃)で1日放置する
ことにより80mm×4mm×10mmの板材を作製し
た。作製した板材をカッターによる切断、並びに2mm
φのドリルでの穴開けを行うことにより加工性の評価を
行った。その結果を以下に示す。 カッターによる切断・・・問題なし ドリルによる穴開け・・・問題なし
【0034】上記のように本発明の範囲であるエポキシ
樹脂を用いた樹脂摺動部材5は充分な加工性を有するこ
とが判った。
【0035】(評価C;すべりスライドの樹脂摺動材料
の摩耗性の評価)評価Aと同様のすべりスライドの組み
合わせを用い、荷重9.8N、摺動速度18m/min
の条件で20kmの摺動試験を行い樹脂摺動部材5の比
摩耗量を測定した。その結果を以下に示す。 比摩耗量・・・1.9×10ー7(mm3/N.m)
【0036】上記のように本発明の範囲であるエポキシ
樹脂を用いた樹脂摺動部材5は、金属表面にコーティン
グを施した摺動部との組み合わせからなるすべりスライ
ドにおいて充分な耐摩耗性を有することが判った。
【0037】(本発明のすべりスライドの評価2)本発
明のすべりスライドの評価Aで用いたダイヤモンドライ
クカーボンコートを施したS45Cの平板の代わりにニ
ッケルメッキ中に固体潤滑剤としてPTFE(ポリテト
ラフルオロエチレン)を分散した複合メッキ処理のS4
5Cの平板を用い、常温硬化型エポキシ樹脂の主剤Aと
してビスフェノールF系エポキシ樹脂を用いた以外は本
発明のすべりスライドの評価Aと同様の条件で未硬化の
樹脂摺動材料3を調製、硬化し、評価A、B、Cを行っ
た。結果を以下に示す。
【0038】(評価A) 静摩擦係数・・・0.13 動摩擦係数・・・0.08 (評価B) カッターによる切断・・・問題なし ドリルによる穴開け・・・問題なし (評価C) 比摩耗量・・・2.5×10ー7(mm3/N.m)
【0039】上記のように本発明の範囲であるエポキシ
樹脂を用いた樹脂摺動部材5は、充分な加工性を有し、
また金属表面にコーティングを施した摺動部との組み合
わせからなるすべりスライドにおいて低摩擦性、充分な
耐摩耗性を有することが判った。
【0040】(比較例1)主剤として主剤Aのみを用い
た以外は本発明のすべりスライドの評価Aと同様の条件
で未硬化の樹脂摺動材料3を調製、硬化し、評価A、
B、Cを行った。結果を以下に示す。
【0041】(評価A) 静摩擦係数・・・0.12 動摩擦係数・・・0.08 (評価B) カッターによる切断・・・切断中に樹脂の欠けが発生 ドリルによる穴開け・・・刃物に樹脂が付着し、穴の回
りに樹脂の膨れ発生 (評価C)摺動途中で樹脂摺動材料のエッジより欠けが
発生し中断
【0042】上記のように主剤Aのみを用いて調整した
硬化性樹脂材料は、摩擦係数は低いものの、加工性が悪
く強度的にも劣ることが判った。
【0043】(比較例2)主剤として主剤Aのみを用
い、更に硬化剤として以下のポリアミンアミド樹脂を用
いた以外は以外は本発明のすべりスライドの評価Aと同
様の条件で未硬化の樹脂摺動材料3を調製、硬化し、評
価A、B、Cを行った結果を以下に示す。硬化剤;21
05C((株)スリーボンド)
【0044】(評価A) 静摩擦係数・・・0.32 動摩擦係数・・・0.26 (評価B) カッターによる切断・・・問題なし ドリルによる穴開け・・・問題なし (評価C) 比摩耗量・・・24×10ー7(mm3/N.m)
【0045】上記のように主剤Aのみを用い、更に硬化
剤としてポリアミンアミド樹脂を用いた場合は硬化剤の
特性により可撓性が幾分賦与されることにより加工性が
優れるものの、摩擦係数が非常に高くなり、それに伴い
摺動中の摩擦力が増大し耐摩耗性が低くなることが判っ
た。
【0046】(比較例3)PTFEを添加せず、主剤A
と主剤Bとして以下の材料を用い以外は本発明のすべり
スライドの評価Bと同様の条件で未硬化の樹脂摺動材料
3を調製、硬化し、評価A、B、Cを行った。なお、そ
の際主剤Bの変性シリコーンオイルの樹脂全体に対する
濃度を10重量%のもの(サンプル1)と20重量%の
もの(サンプル2)を調製した。 主剤A;ビスフェノールA系エポキシ樹脂 エピコート828(ジャパンエポキシレジン(株) 主剤B;変性シリコーンオイル KF−101(信越化学工業(株)) 側鎖にエポキシ基を持ちエポキシ当量350の変性シリ
コーンオイル
【0047】サンプル1,2ともに、硬化剤と混合し常
温(25℃)で1日放置したが、非常に脆く常温硬化条
件では摺動試験も加工試験もできない状態であった。そ
こで、評価Aに用いる摺動サンプルを80℃で3時間加
熱し摩擦係数の測定を行った。結果を以下に示す
【0048】(評価A) サンプル1 静摩擦係数・・・0.25 動摩擦係数・・・0.21 サンプル2 静摩擦係数・・・0.26 動摩擦係数・・・0.25
【0049】上記のように側鎖にエーテル基を持たずエ
ポキシ当量が本発明の範囲未満である変性シリコーンオ
イルを用いた樹脂摺動材料は常温硬化条件では加工性が
劣ることが判った。さらに、樹脂摺動材料中に固体潤滑
剤が含まれない樹脂摺動部材は摩擦係数が高くなること
が判った。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の自己潤滑性
の摺動樹脂部材を用いることで摩擦係数が低く、加工性
に優れ、更に耐摩耗性に優れた高耐久性のすべりスライ
ドを得ることができた。
【0051】なお、本発明を説明するために用いた図1
においては、両基材が平面状として示してあるが、当然
の如く凹凸を有するもの、あるいは両基材を嵌合させて
摺動するものであっても良く、特に基材の表面形状が複
雑で従来の方法では成型が困難な場合の製造が容易にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の最適な実施の形態のすべりスライドの
製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1 第二の基材 2 剥離剤 3 未硬化の樹脂摺動材料 4 第一の基材 5 樹脂摺動部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 155/02 F16N 15/00 F16N 15/00 (C08L 101/00 //(C08L 101/00 27:18 27:18 83:04) 83:04) C10N 20:00 Z C10N 20:00 30:06 30:06 40:02 40:02 50:08 50:08 B23Q 1/26 Z Fターム(参考) 3C048 BB10 CC01 DD01 4F071 AA27 AA42 AA67 AE02 AE11 AF28 AH17 EA01 EA04 4H104 CB12C CD02A CJ04C EA21C LA03 PA01 QA11 QA21 4J002 BD12X BD15X CC031 CC041 CD001 CM041 CP03Y FD010 FD140 GM00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する基材の一方のすべり面が金属材
    料で構成された金属摺動部材と、他方のすべり面が樹脂
    摺動材料により構成された樹脂摺動部材を備え、前記樹
    脂摺動材料は、硬化性樹脂と全体の40重量%以下の固
    体潤滑剤を含む自己潤滑性の材料であり、該硬化性樹脂
    の20重量%以下の変性シリコーンオイルを含んでお
    り、該変性シリコーンオイルが側鎖にエポキシ基とポリ
    エーテル基を有するエポキシ当量2000以上で構成さ
    れている事を特徴とするすべりスライド。
  2. 【請求項2】 前記硬化性樹脂が、主剤と硬化剤を含む
    常温硬化型の熱硬化性樹脂である事を特徴とする請求項
    1に記載のすべりスライド。
  3. 【請求項3】 前記常温硬化型の熱硬化性樹脂がエポキ
    シ樹脂であり、硬化性樹脂中の変性シリコーンオイルの
    エポキシ基が主剤の一部として硬化剤と反応してなる樹
    脂摺動部材である事を特徴とする請求項2に記載のすべ
    りスライド。
  4. 【請求項4】 すべりスライドが自己潤滑性を有し、且
    つ無潤滑下で使用する事を特徴とする請求項1に記載の
    すべりスライド。
  5. 【請求項5】 20重量%以下の側鎖にエポキシ基とポ
    リエーテル基を有するエポキシ当量2000以上の変性
    シリコーンオイルを含む硬化性樹脂と全体の40重量%
    以下の固体潤滑剤とを混合した未硬化の樹脂摺動材料を
    第一の基材に塗布する工程と、該樹脂摺動材料に第二の
    基材のすべり面の形状を転写する工程と、該形状が転写
    された該樹脂摺動材料を常温、あるいは加熱硬化させ樹
    脂摺動部材とする工程を有する事を特徴とするすべりス
    ライドの製造方法。
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