JP2002275349A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JP2002275349A
JP2002275349A JP2001075890A JP2001075890A JP2002275349A JP 2002275349 A JP2002275349 A JP 2002275349A JP 2001075890 A JP2001075890 A JP 2001075890A JP 2001075890 A JP2001075890 A JP 2001075890A JP 2002275349 A JP2002275349 A JP 2002275349A
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resin
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phenolic resin
phenol resin
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JP2001075890A
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Atsushi Sugizaki
敦 杉崎
Koji Koizumi
浩二 小泉
Takayuki Matsumoto
孝行 松元
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、寸法安定性、成形性等に優れ、特に
常温及び熱時ともに高い機械的強度を有するフェノール
樹脂成形材料を提供すること。 【解決手段】 成形材料全体に対して、ノボラック型フ
ェノール樹脂を25〜60重量%、フェノキシ樹脂を1
〜10重量%、補強材を25〜65重量%含むことを特
徴とするフェノール樹脂成形材料。及び、該補強材がガ
ラス繊維であることを特徴とするフェノール樹脂成形材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、寸法安定
性、成形性等に優れ、特に常温及び熱時における機械的
強度に優れたフェノール樹脂成形材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、寸法
安定性、成形性等に優れ、自動車、電気、電子等の基幹
産業分野において長期にわたり使用されている。特に最
近では、コストダウン及び軽量化等を目的に金属部品を
高強度のフェノール樹脂成形品に置換する試みが、積極
的に行われている。しかし、今後更に金属代替を進める
ためには、従来のフェノール樹脂成形材料にはない高強
度を有することがポイントとなってくる。
【0003】高強度を達成するために、フェノール樹脂
成形材料の靭性及び強度を向上させる技術として、アク
リルニトリルブタジエンゴム(以下NBRと略す)や水
素化NBR等のゴム成分を添加する方法やポリアミド樹
脂による変性フェノール樹脂を用いる技術が知られてい
る。例えば、特願平11−83487号公報には、フェ
ノール樹脂成形材料にポリビニルブチラールとNBRと
を必須成分として含有し、該成形材料の衝撃強度、靭性
及び、静的強度を向上させる方法が開示されている。
【0004】特開平10−36468号公報には、フェ
ノキシ樹脂3〜25重量%、フェノール2〜25重量
%、酸性触媒2〜10重量%、及びレゾール型フェノー
ル樹脂65〜75重量%が配合され、特定の工程により
得られたフェノキシ樹脂で強化された改質フェノール樹
脂に関する記述がある。この技術は、フェノキシ樹脂と
フェノールをあらかじめ混合し、この混合物にさらに酸
性触媒を混合する。この触媒の混合された混合物と、レ
ゾール型フェノール樹脂とを混合し目的の改質フェノー
ル樹脂を得るものである。このため、工程が多く経済的
に不利であることが予想される。この公報にはノボラッ
ク型フェノール樹脂とフェノキシ樹脂の混合に関する記
述は一切なく、本発明とは異なる。
【0005】また、特開平3−105932号公報には
熱硬化性樹脂20〜80重量部とフェノキシ樹脂20〜
80重量部との混合物を必須とするシート状接着剤、特
開平7−207222号公報には(A)フェノキシ樹脂1
5〜100重量部、(B)エポキシ樹脂0〜85重量部、
(A)+(B)100重量部に対し、フェノールホルムアル
デヒド樹脂1〜50重量部を有機溶剤中に分散ないしは
溶解させてなる塗料組成物、特開平7−242714号
公報にはフェノキシ樹脂とフェノール系樹脂の予備結合
物に不飽和脂肪族カルボン酸共重合体をグラフトさせた
重合物を含む水性樹脂分散体、などの技術が開示されて
いる。しかし、これらの技術はいずれも、接着性や、加
工性、密着性等の塗料特性を改善したものであり、本発
明のフェノール樹脂成形材料の機械的強度向上とは主旨
も効果も異なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性、寸法安定性、成形性等に優れ、特に常温及び熱時と
もに高い機械的強度を有するフェノール樹脂成形材料を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)成形材
料全体に対して、ノボラック型フェノール樹脂を25〜
60重量%、フェノキシ樹脂を1〜10重量%、補強材
を25〜65重量%含むことを特徴とするフェノール樹
脂成形材料、(2)及び、該補強材がガラス繊維である
ことを特徴とするフェノール樹脂成形材料である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるフェノキシ樹
脂とは、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンから製
造される、下式の繰り返し単位を有するビスフェノール
A型樹脂である。
【0009】
【化1】
【0010】本発明で用いるフェノキシ樹脂の数平均分
子量は、10万以下のものが好ましい。数平均分子量が
10万以上であると混練中の粘度上昇により、作業性の
低下や成形性が悪くなる。また、上記構造を有するがn
≦15のエポキシ樹脂の添加は、ノボラック型フェノー
ル樹脂の異常硬化の原因となり、成形材料の強度が発現
せず、成形性も悪い。フェノキシ樹脂とノボラック型フ
ェノール樹脂は相溶し、混合物のガラス転移温度が低下
することが知られている。これは、フェノキシ樹脂の分
子鎖がフェノール樹脂の自己会合した分子鎖の中に取り
込まれ、系全体の全水素結合性を低下させることによ
り、自由体積を増大させ、分子の可動性が増すためと考
えられている。
【0011】このことにより、硬化後の成形材料にも柔
軟性を付与することが可能になると考えられる。また本
発明の範囲の配合量であれば、弾性率の低下がなく、伸
びが付与されることから成形材料の強度が向上したと考
えられる。本発明で用いるフェノキシ樹脂の配合量は、
成形材料全体に対して1〜10重量%である。好ましく
は、3〜7重量%である。1重量%未満では、フェノキ
シ樹脂の添加による成形材料の伸びが発現されず、機械
的強度向上が不十分である。10重量%以上では、機械
的強度の低下、耐熱性の低下を招くようになる。
【0012】フェノキシ樹脂のフェノール樹脂成形材料
に対する添加方法は、特に制限されることはなく、フェ
ノール樹脂とフェノキシ樹脂を加圧ニーダー、ロール、
コニーダー、2軸押出し機等の混練機を用いてあらかじ
め溶融混練した後に使用してもよいし、フェノール樹脂
成形材料を混練する際に、フェノキシ樹脂を添加しても
よい。
【0013】本発明で用いる補強材としては、ガラス繊
維、ロックウール、カオリンウール又は炭素繊維、アラ
ミド繊維、メリヤス布、パルプ等の無機又は有機繊維を
用いることができる。その他、木粉、ヤシガラ粉、モミ
殻粉、トウモロコシ粉、合板粉末、樹脂製成形品粉末、
パルプ粉等の有機質基材及び炭酸カルシウム、クレー、
タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭
酸マグネシウム、雲母、アスベストケイソウ土等を用い
てもよい。これらの中で、補強材はガラス繊維であるこ
とが好ましい。
【0014】本発明で用いるガラス繊維としては、従来
強化ガラス繊維として使用されているEガラス、Sガラ
ス、Dガラス、高弾性率ガラス等のガラス繊維を用いる
ことができる。中でも強度向上及びコストの面からEガ
ラスを用いることが好ましい。さらに、これらガラス繊
維表面にシランカップリング剤で処理したガラス繊維を
用いることが好ましい。シランカップリング剤として
は、従来公知のものが適宜使用できる。例えば、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3(又は2)−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジ
メチル−ブチリデン)プロピルアミンの加水分解縮合
物、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエ
トキシシラン、両末端にアルコキシシリル基を持ったア
ミノシラン等が挙げられる。これらシランカップリング
剤のいずれかを1種類または2種類以上組み合わせて用
いて良い。このガラス繊維は、長繊維であっても短繊維
であってもよい。また、ガラス繊維の形状は、特に制限
されるものではなく、例えばチョップドストランド、ミ
ルドファイバー、チョップドマット、ロービング、織
布、不織布等が挙げられる。
【0015】本発明のフェノール樹脂成形材料に用いら
れるマトリックスのノボラック型フェノール樹脂はフェ
ノール類とホルムアルデヒド供給物質とを酸触媒の存在
下で反応させて得られたノボラック型フェノール樹脂で
あり、特に限定されるものではない。
【0016】ガラス繊維の配合量は、成形材料全体に対
して25〜65重量%である。好ましくは、成形材料全
体に対して40〜60重量%である。25重量%未満で
は、成形材料の機械的強度向上が不十分であり、また寸
法変化が大きくなる。65重量%以上では、成形性が悪
くなり実用上問題となる場合がある。
【0017】本発明のフェノール樹脂成形材料には、本
発明の効果を損なわない範囲で目的、用途に応じ、着色
剤、離型剤、導電剤、無機基材、カップリング剤、溶剤
等を配合することができる。混練方法としては、ロー
ル、コニーダー、2軸押出し機等の混練機を用いて単独
又は併用して混練することができる。成形方法として
は、トランスファー成形、コンプレッション成形、イン
ジェクション成形等の成形方法によって成形することが
できる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこの実施例によって限定されるものでは
ない。実施例及び比較例で使用される原料としては、 (1)フェノール樹脂成形材料のマトリックス樹脂:ノ
ボラック型フェノール樹脂 (2)フェノキシ樹脂:PKHH Mn=23,00
0,Mw=48,000[Union Carbide
社製] (3)硬化剤:ヘキサメチレンテトラミン (4)ガラス繊維1:Eガラス繊維(無処理) [日東紡績(株)製 基準繊維径10±1.5μm 平均
繊維長90μm] (5)ガラス繊維2:アミノシラン処理ガラス繊維、す
なわち、ガラス繊維1をγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン(KBE−903[信越シリコーン(株)製] )
1重量%水溶液に、室温にて浸漬した後、100℃にて
加熱乾燥しガラス繊維2を得た。
【0019】混練方法としては、表1記載の成分をドラ
イブレンドし、ロールにて混練した。曲げ試験片の作製
には、トランスファー成形機を用いた。各種特性評価に
ついては、下記に基づいて実施した。 (1)曲げ試験: 常温試験:JIS K 7203規格に準じて測定。 熱時試験:120℃の環境で温度以外の条件はJIS
K 7203規格に準じて測定。 (2)成形外観試験:目視により判断。(○:良好、
×:不良) これらの評価結果を表1に記す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明に従えば、常温及び熱時ともに高
い機械的強度を有するフェノール樹脂成形材料与え、自
動車、電気、電子分野における金属部品からの代替を大
幅に促進するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA06 AA07 AA09 AB06 AB08 AB09 AB10 AD15 AD42 AE01 AF03 AF04 AF06 AF11 AF21 AL01 AL02 AL11 AL16 4J002 AH003 CC041 CH082 CL063 DA016 DE076 DE236 DJ056 DL006 FA046

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形材料全体に対して、ノボラック型フェ
    ノール樹脂を25〜60重量%、フェノキシ樹脂を1〜
    10重量%、補強材を25〜65重量%含むことを特徴
    とするフェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の補強材がガラス繊維であ
    ることを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
JP2001075890A 2001-03-16 2001-03-16 フェノール樹脂成形材料 Pending JP2002275349A (ja)

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