JP2002274488A - 船舶推進機用チルト装置 - Google Patents

船舶推進機用チルト装置

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JP2002274488A
JP2002274488A JP2001083692A JP2001083692A JP2002274488A JP 2002274488 A JP2002274488 A JP 2002274488A JP 2001083692 A JP2001083692 A JP 2001083692A JP 2001083692 A JP2001083692 A JP 2001083692A JP 2002274488 A JP2002274488 A JP 2002274488A
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tilt
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piston
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Shigeru Kai
繁 甲斐
Kunio Banba
邦男 番場
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Showa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 船舶推進機用チルト装置において、シリンダ
装置の軽量化を図り、部品点数及び組付工数を少なく
し、気密性を向上すること。 【解決手段】 船舶推進機用チルト装置20において、
シリンダ31が鍛造にてピストンロッド33のためのロ
ッドガイド34を一体成形されるとともに、シリンダ3
1の反ロッド側の端部が、クランプブラケット12に枢
着される底部材65に固定可能とされるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は船舶推進機用チルト
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶推進機用チルト装置として、
船体側のクランプブラケットに連結されるシリンダと、
推進ユニットを支持するスイベルブラケットに連結され
てシリンダ内に挿入されるピストンロッドとからなるシ
リンダ装置を有してなるものがある。
【0003】従来技術では、シリンダの端部をクランプ
ブラケットに枢支される底部材に固定するに際し、シリ
ンダと底部材を鋳造によって一体成形したり、ステンレ
ス鋼管からなるシリンダをバルブ加工して底部材に固定
することとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術には以下の問
題点がある。 シリンダと底部材を鋳造にて一体成形するものでは、
重量的に重くなるし、シリンダと別体のロッドガイドが
必要になり、部品点数、組付工数が多くなる上に、シリ
ンダへのロッドガイドの組付部で気密性を確保すること
に困難がある。
【0005】ステンレス鋼管からなるシリンダを底部
材に固定するものでは、シリンダを底部材に固定する必
要があるし、シリンダと別体のロッドガイドが必要にな
り、部品点数、組付工数が多くなる上に、シリンダへの
ロッドガイドの組付部で気密性を確保することに困難が
ある。
【0006】本発明の課題は、船舶推進機用チルト装置
において、シリンダ装置の軽量化を図り、部品点数及び
組付工数を少なくし、気密性を向上することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、船体
側のクランプブラケットに連結されるシリンダと、推進
ユニットを支持するスイベルブラケットに連結されてシ
リンダ内に挿入されるピストンロッドとからなるシリン
ダ装置を有してなる船舶推進機用チルト装置において、
シリンダが鍛造にてピストンロッドのためのロッドガイ
ドを一体成形されるとともに、シリンダの反ロッドガイ
ド側の端部が、クランプブラケットに枢着される底部材
に固定可能とされるようにしたものである。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て更に、前記チルト装置がパワーチルト装置であり、シ
リンダ装置に作動油を給排する作動油給排装置を有して
なるものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て更に、前記チルト装置がチルトロック装置であり、シ
リンダ装置にガス圧を付与するガスアシスト装置を有し
てなるものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かの発明において更に、前記シリンダが底部材に対し着
脱可能とされるものである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれ
かの発明において更に、前記シリンダと底部材がアルミ
材からなるものである。
【0012】
【作用】請求項1、2、3の発明によれば下記〜の
作用がある。 シリンダを鍛造品とすることにより、鋳造品よりも軽
量化できる。
【0013】シリンダにロッドガイドを一体成形した
から、部品点数を少なくできる。また、ロッドガイドを
シリンダに組付ける必要がなく、組付工数も少なくでき
る。また、シリンダとロッドガイドの間にシールを施す
必要がなく、気密性を向上できる。
【0014】チルトロック装置では、シリンダ装置に
ガス圧を付与しており、シリンダにロッドガイドを一体
成形したことによって上述の気密性を向上できるから、
極めて効果的である。
【0015】請求項4の発明によれば下記の作用があ
る。 シリンダが底部材に螺合(又はボルト止め)されるこ
とにより着脱可能とされるから、分解可能となる。従っ
て、シリンダ装置の組立後に、内部部品の加工不良や底
部材の鋳造不良に基づく不都合を生じたときに、シリン
ダと底部材を分解して保守できる。
【0016】請求項5の発明によれば下記、の作用
がある。 シリンダと底部材をアルミ材により構成したから、両
者の結合部での電位差が生ぜず、海水の侵入に特に配慮
しなくても、電食による耐食性を向上できる。
【0017】アルミ材の鍛造シリンダにより、ステン
レス鋼材の鍛造シリンダより加工容易で軽量化でき、コ
ストも安い。鉄材の鍛造では、重量的に重く、防錆も必
要となる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は船舶推進機を示す模式図、
図2はパワーチルト装置を一部破断して示す正面図、図
3は図2の側面図、図4はチルトロック装置を示す断面
図である。
【0019】(第1実施形態)(図1〜図3) 船舶推進機10(船外機、但し船内外機であっても良
い)は、図1に示す如く、船体11の船尾板11Aにク
ランプブラケット12を固定され、クランプブラケット
12にはチルト軸13を介してスイベルブラケット14
が略水平軸まわりに傾動可能に枢着されている。スイベ
ルブラケット14には、図示されない略鉛直配置される
転舵軸を介して、推進ユニット15が転舵軸まわりに回
動可能に枢着されている。推進ユニット15の上部には
エンジンユニット16が搭載され、推進ユニット15の
下部にはプロペラ17が備えられている。
【0020】即ち、船舶推進機10は、船体11に固定
のクランプブラケット12に、チルト軸13、スイベル
ブラケット14を介して推進ユニット15を傾動自在に
支持し、クランプブラケット12とスイベルブラケット
14との間にパワーチルト装置20を構成するパワーユ
ニット20Aのシリンダ装置21を介装し、該パワーユ
ニット20Aの作動油給排装置22からシリンダ装置2
1に作動油を供給もしくは排出制御することにより、シ
リンダ装置21を伸縮させて推進ユニット15を傾動可
能としている。
【0021】(シリンダ装置21)(図2) パワーチルト装置20を構成するパワーユニット20A
のシリンダ装置21は、作動油給排装置22のバルブブ
ロックを構成する後述の底部材65に一体結合されたも
のである。即ち、シリンダ装置21は、鍛造成形された
外シリンダ31と、引抜き成形された鋼管にて構成され
る内シリンダ32とを有し、それらのシリンダ31、3
2を2重管をなすように同軸配置して底部材65に一体
結合している。尚、底部材65は、例えばアルミ合金の
鋳造製であり、クランプブラケット12への取付ピン挿
着孔65Aを備える。
【0022】ここで、シリンダ装置21は、外シリンダ
31を例えばアルミ合金の鍛造にてピストンロッド33
のためのロッドガイド34を一体成形され、外シリンダ
31の反ロッドガイド34側の端部を底部材65に着脱
可能に固定している。
【0023】そして、シリンダ装置21は、スイベルブ
ラケット14に連結して用いられるピストンロッド33
を有し、このピストンロッド33を外シリンダ31の開
口端に設けてあるロッドガイド34から、内シリンダ3
2のチルト室35に伸縮可能に挿入している。ロッドガ
イド34は、ピストンロッド33に摺接するオイルシー
ル36、ウォータシール37を備える。ピストンロッド
33は、スイベルブラケット14への取付ピン挿着孔3
3Aを備える。
【0024】また、シリンダ装置21は、内シリンダ3
2のチルト室35内にあるピストンロッド33の端部に
ナット38で固定されるピストン39を有する。ピスト
ン39は、内シリンダ32の内面に摺接するOリング4
1を備え、チルト室35を、ピストンロッド33を収容
する側の第1チルト室35A(ロッド側油室)と、ピス
トンロッド33を収容しない側の第2チルト室35B
(ピストン側油室)とに区画する。
【0025】尚、シリンダ装置21は、第2チルト室3
5Bに、ピストン39に近接するフリーピストン40を
有する。
【0026】また、シリンダ装置21は、底部材65に
同心状の大径孔42A、ねじ孔42B、第1中径孔42
C、第2中径孔42D、小径孔42Eを備え、外シリン
ダ31のロッドガイド34寄りの内周部にセンタリング
用リブ43Aを備える。そして、外シリンダ31は、反
ロッドガイド34側の外周部に設けた外径部44AをO
リング45を介して底部材65の大径孔42Aに嵌合
し、ねじ部44Bを底部材65のねじ孔42Bに螺合
し、先端部44Cを底部材65の第1中径孔42Cに嵌
合して固定する。内シリンダ32は、外シリンダ31の
内部に挿入される一端部の外周を外シリンダ31のセン
タリング用リブ43Aに嵌合してセンタリングされ、か
つ該一端部をロッドガイド34の内端面に衝合する状態
で、外シリンダ31から突出する他端部の外周部を底部
材65の小径孔42EにOリングを介して嵌合する。内
シリンダ32は、外シリンダ31と底部材65にその軸
方向で挟持されるものとなる。
【0027】これにより、外シリンダ31と内シリンダ
32との間にリング空間状の油路48を形成し、第1チ
ルト室35Aと油路48をロッドガイド34の内端面に
設けた連通流路49にて連絡する。また、第1チルト室
35Aに連通している油路48をバルブブロック65の
第2中径孔42Dに連通した第1油路66Aに、第2チ
ルト室35Bをバルブブロック65に設けた第2油路6
6Bにそれぞれ連通する。
【0028】シリンダ装置21において、ピストン39
は、図2に示す如く、ピストンロッド33の端部に上下
のワッシャ51、52を介して前述のナット38で固定
されている。このとき、ピストン39はピストンロッド
33との間に挟着されるOリング53を内周に備えると
ともに、内シリンダ32の内周に摺接する前述のOリン
グ41を外周に備える。また、ピストン39は、ショッ
クブロー弁54とリターン弁55を有している。
【0029】ショックブロー弁54は、推進ユニット1
5への流木衝突等により、シリンダ装置21に伸長方向
への衝撃力が加わったとき、設定圧で開き、第1チルト
室35Aの作動油をピストン39とフリーピストン40
間のフリーピストン室35Cに移送してピストンロッド
33を伸長させ、推進ユニット15を跳ね上げ可能とす
る。
【0030】リターン弁55は、ショックブロー弁54
の上述の作動による衝撃力の吸収後、推進ユニット15
の自重作用下で昇圧されるフリーピストン室35Cの圧
力により開弁され、フリーピストン室35Cに移送され
た上述の作動油を第1チルト室35Aに返し、推進ユニ
ット15を跳ね上げ前の位置に設置せしめる。このと
き、前述のフリーピストン40は、上述の衝撃力の吸収
前後で一定位置に停留し、ショックブロー弁54を経て
第1チルト室35Aからフリーピストン室35Cに移送
される油の量と、リターン弁55を経てフリーピストン
室35Cから第1チルト室35Aに転送される油の量を
同一とし、シリンダ装置21におけるピストンロッド3
3の衝撃吸収後の復帰位置を、衝撃吸収前の位置に確実
に一致せしめる。
【0031】(作動油給排装置22)(図2) チルト装置20を構成するパワーユニット20Aの作動
油給排装置22は、可逆式モータ61と可逆式ギヤポン
プ62とタンク63と切換弁付流路64(不図示)から
なり、バルブブロック65に設けてある第1油路66
A、第2油路66Bを介して、シリンダ装置21の第1
チルト室35A、第2チルト室35Bに作動油を給排可
能とする。
【0032】このとき、作動油給排装置22は、アルミ
合金鋳物からなるバルブブロック65にて切換弁付流路
64(不図示)を形成し、第1油路66A、第2油路6
6B等を備える。そして、バルブブロック65は、シリ
ンダ装置21を一体化するための大径孔42A等を前述
の如くに備えるとともに、このシリンダ装置21の一体
結合部に近接する位置にタンク63(メインタンク)を
備える。タンク63は、作動油を収容するとともに、ポ
ンプ62をこの作動油中に浸漬する状態で備える。ポン
プ62は、ボルト68でバルブブロック65に固定され
る。
【0033】しかるに、作動油給排装置22は、バルブ
ブロック65に設けたタンク63の上部にポンプ62を
駆動するためのモータ61を配置し、更にモータ61を
覆うリザーバハウジング74にてリザーバ67(サブタ
ンク)を構成するものである。そして、モータ61は鉄
製ヨーク70の下端開口部にOリング等のシール部材を
介して端板72を液密に嵌合しつつ止ねじ固定し、端板
72の上下に段差部72A、72Bを設け下段差部72
Bにバルブブロック65のタンク63まわり部分を嵌合
し、Oリング83でタンク63を液密に封止し、更に上
段差部72Aにリザーバハウジング74を嵌合し、Oリ
ング81で液密にシールし、リザーバハウジング74と
端板72をボルト73(不図示)でバルブブロック65
に締結するものである。モータ61の出力軸61Aは、
端板72を液密に貫通してポンプ62の被動軸に接続さ
れる。尚、リザーバ67とタンク63は、モータ61の
端板72に設けた連通路を介して連通している。
【0034】従って、チルト装置20のチルト動作は以
下の通りになる。 (1)チルトダウン モータ61及びポンプ62を正転すると、ポンプ62の
吐出油がシリンダ装置21の第1チルト室35Aに供給
され、第2チルト室35Bの作動油はポンプ62に戻
り、シリンダ装置21を収縮させ、チルトダウンする。
【0035】(2)チルトアップ モータ61及びポンプ62を逆転すると、ポンプ62の
吐出油がシリンダ装置21の第2チルト室35Bに供給
され、第1チルト室35Aの作動油はポンプ62に戻
り、シリンダ装置21を伸長させ、チルトアップする。
【0036】従って、本実施形態によれば、以下の作用
がある。 外シリンダ31を鍛造品とすることにより、鋳造品よ
りも軽量化できる。
【0037】外シリンダ31にロッドガイド34を一
体成形したから、部品点数を少なくできる。また、ロッ
ドガイド34を外シリンダ31に組付ける必要がなく、
組付工数も少なくできる。また、外シリンダ31とロッ
ドガイド34の間にシールを施す必要がなく、気密性を
向上できる。
【0038】外シリンダ31が底部材65に螺合(又
はボルト止め)されることにより着脱可能とされるか
ら、分解可能となる。従って、シリンダ装置21の組立
後に、内部部品の加工不良や底部材65の鋳造不良に基
づく不都合を生じたときに、外シリンダ31と底部材6
5を分解して保守できる。
【0039】外シリンダ31と底部材65をアルミ材
により構成したから、両者の結合部での電位差が生ぜ
ず、海水の侵入に特に配慮しなくても、電食による耐食
性を向上できる。
【0040】アルミ材の鍛造シリンダにより、ステン
レス鋼材の鍛造シリンダより加工容易で軽量化でき、コ
ストも安い。鉄材の鍛造では、重量的に重く、防錆も必
要となる。
【0041】(第2実施形態)(図4) 図4のチルトロック装置100は、船体11に固定のク
ランプブラケット12に、チルト軸13、スイベルブラ
ケット14を介して推進ユニット15を傾動自在に支持
し、クランプブラケット12とスイベルブラケット14
との間にシリンダ装置120を介装し、シリンダ装置1
20にガス圧を付与するガスアシスト装置(チルト操作
装置)150を有している。
【0042】(シリンダ装置120)シリンダ装置12
0は、鍛造成形された外シリンダ121と、引抜き成形
された鋼管にて構成される内シリンダ122とを有し、
それらのシリンダ121、122を2重管をなすように
同軸配置して底部材140に一体結合している。尚、底
部材140は、例えばアルミ合金の鍛造製(又は鋳造
製)であり、クランプブラケット12への取付カラー挿
入孔140Aを備え、該取付カラー挿入孔140Aに取
付カラー140Bが圧入されて固定される。取付カラー
140Bは、取付ピン挿入孔140Cを有し、クランプ
ブラケット12の取付部の寸法に合わせて追加工できる
長さを有する。これにより、各種クランプブラケット1
2の寸法に合わせて、取付カラー140Bの長さを例え
ばL(図4)に示す如くに調整できる。
【0043】ここで、シリンダ装置120は、外シリン
ダ121を例えばアルミ合金の鍛造にてピストンロッド
123のためのロッドガイド124を一体成形され、外
シリンダ121の反ロッドガイド124側の端部を底部
材140に着脱可能に固定している。
【0044】そして、シリンダ装置120は、スイベル
ブラケット14に連結して用いられるピストンロッド1
23を有し、このピストンロッド123を外シリンダ1
21の開口端に設けてあるロッドガイド124から、内
シリンダ122のチルト室125に伸縮可能に挿入して
いる。ロッドガイド124は、ピストンロッド123に
摺接するオイルシール126、ウォータシール127を
備える。ピストンロッド123は、スイベルブラケット
14への取付部材128を螺着され、取付部材128の
取付ピン挿着孔128Aに取付ピン129を備える。取
付部材128と取付ピン129は止ねじ128Bにより
固定され、取付ピン129の一端にはCリング等の軸方
向位置決め部129Aが設けられ、スイベルブラケット
14の左右の取付カラー14A、14B、取付部材12
8の取付ピン挿着孔128Aに取付ピン129を挿着す
るに際し、位置決め部129Aを軸方向で取付カラー1
4Aに衝合させ、取付部材128に対する取付ピン12
9、ひいては後述するチルト操作ピン158の軸方向取
付位置を規制可能としている。
【0045】また、シリンダ装置120は、内シリンダ
122のチルト室125内におけるピストンロッド12
3の端部に止め輪131、ストッパ132、ピストン1
33、カラー134をナット135で固定している。ピ
ストン133は、内シリンダ122の内周に摺接するO
リング136を備え、チルト室125を、ピストンロッ
ド123を収容する側の第1チルト室125A(ロッド
側油室)と、ピストンロッド123を収容しない側の第
2チルト室125B(ピストン側油室)とに区画する。
【0046】また、シリンダ装置120は、外シリンダ
121のロッドガイド124寄りの内周部にセンタリン
グ用カラー128を嵌合し、外シリンダ121の反ロッ
ドガイド124側の内周部にねじ部139Aを備える。
そして、底部材140の内端面寄りの内周部にはセンタ
リング用リブ141Aを備え、その内端面に連通流路1
41Bを形成している。これにより、シリンダ装置12
0にあっては、外シリンダ121のロッドガイド124
の内端面にOリング138Aを介してセンタリング用カ
ラー138を嵌合し、カラー138の小径段差部にOリ
ング138Bを介して内シリンダ122の外シリンダ1
21に挿入された一端部の内周部を嵌合してセンタリン
グし、外シリンダ121の反ロッドガイド124側のね
じ部139Aを底部材140のねじ部142に螺合し、
同時に、内シリンダ122の他端部を底部材140のセ
ンタリング用リブ141Aに嵌合してセンタリングす
る。内シリンダ122は、外シリンダ121と底部材1
40にその軸方向で挟持されるものとなる。
【0047】チルトロック装置100は、手動操作で推
進ユニット15をチルトダウン位置とチルトアップ位置
の間にて傾動可能とするためのチルト操作装置150
(ガスアシスト装置)を有している。チルト操作装置1
50は、ピストンロッド123の内シリンダ122への
挿入端側にロッド側室125Aとピストン側油室125
Bとを連絡する連絡路151を穿設し、この連絡路15
1に切換弁152を設ける。切換弁152は、ピストン
ロッド123に螺着されたナット135によりバックア
ップされたばね153A、ばね押え153Bにより連絡
路151の中間部の弁座に押圧されて連絡路151を閉
じる。ピストンロッド123の中心部には外方から切換
操作ロッド156が挿入されて内蔵される。切換操作ロ
ッド156の先端細径部は切換弁152に衝合し、切換
操作ロッド156の基端部は、ピストンロッド123の
外シリンダ121のロッドガイド124から外方に突出
している部分にナット157を介して螺着した前述の取
付部材128にまで延在し、この取付部材128に挿着
した前述の取付ピン129に挿入した操作ピン158の
カム159にプッシュピン160を介して衝合してい
る。即ち、操作ピン158は取付ピン129の中心孔内
で回転操作可能とされ、取付部材128に摺動可能に装
填されているプッシュピン160を介して切換操作ロッ
ド156の基端部を押動するカム159を備える。操作
ピン158は、プッシュピン160に対向する側に規制
ピン161を固定され、規制ピン161を取付ピン12
9の周方向の一定角度範囲に設けた回転規制溝に納め、
操作範囲を規制される。162、163、164、16
5はOリングである。
【0048】即ち、操作ピン158のハンドル係合部1
58Aに係着したハンドルにより操作ピン158のカム
159を回転することにより、切換操作ロッド156は
切換弁152による連絡路151の閉じ操作位置(上端
位置)と開き操作位置(下端位置)とに切換設定され、
ばね153Aの弾発力に抗して切換弁152を開閉操作
する。
【0049】チルトロック装置100は、チルト操作装
置150の切換弁152の開によりロッド側油室125
Aとピストン側油室125Bを連絡して推進ユニット1
5を手動で傾動する際に、推進ユニット15に加えるチ
ルトアップ荷重をアシストするため、ピストン側油室1
25Bにガス圧を付与可能とする蓄圧室170を有す
る。本実施形態では、シリンダ装置120の内部で、外
シリンダ121と内シリンダ122の間の環状空間と、
この環状空間に前述の連通流路141Bでつながる内シ
リンダ122の底部側空間を一連の蓄圧室170とし、
内シリンダ122の内部の蓄圧室170とピストン側油
室125Bとの間に気液分離手段を構成するフリーピス
トン171を配置している。171AはOリングであ
る。蓄圧室170は全部をガス室170Aとしても良い
が、本実施形態ではガス室170Aの下部に油室170
Bを設け、ガス室170Aと油室170Bの全体を蓄圧
室170としている。即ち、蓄圧室170は、チルト操
作装置150の切換弁152の開時に、ガス室170A
に生成したガス圧を作動油を介してピストン133の両
側に作用させ、ピストン133の両側受圧面積の差とな
るピストンロッド123の断面積×ガス圧のアシスト力
で、チルトアップ荷重を軽減する。また、蓄圧室170
は、内シリンダ122のロッド側油室125A、ピスト
ン側油室125Bに対するピストンロッド123の進退
に伴う、ロッド側油室125A、ピストン側油室125
Bの容積変化をガス室170Aの膨張と収縮(フリーピ
ストン171の上下動)によって補償する。
【0050】尚、チルトロック装置100にあっては、
流木等の障害物の衝突による推進ユニット15の跳ね上
り性能を確保するため、切換弁152をショックブロー
弁として兼用する。また、チルトロック装置100にあ
っては、ショックブロー弁152の作動による衝撃の吸
収後に、ピストン側油室125Bに移送された作動油を
ロッド側油室125Aに返すためのリターン弁180を
ピストン133に備える。このとき、前述のフリーピス
トン171は、上述の衝撃力の吸収前後で一定位置に停
留し、ショックブロー弁152を経てロッド側油室12
5Aからピストン側油室125Bに移送される油の量
と、リターン弁180を経てピストン側油室125Bか
らロッド側油室125Aに戻される油の量を同一とし、
シリンダ装置120におけるピストンロッド123の衝
撃吸収後の復帰位置を、衝撃吸収前の位置に確実に一致
せしめる。
【0051】従って、本実施形態によれば、以下の作用
がある。 外シリンダ121を鍛造品とすることにより、鋳造品
よりも軽量化できる。
【0052】外シリンダ121にロッドガイド124
を一体成形したから、部品点数を少なくできる。また、
ロッドガイド124を外シリンダ121に組付ける必要
がなく、組付工数も少なくできる。また、外シリンダ1
21とロッドガイド124の間にシールを施す必要がな
く、気密性を向上できる。
【0053】チルトロック装置100では、シリンダ
装置120にガス圧を付与しており、外シリンダ121
にロッドガイド124を一体成形したことによって上述
の気密性を向上できるから、極めて効果的である。
【0054】外シリンダ121が底部材140に螺合
(又はボルト止め)されることにより着脱可能とされる
から、分解可能となる。従って、シリンダ装置120の
組立後に、内部部品の加工不良や底部材140の鋳造不
良に基づく不都合を生じたときに、外シリンダ121と
底部材140を分解して保守できる。
【0055】外シリンダ121と底部材140をアル
ミ材により構成したから、両者の結合部での電位差が生
ぜず、海水の侵入に特に配慮しなくても、電食による耐
食性を向上できる。
【0056】アルミ材の鍛造外シリンダ121によ
り、ステンレス鋼材の鍛造外シリンダ121より加工容
易で軽量化でき、コストも安い。鉄材の鍛造では、重量
的に重く、防錆も必要となる。
【0057】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、船舶推進
機用チルト装置において、シリンダ装置の軽量化を図
り、部品点数及び組付工数を少なくし、気密性を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は船舶推進機を示す模式図である。
【図2】図2はパワーチルト装置を一部破断して示す正
面図である。
【図3】図3は図2の側面図である。
【図4】図4はチルトロック装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10 船舶推進機 11 船体 12 クランプブラケット 14 スイベルブラケット 15 推進ユニット 20 パワーチルト装置 21 シリンダ装置 22 作動油給排装置 31 外シリンダ(シリンダ) 33 ピストンロッド 34 ロッドガイド 65 底部材 100 チルトロック装置 120 シリンダ装置 121 外シリンダ(シリンダ) 123 ピストンロッド 124 ロッドガイド 140 底部材 150 チルト操作装置(ガスアシスト装置)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体側のクランプブラケットに連結され
    るシリンダと、推進ユニットを支持するスイベルブラケ
    ットに連結されてシリンダ内に挿入されるピストンロッ
    ドとからなるシリンダ装置を有してなる船舶推進機用チ
    ルト装置において、 シリンダが鍛造にてピストンロッドのためのロッドガイ
    ドを一体成形されるとともに、 シリンダの反ロッドガイド側の端部が、クランプブラケ
    ットに枢着される底部材に固定可能とされることを特徴
    とする船舶推進機用チルト装置。
  2. 【請求項2】 前記チルト装置がパワーチルト装置であ
    り、シリンダ装置に作動油を給排する作動油給排装置を
    有してなる請求項1に記載の船舶推進機用チルト装置。
  3. 【請求項3】 前記チルト装置がチルトロック装置であ
    り、シリンダ装置にガス圧を付与するガスアシスト装置
    を有してなる請求項1に記載の船舶推進機用チルト装
    置。
  4. 【請求項4】 前記シリンダが底部材に対し着脱可能と
    される請求項1〜3のいずれかに記載の船舶推進機用チ
    ルト装置。
  5. 【請求項5】 前記シリンダと底部材がアルミ材からな
    る請求項1〜4のいずれかに記載の船舶推進機用チルト
    装置。
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