JP2002274778A - 地切り揺れ防止装置 - Google Patents

地切り揺れ防止装置

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JP2002274778A
JP2002274778A JP2001072678A JP2001072678A JP2002274778A JP 2002274778 A JP2002274778 A JP 2002274778A JP 2001072678 A JP2001072678 A JP 2001072678A JP 2001072678 A JP2001072678 A JP 2001072678A JP 2002274778 A JP2002274778 A JP 2002274778A
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JP2001072678A
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Satoru Nishimura
悟 西村
Takanori Hata
孝典 畑
Norishige Muto
教重 武藤
Keiji Okamoto
圭司 岡本
Morio Tsuchie
守夫 土江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バケットを斜め地切りするような場合でも、
その地切りによって巻上げ時における吊荷の揺れが起き
ないようにする。 【解決手段】 扛重機にて揚重するワイヤロープを操作
するウインチ15にそのワイヤロープ20の移動長さ計
測手段(回転数検出用エンコーダ25)と地切り信号検
出手段(ウインチモータ圧検出用圧力センサ26)が設
けられ、前記ウインチ15の駆動回路のコントローラ3
0に、前記計測手段により検出されるワイヤロープ20
の移動長さデータと前記地切り信号検出手段による地切
り検出信号とを入力して演算させると、吊荷を地切りか
ら一旦上昇させ、吊荷が吊下げ真下に来るタイミングを
計ってその吊荷を再接地位置に下降させた後、前記ワイ
ヤロープ20を巻上げるようにウインチ15を制御する
制御手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として掘削土の
搬出作業に使用されるバケットが地切りする際に揺れる
のを防止して、巻上げ途中で振れを起こさせずに能率よ
く搬出作業を行える地切り揺れ防止装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、クレーンなどの扛重機によ
って掘削や土砂の搬出をするには、クラムシェルバケッ
トやグラブバケット(以下、単にバケットという)を用
いて行われている。そして、一般にバケットを開いた状
態で落下させて掘削し、あるいは集められた土砂の部分
に落下させて後バケットを閉じることによって掘削土砂
を掴み込み、そのまま引き上げて土砂を搬出するという
要領で作業が行われている。このような操作を行わせる
ため少なくとも2台のウインチによりバケット開閉用の
ワイヤロープと昇降用のワイヤロープとを操作して行わ
れている。
【0003】このような扛重機によりバケットを用い
て、たとえば地中から立坑を通じて地上部へ土砂を搬出
するような作業は、オペレータが状況を見ながらバケッ
トの上げ下ろしを行っている。とりわけ作業性を高める
ためにバケットをフリーフォールさせて作業を行なうよ
うな場合には、バケットを地中深く落下させるとその着
地状態を目視することができないので、着地状態が不明
であることから、オペレータは感覚的にバケットの姿勢
を正して巻上げ、土砂の搬出を行っている。したがっ
て、ウインチの運転操作には経験とそれに伴う熟練度が
必要となり、高度な技量が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、バケットを下降
して集積された土砂上に着地させる場合、バケットは必
ずしも扛重機の吊下げ部の真下位置に着地するとは限ら
ず、吊下げ部から真下への垂線から外れた位置に着地す
ることが多い。そのために、バケットが横にずれて着地
した場合、そのバケットをそのまま地切りさせて巻き上
げると、引き上げ途中で吊下げ点を基点として垂線の周
りで振れながら引き上げられることになる。
【0005】このようなバケット(吊荷)の振れは、そ
の吊荷の安定性を欠き、複数本のワイヤロープによって
吊られている場合、各ワイヤロープにおける緊張力にば
らつきが生じてウインチの巻き取りなどに支障が生じる
恐れがある。また、特にそのバケットの引き上げ時には
バケット開閉用ワイヤロープもともに巻上げられて、昇
降用ワイヤロープと同様の働きをしているので、そのバ
ケット開閉用ワイヤロープが吊荷の振れによって緩みを
生じると、閉じているバケットが開こうとして掬い込ん
でいる土砂をこぼすという不都合が発生する。また、巻
上げ途中における吊荷の振れが大きいと安定性を欠くた
め高速での巻上げができないので作業性が低下するとい
う問題点がある。当然のことながら、揚程が高くなる
(大深度での揚降)と、作業能率が低下するという問題
点がある。さらに加えて、このような作業を円滑に行う
には熟練度の高いオペレータを必要とし、通常のオペレ
ータでは作業を継続して行うことが困難であるという点
で問題がある。
【0006】本発明は、前述のような問題点を解消する
ためになされたもので、バケットを斜め地切りするよう
な場合でも、その地切りによって巻上げ時における吊荷
の揺れが起きないようにできる地切り揺れ防止装置を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、本発明による地切り揺れ防
止装置は、扛重機にて揚重するワイヤロープを操作する
ウインチにそのワイヤロープの移動長さ計測手段と地切
り信号検出手段が設けられ、前記ウインチの駆動回路の
コントローラに、前記計測手段により検出されるワイヤ
ロープの移動長さデータと前記地切り信号検出手段によ
る地切り検出信号とを入力して演算させると、吊荷を地
切りから一旦上昇させ、吊荷が吊下げ真下に来るタイミ
ングを計ってその吊荷を再接地位置に下降させた後、前
記ワイヤロープを巻上げるようにウインチを制御する制
御手段を備えることを特徴とするものである。
【0008】本発明によれば、吊下げ上部から着地位置
まで落下させた吊荷(バケット)が扛重機における吊下
げ部の真下から横に外れて着地していても、ウインチの
ドラムから繰り出されて着地している吊荷までのワイヤ
ロープ長さを、そのウインチに付設される移動長さ計測
手段によって計測されて、その計測データとともに、地
切り信号検出手段による地切り検出信号を、ウインチの
駆動回路におけるコントローラに入力されることによ
り、コントローラで演算されて、設定されているプログ
ラムによりウインチを操作して吊荷の地切りから一旦上
昇させ、吊荷が吊下げ部真下に位置するタイミングを計
って着地させるように制御される。そして、吊荷を吊下
げ部真下に位置して後に巻上げることにより、その引上
げ途中での吊荷の振れをなくすることで、安定姿勢を保
持させて吊荷の巻上げができるのである。それらの操作
は、予め設定された手順に従って自動的に行わせること
が可能であるから、オペレータの習熟度に関わりなく正
常な運転操作ができることになり、作業性の向上と相俟
って経済性が高められるという優れた効果を奏するので
ある。
【0009】本発明において、前記ワイヤロープの移動
長さ計測手段としては、ウインチドラムの回転を検知す
る、またはワイヤロープと直接接触して検知する回転数
検出器であるのが好ましい。こうすると、予めウインチ
ドラムにおけるワイヤロープの巻付け層段数と一層の巻
数を油圧回路のコントローラに記憶させておき、前記回
転数検出器によるウインチドラムの回転数からウインチ
ドラム上での巻層を知ることで簡便に繰り出し長さを算
出させることができる。また、吊下げ部に設けられるト
ップシーブとウインチドラムとの間で、緊張するワイヤ
ロープと回転計測器のローラを接触させて直接的にワイ
ヤロープの移動長さを検知するようにすることもでき
る。このような計測機器としてエンコーダが好ましい。
【0010】さらに、本発明においては、前記駆動回路
が油圧回路であり、前記地切り信号検出手段は前記ウイ
ンチを駆動するウインチモータの油圧力検出手段とコン
トローラよりなり、前記油圧力検出手段により検出され
る油圧波形が前記コントローラに入力され、前記コント
ローラは予め記憶された油圧波形の条件から地切り揺れ
が大きいと判定することを特徴とする。こうすると、油
圧駆動のウインチを駆動して地切り操作を行う際に、油
圧の立上がり時の油圧波形を油圧力検出手段によって検
出し、予めコントローラに記憶させてある波形データと
比較して緩やかな勾配をもって立上がるときには地切り
時の揺れが大きいと判断され、一旦下降させるように操
作し、その逆に油圧の立上がり時の勾配が急なときは揺
れが少ないと判断されて、そのまま巻上げるようにす
る。その結果、油圧駆動でウインチによる吊荷の地切り
時における揺れをなくして、円滑に吊荷を巻上げること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明による地切り揺れ防
止装置の具体的な実施の形態につき、図面を参照しつつ
説明する。
【0012】図1に本発明にかかる地切り揺れ防止装置
を備える履帯走行式揚重作業機の一実施の形態を表わす
図が示されている。図2にウインチとその駆動制御部と
の関係を表わす図が、示されている。
【0013】この実施の形態では、履帯走行式揚重作業
機1として履帯式走行体2に支持される上部旋回体3上
に、ブーム5aとその長さに対応させて平行に配設され
るアーム起伏シリンダ5bとで四節平行リンク機構を構
成されてなるアーム支持機構5にて支持される伸縮アー
ム7(ベースアーム7aに挿入されてアーム伸縮シリン
ダ7cによって伸縮される可動アーム7bとで構成され
ている)が設けられ、前記上部旋回体3上の後部に搭載
される複数のウインチ15によって操作されるワイヤロ
ープ20で伸縮アーム7の先端部からバケット10を吊
下げて土砂などを搬出するようにされた作業機である。
なお、前記ウインチ15は上部旋回体3上に搭載される
油圧駆動装置(図示せず)によって操作される。
【0014】前記ウインチ15は、バケット10の昇降
用ウインチとバケット開閉用ウインチとを並べて設置さ
れており、油圧モータ(以下、ウインチモータという)
で駆動される周知構造のものである。これらウインチ1
5に巻き付けられてバケット10を操作するワイヤロー
プ20は、昇降用ワイヤロープと開閉用ワイヤロープ
(説明の都合上、両ワイヤロープについて同一の符号2
0を付して説明する)とからなり、それぞれウインチド
ラム15aから前記伸縮アーム7の後端部に付設される
ガイドシーブ16を経て伸縮アーム7の先端に枢支され
るトップシーブ17を巡り、その伸縮アーム7の先端に
吊設されるバケット吊下げ枠18上のガイドシーブを経
てバケット10を吊るようにワイヤリングされている。
【0015】なお、バケット10を吊下げて昇降させる
昇降用ワイヤロープおよびバケットを開閉させる開閉用
ワイヤロープは、いずれも周知の手段でバケット10の
枠体に取付けられ、また開閉シーブブロックに巻掛けら
れて、繋がれている。また、それらワイヤロープ20
は、ウインチドラム15aと前記ガイドシーブ16との
間で、ウインチ15の近傍に設けられたワイヤロープテ
ンショナー19によって緊張状態を維持するように張力
が加えられている。
【0016】バケット10の揚降操作は、運転室4内
で、運転席周りに配置されている操作レバー40,41
(図2参照)と図示されないクラッチペダルおよびブレ
ーキペダルを従来同様にオペレータが操作して行われ
る。この実施の形態にあっては、左操作レバー42のノ
ブ頂面にバケット開ボタンスイッチ42とバケット閉ボ
タンスイッチ43が設けられ、右操作レバー41を前後
方向に前傾させるとバケットを下げ、後傾させるとバケ
ットを上げる操作が行われるようにされている。なお、
各操作指令の信号はコントローラ30に入力されて各部
機器を作動制御できるようになされている。これら制御
信号をコントローラ30に入力することにより、ウイン
チ15を通常駆動制御させるのは周知の手順による。
【0017】バケットを引上げるに際しての前記ウイン
チ15の駆動制御手段は、そのウインチモータ15bへ
の圧油供給回路を制御するコントローラ30に、前記ウ
インチ15に付設された回転数検出用エンコーダ25か
ら回転数データが入力されるようにし、また、ウインチ
モータ15bへの巻上げ操作側圧油供給管路31中にウ
インチモータ圧検出用圧力センサ26が設けられて、こ
のウインチモータ圧検出用圧力センサ26によって検出
されるウインチモータ15bの駆動に伴う圧力変化デー
タが入力されるように関係付けられている。なお、図中
符号23はウインチのクラッチ、24はウインチのブレ
ーキ、33はウインチモータへの圧油供給切替操作弁、
34,34′は切替操作弁を操作する圧力制御弁、35
はクラッチ弁、36はブレーキ弁である。
【0018】次に、このように構成される本実施の形態
における作動について説明する。オペレータは運転席
で、従来の運転操作と同様に、クラッチペダルおよびブ
レーキペダルを操作するとともに、左右の操作レバー4
0,41を操作してウインチ15を作動させ、バケット
10を降下させて土砂の搬出作業を行う。バケット10
をフリーフォールさせて土砂を掴み引上げる操作を行わ
せる際、そのバケット10はまっすぐに落下して着地す
るとは限らない。すなわち、バケット10はフリーフォ
ールされて着地した際、伸縮アーム7の先端吊下げ位置
の真下から横にずれて着地することがある。このような
状態でバケットを閉じてそのまま引上げると、当然バケ
ットの吊り芯がずれているので揺れが生じる。この場合
の揺れの周期Tは、
【数1】 であるから、t=T/4でバケットは作業機(伸縮アー
ム)の吊下げ位置の真下に来る。
【0019】そこで、次に、図3に示されるバケット地
切り時における揺れ防止制御のウインチ操作のフローチ
ャートに従って、図4に地切り操作によるバケットの揺
れ防止制御の態様説明図とともに、その作動について説
明する。
【0020】S1:オペレータは操作レバー41を後傾
操作して昇降用ウインチの巻上げ操作を行う。これに従
って,コントローラ30はウインチモータ15bへの給
油指令を発し、バケット上げを圧力制御弁34に指令信
号が与えられて、切替操作弁33をウインチモータ巻上
げ駆動側に切替えられ、圧油が送られる。
【0021】S2:ウインチモータ15bが起動して昇
降用ワイヤロープ20を巻取り開始すると、バケットの
斜め地切りが開始される。このとき、圧油供給管路31
に設けられるウインチモータ圧検出用圧力スイッチ26
がウインチモータ15bでの油圧力のピーク時を検知し
てコントローラ30が地切り開始を認識する。同時にコ
ントローラ30内に組み込まれているタイマー(図示せ
ず)を作動させる(図4(a)参照)。なお、前記地切
りの検出については、別途図5にバケット地切り時検出
のフローチャートで示すようにして行われる。 S3:ウインチ15によるワイヤロープ20の巻取り作
動により所要時間経過することにより、予め設定してあ
る所定量バケット10を引上げた時点で引上げ動作を停
止させる、言換えると、ウインチ15の巻上げ操作を停
止する。この状態では図4(b)で示すようにバケット
は揺れている(地切り時点から揺れ始める)。
【0022】S4:吊下げられているワイヤロープ20
の長さLを検出する。この長さLはウインチ15に付設
されている回転数検出用エンコーダ25からコントロー
ラ30に計測データが送られて演算され、算出される。
なお、コントローラ30には、予めウインチドラムにお
けるワイヤロープの巻付け層段数と一層の巻数を記憶さ
せておき、前記回転数検出用エンコーダ25によるウイ
ンチドラム15aの回転数からウインチドラム15a上
でのワイヤロープ巻付け層段数を知ることで簡便に繰り
出し長さを算出できるようにされる。 S5:ステップS4で算出された吊下げワイヤロープの
長さLから揺れの周期が演算され、T/4(バケットが
吊下げ直下位置になるとき)が算出される。 S6:バケット10が地切りされて停止した位置で、T
/4経過を検知すると、次のステップS7に移行する。 S7:揺れているバケットが吊下げ直下位置にくるタイ
ミングで、ウインチ15に巻下げ駆動の指令がコントロ
ーラ30から制御系に与えられてウインチ15を逆転さ
せ、バケット10を所定量下降させる。(図4(c)参
照)
【0023】こうしてバケット10が吊下げ状態で再接
地すると、揺れが停止され、バケットが静止の状態にな
ったところで真直ぐに引上げれば、図4(d)で示され
るように揺れを生じさせずに上昇させることができる。
したがって、以後前記要領で運転操作すれば、オペレー
タはフリーフォールされて着地したバケットの状態を直
接的に視認できなくとも、自動的に制御されて正しい姿
勢で土砂を掬うて上昇させることができる。したがっ
て、以後は伸縮アーム7を伸縮操作してトラックの荷台
上に移動させ搬出した土砂を積み込む操作を行えばよ
い。なお、バケットの開閉操作は、左操作レバー40の
ノブ頂面のバケット開ボタンスイッチ42を押すことで
開閉用のウインチを作動させて開閉用ワイヤロープを駆
動させることによりバケット開放を行わせ搬出した土砂
の放出ができる。
【0024】前記地切りの検出については、図5(a)
にバケット地切り時検出のフローチャートで示されるよ
うに、 S1:前述のオペレータによる操作レバー41を後傾操
作して昇降用ウインチの巻上げ操作が行われると、コン
トローラ30がウインチモータ15bへの給油指令を発
し、バケット上げを圧力制御弁34に指令信号が与えら
れて、切替操作弁33をウインチモータ巻上げ駆動側に
切替えられ、圧油が送られる。 S21:ウインチモータ15bの巻上げ側で油圧波形の
計測が開始される(ウインチモータ圧検出用圧力センサ
26が検知)。
【0025】S22:ウインチモータ圧検出用センサ2
6による油圧波形が計測されて、その波形データを予め
記憶させてある波形データとコントローラ30において
微分値の演算を行わせる。なお、ウインチモータ15b
の油圧回路における巻上げ側で発生する地切り時の油圧
波形は、図5(b)の上側に示されるように、縦軸を油
圧Pとして横軸に経過時間t(秒)ととると、地切りの
初期において大きくなり、その後次第に油圧の振動が減
衰して一定値に収束するように表われる。同図下側に油
圧波形に対応する微分値を示している。
【0026】S23:コントローラ30における波形デ
ータの演算により、図5(b)で示される波形(上側)
とそれに対応する微分値(下側)のように、微分値D
が、D≦D かつ t≧t であるか、否かを判定
する。この式にはまれば(YES)ステップS24に移
行し、そうでなければ(NO)ステップS22に戻って
再度演算される。 S24:前ステップS23での判定によって、YESの
場合、図上左側に表わされるような油圧波形が計測され
たときには、油圧の立上がりが緩やかな勾配をもってい
るとき、地切り時の揺れが大きいと判断される。これと
は逆に、NOの場合、油圧の立上がりが急な勾配をもつ
ているとき、地切り時の揺れは少ないと判断される。
【0027】このようにして、ウインチモータ15bへ
の巻上げ側での油圧の変化によって揺れの度合いを判断
することにより、揺れが大きいと判断されると、前述の
フローチャートに従って制御して、ウインチ15の巻上
げ操作を停止させ、揺れているバケットが吊下げ直下位
置にくるタイミングをとって再びウインチ15を作動さ
せてバケットを着地させ、その後に巻上げ操作すること
により、バケットの揺れを抑えて巻上げることができる
のである。なお、前記説明において、揺れが少ないと判
断されたならば、そのままウインチ15の巻上げ操作を
続けることになる。
【0028】本実施の形態によれば、こうして地切り時
における揺れの度合いを検知するとともに、その揺れ具
合によって地切り操作を自動的に揺れの少ない状態に制
御されてバケット(吊荷)を巻上げることができるの
で、この種作業を安全に、かつ能率よく実施することが
可能になった。
【0029】以上に説明したのは、伸縮アームの先端部
からバケットを吊下げて土砂の搬出を行うものについて
記載したが、その他屈曲するアームを備えた作業機、あ
るいは定置式の支持構造体におけるビームから吊り下げ
て作業を行う形式の土砂搬出装置においても同様にして
揺れ防止の制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる地切り揺れ防止装置を
備える履帯走行式揚重作業機の一実施の形態を表わす図
である。
【図2】図2は、ウインチとその駆動制御部との関係を
表わす図である。
【図3】図3は、バケット地切り時における揺れ防止制
御のウインチ操作のフローチャートである。
【図4】図4は、地切り操作によるバケットの揺れ防止
制御の態様説明図である。
【図5】図5(a)は、バケット地切り時検出のフロー
チャートであり、(b)はウインチモータ回路の巻上げ
側油圧波形とその微分値を図形で表わす図である。
【符号の説明】
1 履帯走行式揚重作業機 3 上部旋回体 4 運転室 7 伸縮アーム 10 バケット 15 ウインチ 15b ウインチモータ 16 ガイドシーブ 17 トップシーブ 20 ウインチ 25 ウインチの回転数検出用エンコ
ーダ 26 ウインチモータ圧検出用圧力セ
ンサ 30 コントローラ 33 切替操作弁 40,41 操作レバー
フロントページの続き (72)発明者 武藤 教重 大阪府枚方市上野3丁目1番1号 株式会 社小松製作所大阪工場内 (72)発明者 岡本 圭司 大阪府枚方市上野3丁目1番1号 株式会 社小松製作所大阪工場内 (72)発明者 土江 守夫 大阪府枚方市上野3丁目1番1号 株式会 社小松製作所大阪工場内 Fターム(参考) 3F204 AA09 BA09 CA03 EA15 EB08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扛重機にて揚重するワイヤロープを操作
    するウインチにそのワイヤロープの移動長さ計測手段と
    地切り信号検出手段が設けられ、前記ウインチの駆動回
    路のコントローラに、前記計測手段により検出されるワ
    イヤロープの移動長さデータと前記地切り信号検出手段
    による地切り検出信号とを入力して演算させると、吊荷
    を地切りから一旦上昇させ、吊荷が吊下げ真下に来るタ
    イミングを計ってその吊荷を再接地位置に下降させた
    後、前記ワイヤロープを巻上げるようにウインチを制御
    する制御手段を備えることを特徴とする地切り揺れ防止
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤロープの移動長さ計測手段と
    しては、ウインチドラムの回転を検知する、またはワイ
    ヤロープと直接接触して検知する回転数検出器である請
    求項1に記載の地切り揺れ防止装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動回路が油圧回路であり、前記地
    切り信号検出手段は前記ウインチを駆動するウインチモ
    ータの油圧力検出手段とコントローラよりなり、前記油
    圧力検出手段により検出される油圧波形が前記コントロ
    ーラに入力され、前記コントローラは予め記憶された油
    圧波形の条件から地切り揺れが大きいと判定することを
    特徴とする請求項1に記載の地切り揺れ防止装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9869073B2 (en) 2014-01-21 2018-01-16 Harnischfeger Technologies, Inc. Controlling the operation of an industrial machine based on wire rope dead wraps
CN109457747A (zh) * 2018-12-12 2019-03-12 江苏徐工工程机械研究院有限公司 一种双轮铣槽机多层钢丝绳卷扬自动标定装置
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