JP2002274378A - 信号灯器の断芯検出装置 - Google Patents

信号灯器の断芯検出装置

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JP2002274378A
JP2002274378A JP2001083381A JP2001083381A JP2002274378A JP 2002274378 A JP2002274378 A JP 2002274378A JP 2001083381 A JP2001083381 A JP 2001083381A JP 2001083381 A JP2001083381 A JP 2001083381A JP 2002274378 A JP2002274378 A JP 2002274378A
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signal lamp
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Hiromasa Mizuno
博正 水野
Takeshi Kawaguchi
剛 川口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】信号機の滅灯状態にある信号灯器の断芯を検出
できる断芯検出装置を提供する。 【解決手段】閉塞区間の入口に設置される信号機10の
信号灯器10A〜10Cの滅灯している信号灯器に、電
子連動装置12からの制御情報に基づいて電流切換え部
21及びリレー接点回路11を介して信号灯器が点灯状
態にならないような微少電流を供給し、信号灯器に流れ
る電流レベルを電流センサ22で検出し、検出レベルを
判定部23で閾値判定して断芯の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号灯器の断芯検
出装置に関し、特に、非点灯時にも断芯が検出可能な信
号灯器の断芯検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道交通では、列車を安全に運行するた
めに、図5のように、列車軌道1に1つの区間内に1つ
の列車だけしか運転できない閉塞区間を連続して設け、
各閉塞区間毎に列車の有無を検出し、列車間の車間距離
(閉塞区間数)に応じて各閉塞区間入口に設置した信号
機2の現示を制御し、後方列車の速度を制限して追突を
回避するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
閉塞システムにおいて、列車3が接近するまでは信号機
2の信号灯器を滅灯させておき、所定閉塞区間数、例え
ば2閉塞区間内に接近すると信号機2の信号灯器を点灯
するようなシステムがある。図5の列車位置では、左側
の2つの信号機2,2が点灯する。このようなシステム
の場合、信号灯器が滅灯している時に断芯故障が発生す
ると、列車が接近した時に信号灯器が点灯せず、前方に
列車が存在しない場合でも安全上速度を落とさざるを得
ず、列車の運行効率が低下する。
【0004】また、信号現示には、R/YF現示等のよ
うな、R(赤)灯器を点灯しY(黄)灯器を点滅すると
いうような、同時に2つの信号灯器を点灯する現示があ
る。前記R/YF現示はR現示より上位(安全側)の現
示であり、YF現示より下位(危険側)の現示である。
この場合、例えばR灯器が断芯していたとすると、表示
すべき現示がR/YF現示であるにも拘わらず実際の表
示がYF現示になり、R/YF現示より上位の現示にな
ってしまう。このように、本来の許容列車速度以上の信
号現示が誤って表示されることは、信号保安装置として
は望ましくない。
【0005】本発明は上記問題点に着目してなされたも
ので、滅灯時に信号灯器の断芯を検出することにより、
信号灯器の断芯を早期に検出できる信号灯器の断芯検出
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の発
明の信号灯器の断芯検出装置は、列車軌道に連続して設
けられる各閉塞区間の入口に設置される信号機における
滅灯状態の信号灯器に当該信号灯器が点灯しない微少電
流を供給する電流供給手段と、前記微少電流の供給され
た前記信号灯器に流れる電流レベルを検出する電流検出
手段と、該電流検出手段が検出した電流レベルが予め定
めた閾値未満の時に断芯と判定する判定手段とを備えて
構成した。
【0007】かかる構成では、信号灯器の滅灯時に、信
号灯器が点灯しない微少電流を信号灯器に供給し、この
時に信号灯器に流れる電流レベルを電流検出手段で検出
する。判定手段は、電流検出手段の検出した電流レベル
を閾値と比較し、閾値以上の時には信号灯器正常と判定
し、閾値未満の時には断芯と判定する。請求項2の発明
では、前記電流供給手段を、前記微少電流と、信号灯器
が点灯可能な前記微少電流より大きい点灯電流とを、切
換え供給可能に構成とすると共に、前記判定手段を、前
記閾値が可変設定可能な構成とし、前記電流供給手段か
ら前記点灯電流が供給される点灯制御時に前記判定手段
の閾値を切換え、信号灯器点灯時も断芯検出可能に構成
した。
【0008】かかる構成では、信号灯器の点灯制御時に
は、電流供給手段から微少電流より大きい通常の点灯電
流を信号灯器に供給する。判定手段は、電流レベル判定
用の閾値を、滅灯時より大きい値に可変設定し、電流検
出手段の検出した電流レベルが閾値以上か否かにより点
灯状態の信号灯器の断芯の有無を判定する。請求項3の
発明は、前記信号機の各信号灯器毎に前記電流検出手段
及び判定手段を設け、各判定手段は、対応する信号灯器
の点灯/滅灯の制御状態に応じて閾値が可変設定可能
で、対応する電流検出手段からの検出電流レベルに基づ
いて対応する信号灯器の断芯の有無を判定する構成とし
た。
【0009】かかる構成では、点灯状態及び滅灯状態に
ある各信号灯器の断芯の有無を同時に判定でき、信号機
における全信号灯器の断芯の有無を同時に判定できるよ
うになる。請求項4の発明のように、前記判定手段を、
自己診断機能を備え、自身の故障時に故障判定出力を発
生するフェールセーフな構成とすれば、故障発生時に、
例えばその故障判定出力を連動装置へ入力して信号現示
を下位現示に制御するようなことが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明に係る信号灯器の断
芯検出装置の第1実施形態を示し、図5で説明した閉塞
システムにおける信号灯器に適用した例を示す。図1に
おいて、図5に示した各閉塞区間の入口に設定される各
信号機10は、例えばG(青)灯器10A、Y(黄)灯
器10B、R(赤)灯器10Cの3つの信号灯器を備え
る。これら各灯器10A〜10Cは、リレー接点回路1
1に各トランスT1〜T3を介してそれぞれ電気的に接
続される。リレー接点回路11は、電子連動装置12か
らの制御出力で各リレー接点が駆動されて各灯器10A
〜10Cの通電路を切換え制御する。前記リレー接点回
路11は、5つのリレー接点DR,HR,YFR1,Y
FR2,RFRで構成され、リレー接点YFR1,RF
Rは、100Vの電圧を供給する点滅用電源端子FBX
100に切換え接続可能である。第1実施形態の場合、
G,Y,R,YF(Y灯器の点滅),RF(R灯器の点
滅)の各現示が可能である。
【0011】本実施形態の断芯検出装置は、前記リレー
接点回路11を介して信号灯器10A〜10Cに当該信
号灯器10A〜10Cが点灯しない微少電流を供給する
電流供給手段としての電流切換え部21と、いずれかの
信号灯器10A〜10Cに電流が供給された時に電流が
流れるリレー接点回路11の共通電流路の電流レベルを
検出して信号灯器10A〜10Cに流れる電流レベルを
検出する電流検出手段としての電流センサ22と、電流
センサ22の検出した電流レベルを予め定めた閾値と比
較し、閾値未満の時に断芯と判定し閾値以上の時に正常
と判定する判定手段としての判定部23とを、備えて構
成される。
【0012】前記電流切換え部21は、電子連動装置1
2からの制御出力により制御されて互いに連動するリレ
ー接点AR1,AR2を備え、リレー接点AR1,AR
2が、9Vの電圧を供給する微少電流供給用電源端子B
X9,CX9と、100Vの電圧を供給する点灯電流供
給用電源端子BX100,CX100に切換え接続可能
に構成される。従って、本実施形態の電流切換え部21
は、信号機10の滅灯時に信号灯器に微少電流を供給
し、信号機10の点灯時に微少電流より大きい点灯電流
を供給可能な構成である。
【0013】また、判定部23は、電子連動装置12か
らの点灯/滅灯の指示情報に基づいて判定用閾値を可変
設定可能な構成であり、信号機10の点灯時には閾値を
滅灯時の閾値より大きい値に設定する構成である。次
に、断芯検出動作について説明する。列車が接近してい
ない場合、電子連動装置12内のリレーARが励磁され
て電流切換え部21のリレー接点AR1,AR2が図示
のように微少電流供給用電源端子BX9,CX9側に接
続し、信号機10は滅灯状態に制御される。また、判定
部23は、電子連動装置12からの滅灯指示情報の入力
により判定用閾値を滅灯時の小さい値に設定する。この
状態で、例えば、G灯器10Aの断芯を検出するには、
電子連動装置12内のリレーDR,HRを励磁状態、リ
レーYFR,RFRを非励磁状態にする。これにより、
リレー接点回路11の各リレー接点DR,HR,YFR
1,YFR2,RFRは図示の状態となり、トランスT
1のみが微少電流供給用電源端子BX9,CX9間に直
列接続し、G灯器10Aに微少電流が供給される。G灯
器10Aが正常であれば、電流センサ22の検出電流レ
ベルは閾値以上となり判定部23から正常を示す判定出
力が発生する。一方、G灯器10Aが断芯していると、
トランスT1の一次側の見かけ上のインピーダンスが増
大して電流レベルが低下して閾値未満となり判定部23
から断芯を示す異常判定出力が発生する。
【0014】Y灯器10Bの断芯を検出するには、リレ
ーDRを励磁状態、リレーHR,YFR,RFRを非励
磁状態にする。図示の状態からリレー接点HRが落下し
てトランスT2側に切換わり、トランスT2のみが微少
電流供給用電源端子BX9,CX9間に直列接続し、Y
灯器10Bに微少電流が供給され、G灯器10Aの場合
と同様にしてY灯器10Bの正常/断芯が判定される。
【0015】R灯器10Cの断芯を検出するには、全て
のリレーDR,HR,YFR,RFRを非励磁状態にす
れば、リレー接点DRが落下してトランスT3側に切換
わり、トランスT3のみが微少電流供給用電源端子BX
9,CX9間に直列接続し、R灯器10Cに微少電流が
供給され、同様にしてR灯器10Cの正常/断芯が判定
される。
【0016】列車が2閉塞区間内に接近すると、リレー
ARが非励磁に制御され、電流切換え部21のリレー接
点AR1,AR2が点灯電流供給用電源端子BX10
0,CX100側に切換わり、信号機10は点灯状態に
制御される。また、判定部23は、電子連動装置12か
らの点灯指示情報の入力により判定用閾値を点灯時の大
きい値に設定する。
【0017】この状態で、その時の現示に応じて前述の
ようにしてリレー接点回路11の通電路が切換え制御さ
れる。そして、G現示であればG灯器10Aの断芯の有
無が、Y現示であればY灯器10Bの断芯の有無が、R
現示であればR灯器10Cの断芯の有無が、滅灯時と同
様にしてそれぞれ判定される。また、Y灯器10Bが点
滅するYF現示の場合は、リレーYFRが励磁状態、そ
の他のリレーDR,HR,RFRが非励磁状態となり、
リレー接点YFR1が点滅用電源端子FBX100側に
接続し、リレー接点YFR2が開放されてトランスT2
に間欠的に電流が供給される。この場合、判定部23で
は、電流センサ22からの電流レベルが間欠的に閾値以
上になればY灯器10Bは正常と判定し、閾値以上にな
ることがなければ断芯と判定する。R灯器10Cが点滅
するRF現示の場合は、リレーRFRが励磁状態、その
他のリレーDR,HR,YFRが非励磁状態となり、リ
レー接点RFRが点滅用電源端子FBX100側に接続
し、トランスT3に間欠的に電流が供給され、判定部2
3でYF現示の場合と同様にして断芯の有無が判定され
る。
【0018】かかる第1実施形態の構成によれば、信号
機10が滅灯状態の時でも信号灯器10A〜10Cの断
芯を検出できるので、信号灯器の断芯故障を早期に発見
でき、列車の運行効率の低下を防止できると共に、列車
運行の安全性を向上できるようになる。そして、判定出
力を電子連動装置12に入力し、断芯時には電子連動装
置12で信号現示を下位現示に制御するようにすれば、
列車運行の安全性をより一層向上できるようになる。
【0019】図2に、本発明の第2実施形態を示す。
尚、第1実施形態と同一要素には同一符号を付してあ
る。第2実施形態は、2つの信号灯器が同時点灯する現
示が存在する場合の例を示す。第1実施形態の現示に加
えて、YY(2つのY灯器が同時点灯),RY(R灯器
とY灯器が同時点灯),R/YF(R灯器が点灯、Y灯
器が点滅)のような2つの灯器が点灯/点滅する現示が
可能である。
【0020】図2において、本実施形態の信号機10
は、第1実施形態の信号機1にY灯器10Dを追加した
構成である。また、リレー接点回路11は、第1実施形
態のリレー接点DR,HR,YFR1,YFR2,RF
Rに加えて、3つのリレー接点YYR,RYR,R/Y
FRを追加して構成される。リレー接点R/YFRは、
100Vの電圧を供給する点滅用電源端子FBX100
に切換え接続可能である。
【0021】本実施形態の判定部23は、4つの閾値を
可変設定できる構成である。即ち、滅灯状態における1
灯通電時の第1閾値と2灯同時通電時の第2閾値、点灯
状態における1灯通電時の第3閾値と2灯同時通電時の
第4閾値の4値である。閾値の大小関係は、第1閾値<
第2閾値<第3閾値<第4閾値となる。次に、第2実施
形態の断芯検出動作について説明する。
【0022】G灯器10Aの断芯検出の場合は、リレー
DR,HRが励磁、その他のリレーが非励磁となる。Y
灯器10Bの断芯検出の場合は、リレーDRが励磁、そ
の他のリレーが非励磁となる。R灯器10Cの断芯検出
の場合は、全てのリレーが非励磁となる。また、Y灯器
10Bの点滅時の断芯検出の場合は、リレーYFRが励
磁、その他のリレーが非励磁となり、R灯器10Cの点
滅時の断芯検出の場合は、リレーRFRが励磁、その他
のリレーが非励磁となる。これらの場合の断芯検出動作
は、第1実施形態と同様であり、ここでは説明を省略す
る。尚、判定部23における閾値の設定は、電流切換え
部21のリレー接点AR1,AR2が、微少電流供給用
電源端子BX9,CX9側に接続する信号機10の滅灯
状態では第1閾値とし、点灯電流供給用電源端子BX1
00,CX100側に接続する点灯状態及びリレー接点
YFR1,RFRが点滅用電源端子FBX100に接続
する点滅状態では第3閾値とすることは言うまでもな
い。
【0023】以下では、YY現示、RY現示、R/YF
現示のような2つの灯器が点灯/点滅する場合の断芯検
出動作を説明する。2つのY灯器10B,10Dが同時
点灯するYY現示の場合、リレーDR,YYRが励磁状
態、その他のリレーが非励磁状態となり、リレー接点D
Rが図中の矢印側に切換わる。これにより、DR→HR
→YFR1のリレー接点を介してトランスT2に、DR
→YYR→R/YFRのリレー接点を介してトランスT
4に、電流がそれぞれ供給される。また、R灯器10C
とY灯器10Dが同時点灯するRY現示の場合、リレー
RYRが励磁状態、その他のリレーが非励磁状態とな
る。これにより、DR→YFR2→RFRのリレー接点
を介してトランスT3に、DR→RYR→R/YFRの
リレー接点を介してトランスT4に、電流がそれぞれ供
給される。R灯器10Cが点灯しY灯器10Dが点滅す
るR/YF現示の場合、リレーR/YFRが励磁状態、
その他のリレーが非励磁状態となり、リレー接点R/Y
FRが点滅用電源端子FBX100に接続する。これに
より、DR→YFR2→RFRのリレー接点を介してト
ランスT3に、R/YFRのリレー接点を介してトラン
スT4に、電流がそれぞれ供給される。
【0024】そして、電流切換え部21のリレー接点A
R1,AR2が微少電流供給用電源端子BX9,CX9
側に接続する信号機10の滅灯状態では、判定部23の
閾値を前記第2閾値に設定し、また、前記リレー接点A
R1,AR2が点灯電流供給用電源端子BX100,C
X100側に接続する信号機10の点灯状態では、判定
部23の閾値を前記第4閾値に設定し、電流センサ22
からの電流レベルを閾値判定し、断芯を検出する。
【0025】図3、本発明の第3実施形態を示す。尚、
第1実施形態と同一要素には同一符号を付す。図3にお
いて、本実施形態の電流切換え部21は、信号機10の
各信号灯器10A〜10Cに並列に電流を供給する構成
であり、電子連動装置12からの制御出力に基づいて各
信号灯器10A〜10C毎に滅灯用電源と点灯用電源を
切換え接続する。各信号灯器10A〜10Cの電流路に
は、それぞれ電流センサ22A,22B,22Cが設け
られる。判定部23は、例えば各電流センサ22A〜2
2C毎にレベル検定部を内蔵し、各レベル検定部は電子
連動装置12からの信号灯器10A〜10C毎の点灯/
滅灯情報に基づいて個々に閾値が設定される構成であ
る。
【0026】次に、本実施形態の断芯検出動作について
述べる。例えばG現示の場合、G灯器10Aは点灯、Y
灯器10B及びR灯器10C滅灯となるので、電流切換
え部21は、G灯器10Aに点灯電流を、Y灯器10B
及びR灯器10Cに微少電流を、それぞれ供給する。判
定部23は、電子連動装置12から入力される、G灯器
10Aが点灯、Y灯器10B及びR灯器10Cが滅灯で
あることを示す各灯器10A〜10Cの制御情報に基づ
いて、各レベル検定部の閾値を各灯器の制御状態に対応
する値に設定する。そして、各レベル検定部において、
それぞれ対応する電流センサ22A〜22Cからの検出
値を閾値判定し、灯器10A〜10Cの断芯の有無を判
定し、例えば、レベル検定部の各出力の論理積出力を判
定部23の最終の判定出力とする。これにより、灯器1
0A〜10Cの少なくとも1つが断芯すれば、判定部2
3から断芯有りの判定出力が発生する。
【0027】かかる構成によれば、点灯状態や滅灯状態
に関係なく、G灯器10A、Y灯器10B及びR灯器1
0Cの断芯の有無を常時監視できる。尚、判定部23に
おける断芯有無判定方法は、上述の方法に限定されるも
のではない。例えば、電流センサ22A〜22Cの検出
値の加算値を1つのレベル検定部で閾値演算する構成と
してもよい。信号機10では、必ず1つの灯器が点灯状
態で他の2つの灯器は滅灯状態となるので、この状態に
対応させてレベル検定部の閾値を設定すればよい。ま
た、各灯器の断芯の有無を個別に判定するようにしても
よい。
【0028】次に、判定部23をフェールセーフに構成
する例を図4に示す。図4において、判定部23は、互
いに同期して同一の処理を実行する2つのCPU23
A,23Bと、これらCPU23A,23Bの出力を照
合してCPU23A,23Bの正常/異常を判定し自己
診断出力を発生する照合部23Cとを備える。
【0029】前記CPU23A,23Bは、電流センサ
22(又は22A〜22C)からの検出電流値を入力す
ると共に、電子連動装置12から各灯器の制御情報を入
力する。そして、各灯器の制御情報に基づいて前述と同
様に閾値を設定して入力電流レベルを閾値判定し、断芯
の有無を判定する。かかる構成において、CPU23
A,23Bの出力結果を照合部23Cで照合し、一致し
ていれば正常と判断してCPU23Aからの判定出力を
有効とする。一方、不一致の場合は故障と判断してCP
U23Aからの判定出力を無効にし、故障を示す自己診
断出力を発生する。この場合、例えば、故障の自己診断
出力を電子連動装置12に出力し、電子連動装置12で
前記故障の自己診断出力の入力時に信号現示を安全側で
ある下位現示に制御するようにすれば、断芯検出装置の
故障時には必ず信号現示が下位現示となり、列車運行の
安全性をより一層向上できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、信号灯器が滅灯状態であっても断芯の有無を検出
できるので、信号灯器の断芯を早期に発見でき、特に、
列車接近時に信号灯器を点灯状態にする閉塞システムに
おける列車の運行効率の低下を防止でき、列車運行の安
全性を向上できる。
【0031】請求項2の発明によれば、点灯状態の信号
灯器についても断芯検出が可能になる。請求項3の発明
によれば、点灯状態と滅灯状態の信号灯器の断芯を同時
に検出できる。請求項4の発明によれば、断芯検出装置
自身の故障を早期に発見できると共に、故障時に信号現
示を下位現示にして安全側の信号現示となるように制御
すれば、列車運行の安全性をより一層向上できるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す構成図
【図2】本発明の第2実施形態を示す構成図
【図3】本発明の第3実施形態を示す構成図
【図4】本発明の断芯検出装置に適用する判定部の別の
実施形態の構成図
【図5】本発明の断芯検出装置を適用する閉塞システム
の一例を示す図
【符号の説明】
1 軌道 3 列車 10 信号機 10A〜10D 信号灯器 21 電流切換え部 22、22A〜22C 電流センサ 23 判定部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】列車軌道に連続して設けられる各閉塞区間
    の入口に設置される信号機における滅灯状態の信号灯器
    に当該信号灯器が点灯しない微少電流を供給する電流供
    給手段と、 前記微少電流の供給された前記信号灯器に流れる電流レ
    ベルを検出する電流検出手段と、 該電流検出手段が検出した電流レベルが予め定めた閾値
    未満の時に断芯と判定する判定手段と、を備えたことを
    特徴する信号灯器の断芯検出装置。
  2. 【請求項2】前記電流供給手段を、前記微少電流と、信
    号灯器が点灯可能な前記微少電流より大きい点灯電流と
    を、切換え供給可能に構成とすると共に、前記判定手段
    を、前記閾値が可変設定可能な構成とし、前記電流供給
    手段から前記点灯電流が供給される点灯制御時に前記判
    定手段の閾値を切換え、信号灯器点灯時も断芯検出可能
    に構成した請求項1に記載の信号灯器の断芯検出装置。
  3. 【請求項3】前記信号機の各信号灯器毎に前記電流検出
    手段及び判定手段を設け、各判定手段は、対応する信号
    灯器の点灯/滅灯の制御状態に応じて閾値が可変設定可
    能で、対応する電流検出手段からの検出電流レベルに基
    づいて対応する信号灯器の断芯の有無を判定する構成と
    した請求項1又はに記載の信号灯器の断芯検出装置。
  4. 【請求項4】前記判定手段は、自己診断機能を備え、自
    身の故障時に故障判定出力を発生するフェールセーフな
    構成である請求項1〜3のいずれか1つに記載の信号灯
    器の断芯検出装置。
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